FC2ブログ

指導者として更なる高みを目指して指導を受けにきてくれました。

昨日のことです、静岡県の私立高校のサッカー部を指導している『二橋慶太』さんが個人指導を受けにきてくれました。

遠く静岡から私の指導をどうしても受けたいと決意するまでには紆余曲折があったようですが、自分の指導を信じてついてきてくれる選手たちのために、まずは自分が学ばなければという強い意志が感じられ、私が伝えることが本当に必要とされるものなのか、またご本人はもちろん、私が直接指導することができない高校生の選手たちのためにきちんと伝わるように指導できるか、色々な意味で今の私が試される良い機会となりました。

以下、送られてきた感想を転載させていただきます。

西本先生、貴重なお時間を私のために割いていただきありがとうございました。
私は以前より『動きづくり』に興味がありました。
高校時代は怪我もあり理学療法士やトレーナーになろうと考えたこともありました。

しかし、選手としてまだやり残したことがあると考え、大学でも競技としてサッカーを続けていきました。
その時、イチロー選手が取り組んでいる『初動負荷理論』に出会い、動きの追求をするために鳥取まで行き、指導を受けたこともありました。
しかし、器具がないと初動負荷理論をより深めることが難しいこと、自分自身も大学4年間で競技としてのサッカーを一旦やめたこともあり、その後は動きに関しては、学生時代の時のような取り組みはしておりませんでした。

今現在、新卒で高校の教員となり14年が経ちました。
同時にサッカー部の顧問を務めさせていただいております。
動きづくりよりも、チームマネジメントや指導方法などが優先となり、動きに関してはほとんどノータッチできてしまいました。

2、3年前に、西本塾の受講生でもある、松井さんのところへ動きの勉強をしに行かせていただいたこともありましたが、自分自身の勉強不足もあり、自分のものにはできずじまいでした。
それでもなにかを変えなければいけないと感じてはいましたが、それ以外にやることが多くあり、手をつけられずにいました。

しかし、今年の1月に大きな転機が訪れました、それは、サッカー新人戦地区予選で、0-13の大敗をしたことです。
相手は県リーグで、リーグのランクでは私たちのチームの3つ上のカテゴリーとなる相手です。
試合が始まるまでは、多少の手応えを感じながら試合に入りました。
ところが終わってみれば、0-13、圧倒的な差を感じました。
当然、サッカーの質の部分は改善することが多くありますが、それ以上に『動きの質』を改善しなければ絶対に追いつけないと感じました。

『こうなったら西本先生のところへ行くしかない』と、決意し、今日を迎えました。
2月5日に西本先生に連絡させていただき、今日を迎えるまで、著書2冊と2013年5月からスタートしたブログをひたすら読み続けました。
時間があれば、著書を開き、妻にも手伝ってもらい、伸筋と屈筋について知るための、実験台になってもらいました。

今回、座学と実技の二本立てで行っていただきました。
座学に関しては、先生がお話ししていただいたところは、ほとんどが理解できるものでした。
時間をかけて臨んで良かったと感じました、ただ、やはり著書やブログだけではカバーできないものも当然あり、知識がより深まりました。
また今、タイムリーで行われている、崇徳高校の取り組みにはとても驚かされました。
実技に関しては、驚きの連続でした。
屈筋と伸筋の違いを説明するために、ラットプルダウンとベンチプレスを行いました。
握ってしまうと屈筋優位となってしまうということで、握らないようにバーを動かしました、握った時との差は一目瞭然でした。

更には、フライングバックをやったのですが、西本先生の補助もあり、なんとなくは形になりました。
フライングバックのトレーニングをする前に、西本先生にショルダーチャージをされた時は、先生が伸筋で私は屈筋でぶつかった時に、思わず私がふき飛ばされてしまったのですが、フライングバックをやった後に同じようにぶつかったところ、体を預けただけなのに、逆に西本先生を押し返すことができました。

表現が適切かどうかわかりませんが、広背筋を使うことができたことにより、『勝手に伸筋が働き相手を飛ばす』ことに成功しました。

その後、アイドリングを教わり、股関節を上下に動かすことを学び、走りにつないげて行きました。
一見、少し変わった動きではありますが、慣れてしまえばなんてことはないわけで、これで相手よりも上回れるのであれば間違いなく、この方法を選択したいと思いました。

また、大転子を当てて不利を有利に変えるヘディングの競り合いや、ルーズボールの処理など目からウロコでした。
更には最後に、西本先生と1対1の勝負をしたのですが、完敗でした。
一度もかわすことができず、逆に先生に全てぶっちぎられてしまいました。

全てが終了して、この西本理論を選手に伝えるぞ!と鼻息を荒くしていたところ、それを見越したのか、『自分自身が完璧にできなくてもいいんだよ。グループの中に必ずできる子がいるから。その子を見本にしたらいいよ』とフォローまでしてくださいました。

3時間という時間はあっという間に過ぎてしまいました。
先生の熱い指導に、なんとか食らいつこうとした結果、本当に充実した時間を過ごすことができました。
チームに戻ったら早速、選手に伝えていきたいと思います。
大きなことは言えませんが、選手が今より動きが改善し、試合にも勝ち、なにより今以上に充実した、時間を過ごせるようになったら嬉しいです。

西本先生、本当にありがとうございました。
私自身は、自分の中にこの西本理論を留めることなく、発信していきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします!!
二橋慶太

いかがでしょうか、私の知る限りサッカーの指導をしている人たちは本当に勉強熱心で、あっちのセミナーこっちの講習会と、失礼な言い方になりますが頭でっかちになっているようにも感じていました。
もちろん大事なことだとは思うのですが、どんな有効な戦術や理論も、それを形にするのは生身の人間の体です。

昔から心技体と言われますが、私は体技心だと思っています。
メンタルトレーニングの必要性が声高に言われますが、私の専門とする体の部分、それも体づくりではなく『動きづくり』だと主張する私の考えに賛同してくれる人はまだまだ少ないのが現実です。
そんな中、こうして目を向けてくれた二橋さんには、なんとか正しく伝えてあげなければと、いつも以上に気合が入りました。

西本塾生の指導も受けたようですが、指導を受けてくれた方に、この『動きづくり』という概念が、すべての基本となる大切なことであることを理解させ、各種のドリルを継続したいと思ってもらえるように正しく指導しなければなりません。

そのためには形だけを指導するのでなく、なぜこういう考え方に行き着いたのか、その過程から説明し理解してもらわなければ、他の◯◯トレーニングとなんら変わらないものとなってしまいます。

この後、二橋さんが私から学んでくれたことをどう指導に生かしてくれるか、大きな期待を持って見させてもらおうと思っています。

熱い想いを持った方と過ごす時間は本当に楽しいものでした、3時間があっという間でした。
たった一度それも3時間という短い時間で、私の思いをすべて伝え切れたとは思いません。
それでもお互いの熱量が大事な部分をしっかり共鳴させてくれたと信じています。

今日も午前中は高校受験を控えた中3のサッカー選手を指導し、午後には山口県から小学生の短距離選手がスピードアップを求めて指導を受けにきてくれます。
タイムリーというか、効率的から効果的、スピードアップはまさに今テーマとしているところです。
しっかり指導したいと思いますが、私の体の方が心配になっています。

スポンサーサイト

前十字靭帯再建術のリハビリについて

2月10日の日曜日、鹿児島に行ってきました。
現在大学2年生で、高校3年時から縁あって指導を続けているサッカー選手が、昨年の7月中旬プレー中に『前十字靭帯断裂』のケガをしてしまったことから始まりました。

すぐに広島に戻って手術を受けたい、その後のリハビリの指導を私にお願いしたいという連絡がありました。
手術といってもいきなり執刀医のいる病院を訪ねていくことは難しく、近医を受診して紹介状を書いてもらってからという手順が必要となります。

広島にももちろん整形外科はたくさんありますが、帰広して受診した病院は、20年ほど前ドクターが広島で開業した時から縁があるところで、また紹介された執刀医もサンフレのチームドクターで面識のある医師という、何とも縁のある方々ばかりでした。

リハビリといっても、広島と鹿児島という遠隔地ですし、退院後しばらくは広島に居られましたが、その後は大学に戻らなければならない訳で、もし彼がこれまで縁のない選手であったら、流石によし任せておけと安請け合いすることはできませんでした。

しかし、彼とはすでにゆるぎない信頼関係ができており、私から「任せておけ」という言葉を聞いた瞬間に、ケガをしてしまったショックから、復帰へ向けての強い決意へと変わっていけたのです。

執刀医の定期的な診察を受けるタイミングと合わせて、できる限り私の直接指導を受ける機会を作り、その間は私の指導したメニューをしっかりと継続してくれました。

術後8か月を費やしての長い道のりでしたが、既に7か月を過ぎ、いよいよ競技レベルの動きを取り戻すための最終段階に入り、慎重すぎるほどの彼の性格を考え、このタイミングで広島に帰ってこられない彼のために、私が鹿児島に出向いて行ったということでした。

何人かの指導している方々にそのことをお話しすると、私にそこまでさせる彼は、「本当にすごい幸せな選手ですね」と言われましたが、彼自身はもちろんですが、西本塾夜間トレーニング部と称して、半年間にわたって延べ100回にわたって指導を受けに来てくれた妹さんや、毎回子どもたちの様子をしっかり見続けていただいたお母さんを含め、私にとっては家族と同じ気持ちで指導してきたのでした。

進学後も帰省するたびに、何をおいても私の指導を受けたいと通ってくれる彼らを、目標であるプロサッカー選手に導いてあげたちと、私の知識と経験の全てを注ぎ込んでいる対象なのです。

兄妹ともに小柄で、けっして目立つようなところはありませんが、私が指導している理想的な動きを駆使して、明らかに他の選手とはプレーができるようになっています。

彼らが夢をかなえ活躍してくれることは、私の夢でもあるのです。

そんな選手が負ってしまった大きなケガ、心理的なケアも含め、私以外に彼を復活させられる人間はいないと考えました。

前置きがいつものように長くなりましたが、私がこれまでのトレーナー人生の中で担当した大きなケガを負った選手は、広島に来てすぐに担当した、風間八宏選手の膝、高木琢也選手のアキレス腱断裂、そして森保一選手の足関節の脱臼骨折でした。
3人ともに指導者として名を馳せ、森保にいたってはいまや日本代表の監督という、そうそうたる選手を担当していたことになります。

私が選手と向き合う時に一番大切にしていたのは、『感覚』です。
またまた、そんな曖昧なことでどうするんだと言われそうですが、もちろん最低限の常識というか、術後の経過日数によって、やって良いこと悪いことがあることは分かっています。

それでも、今日はこれをやろう、これはまだ早いと、教科書的に進めていくだけでは何かが違うという気持ちが常にありました。
何か月何日経ったからこれはやってもいいと言われても、それまで行ってきたトレーニングで体に与えた刺激が、どんな効果を得ているのか、また本人の性格的な部分で慎重すぎたり無理をして頑張ってしまったりと、日々接している私でなければ分からない、まさに感覚的な部分と、選手との信頼関係が何より大事だと思っていました。


これまで関わってきた選手たちには、その時点での私のベストを尽くし、良い結果に結びついてくれたと思っています。

今回の前十字靭帯再建術という術式ですが、過去にもリハビリを指導した経験もあり、特に不安というか新たな何かを学んでおかなければならないということは考えませんでした。

ところがせっかくのと言うと語弊がありますが、ケガをした直後から復帰まですべてを任してくれるという機会は、既に現場を離れた私にとっては、そう何度もあることではないと、この機会に専門的な論文にも目を通しておこうと思いました。

そこで見つけた資料が、少し古いものではありましたが、1998年に『リハビリテーション医学』という雑誌に発表された『前十字靭帯再建術後のリハビリテーションの理論と実際』という論文で、当時の北海道大学医学部生体医工学講座の『遠山晴一医師』他の方々によって発表されたものでした。

この文献を私なりに読み込んでいく中で、最も衝撃的だったのが『自己移植腱の治癒過程』という部分でした。

引用します、『これまで多くの動物実験において、関節内へ移植された自家腱は有茎移植あるいは遊離移植にかかわらず、まず移植腱の内在性繊維芽細胞が壊死に陥り、ついで血管及び細胞の湿潤が起こり、最終的に組織学的および生化学的には靭帯組織へと成熟されることが報告されている』

さらに、『移植後2ないし4週で移植腱内の繊維芽細胞はほぼ消失し、4ないし6週より移植腱外からの細胞侵入が認められ、そして7ないし12か月で移植腱は正常ACLに類似した組織像を呈するとされている』という文章を目にしたことでした。

とても難しい文章で、一般の方には意味が伝わりにくいかと思いますが、平たく言ってしまうと、『別の部分から取り出した腱を損傷した前十字靭帯の代わりに移植しても、それがそのまま成熟して代わりの役割を果たしてくれるのではなく、移植した腱は一度壊死してしまい、その壊死していく過程で、その腱の周りに血管がまとわりつくようにして栄養を与え、新たな組織を作っていく』ということなのです。

そして『新たに作られていく組織は、4ないし6週を過ぎたあたりから、少しずつ形成が始まり、7ないし12か月で、正常なACLに似たような組織に成熟していく』と書いてあるのです。

これまでの私は恥ずかしながらその事実を正確に把握していませんでした。

この時期はまだこれをやってはいけない、この時期になったらこの動きを始めなければならないという教科書的なリハビリに、自分の感性を加えていたにすぎなかったのです。

ただ、前述した3人の選手たちには自己腱の移植という今回のことが当てはまりませんでしたから、それで十分ことが足りていたのだと思います。

それが今回改めて勉強したことで、リハビリを進めていくうえでの大きな二つの柱を考える必要があることを知らされました。

それは、膝を守り膝を動かしてくれる太腿の前後の大きな筋肉を中心とした、筋力の回復という側面と、移植した腱がいまどのような状態にあるのかという組織学的な側面でした。

一般の方が日常生活に支障をきたさないレベルを目標にしてリハビリを行う場合と、スポーツ選手が競技レベルの動きを取り戻すことを目標とする場合では、おのずとそのやり方も変わってくると思います。

今回の場合は、現在大学生でこれから上を目指す選手ですから、中途半端な形で復帰させてしまっては全く意味がありません。
ですから、外側の筋力の回復のためのトレーニングにおいて、絶対に内部の組織に過度な負担をかけないという細心の注意が必要でした。


そうはいっても、その時期タイミングに合わせて加えなければならない必要な負荷もあります。
可動域を回復させるためには、関節の曲げ伸ばしが必要です、この時期どこまで曲げてもいいのか、それを行うことで再生過程の腱に柔軟性を与えなければなりません。

その曲げる角度に応じた負荷をかける必要があります、ここが難しいところです。
怖がってもダメ、曲げすぎてはもっとダメと言うことです。

そして組織としての成熟が進むににつれ、腱の部分の強度を高め、捻りの負荷に対応し、瞬間的な負荷にも対応していかなければなりません。
とても教科書的なやり方で対応できるとは思えません。

このことは私だけが分かっていてもダメで、選手にもその時々で、なぜ今このトレーニングが必要なのか、今内部の組織はどうなっているのか、何度も何度も説明しました。

お互いがしっかり理解しあっていなければ、それこそ紙に書いたメニューをやり取りするだけのようなありきたりの指導になってしまうのです。

なぜ今回こんなに詳しくリハビリに関して記事を書いているのか、私の勉強不足はもちろんですが、本気で高いレベルに復帰しようとしている選手と、それを支える立場の人間は、今日の内容を最低限知っておいて欲しいと思ったからです。

そんなことは常識だよと言われるかもしれませんが、選手とその知識を共有するという部分は、是非実行して欲しいと思います。

一般の方は、そこまで深く考えてリハビリはできないと言われるかもしれませんが、せめて知識として知っておいていただければ、無理をして再断裂、再手術などという悲劇を減らすことが出来ると思います。

3月の初旬には医師の最終チェックのために帰広します、そのタイミングで私の指導も最終段階に入り、選手としての完全復帰を目指すことになります。

世の中で『絶対』という言葉は使えないと思いますが、ここから2か月で、彼を何とか良い形でピッチに復帰させてあげたいと思っています。

『力むことは悪いことか』に対する私の考察です。

『力むことは悪いことか』、良い悪いを論じる前に、『力む』という言葉に、私なりの考察を加えておきます。

『力む』という言葉は一般的な表現として、スポーツに限らず何かを行おうとしている相手に対して、「頑張り過ぎるなよ」とか「余計な力を使い過ぎるなよ」と、相手の気持ちを落ち着かせる時に使われている言葉だと思います。
であるなら、当然声をかけている側は『力む』ことは良くないこととして認識してていることになります。


では『力んでいる』というのは、具体的にどういう状態のことを言うのでしょうか。
例えば食事をする際に、我々日本人は茶碗と箸を持つという行為を当然のように行います。
誰に教わるのでもなく物心つく前からの経験で、茶碗と箸はこれくらいの重さだから、このくらいの力で持てばいいということを知っていて、無意識にそれに必要な筋力を発揮しています。

筋力という言い方は大げさに聞こえるかもしれませんが、茶碗を持ち上げ箸を巧みに使うという行為は、脳が筋肉に対してそれに必要な関節の角度の変化を起こすために指令を発して、筋肉の両端が骨に付着している部分を引き合うことで起きている現象ですから、これは立派な筋肉の活動であり、筋力を発揮しているというわけです。

この茶碗と箸を持つという行為において、もし片手で10キロのダンベルを持つときのような筋力を発揮させるような指令が脳から出されたとしたら、普段と同じ感覚でご飯を口に運ぶことはできないでしょう。
単純に言えば『力む』という状態は、『目的としている行為に対して、必要以上の筋力を使っている状態』と、定義しても間違いではないでしょう。

もっと言えば『余計な筋力を発揮させている』ということで、『無駄に頑張り過ぎるな』という言葉が簡略化されて『力むな』という言い方がされているのだと思います。

ならば『力む』という状態は、誰がどう考えても良くないこと、悪いこととして使われている言葉であるということで間違いないと思います。

『力む』ということをプラスにイメージしたい人は、『自他共に一生懸命頑張っている状態を、力んでいるように見えるが、その選手なりに力以上のものを出そうと頑張っている状態と捉えていると言うか捉えてあげたい』という優しい気持ちで見ているのでしょうね。

これまで使ってきた表現に『頑張らないように頑張る』というものがあります。
本人の表情や外見からは、いわゆる力みは感じられず、どちらかというと無表情で淡々と動いている時の方が、実は体の仕組みとしては正しく効率的に使われていることを表現した、なんとも分かったような分からないような私独特の表現です。

力んでいるいないに関わらず、本人が意図した目的に対して行なっている行為ですから、最終的にはどちらが良い悪いではなく結果の良し悪しで判断されることになるわけです。

全身に力感をみなぎらせ、もちろん表情も含めて、誰が見ても力んだ状態であったとしても、サッカーにおける一対一の対応で、相手の動きを封じることができたのなら、何の文句を言われる筋合いはありません。
しかし、その力んだ状態の選手が相手の動きについていけず、自由にさせてしまったとしたら、これはもう言い訳ができないことなのです。


どんなに上手な体の使い方ができたとしても、100%相手の動きを止められるわけではありません。
確率の問題としてどちらを選択した方が結果が良かったかという問題です。

力むという感覚、頑張っていると分かる体の使い方は、何の練習も必要なく誰でもできることです、屈筋をグッと収縮させている状態ですから。

逆に『頑張らないように頑張っている状態』は、屈筋どころか伸筋さえその収縮を意識することなく、3・5・7理論における5の状態を保ち、次に起こるどんな状況にも対応できる緩みというか余裕が必要なのです。

その5の状態から3の方向へ収縮させることが、本来の筋力発揮の仕組みですから、力んでいる状態では既にアクチンとミオシンは3の方向へ収縮してしまっていて、瞬間的な収縮も5から3への収縮の大きさも得ることができないのです。

だから私は『力む無駄に頑張るはダメだ』と言っているのです。

競輪選手に対して、最後の直線に入った時に「よしいける」という気持ちになることも、逆に追い上げられ焦る気持ちで「くそぉ」と思うことも、両方ダメだと戒めてきました。
必要以上の力が入る、力むことに直結するからです。

ただ淡々と、それが最も体の仕組みを効率的に発揮する正しい使い方だと信じてきました。

それがこの最近のブログに書いているように、屈筋を力ませる間違った頑張り方ではなく、伸筋を使った正しいトレーニングを継続したことで得られた筋力と体の動きを、目的の行為に対して思う存分発揮するための『正しい頑張り方』『正しい力み方』があることに気づき、その方法を模索しています。

この感覚は、一般に言われている力むという感覚とはまったく異質なものですから、簡単に理解していただくことは難しいと思います。

この感覚を理解し体で表現できるレベルに達したとしたら、これまでの常識が間違いなくひっくり返ることになるでしょう。

このことを誰にでもきちんと理解できるように指導できなければ、またまた客観性がないと指摘を受けることは分かっていますが、人間の体の感覚は数値やデータでは表せないことの方が多いと思っていますので、まずは自分が納得できるレベルに持っていける指導を目指します。

「力むことは悪いことなのでしょうか」という素朴な疑問を一般の方が持つことは仕方がないとして、その答えは今日書いてきたように、そんな単純な話ではないのです。

『正しい頑張り方・正しい力み方』これから追いかけていかなければならない最重要課題です。


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
日々の気づきはツイッターに書いていますので、チェックしてみてください。
2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
2019年は「西本塾」3月9・10日(募集を開始しました)と6月29・30日と10月5・6日に、「深める会」を4月13・14日と7月27・28日と11月23・24日に行う予定です。
募集はそれぞれ1か月前頃になります。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください.
「1回5分体が喜ぶ健康術」はアマゾンで在庫切れのことが多く、購入希望の方にはご迷惑をおかけしています。
出版元からの購入は可能ですので、ガリバープロダクツ(代)082-240-0768までお問い合わせください。

最新記事

カレンダー

01 | 2019/02 | 03
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 - -

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR

フリーエリア

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51P40WM8EQL.jpg