サッカー少年に対する遠隔サポートが始まりました。

昨年の7月から、LINEアプリを使用して、広島から離れた地域に住んでいる方にも、私の指導を受けてもらえる「遠隔サポート」というシステムを導入しました。

実際に利用してくれたのは、西本塾生で福岡県に住んでいる古賀隆太さんお一人です。

彼は趣味で行っているバドミントンという競技に、西本理論がどう応用されるか、自分のプレーしている動画を見て私がどう感じ、改善点があれば参考にしたいと言ってくれました。

幸い智志がバドミントンの経験者でしたので、私のアイデアを実際にラケットを振って実演してくれた動画でやり取りが出来たので、お互いにとって有益な遠隔サポートになった思いました。

その後は一人二人と問い合わせはありましたが、私自身が確実にお役に立てるという判断ができなかったので、依頼を受けるまでには至りませんでした。

それが今、遠く北陸地方にお住まいの方からの依頼があり、現在進行形で遠隔指導を行っています。

対象は10歳のサッカー少年で、動きを改善して欲しいということでした。

専門知識のないご両親から見ても、彼の動きは他の子供たちと違って見えるし、体の痛みを訴えることに不安を持たれたことがきっかけでした。

5歳ころからサッカーを始めて、小学2年生の時に膝の痛みを訴え、プレー時にはサポーターが手放せなくなったそうです。

このままでは大好きなサッカーが続けられなくなるのではないか、体の動きも力任せで固く見え、技術的な向上も難しいのではとご両親は考えられたようです。

こういう相談の場合、子供さん本人は私のことは知らず、ご両親が心配していろいろ調べて行くうちに私の存在に行き着いたということだと思います。

ですからまず確認したのは、彼自身が現状に危機感を持ち、何とか改善できないかという強い気持ちを持ってくれているかということでした。

さらには本人自身が、私の指導を受けてみようと希望してくれなければ何も始まりません。

そういう問題をクリアし、いよいよ遠隔サポートを始めることにしました。

規定通りの手順を踏んでいただき、プレーしている動画を送ってもらいました。

それに対して私の意見や改善点をアドバイスするというのが、遠隔サポートの趣旨です。

しかし、動画を見てそんな簡単な問題ではないと思いました。

遠隔サポートどころか直接来ていただいたとしても、痛みを改善するための施術から始まって、なぜこういう状態になってしまったのかを説明し、何をどう変えて行けば痛み出ない動きが出来るようになるのか、さらには自分が思い描く良いプレーが出来るようになるのか、1回2回でどうにかなる状況ではないと感じました。

医療系の資格を持ち、最低限の解剖学の知識がある人たちに対してなら、私の理論もある程度は理解しやすいと思います。

それが一般の方に遠隔サポートでとなったら、何をどう伝えて行けばいいのか、正直動画を見て大変なことを引き受けてしまったと思いました。

しかし、こういう方に対して私の理論や実践方法がお役に立てなければ、遠隔サポートなどと聞こえの良いシステムなど意味を成しません。

もし直接指導を受けに来ていただいたとしても、その場限りになってしまうことの方が多いことを考えると、これは私にとっても新たな挑戦だと気持ちが高ぶってきました。

正しいことを伝えているつもりです、なぜ私の言うとおりにしないのですか、こうすればこうなるのに、継続すれば必ず良くなっていくのに、これまで何度も歯がゆい気持ちを繰り返してきました。

これでは私の独りよがりで、本当の意味で誰かのお役に立てていることにはなりません。

今スタートして3日目です、最初の動画を見た感想には、彼が自分の動きを見て本当にこのままではダメだという危機感をもったかどうかを知らせてくださいと書きました。

次のやり取りでは、「一般的に行われている走るという行為の体の使い方の問題点」と、「私が提唱する体の使い方の違いとその利点」、さらには「動画で確認した彼の動きの問題点」を整理し、ホワイトボードに書いて図解したものを写真に撮って送り、それを見て頂きながら昨夜直接LINEでお話しして説明しました。

対象は10歳の子供ですし、これからずっと関わって行くのは私ではなくご両親ですから、お父さんに理解していただかなければ、成長していく本人を変えていくことは出来ません。

私が彼と直接話をするのではなく、私から学んだことをお父さんの言葉で伝えてもらって、そのやり取りを聞いたうえで次の作戦を進めています。

筋肉の収縮には、まさに宇宙を探検するような奥深さを感じています。

それをどう分かりやすく伝え、役に立つものにしていくのか、まだ始まったばかりですが、直接指導では味わえない今までには感じたことがない不思議なやりがいを感じています。

昨日のやり取りで次のステップに進めることになりました、FBTです。

姿勢の問題は頭でどんなに意識しようと、背骨のS字を作ってくれる広背筋の機能を目覚めさせることができなければ、改善することは出来ません。

まずはFBTの意義と正しいやり方をマスターしていただいて、これをやり続ければきっといいことがあるんだと、親子共々分かってもらうことです。

当初私に期待していただいた、膝の痛みにどう対処すればいいのかとか、滑らかな動きがどうやったら出来るようになるのかという目的に対して、私が持っている答えを、こうすればいいですよとすぐに見せることは簡単なことです。

ただそれでは絶対お役に立てることは出来ません。

今進めている段階を踏みながら、ご両親と彼本人の理解を確認しながら、少しずつ進めて行こうと思っています。

そして必ず期待に応える結果を出してあげられると思っています。

こういう過程を経ながら、試行錯誤しながら目標に向かって親子で進んで行ける、とても羨ましいと思います。

いくつになっても子どもは子ども、私も親としてつくづくそう思います。

それがまだまだ10歳という年齢ならば、親としてできる限りのことをしてあげたいと思うのは当然のことだと思います。

これからの将来の道筋を作る「夢先案内人」でありたいと私自身は思っていますが、こういう親御さんに的確なアドバイスができる、親世代の応援団でもありたいと思います。


そしていつか直接指導をさせていただく機会があれば、いきなり広島に来て指導を受け、その場限りになってしまうよりも、さらに深い理解と成長のお手伝いができると思います。

今回の遠隔サポート、とてもやりがいを感じています、色々なことに自分の能力を発揮させていただけることに感謝です。

精一杯知恵を絞って、お役に立ちたいと思います。

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健康のために運動をしなさいって何をすればいいのでしょうか。

日々さまざまな人と接していく中で、人間の体はどういう風に作られているのか、またどういう風に使って行くことが、それぞれに与えられた能力を十分に発揮し続けることができるのかを考え続けてきました。

体の痛みを訴え、それを少しでも和らげたいと施術を受けに来ていただく方、アスリートとしてトレーニングを重ね、立派な体を作り上げてきたにもかかわらず、一番の目的である競技動作の向上がみられないと悩み、私の元を訪れてくる競技スポーツ選手、また育成年代で、これから将来に向かって大きな夢を持ち、早い時点で私の理論に沿った動きづくりのトレーニングを指導して欲しいとやってくる子供たち、まさに老若男女、様々な方に心を寄せてきました。

そうした日々の中で、人間の本質は骨盤と背骨を中心とした6方向に動くことができる能力をもって、2本足で立って生活する動物であるという結論めいた考えに至っています。

地球上で重力に抗し、二本足で立ち続けるという行為は、我々が想像する以上に大変なことだと思います。

立っている時ばかりではありません、座っている時にも上半身を起こしておくということではまったく同じことが必要になります。

そういう生活を何年何十年と続けて行くことで、体を真っ直ぐに支えておくために必要な筋肉は疲弊し、その姿勢を維持するために体を支える筋肉は、型にはまったような状態になってしまいます。

ベッドの上で仰向けになってもらうと、当然体を支える筋力は必要ないにもかかわらず、立っている時の緊張は消えることなく、踵とお尻と肩甲骨、そして後頭部の4点だけがベッドに接していて、あとの部分は緊張したまま、まったくベッドに付いているという感覚がないことに気付きます。

そんなことは普段考えてもいないと思いますので、私に指摘されても、そう言われればそんな気がするという方もいれば、まったく感覚できないという人もいます。

そんな体の緊張状態が続いたまま、いくら体にいいと言われている高額な寝具に横たわったとしても、本当の意味で体をゆったりと休ませるという状態には成り得ないのです。

そんなことをお話しすると、寝入りばな何となく体の姿勢が落ち着かなくて、仰向けになったり横向きになったりを繰り返しているという方がほとんどです。

なぜそういう状態になってしまうのか、「重力に抗して2本足で立って生活していくのだから、仕方がないといったじゃないか」、もちろんそうです。

しかし、本当に真っ直ぐ立っていることだけが我々人間に与えられた能力だったのでしょうか。

四足動物でも、時々二本足で立つことがありますが長続きはしません、骨格の構造がそう出来ていないからです。

我々は二足歩行で真っ直ぐに立っていることができますが、真っ直ぐだけではなく色々な方向に体を動かすことができます。

それがずっと言い続けている、「人間の体は骨盤と背骨を中心として関節を6方向に動かせ、それらを連動させて使うことができる」、ということなのです。

重力に抗しバランスを保っているということは、ただたんに体幹の安定とか筋力の向上の結果ではなく、様々な方向に揺らぎながら、出来るだけ少ない筋力発揮で骨格を維持しているということなのです。

そのために必要なのが、骨盤と背骨を中心とした6方向への動きを、それぞれの持って生まれた能力、簡単な言葉で言えば可動域ということになりますが、できるだけそれらを長い年月保っておけるかということになると思います。

ある一定の年齢に達すると、「運動不足で何か運動を始めたいのですが、どんなことをやったらいいでしょうか」という質問を受けることが多くなります。

「慢性の腰痛やその他体の不調があり、運動らしき運動はここ何年何十年も行ってきませんでしたが、おかげさまで楽になったので、元気で長生きするために運動を始めた方が良いですよね」、と言われることもあります。

その時私がお答えするのが今日のテーマです。

手軽に行える運動と言えば、ウォーキングやジョギング、ラジオ体操などがあると思います。

また体の負担が少ないからとプールに通ったり、ヨガや太極拳といった、いかにも体によさそうなイメージのものもあると思います。

私はそれらを行うことが悪いなどというつもりはまったくありません。

しかし、現実としてそれらが原因で体のどこかを痛める人が多いことも事実です。

体のために健康のためにと思って取り組んだことで、健康を損なってしまったら本末転倒です。

では健康な体とはいったいどんな体なのでしょうか。

もちろん病気やけがもありますから、すべてをひとくくりに語ることは出来ません。

しかし、体にとって良い運動はと聞かれたら、私の答えはひとつです、今日何度も登場しているキーワード「骨盤と背骨を中心として6方向に動かす体操をしましょう」と。

元々持って生まれた能力であるにもかかわらず、年を重ねるにつれ使わなくなっていく関節運動の方向性と可動域、関節の角度が変わるということがイコール人間が動くということですから、骨を動かすために必要な筋肉の収縮も少なくなってしまうということです。

ウォーキングをしようと、競技スポーツ選手のように激しい運動をしようと、その他名前を出した様々な運動をしようと、この持って生まれた6方向の関節の運動という意味では、まったく足りていないのです。

昨年の9月、私の著した本を読んでくださった、岐阜県にお住いのご夫婦から電話がありました。

60代の奥さんがパーキンソン病を患い、ここ数年で症状が悪化し、背骨が丸くなってしまい体の自由が利かなくなり、歩行や日常動作にも支障をきたす状態になっているとのことでした。

実は私の長女が音大に通っている時、若年性パーキンソン病の診断を受け、音楽の道を諦めざるを得なくなったということを経験していました。

当然パーキンソン病に付いての知識は一般の方以上にあって、もちろん治るとか治らないとかいうレベルの問題ではないことは承知の上で、ご相談いただいた際にも、「私の技術が今のお体の状態にどれだけお役にたてるのか、まったく想像もつきません」とお答えしたのですが、とにかく一度施術を受けに行きたいと言っていただきました。

お体のこともあり、途中自由に休憩が取れるということで、ご主人の運転する車で7時間近くかけて広島まで来てくださいました。

遠くから来ていただいたので少しでも長く時間をかけたいと、2時間の予定で施術を始めましたが、途中トイレに行きたいと言われ、ご主人と二人で手を貸してベッドから降りていただき、すぐ目の前にあるトイレにお連れしようとした時、何とベッドから降りた奥さんが杖を突くこともなく自力で歩いてトイレに行かれ、帰りもご自分でも不思議そうな顔をされながら、やはり自力で歩いてこられたのです。

私も驚きましたが、お二人はもっと驚いていました。

そんなことがあって、私の施術が少しでも体を楽にしてくれると思っていただいたようで、冬の時期は雪が降ると危ないので我慢していただきましたが、先日4回目の施術を受けに来ていただきました。

この間も、私が指導した体を6方向に動かすという体操を、毎朝40分以上もかけて熱心に行ってくださっていたそうで、丸まってしまった背中は真っ直ぐにはなりませんが、ベッドの上で行う施術の中で行う6方向の動きは、初めてきた頂いたときとは比べ物にならないほど上手に、そして自由に動けるようになっていました。

人間本来の体の動きを取り戻すことでどんな変化があるのか、それまでなかった食欲が増し、間食までされるようになり、食べることが楽しくなったそうです。

以前から奥さんの様子を知る方々からも、元気そうになったと言われ喜んでおられました。

寝たまま体操はこういう方にはもってこいで、まだまだ元気な我々には物足りないと思うかもしれません。

では、ウォーキングやジョギングに求める心肺持久力が、本当に我々の日常生活に必要な絶対条件なのでしょうか。

エアロビクスに代表されるような激しい運動によって得られる、筋持久力や心肺持久力は本当に必要なのでしょうか。

体に苦しい思いをさせることが、本当に体のためになっているのでしょうか。

6方向の体操をゆったりと行ってもらう時、体が温かくなっていくような気がするとか、体の背面の4点支持だった緊張が取れ、体全体がゆったりと横たわっているような気がしてきたという感想も聞かれます。

筋肉の緊張がほぐれ、血管や神経の圧迫が取れることで血流が改善し、その結果さらに筋肉がリラックスしていくという好循環が起こります。

日常生活を円滑に行うために必要な体はこれで十分整えられるのではないでしょうか。

そんな楽なことではダメだ、もっと頑張ってもっと体をいじめて、そう思う人はそうやれればいい、ただそれと引き換えに負わなければならないリスクはしっかり自覚してください。

何事も加減です、好い加減を見つけなければなりません。

スポーツを行う時、最初は楽しみのつもりでも、義務感が出てきたり勝ち負けを競うようになったり、時計を気にするようになると、健康のためという当初の目的からどんどん離れて行きます。

人間という動物に生まれ、その体に仕組まれた体の使い方を上手に使いこなすということの意味をよく考えたうえで、あとはそれぞれの考えで好きなことをやればいいと思います。

ただ私が健康のためにどんな運動を行ったらいいですかと問われれば、今日の記事のようなことになるということです。

長くなったのでもうやめますが、近いうちに、体を痛める選手が続出しているにもかかわらず、何の疑いもなく自分の指導を続けている指導者に対して、一言言わせてもらいたいと思います。

西本塾から1週間、7名の参加者のうち5名の方から感想が届きました。
感想は義務ではないと言って会を締めましたが、二日間全身全霊をかけて行った西本塾、少し残念な気がしています。

西本塾参加者からの感想③もう一つのメインテーマ「走るという行為の体の使い方」は指導が届いていたか。

前回の記事で催促してしまった感がありますが、今回の西本塾のもう一つのテーマ、「走るという行為の体の使い方」をどう伝えるか、受講してくれた人たちにどう伝わったかということが一番気になっていました。

それに対する感想を、これから紹介する阪本さんから是非聞きたいと思っていました。

阪本さんから届いた受講動機に書かれていた内容は、市民ランナーとしてサブ3を達成し、さらに目標をもって記録を縮めて行きたい、そのために私の提唱する走り方を学びたい、ということが書かれていました。

これまでも多くの市民ランナーが私の指導を受けに来てくれました。

これまでも今回と同じように体の仕組みを説明し、なぜ私が走るという行為に対してこういう考え方に至り、実際の体の使い方を作り上げてきたのかということはきちんと伝えてきたつもりでした。

しかし、そんなことより実際の走りの実技に気持ちが行ってしまい、後に残るのは、指導した走り方が出来たか出来なかったかということにしかなっていないと思わざるを得ない人がほとんどだったのです。

枝葉どころか、何とか花を咲かせたいという気持ちは分かります。

しかし、そのために必要なことは、私がなぜこう考えるに至ったのか、そしてそれを実際に形にするためには、まずは基本となる体の仕組み、とくに大腿骨がクランク状の形状で骨盤と関節しているという事実をきちんと知ることから始まります。
それを有効に活用するためには、動きづくりのトレーニングが必要であり、その体を使っていくつかのドリルを正確に行えるようにならなければ、絶対に到達することができないということを理解させるということをしなければ、私がやっていることは本当に相手のためにはなっていないと痛感していました。


今回是非その部分を伝えたい、サブ3という市民ランナーの憧れのタイムを記録している阪本さんに、正しくそれらを伝えることができなければ、これ以上の記録更新は望めない、それどころか私の指導していることはやはり机上の空論と言われかねません。
私にとっても絶好の対象が来てくれたと小躍りして待ち構えていました。

前置きが長くなりましたが、阪本さんから届いた感想をお読みください。

西本先生、23期生の皆様、本当にありがとうございました。

衝撃の2日間からまだ数日しか経っておりませんが、私なりに資料を読み返したり、送っていただいた動画を見比べる等の試行錯誤を続けながら過ごしております。

ブログだけでは分からないことが学べて西本塾に参加して本当に良かったと思います。

以下にその感想を送らせて頂きます。

数十年ぶりに広島の地に来たときはとても緊張していましたと思います。

「西本先生はどのような方だろうか」と、あたふたしながら広島港駅を歩きガチガチの状態で部屋に入ったら、熱い握手で迎え入れてくれて、ホッとしました。

その後、講義が始まるまでも色々なお話を聞かせてもらって、気がつけば緊張もなくなっていました。

今回、私は市民ランナーとして自らの記録を伸ばすために参加しました。

一方で私以外の参加者の方は施術者の方が多く、他人のため、自らの技術を高めるために参加されており、自分が勝手な理由で来てしまったような気がしましたが、そのような人の考えや技術を吸収できる良い機会だと思い気持ちを再度奮い立たせてました。

そしてこの2日間で大きな2つの衝撃を受けることになるのです(もちろん他にも様々な衝撃はあったのですが)。

始めは、人間の体の構造についての講義でしたが、今までモヤモヤが晴れていくような感じがしたことをよく覚えています。

参加前に先生のブログを読ませては頂いていたのですが、それだけではなかなか内容を理解するまでには至りませんでした。

しかし、徐々に3・5・7理論やアクチンとミシオンを基本とする筋肉の収縮の仕組み、そして、この2日間で先生が何度も言っておられた「人間とは骨盤と背骨でありそれを使って6方向に動かすことが出来る」「筋肉の仕事は骨を動かすことのみ」ということも分かってきました(もちろん、まだ完璧に理解できたとは思っていないのでこれからもっと勉強していかなければなりませんが)。

そして、先生が骨盤と背骨の模型を使って説明してくれたおかげで、「なるほど、そういうことか」「人間の身体はこのようになっていたのか」と感動すら覚えました。

そして、具体的に人間の動く、走る仕組みの話になるとわくわくが止まりませんでした。

先生のブログを読んでいた中で、「骨盤を縦に動かす」「背中(広背筋)で走る」「股関節(骨盤と背骨)と肩甲骨の連動」、それらの意味をずっと知りたかったのですが、先生から模型を使って股関節が自由に動くこと説明してもらい、従来の走り方(世の中の固定概念としての走り方といったほうが正しいのでしょうか)が、大腿四頭筋を2度収縮させている矛盾に気づかされ、股関節を伸展させ広背筋上部を持ち上げて骨盤を引き上げるということを聞いたとき私は、雷に打たれたような衝撃を受けました。

「人間はこうしたら効率的に走れるのか」これが本当の人間の走り方なんだと。

おそらくさっきの人間の体の構造の説明がなかったら、このような衝撃はなかったと思います。

背中で走る、股関節と肩甲骨の連動、足を身体の真下に着地する、確かにそうような記述は多くのランニングメソッド本やコーチが言っていることかもしれません。

しかし、そのほとんどは言葉だけで、それらがなぜ重要かを教えてくれる本や人に出会ったことはありませんでした、そして、実際に見せてくれることもありませんでした。

それらを聞いたことで、すぐに実践で試したいと思っていました。

2日目に入ると、朝から具体的なドリルやトレーニング、そして待ちに待った外で実際に走ることとなります。

そこで2つ目の大きな衝撃を受けます、それは昨日聞いたことが全く実践できないということです。

「手の力を抜け」「地面を蹴るな」、何度言われても間違ったフォームで何年も何百キロも走りこんだ私の中の固定概念が言うことを聞いてくれません。

私としては言われたとおりにしているつもりなのですが全く出来ていない。皆さんの走りをよく見て真似しているつもりでも上手くいかない(後に頂いた動画を見たらひどいものでした)。

先生には何度も厳しい言葉を頂き、他の仲間からアドバイスを貰うも一向に上達しませんでした。

結局、思ったような成果を挙げられず戻ることとなりました。

そのときは本当に悔しくて自分が情けなくなり、昼食も食べる気分ではありませんでした。

午後から操体法の実践を行いました。その気持ちよさに午前中の落ち込んだ気持ちもかなり楽になりました。まさに身体も心もほわっとしてきます。

先生の操体法の本は読んだことがありましたが、「人間とは骨盤と背骨であり、それを使って6方向に動かすことが出来る」ということを意識して行うと、また全然違うものに感じました。

そして気がつけば2日間があっという間に過ぎてしまいました。

本当に充実していたと思います。ブログ等に書いてある西本理論を理解するには、実際に話を聞くのが一番であると痛烈に感じました。

学んだことを消化するには、まだ時間が必要だと思うので何度も復習したいです。

最初にも書きましたが、私は、自らの走る能力を向上させるそのため来ました。

しかし、今私がするべきことは向上というよりも、今までの身体の使い方を見直し、今まで培った固定概念やプライドを一旦捨て去り、一から動き作りをすることだと思います。

早く走る、タイムを縮めるということはとりあえず置いておいて、正しいからだの使い方をマスターしていきたいです。

それが出来たとき自ずと記録がついてくるのではないかと思います。

そのためにも西本塾で習ったドリルやトレーニングであるアイドリング、引っ張り出し、FBT等々は毎日続けていかなければならないことです。

そして何よりすばらしかったことは、西本先生や一緒に参加してくれた仲間と出会えたことだと思います。

初めて会った私のために、必死に熱く指導してくれる人たちは本当に宝です。

私も自らを高めつつも仲間、そして他の人の役に立てるように頑張っていきたいです。

西本先生や23期生の仲間には改めて感謝したいと思います。

今後とも切磋琢磨して努力していくのでこれからもご指導のほどよろしくお願いします。

そして2日間、本当にありがとうございました。

西本塾23期生 阪本修平

いかがでしょうか、私の作戦というと言い方が悪いですが、阪本さんに対して厳しい言葉をかけ続け、ある意味指導を放棄し、すでに受講経験のある植村さんや太田さんに、「阪本さんを何とかしてくださいよ」と、私以外の人間が阪本さんの走りをどう評価するかを直接聞いてもらうことをしました。

阪本さんの記録は、天性の筋力と心肺持久力に負うところが大きいと思います。

まさに私の言う体に無理を強いて、極限まで頑張らせる走り方です。

大腿四頭筋は二関節筋で、股関節に対しては屈曲、膝関節に対しては伸展という役割を持っています。

一般的に言われている、腕をしっかり振って膝を高く上げるという行為を行う時に、股関節を屈曲させるために3・5・7理論でいうニュートラルな5から、3の方向へ収縮します、その状態が続いたまま膝から下をできるだけ前に振り出してストライドを広げようとすれば、すでに収縮状態にある大腿四頭筋を、膝関節の伸展のためにさらに収縮させなければならないことになります。

同じ筋原線維のアクチンとミオシンを既に滑り込ませ、もう収縮させる余裕もない状態のままで、さらに滑り込ませ、極限まで収縮させた状態で、加速して自重の2倍から3倍にもなっている体の重さを、着地の瞬間に受け止めなければならないのですから、筋肉の負担はどれだけのものになるか。

私が走るという行為で、人間以外には筋肉の肉離れなどという状況が起こらないという事実から、思いを巡らせた結果でした。

固定概念の中で、股関節を強く屈曲させ膝を高く上げられるようにするために、様々なトレーニングが考えられています。

それがまったく逆効果になっていると考えたのです。

走るという行為の中で、股関節は常に伸展状態で動き続けることが、創造主が我々人間という動物に与えてくれた能力であり、体のからくりなのだと。

結果としてはそう見えるかもしれないが、地面を強く蹴って身体を前に運ぶことも、その運ばれてきた体を着地の衝撃に耐えながら受け止めることも、本当はやってはいけない行為ではないかと考えたのです。

このことに対して目を開いてもらうためには、これまで行ってきた走るという行為をいったん全否定して、体の仕組みに沿ってゼロから作り直す気持ちにならない限り、変えることは出来ないと思います。

そのために阪本さんに対して、厳しい言葉をかけ続けました。

そのことがプライドを傷つけ、私の理論を受け入れることなく、これまでの走りを継続しようという結果になったとしたら、残念ですがそれまでのことです。

しかし、私を含めすでに学んでくれ固定概念の呪縛から離れつつある、植村さんと太田さんの走りを間近かで見れば、自分にもできないはずはないというか、自分が必死に取り組んできた走るという行為が、なぜこんなに楽で簡単に見えるのかと思わない方がおかしいのです。

今回の大きなテーマ、走るという行為のなぜどうしてを伝えるという目標は、阪本さんには届いてくれたようです。

「これまでの固定概念やプライドを一旦捨て去り、一から動き作りをすることだと思います。早く走る、タイムを縮めるということはとりあえず置いておいて、正しいからだの使い方をマスターしていきたいです。」という言葉に、いつも以上の充実感というか自己満足を感じています。

現在遠隔地の方から、小学生のサッカーをやっているお子さんの遠隔指導の依頼が届いています。

私の考え方はすでに返信していますので、そのことに納得していただければ、近々指導が始まると思います。

もちろん直接指導をしてもすべてを理解していただけるわけではない中での遠隔指導ですが、今なら色々なアイデアがあって、お役に立てる指導ができると思っています。

今回の西本塾を通して、同じことを同じように伝えるのではなく、この部分が本当に重要なんだ、この部分を疎かにしたのでは、絶対にその先に進めないのだという説明の仕方が出来たのではと思っています。

もちろん参加者全員に等しく届いたかどうかは分かりません、それぞれの受け取り方が違いますから。

ただ私自身は、今までとは違った伝え方が出来たと思っています。

次の予定は今のところありませんが、もっともっと伝え方を練り上げて、自分が納得できる西本塾をやってみたいという気持ちにはなっています。


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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