今日もブログを読んで頂きありがとうございます。
今日の記事は私にとってとても重要な内容となることを、最初に宣言しておきます。
今から一年前、山口県で行われた『山口ゆめ花博』の会場で出合った、スラックラインの中でもハイラインと呼ばれる高所綱渡りのデモンストレーションを行っていた、現在『ポーザー株式会社』の代表として起業された『三由野』(みよしなお)さんとの出会いは、これまでの人生の中でもひときわ大きなインパクトを与えてくれました。
60歳になったばかりの私でしたが、今行っている仕事の分野に対しては、自分なりに納得のいくレベルに達しているつもりで居て、どんな事象に対しても対応できる準備が出来ているつもりでしたし、それでもすべてに対応できるわけではありませんが、どんなことに対しても少なくとも誰よりもお役にたてることが出来ると思っていました。
どんなことにも限界はありますが、現時点で出来ることはすべてやっていると思っていました。
それが三由さんとの会話の中で、新たな可能性と言うか、これまで知らなかった世界を感じさせてもらえたのです。
スラックラインと言うのは、強いテンションで張った5㎝ほどの細いラインの上で、トランポリンのように飛んだり跳ねたりのアクロバティックなことを行うというイメージがあるかもしれませんが、三由さんがそこで行っていたことは、しっかりした樹木の間に渡した2.5㎝幅の、割とゆったり張ったラインの上を歩いたり、胡坐をかくように座ってみたり、一本のラインの上をまるでハンモックに横たわっているように寝たりと、見ている私にはなぜそんなことが出来るのか不思議としか言いようのないものでした。
そこでの出会いからご縁が続き、色々なことを教えていただきましたが、『高所綱渡りの本質は、極限の不安定な環境下で、日常感じ得ない恐怖と直面した時に、人間本来の可能性を引き出すことが出来る』と言うことなのだと理解しました。
たんにバランス感覚を養えるとか、体幹のトレーニングに最適だとかいう表面的なことではなく、『脳幹』と言う組織に直接働きかけ、何をどうすればどこをどうすればバランスを保てるというレベルの話ではなく、まったくの無意識下で脳と体がお互いを制御し合うという、人間と言う生命体に与えられた究極の本質論を突き付けられたような気がしました。
この先の科学的な実証は既に始まっていて、脳科学者や医師によって、その無意識下で脳幹にどういうことが起こっているかが研究されています。
私に託されたのは、日々向き合っている体に問題を抱えた方々や、能力向上を目的とした競技スポーツ選手に対して、これまで行ってきたことに加え、ラインと言う不安定な環境下で行う動作がどういう効果を表すのか、臨床家としての知見を三由さんに報告し、研究グループの方々に共有していただくことで、新たな視点を提供するお手伝いをさせていただくという使命を与えられました。
髙いところから落下するということは、人間が本質的にもって生まれた恐怖感の一つですが、まさか今関わっている方々、トップレベルの競技スポーツ選手ならまだしも、高齢者の皆さん、体の不自由な方々を、たとえ50㎝と言えども2.5㎝幅のラインの上に立たせるなどと言うことが出来るはずがありません。
そこで開発されたのが、現在私の運営する施設『ConditioningStudio操』に設置させていただいている、三由さんが開発された『ポーザーユニット』と名付けられた器具なのです。
現在私が行っている施術やトレーニングに加えて行くことで、今までもうこれ以上は無理だと思っていたことが、未だ変化させる可能性があると感じてもらえる効果を出せるか、設置して以来、何人かの方に継続して使用することで、明らかな変化と手応えを感じています。
先日その内容を三由さんに報告したところ、直接話を聞きたいとお越しいただいて色々な話をさせていただきました。
その翌日、偶然にも40歳男性が、典型的なギックリ腰の症状を訴え来室されました。
ギックリ腰と言うのは、筋繊維の一部が瞬間的に強く収縮し、3-5-7理論で言う3の方向へ収縮した状態が、5の収縮も伸展もしていないフラットな状態に戻れなくなってしまい、なおかつ炎症を起こしてしまっている状態です。
ですから私の施術の最初の狙いは、3のままになっている筋繊維に対して、痛みのない範囲でさらいに3の収縮方向に誘導し脱力を促すことで、こわばった筋繊維を5のフラットな状態に戻してあげることです。
これが成功すれば痛みは大きく軽減し、可動域も広がりますから、歩くこともままならずベッドの上でも体をこわばらせていたその方の体は、少しずつ平静を取り戻し全身が緩み気持ちも落ち着いていきます。
かなりひどい状態だったので、初日に行えるのはここまでです。
続けて来てくれましたので、次の日に行う目的は、5の領域まで弛められたとはいえ、自力で3方向へ収縮させることへの不安は消えず、やはり硬い表情で訪れた体に対して、3への収縮を自力で行うことへの不安を取り除くための施術を行います。
これが上手くいけば、筋繊維の炎症が取れるまでには日にちの薬が必要となりますから、3・4日時間の経過を経て改めて調整に来てもらうというのがこれまでの私のやり方でした。
筋繊維の状態を考えると、2・3回の施術でここまで回復させられることだけでも十分なことで、すぐにでも痛みをゼロにして欲しいと訴える方に対しては、体は道具ではありません、どうしてこんな状態になってしまったのか、これを機会に体との関係を考え直すきっかけにしてくださいと正論をぶつけてきました。
今回この方は、仕事で重いものを運ぶことが日常で、これまでのパターンを踏襲しただけでは、仕事に復帰したとしても再発は目に見えています。
せっかく5の状態を取り戻したにもかかわらず、無駄に体に力が入ってしまう原因は何かということです。
つい昨日まで強い痛みで身動き取れない状態だった体は、炎症を起こしている部分を守るために、全身がこわばり痛みを増悪させないよう必死で守ってくれていたのです。
それが体の仕組みなのです。
しかし、動かせるようになった後も、痛みに対する恐怖や不安感を、脳がそう簡単に忘れてくれるはずがありません。
その脳が痛みを感じ記憶しているという領域まで踏み込んでいかなければ、『ギックリ腰』が寛解したとは言えないのです。
二日目の施術の後、ポーザーユニットの上にまずは立ってもらうことから始め、続いてラインの上で様々な動作を行ってもらいました。
まだ普通に歩くことさえ不安がある方にです。
その効果は想像以上でした、3日間休みを取っているということで、翌日も同じパターンで、まずはベッドの上で6方向の可動域と連動性に問題がなくなったことを確認してもらい、昨日同様ユニット上での動作をやっていただきました。
動画の最初を見て頂くと分かりますが、やはり両足をラインに乗せる瞬間は勇気がいるというか、簡単ではありませんでしたが、目線の先を見る深度から始まり、脳にラインに立っていることに意識を集中させないように工夫することから始めて、いくつかの動作を行ってもらいましたが、二日前に体をこわばらせ強い痛みを訴えて来室された方にはとても見えない動きになりました。
痛みを感じているのは脳そのもの、その痛みを作っているのは腰や背中の筋肉ではなく、体の前側にある『屈筋』であることが、今回の3日間でよく分かりました。
ラインの上では屈筋は本当に無力なのです、無駄に力を入れる、力んでしまうと途端にバランスは崩れます。
では伸筋が頑張ってくれるのか、これも違います。
伸筋は静かに本来の仕事に集中してくれます、だから不安定なラインに立っている、落ちたら危ないという不安や恐怖を感じることもなく、脳幹が全神経と交信しながら、最適な筋力発揮を行ってくれるようになるのだと思います。
トータルで30分以上もライン上に立って色々な動きを納得するまで行ってくださいと声をかけました。
この動画も、ご本人が多くの方に気付きを与えるきっかけになるならと、顔も映った状態での掲載を快く承諾して頂きました。
この動画はもちろん三由さんにも見て頂き、研究グループの方々の参考にしていただければと思います。
今後きちんとした検証がなされ、多くの方の役に立つ理論として確立されていくものと思います。
これまでこれ以上は難しいと思ってきたことに、『不安と恐怖』と言うネガティブな言葉が転じて、まだまだ大きな可能性があることを感じさせてくれた脳と体の本質的な関係性を、もっともっと追究していきたいと思います。
『M』さん、動画を提供して頂き本当にありがとうございました。
このことを応用して競技スポーツ選手の能力向上にも大きく貢献できると確信しています。
興味のある方、ぜひ広島まで体験しに来てください、きっと何かが変わるはずです。
YouTube のリンク先です。
今日の記事は私にとってとても重要な内容となることを、最初に宣言しておきます。
今から一年前、山口県で行われた『山口ゆめ花博』の会場で出合った、スラックラインの中でもハイラインと呼ばれる高所綱渡りのデモンストレーションを行っていた、現在『ポーザー株式会社』の代表として起業された『三由野』(みよしなお)さんとの出会いは、これまでの人生の中でもひときわ大きなインパクトを与えてくれました。
60歳になったばかりの私でしたが、今行っている仕事の分野に対しては、自分なりに納得のいくレベルに達しているつもりで居て、どんな事象に対しても対応できる準備が出来ているつもりでしたし、それでもすべてに対応できるわけではありませんが、どんなことに対しても少なくとも誰よりもお役にたてることが出来ると思っていました。
どんなことにも限界はありますが、現時点で出来ることはすべてやっていると思っていました。
それが三由さんとの会話の中で、新たな可能性と言うか、これまで知らなかった世界を感じさせてもらえたのです。
スラックラインと言うのは、強いテンションで張った5㎝ほどの細いラインの上で、トランポリンのように飛んだり跳ねたりのアクロバティックなことを行うというイメージがあるかもしれませんが、三由さんがそこで行っていたことは、しっかりした樹木の間に渡した2.5㎝幅の、割とゆったり張ったラインの上を歩いたり、胡坐をかくように座ってみたり、一本のラインの上をまるでハンモックに横たわっているように寝たりと、見ている私にはなぜそんなことが出来るのか不思議としか言いようのないものでした。
そこでの出会いからご縁が続き、色々なことを教えていただきましたが、『高所綱渡りの本質は、極限の不安定な環境下で、日常感じ得ない恐怖と直面した時に、人間本来の可能性を引き出すことが出来る』と言うことなのだと理解しました。
たんにバランス感覚を養えるとか、体幹のトレーニングに最適だとかいう表面的なことではなく、『脳幹』と言う組織に直接働きかけ、何をどうすればどこをどうすればバランスを保てるというレベルの話ではなく、まったくの無意識下で脳と体がお互いを制御し合うという、人間と言う生命体に与えられた究極の本質論を突き付けられたような気がしました。
この先の科学的な実証は既に始まっていて、脳科学者や医師によって、その無意識下で脳幹にどういうことが起こっているかが研究されています。
私に託されたのは、日々向き合っている体に問題を抱えた方々や、能力向上を目的とした競技スポーツ選手に対して、これまで行ってきたことに加え、ラインと言う不安定な環境下で行う動作がどういう効果を表すのか、臨床家としての知見を三由さんに報告し、研究グループの方々に共有していただくことで、新たな視点を提供するお手伝いをさせていただくという使命を与えられました。
髙いところから落下するということは、人間が本質的にもって生まれた恐怖感の一つですが、まさか今関わっている方々、トップレベルの競技スポーツ選手ならまだしも、高齢者の皆さん、体の不自由な方々を、たとえ50㎝と言えども2.5㎝幅のラインの上に立たせるなどと言うことが出来るはずがありません。
そこで開発されたのが、現在私の運営する施設『ConditioningStudio操』に設置させていただいている、三由さんが開発された『ポーザーユニット』と名付けられた器具なのです。
現在私が行っている施術やトレーニングに加えて行くことで、今までもうこれ以上は無理だと思っていたことが、未だ変化させる可能性があると感じてもらえる効果を出せるか、設置して以来、何人かの方に継続して使用することで、明らかな変化と手応えを感じています。
先日その内容を三由さんに報告したところ、直接話を聞きたいとお越しいただいて色々な話をさせていただきました。
その翌日、偶然にも40歳男性が、典型的なギックリ腰の症状を訴え来室されました。
ギックリ腰と言うのは、筋繊維の一部が瞬間的に強く収縮し、3-5-7理論で言う3の方向へ収縮した状態が、5の収縮も伸展もしていないフラットな状態に戻れなくなってしまい、なおかつ炎症を起こしてしまっている状態です。
ですから私の施術の最初の狙いは、3のままになっている筋繊維に対して、痛みのない範囲でさらいに3の収縮方向に誘導し脱力を促すことで、こわばった筋繊維を5のフラットな状態に戻してあげることです。
これが成功すれば痛みは大きく軽減し、可動域も広がりますから、歩くこともままならずベッドの上でも体をこわばらせていたその方の体は、少しずつ平静を取り戻し全身が緩み気持ちも落ち着いていきます。
かなりひどい状態だったので、初日に行えるのはここまでです。
続けて来てくれましたので、次の日に行う目的は、5の領域まで弛められたとはいえ、自力で3方向へ収縮させることへの不安は消えず、やはり硬い表情で訪れた体に対して、3への収縮を自力で行うことへの不安を取り除くための施術を行います。
これが上手くいけば、筋繊維の炎症が取れるまでには日にちの薬が必要となりますから、3・4日時間の経過を経て改めて調整に来てもらうというのがこれまでの私のやり方でした。
筋繊維の状態を考えると、2・3回の施術でここまで回復させられることだけでも十分なことで、すぐにでも痛みをゼロにして欲しいと訴える方に対しては、体は道具ではありません、どうしてこんな状態になってしまったのか、これを機会に体との関係を考え直すきっかけにしてくださいと正論をぶつけてきました。
今回この方は、仕事で重いものを運ぶことが日常で、これまでのパターンを踏襲しただけでは、仕事に復帰したとしても再発は目に見えています。
せっかく5の状態を取り戻したにもかかわらず、無駄に体に力が入ってしまう原因は何かということです。
つい昨日まで強い痛みで身動き取れない状態だった体は、炎症を起こしている部分を守るために、全身がこわばり痛みを増悪させないよう必死で守ってくれていたのです。
それが体の仕組みなのです。
しかし、動かせるようになった後も、痛みに対する恐怖や不安感を、脳がそう簡単に忘れてくれるはずがありません。
その脳が痛みを感じ記憶しているという領域まで踏み込んでいかなければ、『ギックリ腰』が寛解したとは言えないのです。
二日目の施術の後、ポーザーユニットの上にまずは立ってもらうことから始め、続いてラインの上で様々な動作を行ってもらいました。
まだ普通に歩くことさえ不安がある方にです。
その効果は想像以上でした、3日間休みを取っているということで、翌日も同じパターンで、まずはベッドの上で6方向の可動域と連動性に問題がなくなったことを確認してもらい、昨日同様ユニット上での動作をやっていただきました。
動画の最初を見て頂くと分かりますが、やはり両足をラインに乗せる瞬間は勇気がいるというか、簡単ではありませんでしたが、目線の先を見る深度から始まり、脳にラインに立っていることに意識を集中させないように工夫することから始めて、いくつかの動作を行ってもらいましたが、二日前に体をこわばらせ強い痛みを訴えて来室された方にはとても見えない動きになりました。
痛みを感じているのは脳そのもの、その痛みを作っているのは腰や背中の筋肉ではなく、体の前側にある『屈筋』であることが、今回の3日間でよく分かりました。
ラインの上では屈筋は本当に無力なのです、無駄に力を入れる、力んでしまうと途端にバランスは崩れます。
では伸筋が頑張ってくれるのか、これも違います。
伸筋は静かに本来の仕事に集中してくれます、だから不安定なラインに立っている、落ちたら危ないという不安や恐怖を感じることもなく、脳幹が全神経と交信しながら、最適な筋力発揮を行ってくれるようになるのだと思います。
トータルで30分以上もライン上に立って色々な動きを納得するまで行ってくださいと声をかけました。
この動画も、ご本人が多くの方に気付きを与えるきっかけになるならと、顔も映った状態での掲載を快く承諾して頂きました。
この動画はもちろん三由さんにも見て頂き、研究グループの方々の参考にしていただければと思います。
今後きちんとした検証がなされ、多くの方の役に立つ理論として確立されていくものと思います。
これまでこれ以上は難しいと思ってきたことに、『不安と恐怖』と言うネガティブな言葉が転じて、まだまだ大きな可能性があることを感じさせてくれた脳と体の本質的な関係性を、もっともっと追究していきたいと思います。
『M』さん、動画を提供して頂き本当にありがとうございました。
このことを応用して競技スポーツ選手の能力向上にも大きく貢献できると確信しています。
興味のある方、ぜひ広島まで体験しに来てください、きっと何かが変わるはずです。
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