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人間が感覚する痛みとは何か、どう対処していくか考えてみました。

今日もブログを読んでいただきありがとうございます。

今日の広島は冷たい雨が降っていますが、未だに雪が降っていません。
観測史上最も遅い初冠雪が記録された日もとっくに過ぎて、記録更新が続いています。

今日は私にとって、いや生きている限り全ての人間にとって永遠のテーマである『痛みとは何か』について、今現在私が感じているところを書いておこうと思います。

痛みを感じて嬉しい人などいるはずはありません、私のところに施術を目的として来られる方の殆どが、今ある痛みをなんとかして欲しいというというという切実な動機からです。

しかし、その痛みという感覚は単純に忌み嫌われる対象なのでしょうか。

痛みの原因はそれこそ数え切れないくらいあると思いますが、それぞれの体が痛みという信号を発することで、我々人間に警告を与えていることは間違いのないことです。

痛みも伴うことが多い症状ですが、いわゆる発熱という現象は、体の中に侵入した病原体の増殖を抑える正常反応と言われています。
それをただ単に熱を下げることを目的とした薬剤を服用することは、人間本来の自然治癒力を阻害してしまう行為ともなりかねません。

体が感じる痛み、いわゆる腰痛や肩こり、医療機関で画像診断とともに宣告される『ヘルニア』という状態も含めて、体の部位そのものが痛みを発しているように思ってしまいますが、人間の体で痛みを感じるところは『脳』そのものです。

痛みを感じていると思われる部位の神経が圧迫されている状態を、その神経を介して脳に伝え、結果として脳が腰が痛いとかヘルニアの所見が出ている部位が痛いと認識しているのです。

こういう状態の痛みは『神経障害生成疼痛』と呼ばれているようです。
また神経そのものが長く圧迫され続けたことで炎症状態となり、言葉としてはそのままですが『神経炎』と呼ばれる状態となって、神経そのものの痛みを感じることがありますが、やはり最終的に感じ取るのは『脳』です。

切り傷や火傷、打撲や骨折など、明らかに原因のある痛みもありますが、こういう怪我をすると、その部位に痛みを発する物質が発生します。
この物質が末梢神経にある『侵害受容器』という部分を刺激することで痛みを感じます。

一般論はこれくらいにして、私が相手にしている生身の人間の痛みに対する感じ方は本当に千差万別、一人一人全く違うものです。

以前にも記事にしましたが、私はご本人が訴える痛みという感覚よりも、人間に与えられた骨盤と背骨を中心とした6方向の可動性とその連動動作が、出来るのかどうかを最優先に考えています。

その動きがある程度確保されているならば、日常生活動作は可能なわけで、多少の痛い痒いは本人の感覚の問題だと考えます。

痛みに目盛りはつけられませんが、本人が訴える痛みが10だったとして、その痛みが5に軽減したと感じてくれたとしても、痛みが消えたわけではなく、「どうですか」という問いに対して「お陰で痛みは半分くらいになりました」という言葉が返ってきたとしても、半分になった5という単位から、その5が痛みイコール10という目盛りに変換され、痛いか痛くないかという意味では、やはり痛いが優先されてしまうのです。

こんなやりとりが続く日常の中で、現在最も大きなテーマとなっている『痛みは脳が作る』同じことですが『脳が痛みを作る』と置き換えてもいいと思います、すべてがこの言葉に集約されるのです。

様々な原因で痛みという厄介な感覚を背負い込んでしまった人間の脳は、その痛みを少しでも軽減させたいと、その部位に少しでも負担がかからないような体の使い方を工夫します。

不幸にしてギックリ腰を発症してしまった体がどんな風な動くか、自分で経験がない人でも、なんとなく想像はつくと思います。
体を固くしてなんとも言えない歩き方になってしまいます。
そうしなければさらに痛みが増し、症状が悪化してしまうと脳が感じているからです。

しかし骨盤と背骨を中心とした6方向の連動性を回復させ、本来であれば既にその庇うという動作は必要ないと判断できる状態になったとしても、脳は痛みという感覚と患部を庇うという体の使い方を、そう簡単にやめてはくれません。

私が考える回復の過程は、まず6方向の連動という機能的な回復、次に患部自体の筋肉の炎症等の器質的な回復、これには細胞レベルの回復ですから時間はかかります。

そして最後に、脳がもう何も恐れることはない、元の状態に戻ったと認識してくれた時こそが完全回復と呼べるのだと思います。

そのためには、この回復の過程を本人にきちんと理解してもらわなければなりません。

黙って横になっていれば、誰かが治してくれるなどという問題ではありません。

最近の例ですが、ある競技スポーツ選手が股関節の痛みを訴え、それが原因で調子を崩している、意識がそこに行きすぎて動きのバランスを崩し、他の部分までおかしくなったと言うのです。

過去にも何度も同じ説明をしてきたつもりなのですが、やはりすぐに結果が見える競技をされているので、目先の痛みの感覚から気持ちが離れることができないのです。

私が施術の中で行っている『からだほわっと』という行為は、とにかくそれを受けている間だけは、自分が抱えている部分の痛みすら忘れ、ひたすら心地良いという『快感覚』を脳に与え続けることで、脳から痛みという『負の感覚』を一時的でも忘れてもらおうという意味が大きいように思います。

この選手の場合は、競技特性を考えたトレーニングで、痛い動かし難いと思っている体が、まったく問題なく連携連動して、競技動作に即した大きな負荷に対して運動できているという事実を、脳と体そしてなにより自覚できる意識レベルで実感してもらうことで、やっと痛いから動かないからダメだという感覚から抜け出すきっかけを掴んでくれたようでした。

一般の方を含め『痛み』という感覚をネガティブに捉えることは仕方がないと思います。
人によっては人間としてありえないような体の使い方までできるようにしてくれと、要求してくる人もいます。
どこをどんな風に動かしても痛くない体、それが理想で自分は痛みを発症するまではそういうことができたと思い込んでいるのです。

自分の体を知らない、普段自分の体との対話がなされていなかったということです。

最終的に痛みに対して、『脳』が完全にゴーサインを出してもらうためには、スポーツ選手であれば、頭と体が納得してくれるまで、私が指導している『動きづくりのトレーニング』を行ってもらうことしかないように思います。

一般の人の場合、可能であれば先日記事にし、YouTubeにも動画をアップした『ポーザーユニット』を使って、細いラインの上に立っているという非日常の環境の上で、自分の体が本来の働きができているという実感を持ってもらうことで、安定した地面の上でも当然動きが改善しているはずと思ってもらうことは大きな意味があると思います。

痛みに対して対症療法的な方法論はそれこそ星の数ほどあるとは思いますが、人間がなぜ痛みを感じ、何故それがなかなか消えてくれないのか、『脳』そのものの仕組みにもっと目を向ける必要があると、経験と年齢を重ねるたびにその思いが強くなってきました。


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バレーボール観戦から感じたこと。

今日もブログを読んで頂きありがとうございます。

昨日はバレーボールVリーグの、地元『JT広島対名古屋』の試合を観に行ってきました。

セッターを務める『深津旭弘選手』と3年前からご縁があり、今回一度試合を見に来て欲しいということで招待して頂きました。

市内中心部に位置するグリーンアリーナ(広島県立総合体育館)で行われましたが、思い起こせばJリーグ開幕2年目の前期シーズンで優勝した時、優勝報告会をここで行ったような記憶が蘇りましたが、旧広島市民球場のすぐ隣にある割には縁がない施設でした。

試合開始は12時40分ということで、12時くらいに行けばいいかなという感じで呑気に構えていましたが、11時の開場とともに入場した熱心なファンの方々が、JTの応援席を埋め尽くし、応援席のチケットを頂いて入場したのですが、自由席にしか空いている座席はありませんでした。

野球やサッカーと違って、体育館と言う閉じられた空間の中で行われる競技なので、6000人くらいの収容人員の施設ですが、満員となった会場はこれまで経験したことのない熱気に包まれていました。

ホームゲームと言うことで、元選手と思われる大柄な人たちも会場内でそれぞれの役割で忙しそうに動き回っていたのが印象的でした。

コートに立って戦う選手たちが主役であることは当然ですが、現役を退いた後も、またJTと言う企業を挙げてのバックアップ体制は、応援団の方々を含め手作り感があってとても好感が持てました。

今回の試合観戦は、ただ観に来てくださいと言うだけではなく、ご縁が出来てからこれまで、体のことトレーニングのこと、様々な話題で私の考え方を理解し、自分のパフォーマンス向上に役立てようと取り組んでくれた深津選手の体の使い方を、生で見て欲しいということから実現しました。

ご本人も含め、他の選手の動き体の使い方については、個人の名前を挙げてしまうと問題がありますので、抽象的な表現になることをお許しください。

私は〇〇の競技を専門に行っていたわけではありませんし、トレーナーと言う立場でも、ひとつの競技を専門としてきたわけではありません。
そのことが逆に、この競技はこうあるべきだという固定概念にとらわれず、自分が試行錯誤を続けている人間の体の仕組みに沿った効果的・効率的な動きに沿っているかという視点で、動きを見ることが出来るという利点があるように思います。

とくに屈筋と伸筋をどう使い分けているかという所を見るのですが、レシーブにしてもアタックにしても、屈筋を主に使っているように見えると、時間の経過とともに正確性も強度も落ちて行くのが分かりました。

サッカー選手たちに伝えていることは、ボールをキックとするという動作は、広背筋を使って背中を反らす動き(骨盤と背骨の伸展)が、膝関節の伸展を自然に促した方が、冷静にコントロ-ルできるし、強いボールに力を伝えることが出来るということです。

これが伸展からの伸展という言葉の意味です。

バレーボールのアタックを見ていると、ジャンプの際に骨盤から背骨をしっかり反らし、肩関節から肘関節そして手首のスナップと、まさにしなやかな伸展動作の連携連動動作で構成されています。

それが体の前側の屈筋を使った、体を丸めるような抱え込むような打ち方になると、上手く決まった時には迫力のある強打に見えますが、時間の経過とセット数を重ねるとともに、ジャンプの高さが低くなったり、タイミングが画一的となって、相手のブロックにかかりやすくなっていきました。

逆に相手のチームで目を引いたのは、周りの選手が大きいので小柄に見えましたがおそらくは180㎝後半の身長だと思いますが、この選手のアタックは最後まで威力が落ちることがありませんでした。

バックアタックが得意のようでしたが、ジャンプからの空中姿勢が見事に背中が反っていて、いわゆる滞空時間が長く感じるジャンプに見えます。
その姿勢から全身をしならせ、体全体でボールをヒットしているように見えました、無理に叩きに行っていないのです。
そのためかなりの数トスが上がっていたと思いますが、最初から最後までその動きは変わることはありませんでした。
またプレー中も笑顔が絶えず、楽しそうにプレーしているように見えました。


JTの選手たちの方が、前日の土曜日、地元での2連戦の初戦を0-3で負けていることもあって負けられないというプレッシャーがあったのか、一緒に観戦していた家内も同じような感想だったようです。

笑顔の大切さは、昨年全英女子オープンゴルフを制して時の人となった『渋野日向子選手』の活躍でクローズアップされましたが、もちろん打つ瞬間笑っているわけではありませんが、アタックする瞬間、レシーブする瞬間、体を固くして屈筋に頼ってしまうと、思ったように体が動かないことは、もう理解できると思います。

シーズン真っ盛りの駅伝の選手たちも同じ、骨盤から背骨のしなやかな反りが出来ていない選手は、後半必ずフォームが乱れ脱落していきます。

話題になっているナイキのシューズですが、このシューズの恩恵を得るためには骨盤がしっかり引き起こされていることが条件となりますし、逆に言えばその姿勢がとりやすくなるシューズと言えるかもしれません。

今日は遠く千葉から、昨年の災害の際、自転車式の足こぎポンプで友人のガソリンスタンドで給油のボランティアをしたことで有名になった、競輪の『山賀雅仁選手』が明後日からの松山での開催に備えてトレーニングとケアを受けに来てくれます。

競輪選手に提案している体の使い方も全く同じです、体の前側の屈筋に頼るのではなく、背中で生まれた力を膝の伸展にどうやってスムーズに伝えるか、そのことがメインになっています。

様々なスポーツ競技の選手たちの動きを見ていましたが、最終的には『伸展からの伸展』という短い言葉に集約されます。

そのことを単なる方法論ではなく、何故そうなるのかと言う体の仕組みから理解してもらい、そのためにはこのドリルが必要なのだという段階を経て西本理論をそれぞれの競技に活かしてもらわなければなりません。

競技レベルが高くなればなるほど、その必要性が増します。

理論と実践の組み合わせ、相手によって『正しいことは正しい』では伝わらないことは分かっていますので、相手の役に立つ伝え方を工夫していきます。

今回のバレーボール観戦、色々な意味で私の考えていることはどんな競技にも当てはまるものであると確信できました。

セミナー受講者からいただいた感想から『理解』という言葉の意味を考えました。

今日もブログを読んで頂きありがとうございます。

今年も残すところ今日を含めて後4日、早いところでは昨日が仕事納めで、1月5日まで9連休と言う会社もあるようですが、私は明日の午後に行う『走り体験会』をもって、今年の締めくくりとさせていただいています。

ブログもなんだかんだと書き続けていますが、今年の更新これで最後になると思います。

今日テーマとするのは、先日大阪で行ったセミナーを受講してくださった方からメールで感想を届けていただき、これはご本人だけではなく、私の指導を受けて頂いた方全てに伝えておかなければならない重要なことだと思ったからです。

私が直接指導した皆さんに求めている『理解』という言葉の意味を、それぞれの方がどう捉えているか、伝える側と受け取る側でその意味が共有されているのか、また私が発した言葉を皆さんがどう受け止め、どう理解しようとしているのか、そのことを整理しておく良い機会だと思いました。

以下、頂いたメールの一部内容を引用させていただきます。

講座では、屈筋よりも伸筋を使うことで力がより発揮されること、力を入れずにぶつかった方が痛くないことなど、自分の直感に反することが次々に起き、驚きの連続でした。

効率的な走り方につきましても、自分でも実践したいと思いDVDも購入させて頂き、見よう見まねでやってみています。

ただ、DVDについていた紙にある「基本的なことばかりですが、ここに収録された内容を理解していただき、実践できるようにならなければ、ご自分の動きを変えることはもちろん、正しく指導できるわけがありません。」という先生のコメントを読むにつけ、「何をもって理解したと言えるのか?」・「どのタイミングで指導を始めれば良いのか?」といった不安を感じたのも事実です。

先日、講座のウェブミーティングがありましたので、上記のような不安をメンバーに打ち明けたところ、既に練習に取り入れているメンバーから「自分のやり方が正しいのか不安になるので、選手たちと一緒に映像を観ている。」というようなコメントも頂きましたし、分からないこともあるし、正しいやり方でできているのかも分からないが、まずは自分も選手たちも続けることを優先してやってみることが大切だということを共有しました。

自分も分からないなりにまずは続けてみようという気持ちになりましたし、自分の動きがどう変わるのか、選手たちの動きがどう変わるのか、楽しみになりました。

指導者でありながら人間の身体について全然分かっていなかった自分にとって、このように考えるきっかけを与えてくださった先生との出会いはとても貴重なものでした。

今後は、先生のおっしゃっていた「選手の身体を壊すのは指導者です」という言葉を忘れることなく指導にあたりたいと思います。


『理解』という言葉の意味は多岐に渡り、この言葉の概念を共有することはとても難しいことなのだと、再認識しました。

私が担当させていただいた4時間、初めて受講された方にとっては俄かに信じがたい、これまで経験してきたことで構成された既成概念や固定概念からは想像すらできないものばかりだったと思います。

しかし冒頭でもお話ししたと思うのですが、私がお話ししたことは私が考え出したとか、私しか知らない私しかできないなどと言うことは何一つないのです。

4時間が過ぎた時には、なんだそういうことだったのかと思っていただければいいだけのことです。

にもかかわらず、頂いたような感想をほとんどの方から聞くことになります。

セミナーの4時間が、丸二日かけて伝えている『西本塾』であっても感想は同じで、目から鱗だとか、これまで全く知らなかったという反応が返ってきます。

極論になりますが、この現状を変えるために私が声を挙げているということなのだと思います。

DVDを購入して頂いた際に添付している添え書きに、「基本的なことばかりですが、ここに収録された内容を理解していただき、実践できるようにならなければ、ご自分の動きを変えることはもちろん、正しく指導できるわけがありません。」と書かせていただいていますが、ここで使っている『理解』と言う言葉こそが、固定概念の中では伝えきれない私の思いを集約したものなのです。

勿論短い文章の中でそれが伝わらないことは承知していますが、私が『理解』という言葉を使っている意味は、私の考え方や実際に体を使って行う各種のドリル、また最終的な走るという行為に至るまで、それらが特別なものではなく、実際に継続して取り組んでいる間に、過去行ってきた体の使い方の方が作為的で難しいことで、これらの動きを行うことの方が自然で、体に優しいものであるということに気付いて欲しいということなのです。

もちろんこれまで見たことも聞いたこともない考え方であり体の使い方ですから、頭で理解するのは難しいと思いますし、実際に体を動かすこともにも違和感はあると思います。

それをまずは頭で理解してなどと思わずに、ひたすらDVDをお手本に体を動かし続けて欲しいのです。

『理解』以前の『分かったとか出来た』という言葉も必要ありません、とにかく見よう見まねで結構ですから継続して頂きたいのです。

何か月先になるかは分かりませんが、そんな期限を決めて結果を求めるのではなく、気がつけばそれが当たり前のことになって、特別なことをしているという意識が消えて欲しいのです。

そうなってくると、他のチームに比べて特別な筋トレをやっているわけでもないし、体が大きな選手を並べているわけでもないし、スピードが速い選手を並べているわけでもないのに、気がつけば大きな選手に当たり負けしなくなっていたり、一歩目のスタートが速くなっていたりと、サッカー選手にとって必要な要素が改善されていくという結果が後からついてくるのです。

どれくらいの期間が必要ですかと言う質問もよく受けますが、そこに気持ちが行き過ぎるから、人間の体が持って生まれた効率的でかつ効果的な体の使い方というシンプルな部分を見落としてしまうのです。

私の話を聞いて取り組みを始めてくれている指導者の方も、自分のやっていること指導していることが本当に正しいのか、自信がないという方が殆んどです。

それが正しい感想だと思います、分かった出来た完全に理解したなどという言葉に翻弄される必要はないのです。

フライングバックトレーニング(FBT)にしても、走りのドリルにしても、最低限押さえて欲しいことはセミナーの中でも手取り足取り、それぞれの体で体験して頂いたと思いますし、DVDでも動画の中で解説も入れています。

その最低限知っておいてほしいことから逸脱しなければ、とりあえずは間違いではないのです。

セミナーに参加されたり、西本塾に参加して頂いたみなさんは、本当に学ぶことに貪欲で、その真剣さは驚くばかりです。

ですから直接指導させていただける機会では、どんなに言葉を尽くしても動画を見て頂いても伝えきれない、体そのものの機能や動きの感覚については、体をぶつけ合ったり背骨を直接動かしてあげることで少しでも体そのものが感覚できるように工夫もしています。

それでも伝えきれないのが生身の人間の体の不思議な部分です。

言葉で説明しきれないことは山ほどあります、いえ私が追い求めてきた世界の中ではそういう部分の方が遥かに多いと思います。

私自身がそういう状態なのですから、皆さんには私が伝えたことを『完全に理解した』という言い方を頂点として、『分かった出来た、自信を持って指導できる』という言葉も、一度固定概念から外していただいて、「人間の体はこういう風に使うと楽に動けるんだ」くらいの気持ちで取り組んで頂ければと思います。

それだけで十分に、私が冒頭皆さんに投げかけた、「選手の身体を壊すのは指導者です」という厳しい言葉に、対応できる指導が出来るのではないかと思います。

感想を届けて頂いたことで、多くの方が立ち止まっている『理解』という言葉の意味を、私なりにお話しすることが出来ました。

自分の考えを自分以外の人間に伝えるということがどれだけ難しいことか、この6年間切実に感じてきました。

今日文章に出来たことで、これから先伝える機会があった際には、お互いが共有できる部分を増やしていけそうな気がします。

今年も色々ありました、たくさんの出会いもあり、分かれもあったと思います。
出会いは一期一会なら、分かれも永遠ではないと思います、またどこかで道が重なるとき、これまで以上の何かを感じて頂ける存在になれるよう、毎度勝手な言い分ですが『自己評価』を向上させる努力を続けて行きたいと思います。

来年が皆さんにとって素晴らしい年になりますように、今年も一年間ありがとうございました。

『ポーザーユニット』を使って『脳幹』と体の連係を再構築する。

今日もブログを読んで頂きありがとうございます。

今日の記事は私にとってとても重要な内容となることを、最初に宣言しておきます。

今から一年前、山口県で行われた『山口ゆめ花博』の会場で出合った、スラックラインの中でもハイラインと呼ばれる高所綱渡りのデモンストレーションを行っていた、現在『ポーザー株式会社』の代表として起業された『三由野』(みよしなお)さんとの出会いは、これまでの人生の中でもひときわ大きなインパクトを与えてくれました。

60歳になったばかりの私でしたが、今行っている仕事の分野に対しては、自分なりに納得のいくレベルに達しているつもりで居て、どんな事象に対しても対応できる準備が出来ているつもりでしたし、それでもすべてに対応できるわけではありませんが、どんなことに対しても少なくとも誰よりもお役にたてることが出来ると思っていました。

どんなことにも限界はありますが、現時点で出来ることはすべてやっていると思っていました。

それが三由さんとの会話の中で、新たな可能性と言うか、これまで知らなかった世界を感じさせてもらえたのです。

スラックラインと言うのは、強いテンションで張った5㎝ほどの細いラインの上で、トランポリンのように飛んだり跳ねたりのアクロバティックなことを行うというイメージがあるかもしれませんが、三由さんがそこで行っていたことは、しっかりした樹木の間に渡した2.5㎝幅の、割とゆったり張ったラインの上を歩いたり、胡坐をかくように座ってみたり、一本のラインの上をまるでハンモックに横たわっているように寝たりと、見ている私にはなぜそんなことが出来るのか不思議としか言いようのないものでした。

そこでの出会いからご縁が続き、色々なことを教えていただきましたが、『高所綱渡りの本質は、極限の不安定な環境下で、日常感じ得ない恐怖と直面した時に、人間本来の可能性を引き出すことが出来る』と言うことなのだと理解しました。

たんにバランス感覚を養えるとか、体幹のトレーニングに最適だとかいう表面的なことではなく、『脳幹』と言う組織に直接働きかけ、何をどうすればどこをどうすればバランスを保てるというレベルの話ではなく、まったくの無意識下で脳と体がお互いを制御し合うという、人間と言う生命体に与えられた究極の本質論を突き付けられたような気がしました。

この先の科学的な実証は既に始まっていて、脳科学者や医師によって、その無意識下で脳幹にどういうことが起こっているかが研究されています。

私に託されたのは、日々向き合っている体に問題を抱えた方々や、能力向上を目的とした競技スポーツ選手に対して、これまで行ってきたことに加え、ラインと言う不安定な環境下で行う動作がどういう効果を表すのか、臨床家としての知見を三由さんに報告し、研究グループの方々に共有していただくことで、新たな視点を提供するお手伝いをさせていただくという使命を与えられました。

髙いところから落下するということは、人間が本質的にもって生まれた恐怖感の一つですが、まさか今関わっている方々、トップレベルの競技スポーツ選手ならまだしも、高齢者の皆さん、体の不自由な方々を、たとえ50㎝と言えども2.5㎝幅のラインの上に立たせるなどと言うことが出来るはずがありません。

そこで開発されたのが、現在私の運営する施設『ConditioningStudio操』に設置させていただいている、三由さんが開発された『ポーザーユニット』と名付けられた器具なのです。

現在私が行っている施術やトレーニングに加えて行くことで、今までもうこれ以上は無理だと思っていたことが、未だ変化させる可能性があると感じてもらえる効果を出せるか、設置して以来、何人かの方に継続して使用することで、明らかな変化と手応えを感じています。

先日その内容を三由さんに報告したところ、直接話を聞きたいとお越しいただいて色々な話をさせていただきました。

その翌日、偶然にも40歳男性が、典型的なギックリ腰の症状を訴え来室されました。
ギックリ腰と言うのは、筋繊維の一部が瞬間的に強く収縮し、3-5-7理論で言う3の方向へ収縮した状態が、5の収縮も伸展もしていないフラットな状態に戻れなくなってしまい、なおかつ炎症を起こしてしまっている状態です。

ですから私の施術の最初の狙いは、3のままになっている筋繊維に対して、痛みのない範囲でさらいに3の収縮方向に誘導し脱力を促すことで、こわばった筋繊維を5のフラットな状態に戻してあげることです。

これが成功すれば痛みは大きく軽減し、可動域も広がりますから、歩くこともままならずベッドの上でも体をこわばらせていたその方の体は、少しずつ平静を取り戻し全身が緩み気持ちも落ち着いていきます。

かなりひどい状態だったので、初日に行えるのはここまでです。
続けて来てくれましたので、次の日に行う目的は、5の領域まで弛められたとはいえ、自力で3方向へ収縮させることへの不安は消えず、やはり硬い表情で訪れた体に対して、3への収縮を自力で行うことへの不安を取り除くための施術を行います。

これが上手くいけば、筋繊維の炎症が取れるまでには日にちの薬が必要となりますから、3・4日時間の経過を経て改めて調整に来てもらうというのがこれまでの私のやり方でした。

筋繊維の状態を考えると、2・3回の施術でここまで回復させられることだけでも十分なことで、すぐにでも痛みをゼロにして欲しいと訴える方に対しては、体は道具ではありません、どうしてこんな状態になってしまったのか、これを機会に体との関係を考え直すきっかけにしてくださいと正論をぶつけてきました。

今回この方は、仕事で重いものを運ぶことが日常で、これまでのパターンを踏襲しただけでは、仕事に復帰したとしても再発は目に見えています。

せっかく5の状態を取り戻したにもかかわらず、無駄に体に力が入ってしまう原因は何かということです。

つい昨日まで強い痛みで身動き取れない状態だった体は、炎症を起こしている部分を守るために、全身がこわばり痛みを増悪させないよう必死で守ってくれていたのです。

それが体の仕組みなのです。

しかし、動かせるようになった後も、痛みに対する恐怖や不安感を、脳がそう簡単に忘れてくれるはずがありません。

その脳が痛みを感じ記憶しているという領域まで踏み込んでいかなければ、『ギックリ腰』が寛解したとは言えないのです。

二日目の施術の後、ポーザーユニットの上にまずは立ってもらうことから始め、続いてラインの上で様々な動作を行ってもらいました。

まだ普通に歩くことさえ不安がある方にです。

その効果は想像以上でした、3日間休みを取っているということで、翌日も同じパターンで、まずはベッドの上で6方向の可動域と連動性に問題がなくなったことを確認してもらい、昨日同様ユニット上での動作をやっていただきました。

動画の最初を見て頂くと分かりますが、やはり両足をラインに乗せる瞬間は勇気がいるというか、簡単ではありませんでしたが、目線の先を見る深度から始まり、脳にラインに立っていることに意識を集中させないように工夫することから始めて、いくつかの動作を行ってもらいましたが、二日前に体をこわばらせ強い痛みを訴えて来室された方にはとても見えない動きになりました。

痛みを感じているのは脳そのもの、その痛みを作っているのは腰や背中の筋肉ではなく、体の前側にある『屈筋』であることが、今回の3日間でよく分かりました。

ラインの上では屈筋は本当に無力なのです、無駄に力を入れる、力んでしまうと途端にバランスは崩れます。
では伸筋が頑張ってくれるのか、これも違います。

伸筋は静かに本来の仕事に集中してくれます、だから不安定なラインに立っている、落ちたら危ないという不安や恐怖を感じることもなく、脳幹が全神経と交信しながら、最適な筋力発揮を行ってくれるようになるのだと思います。

トータルで30分以上もライン上に立って色々な動きを納得するまで行ってくださいと声をかけました。

この動画も、ご本人が多くの方に気付きを与えるきっかけになるならと、顔も映った状態での掲載を快く承諾して頂きました。

この動画はもちろん三由さんにも見て頂き、研究グループの方々の参考にしていただければと思います。
今後きちんとした検証がなされ、多くの方の役に立つ理論として確立されていくものと思います。

これまでこれ以上は難しいと思ってきたことに、『不安と恐怖』と言うネガティブな言葉が転じて、まだまだ大きな可能性があることを感じさせてくれた脳と体の本質的な関係性を、もっともっと追究していきたいと思います。

『M』さん、動画を提供して頂き本当にありがとうございました。

このことを応用して競技スポーツ選手の能力向上にも大きく貢献できると確信しています。

興味のある方、ぜひ広島まで体験しに来てください、きっと何かが変わるはずです。

YouTube のリンク先です。

足し算から引き算の発想へ、少しずつシンプルな世界へ向かっています。

今日もブログを読んで頂きありがとうございます。

と、この書き出しで文章を書き始めてどれくらいになるでしょうか。
一昔、いえふた昔前であれば、私如きが自分の考えを公に発信することなど考えられないことでした。

それがこうして、誰に対してとターゲットが決まっているわけではありませんが、私自身が今考えていることを文章に綴る機会を得、それを読んでくれる人がいることは有り難いとしか言いようがありません。

そういう気持ちから、書き出しは感謝の言葉から始めようと思いました。

来月は昨年に引き続き、サッカーの『世界基準の指導者育成コーチ』として活躍する『倉本和昌』さんの主催するセミナーの講師として、大阪と東京に行くことになっています。

私が積み上げてきた専門分野が、倉本さんが考える理想のサッカーコーチが知っておくべき重要な事のひとつであると言って頂き、講師を依頼されました。

今回は昨年の経験を踏まえて、より深く理解してもらえるように工夫してお話しさせてもらおうと思っています。

折角と言いますか、広島を離れる機会となるので、もし必要としてくれるところがあればとお声掛けしたところ、14日の土曜日には是非指導に来て欲しいと言っていただく所があり、朝早い出発となりますが、東京よりも更に遠くまで、始発の新幹線で向かう予定です。

出来れば継続して指導させて頂き、結果責任の一端を感じるくらいの関係を築けるチームがあれば、私のモチベーションも更に上がるのですが、現在そういうチームはありません。

今回指導させていただくチームは何分にも遠隔地ですので、継続してというわけにはいかないでしょうが、チームを変えるきっかけになるようしっかり指導させてもらおうと思います。

毎度前置きが長いのですが、今日のテーマは『足し算から引き算への発想の転換』です。

私のこれまでの30年の経験は、32歳で会社員を辞める前の私からは想像も付かないどころか、日々が驚きと興奮の連続で、あっという間に年月が過ぎて行きました。

多くのことを経験しながら試行錯誤し、沢山のことを身に付けてきたつもりですが、それらは身に付けようとして身に付いたことではなく、目の前の選手たちが少しでも上手く体を使えるようになるためには、またケガや故障を抱える選手たちをどうすれば早く確実に復帰させられるか、答えのない難問と日々格闘しながら自分自身で答えを探すまさに試行錯誤の毎日でした。

こんな時はどうしたら良いのだろうと、聞いて答えてくれる人もおらず、それなりの本を読んでも教科書的なことばかりで、私が求める答えはどこにもありませんでした。

そうやって身に付けてきたことを今、何一つ隠すことなくこうして書き残しておこうとしているのです。

自分に足らないものを誰かに教えを乞うという姿勢は大事なことだと思います。
こういう時代ですからスマホを開けば教科書的な答えはすぐに探すことができます。
そうやって集めた知識がそのまま応用できないのが人間の体の難しさです。

私自身人に伝えるということを始めてから、あれも教えたいこれも身に付けて欲しいと欲張ってしまったところもあったかもしれません。

そういうことを繰り返していくうちに、自分自身のこれまで身に付けてきたことが整理されてきたというか、『根っこを掘る』という言い方をしてきましたが、普遍的な部分に踏み込んでいくうちに、まさに枝葉の部分を切り落とし、本当に必要なことは何なのかという、何かを加えていく足し算の考え方から、余計な部分を削って行く、引き算の考え方にシフトして来たように思います。

これからまだまだ様々な経験をしながら、沢山の事を身に付けたいと思っている方たちには、当然それが必要なことは言うまでもありません。

様々なトレーニング理論や方法論を見聞きして来ましたが、体づくりが目的ではない、動きづくりのためのトレーニングが重要だと、パラダイム転換を求めて来たことは間違っていなかったと思います。

何度も例えに使って来た、駄菓子屋さんで糸の付いた何種類かの大きさと色の飴玉を束ねたものを、糸を引っ張って繋がっていた飴玉をもらえるというものがあって、自分はどうしても大きな赤い飴玉が欲しいからと、先に飴玉を少し引っ張って糸の動きを確認してからその意図を引いて、狙い通りの飴玉を手に入れるというズルをする子供がいました。

今行われている各種のトレーニングは、ズルではなく合法的に、効率的に目的を達する為に近道を提示しているのだと思います。

それが足し算の発想で、次から次と提示されるのですから、それを追いかける側も大変なことになります。

そこで考えて欲しいのは、私がずっと言い続けている『人間の体はね・・・』に続く原理原則に当てはまっているのかということです。

原理原則、体の仕組みを知らずして、方法論ばかり追いかけることに意味があるのでしょうか。

私が伝えたいのはそこです。

学んだ事を方法論の一つと捉えられてしまうことを残念に思うこともありますが、足し算の発想で私からの学びを活かそうとするなら、それも仕方がないことかもしれません。

それでも少しずつですが、それぞれの学びから本質に迫ろうという方が居ることは本当に嬉しいことです。

このブログの目的は何かと問われれば、まさにそういう方を一人でも多く増やすことかもしれません。

西本塾生の方で、『西本理論の普遍性』という言葉を使ってくれる方が居ますが、私が求めている究極的なところは、まさにその普遍性にどこまで迫れるかということだと思います。

まずは沢山足し算をしてみてください、いつかどこかのタイミングで今日私が書いていることの意味が分かってもらえるかもしれませんし、ずっと足し算を続けることになるかもしれません。

それはその人その人の考え方であり、大袈裟に言えば生き様かもしれません。

今私がたどり着こうとしている世界、勿論ゴールは見えませんが、少しずつ余計な部分を捨てて普遍の世界に近付きたいと思います。



プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
日々の気づきやブログの更新情報はツイッターに書いていますので、チェックしてみてください。
2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
「西本塾」と「深める会」を開催しています。
今年の第1回目は2月15・16日の土日に31期西本塾を行います、現在募集中です。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください.
「1回5分体が喜ぶ健康術」はアマゾンで在庫切れのことが多く、購入希望の方にはご迷惑をおかけしています。
出版元からの購入は可能ですので、ガリバープロダクツ(代)082-240-0768までお問い合わせください。

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