発想と視点を変えることができれば、もっと楽しいことが待っています。

昨日の午前中、エディオンスタジアムで行われたサンフレッチェ広島の練習を、智志と二人で見学しに行ってきました。

目的はある選手の動きを確認することと、低迷しているチームがどんな雰囲気で練習に取り組んでいるのか、生の姿を見たいと思ったからです。

私自身現場を離れて5年が過ぎました、離れたからこそ見えてきたものがたくさんあり、この仕事を始めてから30年近くになりますが、30年前より20年前より、5年前よりも、今の私は自分で言うのはおこがましいですが、ずっと成長しているような気がします。

過去それぞれの環境でベストを尽くしてきたつもりではありますが、やはり目の前の課題に取り組むことが一番で、総合的に自分の考えをまとめ発展させていくという作業は出来ていなかったと思います。

色々な意味で5年前に経験したことは、大きな転機をもたらせてくれました。

一般の方に対する施術はもちろんですが、様々なスポーツを見る目も変わってきたように思います。

人間の体の本質のようなものが見えてきて、それをどう生かすことが効率的に体を操ることになるのか、考えれば考えるほど発想が広がりました。

しかし、私が何をどう考えようと、現場で指導する監督と言う立場には成り得ませんし、コーチという肩書が与えられたとしても、最終的にすべてを判断するのは監督の裁量にかかってきます。

今出来ることは「個」を磨くことです。

これはこれでとても楽しい仕事で、選手と一緒に課題を見つけ、それをどう克服したらいいのかという方法を提示し、体の動きや考え方まで変化していく選手の姿を間近に見られることは、私にとって何より喜びとなっています。

昨日練習をスタンドから見学している時、見たような人が前を通り過ぎようとしたのに気づき声をかけました。

西本塾にも参加してくれたことのある、現役のサッカー指導者で女子選手を指導しています。

練習を見ながら色々な話をしました。

彼は私の考え方を知る前は、他の指導者と大きな違いはなかったかもしれません、しかし、私と接していく中で、新しい発想を知り今までとは違った視点でサッカーをそして選手の動きを見ることができるようになっています。

現実として彼が今指導をしている選手たちの動きは明らかに変化し、これまでにない動きを表現してくれるようになったそうです。

年代別の代表にも何人か選ばれるようになったそうです。

ところが残念なことに、彼の所属するクラブの中で、同じ発想で会話ができる指導者はいないそうです。

私が常に言い続けていることですが、まだまだ私の話に普通に対応できる指導者、いえ選手にもまず出会うことはありません。

しかし、少しずつ理解が進んで行くと、これまでとは全く違う世界が開けてくると口を揃えて言ってくれます。

一定レベル以上の組織を任される指導者と言うのは、それなりの実績と経験を積んでいることは分かります。

それらをベースにして指導を依頼されているのも理解できます。

しかしそれではそのレベル以上の選手を育てることができるのでしょうか、自分の方が上だと思っているから指導しているという発想になるのでしょうが、もっと深い所に思いをはせ、直接指導させてもらえる環境を与えられたことを活かして、自分自身を成長させるチャンスだと捉えることは出来ないのでしょうか。

久し振りに話をした彼の口からは、すでに私が乗り移ったように何の違和感もなく話が弾み、こういうことが普通に話せることがとても嬉しそうでした。

そんな中でひとつ彼にアドバイスというか提案したことがありました。

これも何度も口にしていることですが、「期待されている自分を演じる」と言うことの意味です。

出来ない分からない、自分には難しいと言ってしまうことは簡単です。

現状のサンフレッチェのように勝てない状況が続いている中で、応援してくれているサポーターの前でニコニコ笑顔を振りまくというのは難しいかもしれません。

練習中にミスをした時にも、見ている我々にも伝わってくるようなマイナスな行動をやめ、すぐに次のプレーに集中してボールを追いかける姿を見せてくれと言うのもかわいそうかもしれません。

でも彼らは戦わなければならないのです。

プロとして自分の為だけにサッカーをしているのではないということです。

たくさんのサポーターが彼らが一生懸命戦う姿を見て勇気づけられ、それぞれの生活に糧としてくれているのです。

そういう立場を常に演じる必要があるのです。

私が西本塾で指導をするとき、施術を行う時の誘導の言葉が出ない人が多くいます。

自分は口下手だから、人と話すことが苦手だから、そんな言い訳が聞こえた時、私は厳しい言葉でこう言います、「我々が相手にしているのは生身の人間ですよ、ロボットを修理しているのではありません。あなたが口下手であろうと人見知りであろうと、目の前にいる相手にはまったく関係のないことです。要点をきちんと説明し、要領よく体を誘導してあげられる有能な施術者を期待されているのですから、それに応えるためには理想の施術者を演じればいいのです」、と。

選手も指導者もまったく同じです、今出来るとかできないとか、今負けが続いているとか、そんなことはどうでもいいのです。

試合に出場し勝利してみんなで笑顔で喜びを分かち合っている、そんな自分を今こそ演じなければならないのです。

単純なプラス思考とかメンタルトレーニングのことを言っているのではありません。

それが与えられた役割なのですから。

大リーグの選手は家族の不幸や奥さんの出産に立ち会うために、戦いの場を離れることは当然だと思っています、それは正しいことだと思います。

逆に良いことだとは言い切れませんが、自分がその場を離れることで全体に対して大きな迷惑が掛かると、家族の不幸があっても舞台に立ち続ける役者さんもいます。

泣きたい時にも笑顔を振りまかなければならない時もあります。

そんな極端な話ではなく、今自分がやらなければならないこと、立ち居振る舞いも含めてすべてを見られているという覚悟がなければ、プロスポーツ選手と言う仕事も難しいものになるでしょう。

そんな話をしながら、新しい発想と視点を得た彼は、現状をまったく憂うことなく、指導している選手たちのためにより良い指導を模索している彼の姿勢は素晴らしいと思います。

願わくばこういう人がどんどん増えて、私と同じ発想や視点で会話を楽しめる輪が広がってくれたらいいと思います。

ちょうど今、大阪の大学のサッカー部の選手から、8月後半に広島県福山市の「ツネイシしまなみビレッジ」で行う予定の夏合宿期間中に、西本理論のトレーニングの指導を受けたいという連絡がありました。

こういう依頼は初めてでしたので、興味を持ってくれたこと、私の理論や実践がチームの強化に役立つと思ってくれたことをとても嬉しく思います。

実現するかどうかはまだ分かりませんが、大学生のサッカー選手を相手に走り回れるよう、心身ともに準備しておかなければなりません。

私が言い続けていることは、新しい発想でも特別な発想でもありません。

人間の体はこういう風に出来ているから、こういう風に使おうよと言っているだけのことです。

ただそれをやるのは人間です、心が体を動かす部分は否定できません。

まだ実績のない若い投手が、5回を投げ終え勝ち投手の権利を獲得した6回のマウンドで、突如コントロールを乱し、球威が明らかに落ちてしまうという現象があります。

この現象は、たんに球数の問題や体力不足で片付けることは出来ません。

2軍の試合で投げる1球と、1軍の試合で名だたる打者を相手に投げる1球に対する集中力はまったく異質なものだと思います。

この辺りの感覚は、本当にその場に立った人間にしか分からない感覚だと思います。

サッカーでも、ここ一番の試合やカテゴリーが上がって最初の試合とか、初めて日の丸を背負っての試合とか、これまで経験したことのない舞台での緊張感は、想像以上の疲労につながると思います。

そういう経験がしたくても出来ない私のような人間だからこそ、人間としての想像力を働かせ、少しでも感覚的に寄り添った指導ができるようになりたいと努力するのです。

一緒に見学した彼が近い将来、トップチームを率いることになれば、きっと世の中がサッカーの見方を変えてくれると思います。

色々なところで私がまいた種が芽を出してきたような気がしています。

そして大輪の花を咲かせてくれる日も近いでしょう。

私はそれまでしっかりと自分の考えを発展させ続けて行きます。

お手軽な方法論ではなく、ことの本質を追求し続ける、これが私の生き方です。

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私が本当に言いたいこと。

昨日今日と二日に渡って書いてきたこと、読み手によっては自分たち日本人の体の特徴や機能を卑下し、海外の人たちの体の仕組みや機能を、ただ羨ましく思ったり賛美していると受け取った人がいるかもしれません。

そういう受け取り方をした人のために、時を置かず私が行き着いた本当の結論を書いておかなければならないと思い改めて記事を書いています。

書いてきたことはどれも紛れもない事実です。

しかし、海外の選手たちはそのことを意識もしていないしアドバンテージだと感じることもありません。

それは生まれつきであり、自分だけではなく周りの人すべて同じだからです。

日本人も同じ、周りのみんながそうだから、自分だけが特に問題があるなんて誰も思っていないのです。

でもそうではありませんでした。

ならば日本人が世界に伍して戦っていくことは出来ないのか、私がたどり着いたのは、「十二分に戦うことができる」という結論です。

世界の超一流選手のプレーを引き立てているのも、実は世界各国の代表クラスの選手たちです。

メッシの5人抜きなどという動画に出てくる対戦相手の選手たちもみんなそうです。

ではなぜそんなことが現実に起きてしまうのか、私がこれほどまでにお手本にしなければならないと言ってきた海外の選手のプレーに、実は大きなヒントが隠されていました。

彼らは自分の体の動きの特徴というか、ストロングポイントを理解していなかったのです。

彼らも同じ人間、自分より格上の選手、足の速い選手、ドリブルの上手い選手、コンタクトの強い選手、そういう相手に対して負けたくないという気持ちが当然出てきます。

そのことが彼らにとって不必要な力むという感覚を生み出し、屈筋を使ってその場に居付き、簡単にバランスを崩されてころんだり、ドリブルで逆を取られて抜かれたり、裏を取られて抜け出されると、走りに力みが出て追い付けなかったり、チャンスで股関節を屈曲する動作が出て、ボールをコントロールできずに枠を外したりと、日本人と同じミスをいくらでも犯していることも事実なのです。

海外の選手がこの事実に気づき、強さよりもしなやかさを重視するトレーニングや体の使い方を意識するようになったとしたら、我々はまた別の方法を考えなければならなくなるかもしれません、もう新しい方策などないと思いますが。

ならば我々はどうすればいいのか、まずは海外の選手と同等の背中を使う動きを身に付け、どんな状況下でも冷静にその動きを続ければいいだけのことです。

たったそれだけで、足が止まるだ、フィジカルが弱いなどといわれなくても済むのです。

信じられないのなら今まで通り、根性で走り続けたり、体を鍛えまくればいいでしょう、その先には残念ながら明るい未来は訪れません。

半年間私の理論に沿ってトレーニングを継続した中高生のサッカー兄妹は、しなやかでスピードのある動きを身に付けました。

新しい環境で、日本的な頑張るだけのトレーニングを行わなければならないことで、せっかく身に付けたものが消えてしまわないことを祈るばかりです。

海外の選手にこのことを話しても、誰一人として乗ってくる選手も指導者もいないでしょう。

それは当然のことだからです。

お手本であるべき名前を挙げてきた超一流選手にも、筋肉系のトラブルが散見されます。

彼らにして、もっと頑張れば、もっと力を入れれば良いプレーができるという感覚があるのだと思います。

そんな彼らを涼しい顔であしらうような体の使い方で、プレーができる日本選手がそろえば、日本代表は間違いなくどんな国を相手にしても、まったく気遅れする必要はないと思います。

私が本当に言いたいのは、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」、孫子の兵法の一説にあるように、お互いの特徴を熟知し、劣っている部分は素直に認め、それを補う努力を惜しまず、相手の隙を見つけられれば、そこに活路を見出し、最後には勝利を収めることができるということです。

そのヒントどころか、答えがここに書いてあるのです。

それを実行するためには固定概念を捨て、新しいことに挑戦する勇気と覚悟を持つことです。

それが出来ない人ばかりなことを残念に思います。

膝の故障と、背中を使えていないことの関係②日本と海外の選手の体の違いから。

昨日書き始めたことは、私にとってもとても大切なことなので、考えが分断しないように続けて書いておきます。

今日書いておかなければならないことは大きく二つ、一つは、なぜ日本で活躍した選手が海外に移籍すると、日本で見せてくれていたような動きが出来なくなってしまうのかということ、もう一つは、海外の選手たちに比べ、日本の選手の普段の姿勢やプレー時の姿勢が、どうして猫背に見えてしまうのかという問題です。

実は二つの問題の根本はまったく同じことなのですが、それを二つの側面から分析することで、ことの重要性を認識するきっかけになると考えました。

まず海外に移籍した選手の動きの変化についてですが、正直私は数年前まで全く興味がありませんでした。

どんな選手が、日本でどんな活躍をし、海外に移籍した後どうなってしまったのか、今サッカーに関わる内容を書いている私ですが、意外な人がこんなにサッカーを知っていて、詳しい情報をたくさん持っているという人が、私の周りにもたくさんいます。

そんな人たちから見ると、私は素人以下で、なぜそんな私がこんな内容を書いているのかと言われてしまうほどです。

前回のワールドカップ直前に、ご縁のあったスポーツライターの「木崎伸也」さんの依頼で、サッカー選手の動きや体の使い方に特化した分析を依頼されたことがありました。

それまで特に興味のなかったサッカーに対して、「人間の体の動きそのものに対する分析」を試みるということは、私にとっても新しい刺激を感じるものでした。

分析を依頼するため名前の挙がった世界の超一流選手たちの動きは、まさに特徴のオンパレードで、記事を書くのが本当に楽しかったことを覚えています。

ところが日本代表の選手たちに話が及ぶと、私の文字を打つ手がぴたりと止まってしまったのです。

当然良い所を探して記事にしたいということだったと思うのですが、私の目には、それ以前に穴が開くほど見続けた世界のプレーヤーたちのイメージが強すぎて、様々な項目に分けて特徴を拾い出そうとしたのですが、「特になし」の言葉しか浮かんでこなかったのです。

日本を代表する選手たちなのですから、特になしではないはずなのですが、悪くはないがどこか飛び抜けて目立つ特徴は見られないという感想でした。

それではと過去の代表選手をピックアップしていくと、私を驚かせてくれたのが「中田英寿選手」でした。

海外のトップ選手の分析をしているとき以上に、色々なことが想像できました。

その一番の特徴が、「姿勢の良さ」でした。

彼は屈強な海外の選手に体をぶつけられても、簡単に倒れることがありません、相手のパワーに対抗して体をぶつけ返す、いわゆるフィジカルが強いという言葉で言い表される体の使い方には見えませんでした。

古い言い方ですが、「柳に風と受け流し」という感じで、相手のパワーをいなし、しなやかな身のこなしで崩されかけた態勢を立て直しながらドリブルしていく姿は、見事なものでした。

ユーチュ-ブで見ることができる過去のプレー集は、選手の良い所の総集編のようなものだとは思いますが、それにしても彼の動きには当時の日本代表の誰にも真似のできない異質なものを感じました。

彼が一番活躍していた時期には、私はプロ野球選手のパーソナルトレーナーとして、日々野球の投手の体の動きのことにしか興味がなかったため、申し訳ないですが全盛期の中田英寿選手のプレーを見たことがありませんでした。

では海外の超一流選手や中田英寿選手に見られて、日本のトップ選手たちには見られない特徴、それがまさに姿勢の良さであり、具体的に言うと「骨盤が自然に反っている」ことでした。

この「自然に」と言う感覚がキーワードになりました。

日本では姿勢が悪い背中が丸くなっていると指摘された時、「胸を張れ」と言う言い方がされると思います。

小理屈に聞こえるでしょうが、筋肉には収縮と言う仕事しか与えられていません、胸の筋肉が収縮すればそれはそのまま背中を丸めることになってしまうだけで、目的である背中を真っ直ぐに保つということにはなりません。

ここに日本人特有の背中に対する意識を感じました。

日本人は長い農耕民族としての歴史の中で、体をかがめ手先の細かい作業をすることには長けていた民族です。

その良い意味での特徴が、逆に言うと背中をしっかり起こして背筋を伸ばすということを行う機会を少なくしてしまいました。

大陸の狩猟民族としての歴史を築いてきた人たちは、背中をしっかり起こし視線は遠くに保たなければなりません。

単純な例ですが、そんな歴史の違いが背骨をしっかり引き起こし、人間本来の背骨のS字カーブをキープしてくれる、「広背筋」と言う筋肉の機能を眠らせてしまったのではないかと考えました。

そういう視点で日本人と海外の選手の動きを見比べると、見事に当てはまってしまうのです。

ところが体型に劣る日本人は、体のサイズや筋力を向上させることこそが、海外の選手たちに対抗できる唯一の手段だと信じ、「肉体改造」の号令のもとに、筋力トレーニングを行ったのでした。

ところがそのことで得られたはずのフィジカルの強さは、海外の選手にはまったく通用していませんでした。

このことも書けばとても長くなるので簡単にしか書きませんが、元々のサイズと強さを持っている海外の選手は、アクチンとミオシンのニュートラルポジションからの収縮になりますが、後天的に強化した筋肉は、ニュートラルポジションが3方向へ移動してしまい、収縮させた時の余裕というかクッション性がなくなってしまうと思うのです。

だから同じ身長体重の選手同士がぶつかり合った時に、日本の選手の方が飛ばされてしまうという現象が起こります。

私は科学者ではありませんから、毎度言われる客観的なデータなど持ち合わせていませんが、毎日毎日飽きるほど見続けたプレー集からは、そうとしか思えないというのが私の結論でした。

日本ではしなやかで力みがなく、ある意味やる気が感じられないような表情の選手が、90分間を通じて「らしさ」を発揮し続け、試合終了直前に素晴らしい動きを見せて勝利に貢献するというシーンを見せてくれていたにもかかわらず、海外に行くと、人が変わったように力みが感じられ、動きのしなやかさが消えて行く選手を何人か見ることになりました。

それはなぜなんだろうと考えた時、間近で見る選手たちの体格や筋力の違いに驚き、同じ環境でトレーニングを行う中で、例えばベンチプレスひとつとってみても、指示された重さと回数を他の選手と同等に扱えなければ悔しい訳で、そうなるといわゆる頑張る筋肉「屈筋」が主役となってしまうことは明らかです。

その結果、見た目は他の選手に負けない体を手にしたとしても、動きの質でいうと明らかにしなやかさが失われていくということになってしまうようです。

このことは、一昨年、ブログにも登場していただいた川崎フロンターレサポーターの「西原雄一」さんと、等々力で試合を一緒に見させていただいたときに、ここまでのことはお話ししました。

私など遠く及ばないサッカーの知識を持っている西原さんからは、何人もの選手がそれに当てはまっていたというお話を伺いました。

私が絶賛した中田選手でさえ最後は動きの質が変わってしまったということもお聞きしました。

ただこれはあくまでも私の想像でしかなかったので、いつかこの目で海外の選手のトレーニングを生で見る機会を得て、私の想像が正しいものかどうかを確認したいということもお話ししていました。

現実として実現不可能なことだったのですが、昨年末に偶然にもその機会を得て、自分の目で確かめることができたことは幸運としか言いようがありませんでした。

海外の選手は背骨を中心とした体の動きで重量を扱い、自らの体をコントロールしています、間違いありませんでした。
引き換え日本の選手は、体の前側の筋肉、大胸筋や腹直筋などを中心にした体の使い方をします、これが私の結論でした。


そのためにはずっと言い続けている、広背筋を中心とした体の後ろに位置する筋肉の機能を高めることを最大の目的としたトレーニングが必要であるということです。

このことなくして姿勢の改善も、フィジカルの向上も望めません。

一時期、「反った猫背」という言葉を、ブログで多用しましたが、自分で意識することなく骨盤を後上方に引き上げた状態が自然になるまで、背中側の筋肉にその仕事を思い出してもらうためのトレーニングが必要なのです。

その結果として、いくら猫背になろうとして肩の力を抜いても、骨盤はその角度を変えることなくすっと上体を支えてくれます。
その状態こそがベストな姿勢を作り得るのです。


背骨全体を無理に反らせるのではありません、過去発表した記事にも書いた、「メッシの背中背番号10の下はしっかり反っているのに、肩は逆に猫背に見えるのはなぜか」と言うことです。

ブラジルのサンバダンサーの背骨からお尻にかけてのライン、あの骨盤の角度なくして、ハイヒールを履いたまま、あれだけのステップを踏むことは出来ないでしょう。

失礼ながら日本女性が足を長く見せたいとハイヒールを履いても、着地の瞬間膝は伸びておらず、腰をかがめた姿勢になります、骨盤は後傾し、股関節の伸展が出来ないからです。

日本の選手がそれぞれの良さを消さないように、海外でも活躍するためには、屈筋ではなく伸筋のトレーニング、具体的に言えば「トレーニングの目的は背骨を自由に動かせるようになること」で、背骨を動かすための筋肉の機能を高めるということです。

とくに育成年代で、基礎的な筋力も基礎体力も備わっていない状態で、高度なプレーを身に付けようとしたり、高いレベルの中に身を置くと、日本人特有の体の使い方である、体を丸め腰を落とし、地面に居付いた状態から、強く蹴って動き出す、股関節を屈強させ膝を強く引き上げ、そのために腕をしっかり振ってという動きになります。

その結果として、大きく踏み出した足を支えるために、膝や太腿の筋肉が大きな負担を強いられるということになります。

それでも筋肉を鍛えろ、もっと頑張れと言われ続け、ついにはボールを蹴ることも走ることさえ出来なくなってしまうこともあるのです。

私に言えることはここまでです、あとは指導している皆さんが本気で人間の体の仕組みを学び、痛みを訴える選手たちをどうやったら救えるのか、たくさんいる選手の中から大きな大会に出場させることだけが指導者の評価ではないはずです。

小学生から高校生までの子供たちが、体の痛みを訴えるのはすべて指導者の責任であると言っても言い過ぎではないと思います。

「自分たちはそんなことは知らない、競技の指導で手いっぱいだ」、そうでしょうか、どんな指導をしたら成績が上がるのかを考えることと、どうやったら故障を減らせるのかを考えることは同じではないのでしょうか。

スポーツの現場を見ていて悲しくなります。

膝の故障のことから、日本と海外の選手の体の特性の違いまで、思うところを書いておきました。

膝の故障と、背中を使えていないことの関係 その①

今日のテーマは多くの要素を含んではいますが、これまでの考察を振り返り、また新たな気付きとも合わせ、持論を展開していきます。

私がサッカーの世界に「体の使い方」という概念を持ち込もうとしたのは、人間の能力が90分間フルに走り続けることができない知っていながら、それを追い求め過酷なトレーニングを行うことが当然だと思っている指導者や選手に意識改革を求めたいということが始まりでした。

「フィジカルが弱い、足が止まる」、何年何十年と言い続けれれている課題に対して、これまで誰も疑問を持たず、同じ方向からのアプローチを繰り返していることに、サッカーという競技の経験がない、素人の私だからこそ湧いてきた疑問だったかもしれません。

そのことを真剣に考え始めてから5年以上が経ちました、それからの5年間で当初には思いもつかなかったような色々なことに気付かされました。

私が気づく程度のことに、なぜサッカ-の専門家と言われる人たちは気づかないのだろう、いや気付いてはいても気付かないふりをしているのかもしれない、そんな風に考えることもありました。

今日のテーマは、サッカー選手に限らず育成年代のスポーツ選手の多くが悩む、膝のお皿の下の部分(脛骨粗面)の痛み、いわゆる「オスグッドシュラッター病症候群」と呼ばれるもので、名前の通りアメリカとドイツの医師がほぼ同時に症例を報告してついた名前のようなので、当然我々アジアに暮らす、日本人に特有な症例ではないことは明らかです。

しかし、日本では現実としてたくさんの子供たちがこの症状に悩まされています。

大腿四頭筋の柔軟性と筋力不足が指摘され、それに対処する方法が指導されるわけですが、もっと根本的な原因が他にあるのではと、32歳で開業した当初からずっと考えてきました。

最近の例でいうと、16歳の高校2年生が半月板の縫合手術を受け、その後も痛みが引かず復帰が出来ないということで再度受診すると、今度は半月板の部分切除術を行ったそうです。

どんなに正しい手術が行われたとしても、その後のケアとリハビリのトレーニングが確実に行われないと、時間の経過だけで良くなっていくというのは甘い考えだと思います。

また遠隔サポートをさせてもらった小学生のサッカー選手も、膝の痛みを抱えていました、おそらくはこの症例だと思います。

さらには、遠く南米の地から相談に来てくれた16歳のサッカー少年も、まさにこのオスグッドシュラッター症候群の症状そのものでした。

この3人に限らず、膝の痛みを訴える選手の共通した特徴が、プレー時の姿勢が悪いということです。

以前関わったチームでもそういう特徴というか、裏に抜けて行く動き出しの時、頭を下げて前傾し腰が引けてしまうという癖を持った選手がいました。

当然、スピードを上げて行くためには股関節を強く屈曲させ、膝を高く引き上げる必要が出てきます。

それを行うためには大きく腕を振って、体の前側の屈筋を総動員した体の使い方が必要になります。

そうすると、少し難しい話になりますが、筋肉の最終単位である筋原線維のアクチン繊維とミオシン繊維が滑走し重なり合うことが、筋肉の収縮活動そのものなわけですが、私の3・5・7理論と名付けた模式図をイメージしていただくと、一度3方向へ収縮している状態から、さらにもっと収縮させるというのは不可能なことで、筋肉にとっては出来ないことを無理やりにでもやらせようとしているわけですから、まさにブレーキをかけながらアクセルを踏んでいる状態となります。

さらに、その収縮状態の筋原線維が大きな着地の衝撃に対してどう反応できるか、想像してみてください。

ギュッと収縮してやわらかさの無くなったものに、もう一回頑張って衝撃を受け止めろというのですから、人間はなんと無茶なことを体に要求しているのでしょうか。

ここに私が問題提起し、走るという行為や、その他さまざまな動きの中での体の使い方を工夫し、本来人間として仕組まれた体のからくりに沿った使い方を考えてきたのです。

誰かがこう言っているとか、どこかに書いてあったというレベルの話ではなく、もっと根源的な人間の体とはという部分です。

スポーツではとにかく一生懸命な姿が賛美されます、歯を食いしばり息を切らし、倒れても立ち上がりと、まるでスポ根漫画の世界のような感じでしょうか。

それらの動きは、屈筋といって関節を曲げる時に主に使われる筋肉で、主に体の前面に配置されています、それを使っている時に、本人も充実感があり、見ている周りの人間にも頑張りが伝わってきます。

それこそが力んでいるという状態そのものであることに気付かずです。

頑張るなと言っているわけではありません、正しい頑張り方があるのです。

それを指導者が正しく認識できなければ、永遠に子供たちに対して無駄な頑張りを強要することが続くでしょう。

腰を落とし低い姿勢で相手の動きに対応する、前に走る時には、とにかく体を前に突っ込ませ、着地はできるだけ前、腕をしっかり振って腿を引き上げ、力の限り頑張れ、これが今評価されている体の使い方なのです。

ところがこのことで、大きく前方に着地した足にはどれだけ大きな負担がかかっているか、冷静に考えてみてください。

その結果がオスグッドシュラッター症候群であり、脛骨や尺骨の疲労骨折、足裏の足底筋膜炎、膝関節内の半月板や靭帯の損傷、太腿前後の肉離れ、ざっと挙げただけでもこれだけの疾患名が出てくるほど危険な行為を行っているのです。

それを改善するために必要なことが、骨盤を後上方に引き上げるという機能を持つ、広背筋の機能を向上させるという発想でした。

この発想にたどり着いたのは、日本で活躍したサッカー選手が海外に渡ると今一つ活躍できないという現実を知り、数年前から何人かの選手の動きの変化をチェックしたことでした。

海外の選手と日本の選手では、背中を使い方に明らかな違いがあると感じたのでした。

日本の選手と海外の選手のどこがどう違って見えたのか、これから日本サッカ-が世界と伍して戦ううえで、知っておかなければならない大事なキーワードだと思っています。

南米でプレーしている16歳の選手から、彼の地の医療スタッフにはオスグッドと言う概念がないことを聞かされ、なるほどそういうことかと膝を打ちました。

実際に来てくれた時にも話を聞きましたが、プレー中の姿勢が自分とは全然違うとのことでした。

痛みの原因の3要素、「間違った体の使い方をしている」の前に、「正しく使いたくても体がそういう風に動いてくれない」、という現実があるようです。

体づくりでは届かない動きづくりの世界、私はこれまで以上に声をあげ続ける必要がありそうです。

日本の選手と海外の選手との違い、広背筋の機能と膝のケガとの関係、長くなりそうなので次回に続きます。

卓球少年の指導と、塾生の個人指導のことを書きました。

今日は朝早く出発して、県外まで指導に行ってきました。
具体的な地名を出すと、西本塾生の中にはすぐに、「あ、あの子か」と分かってしまうので、そう言わなくても卓球というだけで分かる人もいるとは思いますが、現在指導を受けている環境に迷惑が掛かるといけませんので、今日は匿名で書いていきます、

先日、塾生のNさんからメールが届きました。
小学校を卒業するまで手塩にかけて指導し、全国大会でも活躍するレベルにまでなった息子のT君が、卓球を始めて以来、最悪の成績になったというくらい、T君の動きがおかしくなったというのです。

中学から地元を離れ、県外の強豪校へ進学し、世間で言うしっかりした指導者に任せているので口出しは出来ないが、明らかにおかしくなっているので、帰省している短い時間の中で、動画を通した遠隔指導をして欲しいという依頼でした。

T君も広島に来てくれたことがあって、中学生になってからの活躍を大いに期待していました。
それがそんなことになっているとは夢にも思わず、Nさんからのメールに、とにかく実際に卓球をやっているところも見ながらでないと指導は出来ないと思い、私の方から出向いて行きますということにしました。

私は実際にT君が卓球をやっている姿を見たことがありません、どこが良くて全国レベルの選手に成っていったのか、どこが悪くて今の状態になってしまったのか、見たこともない私に何が分かるのかと思われるでしょう、もちろんお父さんもそうでしたが、藁にもすがるという思いで、私に連絡してきたのでした。

それが私にはなぜか分かってしまうのです。

私がお父さんであるNさんに、西本塾で指導したことを、NさんなりにアレンジしてT君に指導したところ、それまで以上にめきめきと腕を上げて行ったことはすでに伺っていました。

私の提唱する伸筋を使った体の使い方は、どんな競技にも例外なくあてはまる不変のものであるという、確固たる信念があるからです。

それが崩れてしまい、屈筋頼みの体の使い方になってしまったことが、姿勢を悪くし、ラケットを振る捻転動作がスムーズにいかなくなったことは、すぐに想像がつきました。

ではどうやってそれを改善するか、ここから先はとても言葉では説明できません。

今朝の10時30分頃から始まった指導は、気づけば1時を過ぎていました。

まず最初に、一緒に来てくれた高校生のお姉さんと打ち合ってもらい、動画を撮ってフォームの確認をしました、まずは自分の現状を客観的に見ることです。

そして最後に撮った動画を見比べ、自分の動きがどう変わったか、何が不調の原因だったのか、すべて自分で納得してくれました。

この「自分が納得した」という部分が一番大切なのです、見ているお父さんお母さんではなく、あくまでも自分がです。

色々なドリルを挟みながら、ボールを打つことを繰り返し行ってもらいましたが、目の前で繰り広げられるまるで漫画のような劇的な変化に、私がお父さんに「どうですか今の動きは」と、問いかけた時に、「はぁー」という生返事しか返ってこず、「こんなに必死で指導して、こんなに大きな変化があるのに、なんだその返事は」と、私が声を荒げてしまいました。

後で伺うと、「あまりの凄さにあっけにとられてしまい、生返事になってしまいました」と、言われてしまいました(笑)

卓球という競技はまったくの素人ですが、動きを見る目はどの競技でも共通です、私が良いと思った動きは間違いなく良いし、卓球ではこういう風に指導されてきましたという動作でも、私が違うと思うものは違うのです。

ああだよこうだよと、自分ではできないことを指導していましたが、最後に物まねでT君の最初と最後の動きを私がやって見せたのですが、我ながら素人とは思えないフォームで強い球を打つことができ、自分で驚いてしまいました。

サッカー少年たちと一緒に半年間ドリルを行ううちに、彼らや彼らのお母さんからも褒めていただけるようなキックができるようになりましたが、同じように正しい体の使い方を説明し、目の前でそれを見せてもらえると、なんとなく自分でもできるようになるんですね、これも新たな発見でした。

今日の指導がきっかけとなって、T君が全国の舞台で再び活躍してくれることを期待しています。

実は今夜、Nさんと同じ職場で、西本塾生でマラソンランナーのKさんを交えて、一杯やろうという話がまとまっていたのですが、残念なことにKさんの都合がつかなくなったということで、ならばNさんには私との会食よりもご家族との時間を優先していただこうと、指導終了後とんぼ返りで広島に帰ってきました。

さて、西本塾生の中でも私の直接指導を受けた回数では一・二を争う香川県の長尾さんが個人指導を受けに来てくれました。
長尾さんは3月に専門学校を卒業し、鍼灸師と柔道整復師の両方の資格を取得し、これからその資格と技術を生かして人の役に立つ仕事をしていきたいという志の高い人です。

4月からどんなところで働くのかと伺ったら、めまいなど内科的な疾患を主な対象とした鍼灸院で、見習いをさせてもらうそうです。
自分の経験したことがない分野のことも知っておきたいと、給料など二の次で二年間お世話になるそうです。
実利ばかりを追いかける世の中で、こういう人がまだいるのですね、類は友を呼ぶということでしょうか(笑)

以下、二日間の感想です、お読みください。

西本先生へ。
この度は二日間のご指導本当にありがとうございました。
西本先生にお会いするのは今回で何回目になったでしょうか、数え切れない程の時間をご一緒させて頂いていますが、今回の二日間もこれまでと同様に、私に新たな気づきをくださり、新たな歩みを進める勇気を与えてくれました。
この二日間の感想を、全国の西本塾生の方々へのご報告の意味も込めまして、私なりにまとめさせていただきます。

当初私は3月の28日に、施術と2時間のトレーニングを希望し、夜に先生とお会いできていなかった間の近況をお話ししながら会食できればと思っていました。
ですが、当日私は舞い上がっていたのか施術の予約時間を1時間勘違いしていて、私の前に予約が入っている方の時間に訪ねてしまいました。

先生は「早い、早い」と言いながらも、せっかくの機会だからと私を招き入れ、その先約の方にお断りを入れて頂き、施術を見学させて頂くことができました。
私は私自身が施術を受ける事で少しでも受け手の感覚や、施術中に先生から発せられる言葉を感じてみたいと思ったのが今回施術の予約をした理由なのですが、先生の施術を解説付きで見学できるというのは思ってもみなかったことでしたので大変貴重な時間となりました。

そして私の施術の時間となり静かに施術が始まりました。
きっちりと西本先生の施術を受けるのは今回が二回目なのですが、前回とはまた違った感覚がありました。
まずからだほわっとですが、前回は徐々に身体全体がふわふわとしていき、とても気持ちの良い揺れがいつまでも受けていたいという気持ちにさせてくれました。
ですが今回はそれに加え、私の身体が液体の入った袋のようにふにゃふにゃになっていく感覚がありました、回を重ねることで私の身体も味を占めたのかもしれません。

操体に入ると先生独特の、「骨の1つ1つがゆっくりと動く感覚で」や「背骨を転がす」などといった、いろいろな言葉で優しく導いてくださりました。
私がお伝えしきれなかった身体の不調も、操体をする中で「長尾さんでも頚が凝るかぁ」とか、「この動きがしにくいのかぁ」などと適格に見抜かれたことには内心驚いていました。
前回とは身体の状態が違ったので、全く違った操体を受け長旅の疲れもすっかり忘れてしまいました。
そしてそのすっきりした身体の状態でトレーニング指導に入りました。

トレーニングの前に改めて西本理論の確認と、4月に行われる新たな西本塾のお話をしていただきました。
4月の西本塾、私は仕事の都合上参加できないのですが、お話を伺って参加される方々が本当に羨ましく思いましたし、西本先生の思い描くような会になることを心から願っています。

話は少し逸れましたが、今回の私がトレーニング指導を受ける目的は、現在施術を行っている社会人野球選手の投手を指導する為、まず私自身が野球選手に必要な動きづくりを行う必要があったのでその部分についてと、私がこれから始めていきたいゴルフという新たな競技の基礎作りの指導でした。

私は野球未経験の身なので、トレーニング指導中も西本先生からは厳しい言葉を頂きながらも熱心に私に指導していただき、ピッチングやバッティングの入り口は見させてもらえたような気がしました。

ゴルフに関しては、周りのどのゴルフ経験者の口からも上手くできないという言葉を耳にしていたのでとても繊細で、余程基礎が大切な競技なのだなというイメージを持っていました。なので以前から、ゴルフを始める時は必ず西本先生にご指導頂くと決めていました。
その決心は間違いではなく手首の角度やヘッドのボールに対する角度、どのような理由でそれらが必要なのか。西本先生の目に映る人間の身体に必要な連動を行う為のドリルを何度も何度も繰り返し、私の身体に馴染ませていただきました。

私がゴルフを始めるという事をきっかけに、新たなゴルフ練習器具を購入して頂いたと聞いた時は驚いたと同時に、西本先生にお願いして本当に良かったと思いました。あの「インパクトスナップ」は私も購入しようと思っています。

そして夜の会食の場では「長尾さんの今抱えている事、思っている事を全て聞かせてください」と言っていただき、夜遅くまで私と真っ直ぐに向き合い真剣に対話していただきました。
そして、西本先生の明日のお仕事もあるのでそろそろかな、と思っていたところで「長尾さん、これで帰るのは勿体無い、もし明日時間があるなら明日も私の施術を見学していきませんか?その方が来るまで今日のおさらいもしましょう」と言っていただきました。
先程施術見学をさせていただいたばかりなのに、こんな贅沢な話があるのかと思いましたが、私は勿論即答で「先生と、なによりお相手の方が宜しいなら宜しくお願いします」と、お願いしました。
その夜は明日の約束をしたところで解散となりました。

そして二日目の朝、予約の方が来られるまでピッチング動作、ゴルフのスイング動作を一つ一つ確認していきました。
やはり一朝一夕とはいかず崩れてしまっている部分が多かったのですが、西本先生の的確なアドバイスによってすぐに修整できる部分もありました。

そうしているところへ予約の方がいらっしゃり、前日と同じように私を紹介していただき、見学の許可をいただきました。
その方は太極拳のインストラクターをされている女性で60歳になられる方でしたが、腰の曲がったお年寄りのように、腰椎が後ろに湾曲してしまって、初めて施術を受けた時には仰向けに寝る事も出来ないほどだったそうです。

ですが西本先生の施術で腰は真っ直ぐになり、今ではなんの違和感も無く真っ直ぐ寝ていられるようになったそうです。
話だけは聞いていたのでどんな方が来られるのかと思っていましたが、実際にお会いすると「この人が!?」と思うほど背筋がピンと伸び、とても綺麗な姿勢で歩き、とても綺麗にお辞儀をしながら「宜しくお願いします」と、あまりの驚きで私が言葉を発する前に、先に挨拶をされてしまいました。
「西本先生には本当に感謝しています、あのままもう何年か経っていたら私の身体はどうなっていたか」と、西本先生との出会いを振り返られていました。

優しそうなおっとりとした方でしたが、先生の「からだほわっと」が始まると、さらに穏やかさが増し、見ているだけで私の体も緩んでいきそうなくらいでした。
操体では私とも前日の方ともまた違った操体を行い、丁寧に誘導されていきました。
操体を行っている先生を見る時いつも思うのですが、先生にはどのような世界が見えているのかと想像し、その空気感の中に入り込ませていただくことで、私なりに少しでもそれを感じ取れればと、自分でも驚く程集中していました。

施術終了後も午前中の残り時間はトレーニングドリルを繰り返し何度も行っていただき、帰ってから確認できるよう動画も何本も撮っていただきました。

時計の針が12時になるまで余す事なく向き合っていただき、西本先生が初日の一番はじめに「長尾さんのこれからに活かせる時間にしてください」とおっしゃった言葉以上のお気持ちが詰まっていて、本当に感動しながら指導を受けていました。

二日間の全ての工程を終え、先生は手を差し伸べ堅い握手をしながら「良い二日間でした、またお会いしましょう」と言ってくださり私は「Studio操」をあとにしました。

私が今回学んだ事を、何よりもこれからも継続していき、私自身が体現出来るようにならなければ私自身の存在意義がありませんので必ず体得します。
これからも今回の様な依頼を頻繁にすると思いますので、近道など無い道程を一歩ずつ進んで行くお付き合いいただければと思っています。

この場では表現できないことが多過ぎて、これでも全部はお伝えできていないのですが、西本先生のお陰でこの二日間は私の思っていた何倍もの濃密な時間となりました。

私は年齢も30歳まであと4ヶ月も切っているのですが、こんな若輩者の私でも人と人との繋がりの大切さを日増しに感じるようになってきています。本当に人は温かく、そのような方々とはいつまでも繋がりを持ち続けていたいですし、温かい人に1人巡り会えた事だけでも幸福で、私も誰かのそういう存在になれればと思いました。

西本先生だけではなく施術の見学を承諾して頂いたお二人のお心遣いには本当に頭が下がりましたし、感謝してもしきれません。

この二日間、西本先生を中心に関わることができた全ての方々への感謝の気持ちを最後に感想とさせていただきます。
本当にありがとうございました。

長尾さんには、私の指導を受ける回数が増えるたびに厳しい言葉が増えて行きます、それは長尾さんに対する期待の表れです。
ただ伝えました、頑張ってくださいではなく、本当の意味で私の伝えたことを理解し、使いこなしてもらえるようになって、私が出会うことのないたくさんの人たちの役に立ててほしいと思うからです、またそれが出来る人だと信じているからです。


今回も野球の投手の指導をするということで、自分でもできるようになりたいということでしたが、私ははっきりとこう言いました「私と同じレベルの指導は長尾さんには無理です」と。

これはある意味当然のことです、プロの現役選手に指導してもなかなか私が合格点を与えるレベルにまで届かない選手が多い中、未経験の長尾さんがその動きをマスターできるわけがありません。

ところが二日目の終わりに近い時間帯に動画を撮っていて、「今の動きはオッケー、選手にこんな感じで動くんだよって、見せてもいい動きでしたよ」という動きができたのです。

どう言ったら分かってくれるのか、どうやって伝えれば私と同じ動きができるようになってもらえるのか、私も前日の長尾さんの動きを踏まえて一晩じっくり考えていました。

それが上半身と下半身の逆捻じりという感覚です。

他の人に教えるのがもったいないので、もったいぶってここまでしか書きません、西本塾でじっくり説明します。

人を指導するということは、まさに自分が学ぶという作業です、今回の卓球選手、そして長尾さんの指導から、私も新たな感覚を得ることができました。

これだから指導はやめられません、こんな楽しい仕事はありませんから。

まだまだ頑張れそうです!


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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