復帰への階段、何を目標としてトレーニングを行うか。

野球シーズンも始まり、まだ全球団一回りこそしていませんが、各チームの戦力が見えてきました。
地元広島カープも上々のスタートを切り、3連覇そして悲願の日本一へと地元の期待は高まるばかりです。

そんな中最も気掛かりなのが、昨シーズン後半に足関節に大ケガを負った、若き4番鈴木誠也選手のことです。
シーズン開幕に間に合わせようと、懸命なリハビリの日々が続いたと思います。
本人は勿論、スタッフたちの懸命な努力によって、開幕戦から定位置である4番ライトで出場し、打ってはタイムリーヒット、守りも何の不安も感じさせず、多くの方は安心したことと思います。

ところが開幕3連戦の終えることなく、公式には体の張りを訴え大事をとってということで登録抹消となりました。
野球界はサッカーと違い選手の故障やケガに関して公にすることが義務付けられていないようです。
ですから彼の現在の状況がどんなものなのか、まったく伝わってきません。

今日テーマにしたいのは、故障やケガをした選手が復帰して行く過程で、何を根拠にというか、どうなればゴーサインが出されるのかという問題です。

もう昔の話ですが、同じように大きなケガをして手術を受けた選手のリハビリを担当したことがありました。
アキレス腱断裂で手術をした選手のリハビリでは、当時の監督から足関節の筋力を示す値が、健側との比較で80%を超えなければ復帰させないという言い方をされました。

この件は過去記事で詳しく書いたので割愛しますが、一般的に言われる客観的な評価と言うのでしょうか、すべてに数値が優先され、本人は勿論私の言う感覚的なものなどまったく相手にはしてくれませんでした。

もう一人足首の脱臼骨折をした選手の時には、逆にまったく口を挟んできませんでした。
確かに数値が一つの目安になることは否定しません、しかし、それだけでは判断できないものも絶対にあると思うのです。
二人目を復帰させる際には、私の判断で行いました。

今回、鈴木選手のリハビリから復帰の報道を見聞きして、トレーニングの目的や、どうなることが復帰への条件だと考えたのだろうかということが、部外者としてではありますがとても気になっていました。

数値で表すことができる筋力や、故障前に行うことができていたトレーニングと同等かそれ以上の負荷をかけても、それに耐えることができたとか、翌日やその後にも問題が出なかった、などと言うことが一つの目安になっていたのではと想像します。

これらのトレーニングで見られる筋肉の収縮形態は、私の言う3・5・7理論に当てはめた場合、ほとんどすべては3の方向へ収縮させる、いわゆる頑張れることが判断の材料となります。

実際、彼が今どう言う状態なのかはわかりませんが、報道通り体の張りを訴えてと言うのであれば、まさに筋肉が短くなる方向へ使われすぎて、ニュートラルポジションである5の状態に戻れなくなっていると言うことだと思います。

これはたんにストレッチをすればいいとか、外的な刺激であるマッサージ等で改善できるものではないと思うのです。

私が言い続けている『体づくりから動きづくりへ』という発想の転換がまさに必要となります。

衰えた筋力を受傷前よりも強くするだけではなく、アクチン繊維とミオシン繊維の滑り込みを滑らかにすることなく、本来の能力を発揮できる体に戻せたとは言えないのです。

この感覚を客観的に数値で示せと言われても、そんな方法はありません。
数値で表せる部分を改善して行く過程のトレーニングの方法や、それを行う際の意識を変えなければ、自分の体が動きやすくなったという、最も目標としなければならない復帰への最終確認はできないのです。

レントゲン写真でMRIの画像で、器質的な治癒を確認できた、様々なトレーニング機器を使って数値上では十分な筋力を確認した、受傷前いやそれ以上の体に作り上げた、そんな気持ちで復帰したとしても、肝心なアクチンとミオシンの淀みない滑走は手に入れたのだろうか、そんな思いで彼の復帰を注目していました。

私の元で学んでくれた人たちには、私の言いたいことは理解してもらえると思います。
動きづくりという概念の最終目標は、アクチン繊維とミオシン繊維が、常にニュートラルポジションである5近辺で揺らいでいて、瞬間的な収縮にも伸展にも十分対応してくれ、そして役目を終えるとスっと5に帰って行ける、そんな筋原繊維の働きを期待しているのです。

重いものを持ち上げ、体が悲鳴をあげるようなきついトレーニングに耐えて手に入れた肉体改造という目的が、本当に自分の持って生まれた能力を余すところなく発揮できるようになるということに、どれだけ貢献してくれたのか、もう一度検証して見たらどうでしょうか。

現在私が指導している40歳を超えた競輪選手、まさに私の考え方に沿ったトレーニングを行ってくれています。
理解してもらうのに少し時間はかかりましたが、一般の方からは、自らの肉体だけが頼りの、まさに筋力勝負のように見られがちな競輪という競技ですが、彼は今トレーニングに対してその奥深さというか、一つ一つの動作の意味を噛み締めながら真剣に取り組んでくれています。

『伸kingトレーニング』にはこれでいいという目標も、誰かと比較するという物差しもありません。
自分の体を自分の思ったように(あくまでも私が求めている動かし方ではありますが)動かせているという感覚は、回を重ねるごとに深みを増していきます。

それが自分の競技動作と完全にリンクしていることがわかってくれば、トレーニングそのものが楽しくて仕方がないという状態にさえなるのです。

競技力向上とケガからの復帰という、ある意味別物に感じられるかもしれませんが、トレーニングの目的はまったく同じです。

3・5・7理論によって説明される筋原繊維の収縮活動という概念を、学び応用する姿勢がなければ、今回のような事例は後を立たないと思います。
あくまでも見聞きした範囲の中のことで、もしかしたら別の原因があるかもしれません、その方が大問題ではありますが。

明日は『西本塾を深める会』を行います。
今日のテーマがそのまま当てはまる職種の方が多いので、短い時間ですが整理してお話ししたいと思います。

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分からない出来ないではなく、分かるように出来るように伝えて行きます。

まずはお断りしておかなければならないことがあります。
ツイッターでもお知らせしましたが、私の不注意でLINEのアカウントを消してしまいました。

スマートフォンに格安シムを使っている関係で、こちらの電話番号やLINEのIDをお知らせしても検索もできないようで、これまでLINEで連絡を取り合っていた皆さんには、大変ご迷惑をおかけすることになってしまいました。

もしお願いできれば、ショートメールでそちらのIDをお知らせいただければ、検索してこちらからあらためて友達申請させていただきますので、よろしくお願いします。

さて、私のような仕事をしていて今更こんなことを言うのは恥ずかしいのですが、チームや個人の専属として仕事をしている期間が長かったため、一般の方というか不特定多数の方を相手にすることが苦手になっていました。

自分の考え方や方法論に自信を持つにつれ、一般の方の固定概念からは遠ざかっていくようになり、なかなか理解してもらえないことが増えてきたからです。

一応どなたでも受け入れるということにはしていますが、以前の私の言い方で言うと「来る者拒み去るものを追わず」という何とも自分勝手な考え方をしていました。

ですから、私の指導や施術を受けて、信頼関係ができている方からの紹介であれば、ある程度は私のことを理解してくれていると思いますが、そうでない場合、またそういう方であっても、最初は説明に時間がかかるというか、同じ日に初めての人が複数あるときなど、私の考え方を丁寧に説明することを、何度も繰り返さなければならないことが、けっこう重荷に感じていました。

そんなことは当然のことだと言われるかもしれませんが、私の説明を聞いたことがある人ならきっとわかってくれると思います、「こんな説明のされ方は初めてで、やっと自分の体のことが分かった」と。

それが現在の施設を立ち上げ4年半の経験を経て、最近やっと余裕が出てきたのでしょうか、新たな出会いを楽しめるようになってきました。

今日来られる人は私の考えにどんな反応を示してくれるのだろう、そして一度の施術やトレーニングであっても、来た時と終った後の表情をどれだけ変えることができるだろうと、新たな出会いに期待を持てるようにさえなってきました。

そんな中、この2週間ほどの間に、初めてトレーニングを体験してもらう選手が3人ありました。
それも同じ競輪という競技の選手で、それぞれ年齢も40歳を過ぎたベテランの選手たちでした。

私の元を訪れた動機も目的も様々でしたが、同じことを伝えてこれだけ受け取り方が違うということが、逆に面白いというか、とても勉強になりました。

先日の西本塾でも話をしましたが、私たちが学ぶべき対象は、現在定説だと思われている教科書的な知識ではなく、目の前にいる選手や患者さんたちであるということを、あらためて実感しました。

今日のテーマは、これまでメインテーマとしてきた『体づくりから動きづくりへ』という大命題、そして屈筋ではなく伸筋を使うという意味を、『伸kingトレーニング』によって正しく理解してもらうということです。

これまで多くの選手が、このことを理解できないままに、というよりもそういう発想を持たない、もっと言えばそのことにまったく気づかないままにトレーニングを重ね、競技力の向上という本来の目的を果たすことができなかったという例をたくさん見聞きしてきました。

今回指導した3選手も、そのパターンだったと思います。

仮にもといっては失礼ですが、競輪というプロスポーツ選手として20年ほどのキャリアを積んできた人たちですから、トレーニングというものに対して一家言を持っていない方がおかしいと思います。

そしてある年齢を境に、自分のやってきた方向性が本当に正しかったのか、これまでと同じことをやっていて良いのか、という思いに駆られる時が来るのです。

しかし現状、その答えを提示してくれるところはないようです。

それが人づてに、その答えがここにあるのではと、わざわざ広島まで足を運んでくれるのです。

『伸kingトレーニング』の本質は、屈筋を極力使わず、伸筋のみで目的とする運動方向に効率的に筋力を発揮できるようにすることです。

もちろんどれだけ言葉を尽くしても、その感覚を伝えることはできません。
このことを理解してもらうことが出来なければ、せっかく広島まで来ていただいたことに応えることはできないのです。

逆に言えば、この感覚さえつかめれば、現在の年齢がどうであれ、これから先まだまだ伸び代があることを間違いなく実感できるのです。

最初はどうやっても体の前側に位置する屈筋群をメインに、筋力を発揮していることが分かります。
それを打消し、後ろ側に位置する伸筋群をメインのエンジンとして筋力発揮できるようにはなかなかなりません、これはもう体で覚えるしかないのです。

そのために知恵を絞ってトレーニングの体の動きと意識を考え、順番を決め、体の末端である手のひらで、それぞれの機具を握らなければトレーニングが始まらないという固定概念を外すことを目的に、パワーグリップを使っています。

それでも屈筋の意識を消すことはとても難しいことです。
これまでそれが当たり前で、それ以外の体の使い方などという概念はなかったのですから。

背骨が一本の棒状のものではなく、仙骨を加え25個の椎骨が縦に積み上げられた形状をしていて、それぞれに椎間板という組織が挟まれていることで、離開と圧着という概念を加え、8方向に動くことができ、その連動こそが人間の体の動きそのものであり、エネルギーを生み出しているという事実に気付かせなければならないのです。

最初の種目から、まさに計算しつくした順番で、頭と体にそのことを染み込ませていく作業が前半のトレーニング種目です。
この間に気付いてくれれば、後は簡単なのですが、そう簡単にはいきません。

それでも最後には必ず私の言っていることを理解してくれます、それが人間の体に仕組まれたからくりであり、人間本来の効率的な使い方だからです。

当然どんな競技にも当てはまります、競輪はこう、サッカーはこう、野球はこうやって使うではないのです。

そんなトレーニングですが、回数を重ねるうちにこんな言葉を聞くようになります、「前側の意識はほとんどなくなったが、後ろを使えている感覚はまだない」と。

これが、『頑張らないように頑張ってくれている、伸筋の本質的な感覚』なのです。

後ろ側の伸筋をしっかり使えているという感覚は、必要十分な筋力発揮を超え、すでに力んでいる状態に入っているということです。

歯を食いしばり目を吊り上げ、一心不乱に頑張っているという、自他ともにある充実感は、実は力み以外の何物でもありません。

サッカーで言うところの「90分間頭と体を動かし続ける能力」は、力みの中では成し得ない感覚なのです。

トレーニング初期に重く感じた重量より、かなり増えているにもかかわらず、正しい動きでクリアな頭の状態で動作を続けられることこそが、トレーニングの目的であり効果なのです。

数値には表しようがない、体の動かし方そのものの上達ですから、これにはもうこれ以上はないというゴールや限界はありません。

もちろん楽なトレーニングではありませんが、トレーニング中も終わった後も、何とも言えない充実感があり、すぐにでも専門競技の練習を行ってみたいという感覚になります。

筋トレイコールしんどい、という図式は全くあてはまりません。

自分で書いていても、読んでいる人は全く分からないだろうということは百も承知ですが、こういう表現しかできません。

こんな難しいことを伝えて、分かってもらえたと感じた時の気分は最高です。

理解の度合いや進捗度合いにはもちろん差はありますが、競技力向上のために行うトレーニング、何が正しいのか、何が自分を変えてくれるのか、その答えを私の指導から学び取ってもらえるように、新たな出会いを楽しんでいきたいと思います。

フライングバックトレーニング(FBT)再考、最高(笑)

先日依頼を受けた、『大阪府立大学サッカー部』の指導が1ヶ月後となりました。

このチームとはこれまで全く縁はありませんでしたが、ブログ等を通して私に興味を持ってくれた、4回生の石川拓志さんから突然電話で指導の依頼があり、それ以来当日に向け連絡を取り合いながら準備を進めています。

このチームは、現在関西学生サッカーリーグの3部に所属し、前期日程を首位で終え、2部昇格をかけたチャレンジリーグへの出場を決めたそうです。

8月後半、福山で行われる合宿期間中の貴重な1日を割いて、私の指導を受けようとしてくれているのですから、こちらも気合が入らないわけがありません。

サッカーの経験者ではない私が、縁あってサッカーのチームで仕事をさせていただき、またサッカー選手として必要な能力を超一流選手の動きから分析する仕事をさせてもらったりしたことで、いつの間にかサッカー選手を指導する立場になってしまいました。

ならば私が指導した選手やチームには、絶対に他とは違う何かを感じてもらい、個人として、またチームとしていろいろな意味で向上を実感してもらえるように指導しています。

実際に指導を受けてくれた選手たちはそれぞれのステージで結果を出してくれていますが、相変わらず私の存在は表に出してくれませんので寂しい限りですが。

今回は、丸一日の時間を頂いていますが、実技を指導する前に、「西本理論」と称している部分を少しでも理解してもらっておく必要があるので、前日の夕方にも2時間、講習会のような形で座学の時間を取ってもらいました。

それでも当日いきなり私の話を聞いたのでは理解しにくい部分も多いと思うので、西本塾で使用しているレジュメを再構成して作成しなおし、予習の意味も含めて全員に配布してもらうように手配しました。

今回の指導で何としても結果を出させてあげたい、私自身が強くそう思っています。

石川さんとのやりとりの中で、FBTに関してはブログを読んで、自分たちなりの解釈でトレーニングの一環として取り組んでいます、という言葉を聞くことができました。

本当にありがたいことなのですが、これまで直接指導してきた人たちであっても、私の意図が正確に伝わっていないことが多く、せっかくの取り組みが勿体無いことになってしまっている例が多いので、ここで改めてFBTについて説明を加えておくことにしました。

そういう訳なので、今初めてFBTという言葉を聞いたという人や、ブログを読んで少しやったことはあるが、ほとんど継続できていないという人には、今日の内容は理解できないと思いますので、興味があれば過去記事をきちんと読んで勉強してから今日の記事を読むことをお勧めします。

そもそもFBTとは何かということですが、私が人の体と向き合ってきた30年以上の年月の中で、特にスポーツ選手を対象としていた期間が長いのですが、その経験の中で、我々日本人は背中をうまく使えていないのではないかという、大きいとか強いとかいうレベルの問題ではなく、体の使い方という根本的な問題意識の中で生まれたトレーニングです。

現在の場所に腰を落ち着けるまでは、以前に運営していた施設を訪れ、備え付けたトレーニング機器を使用したり、同じような器具を備えたチームに出向いて指導をしていましたので、あえて自重を使ったFBTのようなものを指導する必要はありませんでした。

それがこの場所で「西本塾」という形で指導をすると決めた第1回の前日の夜に、「参加者のほとんどは器具を揃えた環境にはいないはずで、器具の使い方を指導しただけでは意味が無い」という家内の指摘に、なるほど言う通りだ、ならば器具なしで目的に叶う何かをと考えたのがFBTの1から4の動作でした。

ですから当初の目的は、一言で言えば骨盤と背骨を動かすことに関して、最も重要な役割を担っている「広背筋」の収縮を意識的に行わせることであり、それによって背中の機能を高めると言うことが目的でした。

広背筋という筋肉の解剖学的な機能や、筋肉の起始と停止の位置関係を考えればFBTの2が一つの答えであり、それを補う形での1の動作を考えました。

加えてグランドレベルで行うことを考えれば、下半身の意識づけも重要になってくるので、特に股関節に乗り込む感覚が分かれば、その後に続くアイドリング動作や走るという行為へもスムーズに移行できると考え、3と4の動作を加えました。

そうした中で、私の中では当たり前だと思ってやってきたこと、私の体は自然にそういう風に動いているにもかかわらず、目の前で行なってくれる人たちの動きが、残念ながらそうなっていないことに気付き、指導の仕方や見せ方にも工夫を凝らし、最近では私なりに納得のできる動きを指導できていると思えるようになりました。

その一番のポイントは1と2の動作では重心がかかとから爪先へ移動していきますが、その際最もきついと感じるポジションで、骨盤がクイっと反り上がり、お尻の穴が下方向から真後ろに向かって上方向に上がっているかということです。

そもそも広背筋の機能を高めることの目的は、骨盤を後上方に引き上げ、股関節の自由度を高めるということなのですから、背中がキツイだとかも太腿裏が突っ張るとかいう感覚ではなく、あくまでも骨盤の角度を意識して変えるという動作を繰り返すことで、その動きが自然に行える体を作っておくための動作なのです。

この一番肝心なことがうまく伝わっていないために、頑張りすぎて腰が痛いとか、どこに効いているのかよく分からないなどという感想を聞くことになってしまっていたのです。

3と4の動作も同じです、こちらは沈み込んでいくときに爪先側に重心を移すのではなく、逆にかかと側に重心を移し、お尻を突き出すようにしてさらに骨盤を反り上げる必要があるのです。

この動きこそが、股関節を伸展しながら着地するという、私が提唱する走り方に繋がっていきます。

「引っ張り出しのドリル」で、足の裏ではなく股関節そのもので着地をする感覚という言葉を使いますが、その準備の意味もあります。

FBTを継続しているが、今ひとつ物足りない、どうなることがFBTが正しく行えていることの証になるのかと思っていた方には、なるほどそういう意識で行えばいいのかと思っていただけたと思います。

大阪府立大学サッカー部の皆さんには、ぜひ今日の記事を参考にしていただき、1ヶ月後にお会いするときには、FBTに関してはもう指導の必要がないというレベルにまで高めておいて欲しいと思います。

この動きがきちんとできるようになっていることが、他の動作を習得するカギになります。

それくらいこのFBTという動作には深い意味があり、何の道具も使わず、時間や場所も必要としない、コストパフォーマンスでいうとこれ以上ない「最高の動きづくりの基礎トレーニング」となります。

私も日々行なっていますが、骨盤の「クイっ」という動きの感覚が、何とも心地よいです。

1ヶ月後になりましたが、サッカーに必要な、いえあらゆる競技に必要な、自分の体を自分の思ったように動かす能力を向上させるために、私のこれまでの経験と知識を総動員して「大阪府立大学サッカー部」大躍進のお手伝いをさせていただきます。

そして周りの見る目も変えて欲しいと思います、私の考え方を取り入れれば必ず変われる、成長できるということを知らしめて欲しいと思います。


夢先案内人、頑張っています!

日本全国どこへ行っても涼しい場所などないのではというほどの、うだるような猛暑が続いています。
ここ広島でも、夜もエアコンを付けたままでないと寝られない日が続いています。

そんな中、トレーニングや走りの実技を指導してほしいと、たくさんの人が私の元を訪れてくれます。

その一人が以前から指導を受けてくれている、日本でいうと小学校6年生のサッカー少年です。
彼は現在スペインにサッカー留学と言うのでしょうか、お母さんと弟の3人で暮らしていて、お父さんは日本で留守を守り、しっかり働いていると言う親子です。

彼がスペインに渡る直前に、私のことを知ったお父さんが出発前に一度だけでもと、広島に連れてきてくれました。
3年半前のことで本人はその時のことをよく覚えていないそうです。

そんな幼い少年に対して、お父さんが私に何を期待してくれたのか、その根本的なテーマが現在まで続いています。
それは体の小さな彼が、これから先、大きな選手たちの中でどう戦っていくかという問題です。
これは日本代表を含め、すべての日本人選手に当てはまる問題でもあります。

最初に来てくれた時には、小学校3年生ということで、小さくて当たり前というか、少し小さいのかなという感じでしたが、そんな体で海外に渡り、体格的に劣っていると分かっている環境の中でサッカー選手を目指して行くために必要な要素が、私の理論というか指導の中にあると感じてくれたことがきっかけになったようでした。

現時点でも明らかに小柄だと思いますが、ここからどう成長していくかは誰にも分からないと思います。
私も小柄な方でしたが、最終的には178センチにまで伸びました。

とくに育成年代では、体の大きな選手の方が色々な意味でアドバンテージがあることは間違いないことですが、そのことだけで自分の将来に蓋をすることは、とてももったいないことだと思います。

6月初旬に個人指導を受けに来てくれた中1のサッカー少年にも同じことを言いましたが、これから3年間諦めずに正しい努力を続ければ、いま現在体格的にかなわないと思っていた選手を追い越すことができる可能性は十分にあると思います。

何故そう思うのかというと、それぞれのカテゴリーでそれなりの体格と基礎体力があると、あとは技術的な部分にしか気持ちが行かなくなってしまうからです。

体の小さな選手は技術的な部分はもちろんですが、体格的なハンデを克服するために大柄な選手以上に考えなければならないことがたくさん出てきます。

その一つの考え方として、「体の使い方」という概念に着目してくれるのです。

それを追い求めて、自分の持って生まれた能力を磨き続けていくと、自然な成長と相まって、個々に与えられた能力を存分に発揮できるようになるのです。

現在トップアスリートと呼ばれているカテゴリーの選手たちでも、私の目から見ると、持って生まれた能力を活かし切れていないと感じる選手がほとんどです。

スペインでは9月が新学期で、日本でいうと中学生になるのだそうです。
子供とは言っても色々なことが分かってくる年頃です、現実として自分の体で大きな選手たちを相手に戦い続けることができるのだろうか、これまでのように足元の技術だけでは通用しなくなってきていることは十分わかっているはずですから。

半年毎に帰国し、その度に広島に来てくれていますので、もう7回目になるでしょうか。
当初は、正直に言うとこんな小さな子供に何を教えろと言うのか、それも半年に一度のタイミングで何を伝えればいいのかと、感情移入というところまでは行かなかったと思います。

それが半年前にきた時に、本人とご両親にはっきりと伝えました、もっと真剣に私の指導を受けなければ来てもらう意味はないと。

もちろん一生懸命やってはくれますが、やはり子供です、危機感を持ってと言われても、楽しくて大好きだからやっているサッカーに、それ以上の感情など湧いてくるはずはないと思います。

しかし、こんな恵まれた環境を与えられているということを、もうそろそろ自覚し覚悟を持って日々の練習を行わなければ、目標としているレベルにまで届くことは絶対にできないと、かなり厳しい言葉で伝えました。

あれから半年、まだまだ子供であることには変わりありませんが、本人が覚えてもいない3年半前から終始一貫伝え続けてきたことが、少しずつ形になって体で表現してくれるようになってきました。

学年が変わるこのタイミングは、これから先を占う大きなターニングポイントになると感じた私は、約2ヶ月の日本滞在期間中に、4日連続のトレーニングを間隔をあけて2回行うことを提案しました。

普通に日本で生活している環境では提案どころか、考えることもできないことですが、そういう意味では子供とはいえすでにプロなのです。

してあげられることは全てやる、お父さんにはその覚悟があります。
私にはとてもできないことですが、このお父さんの覚悟は本物です。

縁あって関わらせてもらっていますが、私の立場でできることは全てしてあげようと思っています。

今回のテーマは基礎体力の養成とその方法論です。

ここで体作りの概念が持ち込まれると、過去多くの選手が陥ったような結果になることは目に見えています。

動きづくりのトレーニング、伸kingトレーニングを体と頭に染み込ませなければ、私を信頼してきていただいていることにお応えすることはできません。

ご連絡を頂き日程が決まってから、私の中で様々なシュミレーションを行いましたが、今日の午前中炎天下の中で行なった、前半の4日間の最終チェックとしての屋外のドリルを見る限り、私の想像を超える成果があったと思います。

これまで様々な年齢やレベルの選手を指導してきましたが、改めて自分のやり方に自信を持つことができました。

相手の体の立場に立って、人間の体の仕組み通りに動かすという、全く基本的なことではありますが、指導する上で一番難しいことだと思います。

マニュアルなどというものはあってないようなもので、とにかく一瞬たりとも気を抜くことなく6年生の少年の体と向き合えば、ちゃんと応えてくれました。

2時間かける4日間で、これだけの動きの変化が出せれば、来月同じように4回行うトレーニングでさらに向上させられることは明らかです。

大きな目標を持って突き進んでいる親子に、西本理論が少しでもお役に立てるように、来月までまた色々考えておこうと思います。

トレーニングはまさにオーダーメード、だからこそお互いに納得できる効果が出せるのだと思います。

何度か書いてきましたが、「1回5分体が喜ぶ健康術」の続編として、私のトレーニング論を1冊の本にまとめることが、いまの私の目標となっていますが、残念ながら未だに重版には至っていませんので、続編の話は出ていません。

読んでいただいた方にお願いですが、アマゾンの書評欄に感想を書いていただけないでしょうか。
そのレビューの件数や星の数が多いほど、まだ読んでいただいていない方への訴求効果が高いそうなので、ぜひ感想をレビューに書いていただければありがたいです、よろしくお願いします。


現在の環境下でもリハビリトレーニングの指導は出来るようです。

スポーツトレーナーという仕事の内容は、まさに多岐に渡ります。

その仕事の中でも、ケガをした選手を復帰させるためのリハビリトレーニングは大きな仕事の一つになります。

チームに所属していた時にはほぼ毎日一緒にいるわけですから、練習中にせよ試合中にせよ、どんな状況でケガをしてしまったのかということは、目の前で見ていることがほとんどです。

また選手の平常時の動きや身体能力といったことも把握できています。

新人や移籍してきた選手の場合は、それがまだきちんと把握できていないこともありますが、条件としては毎日接することができるので、復帰へのシナリオも描きやすかったと思います。

そんな環境の中で仕事をさせてもらっていたので、私が担当した選手は、元のレベルにしっかり戻してあげることができたと思います。

それが今また、過去に経験してきたようなリハビリトレーニングを依頼されることがあるとは思っていませんでした。

20年以上も前、主力選手のアキレス腱断裂からの復帰を目指すトレーニングを担当した時、クラブには同じようにアキレス腱断裂をした一般の方から、私にリハビリの指導をして欲しいという問い合わせがあったそうです。

もちろんチームの仕事で手一杯なことは分かっていますから、クラブの担当者も丁重にお断りしたようで、私には後日談として伝わってきました。

私自身はそんな大ケガをしたことはありませんが、普段運動不足のお父さんが、子供さんの運動会で張り切って、アキレス腱を断裂したなどという話はよく聞かれる話です。

ただその後のリハビリに関しては、医療機関でしっかり指導を受け、日常生活はもちろん、スポーツに親しんでいた人たちも、ちゃんと元のスポーツ活動に戻っているものだと思っていました。

私が担当するのはチームの選手たち、医療機関が担当するのは、当然そこを訪れた患者さんたちということになります。

両者の間には少しだけ違いがあると思います、リハビリトレーニングのゴールというか、元のレベルが違うということです。

トップレベルのプロスポーツ選手としての動きを取り戻し、戦いの場に戻ってはじめて復帰したと言える競技スポーツ選手と、最低限自分の日常生活に支障がないところまで戻すことが目的となる一般の方という意味です。

一般の方と言っても、まさに色々な状況の方がいるわけで、アマチュアレベルとはいえ真剣にスポーツに取り組んでいる人もたくさんいます。

プロの選手でもそうですが、一般の方の場合大きなケガをすると、そのことがきっかけでスポーツを離れてしまうことが多いようです。

私は与えられた環境の中で、1日でも早く確実に復帰させることを目的に、ありとあらゆることを考え、選手と一緒に頑張ってきました。

教科書的な考え方で、手術の内容に応じてカレンダー通りにメニューを進めていくという発想はありませんでした。

今思い出してみると、リハビリの進行度合いについて、チームドクターから具体的な指示を受けた記憶がありません。

けっして無視していたとか、連絡体制が不十分だったという訳ではなく、きちんとした処置をしていただき、あとは日々接している私が責任を持って任されていたということだったと思います。

今スポーツトレーナーと言う仕事が確立されて、プロという組織の中には必ず配置されていると思います。

そんな中で行われるリハビリトレーニングですが、ケガをした選手が全員きちんとした形で復帰できているかといえばそうではありません。

今日はそのことがテーマではなく、今の私が対応できる相手、ここに通ってきてくれることが前提の選手に限定した話となります。

ケガをしてしまうことに、年齢も性別も関係ありません、スポーツの種目によって受傷しやすい体の部位が決まっているということはありますが。

中でもサッカー選手の場合多いのが膝の関節部分のケガです。

靭帯の損傷や断裂、半月板の損傷、新聞のスポーツ欄にはJリーグの選手が、これらのケガをして全治何ヶ月と、毎日のように載っています。

統計は分かりませんが、プロアマ問わず膝のケガで手術が必要な選手は、1年間でどれくらいの数になるのでしょうか、おそらく相当な数になると思います。

そんな選手たちを待ち受けるのが、医療機関での手術であり、その後のリハビリということになります。

どの医療機関でも手術が出来るわけではありませんので、設備が整い同じような部位の手術を数多く手がけた医師に、依頼することが多いようです。

そのことが専門性を高め、膝の手術なら〇〇病院の〇〇先生が良いよと言う評価に繋がって行きます。

医療機関には理学療法士という専門職がいて、リハビリの指導をしてくれるのですが、日本の医療制度の中で、私が選手にしてあげた内容と時間を、一人の患者さんにかけられるかといえばそれは無理なことです。

申し訳ない言い方になりますが、それはある意味仕方がないことで、日常生活に復帰させることがゴールであることに満足はできなくても、それ以上を望むことはできないことだと思います。

いつものように前置きが長くなりましたが、そんな中の一人が手術前のトレーニングから、復帰までの指導をしてほしいという依頼を受けました。

私の元を訪れたのは昨年の11月、10月にサッカーのプレー中に前十字靭帯断裂という大ケガをしてしまい、学校の関係で12月に手術を受ける予定が決まっていた中学2年生の女子選手でした。

靭帯の再建術を自己移植で行うということで、前述のように一般的な過程をたどれば、おそらく彼女が望ような、復帰後改めて大きな目標に向かってサッカーを続けるという結果にはならないだろうということは想像できました。

とはいえ、チームに所属していた時のような、選手とトレーナーと言う関係ではありませんから、あの時と同じように彼女を復帰させる自信があるかと言われれば、安易に請け負える仕事ではありませんでした。

私の指導を受けるためにはお金もかかることですから、毎日来てもらうという訳には行きません。

1ヶ月に一度程度の頻度で来てもらい、次の1ヶ月の間にやってもらうことを指導すると言うことになりました。

そんな関わり方ですから、正直どこまでの結果に持っていけるのか約束できないことは、最初にお断りしました。

まずは手術のために入院する前の術前トレーニング、これが実はとても大事なのです。

長期間の入院となりますので、それだけで筋力は落ちてしまいます、元々の筋力がある方ではなかったと思うので、ここである程度の筋力をつけさせることは、退院後のトレーニングに大きな違いが出てきます。

さらには、トレーニングの方法を知っておいてもらえば、術前と術後はほぼ同じメニューから始まるので、一石二鳥となります。

その後、退院して指導が始まりましたが、本人は勿論、付き添ってくるお母さんも、私の話を真剣に聞き、指導するトレーニングをしっかり覚えて帰ってくれました。

術後半年が過ぎ、来月の練習復帰に向けて順調に回復してくれています。

おかしな言い方になりますが、これは私にとって想定外の素晴らしい成果が現れています。

先日最後のチェックのために来ていただきましたが、私のオクタントトレーニング(OTT)で全身の関節の連動性を確かめましたが、初めてのOTTにも関わらず、これが現在中3の女の子かと思わせるほどのしっかりとした力強さと、関節の可動域の連動を見せてくれ、本当に驚きました。

その後屋外に出て、走ると言う行為の体の使い方を指導し、ボールを蹴ることも行ってもらいましたが、これなら半月後からチームの練習にも少しずつ入っていけると確信しました。

靱帯断裂の大ケガから、月に一度の指導で、ここまでしっかり回復できたのは、本人の努力としか言いようがありません。

毎回指導したことを、自宅で真剣に継続してくれなければ、これほどの効果があったとはとても思えません、それくらい毎回の変化は大きなものでした。

私の指導のモットーである「ケガする前より逞ましく」この言葉がぴったり当てはまりました。

半年前より体は一回り大きくなり、表情も自信に満ちていると言うか、もう少しで大好きなサッカーが思いっきりできる、それも半年前の自分以上に動ける体を手に入れたわけですから、どんな動きができるのだろうとワクワクしないはずがありません。

1週間の遠隔サポートでも、大きな変化をもたらすことができるという自信もできましたが、こんな形のリハビリトレーニングの指導でも、期待以上の効果を発揮できるという新たな発見というか経験をさせてもらいました。

すべては本人の、絶対に復帰したいという強い気持ちと、私の指導を信じて継続するという覚悟があったからだと思います。

お母さんからの紹介で、高校生男子のリハビリも継続中ですが、現在の医療制度に不満を言っても仕方がないことで、何としてもという気持ちさえあれば、私がお役に立てるということが分かりました。

どんなことを頼まれても、その信頼に応えるために全力を尽くす、そのスタンスを守り続けて一人でも多くの方のお役に立ちたいと思います。



プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年は「西本塾」3月10・11日と9月8・9日に、「深める会」を4月8日と10月7日に、そして「走り方錬成会」を12月29日に予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください.
「1回5分体が喜ぶ健康術」はアマゾンで在庫切れのことが多く、購入希望の方にはご迷惑をおかけしています。
出版元からの購入は可能ですので、ガリバープロダクツ(代)082-240-0768までお問い合わせください。

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