改めて『大迫勇也選手』の体の使い方に学ぶ。

サッカーワールドカップロシア大会のアジア予選が終了し、日本は無事にというか、何とか本戦への出場権を獲得しました。

これまで多くの日本代表の試合では、リアルタイムで気になるプレーについてツイートしてきましたが、最終の2試合に関してはそれをしませんでした。

どの試合を見ても、私が発する言葉があまりにも同じ過ぎて、自分でも楽しくなかったからです。

またどんなに改善点を指摘したとしても、本人たちに届くはずもないのですが、もしかしたらツイッターを見てくれている人の中には、私の意見に賛同してくれたり、そういう見方があるのかと興味を持ってくれる人もいたかもしれません。

そういう人間の動きそのものを見るということの繰り返しが、今の私の考え方に大きく影響を与えてくれていることは間違いないことなので、自分にとっても決して無駄な作業でないことは間違いありません。

しかし、あまりにも毎回同じことをつぶやかなくてはならない状況に少し疲れてしまい、黙って見るだけにしました。

予選突破を決めたオーストラリア戦と、最終戦となったサウジアラビア戦、個人の動きに関して思うところはあっても、欠点を指摘したり改善点を提案することはしないつもりでした。

本当に私の考えていることが伝わったとしても、それを理解し改善しようという気持ちがない人間に対して、何をどういっても仕方がありませんから。

ではなぜ今日この記事を書こうかと思ったかということなのですが、とくにオーストラリア戦で見られた、『大迫勇也』選手のディフェンスを背負った状態での体の使い方に関して、改めて私なりの考えを書いておこうと思ったからです。

まずは2014.1.14にNumber Webの記事として紹介された、木崎伸也さんの記事を読んでみてください。

そして、その文中にある、私のブログ記事へ飛んでいただいて、木崎さんの記事を私が補足した内容も併せて読んでください。

要約すれば、いわゆるフィジカルが弱いと言われる日本選手ですが、たんに肉体改造の名のもとに体重を増やしたり筋力アップを図っても、その汚名を返上することは出来ず、大迫選手に見られる背中側の伸筋と呼ばれる筋肉をうまく機能させることで、海外のパワーを売り物にした選手にも対応できるということを主張しています。

大迫選手は鹿島アントラーズからドイツに渡り、現在もドイツで活躍をつづけその評価を不動のものにしつつあります。

日本の選手が海外に移籍した後陥りやすい事例があります。

それは体力的に勝る海外選手に対抗しようと、まさに肉体改造のトレーニングに励んだ結果、本来の持ち味というか、日本で活躍していた時に見られた動きのキレやしなやかさというものが失われていくということです。

申し訳ないですが、このことについては私自身がサッカー好きという訳ではありませんので、そんなことはないだろうと思っていたところ、何人かの方から同様の指摘を受け、ユーチューブで過去から時系列で動きを追ってみると、確かにそういう傾向がみられると私も思いました。

また実際にそういう例を目にすることにもなりました。

そのことも過去のブログで触れたことがあると思います。

大迫選手に関してはその心配は杞憂なもののようでした。

体格に勝るディフェンダーを背負いながら、きちんとボールをキープし、攻撃の起点となるシーンが増えています。

Number Webの中で紹介したオランダ代表のデ・ヨング選手との体の接触のさせ方のシ-ンでも、彼の表情や筋肉の状態を見ても、いわゆる力感というか歯を食いしばって頑張って、という感じはまったく見受けられません。

そのことを私なりに解説したつもりでしたが、あれから5年近くたった今、大迫選手のような体の使い方が出来る選手は残念ながら私が知る限り現れてくれません。

大迫選手独特の体の使い方ということで、他の選手は興味を示さないのでしょうか。

相も変わらず体幹を鍛えるとか、筋力アップだとか、目に見える効果を求めたトレーニングに終始しています。

私が何年言い続けても、それを必要とし学ぼうと思ってくれるのは、本人が自分の動きに限界を感じ、何かを変えなければこのままでは成長がないと、自らの意志で本気でそう思わない限り、誰かに連れてこられたとか、誰かに聞いたとかいうレベルの動機では、絶対に身に付けることは出来ないようです。

そうは言いながら、もう一工夫して伝えれば、もしかしたらそのメカニズムに興味を持ち、自分にもできるかもしれないと思ってくれる選手が出て来てくれるかもしれないと、少し補足をしようと思います。

そのために絶対に知っておかなければならない考え方が、私が考えた筋肉の収縮活動を模式図で表した、『3・5・7理論』です。

この詳しい説明も過去記事を読んでください。

この理論によれば、屈筋はニュートラルポジションの5の状態から、収縮して3の方向へ縮んで行く過程で、自他ともに感じる力感があります。

まさに頑張って筋肉を収縮させているという感覚です。

それに比べ伸筋が収縮する際には、そういう力感が感じにくくなっています。

人間が重力に抗して立っていられるのは、骨格を維持するために必要な伸筋群が、常に活動してくれているからです。

伸筋の収縮に際し、常に力感を感じるような使い方だったとしたら、我々は何分もその場に立ち続けることは出来ないでしょう。

ここまでは西本塾でも順を追って説明すれば、誰でも理解できることです。

ではなぜ渾身の力で相手の体を制しようと頑張る相手に対し、顔色一つ変えず伸筋で対応することが出来るのでしょうか。

直接指導を行う時には必ず行うデモンストレーションのようなものですが、おしくらまんじゅうの要領で、1・2・3で肩をぶつけ合います。

よほどの体格差がない限り、ふっとばされるようなことにはなりませんが、このぶつかり合いではやはり体格そのものが大きい人の方が有利であることは当然で、お互いにぶつけたところがかなり痛いです。。

ところが体重65キロの私が、20キロも重い相手に対し、意識を変えただけで、その圧力を受け止めるというか吸収してしまいます。

ここに人間の体の不思議さがあります。

ちょっとした段差でも、体全体を緊張させて飛び降りれば、脳天に響くような衝撃があることは経験上知っていますから、そんな飛び降り方をする人はいないでしょう。

かと言って体がフニャフニャした状態では、安定した着地は出来ません。

そうです、着地の際に体のバランスを維持する最低限の筋力が発揮されているのです、その感覚を応用すればいいのです。

それが体をまっすぐに維持するために働いてくれている背中側の伸筋たちです。

この筋肉たちが働いてくれている時には力感をあまり感じません、しかし体の姿勢を維持するという最低限の仕事はきちんとしてくれています。

もうお分かりだと思います、相手と体をぶつけ合う際に屈筋を固めてぶつかれば、筋肉は限りなく3に近い収縮を余儀なくされ、飛び降りた時と同じように衝撃を吸収する余裕はないのです。

私は恐怖心を克服し、相手と接触する瞬間に屈筋の意識を消し、真っ直ぐ立っていることだけに意識を集中し、その仕事を伸筋にお願いするのです。

伸筋は骨格を維持するためにきちんと仕事をしてくれていますが、ニュートラルポジションの5から収縮方向の3への収縮度合いは、屈筋のそれとは大きく違い、3の方向へまだまだ余裕を残した状態でもしっかり機能してくれます。

この余裕が相手の屈筋重視の体を受け止めるというか、衝撃を吸収してくれるので、強く当たった方は、同じような屈筋で固めた状態の体を予測してぶつかっていますから、当たり所がなくなったというか、不思議な感覚になります。

なおかつ余裕があるはずの伸筋にぶつかった屈筋の方が、痛みを強く感じるのですから、人間の体は本当に不思議なからくりが仕組まれています。

体当たりで言うとこういう説明になりますが、大迫選手とデヨング選手のせめぎ合いのシーンでは、太ももの骨の外側から触れることができる『大転子』と呼ばれる部位の位置が最も重要となります。

極論すればこの大転子が相手より低い位置で体を当てていれば、体重や筋力にほぼ関係なく、相手の動きを制することが出来ます。

大迫選手自身の言葉によると、「離れていた選手が寄せてくる圧力をまともに受けるのではなく、先に相手にくっついて背負ってしまえば、体格差そのものの圧力を受けなくて済む」という趣旨の話をしていました。

大迫選手が私の説明のような理屈を考えてプレーしているとは思えませんが、これまでの経験として、いわゆる力んで対抗するより、今のように柔らかく体を預けるるという感覚で、十分に相手をコントロールできることに気付いたのだともいます。

理屈はさておき、なぜ他の選手はそのコツのようなものを聞きだし、自分でもできるようになりたいと思わないのでしょうか。

名選手が必ず名コーチには成れないと言いますが、自分のやっていることをきちんと理論的に説明することが出来ないことがその理由なのではないでしょうか。

大迫選手に是非私の3・5・7理論による、筋肉の収縮モデルの話を説明し、理論的にも自分のプレーの有効性を知ったうえで、更に今のプレースタイルに磨きをかけてくれれば、もっと楽にプレーが出来るのではないかと思います。

欠点を指摘するのは簡単ですが、良いものは良い、そしてそれを体がどういう意識で行ってくれているのか、素直に自らの体と向き合えば、誰にでも体感することが出来、もちろん身に付けることが出来る能力です。

聞く耳を待たない人たちには何の意味も持たいない内容ですが、どういうことだろうやってみようと思っていただければ、本当に誰にでもできることです。

とにかくやってみてください。

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大阪府立大学サッカー部の指導を終えて。

昨夜はサッカー日本代表の試合に、サッカーファンの方は熱狂したことでしょう、今日はその話題ではありません。

29・30・31日と現地に二泊させてもらって、広島県福山市にある「ツネイシしまなみヴィレッジ」で夏合宿を行なっていた、『大阪府立大学サッカー部』の指導に行ってきました。

ちょうど1か月前、4回生の石川拓志君から突然の電話があり、チームの夏合宿中に、私の指導を受けたいという依頼がありました。

現在の場所で仕事をするようになってから、チーム単位の指導を依頼されたのは、3年前のJ2カマタマーレ讃岐以来のことでした。

私の考え方に興味を持ち、個人的に能力向上を目的として指導を受けに来てくれるという方がほとんどで、チームとして取り組もうと言ってくれることは残念ながらありませんでした。

これまで多くの選手を指導してきた中で、どんな競技のどんな年代のどんなレベルの選手であっても、高い意識をもって真剣に私の指導を受けてくれれば、本人も驚くような変化を実感させてあげられることは、私の中では既に当然の結果であって、もしこれをチーム全体として受け入れてくれるとしたら、どれだけの成果を見せてくれるのだろうと、どこからも声がかからないことを残念に思っていました。

そんな思いの中、突然かかってきた一本の電話に、「どういう経緯で私の指導を受けたいと思ってくれたのだろう、どんなレベルのチームなのだろう」と、これまでとは違った気持ちの高ぶりを感じました。

それからの1か月間、私がスムーズに指導できるように、それこそ微に入り細に渡って頻繁に連絡があり、私も割と細かいことにこだわるところがありますが、もう何の不安もなく当日を迎えることが出来ました。

当初は一日だけの指導ということでしたが、私の指導は実技指導だけで成り立つものではないので、前日の練習終了後に時間を作ってもらい、西本塾で行っているような理論的な部分の講義をさせて欲しいとお願いしました。

私も少しでもチームのお役に立ちたいと、色々な状況を想定して準備を進めていました。

石川君のきちんとした対応に、最終的に私を招聘してくれた彼に恥をかかせるわけにはいかないという思いが、私のやる気を高めて行きました。

まず彼が私の存在を知り、考え方に興味を持ってくれたきっかけとなったのが、インターネットサイトの一つである『NewsPicks』に連載された、『アスリート解体新書』と題した私の連載記事だったそうです。

その中でも、現在ドイツのチームでプレーしている宇佐美選手のことを書いた記事を読んで、一人のプレーヤーに対する分析力というか、ただの解説や批判めいたものではなく、今の彼の特徴を生かすためにはこういう考え方、こういう体の使い方をプラスすることで、特徴を消すことなくさらに成長できるという私の提言のような分析に、他の本職のサッカーライターとは違う視点を感じてくれたそうです。

その後、私の著した記事等を読んでくれ、この人の指導を受けたいと強く思うようになり、他の部員や監督を説得して予算をやりくりしたうえで、断られることも覚悟して電話をしてくれたそうです。

彼らが学ぶ『大阪府立大学』は、それぞれの学部の専門性が高く、この分野の勉強がしたいと、きちんとした目標を持って入学し、研究を続けるために大学院に進む学生が多いそうです。

サッカー部員たちも同じで、この大学にサッカーをすることが最優先で入学してくる選手は皆無のようでした。

この事実こそがこれまで私が関わってきたスポーツ選手たちと、根本的に違うところだと思います。

練習も通常は講義前、朝の1時間、週末の試合以外は、夕方全員が集まって練習するのは週に1度だそうです。

大阪の大学リーグは3部制で、それも2部はA・Bと分かれているそうなので、現在所属している3部リーグと言うのは、実質4部に相当するレベルのようでした。

昨年も2部Bへの入れ替え戦まで駒を進めながら昇格を逃し、現在前期リーグでトップに立ち、今期こそ昇格をと頑張っているようでした。

トップレベルのチームしか見てこなかった私にすれば、この情報だけで判断すると、彼らが私に要求することはどんなレベルのことなのだろうと、少し考えてしまう部分も正直ありました。

しかし、数年前までの私なら断ったかもしれない依頼でしたが、現在小学生から大人まで、どんなレベルの選手でも、少しでも向上したいという気持ちがあれば、私の知識と経験のすべてを発揮してその思いに応えてきましたので、石川君とのやり取りが進む中で、たとえどんなレベルの選手たちであっても、私自身が変わることなく、これまで以上の熱い気持ちで臨もうと決めていました。

指導の内容は細かくは書きませんが、彼らのサッカーに取り組む姿勢は、Jリーグの選手、いやそれ以上に真剣に向き合っていることに正直驚かされました。

指導前日のミーティングの後、各自大部屋で選手どうし学んだこと、アイドリングやフライングバックの動作を復習というか、明日の予習をしている物音や声が私の部屋にも届き、中には廊下で行っているグループもありました。

数人の選手たちが私の部屋に来てくれて、ミーティングの内容に関しての質問や色々な話で盛り上がり、気がつけば入浴の時間も過ぎていたほどでした。

指導当日の夜も、同じように前日以上の人数が集まり、真剣なやり取りは続きました。

昨日の朝、朝食後に広島に帰る予定にしていましたが、前日夜にどうしてもアイドリングの動きが出来なかった4回生と石川君を部屋に呼び、きちんとできるようにしてから帰ってきました。

私の目論見通り、一晩おいた方が体と頭の整理がしやすいだろうと、夜にはそれ以上の指導を行わなかったからです。

とにかく楽しい時間を過ごさせてもらいました。

誰一人としていい加減な態度で練習に取り組む選手はいませんでした。

もちろん私が言葉を荒げることなどありません、それどころか、私が話し始めても、その前の話題で会話を止めない選手を、私が叱るどころか、石川君がそれを制してくれましたが、私はそれも否定しませんでした。

今彼らの向き合っている話題は、彼らにとってとても重要なものであることは、聞こえてくる会話から十分読み取れ、けっして雑談をしているわけではないことがはっきり分かりましたから。

このブログを読んでくれている石川君としては、もしかしたら私が怒り出すのではないかと気が気ではなかったかもしれませんね。

たったの一日だけの実技指導でしたが、これまで私が温め続けてきた、サッカー選手にとって必要不可欠な要素はすべて伝えられたと思います。

最後に3チームに分かれてゲームを行ってもらう中で、一つひとつのプレーに対して、「今の動きが練習してきた動き出しだよ」とか、「今は居着いてしまってアイドリングが出来ていなかったから、動き出しが遅れボールに届かなかったんだよ」とか、背負った相手をはがすのに、落下捻転の瞬時の動作が見て取れたプレーに対しては、「今の動きとても良かったよ、自分で分かったよね」と声をかけるとにっこり頷いてくれたりと、私が教えていることがまさにサッカーを教えているということで良いのではないかと思うくらいでした。

サッカー選手はピッチの中では自由があるはずです、その自由を言葉だけにするのではなく、すべての選手が自由を尊重し合うためには、個々の能力を高めなければなりません。

私が指導しているのはその部分です、だから今回チーム全員に指導させてもらうという機会は、やっと来たか待ってましたという感じです。

彼らがこれから先、指導をどう活かし継続してくれるか、プロでもトップリーグでなくとも、サッカーが大好きで真剣に取り組む選手たちなら、私の指導でこんなにも大きな成長が出来るということを実証して欲しいと思います。

早速送られてきた石川君からのお礼のメールです。
紹介させてもらいます。

西本さん
大阪府立大学サッカー部石川です。

無事にご自宅へはお着きになられましたか。私達サッカー部は大阪へ向かっている途中です。

この度のツネイシしまなみヴィレッジでの指導、感謝申し上げます。指導を受け、チーム全員が驚きと感動の連続でありました。

走りの部分では、従来の走り方に比べ、体の軽さが大きく違い、疲れにくいことが実感できました。

また、アイドリングしながらボールを扱うことでボールコントロールの質が向上すること、次の動作に移りやすいことを感じることができました。

ロングキックでは、「全然力入れてないのにボールが飛ぶ」と、多くの部員が感動しておりました。

実戦形式の練習では、体の当て方やマークの外し方、方向転換など、サッカーに必要不可欠な動作が明らかに指導を受ける前と違い、成長を実感することができました。

そして、講義、トレーニング全体を通して、部員一同非常に楽しく過ごすことができました。
それは、今まで知らなかった体の動かし方に感動したことや、西本さんが非常に熱心に部員に接していただけたからです。
トレーニングの時間以外にも、部員に対してお話や働きかけをしていただけたこと、本当に感謝しております。

これから、ドリル、トレーニングを継続し、無意識にでも体が動くようにしたいと思います。
後期リーグが9月24日に開幕しますが、試合の中で他チームを圧倒し、明らかな違いを表現できるように、日々取り組んでいきます。

チームの状況や、結果につきましてはまたご連絡させていただきます。
また、トレーニングをしていく中での疑問など、お聞きすることもあるかと思いますので、よろしくお願い致します。

改めて、大阪府立大学サッカー部に対しての特別指導、感謝申し上げます。
また機会があれば、大阪府立大学サッカー部への指導をしていただきたいと思っております。

西本さんのこれからの活動、とても楽しみにしております、またお会いすることができれば、いろいろなお話をさせてください。

暑い日が続くようですので、体調を崩されませんよう、お気をつけください。

大阪府立大学 体育会サッカー部
石川拓志

いかがでしょうか、この文章を読んだだけでも石川拓志君と言う人間の、人となりが読み取れるのではないでしょうか。

私の末っ子智志よりも若い彼ですが、すでに旧知の仲のように勝手に思っています。

私と言う人間に指導を受けたいと奮闘してくれた「石川拓志君」に感謝、そして合宿期間中の貴重な一日を私の指導に充てることを許してくださった「山下寛雄監督」に感謝、もちろん真剣に指導に取り組んでくれたすべての選手たちに感謝、さらに常に私にまで気を使ってくれた女子マネージャの皆さんにも心から感謝します。

大阪府立大学サッカー部の皆さん、本当にありがとう、これからの活躍を期待しています!






たった二日の指導でも人間の動きは変えられる、それは持って生まれた能力を引き出してあげるトレーニングだから。

二日間の指導を受けていただくために遠くから来ていただいたSさん父娘のお父さんから、感想を届けていただきました。

いつもぼやいているように、私の指導を受け、そこにすごい効果を感じてくれた選手たちは、私の指導を受けていることどころか、私の存在自体を秘密にしようとしてしまいます。

それはどんなレベルの選手も同じで、指導を受けた選手からの紹介で来た選手はほとんどいません。

それは本当に私の指導で自分の能力が向上していることを実感し、ライバルや仲間たちに差をつけたいという、競技者としては当然の心理かもしれません。

彼らは本当に縁としか言いようのないつながりで私と出会い、私の指導を心から信頼してくれます。

私も仕事として行っている限りは、当然指導対象を増やしたいところですが、そういう訳で一向に増えて行く気配がありません。

だからこそ縁あって指導を受けてくれる選手たちに対しては、私に出来る最善を尽くして指導しています。

今回も、何とかして父娘の希望を叶えたいと、様々な準備をしてお迎えしました。

現状をお話しし、個人が特定されない範囲でいいので、今回の感想を送っていただきたいとお願いしていましたところ、さっそくお届けいただいたので、紹介させていただくとともに、私の考えを書いておきたいと思います。

まずは送られてきた感想です。

西本さん 智志さん

2/20から二日間お世話になりました。

本当にありがとうございました。

トレーニングを一緒にしてくれたHくん、Aさん、それからお母様にも大変感謝しています。

今回参加した理由は、今度3年になる娘が悔いなく高校サッカーを終えられるようにしてあげたいという思いからでした。

怪我も多かったこれまでは、完全に不完全燃焼、見ているこちらもついイライラから口を出しでしまい、喧嘩になることもありました。

ですので今回は2度目ということもあり、西本理論(かなり忘れているはずですが、1度教わっているので少しはベースが残ってるはず)をおさらいさせてもらって動きを改善させつつ、怪我をどう防いだらいいか、その予防法を聞きだすことを目的に臨みました。

初日、久々に器具を使ったトレーニングは、本当にキツかったようですが、Hくん、Iさんが一緒に行ってくれたドリルからは、相当楽しかったようです。

お手本がそばにいてわかりやすかったこと、ドリルを進めるうちに自分の動きにキレが感じられる、なんとも言えない感覚にワクワクしていたとのことでした。

それにしてもトレーニングを続けてきた二人の動きは、別格ですね、素晴らしい、力感がないのに、速い、キレてる。

二人が出場している試合が見られなかったのが残念でなりません。

それにあの姿勢は、日本人的ではないですね、背中がスッと、お尻がきゅっとアップして外国人アスリートのよう。

身長は高くないのに大きく見えました。

新たなステージでの活躍を祈っています、本当に楽しみですね。

最終日は、前日の「伸kingトレーニング」の復習から。

器具を使わなくても継続できるアイデアをいただき、感謝です。

おさらい中に西本さんの話を聞いている娘の立ち姿が、明らかに昨日と違うことに気付きました。

変な言い方ですが、たった1日でも変わるんですね。

それから外でのドリルの復習とランニングフォームのチェックでは、坂道を駆け上がる娘の素晴らしいスピード感、傾斜があっても緩まず、まるで平地を走っているようでした。

最後にボールが体の横を通り過ぎてからターンした時のキレが格段に良くなっていたことにも驚きました。

2日間ですが変わりましたね、いや変われました、ありがとうございました。

あとはお話しされた通り、意識し続けること、継続することですね。

今度は遠隔でのチェックもお願いしたいと思います。

広島に行ってよかったです。

新しい出会いもありましたし、娘の気持ちもかなり前向きになりましたから。

西本さん、これからも健康に留意され、悩めるアスリートの光となってください。

今後もよろしくお願いします。

ありがとうございました。

高校サッカー女子選手の父より

二人はちょうど一年前にも私の元を訪れてくれました。

同じように二日間、その時点で私が伝えられることを真剣に指導させていただきました。

その後は遠隔地であるために直接指導させていただく機会はありませんでしたが、私の中ではずっと気になっていました。

今回もう一度指導をと言っていただいたときに、真っ先に浮かんだのが現在指導を継続中の兄妹のサッカー選手のことでした。

とくに妹のアイコちゃんは4月から高校女子サッカーの名門チームに進学が決まっており、現在そういう環境で練習を行っているWさんの動きを間近で見られることは大きな経験になるとともに、自分の現在の立ち位置というかレベルを確認できる、大きなチャンスだと思いました。

当然Wさんにも、私の元で5か月間トレーニングを積んできたアイコちゃんがどんな動きが出来るようになっているのかを肌で感じることで、学年は二つ違いますが、年下のアイコちゃんの動きにきっと驚き、自分にもできるはずだと思ってもらえると考えました。

加えて高3のヒカル君の動きには、私のトレーニングを継続することで、こんな動きにまで高めることが出来るのだということを見て欲しかったのです。

その狙いは見事にはまったと思います。

ケガでしばらくボールを蹴っていなかった、やっと走れるようになったばかりだというWさんが、そんなことが信じられないように走り回りボールを蹴る姿は、ずっと見守ってくれたお父さんはもちろんのこと、本人が一番驚いたのではないでしょうか。

私が言い続けている、故障や痛みの原因は、正しい体の使い方が出来ていないこと、それを行うに足りる基礎体力が備わっていないこと、どちらも兼ね備えていたとしてもオーバーワークになってしまえば体は悲鳴を上げるということ、この3つです。

最後のオーバーワークに関しては、私が単独で負荷を調整することは出来ませんが、前の二つはまさに私の仕事です。

今回も、正しい体の使い方を体に染み込ませるために「伸kingトレーニング」を行い、その後に行うドリルの時点で、すでに昨日までこんなことは出来なかったという動きが出来るようになりました。

加えて、ヒカルくんとアイコちゃんが、まさにお手本の動きを目の前で見せてくれるのですから、昨年私が一人で指導させていただいたときとは、まったく違う感覚だったと思います。

お父さんが驚いていたように、この兄妹の体はまさに日本人離れした体型になっています。

サッカー選手にありがちな、ただ足が太いだけの体ではありません。

お尻はまるでブラジルのサンバダンサーのようにプリッと上を向き、二人とも小柄ではありますが、只者ではない感というか、オーラさえ感じさせます。

ヒカルくんは、ここに来る前からそれなりのレベルの選手だったようですが、5カ月たった今どこに出しても恥ずかしくないどころか、すぐにJリーグのチームに入っても活躍できるレベルにあると思います。

この期間の成長は誰の目にも明らかですが、こんな短期間にそんなことがあるわけがないと思われるのは当然で、もう少し早く指導を始めていれば、違う進路になったのではないかと私は思っています、それくらい変わりました。

アイコちゃんは、お母さんの話によると進学が決まっている強豪校に進んでも、活躍レベルではなかったようです。

本人の強い希望で、どうしてもその学校に行きたいということで、進路を決めたようでした。

現在所属するチームの指導者からも、アイコがそんなところで通用するわけがないと、辛辣な言葉をかけられてもいたようでしたが、今現在の彼女の動きを見て、何も言わなくなったそうです。

私が指導しているのは、それぞれの人間が持って生まれた能力を余すところなく発揮できるようにしてあげることで、新たな特別な能力を授けてあげられるわけではありません。

それでも二人はとんでもない進化を見せてくれました。

私の想像をはるかに超えたものでした。

それはなぜか、様々な要素があると思います。

まずは本人と保護者の方の熱意、私の指導に対する信頼度、そしてそれを継続できる環境は何より必要です。

子どもたちには常々言い聞かせています、毎回連れて来てくれてトレーニングしている姿を応援してくれているお母さんと、その環境を与えてくれているお父さんに感謝しなさいと。

そして何より驚かされるのは、人間本気で取り組めばこんなにも変化していくのだという可能性を誰もが持っているということです。

それを引き出すのが私の仕事です。

お互いが真剣に向き合い、覚悟を持って取り組めば、こんなことが起きるのだということを、この二人だけではなく、私が指導させてもらっている子供たちから学ばせてもらっています。

Wさんは最終学年を迎えるにあたって期するところがあると思います。

記事にも書いたことがありますが、あるJリーグの選手が故障を抱え、納得した練習も出来ないまま現役を終わりたくないと、指導を受けに来てくれたことがきっかけで、本来の動きを取り戻し、サッカーが本当に楽しいと思えるようになったと報告してきてくれたことがありました。

毎日の練習が楽しみで、それでもチームとしてメンバーに選ばれないのであれば、それは現実として受け止めることが出来る、最後までこの状態で選手を終えたいという言葉そのままに、最後は悔いなく引退しスタッフとして後進の指導にあたっているということでした。

Wさんも、この2年間は故障続きで不完全燃焼だったと思います。

今回、アイコちゃんの動きを肌で感じたことで、これまで高い壁だと思っていたライバルたちの動きもそれほどではないと思ってくれたと思います。

自分にもできる、これからでも追い付き追い越せる、そう思ってほしいと思います。

今回の指導に関しては、色々な準備をして最高の結果に結びつけられたと思っています。

私に縁があった人たちにはみんな等しく、出会って良かったと思ってほしいと願っています。

「夢先案内人」、迷える選手に進むべき道を示し明かりを灯す、そんな存在であり続けたいと思います。

お父さん、Wさん、遠くから来ていただき本当にありがとうございました。

最終学年、悔いなくサッカーが出来るよう、そして活躍できるよう広島の地から応援しています。

明日からは別の母子が指導を受けに来てくれます、またまた休日返上の週末になりますが、今回と同じように「広島に来て良かった、西本の指導を受けて良かった」と言っていただけるように、頑張りたいと思います。

今月はいろいろありましたが、自分に出来ることを前向きに頑張って行こうと思います。

不思議だとは思わないのかな。

今年も一週間が過ぎました、日常の生活が始まっています。

年末年始、これまで関わった方々から様々な報告をいただきました。
私の伝えたことが、それぞれの環境の中で活かされていることを聞かせていただき嬉しい限りです。

仕事始めの4日から、夜のグループトレーニングに通ってくれている高校生と中学生たちも、元気な顔を見せてくれました。

その中に、このブログでも紹介した、中学生と高校生のサッカー兄妹が居ます。

お兄ちゃんの成長というかプレーの変化については、実際に試合を見に行って他の選手とと違いを確認しています。
一言で違いと言っても色々な意味がありますが、ピッチの中にいる22人の中で、私が指導している選手はだれかと質問したら、おそらくは全員が彼だと答えてくれると思います。

もちろん、私がどんな指導をしているとか、特別な指導を受けている選手がいるから当ててみてくださいという質問の仕方ではなく、「この中で特に目立つ選手はいますか」、という質問の仕方をしたとしても、きっと彼だという答えが返ってくると思います。

それくらい他の選手とは異質な動きをしています。

広島県内でも有数の強豪校ですが、残念ながら現在行われている全国大会には出場できませんでした。

聞けば高校生活の3年間、指導者からは特別なアドバイスというか指導は受けたことがなく、自由にやってきたそうです。

そういう雰囲気というか、チームカラーに憧れて、わざわざ他県から引っ越しまでして選んだ学校だそうです。

確かにガチガチに管理された、昔ながらの雰囲気を漂わせる運動部が嫌われるのは理解できますが、個人に対するアドバイスというか指導がほぼゼロと聞くと、では指導者とは何をする人なのか、私にはよく分かりません。

100人近い部員の中から、指導者の好みというか感覚で選ばれた、ある一定の数の選手の中から、さらに選ばれた選手が試合に出場するだけなら、私でも監督になれそうな気がします。

彼が私のところに通って来てからの3か月間の、動きの変化は素人目にもというか、誰が見ても分かるものだと思います、最初に目につくのはその走り方です。

それから、曲面局面に応じた体の使い方をアドバイスしているので、練習や実戦の中での変化は、毎日見ている指導者なら気付かないはずはないと思います。

しかし、指導者からは何の反応もなかったそうです。

良い方向に変化しているのだから、気付いていたとしても特別言葉をかける必要もないのかもしれませんが、彼に何があったのか、どうして動きが変わったのか、興味は湧かないのでしょうか。

まったく同じことが、その妹さんにも起きました。

彼女はクラブチームで活躍していましたが、自分の代の試合が終わった後、クラブで練習させてもらいながら、高校受験に備えて勉強の時間を増やすという予定にしていたところ、私のところでトレーニングを始めたことで、サッカーの練習はいったんお休みにして、トレーニングと勉強の両立を図るという方針に変えました。

お兄ちゃん同様、高い意識を持ってトレーニングを継続してくれたことで、「プレーの質を上げる」という究極の目標にどんどん近づいていることが、本人はもちろん、連れて来てくれてトレーニングを見学してくれているお母さんにも、もちろん指導している私や智志にも、はっきりと分かるレベルになっていきました。

勉強が一段落したのか、年末からクラブチームでの練習を再開し、サッカーとトレーニングを並行して行うことにしたそうです。

3か月間サッカーを離れ、ほとんどボールを蹴っていなかった彼女が、復帰した途端に、これまでとは全く違うレベルの動きが出来たことに、まずは自分が驚いたそうです。

練習試合に出場すると、これまで苦手だったスタートの一歩目が、目に見えてスムーズになり、パスカットができたり、フリーボールへの対応が速くなったり、何より走るスピードが今までより明らかに速くなっているそうです。

加えて一番の効果は、運動量が落ちないことです。

これは、私が一番強調している、90分間頭と体を動かし続ける能力が高まったということです。

サッカーが楽しくて仕方がないと言います、今までできなかった動きが出来、それを継続して出来ることで、今までとは違うサッカーが出来るというのです。

大好きなサッカーでしょうが、分からないことがあったり疑問に思ったことがあっても、それに応えてくれる人はおらず、与えられてきたのはサッカーが出来る環境と仲間だけだったのですから、それ以上の高いレベルを目指そうにも、その方法論が提示されないのです。

3か月もクラブを離れていた中学三年生の女の子が、見た目の体つきも変わり、動きも運動量も明らかに変わったというのに、指導者はまったく興味を示さないそうです。

それどころか、素早い動きだしや走るスピードも速くなって運動量も増えたというのに、太ったんじゃないかとか、なぜ腕を振らないのか、しっかり振ればもっと速く走れるぞと、まったく本質から離れた、素人のような感想しか言われないというのです。

練習を離れている間に何があったのだろう、短期間に自分たちが指導していた頃とは明らかに違う動きになった彼女に、その間何があったのか質問しようとしないのでしょうか。

もちろん私の存在は知らない訳ですが、この3か月間に興味が湧かないというのは、指導する側の人間として少し寂しくはないでしょうか。

固定概念や既成概念という言葉で片づけてしまうのは、あまりにも悲しい現実だと思いませんか。

もし私が、彼らに形だけの指導をしてきたとしたら、目の前の指導者の言葉に惑わされることになるかもしれませんが、たとえ中学生でも、指導の段階が進むにつれて理論的なこともしっかり伝えてあるので、まったく迷うことなく私から学んだ動きを行ってくれます。

他の選手からは、何があったのかと質問されることもあるようですが、私の指導を受けてくれている彼らは、絶対に私の存在を公にしたがりませんから、適当にごまかしているそうです(笑)

どんなレベルの指導者かは分かりませんが、目の前の選手の変化に気づいたら、相手が子供であっても興味を持って質問してみようという気はないのでしょうか。

育成年代の指導の重要性が、どんなスポーツでも声高に叫ばれていますが、こんな調子ではいつまでたっても何も変わらないと思います。

もう一人の高校生の話にも驚かされました。

彼のポジションはサイドバックだそうですが、何とヘディングが苦手だというのです。
苦手という意味は色々で、もちろん私のような素人とは言っている意味が違うとは思いますが、実際にやらせてみると確かに少しぎこちなく見えました。

どういう指導を過去現在受けてきたのかと聞いて見ると、私が期待しているような指導は受けたことがないというのです。

ヘディングの練習はただ単に、頭でボールを打ち返せで終わりだそうです。

これでは出来る人は出来るでしょうが、上手く出来ない人はずっと苦手なままなのではないでしょうか。

だから何回も練習するんだ、そうでしょうか、確かに頭でボールを扱うのですが、その際に体全体をどうやって動かすのか、今私が行っているような「伸kingトレーニング」を行い、体の使い方を説明してあげなければ、そういう基本的な技術の向上さえ難しいと思います。

指導者は数多い選手の中で、うまく出来る選手、速く走れる選手を選ぶだけで、選手を育てる指導するという、本来指導者に期待されている仕事はしないのでしょうか。

他の競技の強豪校に進んだ選手たちからも、同じような話を聞いたことがありました。

たくさんの選手に対して、きめ細かい指導など期待する方がおかしい、レベルにあったチームを選んでこなかった選手が悪いということなのでしょうか。

もし本来のきめ細かい指導が出来たとしたら、個人のそしてチーム全体の能力は飛躍的に向上すると思います。

要はやり方だと思います、選手も受け身で指導を待っているような態度ではダメなことは明らかです。

私が言いたいのは、今自分が持っている指導のノウハウが、指導している選手たちにとって最良なものなのか、もっと良いものがあるとしたら、それを学び取り入れようという向上心を持って欲しいということです。

サッカーの経験もないのに何が分かる、そう言われるでしょう、だからこそ分かることがあり言いたいことがあるのです。

無限の可能性を秘めた子供たちに、もっと夢を与えたいのです。

私の考えを学んでくれた指導者の方から、その効果を証明する報告も届いています、いつかそういう現場の声も紹介できればと思います。

私も含め、まだまだ知らないことがたくさんあります。
野次馬根性でいいから、良いと思うものにもっと目を向けませんか。

それは、指導する選手たちの為であり、もちろん自分の成長の為でもあります。

そういう人が増えて行かない限り、変化も発展もありません。

今日は高校サッカーの決勝戦が行われますが、準決勝の試合後の談話を新聞で読んでも、相も変わらず「足が止まった」という言葉が使われています。

何度でも言います、それは体力持久力という、カタカナの「フィジカル」の能力の問題ではないのです。

どんなに厳しいトレーニングを課したとしても、永遠に辿り着けないことになぜ気づかないのでしょうか、気付いてはいるが気付かないふりをして、体をいじめる行為を続けるのでしょうか。

それぞれの競技の基礎となる、「走るという行為」を冷静に分析し、神様が人間に与えてくれた体の仕組みと使い方に即した走り方という発想の、私の提唱する走り方に気づいて欲しいと思います。

地元広島の女子サッカーチームが、昨年の成績で3部リーグに降格してしまいました。

その復活を託され新監督に就任したのが、私がヴィッセル神戸に在籍していた時に選手だった「東博樹」君です。

新聞の報道で知りましたが、是非とも広島の女子サッカーのために頑張ってほしいと思います。

高校サッカーの試合を見て感じたこと。

現在7時から行っている学生スポーツ選手対象のグループトレーニング、サッカー選手で高校3年生の兄と中学3年生の妹の兄妹と、同じくサッカー選手で高校2年生の3人が、通って来てくれています。

彼らは以前から縁があり、体の故障を訴えて私のところに来てくれたことがありました。

その時彼らに伝えたことは、私が常に言っていることですが、故障の原因は体の使い方が悪いか、その競技そのレベルに必要な基礎的な身体能力が足りないか、どちらも満たしていたとしてもオーバートレーニングになっているか、そのどれかというよりもほとんどの場合、すべてが当てはまっているということです。

私が彼らにしてあげられること、そして求められていることは、応急的に痛みを改善してあげることですが、前述の項目をクリアできなければ、同じことを繰り返すことになることははっきりと伝えています。

3つめのオーバートレーニングに関しては、それぞれの指導者の問題で、私がどうにかできる問題ではありません。

しかし、前二つに関しては、私がきちんと指導すれば改善できる問題です。

そうは言っても、私の指導を定期的に継続して受け続けることは、色々な意味で難しいことは承知しています。

私も生身の人間ですから、休みもなく何時でもいいから来てくださいとは言えませんし、仕事として行っているわけですからお金も頂かなくてはなりません。

過去に指導してきた選手たちは、組織の一員として私の指導を受けることができるということが当たり前になってしまい、自らが行動して時間とお金をかけてという選手はほとんどいませんでした。

プロの一流選手であれば、金銭的な負担にも耐えられるというか、自分に対する投資として当然のことなのですが、それすらできない選手の方が多いことは嘆かわしいことだと思っています。

それが高校生や中学生となると、まったく条件は違う訳で、私の指導を受けるための保護者の方の負担は大きな問題となります。

今の私には私の指導を受け取ってくれる現場がありません、個人的に契約してという選手もいません、私ならこうできるのに、私が指導すればこんな選手に成れるのに、そんな思いだけは常に持ち続けています。

グループトレーニングを企画した時、正直仕事としてはまったくお金にならない、ほぼボランティア状態になることは最初から分かっていました。

私と智志の二人で、つきっきりで指導をしなければ、私たちの思いを伝える指導にはならないからです。

こちらの熱い想いを受け取ってくれるに相応しい相手でなければ、私たちの方が長く続けられないと思っていました。

兄妹が来始めてまだ1か月と少しですが、もうずっと前から通って来てくれているような気持ちになるほど、お互いの真剣さがかみ合って心地よい空気の中でトレーニングが行われています。

器具を使ったトレーニングだけではなく、走るという行為や体の当て方など、サッカー選手に必要な体の使い方も、トレーニングとリンクさせながら指導しています。

それでも狭い室内や廊下を使ったトレーニングとなりますから、ピッチの中を縦横無尽に走り回る彼らの姿を確認することは出来ません。

昨日やっとそのチャンスが来ました、車で15分ほどの会場で行われる公式戦を、智志と一緒に見に行ってきました。

高校生の試合を見るのはたぶん初めてのことだと思います、色々な意味で楽しみでした。

彼はチームの中心選手でゲームメーカーというのでしょうか、攻撃の起点となるポジションのため、試合開始からほぼマンツーマンでディフェンスの選手に張り付かれ、思うようにボールを触ることすらできませんでした。

それでも指導している走り方は見事に表現されていて、マークを外す反転動作も見事に決まっていました。

右回りと左回りを連続してターンし、マークを置き去りにした動きには思わず声を上げてしまいました。

チームとしては前半に失点し、後半にも失点を重ねて敗色濃厚となりましたが、後半に入り敵も味方も全体としての動きが落ちてきて、大雑把なプレーと言いますか、とにかく蹴って前に走るというシーンが増えてくる中、彼の瞬間的な動き出しの速さや細かいステップワークで相手をかわしていく動作には、私の傍で見ていた対戦相手の父兄と思われる人たちからも、「おぉー」と声が上がっていました。

元々能力のある選手で、将来プロを目指していることを聞いていましたが、1か月の指導でこれだけの動きができるようになってくれたのなら、卒業までのわずか数か月しかありませんが、もっともっと良い動きができるようになることは間違いありません。

過去に指導した選手たちに足らなかったのは、今の3人の子供たちと、その保護者の方たちのような、自ら求めるという意識と継続できたかどうかという問題です。

遠くから来てくれたとしても一日二日の指導で、すべてが身に付くわけがありません。

やはり「継続」の二文字がカギとなります。

私が直接指導し、選手の息遣いを感じながら、数字では評価することができない「動きの改善」という目的のために行うトレーニングは、やはり私と選手の二人三脚でしかなしえないものだと、改めて感じています。

それが可能となった時には、相手の現時点でのレベルはどうあれ、選手が望んだ以上の変化を実感させることができるのです。

今まさに3人の子供たちがそういう状況にあります。

自分の可能性を信じ、私も彼らの可能性に限界を決めてしまうことなく、どこまでも成長を続けて行くことができるのです。

組織を相手にし、30人近い選手の中で何人が本気で私の指導を受けとってくれているかの分からない状況よりも、私を信じて私を頼って、真剣に向き合ってくれる若い選手たちとのトレーニングの時間は、何物にも代えがたいものとなっています。

商売抜きにというときれいごとに聞こえてしまいますが、実際にそんなことを考えていては今のトレーニング指導は成り立ちませんから。

80分間動き続けられたことは、彼の成長を物語っていると思います。

逆に言えば、彼がそれだけ目立ってしまうということは、他の選手はどうなんだということになります。

もし私が彼が所属するチーム全体を指導したとしても、全員が彼と同じような動きを手にすることは難しいかもしれません。

それは私に対する意識が違うからです。

やはり私には職人仕事が似合うようです、どんなに細かい注文にも、相手が驚くような結果で応えるのが、私の信条であり私なりのプライドです。

大所高所に立って日本代表の選手の動きを分析したところで、私の考えが彼らを変えることは出来ません。

私でなければと、直接指導を希望してくれる選手に対して、これまで以上に私の力が発揮できるように、試行錯誤を続けて行きます。

久し振りに現場で試合を観戦し、自己満足と言われればそれまでですが、改めて私の理論とトレーニングの効果を実感しました。

やはり体づくりだけでは届かない世界があると思います。

「動きづくりのためのトレーニング」、この発想なくして世界を語る選手には成り得ないと確信したサッカー観戦でした。



プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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