感想と、その後の報告をいただきました。

大変申し訳ないことに、届いていた感想をおひとり分ご紹介するのを忘れていました。

改めてご紹介します、福岡県から参加の「古家啓太」さんです。

第4回西本塾に参加させていただいた古家です。

西本塾終了後から頭の中を整理したり、ブログを再び読み返したり、自分の職場で操体法や「体ほわっと」を見よう見真似で試したりして、感想が遅くなりました、申し訳ありません。

西本さん、奥様、参加者の皆様、2日間お疲れさまでした。

2日間と短い期間でしたが、非常に充実した濃い時間を過ごすことができました。
家に帰ってたまたまやっていたスポーツニュースの野球を見て野球をやらない自分が「この投手、手のひらが見えてるな」など呟いて観ていました(笑)。

今回、私が西本塾へ参加した理由の1つに「体作りから動きづくりへ」がありました。
個人的にもこのテーマを追いかけ、どのようにしたらサッカーがうまくなるか、競技スポーツや一般生活の中での活動を含むパフォーマンスをどのように向上させるかを考えていました。

しかし、西本さんのブログや出版物を拝見させていただき、自分の考えや教科書にない物事の見方をされており、この方にお会いしたい、直接話したり、聞いたり、感じたいと思い参加しました。

「やはり参加してよかった」っと素直に思いました。

参加前にブログで西本理論や動きなど一応理解したつもりにはなっていたのですが、文章で読んで理解するのと実際に指導してもらい理解するのとは大きな違いでした。

文章を読んで「ちょっと分かりづらいなー」なんてこともあったのも事実で、指導中に西本さんも「言葉にできない感覚だよね」などとおっしゃっていましたが、その通りだと実感しました。

しかし、参加後に何ヶ月か分の西本さんのブログを読み返してみて、その動きの説明や感覚といったものがすっと入ってきました。

経験したからのみ分かる説明もあるということでしょうか。

実際に歩いたり、走ったりする時間では、頭で考えすぎて、なかなか体で実行できず、さらになんでだろうと頭で考える悪循環になってしまいましたが、今思えば、もっと素直に体がやりたいようにやらせればよかったなどとも今更思ってしまいます。しかし、動いた量と比較して、体が軽く、いつもなら下半身中心にくる筋肉痛なども来ず、やはり地面を蹴って反動を使ってないからかなどと一人で呟いてしまいました。

そのような中でオクタントトレーニングはまさに雰囲気が変わり格闘という言葉がぴったりの真剣勝負でした。
これはその場にいないと分からないだろうなと思います。

まだまだいろいろ言及したいところは多くあるのですが、長くなるので(笑)。

最後に、実際に職場のジムの会員さんに操体法や体ほわっとを見よう見真似で下手なりに試してみました。
「なんでこうなるの?」とか「なんか気持ちいいね」とか言われ、これまた下手なりに説明しながら嬉しくなりました。

西本塾でインプットをしたので、次はアウトプットをどんどんして、失敗してもいいので、自分なりに感覚を掴んでいけばいいのかなと思っています。

深める会にも是非参加したいと思っています。今後ともよろしくお願いします。

追伸
2日間の西本塾でお疲れの後に、最後に「エアー綱のぼり」、「アメンボー」をしていただいて、ありがとうございました。西本さんの鍛え方に感心すると同時に、あの行動がさらに西本さんを疲れさせてしまったんではないかと心配しておりました(笑)。とても有意義であり楽しい時間でした。ありがとうございました。


古家さんは最後まで残っていただき、一緒に「エア綱のぼり」をしたり、私の手作りの器具を使った「アメンボ」と名付けたトレーニングを見ていただいたりしました。

スポーツジムでトレーナーをしているとのことで、一つでも多くのことも学んで帰ろうと、最初から最後まで気合十分、すごい意欲を感じました。

さっそく実践し、周りの方に喜ばれているとのこと何よりです。

是非継続して腕を磨いてください。

埼玉県の「髙橋 直己」さんからは、さっそく実践に生かしていただいたことを報告していただきました。
同様の仕事をしている方には大きなヒントになると思い、掲載させていただきます。

先日の「第4回西本塾」有難うございました。

持ち帰っての報告です。

腓骨下端骨折後の関節拘縮の患者さん。

2ヶ月間ギプス固定された後シャーレ固定になった時点で、整形外科の同意を得て、私の院へ来られました。

施術を始めて4週間経ちます。

いわゆる、物療とストレッチ・ゴムチューブを行って来ました。

足関節の可動域は、初検時から底屈は比較的制限も少なく順調な回復ですが、背屈は制限が強く最近やっと健側の半分くらいまで回復して来ました。

次の問題は荷重です。可動域を獲得すると同時に筋力回復を目的に行ってきましたが、踵を着くと痛みが現われ、なかなか正常な歩行が出来ませんでした。


早速月曜日から、3人組で実践した範囲のオクタントトレーニングを弱い力で足関節、膝関節、股関節へと行いました。

すると、患者さん自身も背屈がスムーズになったと自覚でき、また先程まで痛がっていた踵を着く瞬間の痛みが、大幅に軽減しました。

患者さん不思議そうに驚かれ、喜んでもらえました。

まだ片脚立位時のふらつきはありますが、自信を持って着けるということなので、一歩前進です。

リハビリを始めたものの思うように歩けず、少し不安な表情が見られた頃でしたので、今までの一番の笑顔でした。


まだまだ未熟ですが、「オクタントトレーニング」と「からだほわっと」のセットで取り組んでます。

「フライングバックトレーニング」においては、治療箇所に支障がない方には殆ど指導させてもらってます。

シュッとした感覚は伝わってます。


野球少年へは、「股関節に乗る」トレーニングから教えています。安定感を感じてもらってます。

しかし、「手関節の向き」サッカーボールでのトレーニングは、説明が足りない為か受け入れることに抵抗を示されてしまいます。

「コーチに前を向けるように言われてる」と・・・。

説得できるように、もっと階段を増やしてみます。


長々と纏まりがありませんが、報告です。

西本先生との2日間で、私の意識も目の前の出来事も大きく変わりました。

これからも、「誰かのために」「目の前の患者さんのために」の精神で、努力して磨いていきます。

今後も宜しくお願い致します。


追記

GWを使って、三宅さん尾崎さんと3人で「西本塾」ブラッシュアップを予定してます。

写真や動画を撮り、お互いに確認する予定です。
また、報告させて頂きます。  


患部に気を取られすぎることなく、体全体の連動が結果的に患部を癒してくれる、そんな経験を積み重ねて体の不思議さを知り、またその仕組まれたからくりを生かした方法こそが、体が一番望んでいることなのだと分かっていきます。

枝葉のテクニックではなく、本来の体の仕組みを生かしてこその施術でありトレーニングなのです。

受講生の皆さんの横のつながりもできてきたようで、これこそ願ってきたことです。

皆さんのご活躍を見守っていきたいと思います。
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フライングバック・トレーニングその4

昨日一昨日と東京に行ってきました。
スポーツライターの木崎さんの紹介で、私に興味を持って頂いたいくつかの出版社に挨拶というか、具体的な企画として進められるのかどうかを判断していただくための訪問でした。

私の存在は、とても狭い世界では少しは知られているかもしれませんが、メジャーな存在とは程遠い人間ですので、まずはどんな人間でどんな考えを持っていて、何ができるのかを知ってもらうことから始めなければならないようです。

一度だけ本を書かせていただきましたが、それを仕事にしているわけではありませんので、どうしても何処かから本を出したいというわけではないのですが、先方からも少し興味を持って頂いたということで、こちらから出向いてということになりました。

言葉だけで伝わる話ではないので、名刺がわりの「からだほわっと」を受けていただき、その不思議な感覚を味わっていただくことで、さらに私に対する興味を深めていたければと頑張りましたので、本当にハードな二日間となりました。

かろうじて最終の一本前の新幹線に飛び乗り、やっと広島まで帰ってきましたので、今日は疲労困憊という言葉がぴったりの朝となりましたが、しっかり仕事をさせて頂いています。

一般の方向けの書籍になると思いますので、もし実現できたら皆さんのお役に立つものを書きたいと思っています。

西本塾を深める会のことですが、過去に西本塾を受講して頂いた方が対象なのですが、人数が増えて深める会にも申し込みをたくさんいただけるようになりました。

深める会の目的は、その名の通り二日間では伝えきれない実技を中心とした実践的な指導となりますので、やはり少人数でなくては難しいと判断し、一回の定員を5名としました。

その分開催回数を増やさなければなりませんので、次回は6月1日の日程を追加しました。

一人でも多くしっかりとした理解と実技を身につけた人材を作っていきたいとお思います。

さて今回は、フライングバック・トレーニングの4回目となります。

このトレーニングをこうして幾つかのパターンとしてまとめたのは、私の提唱する「体作りから動き作りへ」という大きな柱を実現させるためのキーワードとなる、屈筋ではなく伸筋を生かした体の使い方を実践できるようになるためのトレーニングを考え指導してきたのですが、私の施設内で直接指導するのであれば問題はなかったのですが、西本塾に参加して頂いた方が、それぞれの環境で指導を広めていただくためには、道具を使わないトレーニングが必要になったためです。

そして広背筋を意識できるようになることで、体の末端まで連動させられるわけですが、どうせなら下半身にも強い負荷をかけられれば、これだけで全身のトレーニングとなり、子供達を指導している立場の方々には、一石何丁の効を得ることができるように考えたのです。

基本パターン1から3の 動きに関しては、過去記事をしっかり再読していただききちんと身につけてください。

まずは基本姿勢を作ります。

この時他のパターンより足の幅を少し狭くしておいてください。

まずはその姿勢から左足に体重を移動し、右足はバランスを崩さない、倒れない程度に爪先立ちになります。

左足一本で立つ感じです、そこから右手を前方にあげ、左手は後方にあげます。

支えている足と手が対角線の関係になります。

この姿勢から前後に位置する手は引き上げ、立っている左足の股関節に体重をかけて体全体を沈めていきます。

広背筋に加え、下半身、とくに股関節や腿の裏側などに強い負荷がかかります。

今まで説明した中で一番きついと感じる動きになると思います。

爪先立ちで体を安定させていた右足の先も、体を沈めていく時にできれば地面から離し、完全に左足一本で支えることで負荷はさらに高まります。

沈む時に足を浮かせ、浮かせる時に少し足先をついて体を支えて一息ついてという動作を繰り返します。

体を沈めて足を浮かす時に、右足が後方に流れないよう、元あった位置から少しだけ浮かせるという意識を持ってください。

従来のスクワットやレッグランジの負荷に加え、広背筋からの連動としての下半身強化となりますので、動きづくりというテーマにも合致したとても効果的なトレーニングとなります。

この一連の動きを、足を変えて行います。

さらに左足で立って左手を前に出せば、体の同側を連動させることができるので、対角線のパターンと同側のパターンを組み合わせて行うこともいいと思います。

これで一連のフライングバック・トレーニングの説明を終わります。

これだけをやっていれば全て用が足りるとは言いませんが、場所を選ばず道具もいらず、効果的に全身を鍛えることができるという意味では、自信を持ってどんなレベルの選手にも行なっていただきたいトレーニングだと思います。

もちろんプロの選手も含めてです。

また一般の方のリハビリや動きづくりに、西本塾参加者のみなさんが、すでに応用して結果を出して頂いていますので、施術家の方や一般の方にも、ぜひしっかり覚えて実践していただきたいと思います。

しつこいようですが、このトレーニングは何のために行うのか、なぜ広背筋の動きが重要なのか、このトレーニングによって姿勢が良くなることが、実際の動きにどう結びついていくのか、そういう根っこの根っこをしっかり見定めて取り組んでいただくことをお願いしておきます。

さて第4回西本塾に参加して頂いた方からのコメントを紹介していますが、最後のお一人地元広島から参加の「岡村充昭」さんです。

先日、第4回西本塾を受講させて頂いた岡村です。
2日間どうも有難うございました。

身体の使い方を勉強したい気持ちで受講したのですが、今まで教わってきた・実践してきた事とは、まったく違う理論やトレーニング方法を教えて頂き、また実技では、実践する事の難しさを実感させられましたが、大変有意義な2日間を過ごす事が出来ました。

スポーツが好きで、向上心を持って取り組んでいる小学生等の学生が、経済力や地域性に関わらず、誰でもがこの理論やトレーニングを実践出来る様に、全国の指導者の人達がこの理論・トレーニングを勉強していく事が必要だと思いました。

今回、からだほわっと・オクタントトレーニングを実際に体験出来なくて残念に思いました。
これからもよろしくお願い致します。


岡村さんは野球経験者ということで、イチロー選手の股関節の使い方や、投手の肘や手首の使い方に関しては、とくに興味を持って頂いたようでした。

仰るとおおり、私の考えていることがもっともっと広がって、どこでも誰でもこの考え方に触れられる環境になれば素晴らしいことですね。

そのためには私はもちろんのこと、参加して頂いたみなさんに頑張っていただかなくてはなりませんので、よろしくお願いします。

フライングバック・トレーニングその3

今回はフライングバック・トレーニングの説明シリーズの3回目と、西本塾参加者からの感想です。

まずは「フライングバック・トレーニング」です。

過去の2回で、フライングバック・トレーニングの主たる目的である、広背筋をMAXまで収縮させるための基本パターンと 、筋肉の収縮が難しかったり、背骨のアーチを保ったままで前傾角度が深くできない人のために、骨の連動を意識し、可動域を広げるために行ったり、強い収縮動作を行った後のストレッチとしても有効な、可動域重視のパターンを説明しました。

今回は、広背筋が収縮することによって起こる、もう一つの骨の動き、上腕骨が体側の後方に引かれることに注目した動き方を説明します。

筋肉は骨を動かすことが仕事ですから、一つまたは二つの関節をまたいで存在しています。

足や腕の筋肉であれば中央部分が太く、端にいくほど細くなって腱という組織に移行し骨に付着するという、紡錘型の形状をしていますが、広背筋は少し趣が違い、起始は胸椎の6番から腰椎の5番、正中仙骨陵、腸骨陵の後方、第9から12肋骨、肩甲骨下角と幅広く分布しているにも関わらず、停止部位は上腕骨小結節陵の1か所しかないという特徴があります。

このことは四足動物であった我々の先祖が、二足歩行に移行したことが影響し、こういう配置に進化したのではないかと私は考えています。

筋肉は収縮することで、その起始と停止部位が引っ張り合うことで骨を動かし、関節の運動を起こしていますが、これだけ多くの起始を持っているにも関わらず、停止部位が一箇所ということは、逆にいえば停止部位は意識しやすく、ここから広背筋全体をコントロールすることも可能だということになります。

そういう発想でフライングバック・トレーニングを行えば、実際の日常生活やスポーツ動作で広背筋をコントロールする際の意識が上腕骨の一箇所で済むことになります。

歩く時走る時、そのスピードを切り替えたり、方向を転換させる際にも、上腕骨の動きで調整可能ということになります。

実際にこれまで分析を依頼された、超一流の選手たちの動きからはこの意識が感じ取られます。

まずは今までの2パターンと同じように、基本パターンを作ります。

前傾角度は1の基本パターンの時のように、まずはMAXの100を確認し80までテンションを落としておきます。

ここから肩関節にぶら下がっている腕を後方に引き上げ、体側の横に高さを揃えます。

これがこのパターン3の基本姿勢となります。

この姿勢から重心をつま先に移動し、前傾を深めるようにして伸ばした腕を体側より上方に手のひらで何かを持ち上げるように押し上げます。

体側より後方に上腕骨を引いてくれるのが広背筋の仕事ですから、その停止部位である上腕骨から意識して動かすことで、起始の部分を引き上げようとする動きを誘発させることが目的となります。

この時、上腕骨の可動域は腕を伸ばした状態でのMAXとなりますから、広背筋が行える骨を動かすということに対して最大限の仕事をしたことになります。

重心を踵からつま先に移動させながら、上腕を体側から上方に引き上げる動きをできるだけゆっくり、最大限の稼働域で10回行います。

これも1のパターンと同様かなりきつい動きになります。

このパターンを行うことで 、広背筋の停止部位が明確に意識でき、歩く走るの動作を行う際の起動装置コントローラーとしての役割をはたしてくれるようになります。

実際の動作でとても重要な役割となりますので、動きのポイントをしっかり意識して行なってください。

残りのパターンは、せっかくここまで広背筋を意識することができるようになったのなら、さらに下半身とも強く連動させるパターンを作れば、これらのトレーニングを行うだけで、道具も場所も時間も取らず、全身のトレーニングを行うことができるのではないかと考えたものです。

次回に続きます。

さて参加者から頂いた感想を今日もご紹介します。

まずは埼玉県 から参加の「高橋直己」さんです。

西本先生、2日間有難うございました。
また、今回ともに参加された皆様お世話になりました。

私は、先生の著書やblogでの『体作りから動き作りへ』という考え方に興味を持ち、これまでの「西本塾」へ参加された方のコメントや感想に、「これは、自分も体験したい」という衝動に駆られ申し込みました。

まだ見ぬ先生への想像と、「少しでも多くの事を学んで帰る」と意気込み過ぎて緊張しましたが、始まって間もなくの「折れない腕」の実践で、「おお~‼」と声が出てしまう程の結果に、緊張感がワクワク感へ変わりました。

施術家・スポーツ好きな為、トレーニング法に興味があり、いわゆる「How to」モノの本やDVDに目を通して来た為、マニュアル化されたトレーニングは確実性が高いように感じていました。

しかし、『西本理論』である「伸筋の重要性」「3・5・7理論」「筋肉の仕事は骨を動かすこと」等に触れて、
しっかりと身体と向き合い身体の訴えに耳を傾け、筋肉の性質・関節の可動範囲と方向性という原理原則に基づいて動き作りをすることが、正しい動きの再現性が高いと実感しました。

「やり方だけでなく、どうして?なぜ?を学びたい」、この受講動機である課題に、「西本塾」は正にビンゴでした。

「歩く・走る」の実技では、「アイドリング」という一見奇妙な動きも理に適っており、その燃費の良さには驚きました。1時間以上走り回っても、爽やかな気分。
完全に習得するには暫く時間が掛かりますが、広背筋を意識し股関節と肩甲骨を連動させると、身体は前にも横にも後ろにも、驚くほど軽やかに運び出され、「これは、様々なスポーツシーンに当てはまるな。」と思いました。

この2日間の講義の中で、先生の言葉の端々に熱い思いが伝わってきました。
特に心に響いたのは、「からだほわっと」の実技で「私の手元を見るのではなく○○さんの表情をよく見ていてください。相手のことを考えたら、やり方が少し違っても良いんです。気持ち良くなって貰いたいと思えば伝わるんですよ。」という言葉でした。「誰かのために」という、人間として大切な心の部分でした。

総括が終わり、怒涛の2日間を振り返ると侘しい気持ちになってしまいましたが、今後も「深める会」に参加し、実技を磨きたいと思いますので宜しくお願い致します。

今後は、まず自分自身が「西本理論」を反芻し、まだまだ体現できない部分もありますが、日々の施術の中で患者さんや選手に「フライングバックトレーニング」とともに広めたいと思います。

『新しい扉』を開こう。

最後に、「笑顔での受付」「先生の確認用の写真・動画の撮影」「外でのトレーニング時の水分補給用に、受講者が解りやすいように番号を記入して下さる」など、西本塾の円滑な進行を陰で支えてくださった奥様にも感謝を伝えたいと思います。本当に有難うございました。


高橋さんありがとうございました。
本当に真剣に私の話を聞き、実技に取り組んで頂いているのがわかりました。
走りの実技では、最後の一往復、見事に私の伝えたイメージで走ってくれていましたよ、短時間で立派なものです。
あの走り方は、普通の人から見ればおかしく見えるでしょうが、普通と思わされてきただけで、それが本当に体にとってふさわしい動きだったのかどうかは、実際にやってみれば誰でもわかることです。
既成概念、みんながやっているから、そんなことは関係ありません、どんどんこの走りを広めてください。

「からだほわっと」(足指もみということばが、実際にやっている行為とそぐわない気がして、今回からこう呼ぶことにしました。この方が実際に体験した人にはイメージしやすいと思いますので)の実技では、手先の技術ではなく、相手を思いやる心を大事にして、二人が煽りなす空気を感じて頂くことを求めました。

そのこともよくわかっていただけたようです。

私が一番言いたいこと、ハウツーではなく、なぜどうしての部分、ここを考えない人にその先の進歩はありません。
高橋さんは、まさにそこに気付き、そのヒントを得るために来ていただきました、そして何かを確実につかんで頂いたのだと思います。
私の方こそ勉強になりました、ありがとうございました。

次は千葉県から参加の「渡部雄哉」さんです。

西本先生、奥様二日間本当にありがとうございました。

私が今回参加させていただいた理由は実際に伸筋の使い方を体に叩き込むためです。

私は以前から伸筋を使って体を動かすことに興味がありました。
独学で勉強をするうちに伸筋群を有効に使うことがパフォーマンスを向上させ、健康維持、増進に役立つことがイメージできるようになっていきましたが伸筋の使い方まではいくら体を動かす練習してみてもイメージとリンクすることはありませんでした。

そんな中、西本先生のブログに出会い今回の勉強会に参加させていただく機会にめぐまれました。

以下より実際に参加してみての感想です。

今回の西本塾への参加で私の勉強してきた伸筋に対するイメージ・体を動かすイメージがリンクすることができました。
特にオクタントトレーニングをしていただいた後、すごく体が楽にしなやかに動かせるようになりました。関節は締り、筋肉に適度な柔軟性が出て変化の凄さに驚きを隠せませんでした。

伸筋を使うとこんなにも体への余計な負担が軽減され、すべての動きがスムーズにできるようになることが身に染みて体感いたしました。
それとともに普段私たちがどれだけ屈筋を主導に生活しているか、無駄な動きが多いのかということにも必然的に気づかされました。

そして、西本先生に教えていただいたことを治療や指導にいかして伸筋を効率的に無意識に動かせるようになれば、すべての競技や生活でのパフォーマンスの向上につながると確信いたしました。

今後は西本先生の伸筋に対する考え方・トレーニングについてよりいっそうの理解を深められるよう精進していき、また機会があれば是非参加させていただきたいと思います。
本当にありがとうございました。


渡部さんは学生時代サッカーをやっていたそうですが、体型や風貌から思わず柔道を、と口走ってしまい大変失礼しました。

何よりオクタント・トレーニングの実技の際には体験者になって頂いたのですが、あまりの反応の良さに途中を区切って説明することも忘れ、まさに以前相手にしていたアスリートたちに行っているような感覚になり、フルバージョンを一気に行ってしまいました。

素晴らしい身体能力の持ち主であると感心しました。
トレーニング後には、今までに感じたことがない感覚と柔軟になった体に驚かれていましたね。

今後はこの経験を生かしていただき、たくさんの人に正しい体の使い方を指導してあげてください。
大変お疲れ様でした。

皆さんそれぞれのテーマを持って参加し、それに見合う何かを確実に持ち帰って頂いていることが、何よりありがたいです。

一人でも多くの方に直接私の思いをお届けできるように、引き続きがんばっていきます。

コメントが届きましたので追加します。

女性初参で千葉県から参加の「三宅明子」さんです。

先日は、大変お世話になりました。
2日経った今でも、まだ未知の世界に足を踏み入れたような、興奮冷めやらぬ・・・といった感じです。
なかなか、頭の整理もできていないまま、感想が遅くなり申し訳ありません。

西本先生が、今までにない疲労感を感じたという事、全力で投げかけていただいたのに、しっかり受け止めることができていなかったのかな、と反省しております。

私なりの思いを、感想として書かせていただきました。

今後の深める会にも是非参加させていただきたいですが、日程の都合上、9月になってしまうかもしれません。大変残念ですが、それまでに選手たちにも実践してもらい、自分にも磨きをかけたいと思っております。今後とも、ご指導よろしくお願いいたします。

以下、感想になります。

2日間、ありがとうございました。
光栄にも、初の女性参加者ということで、その名に恥じぬよう…とかなり緊張していましたが、西本先生、そして奥様にも優しく声をかけていただき、気持ちが楽になりました。

また、西本先生には、女性でもオクタントトレーニングに対応できる、という事を丁寧にご指導いただいたり、常に気を使っていただいたように思います。
本当に感謝しております。ありがとうございました。

私は、治療家として、トレーナーとして、「木を見て森を見ず」という自分の現状から脱却できずに、悩んでいるところでした。

そんな時に、西本先生のブログを拝見するようになり、身体を全体として見るということは、こういうことなのか、とどんどんその内容に惹かれていきました。

是非、直接お会いして、言葉だけではわからない事を吸収したい、と考え、第4回西本塾への参加を決意しました。

西本塾が終わって2日経った今、フライングバックトレーニングの効果を思い知らされているところです。

こんなに姿勢の良い自分は、今までにはあり得えないことです。

講習中の走りの実技の前に、W-upでフライングバックトレーニングをやり、その後に西本先生の話を立って聞いている時、受講者の皆さんの、あまりの姿勢の良さに、思わず笑ってしまいそうなくらいでした。

これまでは、姿勢を保つために、お腹をしめて、背すじを伸ばして…と、意識的にやってもなかなか保てるものではなかったのに、何の意識もしないまま、自然と姿勢が良くなり、さらに立っていても全然疲れない、これには驚きました。

ただ、姿勢の良さは、わかりやすい一つの効果に過ぎず、もっと多くの可能性を秘めていると感じています。

広背筋が使える事、それがいろいろなスポーツ動作においても効率よい身体の使い方につながる、ということを、走り方やターンの実技の際には身をもって知ることができました。

まだ2日ですが、フライングバックトレーニングをやらないと気持ちが悪い、もうすでにそんな状態になっています。

講義の内容一つ一つに、いろいろな発見や感動があり、まだまだ書きたい事がいっぱいですが…。書ききれないので(笑)、最後に一つ。

西本先生と話をしている中で、トレーナーとしての西本先生の生き様、仕事への姿勢に、大きな感銘を受けました。

トレーナーは、裏方裏方というけれど、果たしてそうなのか?自分はプロなのだから、胸を張って表であるべきだ…と。

あらゆる努力をし、手を抜かない、仕事への熱意や姿勢があるからこそ、その言葉が出てくるのだと思いました。

果たして、自分は胸を張ってそう言えるのか?仕事に対する姿勢、あらためて気づかされる一言でした。

西本先生にお会いし、その人間性、考え方に触れることができたことは、今後の私の生き方に影響を与える大切な出会いだったと感じております。

また、「選手にどのように伝えればいいか…が難しい」という言葉に対して、伝え方ではなく、「あなたのために」という思いさえあれば、きちんと伝わるから、という話を最後にされたとき、結局まだ私はどう伝えればいいのか、うまく伝えたい、そんな小手先だけの思いがあって、本質の部分をわかっていなかったな、という自分の未
熟さに気づかされました。

まだ、「木を見て森を見ず」からは脱却できていなかったのだと…。

しかし、そこから何かを考える、という一歩は踏み出したと思っています。小さな一歩ですが、なぜそうなるのか、なぜそうするのか、を考えながら、「あなたのために…」という思いを大切に歩んでいきたいと思います。

まだまだすべてを理解し、習得したわけではありませんし、考え方の一つのきっかけを知ったに過ぎません。
継続し、挑戦し、またさらに勉強し、その繰り返しで、少しでも自分のものとして身につけられるようにしていきたいと思っております。

深める会にも、是非参加したいと思っています。
今後ともご指導いただけますよう、お願いいたします。

長々と失礼いたしました。
2日間、全精力を私たちに傾けてくださった西本先生、また暖かくサポートしてくださった奥様、本当にありがとうございました。


女性の方に初めて参加していただきましたが、男女の区別なく活躍できる職種であることを証明していただくためにも、他の方以上に力を入れて指導させていただきました。

受講動機も現在の悩みも、私自身が経験してきたことで、少しでもお役に立てればと願っています。

私の思いは十分伝わっているようなので、これから少しづつご自分のものにしていただければと思います。

次は東京都から参加の「尾崎弘道」さんです。

西本先生、奥様、受講された皆様、2日間ありがとうございました。

自分は施術者として患者さんの痛みを繰り返さないためにも、何か根本的な部分から指導できないか、ちょっとでもいいから楽にさせたいと日々悩んでいる中、たまたま先生の記事やブログに目にとまり読み進めていく内に、どんどん引き込まれていき自分に足らないのは、こういうことだったんじゃないかなと思いました。

すぐにでも話を聞いてみたいと思っていたのですが、中々、仕事で行けず、だいぶ月日が流れて今回に至りましたが、待っていたかいがありました。

ブログで先生の理論をだいたいは理解していたつもりでしたが、その場で話を聞くと、そんなところまで考えているんだ、だからこういう動きになって体がああなってしまうんだ、自分の勉強不足を痛感するのと、なぜ今まで気づかなかったんだろうという気持ちになりました。

実技に関しても細かいポジションや動かし方、目線や刺激のかけ方一つでも違うのがわかり、走るのも楽に動ける(調子に乗って勢いあまってコケてしまいましたが(笑))先の冨永さんのコメントにもありましたが、帰りの新幹線、長時間乗っていても楽でしたし、帰ってから日課であるランニングもいつもよりも疲労度も少なく、いかに自分が姿勢が悪かったか、屈筋優位に動かしていたか実感できました。

教わっていけばいくほど、プロだとか一般人だからとか何かをくくるのではなく、物を大事にするのと一緒で、いつも体と向き合うことの大切さ、習慣、継続を維持していかないと悪循環を繰り返してしまう、心の姿勢を改めて強く思いました。

また、これを伝える指導者も身をもって手本となり、責任もって一人でも多く良くなる指導を努力していかなければならないと思いました。

これかもブログ等を参考に自分なりに工夫もいれつつ、地域の役に立ちたいと努力していきます。
深める会にも参加したいと思っておりますので、その時は、またご指導の程、宜しくお願いします。
2日間ありがとうございました。


あまり積極的な発言はしていただけませんでしたが、他の人にアドバイスをしている時でも、しっかり我が事として聞いている姿はしっかり見ていました。

実技では重心移動を極限まで意識して頂いて、転倒されてしまいましたが、そのくらいの気持ちでみなさんにもやっていただきたかったです。

大事に至らず何よりでした、あの痛みを忘れず継続して走り方を身につけてください。
きっと良い施術者になられることと思います。
またお会いできることを楽しみにしています。




参加者からいただいたコメントの紹介です。

西本塾では最後に今回の感想を、私に対してはもちろんのこと、読んでくださっているみなさんにも、その内容が伝わるように、頭を整理してコメントを書いていただくところまでが西本塾ですとお願いしています。
寄せていただいたコメントから、西本塾の空気を感じていただければと思います。

昨日もお一人から頂いたコメントを紹介しましたが、今日もお二人からコメントをいただきましたのでご紹介させていただきます。

まずは東京から参加の「村上裕志」さんです。

西本先生、奥様、そして受講生の皆様、ありがとうございました。
皆様のおかげでとても素晴らしい時間を過ごすことができました。
講習を受けた感想を、報告させていただきます。

まずは、講習会の最後に自分の感想発表の時にお話させていただきましたが、西本塾に参加する機会をいただき、参加できた事に本当に感謝しています。
そこの空間にいなければ、ブログの内容だけでは、感じられない、伝わらない事がある事を「肌」で感じました。

最もそこの空間にいなければ、伝わらないと思った事は、やはり最後に西本先生に、いただいた最後のキーワード「誰かのために」の意味でした。
その言葉に込められて思いを聞いた時は、感動で涙が出そうになりました。

講義資料に載っている「木(枝葉)を見て森を見ず」という言葉も、実は、身体全体を指すだけではなく世の中全体のことを指しているのではないかと思ってしまうほどこの最後の言葉に感銘を受けてしまいました。

人間本来のもつ「正しい動き」を「誰かのために」伝えることで怪我などでつらい思いをする人を1人でも少なくすることが出来るように微力ながら努力していきます。
そして300年後には、日本のみんなが「正しい姿勢、正しい動き」が出来ることを信じて。

その他にも感想は、沢山ありますが、あと2つ報告させて下さい。

1つ目は、西本先生の動きを実際に拝見させていただいて想像以上に凄かったこと。
まさに「百聞は一見にしかず」、ブログの内容を読んでみて自分でもその動きを想像していましたが、先生の動きは、本当に効率的で滑らかでした。
「どう動きたいかを意図・企画する能力」を身につけたい自分としては、本当に参考になりました。

2つ目は、2日目午後の操体法からオクタントトレーニングまでの施術を行っている時間帯は、それまでの和やかな空気が一変して、真剣勝負の世界にいきなり入ってしまったかのような緊張感を感じることができました。
ここまでの緊張感を最近は、肌で感じたことがなかったので貴重な経験になりました。

最後に、2日間共に講義を受けた西本塾生の皆様のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
またどこかで再会できる日を楽しみにしております。

西本先生、奥様の一層のご健康を心よりお祈り申し上げます。
またブログのコメント欄にて近況をご連絡させて頂きます。


次は、北九州から参加して頂いた「古賀隆太」さんです。

まずは西本先生、奥様、大変お世話になりありがとうございました。
そして、一緒に受講されたみなさんお疲れ様でした。

今年に入って西本先生のブログに出会い、近ければすぐにでもお伺いさせて頂いたと思うのですが、福岡と広島という距離に、自分でも読者として学ぶと思っていました。
それが、過去の西本塾生のみなさんの感想や、先生の記事を読み進めていく内に、どうしても行きたいという気持ちに変わり、第4回の案内が出た時は迷わず申し込みをさせて頂きました。
結果、1番の申込者という事で、講習中に良い事もあり、なんとも言えない気持ち良さでした。

座学では、先生の話を一言一句聞き逃さないようにと、最初は緊張していましたが、実体験も交えたこちらがイメージしやすい説明で、『なるほど』という言葉が何度も身体を流れていきましたし、実技では、順序、姿勢、意識、形が正しくないと、与えたい箇所へ刺激が届かない事を体験し、まさに『目からウロコ』でした。

西本塾後、広背筋を鍛える為、まずは毎日のフライングバックトレーニングから始めています。
土日の2日間で私も冨永さんと同じく、姿勢が良くなり、帰りの車の運転では、いつもと目線が違うのでルームミラーを調整した程です。

あれから2日ですが、行く前より楽に良い姿勢が取れている自分に気づきます。
いずれは先生のように、悪い姿勢を取ることが難しいと言えるようになりたいです。
そして、重要な姿勢を作り、自分の身体の動き作りを進めていきます。

今回は、自分の動きづくりの為と、バドミントンを教える子供達へ少しでも正しい事を教えたいという目的をもって参加させて頂きました。
広背筋以外にも、屈筋と伸筋、股関節の使い方、居つき、ピッチャーの動きなどをバドミントンの動きに応用していきたいと考えています。

どれも自分自身がかなり癖付いているので、簡単な作業ではありませんが、まずは自分が正しく理解し、西本理論をバドミントンメンバーにも広めていきたいと思います。
また機会があれば私なりに工夫した動きを、先生に動画などで見て頂けると幸いです。

ランニングクラブの管理人もやらせて頂いているので、私が『疲れない走り方』でフルマラソンの自己ベストを大幅に更新し、疲れない走り方をメンバーに証明したいなと思っています。

これからも教わった事と、ブログ等を参考に毎日勉強させて頂きます。
もちろん、深める会や個人的に広島へ伺わせて頂こうとも思っています。
これからもご指導の程よろしくお願い致します。
本当に2日間ありがとうございました。


お二人とも嬉しいコメントをありがとうございました。
今回は自分の中でハードルを上げ過ぎてしまったためか、何かスッキリしないものが自分の中に残ってしまいましたが、そんなことが杞憂であったと、いま改めて清々しい気持ちで写真や動画に映る皆さんの表情を見ています。

もっとできる、もっときちんと伝えられる、誰かのためにが、それこそ自己満足に陥りかけていたようで、そういう自分に対して反省しきりです。

村上さんが書いていただいた真剣勝負の雰囲気、皆さんを和ませようと必要以上にやり過ぎていた自分に対しての苛立ちもあって、ここだけは譲れないと本性をむき出しにしてしまったかもしれません。

中途半端に形だけを見ないで欲しい、私の動きから何かを感じて欲しい、そんな思いが強くなりました。

最後にお話ししたように、私のような仕事は相手が喜んでくれるのが、リアルタイムでわかります。
まさに手に取るようにわかるという言葉は、私のためにあるような言葉です。

素直な気持ちで接していただければ、体の変化はその場で必ずわかっていただけるはずです。
そんな気持ちになれる仕事は滅多にありません、だからこそ自分を磨かなければならないのです。

トレーナーを目指す若い人たちから、Jリーグのトレーナーになりたいとか、オリンピック選手のトレーナーになりたいなどという言葉を聞きます。

その言葉の意味が、たんに一流選手を相手にできる、イコール自分も一流のトレーナーとして認められたいということであれば、私は目指すべき方向として正しいとは思えません。

そういう仕事を経験したから言えることかもしれませんが、以前にもお話ししたように、20年前30年前とスポーツを行う子供達や保護者の方々の悩みがまったく変わっていないのです。

どこの誰に相談すれば正しい判断正しい処置をしてもらえるのか、そんな基本的な問題が何ら進展していないのです。

資格制度ができ、それを目標に勉強し、横並びの知識を持った人間の数は毎年増えているはずです。

それぞれみんな勉強熱心で様々な勉強会に参加し、知識や技術を広げています。

ではそうやって身につけた知識や技術は誰のために身につけたのですか、プロの組織であるJリーグやプロ野球、またオリンピック選手の近くに立つために必要なたんなるツールですか。

自分の技術を発揮して誰かのための役に立ちたいという思いから目指して来た道ではなかったのですか、そういう自らのプロ意識ではなく、そういう肩書きが欲しいだけではないですか。

何を言っているのだと言われるかもしれませんが、本当にそういう技術や知識を必要としている人は身近にたくさんいるのです。

そういう人たちには目を向けず華やかな世界ばかり見ていると、あまり言いたくはありませんが、こんなはずではなかったという現実がすぐに目の前に立ちはだかります。

私が直接出会い手を下せる人など本当に限られた人数だと思います。

いま私ができることは、私の経験を伝え、おそらくは生涯出会うことのないたくさんの人たちに、私が直接指導させていただいた方々を通して、少しでもお役に立てる方法として「西本塾」という形をとっているのです。

技術的なことはもちろん、考え方もまったく同じものになっていただけるとは思っていません、ただ「誰かのために」という思いだけはわかっていただきたいのです。

フライングバック・トレーニングを行えば姿勢が変わります、背中が使えるようになります、あらゆる動作に応用され動きの質が変わります 。

私の提唱する走り方が身につけば、いままでとは比べられないような楽な走り方ができます。

それで記録が伸びて喜ばれることは、実は枝葉の問題なのです。

人として生まれ、健康に人生を歩んで行くために、あえて神という言葉を使いますが、人知の及ばない神の領域である人体に仕組まれたカラクリを、十分に使わせていただくために最低限必要な体の使い方なのです。

今朝もNHKの番組で正しい走り方というテーマで誰かが説明していましたが、あの動きは従来から言われている動きにすぎず、本来人間が移動手段として、歩いて目的地に到着するよりも時間を短縮するために、急がなければならないと思って、歩きから移行した走り方ではないのです。

走るということは歩くことの延長で、その歩くという動きをきちんと整理しなければ、走るという行為は語れないのです。

根っこの根っこを掘り起こす作業、少し古いですがギターを持って歌って踊るテツアンドトモの「なんでだろーなんでだろなんでだなんでだろー」が、いつも頭の中でリフレインされているような私の性格。

先週、千年桜の下で感じた穏やかに流れる悠久の歴史、あのなんとも言えない静寂感、小さなことがなかなか整理できず、難しい顔をして眉間にシワを寄せてしまうような つまらない性格、いつになったら落ち着いた心持ちになれるのでしょうか。

多分私はずっとこのままなのでしょうね。

広島以外で初めて行う「西本塾IN札幌」の開催まで1ヶ月を切りました。
5月の17日と18日の土日で行います。
詳細はこのブログ右上にリンクを貼ってある「Conditioning Studio 操」のホームページでご確認ください。
北海道まで出かけてという機会はなかなか作れないので、興味のある方にはぜひこの機会に参加していただければと思います。

フライングバック・トレーニングその2

昨日一昨日の二日間、4回目となった西本塾を行いました。

初めて女性の受講者があり、総勢9名のみなさんが二日間真剣に受講していただきました、改めてお礼を申し上げます。

今回の二日間を終え、今までには感じたことのない疲労感に襲われました。

前回より少しでも分かりやすく、自分なりに伝え方にも工夫を凝らし、より良い内容にしたいと意気込みすぎてしまったため、なんとなくすっきりしないものが残ってしまったことが原因かもしれません。

それでも自分なりに精いっぱいの二日間だったと納得しています。

いつものように受講していただいた皆さんには、感想とその後の様子をコメントしていただくようにお願いしました。

それがさっそく昨日の夜、最初のコメントが届き、同じ方から今第2報が送られていきました。

まずはご紹介させてください。

接骨院の開業を間近に控え、色々な所へ勉強に行かれているという、さいたま市からお越しの「冨永裕樹」さんです。

西本塾に参加させていただきました冨永です。

身体の使い方を学びたく参加しましたが、先生が身振り手振りで、身体を使いながら何度も言葉を変えながら同じことを説明して下さいました。

他のことにも言えるのですが、学んだことを『なるほど!』っと自己解釈で終わらせることは簡単です。

ただ、私を含め参加し方々はそれを誰かに教えたい!と思う人達でした。

なんとなくわかっていたつもりでも、他の方が先生に質問をしたことを聞いてみると、自分なら説明できたかどうか・・・。

どんな言葉でもいいから、人に伝えたい。指導したい。
わからなければ、わかるまでやる。
頭を使う。

相手のことをしっかり考えていられれば、必ずそれは伝えられると思うので、西本塾に参加して満足ではなくそれを自分なりに継続してそれを伝えていけるようする。

それが今回、僕が西本塾に参加した意味であると思うのでこれからもブログ等を拝見させていただきながら、頑張って行きたいと思います。

なかなか仕事で参加できないと思いますが、極力時間を作って、西本塾を深める会にも参加させていただき、いろいろな『刺激』をもらえたらな!と思っています!!

次会う時までに、もっと身体を絞っておきたいと思います!笑

おはようございます、冨永です。

昨日に引き続き連絡してしました。

私は悪く足を組むクセがあります。

広島からの移動時間は5時間弱なんですが、その長時間電車に乗っているにも関わらず、足を組みませんでした!

それどころか、ふと気付くと座る姿勢も行きの電車とは違いましたし、かと言って無理にその姿勢を作ってる感じはありませんでした。

いままでは、姿勢を良くしようと背中、腰を反らすイメージでしたが、広背筋の収縮をイメージして骨盤を引き上げるようにしたら、力んでる感じもなく楽に長時間よい姿勢が保てました。

そして、少しは体現できていたのかな?と思いました。

早速ですが、広背筋の素晴らしさを感じました!!


冨永さんは、見るからに頑丈そうな体で、体作りを目的にしたトレーニングが好きで、頑張ってきましたと笑ってお話しされていました。

そのことだけが原因ではないでしょうが、肩や腰が悪く操体の実技ではいくつかのパターンを行わせてもらいましたが、こんな簡単なことでどうして変化があるのかと驚かれていました。

今回の実技で最も重点的に指導したのが、今日もテーマにしている「フライングバック・トレーニング」です。

どんなことでもそうですが、トレーニングに関しては両刃の刃的なところがあり、目的や動作の一つ一つを確実に理解していなければ、効果は半減してしまうどころか、筋肉に対する刺激は想像以上に大きいので、せっかくの有効なトレーニングを、これは無理だと諦めてしまったり、継続できなくなる恐れがあります。

またこのトレーニングを、第3者に指導するとなれば、さらに深い理解が必要となります。

そういう意味で今回は私なりに、時間をかけ参加者の皆さんに一定以上の理解を要求しました。

今回は私自身がハードルを上げすぎたのかもしれません。

参加者一人一人の目的が違う訳ですから、教えたとおりにやってくれないことにストレスを感じていたのでは、講師としてまだまだ未熟なのだと反省しています。

冨永さんからのコメントにも書いていただいたように、手取り足取りきちんとした意識で、きちんとした動作を行っていただければ、たったの二日間、フライングバックトレーニング自体は、初日に詳しく説明しながらの実技、二日目は実際の動きと回数で5パターンと、それほど多くの時間をかけたわけではありませんが、広背筋に対する刺激はおそらくこれまでに感じたことのない強烈なものだったと思います。

それが行きと帰りの電車内での変化となって表れたのだと思います、まさに「フライングバック・トレーニング恐るべし」冨永さんもそう思われたのではないでしょうか。

私の持論である、「筋肉の仕事は骨を動かすこと」「体づくりのためではなく、動きづくりのためのトレーニング」「トレーニングとは刺激である」という言葉が、この二日間で頭と体で納得していただけたのではないかと思います。

さてフライングバック・トレーニングの実技その2、今回は骨盤と背骨そして肩甲骨の動きを柔軟にし、前回説明した基本動作がより効果的にできるようにするための動きです。

私自身は前回にも説明したとおり、基本姿勢で背骨のアーチを保ったまま、上体を地面と平行になるところまで前傾させることができます。

この角度まで前傾できる人は稀で、柔軟性の無い人は45度くらいしか前傾できない人もいます。

まずはその前傾を深めることができるようになることを目的として、これから説明する動作を行います。

現実的に45度程度しか前傾できない人の場合は、基本動作を行う前に、こちらのパターンをしっかり行っていただくことの方が重要となります。

まずは両足を肩幅くらいに開いて立ちます。

背伸びをするようにつま先立ちになり背筋を伸ばします。

背筋を伸ばしたまま静かに踵をおろし、背骨が丸まらないようにお尻を後ろに突き出して、上体を前傾させていきます。

これ以上前傾すると背骨のアーチを維持することができないという角度が自覚できたら、膝を軽く曲げ背骨に少し余裕を持たせます。

ここまでは、前回の基本動作と同じ段取りです。

ここから、背骨や骨盤の反らせ具合にさらに余裕を持たせ、マックスを100とすると、60くらいにイメージまで緩めていきます、緩めると言ってもアーチは保ち、絶対に背骨を丸めてはいけません。

この姿勢から両手を肩の横に広げ、肘を曲げます。

体側と上腕の角度が90度、肘関節の屈曲も90度の位置に保ちます。

この姿勢から重心をつま先方向に移し、前傾を少し深めます。
下を向いている手のひらの小指側も上げ、手のひらが外側を向くように肘を上げていくと、背骨のアーチが深まり、左右の肩甲骨が下内側に動き、中央背骨側にくっつくように移動します。60から80くらいの間で行うイメージで、決して無理な動きは必要ありません。


背骨の動きに対応して、骨盤も引き上げられますが、今回はあまり広背筋の収縮を意識せず、あくまでも骨盤・背骨・肩甲骨という骨の動きの連動にに意識を集中してください。

もちろんこの仕事を行ってくれているのは広背筋そのものなのですが、骨の動き可動域を改善することが優先となりますので、筋肉の意識は極力少なくしてください。

フライングバック・トレーニングの名称通り、鳥が羽を広げ羽ばたくような動きになると思います。

このパターンを行うことで、骨の動きの正しい連携・連動を体に覚えさせることができ、本来の目的である広背筋の正しい収縮を行う際の可動範囲を広げることができ、運動の強度を上げていくことも可能となってきます。

柔軟性があり、広背筋も正しく使えるようになっても、このパターンは正しい動きを再学習したり、ストレッチとして行うこともできるので、説明をよく読んでしっかり身に付けてください。

あと2種類3つのパターがありますので、次回以降に続きます。

一つ一つの動作を確実に行ってください。

最初の基本動作を掲載してから数日間、一念発起、真剣に取り組んでいただいた方は、すでに広背筋の何たるかを身を持って体験していただいていることと思います。

さらには姿勢の変化を実感し、NumberWebに掲載された木崎さんの記事の内容も、改めて読み返していただくと、なるほどそうだったのかと納得していただくことができるかもしれません。

是非継続してください。

追記
今回の西本塾で使用したレジュメの10ページに写真を掲載しましたが、「フライングバック・トレーニング基本動作」と表記しなければならない個所に、オクタント・トレーニングの・・・」と書いてしまいました、訂正させていただきます。

フライングバック・トレーニングその1

⚪︎⚪︎トレーニングと名付けられたものは、その時々の流行のようなもので、生まれては消えて行く儚い運命のものがほとんどです。

にもかかわらず、こうして「フライングバック・トレーニング」と名付けて、私がいろいろな立場の方々に指導させていただいているのは、20数年の経験の中で、どの年代どの競技、老若男女を問わず、我々日本人の動きづくりに必要な要素として不可欠なものであると確信し、それを満たしてくれるトレーニングとして自信を持って形にできたものだからです。

道具もいらず場所も取らない、時間も全体で5分もあればできると思います。

正しい姿勢と動作を習得することはもちろんですが、形だけを真似て、似て非なるものになってしまわないためには、なぜこの姿勢が大切なのか、この動きが実際に競技動作にどう結びついているのかといった根っこの部分に目を向けなければ意味がありません。

なので、あえて文字だけで説明することで、それぞれ皆さんの想像力を働かせて、フライングバック・トレーニングを行っていただきたいと思います。

西本塾に参加していただいた方や、個人的に指導をさせていただいたみなさんは、あらためて自分の行なっているやり方と、言葉の説明がきちんと繋がっているか、検証していただければと思います。

まずは基本姿勢です、この姿勢がきちんと作れなければトレーニングは始まりません。

肩幅くらいに足を開いて直立します、そのまま踵を浮かせ爪先立ちになり、できるだけ背伸びをして頭を高い位置に保ち、静かに踵を下ろします。

こうすれば否が応でも背筋が伸び、鬼木さんの言葉を借りれば、背中がシュッとした姿勢ができます。

背中の反った状態を保ったまま、お尻を後方に突き出すようにして股関節から上半身を前傾していきます。

背中が丸まらないように顎をあげ、重心は少しつま先に移していきます。

手はぶらんとぶら下げておきます。

前傾が深くなるにつれて、背中を反らせているのが苦しくなってきます、広背筋が収縮しているからです。

これ以上前傾すると広背筋が背中を反らせていることができなくなり、背中が丸くなるギリギリ限界のポジション、ここがスタートポジションになります。

普段から広背筋の意識が低い人や、柔軟性のない人はこの姿勢を取るだけで、十分広背筋を収縮させることができ、すでにトレーニングとして成立していることになります。

そのMAXきつい姿勢がわかったら、ほんの少し膝を曲げることで広背筋の緊張を80%ほどに落とします。

その姿勢から両手を体側と一直線になるように耳の高さまで上げ、肘を少し曲げます。

両手を上げることで80%だった負荷がまた100%に近づきますが、あらためて両手を上げた姿勢で広背筋の緊張を80%程度に落としてください。

ここからが動作です。

その姿勢から両手をさらに高く上げ、重心をつま先方向に移し、前傾を深めるようにします。

この動きによって広背筋の緊張が高まり、広背筋の仕事である骨盤を引き上げ背骨のアーチを深め、上腕骨を後方に引っ張ってくれるという本来の働きが十分発揮されます。


両手は上げようとする、重心の前方移動で胸は地面方向に下がろうとする、背中のアーチがさらに深まり、広背筋が悲鳴を上げるほど強烈に収縮する、これがフライングバック・トレーニングです。

ゆっくりとその動作を行い、広背筋の収縮を感じてください。

重心を踵に戻し緊張を少し緩めます。

この前後の重心移動による、広背筋の収縮動作を10回繰り返します。

最初はかなりきついと思いますので、前傾の角度や重心の移動による負荷を調整して、10回程度は行えるように調整してください。

個人差が大きく、前傾角度はそれこそ様々です。

私は膝を曲げないままでも、背骨のアーチをしっかり保ったまま、上半身が地面と水平になる角度まで前傾させることができます、その姿勢のままで腰の部分にサッカーボールを乗せることもできます。

ここまでの柔軟性を保ち、広背筋を収縮させることができるようにトレーニングを続けているおかげで、どなたからも私の姿勢の良さを褒めていただき、今の年齢になっても年齢を感じさせない動きを見せることができています。

全体で4パターン、片足バージョンがありますので5パターンの動きになりますが、まずはこの基本姿勢から広背筋をMAX収縮させるという基本の動作を習得していただかなければ、他のパターンに進むことができませんので、しっかり取り組んでいただき、柔軟性や収縮力など自分の体の現状をしっかり認識してください。

今まで感じたことのない背中の張りが出たり、人によっては痛みさえ感じることがあると思いますが、いままでいかに広背筋というものを意識して使ってこなかったかということの証明ですので、恐れずに甘んじてその筋肉痛を受け入れてください。

80%を探し、そこから100%に向かって行う動きですが、最初からそれを厳密に行おうとするのは無理があり、体を痛めてしまっては本末転倒ということになりますので、まずはなぜこの動きが有効なのか、どういう意識を持って行うことが効果的なのか、それを感じるところから始めてください、けっして無理をしてはいけません。

この姿勢この動き、その際の意識をきちんと理解し納得していただけるように地道に取り組んでください。

次回は次のパターンの説明をします。

コメントでもいただきましたが、私がこうして書いている記事で、トレーナー養成講座を行っているわけでも、選手に対してのトレーニング指導を行っているわけでもありません。

言葉の説明だけではわからないというご指摘に、すべてお応えすることはできません。

写真をのせようが動画をのせようが、形だけを真似てもけっして私の思いが正しく伝わるとは思えないからです。

こうしてわかったようなわからないような文章のみでの説明に、みなさんそれぞれの感性を総動員していただき、何かをつかんでいただくことができる人でなければ、一過性の流行り廃りのトレーニングとして消えて行くだけで、現実的に自分のためのトレーニングとして継続させることもできないでしょうし、第三者に指導するなどというレベルには間違っても到達することはできないと思います。

私の考えはそういうことです。

本質を見極め真理に近づこうとする努力を一緒にしていきたいと思います。

背中への意識をさらに深く

昨日一昨日と、家内と二人 岡山県 真庭市にある湯原温泉に行ってきました。
家内がパートとして勤めているフレスタというスーパーから、勤続10年表彰としていただいた商品券を使って、久し振りの旅行となりました。

同じ店舗に勤めている旅行好きな方から湯原温泉の八景という旅館を紹介していただきましたが、まさにアットホームなおもてなしの心地良い宿でした、ここは絶対オススメですね。

目的である温泉でゆったり過ごし美味しい料理をいただくということはもちろんのこと、夕食の際、女将さんから翌朝6時出発と早いのだけれど40分くらい車を走らせたところに、樹齢千年と言われる「醍醐桜」と呼ばれる桜の樹があるから、早起きして見にいきませんかと誘っていただき、そんな凄いものがあるとは知らずに行きましたが、ならば是非にと連れて行ってもらいました。

途中からは、車が1台通るのがやっとという山道をひたすら登り、やっとたどり着いたところで目に飛び込んできたその姿は、例えようのない神々しさで、掛け値なく千年の歴史を感じさせてくれるものでした。

古木でありながらも、若い小枝が育ち、永遠の生命力を感じました。

昨今桜の樹の老朽化が問題となり、保存のための方策が取られ始めているようですが、この樹を守り続けている地元の方々のご苦労は計り知れないと思います。

その土地に生まれ育ち、千年ですからいったい何世代になるのかわかりませんが、自分の遠い先祖が同じ場所で同じ桜の樹を眺め、大切に育ててきたということを実感しながら暮らして行くというのは、言葉に表せない何かを感じました。

数年前おそらくニュースステーションの夜桜中継か何かの番組で紹介されたことで、いっきに観光客が増え、普通にマイカーで向かったのでは、桜の樹までたどり着けずに諦めて帰る人まで出るそうです。

何よりあの細い道を、どうやって離合して降りて来られるのか、そのことの方が信じられませんが。

旅館を後にして津山城に向かう途中、スポーツライターの木崎さんから、ナンバー ウェブに記事がアップされたという連絡がありました。

これまで断片的に話をしてきた内容を、まとめた形で記事にするということでしたので、私も楽しみにしていましたが、さすがはプロのライター、わかりやすくまとめていただき、私自身あらためて興味深く読ませていただきました。

どんな内容でもそうですが、文字となった内容の表面をなぞり、自分の考えとは相反するものであるという意見を持ったり、否定的な感想を持つ人もいるかもしれません。

私自身の著書でもそうでしたが、どんなに字数を割こうが丁寧に説明しようが、読みてはそれぞれのフィルターを通して読むわけですから、それは仕方のないことだと思います。

私のブログやツイッターを、ずっと読んでいただいている方々は、おそらく私の伝えたいことをあれほど上手くまとめていただいた内容ですから、「なるほどサッカーには そういう見方もあるんだよね」と頷いていただけることと思います。

表面上の言葉を追ってしまうだけの人は、まさに「木を見て森を見ず」、気をてらったものの見方にしか見えないかもしれません、先ほど紹介した樹齢千年の醍醐桜でも、見た目の雄大さや美しさには目がいっても悠久の歴史に思いを馳せるというところまではいかないのかもしれません、それはそれでいいのですが。

スポーツに深く関わり様々な経験をして行く中で、プレーヤーであれ指導者であれ、必ず立ち止まって考えさせられるのが、「自分ではそれが正しいと信じて疑わなかった、これまでの常識や既成概念の中で行ってきたトレーニングでは通用しない世界」 、そんな経験を繰り返してきた方々には、今回の記事は少なからずヒントになるのではないでしょうか。

その中でもやはりキーワードになっている「背中を使う」というイメージが伝わらないと、あの記事の全体像は見えてこないと思います。

基礎体力の構成要素である筋力や持久力また柔軟性といった、ある意味数値化しやすく客観的な評価をしやすい部分に関しては、選手も指導者も目標設定がしやすく、その方法論も確立されています。

ところがそれらの数値化された領域では十分な能力を持っているにもかかわらず、実際のスポーツ動作では通用しない選手がいくらでもいるのです。

先日ここを訪ねてくれたFリーグの選手との会話の中でも、「そういう努力は自分なりに人一倍やってきたつもりだったが、自分の目指したレベルには届かなかった」という言葉がありました。

単純にそこまでの素質がなかったとか、努力が足りなかったという問題ではなく、やはり努力の方向性に問題があったと考えるのが自然ではないでしょうか。

私の存在を知り、そのもやもやした部分に、答えを見出せるんではないかと、私の元を訪ねてくれたのです。

私の経験の中でも、そういう例はたくさんあります、というよりほとんどの選手が、そういう遠回りな努力を強いられてきたといっても過言ではありません。

持久力強化のために、常識を超えたランニングをさせられたり、例をあげれば切りが無いほど、様々なトレーニングで能力向上のために頑張ってきたと思います。

その努力が実を結べば、救いがありますが、そうならなかった選手たちは全くその努力に見あったものを得ることができなかったのです。

過去現在未来を含めて、トレーニングというものの本質的な目標に「動きづくり」という概念を加えてもらえたら、違った結果が生まれていたように思うのです。

だからこそ今、私がそのことを声を大にして訴えているのです。

体全体どの部分の筋肉も鍛えなくてもいいという部分はありません。

問題はそれをどう連動させて使えるようにするかということなのです。

そこで重要になってくるのが、「姿勢」の問題、それを最も意識しやすく動きの中心となってくれるのが「広背筋」と言うことになったのです。

「広背筋」を鍛えれば全て事足りるなどとは一度たりとも言っていませんが、骨盤から上腕骨を結ぶ広背筋と言う筋肉が重要であることは、四足動物の動きを見ても明らかで、そこに気づかないで、なになに筋を鍛えればどう言う能力が向上するなどと考える方が、どう考えても人間の動きを理解できていないと思います。

そういう発想の中で、同じトレーニングマシンを使っても、動きの意識を変えることで動作を変え、広背筋を意識しやすくなるトレーニングを考えてきました。

ベンチプレスという上半身を鍛える代表のように思われている種目でも、私は広背筋への刺激を最優先として動作を指導しています。

これまでは目の前の選手を、直接指導すればよかったので、何の問題もなかったのですが、同じトレーニングマシンを常時使用できる環境にある選手はほとんどおらず、それが子供達であればほぼ100%ないわけで、広背筋の重要性をきちんと説明しトレーニングに組み込んでもらおうと思っても、不可能なことでした。

西本塾に参加していただいた方々に、それを形にし指導に活かしていただくために考え出したのが、以前にも出てきた「フライングバック・トレーニング」をと名付けた、道具を使わず体一つでいつでもどこでも短時間でできるトレーニングです。

第一回に参加したいただいたジュニアのサッカー指導者から、そのトレーニングを指導された小学校の6年生の男の子が、家族の協力もあり3ヶ月間継続した結果、それまでとは全く違う動きができるようになったと喜んでいただき、試合中のプレイを動画で送って来てくださいましたが、まさに背中を使えている動きができていて、私の方が驚きました。

真剣に取り組んでくださっている本人とご両親に、さらに深い理解をしていただくために、先日3人でここを訪れていただき、指導をさせていただきました。

細かい部分で正確に伝わっていなかったところを修正させていただきましたが、細かいところは別として、背中を使うという意識を持っていただくきっかけには十分なっていたようで、多少間違っていた部分もあったにせよ、継続したことで動きの質が変わったことに、本人もご両親も、そして私も驚いてしまいました。

正確な動作を習得し、さらに動きの質を高めていただけるよう、これからもがんばって欲しいと思います。

フライングバック・トレーニングの実技に関しては次回に続きます。

誰かのお役に立てていたこと。

前回、私の著書が増刷されたことを受けて書いた記事に、こんなありがたい感想を寄せて頂いた方がありました。
コメント欄でも読めるのですが、改めて記事として紹介させて頂きたいと思います。

以下全文です。

素晴らしい 本です

初めてコメントさせていただきます。
この本を手に取ったのが5年くらい前になるでしょうか?海外在住ですが、腰痛について調べている時に出会いました。
日本からわざわざ取り寄せたのですが、この本が私に与えてくれたものを考えると、本当に取り寄せて良かったなと思っています。
以来、家族で寝たまま体操を1日も欠かさず行っています。
私の腰痛は一度も再発していません。
ちょっと危ないなと体が感じることがありますが、その時はより入念に教えていただいた体操をするようにしています。
さらに、私の父(75歳)に本を薦めてみたところ、歩くのにも苦労するぐらいに腰痛がひどかった父が今ではゴルフに行けるようになりました。
会う人会う人に西本さんの本を薦めているようです。
私の感覚では、毎日続けることで体がいい感じにほぐれて行くような感覚を感じました。
とにかく機会がありましたら一度お礼と素晴らしい本への賛辞を送らせていただきたいと思っていたので、今回コメントを書かせていただく決心をしました。
ブログも楽しみに読ませていただいています。
この本がいつまでも読まれて続けるように願うばかりです。


池田さん、コメントをありがとうございました。
自分が書いた本が、こんなにも喜ばれお役に立てていることを実感させていただけることはそうそうあることではないと思います。

前回も書きましたが、私の本も含めて健康法をうたったタイトルの本は、その実技の部分が載っているページの写真やイラストばかりに目がいき、とりあえずはやってみるものの、それを何年も継続しているという人は滅多にいないと思います。

そこには様々な要因があると思いますが、そういう類の本に目が行く人は、常に書店やネットでアンテナを張り巡らせ、目新しいものに対してはとりあえず読んでみようというスタンスの方が多いような気がします。

あれもやってみたこれも試してみた、その時は何かいいような気がしたけれど、いつの間にかやめてしまっていて次の何かを探している。

自分もそんなところがあるような気がする、という方も多いのではないでしょうか。

なぜ続かないのかという理由として私が思うのは、その方法論に関して、人間の体の本質的な仕組みを掘り下げて説明し、自分がなぜこういう方法論にたどり着いたのかという確固とした理論、前回哲学という言葉を使いましたが、そういう根源的な考え方が記されていないことが一番大きな問題なのではないかと思います。

もちろん今話題になっているような科学的な根拠や、再現性のある論文を書けるような理論ではないかもしれません。

ただ作者それぞれの経験や学んできた知識の中から、読者に対して自分の考え方をきちんと説明する義務はあると思うのです。

そこまで考えて書き上げた内容であったとしても、読み手からすればそんことまで求めてはいないと言われるかもしれません。

肩が痛い腰が痛い、それを少しでも改善する方法が知りたくて買っただけなのだから、理論だ哲学だなどと難しいことを言われても、自分には関係ないことだと言われるかもしれません。

そしてそういう本を読んだ、というより写真やイラストのページを見て、真似事をするだけで終わってしまうのだと思います。

池田さんが5年間も続けていただいている大きな理由は、今回のコメントには書かれていませんが、本の全体を通して書かれている、私の体に対する考え方や、実際の経験を通して積み上げてきた事実に基づく、「体と対話する」という感覚を感じ取っていただけたからではないかと思います。

出版当初多かった質問は、回数の問題や動かす角度の問題など、何が正しくて何が間違ったやり方なのかという基準となる物差しを明確にして欲しいというものばかりだったと思います。

本文中にもしっかり書いてあるはずなのですが、そういう問題はそれぞれの感覚の問題で、たとえ同じ人間の体であっても、朝と夜では感覚が違うし、今日と明日では全く違うかもしれないのですから、そのことに気持ちが向けられない人は、まさに体操というかストレッチを行っているに過ぎないことになってしまいます。

あの動きは、便宜上腰痛にはこれ膝痛にはこれという捉え方をされてしまう書き方にはなっていますが、全体を読んでいただければ、そういう発想こそ必要のないもので、体を丸ごと一つと捉え、自分の体の言い分に耳を傾けながら、全体をほどほどのところに収めて行くという感覚がわかっていただけると思います。

痛いところがあるからやるというのではなく、自分の体はどういう風に連なりあって動いているのかな、こういう風に動かすと気持ちがいいなという、体との対話を楽しんで続けることで、様々な要因で少し無理をした時や、何と無くスッキリしないなと感じる時の体の感覚が、普段の好調な時との微妙な違いにいち早く気づかせてくれ、大事に至らないようにからだ自身が調整してくれるようになるのです。

腰が痛いからと、腰だけが悪いような扱いをして、あそこに行っても治らない、これをやっても治らないと、他人事のような顔をしている人は良くなるわけがないのです。

池田さんご本人のみならず、ご家族のみなさんや、お父さんの腰痛も軽減されたとのこと、また私の本を周りの方にまで薦めていただいているとのこと、本当にありがたいことです。

読み手の感覚はそれぞれ違うと思いますし、手にとっていただいた動機も違うと思います。

トータルで24000部になったそうですが、その中のお一人でもこうして私の思いが届いていたということを知ることができ、今朝はとても爽やかに目覚めることができました。

昨年もつくば市に行った時に、同じような気持ちにさせていただいたことがありました。

あの時の姉弟とそのお母さん、お元気でしょうか、私のアドバイスはお役に立っているでしょうか。

こうして自分の書いた文章が、何処かで誰かのお役に立っている、そう思える仕事をさせていただいていることを本当に嬉しく思います。

本に関する記事が続きましたので、次回は「背中を使えるようになるためのトレーニング」について書いてみたいと思います。

初版から10年、11刷の重み

先日、私の唯一の著書である「朝3分の寝たまま操体法」の、 第11刷が増刷されるという連絡が、出版元の講談社の編集担当者からありました。

時々ページを開くことがありますが、改めてじっくり読んで見ました。

10年間という長い期間、増刷の部数自体は途中から1000部ずつという小出しの数ですが、それでも消えることなく売れ続けているという事実は、こうした健康法を前面に打ち出した タイトルの本としては、異例のロングセラーになっているそうです。

普通に考えれば、出版不況と言われているこの時代ですから、有る程度の読者を持っている私が、続編のような形のものを出せば、少なからず売り上げが望める企画として、取り上げられ依頼が来てもおかしくない状態であることは間違いありません。

現実として書店に行くと、⚪︎⚪︎健康法とか、どこをどうすれば健康になるといったタイトルの本が並び、10万部を超えるベストセラーになっているものもあります。

一度売れてしまえば、二匹目のどドジョウを狙って、似たようなタイトルの本が出たり、同じ著者が少し切り口を変えて続編を出すというパターンも多く見られます。

初版から数年後には、本の中の実技の部分に特化した、いわゆるハウツー的な内容の健康書をというお話も頂いたことがありました。

もともとあの本を書くきっかけになったのは、私のトレーニングや体に対する考え方を本にしてみないかといことが、スタートだったと記憶しているのですが、やはり出版側の意向もあり、売れるもの、読者が読みたいものという観点が優先され、最終的にああいう内容になりました。

私としては、タイトル自体に操体法という文字が使われることも、中身に操体法の実技が入ることも、当初は全く考えていませんでした。

それが結果的にあの内容で出版されたことに、当初は割り切れないところもあり、自分の中では納得してやり切ったという満足感もありませんでした。

当初寄せられた書評を見ても、他の健康書と同じような扱いで、結局はあの実技部分にしか目がいかないのかと、正直残念に思いました。

ところが月日が経つに連れ、当然書店の棚からは消え、ネット上だけの流通になってからは、実技の内容に関しての感想はもちろんのこと、私の体に対する思いそのものに対する感想を書いていただくことも増えてきました。

巣立って行った我が子が成長して行くように、それを読む読者の意識も変わってきたのかと不思議な気がしています。

失礼な言い方になりますが、書店に並んでいる健康書の類には哲学が感じられません。

こうすればこうなる、こういう痛みに対してはこう対処すればたちどころに改善できる、みんなそう書いてありますし、実技以外のページは医学的な知識の基礎の基礎が同じように説明されているだけです。

そして対象はみんなセルフコントロール、つまり自分の健康は自分で守りましょうということです。

聞こえはいいですし、正しいことかもしれません、超高齢化社会で医療費は膨らむばかり、自分の健康は自分で守りましょう、間違ってはいません。

それだけでいいのでしょうか、希薄になるばかりに人間関係、家族といえどリビングで集まっているように見えても、お父さんはテレビを見ているし、お母さんと子供たちはスマホやタブレットを覗き込んで会話などほとんどなし、自分のことばかりで他の人に関心さえ示さない、そんなことが日常化しています。

もしこれはという健康法に出会い、本を買ってきて実践したとしても、おそらくはそれも自分だけのためということになってしまうのでしょう。

合う合わないがあるし、個人の問題だから、それはそうかもしれません。

はるか昔のことのようですが、子供が親やおじいちゃんおばあちゃんの肩を叩いてあげたり、うつ伏せになった足の裏を踏んであげるといった光景は見られなくなってしまったのでしょうか。

自分のことは自分で、それもいいでしょう、そこに誰かのためにという気持ちが加われば、もっと素晴らしい何かが起こるのではないでしょうか。

そのためには単なるハウツーを学ぶのではなく、人間の体とどう向き合うのかという根源的な部分に目を向ける必要があると思うのです。

改めて自分の本を読んでみて、そういう観点から新たに何かを付け加えようとか、ここの部分は時代とともに変わってきたから、少し訂正が必要だなという部分がまったくないのです。

今からちょうど10年前に書いた文章ですが、限られたページ数の中で、私の思いと読者のための実技の部分がバランス良く配置され、どこを直す必要も感じないのです。

趣味であるゴルフのレッスン書でも、何年か経てば著者の中にも変化が出てきますし、理論にもトップレベルの選手からの フィードバックがあって、どこかしら変わって行く部分があります。

だから同じ人が次から次へと似たような本を書いているのです。

今私に前著以上の内容で本を著す自信はありません。

すでに10年前に、私の中での体に対する考え方は出来上がっており、それは私にとって「真理」と呼ぶにふさわしいもので、あの内容で十分私の思いは完結させられていると思うのです。

ただそれは私の自己満足であるかもしれません。

もっとこの部分に特化して、知識のない一般の方にもわかりやすく実用的な本を書いて欲しいというご意見もあるかもしれません。

私の考え方を切り売りすることは本意ではありませんが、これまでの経験を世の中に還元するという意味では必要なことかもしれません。

どなたか本当にこういう本を書いて欲しいというご希望がありましたら、ぜひお寄せいただきたいと思います。

内容次第ですが、今なら出版側も実現させてくれる可能性はあると思います、いかがでしょうか。

この10年の間には本当にいろいろなことがありました。

それでも10年前に書いた本の内容に自信を持っていられることを誇らしく思います 。
私がその時考え実践していたこと、またその後の活動に関しても、間違っていなかったと確信しています。

多くの方が手にとって読んで頂いた本です、今、西本塾でお話ししている内容も、その中に書かれていることが基本となっています。

持っている方ももう一度読み直してみてください、私の伝えたかったことが改めて見えてくるかもしれません。

先日書店の店員さんが選ぶ「本屋大賞」という賞の発表がありました。

10年前の本ですから、対象外だとは思いますが、改めて書店員の方たちの評価を聞いてみたいような気がしています。

本を書く、不特定多数の方の目に触れ、それぞれの感性を通して読まれていく、そして流れて行った10年の歳月、売れ続けているという事実、私の責任は思っていた以上に重いものとなってきました。

駒を磨くということ

西本塾も数えて第4回が、来週末に行われます。
現在7名の方から申し込みを頂いています。

この半年間の間にもいろいろなことがあり、少しずつ考えも変わってきた部分もあります。
私は常に今この時この瞬間に、最も正しいと信じることをお話ししているつもりですので、前回話をしたことと今回話をすることが少し違っているかもしれません。

日々考えを新たにして、昨日の自分より今日の自分と成長していかなければ、生きていて楽しみはありませんから。

といっても、それほど大きな変化ではありません、人間の体の仕組みを理解し、それに沿って体を動かすということが、我々人間に与えられた本来の能力であるという真理は、なんら変わることはありませんから。

スポーツトレーナーという仕事を通して、これまでいろいろなことを経験してきましたが、私が身につけてきた技術や知識を、最大限に生かししてできる最高の仕事を言葉に表すと「駒を磨く」という言い方になると思います。

この言葉を最初に使ったのは、サンフレッチェ広島で仕事をしていた2年目、Jリーグがスタートして2年目の前期シーズンを制覇し、私の存在も多くのマスコミで取り上げられた時でした。

まだまだトレーナーという仕事が、一般的に認知されておらず、プロ野球のトレーナーのイメージからか、選手にマッサージをする人という認識を持たれてしまっていたトレーナーという立場の枠を超え、故障後のリハビリとしてのトレーニングだけではなく、個々の能力の向上を目指したトレーニングの指導にまで手を広げて、私が行なっていたことが、当時は珍しく、マスコミとしては話題として取り上げやすかったのだと思います。

様々な媒体から取材を受ける中で、なぜ私がそいうことまで仕事の幅を拡げたのか、というより拡げられたのかを考えた時、チームの中に自分しかやれる人間がいなかったということもありましたが、私の能力を的確に評価し任せてくれた、当時のスチュアート・バクスター監督の存在が大きかったと思います。

現実、バクスターが神戸に行った後に就任した監督は、私の仕事をことごとく制限し、すべて自分の考え方で進めようとした為、私のモチベーションが下がっただけではなく、選手個々のコンディショニングに影響し、チーム全体の成績にもマイナス要素になったと思います。

前期優勝の後に受けた取材で、改めて自分のやっていることを整理する中で浮かんだキーワードが「駒を磨く」という言葉でした。

将棋自体は駒の動かし方くらいしか知らない私ですが、チームにあっては監督という立場の人間が、勝負の責任をすべて背負って対局に臨む棋士ということになります。

指し手である棋士が信頼に値する人間であり、その戦術が間違いなく勝利に結びつくものだという確信がなければ、一つ一つの駒は自らの力を存分に発揮することはできないでしょう。

とはいっても将棋の駒は生き物ではありませんので意思を持って動くことはできません、それがサッカーという競技となれば、またプロという個性をぶつけ合う集団であれば、なおさら指し手に対する信頼感は大きな要素となります。

1年目、私は何もわからないままにチームの一員として、選手と一緒にミーティングの輪の中に入れてもらいました。

それは当然のことかと思いましたが、3年目はその輪の中に入ることを許されず、他のチームでもトレーナーは基本的にミーティングには加わらないのが普通のようでした。


素人なりにその内容を聞いていると、バクスターが描くゲームプランは、単なる理想論ではなく、当時の選手たちの個性をよく把握していて、それを90分間具現化できていないことが、結果として勝利に結びついていないと、私なりに理解したのでした。

2年目の シーズンをスタートするに当たって、トレーニングの内容を決める全権を与えられた私は、そのための準備を行うべく、個人としての能力アップを図るためのメニューを考えていきました。

それぞれ能力が違いますし、与えられたポジションや期待されている動きもみんな違います。
一律にチームとして、全員が同じことをやっても意味がありません。

かといって限られた時間の中で、全員がバラバラな内容でというわけにもいきません、選手一人一人の顔を思い浮かべながら、大変でしたが楽しく苦労することができました。

ゴールを奪いゴールを守るという戦いの中で、それぞれに与えられ期待されたポジションがあります。

将棋でいえば、歩には歩の桂馬には桂馬のそれぞれの役割があり、捨て駒という概念はありません。

将棋の駒は動かせるのは一手だけですが、すべての駒の配置に意味があります。

サッカーであれば、一つのボールに対してピッチ上にいる敵味方全員がプレーに関わっています、一人として傍観者になる瞬間があってはならないのです。

1年目はそれが少しあったような気がしました。

ボールを扱う技術は別として、いるべきところに人がいない、それが戦術を理解していないためなのか、それとも体力的なものなのか、私にできることは90分間自分が走りたいところに走り、動きたい動きをできるようにしておくこと、まさに一枚一枚の「駒を磨く」ことでした。

結果は思いの外早く出て、そのまま前期のシーズンを制覇することができたのです。

磨き上げた駒を並べ、優秀な指し手が戦略を練れば、こういう結果になって当たり前だということでした。

生意気にも私が発した 、「私がここにきたから優勝したとは言わない、ただここにいなければ優勝したかどうかはわからない」という言葉が活字になり、その頃からこの自信はどこから来るのかと話題にされたのを覚えています。

「まあそれくらいの気持ちでやらないと楽しくないでしょ」という言葉も付け加えたつもりだったのですが・・・。

勝負の世界に身を置いたのなら、どんな立場の仕事であれ私にしかできないという強い自負がなければ、ただそこにいるだけの仕事にはしたくありませんでしたから。

野球の場合とくに投手に関しては、この「駒を磨く」という言葉が ピッタリします。

ただ一対一の密な関係で、相手が生身の人間である以上、感情の問題が大きな比重を占めてしまいます。

これまでの私は、その関係に入り込んでしまうところがあり、自分が傾けた情熱と同じものを要求してしまうことがありましたが、自己満足に陥ることなく、あくまでも相手の目標達成のお手伝いをしているという立場を超えないよう、自分の力を発揮していかなければなりません。

畑仕事に使う鍬や鋤を作ったり直してくれる、村の鍛冶屋さんの職人が減り、村でその方が仕事をできなくなったら、その先どうなってしまうのだろうという番組を見ました。

高価な治療器械を使いこなし、医療スタッフの一員としての仕事を全うできるトレーナーはどんどん増え続けて行くと思います。

それでも私は、「トレーナーの仕事は駒を磨くこと」、そのための技術を追求していきたいと思います。

様々な競技の様々なレベルの選手が、「西本に自分を磨いてもらいたい」そう思ってもらえる職人であり続けたいと思います。

結果は過程で決まっている

昨日、地元広島で行われた広島カープ対横浜ベイスターズ戦、昨年のオフから指導している篠田純平投手が約1年ぶりの一軍での先発のマウンドに立ちました。

私はご存知の通り、カープのエースとして18年間の現役生活を送った佐々岡真司投手のパーソナルトレーナーとして、引退までの9年間を一緒に戦いました。

その佐々岡君が引退した翌年、入れ替わるようにドラフト1位で入団してきたのが篠田君でした。

申し訳ないですが、佐々岡君の引退で、カープの試合を見る機会も減り篠田君のこともとくに印象がありませんでした。

ドラフト1位で期待されて入団したようですが、これといった結果が残せず、炎のストッパー津田恒美が背負っていた背番号14番も 、今年から新人投手に取られてしまっていました。

もう後がない何とかしなければ、そう思っても現状の環境の中で、自分を正しく導いてくれる指導に巡り合うことができず、日々の努力も結果に結びつくことはなかったようです。

これも縁なのでしょうか、同じような状態から復活し、そこからさらに9年間活躍し続けた佐々岡君のところに相談し、佐々岡君から篠田をなんとかして欲しいという連絡があったのです。

こういう裏話は、本来書くべきではないという意見もあると思いますが、こうして私個人のブログとはいえ表に出すことで、同じような状況に陥っている選手やそれをサポートしている立場の人間、またこれからプロ野球選手を目指す子供達まで、様々な立場の人たちに「私が話しておきたいこと」として、堂々と書いていきたいと思います。

私は根っからの野球少年で、自分が選手として伸びなかったことに対して、考え方や方法論が何か違っていたのだろうというのがずっと頭の中にあり、それが私のものの見方になり、経験を積み重ね理論として確立されてきたのだと思います。

サッカーや他の競技のことでは、私は素人ですから実際にはできません、というお断りをしてからでないと話を進められませんが、こと野球に関しては、あのまま続けていればそれなりのことはできるようになったと思っています。

縁あってサンフレッチェ広島で仕事をしている時も、今の監督である森保選手のリハビリを担当し、毎日一緒に過ごしている時、「僕はね、カープの2軍の選手の育成担当で契約してもらって、一軍の試合で1勝させたらいくら、みたいな仕事をさせてくれたら面白いことができるんだけどな」と真顔で話をし、彼も真顔で、「西本さんなら本当にやりそうだから、冗談にしといてくださいよ」なんていう会話までしたことがありました。

相手がサッカー選手だったとはいえ、トップレベルの選手の体を相手に仕事をして行く中で、「ああこうやればこうなるのか、自分でも子供の頃にこういう指導をしてもらえば、きっと違うレベルの選手に成れたんだろうな」と、しみじみ思うことがありました。

そのあと縁があって指導させて頂いた、社会人野球の三菱重工広島では、その思いとノウハウをすべてぶつけて、平成8年に前年まで7年間遠ざかっていた都市対抗野球全国大会で、決勝戦まで駒を進め惜しくも1点及びませんでしたが、準優勝まで 押し上げることができました。

それから出たり入ったりでしたが、通算7シーズン仕事をさせていただき、一昨年末で卒業という形にさせていただきました。

三菱では、私の立場はとても恵まれていて、最初の時もチームの変革を期待され、私流を導入でき、一度離れた後復帰したあとは、監督やコーチたちがみんな現役の時に指導した選手たちだったので、指導方針やノウハウ、また効果やその結果に対しても、すべて経験してくれているので、何の問題もなく私の考えで指導することができました。

会社側も全面的に信頼しバックアップしてくれましたので、ストレスなく仕事をすることができました。

昨年久し振りに関わったサッカーの仕事では、私の考え方や経験がなかなか理解されず、マスコミからは独自理論だとか、なかには私のものの言い方に、どうしてあそこまで自信を持って言い切れるのか自信過剰ではないかと、怪訝な顔をされることもありました。

どんなスポーツであれ、 私のなかには人間の動きづくりの要素はすべて同じで、競技特性に合わせて多少のアレンジはあるものの、こうすればこうなる必ずできるという確信が出来上がっていたのです。

個人差があるし、そう簡単にできるはずはないという人もいますが、そんなレベルで仕事はしていません。

それこそ私に言わせれば、「そういうレベルの人間しか見たことがないからそう思うんでしょ、あなたたちの既成概念で測れるような人間だと思わないでください」ということなのです。

とても不遜なものの言い方に聞こえるかもしれませんが、どの分野のスペシャリストの方も同じように思っていると思いますが、そう言う方々は世の中からきちんと評価を受け尊敬され、その地位が確立されているのだと思います。

残念ながら私の専門分野でこう言う言い方をすると、ただ大口を叩いているだけの生意気なやつだと思われてしまうのはとても残念なことです。

以前競輪選手が練習中に大怪我をして、復帰を目指すトレーニングを依頼された時には、たまたま近くにある競輪場に通い、一流選手の動きを観察し、レースの競技特性を自分なりに分析した上で、心拍数のことまで考えたトレーニングを行ってもらいました。

また惜しくもプロテストには受かりませんでしたが、もう後1打で合格までいったゴルフの研修生の女性のリハビリとトレーニングを引き受けた時にも、それをきっかけにゴルフを始め、様々なレッスン書を読み漁りました。

そういう努力も私なりにきちんとやっているつもりです。

選手や指導者にはプライドがあるでしょうが、私の目に見える世界には、そう言う人たちからは見えない本質的な何かが見えることもあるのです。

私が自信を持って結果を出してきたことには、いろいろな要素があります。

その一番大きな要素は 「相手が私を信じてくれているかどうか」、これに尽きると思います。

チームであれば複数の選手を相手にしますし、選手だけではなく、私の分野に関してはまったく素人のスタッフ達もいます。

そのすべてが私を信頼しバックアップしてくれなければ、チームとしての結果を出すことは難しいようです。

その点、個人として向こうから指導を受けたいと来てくれる人間は、心構えが違いますから自ずと効果も出しやすく当然結果も見えています。

いくら信頼している人の紹介でも、いきなり「すべてを信じて言う通りやりますからお願いします」と言ってくれる選手はいません。

「お話を伺いたいのですが」、と恐る恐る電話をかけてくるのが普通です。

こと野球の投手の動きづくりに関しては、私のなかで理想の動きと言うものが出来上がっています。

投手の仕事とは何か、目指すべき姿とはどういうものか、その部分に関して私の考え方に納得が得られなければ、目標向かって一緒に努力をして行くことはできません。

幸か不幸か、私の考えに異を唱え、自論を展開できる選手に出会ったことがありません。

そこまで自分の考えがあって、目標を立て進んでいけるような選手なら、私のところへ来る必要などなく、着実に選手としてのキャリアを積み上げているはずだからです。

みんな迷っています、自分が活躍できていた時は何が良かったのか、プロにまでなろうという選手たちです、二軍とはいえそれなりの評価を受けて入団しているはずですし、一軍経験者ならなおさらです。

それが自分の何が良かったのか、そして今何が悪くてこうなってしまったのか、さらにはこれからどうして行けば良いのか、まったくわからないまま、日々与えられたメニューをただ一生懸命こなしているのです。

正しく導くことができない指導する立場の人間たちにも、大いに問題があると思いますが、これはある意味仕方が無いことなのかもしれません。

出口の見えないトンネルを、闇雲に走っているだけです。

そこに私の理論をぶつけました。

静止した状態から140gほどしかないボールに対して、最も効率的に力を伝えるためには、どういう要素があるのか。

運動のエネルギーは、上から下、後ろから前、そして回転、この三つの要素が最大限発揮され、交わるところがリリースポイントであること。

マウンドに埋め込まれたプレートと18.44m先のホームプレートの間で、白いボールが 打者の目に見えている時間をいかに短くするか(いわゆるリリースポイントを見えにくくすると言われる状態です)。

たんにスピードガンの数字が速いことが打者を打ち取れる要素ではないということ。

同じ動き同じリリースポイントから何種類もの変化球を投げられるようにすること。

そのために必要な体の動きを獲得するためのトレーニングはすべて考えてあって、その効果は実証済みであること。


これらのすべてをきちんと納得し、私を信じてついてくる覚悟があるか、それを確認してからしか仕事として請け負うことはできません。

佐々岡君のように年間の契約で仕事をするわけではなく、あくまでもスポットで、シーズンまで10回程度の時間しかありませんでしたが、私の指導も多少は要領が良くなったのか、本人が真剣に取り組んでくれたこともあり、来るたびに変化と成長が見られ、昨年までの彼とはまったく違う投手になっていきました。

そう簡単にはいかないだろうと、またまた既成概念から抜けられない人たちは思うでしょう。

そう思っている限りは、間違いなくそれ以上の結果など得られるはずはありません。

きちんとした目標を定め、それに必要な要素を身につけて行く作業を続けることさえできれば、それなりの結果は必ず出ます。

それなりのという部分が曲者で、ここに私が以前使った 言葉である「負けるとわかっている喧嘩は買わない」という要素が出てきます。

この判断は人間性です。

どうやってもダメなやつはダメということも、残念ながら認めなければならないことかもしれません。

体が大きいとか小さいとかそんなことではなく、理解して努力を継続する能力があるかどうか、そして毎度おなじみのきちんと挨拶ができ、それなりの言葉遣いができ、ゴミが落ちていれば拾ってゴミ箱に入れられる人間であるならば、私が請け負った瞬間に結果は見えているのです。

一番難しいのは「続ける」ということです。

過去にも少し活躍できるようになると、いろいろな誘惑に負けて、私のところに足が向かなくなる選手がいました。

その頃は腹も立ちましたし、なぜだどうしてだという気持ちも強く持ちましたが、今は少し違います。

活躍して喜ぶのも自分、元の状態に戻って消えて行くのも自分、それを選ぶのも自分、私の仕事の範囲を広げすぎると、自分のストレスになってしまうことを何度も経験してきました。

余談ですが、私の血糖値を上げたのも、このストレスを感じやすい性格だったかもしれません。

先発の予定を知らせてきたメールに、私はこう答えました、「精神論は好きではないが、久しぶりの一軍のマウンド、色々な意味での覚悟を持って、性根を据えて上がってくれ。今まで一緒にやってきたことを信じて、今できることをすべて出し切ってくれ」と。

期待以上のピッチングでした、私が伝えてきたことを一軍のマウンドできちんと表現してくれていました。

今朝見た、彼自身のブログに、短い言葉でこう綴られていました、
「オフから取り組んできたことを信じて、これからも続けていきます。」

シーズンはまだ始まったばかり、昨日のようにどんなに良い投球をしても勝ち星に結びつかないこともあるでしょう。

今はやりの言葉ですが、とにかく「ブレないことです」。

久し振りに昨夜は興奮しました。

現場に未練があるのか、チームなのか個人を相手にしたいのか 、後進の方々に経験を伝える仕事なのか、自分が本当にやりたいことは何なのか、いろいろなことを考えた夜でした。

つけ込む余地あり

スペインに行っている鬼木さんから、またまたレポートが入りました。
まずはご紹介します。

こんにちは、 鬼木です。
リーガでバルサの試合を観た次の日、バルサの練習場に行き、下部組織の試合を観に行きました。

8-9歳、13-14歳、女子のトップチームを観ました、もう、笑っちゃうくらいみんな姿勢がいいんですね(笑)

8-9歳でもやってるサッカーはすでに大人と同じ、スピード感が違うだけ、それを可能にしているのはあの姿勢なんだと。
サッカーというスポーツはああいう姿勢でやるものなんだというのをまざまざと感じました。

女子チームはちょっとレベルが劣るようです。
女子のチャンピオンズリーグでドイツのチームとやっていましたが、完全にパワー負けしてました。
普通にしている時は姿勢がいいのですが、ちょっとプレッシャーがかかったりパワーで来られると頑張ってしまって前側の筋肉を使ってしまうシーンが多々観られました。

リーガで観たバルサのトップチームでは、そんな時でもシュッと後ろ側でやれてしまう印象で、ただミスが起こる時は前側を使っている印象です。
そのため、ボールに身体がついて行きません。

ドイツの選手は普通の姿勢はいいものの、パワーがあるので前側を使ってもやり切れてしまう選手が半分くらいいました。
そういう選手は膝にテーピングをしてやっていたりしましたので、そういうことだと思います。
ただ、中には終始美しいシュッとした姿勢でやってる選手もいて、その選手からは頑張ってる感は伝わって来ませんでした。

バルサの女子選手で受けた印象は、下のレベルのチームを観た時に感じたものと似ていて、普通の時は力の抜けたいい姿勢なんだけど、いざという時にがんばってしまい、前側を使うことでその制度が落ちる回数が多い…。
そういう選手たちはやはり3部や4部…と下のカテゴリーに行くほど多かったですし、逆にトップのカテゴリーでは少なかったり、もしくは前側でやり切れるくらいすごかったか?のどちらかだったように思います。

そして何より、僕自身こっちに来てより姿勢が良くなった印象で、平気で一日6時間くらい歩き回っています。
初日は10kgのリュックサック背負って10時間くらい歩いてました(笑)

股関節と広背筋の連動についてはボールを触る足と同側の腕の関係がやはりとても興味深いものです。

帰国しましたら、改めて時間を作って直接お会いしてお話を聞かせていただきたいと思っております。
今日はこれからトップレベルの高校生の練習とチャンピオンズリーグを観て学んで来ます。
またご報告いたします、よろしくお願いいたします。


鬼木さんは、サッカーの指導を主にフィジカルの分野を専門に指導されている方です。
西本塾また、深める会にも参加していただき熱心に私のものの見方を学んでいただきました。

そういう視点を持って指導にあたり、またこうして本場のサッカーを自分の目で見て感じたことをレポートしてくれるのですから、こんなありがたいことはありません。

昨日に引き続きブログを書こうと思ったのは、何度かいただく鬼木さんからのレポートに、私が20数年前感じたことを思い出させてくれたからです。

何度も書いてきましたが、外国の選手は、大きい・強い・速い・上手いと、素人目にはこんな人たちとどうやって対抗したら良いのだろうと思ってしまうほどの違いを見せつけられました。

さらにサッカーというスポーツが、長い歴史の中で日常生活に溶け込み、文化として定着していているわけですから、そう簡単に追いつけ追い越せとはいかないと思ったのです。

体格差はいかんともし難いものがあり、それが日本人がフィジカルが弱いという固定概念につながって行ったのだと思います。

そこを補うために行われてきたのが、肉体改造という名の下に行われている筋力トレーニングということになっていきました。

技術的なことは専門外で、私がコメントできることはありませんが、この体の大きさ強さに関しては、整理しておかなければならないことだと思います。

サッカーに限らず、あらゆるスポーツに、この体格差パワーの違いという問題は存在します。

もちろん日本人の中にも、いわゆる日本人離れをしたという言われ方をする体を持った選手は存在します。

しかし、私が知る限り、ある一定のサイズを超えた選手は、同じくらいの体格の外国人選手に比べて、筋力やスピード持久力といった基礎的な能力が同じかというと、残念ながらそうではないような気がします。

それでも日本人の中では、恵まれた体を持っているわけですから、その体力を生かし、さらに向上させ、その部分の能力アップによって、他の選手との差を広げようとする傾向が強いと思います。

もちろん長所を伸ばすという意味では大切なことかもしれませんが、それでも持って生まれ体が、もう一回り大きく筋力も強い外国人と比べるとどうかということになると、努力によって得られた体とはやはり何か違うような気がするのです。

レスリングや柔道などの体重別競技では、同じ体重でも単純な筋力は外国人選手にはかなわないという言葉をよく聞きます。

これはさすがに自分では体験することができないので、あくまでも聞いた話といことになりますが、かの吉田沙保里選手にしても高速タックルという、スピード重視の技で世界一を守り続けているのですから。

日本では、私の知る限り、小柄でどちらかといえば次のカテゴリーに進めるのだろうかという体の選手ほど、努力の度合いが大きく、精神的にも強いものを持っているような気がします。

大きな選手に負けてたまるかという反骨精神が、どんな困難おも跳ね返し一流にのし上がってきたという選手をたくさん見てきました。

私にはできない死に物狂いの努力も、方向性を間違うと全く結果に結びつかないという例も数限りなく見聞きしてきました。

昨日お手紙を頂いたフットサルの選手の方も、もしかしたらその一人だったかもしれません。

私が「体づくりから動きづくりへ」というパラダイム変換を図ったのも、20数年前スウェーデンで自分の目で見たことが、すべての始まりだったのだと思います。

サンフレッチェ広島で、またヴィッセル神戸で仕事をした時に、欧米の出身で、遺伝的に立派な体をしている選手たちは、そのことに感謝し、それを使ってサッカーをしているという感覚で、今更それをもっと大きくとかもっと強くすることが、自分の能力を高めることにつながるという発想はありませんでした。

ある意味当然のことだと思います。

とくにスポーツもやっていないし、筋力トレーニングもやっていなくても、羨ましいような体をした外国人の方は普通に存在しています。

つけ込む余地はここにあると思ったのです。

体そのものに特化したトレーニングを向こうはやっていないのなら、こっちはそこで対抗するしかないなと思ったのです。

もちろん、外国人選手のような大きくて強い体を目指しても、後付けの能力では限界があり、持って生まれた体を自然に使っている人たちと同じであるはずはありません。

身長にいたっては、トレーニング以前の問題ですから。

そこで考えたのが、今持っている体を、いかに自分の思った通りに動かせるようになるかという問題です。

自分の思ったようにというところが一番の問題で、そのためには人間の体の構造を知り、筋肉の働きや可動域、またどうやってそれらを連動させるかといった、まさに今私が考えている動きづくりのトレーニングの必要性を感じて行ったのです。

そしてその延長線上に、その目的とする動きに必要な体の大きさも、おまけのように付いてくることも、経験的にわかってきました。

これこそ「動きづくりのトレーニング」といえる内容を考え実践してきました。

こんな発想は外国の恵まれた体を持って生まれた人たちからは、絶対に生まれないと思います。

私自身の最大の悩みでもあったことです。

大リーグの投手たちの肩や肘の使い方、私に言わせればまったく理にかなっていません、それでも160キロ近いスピードボールを投げることができます。

私の理論など必要ないのかもしれません。

逆に、彼らには気づかないで欲しいのです、そのままやっていて欲しいのです。

そこに我々日本人選手でも活躍できる隙があるのですから。

鬼木さんのレポートにあるように、欧米の人は普通に皆さん背中がシュッとした良い姿勢をしています。

それが特別なことなどと思っている人は、おそらく一人もいないでしょう。

だからこそ、ここ一番で前側の筋肉を使って力むことが、さらに大きな力をうみ出し、良いプレーに結びつくと思ってくれるのです。

一流選手は、どこかでそうではないことに気づき、シンプルにその姿勢を維持し続けた方が、体は動きやすいということを知ってしまうのです。

一流とそうでないプレーヤーの違いはこの視点で見るとよくわかると思います。

もともと背中が使えているからこそなのですが、背中が使えず普段から前側の筋肉を使ってしまっている我々日本人が、さらに力んでそれらを使ってしまったら、絶対に同じ動きができるはずはありません。

だから背中が使えるようにトレーニングをしましょう、と言っているのです。

体のつくりは人間である以上共通です、外国の方の方が筋肉の種類や本数が多いなどということはありません。

歴史的にどういう生活を送ってきたのかという違いが、今の我々の体に特徴として現れているだけです。

もし、我々日本人のすべてが背中を上手に使えるようになって、サッカーのW杯を連覇したり、日米野球を本気でやっても、日本の方が強いなどという日が来ない限りは、外国の人たちが、持って生まれた背中の動きの強さやうまさに気づき、それをさらに磨き上げることで自分たちの能力がさらに向上させられる、などと言う発想は絶対に生まれないと思います。

さまざまな工夫をして、あきらめず努力を続けること、これが一番得意なのは我々日本人ではないでしょうか。

まだまだつけ込む余地はあります、歯を食いしばって120%の努力だけでは、何の改善も望めません。

日本の選手の中にも、そういうイメージに近い選手が出てきました。

名前はあえて出しませんが、ピッチの上では闘志をむき出しにしたり、目を釣り上げてがむしゃらにという雰囲気は感じられません。

体も大きくなく、というよりも小柄な選手です、目立ちませんがいつも姿勢がよく、動きだしも速いですし無駄な踏ん張りも見えません。

まだ若い選手なので、これから経験を積んでどんどん成長し、世界を驚かす存在になって欲しいと思います。

無い物ねだりの体づくりではなく、動きづくりのためのトレーニングを考え続けていきたいと思います。


広背筋のこと

今日から4月、我が家の末っ子で三男も専門学校を卒業し、社会人としてのスタートを切りました。

卒業式を終えマイペースな生活を送っていましたが、今朝は6時に起きてきちんと朝食をとり、7時少し前にスーツにネクタイ姿で出社して行きました。

私は高校を卒業してすぐ、愛媛の宇和島から東京でのサラリーマン生活が始まりましたが、慣れない土地に友達もできず、なんでこんなところに来てしまったのかと、ホームシックを通り越して後悔の日々が続いたことを思い出します。

なかなか夢を持てない世の中になったと言われますが、自分の目標を見つけてこれから本当の意味での自分の人生を歩んで欲しいと思います。

今月の19・20日に行う第4回西本塾に初めて女性の方からの申し込みをいただきました。

下は中学校の1年生から私と同年代の方まで、北は北海道から南は九州まで、年齢も目的も様々な方々が、これまで30数名参加していただきましたが、考えてみると女性の方の参加はありませんでした。

スポーツトレーナーという仕事に限っても、女性のスポーツ選手に対して女性のトレーナーがいるのは当然のことです。

その他、スポーツ選手や施術を業としている方、また色々な意味で私の考え方に興味を持っていただいている女性の方も多いと思います。

どんなことでも最初の一人というのは勇気がいることかもしれませんが、今回をきっかけに、たくさんの女性の方々にも参加していただければと思います。

今朝、今月予約を頂いているフットサルプレーヤーの方からお手紙が届いていました。

限られた時間の中で、少しでも多くのことを学んで帰ろうと、ご自分の現状や改善したい点がきちんと整理され、便箋6枚に丁寧な文字で書かれていました。

なんでもメールで済んでしまう便利な世の中ですが、自筆の文字というのはやはり心に響いてくるものがありますね。

こんなことは初めてだったので驚くとともに、気持ちが伝わり、私も心して応えなければと身が引き締まりました。

高校時代はサッカー選手として全国制覇のメンバーだったそうで、こういうきちんとした方ですから、さらに上を目指すための努力は惜しまなかったようですが 、その努力の方向性と手段が、私のブログに接していくうちに、もしかしたら少し違っていたのではないかと思い始めたようです。

まさにこういう思いの方はたくさんいると思います。

あんなに頑張ったのに、周りの誰よりも与えられたメニューを真剣にこなし、さらに加えて自分なりの努力も惜しまなかったはずなのに、目指す効果は得られず、自分はここまでの選手だったのかと思うしかなかった、そんなもやもやした気持ちでアマチュアとしてプレーを続けたり、競技を離れてしまう人も多いと思います。

そんな中で見た私のブログの中身に、もしこんなことを指導してくれる人がいたら、せめて知識として知っていれば、もう少し違う結果になっていたのでは、そんな思いでブログを読んで頂いている方も多いと思います。

だからこそ私は、どれだけの人の目に止まり、どういう風に伝わるかはわかりませんが、今まで見てきたたくさんの選手たちや一般の方々に与えて頂いた、貴重な経験から生み出された私の理論を書き綴っているのです。

「もう少し早く西本さんに出会っていたら・・・」 これまで何度聞いたかわからない言葉に応えるためにも、私と志を同じくして、知識や方法論を共有していただける仲間を増やしていくために「西本塾」を行っているのです。

前置きが長くなりましたが、ここからが今日の本題です。

これまでスポーツにおける動きづくりを考える上で、最も重視してきたのは背骨を介して行われる、肩甲骨と股関節の連携動作だと思ってきました。

その動きの不自然さを解消することが、そのまま動きの良さにつながり競技動作を改善し能力向上につながっていきました。

その為に色々なトレーニングのやり方を考え、選手の意識も変化させていきました。

とくに一番得意としている野球の投手の動きづくりでは、目に見えて効果が現れ、逆になぜこういう発想で指導ができる人間がいないのかと、こちらが不思議に思うほどでした。

その答えは簡単で、自分がそういう発想でないまま選手を続け、指導する側になっているのだから仕方が無いと言えば仕方が無いことなのかもしれません。

それでも指導する側になった時、自分の何が良くて何が足らなかったのか、きちんと整理できれば、指導する発想も変わってくるはずなのに、結局は自分の経験と既存の常識から離れられないのでしょうね。

この肩甲骨と股関節の連動、言葉にすればこれだけですが、具体的に説明し指導してく中で選手に理解させるのは、とても難しいことでした。

言葉は悪いですが、例えば投手なら「考えなければならないことは他に山ほどあるだろから、体のことは私に任せて、とりあえず私の言う通りのトレーニングをやって、その効果や達成度も私が判断するから、それを信じてあとはマウンドでしっかり打者と戦って結果を残してくれ」、ということになっていました。

1対1の関係ですから、それはそれで用が足りていましたし 、自分の中できちんとした理論と感覚がマッチしていれば、第三者に理解されなくてもとくに問題はなかったのです、

それがこの数ヶ月、一流選手の動きを言葉で分析したり、私の考え方をこうして言葉で表したり、西本塾に参加して頂いた方が、さらに誰かに伝えて行くということができるようになっていただくためには、もう一歩踏み込んで具体的にイメージしやすい何かが必要になってきました。

それがこの「広背筋」という筋肉の存在でした。

もちろん知らなかったわけではありませんが、「筋肉の仕事は骨を動かすこと、それ以上でも以下でもありません」と、固有の筋肉を前面に出して、なになに筋を鍛えればこういう効果がありますとか、なななに筋を鍛えるためにはこういうトレーニングをしましょう、的な言い方が好きではなかったこともあり、あくまでも背骨を介した股関節と肩甲骨の連携連動、そのために働いている筋肉の一つという位置づけでした。

ところがサッカーというスポーツで、超の付く一流と呼ばれている選手たちと、そうでない選手たちの動きを比べて何が違うのだろうという作業を進めていく中で、このブログで最近良く登場する「背中がシュッとしている」という姿勢を表す言い方が、キーワードのように思えてきたのです。

20数年前、スウェーデンで初めて見た、日本人選手と外国人選手の体つきやその使い方の違い、それに対抗するためにずっと追い求めてきた「体づくりから動きづくりへ」という発想の転換によるトレーニング。

そのすべてが、この「背中をシュッとした状態で動ける体を求めてきた」と言っても過言ではないと気づいたのです。

股関節が自由に動けるためには、骨盤の後方を引き上げ、大腿骨との角度をできるだけ大きくしておく必要があります。

肩甲骨が自由に動ける状態を作るためには、背骨のS字カーブがしっかりできていなければなりません。

良い言い方ではないと言いましたが、日本的に言う胸を張って背筋が伸びた良い姿勢、背中がシュッとして見える姿勢を作ることに一番貢献してくれているのが「広背筋」だったのです。

もちろん単独で行っている仕事ではありませんが、何はともあれこの広背筋をきちんと意識して使えるようにトレーニングしておくことが、姿勢の問題のみならず、私が提唱する歩く走るの基本動作に直結し、その延長線上にあらゆるスポーツ動作があると思うのです。

これまで色々なトレーニングを考え指導してきましたが、背中を使っていると言う感覚はなかなか実感してもらうことができませんでした。

そんな時は「背中側の伸筋群は、使わずして使われている筋肉で、今がんばっていますと言うような感覚まで使ってしまうと、明らかに使いすぎて力んでしまい、使わないで欲しい前側の屈筋にまでがでしゃばってくるので、わからないくらいでちょうど良いんです、うまく使えている結果として同じ重量が軽く感じたり、動きがスムーズにできるようになりました」と、説明してきました。

それが広背筋という筋肉の、解剖学な知識としての起始や停止、またその働きから説明し理解してもらった上で「フライングバック・トレーニング」を行ってもらうと、なるほどそういうことかと、どなたでも実感していただけるようになったのです。

そのうえで歩く走るをやってみると、これまたなるほどねと理解していただけるのです。

何が幸いするかわかりません、サッカー選手の動作分析から様々な発想が広がり、指導の幅を広げてくれています。

広背筋の停止部位が、上腕骨の小結節にあることがこれほど大きな意味を持っていたのかと、今更ながら人体の巧妙な構造に驚かされます。

広背筋が何気なくしっかり働いてくれて、背中がシュッとしている外国の方々の体、腰が落ち背中を丸め、なんとなく品粗に見えてしまう我々日本人の体。

ならば今日から、いや今から意識を変えて、少し眠りかけている我々の広背筋に刺激を入れ、本来持っている働きを取り戻してもらうための刺激を入れていきましょう。

その努力が、何世代か後の日本人の体を、外国の方々に見劣りしない、背中のシュッとしたさっそうとした体に作り変えてくれるでしょう。

プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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