取り組む姿勢

このブログを読んで、どうしても私の指導を受けたいとコメントをくれたサッカー選手が、Studio操を訪れてくれました。

サッカー選手として一番旬の20代前半を、ケガのリハビリに明け暮れ、まともにプレーができていない状態で、もう大丈夫だと復帰してはケガの繰り返しに、このままでは選手生命が終わってしまうと、大きな覚悟をもって私の指導に賭けてくれたようです。

コメントに書かれた彼の状況はけっして楽観できるものではなく、私ができる限りのことをしてあげられたからといって、すぐに復帰という訳にはいかないかもしれないと思いました。

それでも何か彼の役に立つことができるかもしれないと、彼の申し出を承諾していました。

最初に届いたコメントの文面からは彼の必死さが伝わり、昨日広島に到着したというメールをくれたことからも、彼のきちんとした人柄が想像され、本当に何とかしてやらなければの思いを強くしました。

今朝9時、時間通りに現れた彼は、礼儀正しく挨拶をしてくれ、話す言葉もしっかり自分のことを伝えることができ、久しぶりにスポーツマンらしい人間に出会えた気がしました。

月曜日は基本定休日としていますが、彼の熱意はそんなことで断ることはできないほどのものでした。

両膝とグローイングペインの手術を経験し、いまだに通常の練習には入れず、リハビリの毎日だそうで、少し無理をすると膝に水がたまる状態が続いているようです。

まず私がしたことは、からだほわっとから全身を緩め、いくつかの操法で体の動きを確認していきました。

曲がりにくかった膝もかかとがお尻に着くようになり、他の動きでも左右差が少なくなり全身の連動を誘発できたので、これはいけるんじゃないかと期待が持てました。

まずは相手の体と考え方を知ることから始まります。

こちらの言うことをしっかり理解してくれ、体の変化もすぐに分かってくれるので、こちらの立場としてはとても扱いやすいタイプです。

その後は私の考え方を伝えながら、様々なトレーニングを行ってもらいました。

一つ発見だったのは、彼はお父さんがエジプトの方で、遺伝的には我々よりもずっと背中を使うということに関してアドバンテージがあるのかと思ったら、日本に生まれ日本に育った彼の肉体は、我々普通の日本人と同じように広背筋の使えない、屈筋重視の前掛かりな使い方しかできない体になってしまっていました。
やはり肉体も考え方も、環境という後天的な要素の方が強いのだと、改めて実感しました。

彼の肉体も屈筋重視のトレーニングによって作られ、見た目には十分なサイズを持っていましたが、見事なまでに広背筋が機能しておらず、手術の跡がどうのこうのではなく、この広背筋の意識さえ変えられれば、早期の復帰も可能なのではと期待が持てました。

午前中の室内トレーニングを終え、一緒に食事をしながら話す彼の口からは、まさに20年前に苦楽を共にして戦った広島時代の選手たちを思い出させてくれるような、侍スピリッツを感じました。

つい最近接した選手たちとは違う、覚悟というか取り組む姿勢の本気度が違います。

その熱い気持ちが午前中だけの約束を午後まで引っ張らせ、外に出て走りや動き方の実技まで行いました。

こんなに気持ち良く走れたのは久しぶりとか、こんな動きはできなかったとか、素直に表現してくれて、私もどんどん気持ちが入っていきました。

もし私が、彼が所属するチームのスタッフだったら、もっともっと早く復帰させられたのになと思わずにはいられません。

当たり前のことを当たり前にやることで満足してしまい、結果にこだわることがなくなってしまって、まるでサラリーマンのようにその仕事を続けている、名ばかりのトレーナーたちのやり方には当然満足しておらず、本当のプロ意識をもったトレーナーに初めてで出会ったいう言葉は、私にとって十分な褒め言葉でした。

腕を振って地面を蹴って体重移動で走る方法から、股関節のローリングを使っての重心移動で走ることを知ってしまった彼が、その動きを現場でどう使ってくれるのか、まだまだ未知数ですが、彼の覚悟をもってすれば、きっと周りが驚く動きを見せてくれる日も近いと思います。

彼とは話が合うと言いますか、彼が合わせてくれているだけなのかもしれませんが、昭和の男を感じさせる泥臭さがあり、顔を見るとエジプト人の血を引いた彫の深い端正な顔立ちとのギャップが、なかなか楽しいです。

何とかしてやりたい、そう思わせてくれた彼との関係は、この後一緒に食事をし、明日の午前中まで続きます。

そう遠くない日に彼が復帰し、ピッチに立つ姿をイメージしながら明日のトレーニングの内容を考えたいと思います。

本気の人間を相手にするのは本当に楽しいです。

彼にも一発で私が組織に合わない人間だと見破られてしまいましたが、こうして私を頼ってくれる人間に対しては、私でなければ見えない部分をしっかり見て、私でなければ言えない厳しいことも言い、私でなければできないことをしっかりやって、彼の役に立ちたいと思います。

どんなことにも言えることです、取り組む姿勢の本気度がすべての結果を決めると思います。
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あらためて「体作りから動き作りへ」

サッカーW杯、日本代表の戦いはあっけなく終わってしまいました。

それぞれの立場で思うところがあると思います。

サッカーをよく分かっている人たちにとっては、あまりにも過度な期待をかけ、視聴率を稼ぐためだけのテレビ番組に踊らされたり、選手自身が発信するポジティブすぎる発言に、眉をひそめてしまっていたかもしれません。

結果は出てしまいました、もう何を言っても後の祭りとはこのことです。

誰が悪いとか、何が悪いとか、そんなことを言う暇があったらこれからどうするかと言う建設的な考えを発言した方が精神衛生上もいいのではないでしょうか。

我々が何を言ってもどこに届くのか、届いて欲しい相手は聞く耳を持ってくれるのか、そんな歯がゆい思いから、とりあえず言いたいことは言っておこうと言う気持ちになるのも当然だと思います。

あるサイトをたまたま見たら、選手個人に対する辛辣な書き込みが、驚くほどの数になっていました。

それで気が済むのならそこですべてを吐き出して、本当に日本のサッカーを応援する気持ちをもう一度再確認できたのなら、引きずらないで4年後に向かって気持ちを切り替えて行きましょう。

今回私が一番残念だったことは、「自分たちのやりたいサッカー、日本らしいサッカーができなかった」と言う言葉が何度も聞かれたことです。

それは即ち、選手一人一人が、「自分はこういう動きをしたかったのにそれができなかった」ということではないでしょうか。

個人として自分の本来やろうとしている動きができないのに、それがチームとして同じコンセプトを共有し、お互いを信じあえる状況など作れるはずがありません。

これを単純にコンディショ二ングの失敗とか、個人の能力不足の問題として処理してしまうのでは、絶対に改善はあり得ないだろうと思います。

私がこのブログに何を書こうと、代表チームの何が変わるわけではありませんが、子供達を指導している方々や保護者の方々、またサッカーに限らずすべてのスポーツに関わっている皆さんに、こんな考え方もありますよという、私個人の考え方として読んでいただければと思います。

私の考えにいろいろなご意見はあろうかと思いますが、評価は皆さんそれぞれにお任せします。

まず体のサイズで言えば、最初にお互いが交差しながら握手を交わして行くシーンを見ると、他の国の選手たちとはまるで大人と子供の違いがあります。

たとえ身長が負けていなかったとしても、体の厚みというか体つきというか、これまたとてもかないません。

そういうところから日本のスポーツ選手は肉体改造という甘いことばに誘われて、体作りのためのトレーニングを行う傾向が強くなってきました。

遺伝的に持って生まれたそういう肉体と、後付けで作り上げたサイズだけ似せた体とでは、本来目的としている動きに差があることは明らかです。

自虐的な表現になりますが、残念ながら大柄な外国選手に比べて貧弱としか言いようがない我々の体で、そういう選手たちと同じピッチで一つのルールの中で戦わなければならないとしたら、与えられた体を使って、いかに目的に応じた動きが 出来るようにするか、これしかないと思います。

日本人の中にも外国の選手と遜色のない立派な体を持っている人もいます。

しかしそれは割合にするとものすごく少ないもので、例えばサッカー選手をJリーグの選手としてスカウトする時の条件が、185センチ80キロ以上などという規則を作ったとしたら、いったい何チーム作れるのでしょう。
今回の大会で決勝トーナメントに進んだメキシコチームは、体格的に日本チームとそれほど違わないという意味で、我々でも出来るはずだとか、お手本にしなければという意見も聞きますが、体を自由に動かすという本質的な部分が備わっていなければ、大きいとか小さいとか そんな話ではないはずです。

私が作った技術の定義は「自らの意図(企図)した筋肉の収縮活動を反復継続して行うことの出来る能力」としています。

自分が何をやりたいか、何をしなければならないか、その正確な判断と予測の元に、脳からの指令によって筋肉を収縮させ骨を引っ張って関節の角度を変えるということが人間の体を動かすということです。

目的とする動きというものは、それぞれのスポーツで違いますし、そのレベルに対しても必要とされる動きは変わってきます。

私がずっとテーマとして取り組んでいる「体作りから動き作りへ」という言葉に、「動きが良くたってやっぱり相手に負けない体がないとダメだよね、そんな理屈ばかり言ってても」 ずっとそう言われてきました。

相対的な考え方としてサイズ的に大柄な選手にかなわないとしても、動きで確実に上回ったとしたら、その時その選手の体は、私の技術の定義の部分で、相手を上回る体の動き(技術)を発揮できる体を作れたと言えないでしょうか。

そういう意味で、「動き作り」の先には、かならず「体作り」というオマケがついてくるのです。

動くための体です、目的とする動きを獲得するために動きづくりのトレーニングを継続した結果、動きそのものを手に入れ、その結果としてそれに必要な体も手に入れることができていたという、二次的な効果としての体作りができたと考えるのです。

それはただ単に数値で表されるサイズの変化や、トレーニングで扱う重量や回数の変化ではなく、個人としてのパフォーマンスを向上させることを目的とした動き作りのためのトレーニングであるべきだと考えます。

動きそのものが物足りないということは、まだまだその目的に対して必要十分な体も出来ていないということになります。

もっともっと動きづくりを追求しなければなりません、その結果として、自分の目指したところに近づけたとしたら、さらに動きの質を高める欲求が出てきます、この欲求には際限がありません。

もっとうまく動けるのではないか、もっと効率的な動きがあるのではないか、体作りでは味わえない楽しい作業が続きます。

その作業に終着地点はありません、また年齢やその時の状況によって目指す高みも違ってきます。

この考え方を理想とする利点は、単純に若い時の肉体のピークを追い求めることではないということです。

経験を積み必要な動きを見極められることによって、獲得し発揮しなければならない動きの質は変わってくるはずですから。

その感覚的な部分にきちんと向き合えるようになれば、歳を重ねることへの不安も減ってくるはずです。

私がこれまで深く関わった選手に、それぞれの競技でピークになる年齢を過ぎた選手が多かったのも、単純な肉体の衰えをカバー出来る何かに気づいてくれたからだと思います。

逆に言えば、もっと若い頃から、いえ子供の頃からそういう発想を持ってくれれば、無駄に遠回りしないで、本来の技術向上、動きづくりのトレーニングを行い、体のサイズでは明らかに劣っていたとしても、海外の選手たちに一歩も引けを取らない動きで、見ている我々を驚かせてくれるようになると思うのですが。

現場を離れてしまい、どこかで誰かが私の考えを具現化してくれることがあるのか、まったくもって想像もつきません。

現実的にはまったくどこにも届かず、生かそうと思ってくれる人もいないかもしれません。

プロという組織で結果を残すことで、他のクラブにも影響を与え、アマチュアの皆さんにも興味をもってもらい、この考え方が独自なものでも特別なものでもない、至極当たり前のトレーニング理論になって行くこと、これが私が描いた大きな夢でした。

その夢を果たすことは出来ませんでしたが、一人でも多くの方に気づいていただき、その一端でも伝わって実践していただけるように、発信を続けて行きます。

想いは届くそして繋がる

西本塾に参加していただいた方には、二日間の感想をお寄せいただくことをお願いしています。

昨日ご紹介した5名の方以外の3名も、なんと昨日のうちに送っていただき、参加した8名すべてが翌日に送っていただいたという、西本塾も6回を数えますが、初めてのことでした。

このことだけでも、今回参加していただいた皆さんの意識の高さや真剣さが伝わってきて、本当にありがたいことだと思います。

以下ご紹介します。

第6回西本塾に参加した荻○です。
西本先生、2日間大変お世話になりました。
私は、過去にアメリカンフットボール、柔道、サッカー、水泳などに携わってきて、何となく強い選手や上手い選手は身体の後ろ側を使っていて立ち姿が綺麗だと感じ、選手達に身体の後ろ側を鍛えるトレーニングをメインに指導してきました。
ただ、なぜ背中なのか?どういう理屈で身体の後ろ側を鍛えた方が良いのかという所が自分の中で今ひとつ曖昧で、曖昧なまま現在に至りました。
昨年より、縁あって車いす陸上の選手のトレーニングを見るようになり、やはり背中を使わなければ、鍛えなければと思ったのですが、自分の中に背中の筋肉を鍛える事に対する曖昧な考えしかなく、健常者と違い使える箇所が限られている方々を指導するには、曖昧な部分をクリアにしなければならないと思い、色々と調べている時に西本先生のブログに辿り着きぜひ話を聞きたい、体験したいと思い参加させていただきました。
2日間は充実していて、まさにアッという間に終わりました。
今まで本やブログを読んだだけでは理解出来なかったことが、この2日間の講義と実技を通して自分の身体の中に感覚として残ったことは何物にもかえがたい貴重な経験となりました。
2日目終了後には車いすの方でも出来るオクタントトレーニングをわざわざ作成して教えていただきありがとうございました。
早速、今日2人の選手の練習がありましたので、西本塾の話をし、車いすを漕ぐ時の身体の使い方や競技用車いすに乗る時のポジションなどについて話し合いの場をもち、その後にフライングバックトレーニングとオクタントトレーニングを選手にやってもらいました。
2人とも背中の筋肉を使っていることや、身体が連動して動いている事を感じられたようです。
特に腹筋・背筋の効かない選手が、身体が連動して動くということを感じられた事に、驚きと同時に嬉しい気持ちになりました。
もう一人の腹筋・背筋が効く選手はフライングバックトレーニング後に身長が高くなった(座高が高くなった)と言っていました。
2日間先生から教えていただいた事をベースに選手とコミュニケーションをとりながら、選手それぞれの障害に合ったやり方を試行錯誤して、根っこを深めて行きたいと思います。
最後になりますが、西本先生、奥様、参加者の皆様2日間ありがとうございました。
皆様との出会いに本当に感謝いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。

第6回西本塾に参加させていただいた、有○です。
地元なのに書き込みが遅くなってしまい申し訳ありません!子供達に伝えてからと思って、現在に至ります。
西本先生2日間ありがとうございました。
体の知識は素人レベルですので、色んな考え方をとにかく全て受け入れて、吸収しようと思っていました。
講義が始まり、西本先生が説明して、実践した結果、自分の目の前にある現実が、今までの知識が間違いというか、自分は何を学んでいたんだろう?あれはなんだったんだろう?と過去に指導した選手達に申し訳無いなとさえ思いました。
体が一番動きやすい動きをさせる。その動きを作る。
文字で見て、言葉を聞いて解ったような気でいましたが、肩甲骨の動き、股関節の動き、広背筋のうねりや使い方、綿の感覚、歩き方走り方などを間違いながら、不細工ながらにも体感するたびに感動とともにポジティブに落ち込みました。
からだほわっとなんて、気持ちよすぎて笑ってしまいそうになるくらい気持ちよくて、本当に良いものは人を笑顔にさせるんだなと、自分の指導も厳しくも笑顔がこぼれる指導にしなくちゃいけないなと思わせて頂きました。
西本先生は、とても熱い方で、終始圧倒されて、たまに目を合わせるのが怖いなと思うほどでしたが(笑)。
その熱さが2日間をあっという間に過ぎ去らせてしまいました。
そして、他の受講者の方々は専門の方が多く、学びとる姿勢に本当に感動して、刺激を受けました。
そんな方々に出会わせていただけたこの西本塾に本当に感謝しています。
僕は西本塾を終え、帰り道少し重い荷物を背負いながら、歩き方を練習していると、物凄く軽くなる瞬間があり、めちゃくちゃ感動しました。
うわっ!こんなに軽くなるなら絶対疲れにくい!これは、子供達になんとか不細工でも伝えなきゃいけないと思い、歩き方ではないですが、本日やり易いフライングバックと競り合いの部分を見よう見まねで指導したら、とても食い付きがよくて、夢中で実践していましたし、吸収も早かったです、やはり子供は天才です。
今後は、2日間で学んだこと見よう見まねでやって、深めて、伝える子供それぞれに合った形を探せたら良いなと思っています。
そして、動きの中で姿勢と使い方が出せるように指導して、何年後かにあのコーチの指導良かったなと思ってもらえるように、頑張ります。
ちなみに、腕を使ったデモはかなり子供たち興味津々でした!
散文になってしまいましたが、本当にありがとうございました。

第6回西本塾に参加させていただきました、東京の鈴○です。
2日間という短い期間でしたが、たいへん濃密で刺激に満ちた時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます。
また、全国津々浦々から広島に集った参加者の方々も、それぞれ個性的で、意識が高く、友好的でとても良い雰囲気の中で学ぶことができました。このご縁に対しても感謝したいと思います。
以下、私からの感想を送らせていただきます。
今回、私は「スポーツ指導者」「操体臨床家」「いちサッカーファン」という3つの視点で西本塾にのぞみましたので、それぞれの視点から感じたことをお伝えしたいと思います。
◆スポーツ指導者として
今回を含め、過去に西本塾に参加された方の大半は、スポーツ指導・トレーナー関係者かと存じます。
西本先生のブログに掲載された「感想」を拝見していると「驚いた」「想像以上だった」「目からウロコ」といった表現が多く、いったいどのような理論・実技を体験することになるのか…とドキドキしていました。一方で「驚き」のハードルも相当上がっていたのですが、それでも実際に経験するフライングバック、重心移行の走法、オクタントトレーニングは、驚きに満ちたものでした。
具体例が多すぎるので、全てのポイントを挙げるわけにはいきませんが、例えば「動きだす」という行為は、これまでは地面を蹴り→反力を得て→体重移動するのが「当たり前」と考えていましたが、「落下エネルギーを利用した重心移動」と捉えると、全く違ったスムーズな動きだしが可能なのだということを身をもって知ることができました。
他にも「屈筋vs伸筋」「体当たりの意識(石と綿)」などなど、既成概念・慣例に捉われない理論に感銘を受けました。
◆操体臨床家として
抽象的な表現となってしまいますが、私がこれまで関わってきた臨床としての操体が「静」のイメージだとすると、今回は「動」の操体を体験させていただいた…という印象を受けました。どちらも「連動」「息・食・動・想の調和」「自己責任」「個性にあわせる」…といった共通したコンセプトがベースとして存在し、目的に応じた活用法があるのだということを、身をもって体験することができました。
特に印象的だったのは「オクタントトレーニング」です。そのダイナミズム、筋肉の動き、声、反応、テンポに圧倒されました。
文字情報として捉えるイメージとは全く違うものでしたが、確かにこれは操体のメソッドを応用したトレーニング法なのだと実感しました。
一方「静」の面である「からだほわっと」は、単純に痛みのある部位に対してアプローチするのではなく、末端から「連動」を体感してもらう手法として、トップアスリート・一般の人を問わず、万人に通じる技術なのだということを改めて実感しました。
◆いちサッカーファンとして
そもそも、私が西本先生の存在を知ったのは、雑誌「Number」にて木崎伸也さんが書かれたサッカー記事がきっかけでした。
スペイン代表MFイニエスタ選手の身のこなし、川崎フロンターレの日本代表FW大久保選手の“井げたの動き”が操体視点で解説されているのが、いちサッカーファンとしてたまらなく興味深かったのです。今回の第6回西本塾は、ちょうどブラジルワールドカップの真っ最中ということで、ファンペルシー選手、ミュラー選手、ロッベン選手のスーパープレーを題材にして西本理論を解説していただけたことで、個人的には1.5倍以上の理解度を得ることができたように思います。
また、サンフレッチェ時代、ヴィッセル時代、フロンターレ時代の西本先生の実体験を元に、貴重なお話がたくさん聞けたことも素晴らしい経験でした。
(※西本先生には、ぜひ次期○○JAPANのコーチになっていただきたい!と、参加者間でも盛り上がっていました)
今回西本塾で学ばせていただいた理論は、すぐにでも日々の生活、臨床、トレーニングに活かしていけるものばかりだと思います。
また、著書やブログからイメージする西本先生と、実際にお会いする先生のパーソナリティは、良い意味でギャップがありました。
2日間でおよそ20時間におよぶ講義でしたが、先生のユーモアと、ウィットにとんだギャグ(ダジャレ?)のおかげで、一切退屈することなく、あっという間の2日間でした。
また温和でご丁寧な対応をしていただいた奥様にも感謝申し上げたいと思います。
他にもまだまだお伝えしたい&お話したいことがありますが、一旦ここで送らせていただきます。
またお会いできることを心より願っております。


私の体は一つしかありません、私にできることなどたかがしれています。

つい一年前まで、後継者どころか私の考えていることを理解できる人間などいるはずがない、褒められようとけなされようと、わかりもしない人間からの評価など自分にとってはどうでもいいこと、それが本音でした。

それがこうして自分が経験し身に付けたものを、誰かに伝えるということが、こんなにもやりがいのあることだったのかと我ながら驚いています。

20数年試行錯誤を続けてきて今があり、おそらくはこれからもそれが続いて行くんだと思います。

障害者スポーツ選手のトレーニング、少年サッカーの指導、そしてこれから施術者としての人生を歩もうとしている方、それぞれの皆さんに未来があり、新しい経験を積み重ねて行かれるのだと思います。

皆さんの「誰かのために」という想いに、私が歩んできた人生の一部が少しでもお役に立てるなんて想像もしていませんでした。

人生の折り返し地点を過ぎてしまった私ですが、皆さんのこれからの歩みの中に、私という人間が関わり続けて行けるとしたら、人生の後半戦ももっともっと頑張り続けなければいけませんね。

それから皆さんが、家内のことにまで気を使っていただく言葉を寄せていただき嬉しく思います。
普段はスーパーでパート勤をしており、西本塾の時だけ休んで手伝ってもらっています。
好き勝手な人生を歩んでしまい、未だにパートを続けさせてしまっていますが、私の仕事を手伝ってもらわなければならなくなるほど忙しくなってくれるように、もう少し気合を入れて頑張らなくてはなりません。

西本塾に参加していただいた皆さんが、全国各地でその理論や実践を広めていただく活動を行っているようです。

たった二日間の講習会ですが、私なりに精一杯お伝えしていますので、それなりの理解をして指導していただけていると信じていますが、座学での理解度や実技の動きを思い出して、あの人本当にちゃんと教えられるのかなと、ちょっと心配しています。

根っこは掘れば掘るほど深さを感じ、真理を探求すればするほど、それが遠く感じられるものです。
形だけを教えても、上っ面の理論らしきことを伝えても、それが本当に役に立つとは思えません。

相手が中学生であろうと小学生であろうと、伝え方次第では深いところへ入っていけます。
まずは形からかもしれませんが、伝える側は根っこを掘り続けることを忘れないでください、私が伝えたことはそういうことです。

それぞれご自分の理解をさらに深める努力を続けていただき、このブログのタイトルである「木を見て森を見ず」にならないようにしていただきたいと思います。

さていよいよ明日は予選リーグの最終戦、日本の代表として力の限りを尽くして頑張ってもらいたいと思います。
我々にできることは選手たちを信じて応援し続けることだけです。

もう一度大きな声で「ガンバレニッポン!」

お知らせです。
次回の「西本塾を深める会」、7月12日と13日の2回行います。
詳細はスタジオ操のホームページをご覧ください。

疲れがどっと・・・

今日のnumberwebにスポーツライターの木崎さんの記事がアップされました。

すでに何度か紹介されている、私のサッカー選手の動き分析がまた紹介されています。

このブログでも何度も書いてきましたが、私はJリーグという日本のプロサッカーリーグのチームで3チーム、4シーズンと少し仕事をさせていただきましたが、ボールをまともに蹴ることもできないずぶの素人です。

そんな私ですが、サッカーそのものの経験はないものの、サッカー選手や野球選手を中心に、様々な人間の体を相手に20数年仕事をしてきた人間として、その経験と養ってきた目を通して、選手個人のワンプレー・ワンシーンを、穴が開くほど見続けるという作業をしていると、もしかしたら一般の方では気づきにくい何かを見つけ出すことができるのかなと思っています。

ですから、それは私の目に見えたことであって、それが正しいとか間違っているとかいう評価を言われても、何ともお答えのしようがありません。

こういう仕事をしてきた人間には、この選手の動きはこういう風に見えるんだと、そう思っていただいて、それ以上でも以下でもないことをお断りしておきます。

そのうえでもし、私の動きの見方で参考にしていただくことがあったり、新しい視点を持っていただけたとしたら、それはとても嬉しいことです。

サッカーのルールや難しい戦術論を抜きにして、同じ人間が行っているとはとても思えないような超人的なプレーも、じっくり眺めるとそういう風に見えるんだと思っていただいて、楽しみ方にもう一つ加えていただければと思います。

それにしても今回切り取られたシーンの中で、ドイツのベイル選手の、いわゆる「ごっつぁんゴール」に、焦点を当ててきた木崎さんは、何とマニアックな視点を持ってしまったかと、私も驚きました。

スポーツライターとしてサッカーを中心に活躍されたいる木崎さんですが、私との出会いから、記事の内容があらぬ方向へ行ってしまわなければと密かに心配しています(笑)

ベイル選手は以前に見ておいてほしいと言われたことがあり、その際にもゴール前での同じようなシーンがいくつかありましたので、たんに良い所にポジションを取っているとか、ゴールの嗅覚に優れているというような抽象的な表現ではなく、動きそのものに何か秘密があるのではと感じていましたので、依頼された選手の中にベイルの名前があり、またそのシーンそのものを言われた時には、趣味があってきたというか、見るべき視点が分かってきたぞと、私も嬉しく思いました。

この動き分析の仕事は、けっして私個人の趣味や興味から始まったことではなく、木崎さんの新しい視点から生まれた企画で、私はその協力者として名前の挙がった選手をユーチューブで探しているだけなので、皆さんの中には、あの選手あのシーンを私ならどういう風に分析するのか、という興味を持っていただく方もあるかもしれませんが、申し訳ありませんが個人的なご要望にはお応えできませんのでご了承ください。

それよりも皆さん一人一人の感性で、そういう作業をしていただければ、ワールドカップがもっと面白くなるかもしれませんよ。

さて日本代表、崖っぷちに立たされてしまいましたが、昨年のJリーグの最終局面を思い出してください、我々広島に住んでいる人間も、さすがにもうダメかなとあきらめかけた連覇の夢が、まさに奇跡のように達成されたではありませんか、代表チームの今と比較することはできませんが、可能性が0ではないということは、あきらめる必要はないということです。

最後の最後までテレビの前で応援を続けたいと思います。

そんなワールドカップ間只中の昨日一昨日の二日間、6回目を数えた「西本塾」が8名の方々にご参加をいただき、熱い二日間を過ごさせていただきました。

参加してくださる皆さんは、このブログをしっかり読み込み、すでにフライングバックトレーニングや走りの感覚など、それぞれ予習というか、ご自分の中で感じた私の思いを、すでに実践していただいている方が多く、さらに私の著書やすでに参加していただいた方々から寄せられた感想もしっかり読んで、本当に自分も同じような感覚を得られ、同じような感想を持つようになるのだろうかと、大きな期待を持って参加してくださいました。

毎回そういう方ばかりなのですが、今回は特に一人一人の意識が高く、私のテンションも二日間マックスに上昇した状態が続いてしまい、今日は本当に心身ともに疲れを感じています。

その意識の高さを表すように、昨日の今日なのに、すでに5人の方が感想を寄せてくださいました。

全文を掲載しますが、あえて私のコメントは挟まず、読んでいただく皆さんそれぞれの感性で、西本塾の雰囲気を感じ取っていただければと思います。

今回から個人のお名前は出さないようにさせていただきますのでご了承ください。

以下ご紹介します。

西本先生、2日間に渡る西本塾ほんとうにありがとうございました。諸事情によりイニシャルのみのSです。ずば抜けて動きが悪かった(滝汗)人間です。
2日間本当にありがとうございました。並み居る専門家の方々の中に私のような素人を同席させていただいたこと、専門家の皆様でさえも驚くような深い知識の数々に触れさせていただいたこと、大変光栄に思っております。
得難い経験でした。
すべての時間が驚きの連続でした。からだほわっと、フライングバックトレーニング、オクタントトレーニング、初めて見る器具の数々、アクチン繊維とミオシン繊維の滑走説、予測についての水と金のお話、屈筋を使うこと=力むこと、広背筋の重要性、30分走っても全く息が切れないこと……挙げればきりがありません。
ですが、そうした知識ではなく、先生おっしゃる「根っこ」の部分、相手に対して全身全霊で向かう姿勢、施術をすることではなく「治す」「何とかする」という結果にコミットする姿勢、強烈なプロ意識に最も打ちのめされました。ブログや書籍では理解した“つもり”でいたことを、改めて気付かされました。
私の使命は他の皆様と違い、不特定多数に「正確な情報」を「分かりやすく」伝えることです。いずれもまだまだと考えておりますが、特に「正確な情報」という部分で私自身そのあり方を大いに反省する出来事があり、「身体の扱い方について正確な、深い知識に触れたい」と強く思ったことで西本先生の門を叩かせていただきました。
トレーニングについて落第生もいいところでしたが、先生のお言葉「今何をするか、明日何をするかが自分の値打ちを決める」を胸に、明日の自分に期待をして、2日間の復習と研鑽に励みたいと思います。本当にありがとうございました!

第6回西本塾に参加した川〇翔〇です。
私が今回参加した動機は西本先生のブログや書物を拝見し、○○法、○○トレーニングではなく、からだってこうやって使うんだよ、と仰せられてると感じました。人間本来の動き、働きとは何か、が深く知ることができると思ったからです。
2日間真剣勝負、先生の熱量と話の面白さ、明快さ、であっという間に時間がすぎました。
期待以上の充実感でした。
まず、文章で見たことを実際に体験するとこういうことなんだ!という気持ちになりました。
私はトレーナーという仕事柄いろいろな本を読んで科学的なものを学んで実践するというやり方をすることが多かったです。 が、西本塾では実際、こういう選手はこんな動きしてるよね、という所から共通点を見つけ出して理論を生み出している。
『本来、科学ってこういうものだな』と自戒しました。
3・5・7理論に代表されるように先生の考え方はとてもシンプルかつ、とても深いものでした。
動きを見て、それを自分なりに掘り下げて、掘り下げて、やっていく。
これをやっていかないといわゆる○○トレーニング、○○健康法の枝葉になってしまう。
歩行が大事、立ち方が大事、これの意味が初めて体でわかりました。
立ち方が歩き方、動きに直結。
実際に鍵となる広背筋に刺激を入れ、歩行を行うと生まれて初めて人間の歩き方ができました。人間という動物はそもそもこういう動きだったのかと体感できました。
2日間でやったフライングバック、股関節スクワット、伸筋を使ったトレーニング、股関節のバネ、歩き方、ランニング、軸の感覚、からだほわっと、操体法、オクタントトレーニング。
すべてからだを連動させるためにあるんだなと思いました。
また、ほぐすも使うもすべて連動で成り立つモノだと感じました。
連動するとからだが喜ぶ、疲れずに活力が湧いてくる感じがします。
実技では特にオクタントトレーニングを先生との1対1の真剣勝負で体験できたことは一生の宝です。
今、W杯をやっていて、連動した攻撃などと解説陣が述べてます。
ですが先生の話を聞いて考えるとまず選手自身のからだの連動なしにチームの連動攻撃なんてないんじゃないか、と思いました。
先生の最後の話にもありましたが自分がまず動きの連動を使いこなせて、その上で、今日、明日のクライアントへのトレーニングや施術に生かすことが一番大切です。日々それを意識して活動していきたいと思います。
昨日、帰宅してすぐに『からだほわっと』を妻相手にやってみました。妻は妊婦で足が冷えることが多かったのですが、施術後は足があったかくなったと驚いてました。眠りも深かったそうです。今日も実践あるのみです。
余談ですがゴルフもやってますのでいつかラウンドご一緒できればと思っています。
最後に西本先生、また私たちのサポートしてくださった奥様、2日間ありがとうございました。
また参加したメンバーの方々とも同じ時間、雰囲気を共有できたこと、感謝しております。
今後とも交流できれば幸甚に思います。

遠かった、でも熱かった!!
こんにちは、今広島より家路に着きました、第6回西本塾に参加した清〇です。
2日間、西本先生、奥さん、参加した皆さんお世話になり、ありがとうございました。
本当にあっという間に過ぎ去った2日間でした。
夜行バスで行き、夜行バスで帰ってきましたが、程よい疲労感で、今は体がとても動けています。
2日目の歩く、走るの実技ではなかなかうまくいかず、西本先生にいろいろ指摘して頂きましたが、普段だったらぜーぜー言いそうなくらい動いたのに、それがほとんどなかったことにはびっくりでした。
理にかなった動きは体に優しいんだな、と実感しました。
実際に西本先生の話を聞いて、本やブログを読んだだけでは実感できなかったことが、「あーそういうことだったのか」というような感じでわかったことが多々あったので、今回参加してとてもよかったです。
また改めて復習しながら、いろいろな場面で落とし込んでいきたいと思います。
本当に2日間ありがとうございました、広島まで遠かったけど、西本先生はとても熱かったです!!
ps.きっと今、からだほわっとを受けたら、すぐにでも眠りにつけるんだろうなあと思いますね!

二日間ありがとうございました!
本当にあっという間の二日間でした。
西本塾では、ブログに載っている内容を実際に見ることができ、深く理解することが出来ました。
西本先生がおっしゃっている広背筋の大切さや動きづくりについても納得のいく事ばかりでした。
また目の前で先生の体を通して、超一流選手の動きが繰り広げられていく事にとても感動しました。
先生のように自分の体を通して動きを再現して説明できる理学療法士やトレーナーがどれだけいるでしょうか。
患者様を知識に当てはめていくのではなく、患者様の感覚と自分自身の感覚を大切にしながら、動きの根っこの部分まで考え抜いていきます。
そして、自分も患者様に実際に動きを見せて説明できるよう、自分自身の動きづくりも行なっていきたいと思います。
西本先生はお会いした中で一番熱く、一番相手のことを想っている先生だと感じました。
西本先生にお会い出来て本当に良かったです!
また二日間の勉強会を笑顔でサポートしてくださいました奥様にも感謝です。
本当に楽しくて充実した二日間でした。
今日からさっそく先生から頂いた根っこを大切に育てて、多くの方のために役立てていきたいと思います。
ありがとうございました!

全力でぶつかってきて頂ける西本先生にどんどんと引き込まれ、あっという間に二日間が過ぎました。
なぜ?どうして?と考え、根を掘っていく事でこんなにもたくさんの気付きがあることに驚きました。
それは特別な事ではなく、先生が表現された使い方とは異なりますが、まさにほつれた糸を、また一本の綺麗な状態にするようシンプルな感覚でした。
様々な分野の皆様の視点、質問などもとても興味深いところでした。
いかに自分が既成概念にとらわれてしまっていたか痛感致しました。
専門職であるが故の視野の狭まりには気を付けていきたいです。
今後は動き作り、感覚の部分などを自分で掘り下げて行き、応用して伝えていけるようにします。
西本先生をはじめ、サポートして頂いた奥様、同じ時間を共有できた皆様との出逢いに感謝致します。
ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


皆さんお一人お一人の真剣な取り組みが目に浮かんでくるような文章を寄せていただきありがとうございました。

来ていただいた方には直接お話しさせていますが、「私は偉いんだすごいことができる人間なんだ、それを教えてあげるために行っているのが西本塾だ」ということとは全く違うんですよ、ということを分かっていただくことから始まります。

西本理論などとぶち上げてはいますが、20数年の毎日の積み重ねから得られたもので、私が考え出したとか私しか知らないなどと言う話は基本的にはないはずなのです。

今回参加していただいた方の中に、操体法の創始者である橋本敬三先生の曾孫にあたる方がおられました。

ぶしつけな言い方で申し訳なかったのですが、「橋本敬三先生にして、その理論や考え方は人間が持って生まれたからくりで、誰にでも備わっている、それをどう生かすかということを、その時代の様々な体に対して一家言を持つ方々との交流の中で体系化しまとめていったもので、まったく無かったものから生み出したものではないということで、良いんですよね」という私の言葉にうなずいていただいたことで、私も同じように、一流選手の動きの中に仕組まれたからくりを探り出し、スポーツ選手や一般の方に応用しているつもりでしたので、このスタンスでいいんだよなと、あらためた意を強くしました。

私がこうして多くの方に発信し、直接伝える機会を作ってから、使う用語も少しずつ変わってきました。

オクタントトレーニングはトレーニングの専門誌の取材を受ける前日に、体全部の関節を8方向に動かせるようにするトレーニングだから、タコの足は8本でオクトパスっていうから、じゃオクタントトレーニングにしようとか、個人的な指導であればトレーニングマシンを使うから、それまでまったくやっていなかった道具を使わない伸筋のトレーニングとして、広背筋で羽ばたくようにというイメージで考えたのが、フライングバックトレーニングという言葉を生み、操体法の指導を受け、自分が最も衝撃を受けたあしゆびもみの気持ち良さを伝えるためには、やってあげる側からの視点ではなく、受けている側の感覚を優先してネーミングを考えると、からだがほわっとして気持ちがいいんだから、ゆびもみという言い方よりもからだほわっとと呼ぼうとか、まさに感性優先で言葉を作っています。

操体法を大切に守り続けている方々にとっては、勝手に呼び方を変えて私のオリジナルのような扱いになっていることを良しとしない方もあるかもしれませんが、操体法という名前もゆびもみという名前も、私にとってはそれほど大きな意味を持たなくなっています。

筋トレという言葉自体正しい理解につながらないから使わないようにしようとか、ベンチプレスは私のやり方で行うとベンチダウンとして行うとか、そういう例はすでにたくさんあって、名前は私がだれかに伝える時に必要な、たんなる符丁として存在しているだけなのです。

色々なご意見があると思いますが、なんだかおかしなことを言っている人間がいるなと思っていただければ結構です。

私の中にはすでに既成概念や固定概念と言われるようなものは消えてなくなっています。

好きなように好きなところで根っこを掘って、その作業を一緒にやりたいという人には、そのやり方を伝え残していけるように、これからも色々な言葉を探して、少しでも伝わりやすいものにしていきたいと思います。

人間の体に仕組まれたからくりはみんな平等なのだから、広背筋の大切さに気付いた人は、フライングバックトレーニングのようなことをすでに考えて指導している人もたくさんいると思います。

そんなところで自分の方が先だ後だと言っても仕方がありません、もともとそういう風に体に仕組まれているのですから。

また私の紹介したやり方を見て、取り組んでくれる人が出てきても大歓迎です、そういう人は私の方がちょっと早く表に出したことに気づいて、「ほらやっぱりそうだろう、おれもそう思っていたんだよ」と、自分が考え出したような顔をして指導してくれればいいのです。

誰のための健康法、誰のためのトレーニングでしょう、少なくとも私は自分のためにと思ってやっていません。

またまた某有名監督の口癖です、「西本さんの言うことやっていることをみんながすごいと言ってくれているうちはまだまだなんだよ。なんだあいつは偉そうに、と文句を言ってくる人間の方が増えた時、本当に西本さんの言いたいことが世間に広まってきたと言えるんだよ」、とてもそんな気にはなれませんが、私は今まで通り「誰かのために」ものを言い続けたいと思います。

何が違うんだろう

毎日楽しみに試合を見ています。
日本代表の試合も明日に迫り、色々な解説がされていますが、今ひとつピンとくるものがありません。

明らかに体格差のあるドイツやオランダの選手たちのプレーを見ていると、そういうプレースタイルや戦術をそのままお手本にしてというのは、いくらなんでも無理があると思います。

ブラジル対メキシコの試合を見ていると、確かに大きな選手もいますが、ほとんどの選手たちは日本の選手と変わらない体格に見えます。

同じブラジル国内とはいえ、それぞれのスタジアムの場所や、その日の気象条件に違いもあると思うので、いちがいに比較することはできませんが、あの試合、両チームとも90分間運動量がそれほど落ちたと感じさせる時間帯もなく、一進一退の攻防が続き、0対0のスコアレスドローという結果でしたが、たんに守りあっての無得点ではなく、激しい攻めと激しい守りの応酬に、手に汗握る緊迫した試合だったと思います。

今朝のオランダ対オーストラリアの試合も同じです。
オーストラリアは強豪オランダに対して一歩も引かず、印象としては黄色のユニフォームの方が運動量が多かったように思いました。

オランダのエース2枚をきっちり抑え仕事をさせていませんでしたが、その間隙をぬってワンチャンスを決めてしまうロッペンやファンペルシーという選手たちこそ、本当のストライカーと呼ばれるスーパースターなのでしょうね。

オーストラリアのエースストライカー、ケイヒルのボレーシュートも素晴らしかったですね、あの大舞台の中で決められる人外す人、どこが違うのでしょうか。

それにしても選手同士の接触プレーの激しいこと、私の嫌いな大袈裟な倒れ方や痛がり方をするシーンも多々見られましたが、今朝見た試合では、私がトレーナーとしてベンチに居たら、「やばい」と叫んでしまいそうな危ないプレーが何回もありました。

膝があらぬ方向に捩じられたシーンも一度や二度ではなかったと思いますが、それでもプレーを続けられる体の強さは想像を超えています。

改めて日本代表の初戦を思い出すと、そこまで危険を感じるプレーがあったかなと思ってしまいます。
けっしてそういうプレーを奨励しているのではなく、相手に対してのプレッシャーというか間合いの取り方が、他の国の選手たちに比べて少し甘いような印象をもったのですがいかがでしょう。

ベンチにいれば、そんな危ないシーンは少ないに越したことはないのですが、一触即発お互いがエキサイトして乱闘になるのではと心配するようなプレーを毎日見ていると、日本チームは少しおとなしいのかなという気もしてきました。

良い悪いは別として、明日は気持ちでも動きでも、そして走りでも、相手を圧倒する勢いを見せてほしいと思います。

明日は気持ちよく、景気のいい内容のブログを書かせてもらえるように、しっかりテレビで応援したいと思います。

頑張れニッポン!!!

足が止まる

残念な結果でした。
解説者たちが言うところの戦術的な問題は、専門外ですので私なりに思ったことを書いてみます。

今回の大会は、高温多湿の環境の中で、個人としてチームとして、いかに普段通りのというか、持っている能力を発揮できるかということが、すべてのチーム選手にとって最も重要な問題となっていたようです。

海外のチームのことまではさすがに情報を持っていませんが、日本チームのコンディション作りに関しては、報道されている範囲においては見聞きしていました。

鹿児島でのキャンプでは、かなりのハードワークを選手に課して、いったん疲労のピークに持って行ってから、今日の試合に向けて疲労の回復を図りながら、チームとしての戦術を確認していくという流れだったようです。

現実的に考えて、このチームの選手たちが、それぞれ選ばれて集まってくる時点でのコンディションには、大きな違いがあったと思います。

国内のJリーグで戦っている選手たち、とくにACLを戦いながらのチームに所属している選手であれば、シーズン開始からの疲労は想像に難くありません。

そうでなくてリーグ戦だけ戦ってきた選手であっても、リーグ戦も一巡して、そろそろ色々な意味での疲れが出てくるころだと思います。

海外組の場合は、故障はないものの試合にあまり出場していなかった選手と、ほぼフル出場してきた選手、また故障上がりで、コンディションが万全でないままに合流してきた選手、ざっと思い浮かぶだけでも、これだけ様々な選手たちがいたとおもいます。

その選手たちに対して、高温多湿の過酷な条件の中で戦うためには、という大義名分の元に、同じトレーニングメニューで追い込んでいたとしたら、私は違うと思います。

もちろんスタッフもそれくらいのことは考えているでしょうから、個別にコンディションを考えてメニューにも工夫がされていたと信じたいですが・・・。

それにしても、こういう時(短期決戦のために召集される寄せ集め選手)の対策として、相も変わらず「追い込む」という発想が続いているのはなぜなのでしょうか。

それで今まで、本当にきちんとした効果が実証されたことがあるのでしょうか。

ここまで追い込んでトレーニングしました、食事の栄養はもちろんのこと、きちんとマッサージ等のケアも受け、試合中の水分補給など、ありとあらゆる対策を講じてきた結果が、またこうして「後半足が止まってしまった日本チームは」と、ニュースでアナウンサーが繰り返すのを聞かなくてはならないのでしょうか。

思惑通りに先制し、勝ちパターンに持っていけるはずが、まさかの2失点、それでいいのでしょうか。

人間の能力には限界があります、どんなに強い負荷をかけて追い込んだトレーニングをしようと、獲得できる能力には限りがありますし、自然の環境にはかないません。

「それは言い訳にならない、相手も同じ条件の中で戦っているのだから」、もちろんそうです。

そうなると単純にそういう能力が優れている選手が多い方が、後半になるにつれて大きなアドバンテージを得ることになります。

交替選手も3人だけですから、疲れが見えたから交替させてという訳にもいきません。

長くなるので書きませんが、今言われているスポーツ栄養学では、エネルギー源をほぼ炭水化物(糖質)に偏った考え方になっていますが、おそらく数年後には研究が進み、体内の脂肪をエネルギー源とする考え方が広まってくると思います。

それはさておき、走るということを基本としたサッカーという競技を、今回のような過酷な条件で行わなければならないことが分かっている場合、というよりも、どんな環境であっても、自分の体を効率よく使って、無駄なエネルギーを消費せず、ここ一番に最高のパフォーマンスを発揮できるようになるためには、歩く走るという基本の動作から見直す必要があるのではないかと言い続けています。

このブログでもずっと訴え続けてきたことですが、まだまだ私の考えを理解して、そういう発想のトレーニングに切り替えてみようかという話は聞こえてきてはいませんし、トレーニングを実際に指導してほしいとか、話だけでも聞いてみたいということもありません。

西本塾に参加してくれた人たちが、自分たちが指導している子供たちに対して、私から学んだことを伝えてくれていますが、すでにあちこちで成果が出ているようです。

8年後もしくは12年後、その子供たちから広がった、私に言わせれば人間本来の正しい走り方が主流になり、どんな条件の中でも安定したパフォーマンスを発揮できる選手が増えてきたとき、体格や個人の能力では、海外の選手たちにはかなわないけれど、組織の力なら対抗できると言われている日本サッカーの力を、ピッチの上で存分に発揮してくれるチームになっているかもしれません。

負けてしまったとはいえ、前半19分くらいにあった大迫選手のポストプレー、これまで説明してきた本当に上手な体の使い方を見せてくれました。

逆に名前は出せませんが、足が完全に居付いてしまって重心を移動することができず、苦し紛れに体勢を崩しながら足を出してディフェンスするしかなくなってしまった、某選手にはちょっとがっかりしました、そういうシーンが何度かありましたから。

ここからいくら言っても声が届くはずはありませんが、4日間でコンディションを整え気持ちを切り替え、日本代表として4年間取り組んできたことを全員で出し切ろう、という掛け声だけでは、どうにもならない部分を初戦で感じてしまいました。

1点目を決め、まさにどや顔の本田選手の表情が、時間とともに苦悶の表情に変わり、つられるように全員同じような表情になっていきました。

後半投入された大久保選手も、すでに周りの選手がそういう状況でしたから、彼本来の動きを行おうにも、チームとして彼を生かすようなボールは出てきませんでしたね。

日本人はフィジカルが弱い、そんなことはけっしてありません。

我々日本人の技術を最大限に生かすための体の使い方、私一人ではどうすることもできません、一人でも多くの人に気づいてもらいたいと思います。

これはサッカーだけに限ったことではもちろんありません。

もしかしたらこんな展開になるのでは、ひそかに最悪のシナリオも考えなくもなかったのですが、その心配が現実のものとなりました。

もうそんなことは言っていられません、あと2試合、まったく好きな言葉ではありませんが、根性で倒れるまで走り続けて頑張ってもらいましょう。

日本を代表してピッチに立つ11人です、最後まであきらめずに頑張ってください。

素人の目 ゴルフスイング

テレビはどこのチャンネルもW杯一色です。
でも取り上げられる切り口がどこも同じで、素人目にも全く新鮮さを感じず既にもういいよという感じです。

それよりもサッカー大国ブラジルで行われる大会にもかかわらず、国民の半数近くが未だに開催に反対している現状はなんなんでしょうか。

「そんなことはよその国の国内問題で我々が心配してもどうすることもできない、我々は単純に日本代表の活躍を応援すればいいんだ」、そうかもしれません。

6年後に決まったオリンピック東京開催、日本でも同じような問題が起こらないとも限りません、しっかりブラジルの現状を知っておかなければならないと思います。

昨日あるサッカー選手から、ある意味SOS信号にも似たコメントが届きました。
度重なる大きな怪我に苦しみながら、なんとかしてもう一度輝きを取り戻したい、そんな気持ちが文面から溢れていました。

当然それなりの施設で然るべき手術を受け、リハビリに励んだことと思います。
それでも自分の思ったような回復が計れない、復帰したと思ったらまた同じような怪我を負ってしまう、何かおかしい、そう思うのも無理はありません。

リハビリを担当する側も、選手の側も、お互いにベストを尽くしたことと思います。
どちらの立場からも、一生懸命やりましたという言葉が聞かれるでしょう。
一生懸命やることは当たり前のことで、それで結果がでなければ、やはり何かが足りなかったのか、アプローチの仕方が違っていたのではないかと考えることはしないのでしょうか。

いま現在行われているセオリーで、医師の指示を受けながら精一杯選手のために頑張りましたが、結果は思わしくありませんでした、で済ませていいのでしょうか。

そういうスタイルでやっていれば、間違ったことをしてはいないのですから結果責任を問われることはありません。
直接の担当者から、チームを運営する立場の人間を含めて、常識の中で泳いでいることが一番安全なのです。

私がなぜ自分のやり方を模索し、それを通してきたかというというと、復帰に半年かかると言われた選手は一ヶ月でも早くそれも確実に復帰させる方法はないのだろうか、もっとひどい状態で、元のレベルのプレーができるようになるのは不可能ではないかという大きな怪我をおったとしても、そこに少しでも可能性を感じたら挑戦して見る価値はあるのではと思ったからです。

チームで仕事をしている限りは、チームの方針があり、そっちはいいからこっちをやってくれとか、そっちばかりに時間をかけすぎず、もっと平等に見てやってくれという意見もあるでしょう。

平等論は以前にも書きましたし、他の人でもできるレベルのことなら私でなくてもいいのですから、私は自分の力が必要な相手に対して、力を注いできました。

練習中に大怪我をおった競輪選手、試合中に快速球を投げ続け、目の前で肘の靭帯を痛めてうずくまってしまった投手、医師からも復帰は難しいと言われた選手たちを、私ならなんとかできるかも、その直感とこの選手のためにという思い、加えてこの仕事は自分にしかできないという意地とプライド、いろいろな思いで挑戦して結果を残してきました。

そこに一番必要だったのは、絶対に復帰してみせるという選手の強い気持ちでした。

当たり前のことを当たり前のような顔をしてこなし、少しでも納得がいかないと真剣に取り組もうとしない選手など、「怪我する前より逞しく」の目標に向かって進んで行けるわけがありません。
まだまだ色々な意味で甘えがあるのでしょう。

そんな中で、私を頼ってくる選手たちは、「もう後がない、これでダメだったら本当に諦めるしかない」そんな悲壮な決意を感じます。

底なし沼の途中で、上から蜘蛛の糸がおりてくるのを待っているうちは、絶対に浮き上がっていけません。
勝負の世界に、そんな甘い話などあるはずはありませんから、誰かのせいにしながらこんなはずではなかったと、愚痴ばかり言っているうちに力尽きて沈んでしまうのです。

蜘蛛の糸など期待せず、自分の力でなんとかできないのかと、最後の力でアンテナを張り巡らせた結果、私の存在を知りコンタクトを取ってくる選手と何人か出会ってきました。

まさに私の出番が来たという感じです。
私がみればすべてが良い方向に進んで行くとは言いません。
ただ人生をかけて本気で取り組もうとする人間には、私の想像を超える目に見えない力を感じてきました。

その力の向けどころを見つけてあげるのが私の仕事です。

その目と感性を磨き続けてきた20数年間だったと思います、だから当たり前だと思うことはあえてしませんでした。

他の人間でできることなら、私がやる必要はないのですから、私にしかできないことがあることに気づき、私でなければならないことをやろうと決めたのです。

今日はゴルフのことを書くつもりでキーボードに向かいましたが、こんな話になってしまいました。

さてそのゴルフスイングにおける、私の動きを見るポイントにはプロや上級者と、ちょっと違う視点がありました。

先日、もう長いおつき合いとなっているアマチュアゴルファーから、相談がありました。

この方は所属クラブでクラブチャンピオンを取った経験もあり、現在も毎年挑戦を続けているアマチュアでもトップクラスのゴルファーです。

年齢は私よりも上の方で、既に県大会にはシニアクラスで参加されていますが、先日行われた県シニアのブロック予選では一桁の順位で県大会に進んでいます。

この方には以前にも別のことでアドバイスをさせて頂いてから、スコアが高いレベルで安定していると喜んでいただきましたが、今回はまた別の意味での相談でした。

一桁の順位で予選を通過した試合の上がりの3ホールを、大きなミスをしないように丁寧なスイングを心がけた途端に、アドレスからテークバックのリズムが微妙に狂い、いつものトップから落としてくるスイングができなくなったと言われるのです。

それまでのホールでは、ドライバーもアイアンも思ったようにコントロールでき、なんと4つもバーディーがきていたにもかかわらず、どうして後少しのところでスコアを乱してしまったのか、原因がわからないということでした。

私のレベルであれば、残り3ホール、自分の力以上のスコアで回ったりしていれば、そろそろボロが出るのではないかとか、よしここまで来たらベストスコアでも狙ってみるかなどと、余計なことを考えてしまうところですが、この方のようなレベルになると、私のようなことを考えてスコアを乱すなどあり得ないことです。

ではなぜ上がり3ホールの罠に落ちてしまったか、私の分析はこうでした。
以前アドバイスさせていただいたトップの位置に収まりさえすれば、後はオートマチックにボールを運ぶ技術を持っている方です、問題があるとしたら、アドレスからトップの位置に上げて行く途中に何かがあったとしか考えられませんでした。

そして、お話を聞いて行く中で気づいたのがアドレスした時の右腕の前腕部、腕橈骨筋の緊張がそれまでと違ったのではないかということです。

というのは、上級者の方ですからたぶん動画を撮って見たとしても、全くわからないレベルだと思いますが、「ここからは無理をせず丁寧に攻めて行こう」という守りの気持ちが起きてしまった分、グリップを安定させようとして、ほんの少しだけですが右前腕の腕橈骨筋の緊張を高め、右肘の上がっていくリズムと軌道を狂わせ、収まるべきトップの位置に収まらなかったという現象に結びついたのではと考えたのです。

一度そう思ってしまうと、次はもっと丁寧にという気持ちが起こり、ちゃんとやっているのになぜだろうと思っているうちにホールアウトしてしまったという感じだったと思います。

見てもないのにどうしてそんなことが分かるんだ、そうです見ていません、だからこそ微細な筋肉の動きに思いを馳せると、そういう想像が私の中で膨らんでいくのです。

レベルははるかに違いますが、私もアマチュアゴルファーの一人として、理想のスイングを追求しています。
まったく機序は違いますが、同じ部分の使い方ではいろいろと試行錯誤の最中です。

だからこそ浮かんだイメージだと思うし、その方のスイングもゴルファーとしてのレベルもある程度把握しているからこそ分かったことかもしれません。

ゴルフをやらない人にはまったくイメージは湧かないと思いますが、あの一瞬のスイングの中にも、筋肉はいろいろな動きをしてくれています。

こうやってどんなことにも自分なりの感性を働かせて、仮説を立て実行し検証してきたことが私の理論となり、今みなさんに西本理論としてお伝えできているのです。

人間の身体の動きを見る、そしてもっと良い動きはできないかと工夫する、楽しい作業ですよ。

そのためには枝葉の知識や技術を、いくら身につけても何の役にも立ちません。

コメントで相談してくれたサッカー選手のような状況に陥った人たちが、わざわざ広島まで来てもらわなくても、全国どこにでも私のような考え方と技術を持った人間が増えてくれて、あ、横浜に住んでいるんだったらAさんのところに相談に行ってくださいって言える人が早く現れて欲しいと思います。

西本塾はそういう人を養成する機関ではありませんが、学んでくれたことをきちんと発揮できるレベルにまで高めるお手伝いはさせていただきたいと思っています。
それが深める会として始まっています。

W杯を控え、日本代表のトレーナーになりたい、Jリーグのトレーナーになりたい、また東京オリンピックの時には代表選手をサポートする立場になりたい、そんな声が若い人たちから聞こえてきますが、そんな立場や肩書きを目指すのではなく、本当の意味での実力をつけて、全国どこにでも安心して相談できるトレーナーだったり施術者がいる世の中になることの方が大事だと思いますがいかがでしょう。

元気に走り回る子供達が、何処かを痛めたことでスポーツが続けられなくなったり、嫌いになってしまったり、指導者もトレーナー的な役割の人も、もっと子供達のために頑張ろうという人が増えて欲しいですね。
制度上のこととかいろいろ問題はあるでしょうが、大事なことだと思います。

さて、このブログやツイッターにも時々質問が寄せられることがあります。

質問していただくことはやぶさかではありませんが、その時書いた文章やつぶやいた一言に対して、思いつきで質問していただいても、お答えのしようがありません。

誰かに対して何かを言うつもりはなく、あくまでも私自身の話しておきたいことや、その時々のつぶやきを書いているだけですから。

それよりもこのブログを熟読していただければ、私の言わんとするところは分かっていただけると思います。
ですからこれはブログを読んでいない人だなという質問にはお答えしません。

また一方的な質問も同じです、ご自分はどう考えているのか、ブログにはこう書いてあるがこういう時はどう考えるのかなど、深いところでやりとりができそうな質問には答えるかもしれません。

それとネット上とはいえ、どこのどなたかわからない人には、やはりお答えはできませんのでご了承ください。

頑張らないでも頑張っている

今日の最終テストマッチ、大久保選手の素晴らしいゴールで勝利を収めました。

彼の動きについては、様々な立場から賞賛の声が上がっていますが、私にとっても感慨深いものがあるプレーでした。

もう忘れかけていましたが、昨年のトレーニングキャンプ、さらにそれ以前の練習グランドでのトレーニングから選手に伝え続けたことは、チームとしてやろうとしている戦術、それに必要な個人としての能力を90分間コンスタントに発揮し続けられる能力を身につけてもらうことを一番の目的としたものでした。

一昨年の試合ぶりから、監督の目指す戦術が最後まで続かないことが勝ちきれない原因だと、私なりに分析し、その対策として考えたことでした。

シーズンが始まり丸1ヶ月間勝ち星に見放されましたが、私なりには手応えを感じ、必ず結果に結びついて行くものと信じていました。

ホームゲームで負けた後、社長とこんな会話がありました。

「相手チームの選手は、後半足がつって動けなくなる選手がいたり、試合が終わった途端にピッチに座り込んでしまう選手が何人もいる、それにひきかえうちの選手たちは誰一人倒れこむことなく、まだ余裕があるんじゃないかと思うがどうか」

というものでした。

さらに、「私のところにも、おたくの選手は全力を出し切っていないのではないかといってくる人もいるんだよ」

私は残念でなりませんでした。

試合内容では明らかに優位に進め、最後の最後までチームとしての戦術をやり切ることができていて、残念ながらゴールに見放され、勝利に手が届かないという試合が続いていましたが、周りの目はそんな風にしか見えないんだなと。

相手は明らかにスタミナ切れを起こし、体が動かなくなっている中で、こちらの選手はしっかり動いているのです。

そういうゲームができるようにトレーニングを積んできたのです。

もう終わったことで、今どんな考え方でトレーニングが行われているかはわかりませんので、そういうことがあったということとして聞いていただければ結構です。

代表チームの選手で言えば長友選手は、昔から言われている言い方で言うと、無尽蔵なスタミナをもった素晴らしい選手です。

彼のおかげで世間に認知されたといっても過言ではない体幹トレーニングを行い、誰にも負けない量の走り込みによって、他の選手には真似のできない能力を獲得したのでしょう。

しかし、こういう能力は同じトレーニングをすれば誰でも獲得できるというわけには行きません。

あれだけの心肺持久力や筋持久力は、遺伝的な要素など他にも重要な要素があると思うのです。

私はその能力を選手には要求しませんでした。

他に目的に対して、それ以上の効果を出せる体の使い方があり、その能力を獲得するためのトレーニングを私が既に持っていたからです。

全く同じ条件の中で、どちらが最後まで自分の能力を発揮し続けられるのか、私にとっては答えは初めから決まっていて、そこに近づいて行けばよかったのですが、世間の見方は私の理論にはついてきてくれませんでした。

いま大久保選手の動きに注目が集まり、なぜあんなにスムーズな動きだしができるのか、どうして後半になっても動きが変わらないのか、やっと私が目指したところに目を向けてもらえるようになったきました。

大久保選手の活躍に、私のトレーニングが大きく貢献したなどと言うつもりはありませんが、現実として彼の身体の使い方、走り方を見て、他の選手やサッカーに関わる指導者が、他の選手とどこが違うのか、その何かに気づかなければならないのは間違いないでしょう。

スタミナをつけろではなく、いまの技術を発揮し続けられる体の使い方を身につけてくれと言っているのです。

どちらが早く身につくか、どちらが実際のプレーに効果的か、もう疑問を挟まれる余地はないと思います。

大久保選手が一人特別な選手ではありません、彼だけのことを言っているのではないのです。

世界基準のプレーヤーたちの動きはみんなそうなっているのです。

いつまでも苦しい思いをして走りこまなければ、スタミナもつかない、そういう苦しいトレーニングを経験してきたという精神的な強さも身につかないなどと、いまでも思っている人がいたら、いますぐ改めて欲しいのです。

私の声など何処へも届かないかもしれませんが、日本のスポーツがもっともっと発展して行くためには、少しは耳を傾けて頂いてもいいと思うのですが、いかがでしょう。

人に関わること

広島も梅雨入りしました。

ワールドカップ開幕まで一週間となり、マスコミの報道も毎日過熱する一方です。
日本代表も、故障上がりの選手を何人か抱え、コンディションが心配されていましたが、おそらく初戦には間に合わないだろうという選手も出てきてしまったようです。

こういう短期決戦、それも4年に一度となると、ここに照準を合わせ自分の体調をベストに持っていくというのは、本当に難しいことだと思います。

サッカーには接触プレーがつきもので、思わぬアクシデントによるケガはどんなに準備をしてもゼロにはなりません。

ケガをしてしまったときにどんな処置をして、どんなリハビリをし、そしてどんなトレーニングを行って、ケガをする前の状態、いやそれ以上の動きのできる体を作っていくのかが、選手としての将来にかかわる大きな問題となります。

私はこれまでそういう仕事を主にやってきましたが、その成否を決めるのは、結局選手との信頼関係が築けるかどうかだと思います。

医師の診断のもとに、この時期はこれができる、これをやらなければならない、逆に、これをしてはいけないという指示が下されます。

遅れず急がず、与えられたメニューを確実にこなしていくことが、選手にもそれを補助するトレーナーにも求められます。

その日々の取り組みの中で、今日なぜこのメニューを行わなければならないのか、この動きが明日にどうつながっていくのか、そして大きな変化はいつ訪れるのか、選手の不安を少しでも和らげ、かといって焦らせることもなく、しっかりと階段を登らせていくのがトレーナーの仕事です。

ただ今回のような大きな大会に臨む選手たちには、正直どういうスタンスで接したらよいのか、私には分かりません、何せ経験がありませんから。

この試合に出られたら、もう二度とサッカーができなくなってもいい、そんな悲壮な決意でピッチに立つ選手はいないと思います。

選手はサッカーが仕事であって、この大会がすべてではありません。

終わればそれぞれの所属チームに戻り、プレーを続けなければなりません。

そんな中でも、少し無理をしてでも可能であればピッチに立ちたいと思うのは当たり前だと思います。
国を代表し、子供の頃からの憧れであったワールドカップの舞台を目の前にして、そういう気持ちにならないことの方がおかしいと思います。

代表には23人の選手が選ばれています、誰かが出られなくなれば、待ってましたと代わりの選手が飛び出していきます。

対戦相手と戦う前に、チームの中での競争があります、23人に選ばれ、そして最終的に11人がピッチに立つ、それが勝負の世界です。

私はこれまで、そういう戦いの場で自分を何とかしてほしいという強い気持ちを持った選手を相手にしてきました。

個人と契約しているわけではなく、あくまでもチームと契約しているのですから、選手が何人いてもみんな平等に接しなければならないと言われることもありましたが、私は気持ちがこちらに向いていない選手には力を向けることはできませんでした。

今の子供たちは、何かにつけて平等意識を植え付けられ、運動会の徒競走で順位をつけないとか、学芸会で主役が何人もいたりとか、私の子供の頃には考えられないことが平等という言葉に置き換えられています。

ところが、歳を重ねるにつれて否が応でも競争社会に投げ込まれ、順位をつけられることに不安を持ち、逃避する人間が増えています。

スポーツの世界はその最たるもので、結果が全てです。

体のケアやリハビリ、また能力向上のためのトレーニング、それらのすべてにおいてチーム内での選手としての序列があり優先順位があります。

何でも平等ではないのです。

自分が本当に必要とされていれば、頼まれなくても面倒を見てくれる人がいます。

それが権利のように手を差し伸べられるのを待っている選手には、なかなか順番は回ってきません。

代表選手たちは、全員が大事な選手であり平等にすべてを与えられる選手たちです。

私が言えるのは、国を代表して戦うという気持ちと、自分のこれからをよく見極めて、冷静な判断のもとにピッチに復帰して最高のプレーを見せてほしいということです。

さて、オフシーズンから再生作業を行っていた投手(すでに名前は出していますが、あえて今日は出しません)が、今日から一軍を離れ二軍での再出発となりました。

詳しくは書けないのですが、彼にとっては良いことだと思っています、本人にもそう話をしました。

これまでの野球人生の中で、投手として目指さなければならない様々な要素を、彼はほとんど知りませんでした。
彼はというより、ほとんどの投手はと言った方がよいかもしれません。

私の中で作り上げてきた、投手としての動きの理想像ですから、同じことを考えている人がいない以上そうなることは仕方がないことなのかもしれません。

そうした中で短い期間ではありますが、彼はその本質を分かりかけてきました。

それは一朝一夕に修得できるものではありません。

開幕一軍を勝ち取り、ローテーションの一角としてマウンドに立ち続けてきましたが、理想像が見えてくれば来るほど、それが遠のいていくような感覚になってきました。

最初はどんなに意識の部分を説明しても理解できるはずはありませんから、形から入ります、そして動きができるようになればそれなりの結果が出ます。

しかし、結果が出なかった時こそ、自分を分析できる能力も養われてくるのです。

だから深く考え改善策を探り、修正を加えて次に備えようと努力します、これは彼にとってとんでもなく大きな成長です。

正しい動き、理想の動きが見えれば見えるほど、今の自分とのギャップが大きいと感じるのです。

ただ一生懸命投げている時の意識とは雲泥の差です。

結果が良ければ喜び、ダメだったらさっさと切り替えて、これで成長できるはずはありませんから。

彼に伝えているのは、プロの投手として活躍し続けるために絶対に必要な能力です。

こんなに早くある程度の結果を残せるとは思っていませんでしたし、こんなに早く壁にぶつかるとも思っていませんでした、
彼には本当の意味で、私の求める能力があったのです。

それを今、一生懸命引き出そうとして、一緒に努力しています。

今チームの状態は下降気味で、先発の一角を担う左投手として一軍を離れることは、チームに多大な迷惑を変えてしまうことになりますが、おそらくシーズン前にはこれほどの活躍をしてくれることを予想した人はいなかったでしょうから、このタイミングでしっかり頭と体を整理して、今度一軍に上がってくるときには本物の先発投手として大車輪の活躍をしてくれると信じています。

私はこうして選手と接するとき、たんに動きづくりのトレーニングやフォーム作りのアドバイスをしているつもりはありません。

お互い一人の人間として、縁あって出会ったわけですから、彼の人生に少しでも役に立つ何かを伝えたい、それがトレーニングであったり技術的な問題であったとしても、それ以前に、「おれはお前のことを何とかしてやりたいと思ってやってるんだ」という強い気持ちを、分かってもらいたいのです。

そんな重たいものはいらない、こちらが求めているものだけを伝えてくれればいい、最初はみんなそうでしょう。
でもそれでは何も伝わらないのです。

お互いが真剣に向き合い、同じ目標に向かって進んで行くことが確認できて、初めて道は開けるのだと思います。

厳しいことも言います、手を挙げることこそしなくなりましたが、真剣さが感じなければ、もう来てもらう必要はありません、縁もそこまでです。

どんな仕事でも人と関わらないものはないでしょう。

私の仕事はこういう仕事です、だから仕事だと思ってはやっていけないのです。

これまでもいろいろありました、こんな私ですから受け入れられない環境もありましたし、自分から離れていったこともあります。

これからもまだまだ色々なことがあるでしょう、その中で私が私でなくなったら、私の仕事は終わりです。

私にできることなど本当に小さなことで限りがあります、後継者も、弟子と呼べる人もいません。

そんな中、昨年から始めて西本塾の参加者の方が、私から学んだことを深め、様々な受け止め方をし、それぞれのフィールドで使っていただいていることを共有しようと、交流の場を設けていただきました。

私から何を得ようと思って西本塾に参加していただくのか、それぞれ自由です。

枝葉の技術や知識を得ようという動機で参加していただいた方でも、二日間私と接することで、「木を見て森を見ず」という言葉の意味に気付いていただいたり、根っこを掘り起こすことの大切さを学んでいただいた方も多いと思います。

50人余りの参加者の中で、どれだけの人がそう思っていただけたかは分かりませんが、そういう人たちがそれどれの言葉で、体験や感想を語り合う場ができたことで、西本塾の存在意義は高まったように思います。

私がまいた種が着実に芽を出してきたようです。

私がこの活動をいつまで続けるのか、正直分かりませんが、若い皆さんの活動を広島から応援しながら見させていただきたいと思います。

西本塾に参加して頂いた方々へのお知らせです。

西本塾も既に5回行い、役50名の参加をいただきました。

これまでは、このブログのコメントを通して、お互いの活動を知ることしかできませんでしたが、この度、第一回と二回に連続して参加し、また先日の深める会にも参加して頂いた、名古屋市の「森孝寿 もりたかとし」さんが、参加して頂いたみなさんの、横のつながりを持っていただくことを目的として、Facebookに「西本塾参加者限定フォーラム」を立ち上げていただきました。
これまでは、このブログのコメントでしか交流できませんでしたが、このフォーラムを通して、学びを実践したこと、疑問に感じたこと、発見したこと、壁にぶつかったり、驚くほどうまくいったことなど、シェアすることで学びを深めていただきたいと思います。

書き込んでいただく内容は、西本塾に関するものに限らせていただきます。

参加資格はもちろん西本塾に参加した方限定です。

Facebookで「森孝寿」さんを検索し、友達申請してください。

グループに登録されます。

参加者の名簿は森さんにも伝えてありますので、参加者以外の申請は受け付けられません。

森さんの発案で実現していただきました。

たくさんの方に参加していただき、交流を深めていただきたいと思います。

真剣に向き合うということ

今日は久しぶりの完全オフ、ゆっくり休みたかったところですが、長女の家に生まれて2か月の男の孫の子守に行ってきました。

長女は地元の音大に通っていた大学3年時に、若年性パーキンソン病の宣告を受けました。
小学校3年生から続けてきたトロンボーンを続けたいという夢を奪われましたが、結婚し5歳になる長女と2か月の長男の母として、日々病気と向き合いながら一生懸命生きています。

そんな長女に医療系の大学から講演の依頼があり、年に一度学生を相手に、難病を抱えながら生きていくことの実像を伝えています。

今日はその間赤ん坊の子守をして、幼稚園から帰ってくる長女の遊び相手をするため、家内と二男の三人で出かけていきました。

昼前には着いて昼食の食材の買い物に行き、みんなで昼食を食べた後、夕方までの時間、本来の目的は二人に任せ、私はほとんど横になって寝ていました。

自分が思っている以上に疲れているようです、一昨日の夜は突然太腿や腕にじんましんができてかゆくて寝られず、今朝病院に行きましたが、原因は疲れとストレスではないかという診断に、確かにそうだよなという気持ちと、これくらいで疲れてしまうなんてやっぱり歳なのかなと、少しさびしい気持ちにもなりました。

私は自分のやっている仕事を、生活の糧を得るための手段だとは思っていません。

たまたま自分に合った仕事に出会い、自分以外に代わることができない特別な能力を身に付けてきたという自負があります。

個人やチームに対するトレーニングの仕事も、一般の方の痛みに対応する仕事も、その時間をこなすという感覚はまったくありません。

その時間だけではなく、それぞれの人間に関わっている限り、常にそのことが頭にあり、目の前で向き合っている時には、自分が納得できる指導と結果を求めて真剣勝負が続きます。

今行っている西本塾や深める会では、さらにその思いが強く、準備期間から当日最後の最後まで、強い緊張感が続きます。

この緊張感というかストレスは、チームに関わり勝った負けたの毎日よりもずっと大きいような気がしています。

チームの結果には、どれだけ自分が大きく関わっていたとしても、周りはそれほどの影響力を感じてはくれませんし、現実勝ち負けにどれだけの責任があったのかと言われれば、自分が感じているほどではなかったかもしれません。

西本塾に参加してくれている皆さんに対しては、そういうチームスポーツに関わっていた頃の何倍もの責任と重圧を感じています。

皆さんそれぞれが真剣に私から何かを得ようとして集まってくださっています、それぞれの人生のあみだくじに、私がたった一本の横線を引いたことで、これからの人生にどんな変化が起こっていくのか、勝手に過大な責任を感じてしまっているのです。

ですからたんに技術や理論をお伝えする講習会を行っているつもりはありません、きちんと気持ちが向き合わない人に対しては厳しい言葉を投げかけることもありますし、思いが伝わらないと感じた時には、自らの力不足にがっかりしてし、終わった後の疲労感も半端なものではありません。

そんな中で、西本塾に親子で参加していただき、さらにはお父さんが先週の深める会にも参加していただいた、福山市の西本さんから頂いたメールをご紹介したいと思います。

福山の西本です。

 先日の深める会では大変お世話になりました。
 人間の動きの、より根っこの部分の理解度が増したように感じます。(サッカーボールの投球ドリルでは思わず速球を投げてしまい申し訳ありませんでした)

とは言いながら、自分の身体で理解を深めながら、人に確実に伝えていくかは一朝一夕にはできません。
ですが私自身が陸上経験が少なく、かつ特に指導を受けて来なかったからこそ、妙な陸上界の常識にとらわれることなく、人間の身体の原理原則に沿ったトレーニングを粘り強く伝えていこうと思います。

 さて、息子の泰己ですが12月の西本塾参加以降、段階的に動きづくりの根本からやり直して6か月が経ちました。
 12月の受講時は、もう泥沼の底とまではいきませんが、もがいてももがいても這い上がれない状態でしたが、あれから少しずつ階段を登ってきて、昨日の福山市総体で追い風ながらようやく100mが11秒7を記録し、これまで追い抜かれてきたライバルたちと少し肩を並べることができるようになりました。

 親バカではありますが、着実に西本塾で学んだことを2人3脚で取り組んだことが活かされているように思います。
 ウォーミングアップ会場での私たち親子の準備風景(操体法からオクタントトレーニング、フライングバックをした後に股関節上下ドリル....というパターン)は、他から見ると独特で、奇異にみられているかもしれませんが、そのうちお願いだから教えてくれという人も現れるでしょう!

 もがき苦しんでいる中で、西本さんにお会いできた幸運と、何より西本さんご自身の理論と情熱に感謝しています。
 これがなかったら、多感な時期の息子は心身ともに深い傷を負ったままになっていたことでしょう。

 今シーズンはまだ始まったばかりですが、これから県大会等続きます。
 やっと泥沼から顔が出せたところです、まだまだ楽しくステップアップしていこうと思います。


 息子の泰己君は初めて会った昨年の12月時点では中学1年生でしたが、私の話を聞く態度や吸収しようとする態度は、とても子供とは思えませんでした、かといって変に大人ぶっているわけではなく、自分の成長のために何が必要なのかを、お父さんと二人真剣に学ぼうとする姿は、こちらの方が背筋を伸ばさなければと思わせてくれる素晴らしいものでした。

 それがこうして少しずつ実を結んでいることをお知らせいただき、これ以上有難いことはありません。

 その道の経験者ではなかったからこそというくだり、まさにその通りです。
 陸上競技のアップはこうやります、サッカーはこう野球はこう、なぜそれを黙ってみんな踏襲しているのでしょうか。

 おそらくそのほとんどはまだまだ歴史も浅く、どこかで結果を出した誰かの真似をしているにすぎないでしょう。

 なぜそのことに疑問を抱かないのか、それが良いものであったとしても、もっと良いものがあるのではないかと考えることはできないのでしょうか。

 それが何となく行ってしまっていて、結果として故障を予防できていなかったり、良いパフォーマンスに結びついていないと感じるなら、まさに根っこを掘り起こす作業が必要なのではないでしょうか。

 私が平成8年に、社会人野球のチームを指導した時、そこで行わせたウォーミングアップやトレーニングは、他のチームから奇異な目で見られました。

 私はこのチームのこの選手たちにとって必要な能力を開発するために、絶対に不可欠だと思われる動きを組み合わせて考え出したものでした。

 それが10数年後、九州地区のあるチームと練習試合を行った際、マネージャーが、相手チームのマネージャーから、三菱広島さんのウォーミングアップのメニュー、うちのチームとそっくりですねと言われた時には、聞いていた広島の選手たちが思わず笑ってしまいました。

 このメニューを作った本家本元がいるチームに対して、知らないとはいえそんなことを言ってくるのですから、時代は変ったと思いました。

 私がどうのこうのではなく、社会人野球の世界でもそれがやっと当たり前になったのです。

 20年近く前に、北海道の名寄市にある名寄農業高校の教員をされていた早川先生に乞われて、軟式テニス部の選手たちに指導したオクタントトレーニングが反響を呼び広まっていったという話を、先日札幌に伺ったときに早川先生から伺いましたが、何事も革新的に取り入れていく先駆者があって、物事に変化が生まれます。

 陸上の世界でも、西本さん親子の取り組みが、いつか大きなうねりを生んで周りを巻き込み、いつか普通にみられる光景となるでしょう。

 私はそういう小さな花があちこちで咲いてくれることを夢見て、せっせと種を蒔いていく作業を行っています。

 私の種蒔きの方法は、機械には絶対に真似のできない本格的な手蒔きですから、どこまで体力が続きますことやら・・・。

プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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