自分にとっての良い姿勢の作り方

今朝、西本塾17期生の方で作るライングループの書き込みで、サッカーキングの記事で、日本サッカー協会の技術委員長が、強化指針に基づくアクションプラン1として発表した中で、「フィジカルコンタクト」に関する分野に触れていたことを教えてくれました。

17期生の4名は、実技の際に撮影した動画を共有するため、すぐにライングループを作ってくれました、私が動画を送りやすくするためです。

16期でも同じことをしてくれたのですが、その後ライングループを活かす活動はされていません。

それが参加者のお一人である奈良の「植村逸郎」さんが中心となって、動画に対するコメントや、その他さまざまな内容を持ちよって、私を含めた参加者の意見交換の場として積極的に活用してくれています。

まだ1週間しかたっていませんが、もし受講した後、各自がそれぞれの考えだけで学んだ内容を復習しようとしていたのと、こうしてさまざまなテーマで意見交換をするのでは、まったくその理解度が違ってくることは当然のことです。

私がすぐに、ああですこうですと、すべてに答えてしまっては意味がないので、そのあたりは考えながら発言していますが、私にとっても受講してくれた人がどれくらい分かってくれたのか、理解度を計ることができる、嬉しい試みをしてくれています。

そのお礼ではありませんが、明日明後日と名古屋に行った帰りに、奈良に寄り道をして植村さんのところに行くことに決めました。

こういう縁は大事にして、私の考え方の理解者を増やしていきたいと思います、真剣に向き合ってくれる人に対しては、私もそれに応え続けなければなりませんから。

サッカー協会の技術委員長の発言についてですが、このブログを読んでくれている皆さんには、私の考えは改めて説明の必要はないと思います。

それ以上に、直接指導を受けてくれた方々にとっては、それなりの立場に立つ人間が、何とレベルの低い話をしているのかとがっかりしたのではないでしょうか。

これでは日本のサッカーが成長して行くわけがありません。

すでに私の考え方に沿って指導してくれている人も増え、当然指導された選手の数も少なくないと言えるところまでは来たと思います。

それでもそのトップに立つ人間がこのレベルであることを知ったら、がっかりするでしょうね。

私がそう言っても、彼らがすぐに取り入れようとは思わないでしょうから、大きな話はさておき、地道に広島から発信を続け、その他大勢になりたくない選手をしっかり指導していきます。

さて、このところテーマとなっている姿勢に関して、我ながら面白い指導の仕方と言うか説明の言葉が見つかったので、書いておきます。

10年近くトレーニングに通っていただいている、私よりも10歳も年上で、68歳のHさんとのやり取りの中で、その言葉は生まれました。

明日から伺う、名古屋の内田さんとの会話の中で、良い姿勢のイメージが「シュッとした背中」では説明がつかず、「反った猫背」、あるいは「シュッとした猫背」という、日本語としては適当でない表現かもしれませんが、なんとなく頷いてしまう、感覚的にはストライクな言葉が生まれました。

確かに、骨盤から背骨全体、後頭部までがシュッとしている姿勢は、見た目には大変美しく、モデルさんたちはその体型を目指して努力していることと思います。

ところが人間が静止した状態からエネルギーを生み出すという作業をするために必要な三要素として私が定義している、目的方向への重心移動、その場での落下、そして135度を理想とした捻転ですが、その三つをうまく組み合わせることで、それぞれの競技に必要な、競技だけではなくもちろん日常動作も含めてですが、効率的な動きを行おうとしたとき、シュッとしすぎた良すぎる姿勢は、それを邪魔していることに気づいたのです。

Hさんは若いころからゴルフに親しみ、現在でもシニアやグランドシニアの競技会に参加しているスポーツマンです。

ほぼ毎週トレーニングに来ていただいていますが、その都度、その間に感じた体の感覚やスイングとの関係を質問してくれます。

10年たってもその探究心は変わることなく、毎回私自身がどんなことを質問していただけるのか楽しみにしています。

そのHさんから今回のトレーニングの際聞かれたことが、アドレス時の股関節の角度の問題でした。

ゴルフの基本はアドレスと言っても過言ではありません、このテーマは過去何度もお話ししてきたことですが、唯一無二の絶対という答えは有り得ないことをお互いに分かっているからこそ、何度もテーマに上るのです。

今回のやり取りの中で私は、「何度も繰り返しこのお話をしていますが、人間の体は日々その状態が違うのですから、これだという答えはありません」と、お断りしたうえで、あくまでも原理原則として聞いてくださいと続けました。

アドレス時の股関節と言うのは、前傾角度がどれくらいが良いのかという質問をされていることとほぼ同じことです。

ゴルファーにとって永遠のテーマです、スタンスの広さ、膝の曲げ具合、股関節の前傾角度、骨盤の反らせ方、背骨の反らせ方、肩と肩甲骨の位置、首の曲げ方によるボールを見るための視線、ボールを打つためのスイングをする以前にそれらが、その人間にとって最も自然で再現性のあるポジションであることが、良いショットを打つ絶対条件となります。

このことはもちろんゴルフだけの問題ではありません、だからこうして詳しく書いているのです。

野球であれば打者の構え方、守備での構え方、投手の片足を上げた時の姿勢、サッカー選手の走る姿勢、ドリブルの姿勢、ディフェンスの姿勢、テニスの待ち受ける姿勢、などなどすべて動きに等しく応用できるその人なりの姿勢があるはずなのです。

客観的な数字で示せるわけがありません。

この共通する姿勢が分からなければ、ゴルフの正しいスイングも出来ないし、ロッベン選手のような細かく素早いステップも、ストライドを伸ばしながらも体に負担が少ない高速な走りも、土俵中央でがっぷり組み合うお相撲さんも、みんな良い結果にはならないのです。

以前ゴルフ場経営のアコーディアグループの会員向けの会報誌で、飛距離アップをテーマにした連載をしたことがありましたが、その際にも強調した骨盤と背中の捻転の仕方がありました。

体を捩じらないで力を生み出せるという考え方もあるようですが、使えるものは有効に使った方がいいと思います。

最終的に自分にとって良い姿勢かどうかは、この捻転という動作がしやすいかどうか、135度の回転動作を最もしやすい姿勢を探しているのですから。

今回Hさんに指導してなるほど思っていただいた、アドレス姿勢の作り方を紹介します。

①まずはスタンス幅、これは後で結果的に微調整されますので、とりあえずいつも通りの肩幅くらいで自然に立ってもらいます。

②次に両手を後ろに回して手のひらで左右のお尻の丸みを押さえます。

③その両手のひらでお尻を持ち上げるように動かします、お尻の穴を後方に向けるイメージです。

 まっすぐ立ったままでは、お尻を持ち上げることができにくいので、少しお辞儀をするように上半身が前傾します、この時はまだ膝は曲げません。

 するとこれ以上は前傾できないし、膝や太腿の裏が突っ張ってきます。

④それでは動きが止まるので、少し膝を緩めてあげるとお尻を持ち上げやすくなって膝も自然にほどよく曲がります、あくまでも体に無理がない状態で行います。

 首が突っ張って、左右に回せないということにならないように気を付けます。

⑤その姿勢が確認できたら、お尻を持ち上げていた両手を、自然に前に持ってきてぶら下げてみてください。

 足首と膝の関節は自然に曲がり、股関節も自然に曲がって上半身は無理なく前傾しています。

 腕をぶら下げた肩は、無理に背中を反らしたり胸を張ったという状態ではないので、どちらかと言うと軽く「猫背」になっているという言い方は出来ないでしょうか。

この姿勢が私の言う、骨盤がほどよく反って、背骨の上部が少し猫背気味になっているという意味で、「シュッとした猫背」「反った猫背」という表現となりました。

どうでしょうか、この姿勢であれば、まさにサッカーのディフェンスの姿勢となり、攻撃側の選手の動きに対して、胸も骨盤も正対したままで、臍の部分だけを柔らかく使って対応できる、私の言う体幹部分を固めることなく三分割で使うという動きが可能になります。

これを素晴らしい完成度で行えているのが、何度褒めても足りないロッベン選手の動きです。

この骨盤の反りと、背骨の反らせ方、そしてと肩のリラックス感を、それぞれの人間の体で組み合わせ、それぞれの競技のそれぞれの局面で使い分けることが、最高の動きを発揮するために必要な条件だと思います。

ですから姿勢を見ただけで結果が見えるというか、「その姿勢からではこういう動きしか出来なよね」「こういう姿勢ができているからこういう動きが出来るんだよね」ということが予測できるのです。

私の人間を見る視点、動作分析の基本をここにあります。

こんな話をなぜ公開するのかと言われることもありますが、なるほどそういうことかと思って取り入れてくれるもよし、なんだこれはと読み飛ばされても私は構いません。

なぜ書いているのか誰のために書いているのか、たぶん自分のためです。

今頭の中にあることを言葉にして整理しておかないと、すぐに忘れてしまいそうで心配なのです。

明日になったら考え方が変わっているかもしれませんから、今日の自分は大事なのです。

参考になれば幸いです。

明日と明後日、名古屋でお会いする皆さん、皆さんと一緒に学べることを楽しみにしています。

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西本塾を続けて思うこと


今日は雑感です。

私の考え方や経験したことを知りたい学びたいという方を相手に、「西本塾」と銘打って指導を始めたのが一昨年の10月でした。

今回で既に17回を数えることになりました。

まだたったの2年ですが、当初はこんなに続くとは自分でも思っていませんでした。

参加を希望してくれる人たちの動機も、当初は我ながら一般的とは思ってもらえない私の考え方や、実際に経験してきたことであるにもかかわらず、そんなことがあるはずがないと思われてしまうことばかり書いてあるブログの内容を読んで、野次馬根性でも良から、見たい聞きたい人はどうぞ、というスタンスでした。

それが数回のうちに、私の中でそれだけでは満足がいかなくなり、参加してくれる一人一人の現状や問題点を明確にして参加してもらい、それに対する答えになることを少しでも学んで帰って欲しい、お役に立ちたいと思うようになりました。

一日目の理論編で使っているレジュメも、4回目くらいには今の形に落ち着き、その時々の参加者に合わせて、少しずつ内容をアレンジして伝えるというやり方になりました。

基本的に毎回同じことをやっているのですが、毎回緊張感がありますし、終わった後も同じことを繰り返したという感覚になったことがありません。

それはもちろん毎回受講するメンバーが違うし、それぞれの背景も目的も違うのですから、すべての人を満足させるのは容易ではありません。

それでもできる限りそうなるように努力しているつもりです。

そんな2年間を過ごしてきて改めて思うことは、形の上ではもちろん私が教えるまた伝える立場であることは間違いないのですが、受講者のためにどういう風に伝えればいいのか、それはたんに言葉の問題だけではなく、伝える順番やたくさんあるポイントのどこに時間をかけるのかなど、毎回工夫することで、私自身の理解が深まるというか、分かっていたつもりのことが、さらに明確になっていくなど、まさに「受講者と一緒に学び合っている」という言葉がぴったりとなっています。

私の真剣さや熱さを褒めていただくこともありますが、そうさせているのはまさに受講者の皆さんの真剣さであり熱さであることは言うまでもありません。

講義の最後の時間に、各自感想を述べてもらう時間を取っていますが、きれいごとなど一言もなく、心からこの二日間を振り返った言葉を並べてくれます。

中には感情が高ぶり言葉に詰まる方さえいます。

そういう方たちの真剣さや熱さは、私の比ではないかもしれません。

だからこそ毎回、私自身しっかり心と身体の準備をして、スポーツ選手が試合に臨むのと同じような気持ちで、参加者を迎えています。

回を重ねていく中で明確になっていくことは、「自分のやってきたことは間違っていなかった」と言うことです。

「万人に当てはまることはない」と言いますが、私が伝えていることは原理原則の部分なので、それが当てはまらないということは、とりあえずありません。

各論の部分の方法論に至っては、色々な考え方があって当然だと思いますが、その基本となる人間の体の仕組みや、筋肉の性質特徴といった部分に関しては、当然ですが違うはずはありません。

それでもそれをどう使うかという所になった時に、〇〇トレーニングとか、〇〇式、といったオリジナリティーが加えられるのだと思います。

私が自分のやっていることに、インパクトのあるネーミングが付けられないのは、その一言で私のやっていることに対するイメージを作って欲しくないからです。

「西本理論」と言う言い方になってしまったものの、確立されてしまった理論があるわけではなく、私自身が試行錯誤している途中経過を、皆さんに正しく伝えるためには、固定のイメージにつながる固有名詞は絶対に避けなければならないと思っています。

ですから、「西本理論」などと立派な言い方をしていただく必要もなく、「広島にいる西本という男が、こういう考え方でこういう指導をしている」、そう思っていただければ十分です。

この2年の間にも、我ながら大きな変化や成長を感じます。

その中でも一番大きな変化は「姿勢」に対する考え方でしょう。

自分の体でやってみることで、ある程度はこれだという感覚は掴んでいました。

それを言葉にして伝えることも出来ていました。

ところがそれは私の体が表現できたことであって、伝えてもそれが出来ない人、その動きのイメージが当てはまらないという人は毎回必ずいたのです。

それは当然のことで、骨格も筋肉もそれぞれ違う人間が同じイメージで動けるはずがなかったのでした。

もちろん気づいてはいましたが、その人その人に合わせたアドバイスと言うか指導をする以外に方法はなく、まさにマニュアルが存在しないとはこのことでした。

それでも私が工夫して、私から指導を受けた際の言葉やそのニュアンスを、今度はその方が指導する立場となるわけですから、できるだけ言葉を選び、できるだけ標準化した言葉に置き換えていかなければなりませんでした。

これが何より難しい作業でした。

今日は具体的な部分には踏み込みませんが、下半身の骨盤・股関節と、背骨を介して上半身の肩関節・肩甲骨を連動させ、体が動くということを効率的に行うためには、どういう姿勢が要求されるのか、これが最重要ポイントになっています。

まさに「動きづくり」の基本中の基本です。

まず単純に考えられるのは、ここで器具を使って体験していただくと分かるのですが、とにかく背骨をできるだけ大きなS字を描く曲線になっていることが必要だということは、誰でも理解できます。

しかし、その体幹部分さえ、お腹の部分をうまく使うことができなければ、ただしっかり反らせて、がっちり安定してしまうだけで、四肢の動きを生み出すことは出来ません。

いわゆる良い姿勢、背骨全体がしっかりと反った、イメージがしやすい言葉でいうと「シュッとした背中」という言葉がしっくりくるこの姿勢が良いと思ってきました。

それが走るという行為を指導していく中で、真っ直ぐ走る時でさえ、「シュッと」しすぎる背中が、実は上腕骨の動きを邪魔して、広背筋をうまく使えない原因になっていることに気がつきました。

当然横への動きや後方への動きでは、致命的とさえ思えることも分かってしまいました。

動きを生み出す③要素の一つである、捩じるという動きができなくなるからです。

私は出来るけれど、出来ない人がいることは分かっていましたが、すぐに出来るわけがない、練習してくださいで終わっていました。

やり方は間違っていないと思っていたからです。

それが私の肩甲骨自体の動きの可動域が、背骨を反らせた状態でも、普通の人には動かせない範囲まで動かせることで可能となっていたのではと思うようになりました。

ではどうやって指導すれば、同じ効果を得られる動きを身に付けてもらえるのか、それが先日名古屋から学びに来てくれている内田さんへの指導の中で生まれた「反った猫背」、あるいは「シュッとした猫背」と言う言い方になっていったのです。

まさに学び合うという言葉がぴったりに出来事でした。

私が出来ること、内田さんにも出来るはずのこと、さらにはロッベン選手を始めとする超一流選手たちに共通する背骨の使い方、それを言葉としてなんとか伝えられないか、その試行錯誤の中で生まれた言葉でした。

もちろんこの言葉を聞いただけで、私が伝えたいことがすべて伝わるわけではありません。

体の仕組みから学んでいただき、実技のドリルを繰り返し行う中で、この言葉がしっくりくる人もあるというレベルの話です、すべてがこれで解決したわけではもちろんありません。

それでもこれまでうまく伝えきれていなかった人に対しては、伝えやすくなることは間違いありません。

何より私自身の動きに迷いがなくなりました。

当分良い結果が出せていないゴルフにおいても、長いトンネルの先に光が見えたようで、次の機会を楽しみにしています。

西本塾は、今の私にとってはこれまで経験してきた以上の勝負の場であり、自分の能力と人間力を試されている場になっています。

厳しい言葉も発しますが、それさえ自分に対する言葉だと思っています。

週末は名古屋に行きます、私の考え方を広めてくれている内田さんの応援団として、これから内田さんが活動しやすくなるような内容にしなければなりません、西本塾イン名古屋ではありませんから。

どんな形でも、直接指導させていただけることは本当に有難いことです。

出来ることなら私の考えが、ストレートに伝わって欲しいのが本音です。

しかし、学んでくれた人たちがそれぞれ活動してくれていることも、本当に嬉しいと思っています。

千葉の松井真弥さんのフェースブックを見させてもらうと、まさに私が乗り移ったように熱い言葉が綴られています。

札幌には小林敬さん諏訪俊一さんに呼んでいただきました、千葉には望月竜也さんに呼んでいただきました、大阪の高校野球部の井上芳憲さんにも呼んでいただきました。

そして今回は、名古屋の内田雅倫さんに呼んでいただきます。

もっともっと色々な場所で色々な人を相手に伝えたいと思っています。

私を呼びたい、そう思ってもらえるように、もっともっと私自身が学ばなければなりません、学び続けます。

「反った猫背」の姿勢とは

昨日、昨年の11月から準備してきた本の最終校正が終了して、いよいよ発売を待つばかりになったことを、ツイッターで報告させていただきました。

たくさんの方が、そのことを書いたツイートをリツイートしていただき、さらには応援のメッセージまでいただき感謝しています。

昨日校正が終わった原稿は、今日にも印刷所に回り、そちらの作業が始まるようです。

初版の部数は3000部、出版不況の中で、最初はこれくらいしか刷ってもらえないようです。

当然全国津々浦々の書店に並ぶというわけにはいかず、実際にどこの書店に並ぶのかは、現在出版社が一生懸命営業してくれている結果によるそうです。

12年前に出させていただいた本は、最大手の講談社でしたから、今回出版させていただく広島の(株)ガリバープロダクツさんとは、さすがに規模が違います。

最初に私がこの企画を持ち込んだのは、講談社の前著を担当してくれた方のところでしたが、あっさりと却下されてしまい、なんとか自分の思いを残しておきたいという夢も消えかけていました。

ところが、長年お付き合いをいただいている方から、知り合いに地元の出版社の方がいるので、話をしてみようかと言っていただいたことがきっかけとなって、アレヨアレヨと言う間に昨日の最終校正を迎えたのでした。

私は本当に運の良い男で、どんな状況になっても誰かが手を差し伸べてくれるというか、私のあみだくじに幸運の線を書き込んでくれるのです。

ほとんどまともに人付き合いもせず、勝手気ままに生きて来た私ですが、本当に有難いことだといつも思います。

ほんの数カ月でやめてしまったクラブのサポーターの方と、今でも交流させていただいていることもその一つです。

正式には決まっていませんが、3月10日過ぎにはアマゾンで検索していただければ発売前で書店に並ぶ前ですが、事前予約ができるようになるそうです。

その事前予約の数が多くなれば、この本は売れるかもと思ってたくさん発注してくれて増刷され、書店に並ぶ数も増えるという循環になるそうです。

皆さんの応援を是非よろしくお願いします。

書名は「1回5分 体が喜ぶ健康術」と決まりました。

もちろんジャンルは健康書ですが、表紙は中身も書いてくれた漫画家「えだお」さんが書き下ろしてくれたもので、コミックのコーナーに置いてあるような絵が描いてあって、とても目立つようになっています。

帯は見てのお楽しみですが、今をときめく某監督が写真付きで推薦文を書いてくれました。

これを見ただけでも手にとってもらえそうな表紙になっています。

夢は描かなければ叶うことはないと言いますが、まさに思いが届き、こういう結果に結びついたのだと思います。

更にはまだ発表できませんが、春にはもう一つ私にとってはこれ以上ない夢が叶うことになりそうです。

とにかく有言実行、思いを発信することは本当に大事なことだと思います。

またまた前置きが長くなり申し訳ありません。

明日からの西本塾に備え、昨日の続きを今日のうちに書いておきます。

テーマはずばり「反った背中」です。

姿勢、特に背骨に関しては、この仕事に関わるようになってから最も大事で最も難しい問題だと思ってきました。

10年ほど前だったでしょうか、ママチュアですが競技ゴルファーとしても活躍している私と同い年の方が通って来てくれていました。

自他共に認める姿勢の悪さで、広いゴルフ場のコースの中でも、遠くから見てもあれは◯◯さんだとすぐに分かるというくらいの猫背だったようです。

本人もそのことは気になってはいたようですが、昔からそう言われていたからと諦めていたようでした。

問題はその猫背とゴルフスイングがどう関係するかということでした。

実際にやってみると分かりますが、お腹を引っ込め背中を丸くした、完全な猫背の形になるとテークバックで体を回すことができず、肘を曲げて手だけを使ってクラブを振り上げることしかできません。

当然飛距離は出ませんが、長年やっている人はそれでも小手先の技術で器用にクラブを操り、思ったところに飛ばすことができますし、アプローチ等の小技にも長けていれば十分スコアをまとめることもできます。

その方はそこまで酷くはありませんでしたので、飛距離もそこそこ飛びますから、特に問題はないと思いました。

ただ確かに猫背であることは間違いありませんでした。

それが少しずつ改善され、周りの方からも少し姿勢が良くなったねと言われることが嬉しくなった頃でした。

アドレスで構えたときに、それまで明らかに前かがみで背中を反らすことができなかったのが、自分でも反らせるという感覚が出てきたので、意識してそらせる動作をし始めたらスイングがぎこちなくなったと言われるのです。

そのときにアドバイスしたのが今まさにキーワードになっている「反った猫背」のイメージでした。

当時はそういう言葉は使いませんでしたが、丸まり過ぎると体が回らなくなることと、反対に反らせ過ぎても回らなくなるという事実を確認していただき、その方にあった姿勢を探すことが一番大事なことであるという説明をしたと思います。

そのときには反らせるかまるまるかの両極端から、自分にとっての楽な姿勢というか中庸を探すことが大事で、その姿勢自体も刻々と変化するので、これがベストというものもないということも話をしました。

体を回す捻るという動作に関して、当然その軸となるのは背骨ですから、その形状をどう保つかということが一つのテーマでした。

それから時を経てサッカーという競技に改めて関わるようになた時、背骨というか背中の使い方の重要性を再認識することになりました。

現在、現場は離れましたが、一流選手の動き分析の仕事を依頼されるようになり、様々な選手の動きを見ていく中で、反らせているか丸まっているか、猫背かシュッとした背中に見える良い姿勢かの二者択一では説明できないことがたくさん出てきました。

それが何度も解説してきたロッベン選手であり、メッシ選手などの姿勢でした。

彼らに共通するのは良い姿勢に見える局面と、明らかに猫背であると思える局面があることでした。

当初はそのことに対して、屈筋を使ってしまうことになるというマイナスなイメージを持っていました。

しかし、その猫背という概念が、これまでの骨盤が後傾して腰が落ちてしまった猫背ではなく、骨盤はしっかり引き起こされて高い位置に保たれているにもかかわらず、肩の力が抜けているというか、無理に胸を張って背中を反らすのではなく、表情は柔らかく肩を少し前に落とすくらいの感覚で、全く無理をしていないと思ったのです。

その姿勢が、内田さんにロッベン選手の動画を見せながら説明している会話の途中で、「反った猫背」という表現に落ち着いたというわけです。

実際に屋外で走ってもらったときに、背中をシュッと反らせようとしすぎると、肩甲骨の動きを邪魔して思ったように動かすことができなくなりました。

それを補うように無理やり肘を後ろに引こうとして、さらに背骨を反らし胸を張るという悪循環になります。

名前を出して恐縮ですが千葉の望月さんが読んでくれたら、まさに自分のことだと気づいてくれると思います。

当然上腕骨の小結節が骨盤を引き上げるという連動動作は難しくなります。

すると骨盤自体を上下させようと無理な力が入ってしまうことになります。

私自身は長年の積み重ねで、肩甲骨の可動域が大きいため、ある程度反らせすぎても肘を使うことができるのですが、そうでない人にとっては背骨を、特に上部の肩甲骨の高さの胸椎を反らせすぎることは、全体の連動を著しく阻害する最も避けるべき動きだったことに気づきました。

それをはっきりと理解させてくれたのが、木崎さんから送られてきたロッベン選手の練習風景の動画でした。

骨盤はしっかり引き起こされて反って見える、これは努力でと言うよりも先天的な人種の違いと言ってもいいかもしれません。

そしてそこから上の背骨の椎骨の角度というか配列に関しては、今自分が行わなければならない動き、細かいステップなのか歩幅を広げてスピードを上げていくのか、ドリブルで進んでいくのか、ターンしなければならないのか、数え上げればきりがない様々な局面の中で、体をどう連動させていくのか、そのために最も適した背中の丸め方とはどういうものなのか、試行錯誤の結果があの体の使い方ではないかと思ったのです。

例えば手首と膝を固めのゴムでつなぎ、体の前側で太鼓をたたくように肘を曲げ伸ばしして手を使えば、まさに屈筋を使って手首の動きに同調して膝を引き上げることができるでしょう。

しかし、そのスピードは一定以上あげることはできません。

今度は体の後ろで、肘と骨盤の後方の腸骨上部をゴムでつないだと仮定して、肘の動きで骨盤が上下するように行ったらどうでしょう。

多分みなさんの想像以上に早く動くことができて、屈筋で動くことと伸筋で動くことの違いが理解できると思います。

これが骨盤を上下に動かすという私の体の使い方の基本であり、人間本来の体の使い方だと思います。

その肘と骨盤の連動を最も早く自然に行うためには、背骨の上部がどういう角度形状であることがベストなのか、それこそが理想の姿勢ではという結論になって行ったのです。

当然それらを数字で表すことはできません。

これこそ個人差どころか、一人の人間でも局面によって変わってくるものですから。

その「答えはすべて体が教えてくれる」という、いつもの私の口癖が登場くるわけです。

そして、あそこはどう使う、ここはどう使わなければならない、こうやってみたけれどうまくいかない、どうすればいいのか、すぐにそんな質問がきそうですが、何を聞かれても私にはわかりません。

答えてくれるのはその人の体しかないのですから。

だから何も考えずに動いて、体と対話してくださいと言っているのです。

「反った猫背」このイメージが分かると、本当に動くことが楽になります。

そして一流選手の動きを、なるほどと思えるようになります。

まずは自分の体と対話することから始めてください。

体幹を使うということと全身を連動させること

今日は昨日来ていただいた内田さんとのやり取りから気づかせてもらったことを書きます。

与えられた題材であったり、学びに来ていただいた方との交流の中で、日々新たな気づきが得られるという、何ともありがたい環境を与えていただいています。

最初に言っておきますが、私の考えは私の考えであって、賛否両論があって当然ですし、批判していただくこともまったく問題はありません。

ただ、これまで、そしてこれからも、おそらく生きている限り私の試行錯誤は続いていくと思いますので、昨日言っていたことと今日言っていることが違うことは当然のことだと思っています。

私も気を付けているつもりですが、他者の考え方や意見を否定したり非難するような言い方だけはできるだけしないように心掛けています。

その方の考え方や方法論を真剣に学ぶことなく、意見を言うことは失礼ですから。

それでも私ならこう考えるということは言ってもいいと思います。

何度か話題にした、Jリーグのあるクラブの名監督の言葉、「西本さんの考えに肯定的な人が、今は半分以上だろうけれど、批判的な発言がそれ以上になって初めて、その考えが認められてきたということだよ」、まさにそういうことなのかなと思うようになりました、文句を言ってくる人も見てくれているということですから。

まったく面識のない方から何を言われてもまったく気にはなりませんが、一度でも面識のある方から思ってもみない反応があると、いったいどうしてしまったのだろうとがっかりしてしまうこともあります。

すべては自分に返ってくると肝に銘じて、自分の信じた道を進んで行くしかないようですね。

さて、余計な話から始まってしまいましたが、Newspicksの記事を見ていただいた、西本塾10期生の岩田さんからコメントが届いていましたので、そのことを含めて今日の記事を書いていきます。

西本先生ご無沙汰しております。

10期生岩田です。

2月末に名古屋へお越しくださるということですが、残念ながら両日とも勤務がはいっており参加でません。

「名古屋のサッカー界を熱くする」と西本先生がおっしゃっていた内田さんにもお会いしたいと思っていましたが、また次の機会に参加させていただきたいと思います。

私もNewsPicksの動画を拝見させていただきました。

私が他の選手とロッベンの違いを感じたのは、骨盤、股関節の動きです。

動画の前2選手は、足を振り上げる(股関節の屈曲)の時点で、外旋運動も伴っており、それにより骨盤、体幹、肩関節へと動きが波及するために、ステップのひとつひとつの動きが大きくなっているように見受けられます。

それに対してロッベンは、ステップを前や横へ踏んでいる時も、骨盤より上の体幹にブレが生じないために体幹の位置は一定に見えそこでステップを踏み出せるためにより素早く動作を行えているのではないかと考えました。

股関節の運動(屈曲、伸展)を最短距離で行えることにより、体幹が姿勢保持に無駄に力を割くことなく、その後のダッシュ時に、進行方向にスムースに加速できるということです。

ステップをいかに踏むかということでなく、股関節と骨盤をどう動かすかで体幹の安定性は変わるなぁと日々の仕事の中でも考えております。

10期生 岩田 淳

今日は、前回予告した「体幹が強い」という概念について書くつもりでしたが、まさにそのことと、岩田さんからのコメント、そして、ツイッターでも予告した「反った猫背」という、意味不明な言葉の説明が、すべてリンクしていることで、それらを一度に説明した方が理解してもらいやすいかなと考えました。

岩田さんご指摘の最後の部分、「ステップをいかに踏むかということでなく、股関節と骨盤をどう動かすかで体幹の安定性は変わるなぁと日々の仕事の中でも考えております。」、ですが、一般的に言われていることは、「体幹を安定させることで、四肢の動きが向上する」と言う論法ではないでしょうか。

それを岩田さんは、「股関節骨盤の動きを正確に行うことで、その上部の体幹が安定する」と、考えられたのだと思います。

この発想は私の考え方を学んでいただいた方なら、等しく共感していただけると思います。

まずここから話を始めなければならないのですが、「体幹」とはいったい何を指すのでしょう。

また、「体幹が安定している」とか、「体幹が強い」という見方はどこから来るのでしょう。

さらに体幹を鍛えることで、軸が安定するとか、動きが安定するという言い方も、あまりにも抽象的ですし、とりあえずそういう言い方をしておけば、なんとなくみんな納得するというか、それ以上の議論にならずに済む、便利な言葉になってしまいました。

体幹トレーニングを否定しているわけではありません。

この言葉が聞こえてき始めたころから、では従来のトレーニングでは、いわゆる体幹部分は鍛えられていなかったのかという素朴な疑問を感じました。

体幹部分の概念は、頭の部分と四肢を除く、まさに胴体そのものだと思います。

私が今言っていることも、その胴体をもっと具体的に、骨盤と背骨、股関節と健康骨・肩関節と言う、胴体部分を動かすための骨格のことを言っています。

それが、「背中を使う」と言う言い方になっています。

例えば代表的なトレーニング種目である、ベンチプレス・スクワット・デッドリフト、それらを行う時に最も鍛えられている部分は、誰がどう考えても「体幹」ではないでしょうか。

ベンチプレスは胸、スクワットは下半身、デッドリフトは背中を鍛える代表のように思われているかもしれませんが、それらを行う時に体幹部分がきちんと機能していなければ、正しいフォームで行うことは出来ないし、何より危険で重量を増やすこともできません。

力こぶの筋肉である上腕二頭筋だけを鍛えようと、専用の器具を使ったトレーニングを行う際にも、体幹部分の安定なしに、それを行うことは出来ないのです。

にもかかわらず、あえて体幹だけを鍛えれば事足りるようなイメージが広がってしまったのはどういうことなのでしょうか。

基本的なトレーニングを正しいフォームで行うことで、十分体幹部分は鍛えられていたはずなのに、体幹部分だけがクローズアップされてしまうことに違和感を覚えたのは私だけではなかったはずです。

まさにこれこそ、「みんながそう言っているから」という、日本人特有の全体主義の結果だと思います。

何度も言いますが、体幹部分を鍛えることが必要ないと言っているのではなく、あえてその部分だけを鍛えることに時間をかけるなら、他のことを考えた方が体の動きを改善するためには、ベターな方法ではないかと私は考えているのです。

前述の基本種目の3つは、私の言う「体作りのためのトレーニング」ではありますが、器具を動かす、筋肉の収縮を伴うという意味では、アイソメトリックの体幹トレーニングよりははるかに優れていると思います。

ただ器具が必要ですので、いつでもどこでもという訳には行きませんが。

さらに私の推奨する「動きづくりのトレーニング」は、それら3つの種目さえ、動きの意識を変えることで、骨盤・股関節・肩甲骨・肩関節と言う、私が最も重要視する部分に的確な刺激を入れることができるものになるよう工夫を加えています。

もちろん体幹部分は正しい連動をすることによって、本来の機能を十分向上させることができます。

そんなことを考えながらトレーニングの指導をし、実際の動作とくに走るという基本の部分に応用してきました。

姿勢の重要性についてはさすがに異論はないと思います。

では正しい姿勢とは何か、正しい骨盤の前傾から、背骨の自然なS字カーブを描き、前後左右のバランスのとれた無理のないリラックスした状態、とでも言えばいいのでしょうか。

その骨盤の角度に、我々日本人は少し問題があると気づき、欧米人との違いが何なのかという考察の中で、骨盤と背骨の角度に最も関連している「広背筋」が、機能していないのではないかと考えたのです。

それを克服し、正しく機能させることができるようになった姿勢、特に背中の部分を指して「シュッとした背中」という言葉を、塾生の鬼木君が考えてくれました。

彼が海外のサッカー事情を視察に行った時に、改めてそういう視点で海外の選手を見ると、良い選手はみんな「背中がシュッとしている」と教えてくれました。

まさに言いえて妙です。

基本的にはそこを目指してトレーニングすることで、すべてが良い方向へ展開してきたように思います。

ところが、分析を依頼される超一流選手の姿勢は、それだけでは説明がつかない部分がたくさんあったのです。

分析を依頼された初期の頃から気になってはいたのですが、サッカー選手なら背番号の一番下の部分にはしっかりとした骨盤の反りが見えるのですが、実際に動いている時走っている時には、肩のあたりが悪く言うと少し「猫背気味」に見える選手が多かったのです。

当初は、この局面では少し力が入って力んでしまっているのかと思いましたが、だんだんそうではないことに気がつきました。

西本塾や個人指導、さらには深める会と、人に指導を重ねていくにつれ、「シュッとした背中」ではできない動きがあることに、受講者の動きを見ながら気づいていきました。

とくに昨日も来てくれた、名古屋の内田さんは、この半年くらいの間にもの凄いペースで広島に来てくれて、それを地元にフィードバックするために、まずは自分の体でと真剣に学び続けてくれています。

彼の動きを改善していくことが、私の走るという行為に対するイメージを明確にしてくれています。

岩田さんや他の受講者には申し訳ないですが、少し次元の違う会話と言うか、もうまったく私の考え方を知らない人から見れば、理解不能、意味不明な言葉のやり取りであり、実技の動作になってきました。

過去に私から学んだ人であっても、すぐには形にすることは難しいかもしれません。

けっしてこれが正解で完成形という訳ではありません、これからもさらにイメージは変わっていくかもしれないし明確さも増すと思います。

そういう意味でも、何度も訪れてくれる内田さんは有難い存在です。

骨盤・股関節がうまく使えているから体幹が安定するのでも、体幹が安定しているから四肢末端の動きがうまく出来るようになるのでもなく、しつこいくらい言い続けている、「すべてのパーツのどこをどう動かすという感覚ではなく、それらをどう連動させるか」ということがすべてだと思います。

長くなってしまったので「反った猫背」の話は次回にします。


自分の体の動きを知るということ

日曜日の夕方アップされた「Newspicksのロッベン選手の記事」は、たくさんの方が読んでくれたようです。

ロッベン選手に関する記事は今回で3回目になると思います。
毎回同じようなことを書いていますが、何度見ても何度書いても、彼の能力の全てを語ることなど到底できることではありません。

それでも分析の元となる基礎練習の動画が、木崎さんから届くたびに、ロッベン選手の凄さというか超一流であり続けるための努力に驚かされ続けています。

他の選手が真剣にやっていないとか、手を抜いているということがあるはずがありません。

だからこそ彼の「動きの質」が際立つのです。

運動能力に関しては、持って生まれたものという言い方がされます。
遺伝的な要素は確かにあって、そのことに関しては悔しいけれどどうにもならない部分があることは間違いありません。

西本塾生の川端さんが、イチロー選手にはなれるかもしれないけれど、日本ハム
の大谷投手や阪神の藤浪投手、またダルビッシュ投手にはなれないというようなことを書いているのを目にしました。

まさに私が言い続けていることです、どんなに努力をしても190センチを超えるような身長にはなることができません、持って生まれた遺伝のなせる技です、当然のことです。

しかし、ウィキペディアによるとイチロー選手の身長は180,3㎝、体重77,1kgとなっています。

ちなみにアメリカに渡ったすぐの頃、さすがに周りに選手の体に圧倒され、3キロ増量させたところ、自分の体が自分の思ったように動かせないと、すぐに元に戻したという話を本人のインタビューで聞いたことがあります。

やみくもに体作りに走る選手たちは、この言葉をどう聞いたのでしょうか?

数字だけ見れば日本人のプロ野球選手の中でも大きな方ではありません。

もちろん実績は他の追随を許しませんので、いくらビッグマウスな選手であっても、「イチロー選手を超えるような選手になります」と言うのはさすがに勇気がいると思います。

しかし、イチロー選手は自分の野球に対する考え方や細かい技術的な部分にまで踏み込んで、自らの言葉で発信していますし、そのためのトレーニングに対する取り組み方も同じように我々にも伝わってきます。

それでも誰もイチロー選手のようになりたいとは言いません。

敬意を表してとか、失礼にあたると思っているのでしょうか、その時点でそういう発言をする選手は絶対にそうなることは不可能でしょうね。

直接指導してもらうことがなくても、彼が歩んできた考え方の変遷をしっかり学んで、それをなぞりながら自分の形を作っていけば、同じにはなれなくても違う形で、もしかしたら超えていけることができるかもしれないと考えることは間違っているのでしょうか。

繰り返しますが、大谷投手や藤浪投手またダルビッシュ投手のような身長には、どんなに努力してもなることはできないのです。

もちろん身長が高ければ良いと言っているわけではありません。

それぞれが親から授かった自分の体をどう使うかというところに、努力の目標があるべきだと言っているのです。

足の速さもある意味遺伝的な要素というか、速い人は何も教えられなくても速いという側面はあります。

それでも後天的な努力によって、人並み以上の速さになれることは間違いないと思います。

足の速さだけではなく、スポーツの分野で一流また超一流と認められている選手たちを見続けていると、それぞれの特徴と共通する何かが見えてきました。

それらを本人たちが、理論的にと言う少し大袈裟ですが、「自分がどういう意識で体を操っているか」という部分に、とても興味が湧いてきました。

「彼らは特別な人間で彼らにしかできないから、超一流であると認められるのだ」、確かにそういう部分もあるでしょう。

ならばそうでない人間は、指をくわえて見ているだけで、何を目標に努力していけば良いのでしょうか。

指導者と呼ばれる人たちは、指導を受ける側の人間に対して、今現在それぞれの世界で普及している常識的な内容を指導しなければなりません。

そのためのライセンス制度であり、教科書的な内容を公平に伝える必要が出てきます。

そこでは指導する側の人間にも理解できていない、超一流の選手たちの動きを指導できる訳がありません。

自分ができないこと自分が言葉で説明できないことを、誰かに伝えることなどできるはずがありませんから。

自分を超えていく選手を作れないなら、そこに全体としての進歩は生まれません。

ロッベン選手の動きを見るたびに、彼はどこまで自分の体の使い方を客観的に理解しているのだろう、その部分を聞いてみたいと思ってしまいます。

Newspicksでも、彼にケガが多いことと私の分析が矛盾するのではというコメントが見られましたが、この自分の動きの特徴を把握できているかという部分が、鍵になってくると思います。

私がほれぼれするような体の使い方で、まさに背中が使えているという表現になるのですが、広背筋を上手く使うために、その起始停止部分を力強く連動させている、まさにお手本の動きです。

しかし真っ直ぐ走るだけならまだしも、サッカーに必要なスピードや方向の変化、さらには対人のコンタクト、最も大事なボールコントロールそしてシュートと、自分ではコントロールできない要素が次々と現れてくるのがサッカーという競技です。

ロッベン選手が超一流なら、対する相手も同等の選手たちのはずです。

その中で彼のできる最高の動きを発揮し続けることに、体はどれほどのストレスを感じるか、想像しただけで体そのものが、ある意味かわいそうになります。

どんなに正しいと思っている動き方であっても、それだけでは済まない局面はぜったいにあります、彼らはそれを覚悟してプレーに臨み、富と名声を得ているのです。

私が言うのはおかしいかもしれませんが、正しいこと理想的な効率的な動作では通用しない部分は絶対にあるのです。

ロッベン選手は、少なくともそのことは絶対に理解していると思います。

だからこそ、どんな基本的なドリルであっても、緊張感を持って実戦を意識した動きを繰り返しているのだと思います。

この意識だけでも十分真似をする価値はあると思います。

ネットで、数年前からある理学療法士の方に、体の使い方の指導を受けているという記事を見ましたが、そのことも今私が目にすることのできる動画の秘密かもしれません。

おそらく20代の前半くらいまでは、何も考えることなく力任せのスピード勝負ですんでいたのではないでしょうか。

彼らは我々日本人に比べて明らかに体の後ろ側の筋肉を上手く使えていると思います。

広背筋を上手く使うことで、背骨を介して肩甲骨・肩関節と骨盤・股関節を最大限に連動させ、私の言う股関節の自由度が増して、大腿骨のクランクを使いやすくすることで、膝を引き上げるのではなく、股関節の伸展動作によって自然に膝が前に降り出されるという理想の動きに繋がって行きます。

細かいステップもストライドを広げたスプリントも自由自在というわけです。

ところがその動きを制御するために、やはりと言うか屈筋をブレーキのように使っているよう見える瞬間があるのです。

これがもうどうしようもなく、このやり方しかないのか、それとも昨日も書いた伸筋自体のアイドリングで事足りるのか、あり得ないことですが、私が直接ロッベン選手の所に行って、その動きを試してもらい、比べてみて欲しいなどと考えてしまいます。

もし私の想像が的外れでなければ、ロッベン選手の筋肉系のトラブルは減るかもしれませんし、もっと楽にスピードの変化もできるようにになるかもしれません。

こんなことを考えるだけでも楽しいと思いませんか。

車で言えばF1の技術が我々の乗る車にフィードバックされて行くそうですが、私がトップレベルの選手たちの動きを想像しながら思いついた体の使い方を、どういう意識で行えばそれに近づけるのか、それを私の目の前にいる選手や一般の方にフィードバックできれば、それはかなり値打ちのあることではないかと自分では思っています。

ロッベン選手以外にも、この動きはどういう意識でとか、もっとこうすればこうできるのではと考えることがたくさんあります。

週末には西本塾で、来週は高校生の女子サッカー選手が個人指導を受けに、さらには月末には名古屋の内田さんの招きで指導に行くことになっています。

私の考えていることがただの思いつきではなく、実際に使える理論であり動きであることを伝えていきたいと思います。

今日は触れることができませんでしたが、世間で認知されたというか、一般の方の間でも普通に使われるようになった「体幹が強い」という言い方について、改めて私の考え方を書いておきたいと思います。



筋肉そのものを考える その2

先日の続きです。

筋肉そのものに興味を持ってしまった私は、自分で理解できる範囲で知識を学ぼうとしました。

もう何年前になるでしょうか、97年のシーズンはサンフレッチェ在籍時に、私の能力を評価してくれたバクスター監督に請われてヴィッセル神戸でフィジカルコーチとしての仕事をすることになりました。

残念ながらチームとして結果を残せず、バクスター監督はシーズン途中に休養という波乱のシーズンとなりましたが、私にとってはたくさんの貴重な経験をすることができ、監督はもちろんチームに対しても感謝の気持ちで一杯でした。

コーチングスタッフは総入れ替えということになり、私も1年限りでチームを離れることになりました。
これが勝負の世界の現実です。

翌年広島に帰ってきてしばらくたった時、取材を通して知り合いになっていた、広島FMのディレクターに声をかけていただき、なんと番組を持たせていただくことになりました。

毎週日曜日の朝、8時から30分間、私の声がラジオから流れるという、想像もしたことが無い事態となりました。

ちょうどその時間帯の番組が終了し、スポンサーが見つからない状態だったようで、私に与えられたのは、専門分野であるスポーツや体そのもののことを好きなように話してくださいということでした。

録音なのでもし問題があれば、その場でストップがかかり取り直しということになるのですが、滑舌が悪かったり言い間違えたりした時以外は、ほとんどノンストップ話をさせてもらったと思います。

形式としては、スポーツの話題にはどちらかというと疎い、若い女性のパーソナリティに話しかけるように説明していくというスタイルでした。

何もかも初めてでしたが、間違ったことを話してはいけないと、持っていた本の中身を見直したり、書店で参考になる本を買い漁ったりと、それなりに努力もしました。

1年間だけの番組でしたが、当初の目論見以上に反響があったようでした。

部活動のために車で送っていく親子や、生徒を乗せて移動する部活の教員などが聞いてくれていたようで、番組が終わってから、とても勉強になったのでもっと続けて欲しかったという言葉を直接かけていただくこともありました。

その番組のために、それまで感覚だけで仕事をしてきた私が、理論的な部分に関しても自分のやってきたことを整理する、貴重な時間となりました。

その後また縁があって、故郷愛媛のエフエム愛媛でも、2002年の4月から2010年の3月まで8年に渡って、同じような番組を持たせていただく機会がありましたが、広島での経験が生きて、なんとかお役に立てたと思っています。

そうやって感覚だけではない、いわゆる科学的という言い方をされる分野も、自分なりに勉強してきましたが、ここまで色々なことが分かっているのに、なぜ日本の選手たちのスポーツ動作は改善されないのだろう、スポーツ医学スポーツ科学が進んでいるにもかかわらず、スポーツ障害の方はなぜ減っていかないのだろう。

そんな素朴な疑問を解消する答えは見つかりませんでした。

大学や研究機関で、日々研究されていることは確かに我々の役に立っているし、知識を持った人も増えてきていることは確かです。

それが本来の目的であることに、本当に結びついているのか、私の疑問は深まるばかりでした。

ラジオで分かったようなことを話していても、それで本当にリスナーに正しい知識を与え、実践してもらうきっかけになるのだろうか、当時の関係者の方からは、始める事、続けることが大事だと言っていただきましたが、何か釈然としないところが常にありました。

様々な経験を重ねてきた中で、「一番大事なことは相手に伝わるかどうか」、ではないかと思うようになりました。

それを実践するチャンスが3年前に訪れましたが、力及ばず結果を残すことができませんでした。

その悔しさが今の私の原動力となり、誰かのために役に立てる知識と技術、そして体の使い方を指導するという方向性になっていきました。

そこで改めて必要になってきたのが、すでに30年に思いついた、アクチン繊維とミオシン繊維の滑走説を模式図で説明する3・5・7理論でした。

筋原繊維の盾列に整然と並んだ一つ一つのアクチンとミオシンのユニットが、本来の仕事を無理なく行ってくれることこそが、効率的で効果的であると考え、なおかつ筋肉を痛めることのない安全な使い方を追求することが、我々人間が本来行わなければならない方向性であると考えるに至ったのです。

筋肉は脳からの指令が筋繊維の受容体に届き、収縮することで力を発揮してくれます。

その際、筋膜に包まれた全ての筋繊維が活動するのではなく、反応する繊維と反応せず休んだままの繊維があるそうです。

ですから、初心者が筋力トレーニングを始めてもすぐには筋肥大は起こりにくい代わりに、扱える重量は少しずつ増えていくのは、参加してくれる筋繊維の数が増えていくことによると説明されます。

火事場のバカ力も、普段使われない運動単位が、生理的な抑制を離れて、フルに稼動したことだという説明もされます。

確かにそのことは研究の結果として証明されているのでしょう。

しかし私はもっと根源的な、アクチンとミオシン収縮形態そのものに、何か秘密があるのではと考えたのです。

根拠はとか、きちんとしたデータを出してからものを言えと言われることは承知で話を進めますが、筋肉の収縮はアクチンとミオシンの滑走そのものです。

前回書いたように10㎝の直線の中に、40,000という想像もつかない単位のZ版で仕切られた結節という単位が存在し、その一つ一つが収縮、まさに縮んだり引き伸ばされたりしていることが、筋肉の活動なはずです。

それらの一部が筋活動に参加しない、休んでいるとは考えられないのです。

使われ方の問題だと思います、主として動いているのか、補助的に参加しているのか、どちらにしても、限られた可動範囲の中で無理なく動いてくれることが一番大事なことなのではと考えました。

筋肉が力を発揮するには大きく三つのタイプがあります。

一つはそのものズバリの収縮しながら力を発揮する動きです、筋肉の長さ自体は当然短くなります。

その筋肉が収縮すれば、どの関節がどの範囲の中で動くという解剖学の基礎となる動きです。

これが一番自然なはずです。

二つ目は関節が角度を変えないまま、筋肉の長さを変えないまま力を出し続ける形態です。

三つ目は、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する形態です。

これが筋肉にとって一番きつい仕事になると思います。

どんな状況であっても筋肉は頑張ってくれるということです。

ではそれに甘えていいのでしょうか、逆に言えば筋肉にとって厳しい活動条件を突きつけることで、筋肥大や筋力アップを目指すことは、本当に体にとってプラスになるのでしょうか。

この発想こそが、体作りではなく動きづくりのトレーニングが大事だということに結びついて行ったのです。

筋肉の仕事は骨を動かし関節の角度を変えてくれること、ならばその仕事に対してできるだけ筋肉に負担をかけずに行うことこそが、体を上手に動かすことではないのでしょうか。

例えばマシントレーニングを行う際にも、目的とする動きをいかに効率的に行うか、体をどう連動させることが、その動きを最も無理なく行えるのか、その正しい動きに対して、必要十分な負荷をかけて行くのがトレーニングなのではないかと考えるようになりました。

結果として、それぞれが本来目標としている競技動作の向上に結びつき、オマケではないですが、当然正しい動きの負荷も上がっていくことで、その動きに必要な部分の筋肥大も起こっていくということになっていきます。

走るという動作で言えば、大腿四頭筋は2関節筋で、骨盤と大腿骨が形成する股関節に対しては、太腿を引き上げ股関節を屈曲させるという動きを行うために、しっかりと収縮させる必要があります。

その次に行う動きは、高く引き上げられた太腿の膝から下の部分を振り出すために、大腿四頭筋が膝関節を伸ばす伸展させるという仕事を行わなわせなければなりりません。

しかし、すでに大腿四頭筋は股関節を屈曲させるために働いています。

その収縮させたままの筋肉に、改めて別の仕事を要求することは、かなり厳しいことにはならないでしょうか。

うまく仕事をこなしてくれたとしても、ダブルで収縮したままのアクチンとミオシンは、スピードに乗って移動する体重を着地する際に受け止めるという、さらに過酷な仕事をしなければならないのです。

肉離れ等の故障が起きないほうが不思議だとは思いませんか。

そこで考えたのが、股関節を屈曲ではなく伸展させることで、自然に膝が前方に振り出されるという走るための動きでした。

過去記事にある、走り方に関する部分をよく読んでみてください。

それを正しく理解してもらい、実際にできるようになってもらえるように指導しています。

読んでいても理解し難い部分が多いとは思いますが、これが私の考えついたことです。

異論反論はあるでしょうが、あくまでも私の考えですから、そうではないと思うならそれでも良いし、参考にしていただける部分があれば、自分の体で試してみてください。

答えは教科書ではなく、体が教えてくれるはずです。


名古屋市で活動する、西本塾生「内田雅倫」さんからのお知らせです。

お知らせです。

西本塾生で、名古屋市を拠点に活動している「内田雅倫」さんが、愛知県並びに中部地方のサッカーの活性化、そして強化を目的に、昨年後半から、西本理論に基づいた「動きづくりのトレーニング」を指導する、講習会を行ってくれています。

内田さんは、このブログでも紹介しましたが、初めて参加していただいたときの私の感想は、正直に言うと「?」という感じでした。

一生懸命さは伝わってくるのですが、私から何を学ぼうとしてくれているのか、そしてそれをどう活かそうと思っているのか、なんとなくつかみどころがないという感じでした。

さらには実技でも、大学までサッカーをやっていたという割には、他の参加者と比べても、けっしてうまくないというか、言いにくいですがやはり「?」という感じでした。

現在45歳、大学を卒業して20年以上たっているのですから、体が思うように動かなかったことは無理もないことだったでしょうが、内田さんよりも10歳以上年上の私が、実際に動きを見せられることで、自分にもできる、やらなければと思っていただけたのでしょう。

しかし、二日間を終えて、内田さんの中で大きな変化があったようでした。

大学までサッカーを続けていたものの、今は直接指導に関わることもなく、どちらかと言えばサッカーとは少し距離を置いていたようでしたが、名古屋を中心とした愛知県全体のサッカーの沈滞ぶりが、少なからず気になっていたようでした。

それが私と出会い、私の考え方を学んでくれたことで、これを広めることができれば、きっとサッカーが変わる、地元のサッカーを盛り上げることができると、サッカーマンとして眠っていた気持ちが一気に高まったようでした。

西本塾に参加してから、ほぼ毎月のように広島を訪れ、考え方はもちろん実技も驚く程のスピードでマスターしていきました。

まずは自分がしっかり理解して、自分の体で表現できるようにならなければという強い気持ちが感じられました。

そして満を持して、地元の知人から広げようと、講習会を行うようになったという訳です。

さらには、私にほかの地区に行かれてはまずいと、何とグランパスに直接私を売り込みに行ってくれたという、私以上に熱い人です。

そんな内田さんから2月27・28の両日、内田さん主催の講習会に、私を講師として招きたいという話をいただきました。

内田さんから学んでいる人たちに、直接私の指導を受けてもらいたいという配慮です。

西本塾生の皆さん、それぞれが私から学んだことを応用して指導に活かしてくれているとは思いますが、こういう形で呼んでいただくのは、一昨年の暮れに埼玉で行った「西村宏」さんのサッカー選手の練習会と、先月伺った大阪の「井上芳憲」さんが指導する高校の野球部だけでした。

私の考えを広めたい、それも出来るだけ正確に、そうなるとできれば直接指導させてもらう機会を与えて欲しい、常にそう思っています。

今回、内田さんにその機会を与えていただきました。

基本的にはサッカーという競技に関わっている人が対象に考えているはずですし、愛知県の方に来てほしいというのが本音だと思います。

ただ、そうでない人であったとしても、内田さんは受け入れてくれると思います、そんな小さな人ではありませんから。

今回は私が主催するものではありませんので、内田さんからのリクエストに出来るだけ沿った内容のことを行うつもりです。

近隣の方で、参加したいという方がいましたら、下記の要項をよくお読みいただいて、内田さんのところまでお問い合わせください。

こういう形で呼んでいただける機会を待っていました、内田さんに感謝です。

そして、そこでの出会いから、愛知県のサッカーが変わって行けるように応援していきたいと思います。

以下、内田さんから送られてきた実施要項です。

第4回 愛知県のサッカーを強くしたいトレーニングwith内田

         西本直氏による直接指導

日 時 2016年 2月27日   14時~17時(13時30分~受付)

            2月28日   9時30分~12時30分

   どちらか1日でも両日でも参加可能です

場所  愛工大名電中学 中庭   27日終了後は親睦会予定(3500円程度予定)

(雨天時は体育館を使用します)

参加費用  大人10000円 子供2000円  定員40名

持ち物 ジョギングシューズ、トレーシューで可。水分 

※参加ご希望の方は2月22日までに電話かメールにてお申し込みください。
   052-936-6922 セレソン施療院 または、www.selecao.jpより問い合わせ下さい

<内容>

・第1回~第3回参加者からヒアリングし、リクエストに沿ったトレーニング

・より実践的な動きづくりのトレーニング

・サッカーに限らず、トレーニングの仕方、指導が変わります

・身体の構造を理解し、動きの意味を知ることができます

何よりも指導している子供たちの為に、参加をして頂けたらと思います。


尚、今回は、私の主催ではありませんので、参加の可否は内田さんの判断となります。
安心して申し込んでください(笑)

筋肉そのものに興味を持った訳

20代の後半、今となっては時効ですが、会社員として働きながら、会社には内緒で鍼灸専門学校の夜間部に通っていました。

もともと鍼灸に強い強い興味があったわけではありませんが、お世話になっていた渡部栄三先生から、操体はカテゴリーとしては民間療法で、いわゆる整体やカイロプラクティックと同じ扱いとなるので、この先仕事として考えているなら、国が認めた資格をとっておいた方が世間の信用が得られると勧めていただき、鍼灸師の資格をとるための学校に通うことにしました。

皮肉なもので、その後サンフレッチェ広島在籍中に、日本体育協会が制定した「アスレチックトレーナー」の資格も取得しましたが、4年に一度の更新時に、この資格は私が仕事を続けていくにあたって必要ないと判断し、更新を行わなかったため、現在は所持していませんし、鍼灸師としての看板も上げることなく、自分のやり方で仕事をしたいため、あれだけ苦労して取った資格は表向き役に立ってはいません。

もちろん学生として学んだことはたくさんありますし、特に解剖学と生理学という基礎医学の授業は、その後の東洋医学を学ぶ上でも、操体法の理解を深める上でも、さらにはスポーツ動作の改善を行うためのトレーニングの分野まで、私の基礎を作ってくれた大事な時期となりました。

その中でも解剖学の授業で筋肉の働きや性質を学んだことは、とても意義深いことでした。

一般的に考えられている筋肉は、名称の付けられた上腕二頭筋や大腿四頭筋などという大雑把なものだと思います。

しかしその筋肉は単純な構造ではありませんでした。

一つの筋肉は筋膜に包まれていて、その中には筋繊維束と呼ばれるいくつもの束で構成されています。

見た目で言えば、レンコンか蜂の巣輪切りにしたものをイメージしたら良いと思います。

さらにその筋束の中には同じように筋繊維という束が入っていて、その筋繊維を構成するのが筋原繊維という、まさに複雑な何層構造にもなっている組織でした。

筋繊維の中には数百から数千本の筋原繊維が入っており、筋繊維自体の3分の2を占めています。

限りなく細いそうめんの束が筋原繊維のイメージでしょうか。

筋原繊維の太さは0.5から2μm、1μmは0.001㎜ですから、その細さというか太さは想像もつきません。

筋肉がこんな細い繊維の集合体であることを知っただけでも衝撃的だったのに、その構造はもっと複雑というか機能的というか、どうしてこんな精巧なカラクリが我々の中に存在するのだろうかと、あえて神様という言い方をすれば、神様はよくもまあこんな仕組みを考えてくれたものだと感心するしかありませんでした。

それが筋原繊維の収縮の仕組みです。

詳しくは専門のサイトを見ていただくとして、超極細の筋原繊維の中の、隣り合う2本のZ版という仕切りの間を結節(サルコメア)と呼び、アクチン繊維ミオシン繊維が交互に重なり合う構造になっています。

書物よって多少違うようですが、この結節の長さは筋繊維が弛緩している時2.5μm、収縮時には2μmあるいはそれ以下にもなるそうです。

ということは、たとえば10㎝の長さの筋肉があったとしたら、結節と呼ばれるZ版に区切られたものが40,000個並んでいて(計算は合っているでしょうか)、その一つ一つが0.5μmずつ収縮してくれることで、我々は筋肉のおかげで骨を動かしてもらい、体を動かすということが可能となっているのです。

単純にゴム紐のようなイメージしか持っていない人もいたのではないでしょうか。

筋肉の仕事は収縮、脳からの指令を受けて縮むことだけで、自分で伸びるということはできません。

相対する筋肉が収縮した時、引き伸ばされるという状態になります。

ただ不思議なことに、収縮時だけではなく引き伸ばされながら力を発揮すことも出来ますし、長さを変えずに力を発揮することもできるという、まさにマルチな仕事をしてくれる凄い仕組みを備えています。

この働きを模式図で簡単に説明できないかと考えたのが、3・5・7理論と名付けた説明の仕方です。

こうして私の筋肉に対する興味はますます深まり、どうして体の痛みが出るのか、なぜ筋肉の故障が起きるのか、どうすればそういう状況にならないで済むのか、日々考えるようになりました。

その過程の中でまず思いついたのが、屈筋に分類される筋肉は運動、とくに外向きの力を必要とする競技にっとってマイナスな働きをしているのではないかと思うようになりました。

たしかに見た目は大きくパワフルです、しかし目の前の選手の中には、その筋肉を持て余しているというか、うまく使いこなせていないと感じる動きしかできない選手がいました。

その頃に生まれた発想が「体作りから動き作りへ」という、一般的でない考え方でした。

全てを言葉にすることはとても難しいですが、私の発想の原点が、もう30年も前のことですが、解剖学の授業を担当していただいた、当時埼玉医科大学の教授を務められていた金子先生のお話の面白さであったことを書いておきたいと思いました。

あの時の授業をもし休んでいたら、今の発想はなかったかもしれません、出会いというか縁というのは不思議でとても有難いことだと思います。

今日書いたことは、少し知識がないと分かりづらいかもしれませんが、筋肉は本当によくできた組織で、我々のために日々一生懸命働いてくれていることを理解して、それを道具のように扱ったり、体を虐めるなどという言い方をすることなく、本来の仕事を気持ち良く行ってもらえるように、少しだけその仕組みにも興味を持っていただけたらと思いました。

なぜ屈筋を鍛えることを、私はマイナスなことだと思っているのか、とくに股関節に関して屈曲という意識を持つとなぜ故障に結びつきやすいのか、改めて私の考えを整理して書きたいと思います。

動き作りのトレーニングとは

「体作りから動き作りへ」ずっと言い続けている、私が人間の体に対する向き合い方の根本となる考え方です。

私の考え方がこのブログや、以前に「スポーツライターの木崎伸也」さんからの依頼でNewsPicksという経済ニュース中心に発信するサイトで連載させていただいた記事等を通して 、少しずつではありますが知っていただけるようになってきました。

しかし、これまでの常識や既成概念の中では図りきれない考え方なのか、どんなに言葉を連ねても、正しくその真意を理解していただくことは難しいようです。

体を鍛えるということは「体作り」以外の何物でもない、そのどこが間違っているのかという指摘は、至極当然のように聞こえてきます。

逆に「動き作り」という言葉に対しては、体作り至上主義の人たちにとっては、そんなことは体作りの先にあることで、小手先の方法論で体力や技術の向上など望めるはずがない、という意見が最近特に聞かれるようになってきました。

ある意味トレーニングとは体作りだと、当然のように思い込み指導し指導されてきた人たちの中にも、「動き作り」 という概念に対して無視できなくなってきたことで、自分たちのやっていることを正当化しようとする言葉を発せざるを得なくなってきたとも言えると思います。

例えばハンマー投げの室伏選手が、投網の動きや赤ちゃんの動きをトレーニングに取り入れているという報道がされても、彼は本来あるべき体作りを十二分にやり込んでいて、その先の感覚的なことを、そういう動きに見出そうとしているわけであって、そのレベルに達していない選手が、そんな方法を取り入れても大きな成果を得られるはずがないという論法になるのだと思います。

私もそれは正しいと思います、ただ体作りと動き作りが、まさに対極にあるもののように言われていることが違うと思うのです。

私も過去20数年の指導歴を、単純に体作りのトレーニングを行わせることで、結果に結びつくレベルの高校生の指導からスタートさせました。

それはそれで意味のあることだと思いましたし、入学してからの2年と少しの期間で結果を見せられる方法としては、お互いに納得できる正しい方法だったと思っています。

しかし、その後指導対象となったプロやそれに準ずる選手たちの中には、それだけでは通用しないレベルの選手がたくさんいました。

数字で表すことのできる能力では、すでに伸びしろを失ってしまっているというか、私と出会う前に体作りのトレーニングをこれでもかというくらいやりこんでいた選手はたくさんいたのです。

そういう選手たちと向き合う中で、必然的に生まれてきて練り上げて行ったのが「動き作りのトレーニング」という概念でした。

当然まだ体作りが先ですよ、というレベルの選手もたくさんいました。

しかし、そういう選手たちこそ単に体作りのためのトレーニングを行わせることが勿体無いと感じたのです。

いわゆる筋力トレーニングをなぜ行う必要があるのか、それを行うことでどんなメリットが選手にもたらされるのか、それをきちんとお互いが納得できなければ、本当に体が大きくなって筋力が強化されたというだけになってしまいます。

長く人間の体に向き合ってきて、10年前20年前に接した選手たちからは文句を言われるかもしれませんが、私の中での試行錯誤は常に続いていて、その時々の私の理論めいたことを言葉にできるほどの余裕はなかったように思います。

今この瞬間、彼らにとって最善であると思う方法を提供することしかできませんでした。

申し訳ないですが、「悪いようにはしないから言われた通りにやってくれ」ということになっていたと思います。

今それら全てが整理され、言葉としては、体作りではなく動き作りのためのトレーニングという表現になりますが、私の中ではちょっと長いですが、「人間にとって効率的・効果的な動きを表現するために必要な骨の動きをサポートするために、十分な筋肉の発達を促すことができるトレーニング」、そんなイメージが正しいように思います。

まずは何をおいても体作りが先で、その出来上がった体を、いかに競技動作に対応した動きを行うことができるように用途変更をしていくか、それでは遅いというか、そう簡単にこちらの思惑通りにはなってくれないのです。

私の元を訪れ、個人指導を希望してくれる選手たちに共通するのがこのパターンです。

競技力を向上させるためにはさらなる体作りが必要だと、努力を重ねた結果、思ったような結果が得られない、まだまだ努力が足りないとさらに努力を重ねていくうちに、もしかしたら何かが違うのではないか、本当はそう思いたくはないのでしょうが、少しずつ不安を感じざるをえなくなるのです。

「動き作りのトレーニング」、なんとなく聞きなれない言葉に、もしかしたら自分が変われるきっかけになればという思いで、ここに来る選手がほとんどです。

それがどんなものなのか、ブログを読んだだけでは想像もつかないと思います。

イメージとしては自分が現在行っている体作りのトレーニングに比べれば、楽という言い方が正しいかどうかわかりませんが、比較すればそんなイメージがあるかもしれません。

しかし、それは実際に行ってみると全く違うものだったことはすぐにわかります。

座学から始めますが、今まで使ってきた筋肉がほぼすべて屈筋主体の使い方鍛え方であったことを理解してもらいます。

このマシンは伸筋である〇〇筋を鍛えられますと書いてあっても、実は別の屈筋が主動となっていることがほとんどです。

良かれと思って頑張ってきたトレーニングが、実際には体の動きにブレーキをかける屈筋ばかりを鍛えていたことに気づき、一体なんのために頑張っていたのかとがっかりしてしまいます。

目的が体作りであれば、全く問題はありません、大きくなって強くなって嬉しい限りです。

このままボディビルダーのような体まで作り上げたいのなら、もっと頑張って続けてもらったらいいと思います。

ただそれがスポーツ動作の向上が目的であるなら、少し考えたほうがいいですよと言っているだけです。

体作りを目標としたトレーニングで結果を残し、指導者の道を歩み始めた元選手の口からは、「動き作りなどという言葉が流行っているが、そんなもので効果などでない、もっとしっかりトレーニングをやれ。」という言葉が発せられています。

あなたはそれで結果を残せたかもしれない、しかし、それが逆効果になった選手がたくさんいることも知って欲しいのです。

私が目指しているのは、本当に動ける体を作ることです。

伸筋と屈筋を比較した時、瞬発力も持久力も最大のパワーも、実は伸筋の方に軍配が上がることを説明すると、にわかには信じ難いという顔をされます。

その一つの答えが「競技綱引き」です。

競技開始の瞬間の瞬発力、ほぼ同じ体重の合計の選手たちが力を出し合うパワー、それを維持する持久力、そのどれをとっても現実に力を発揮してくれているのは紛れもなく「伸筋」です。

その伸筋に対して的確な刺激を加えるトレーニングを「動き作りのトレーニング」と名付け指導しているのです。

おそらく想像している何倍もしんどいと思います。

目的は動き作りですが、結果としてとうかオマケというか、必然的に動きに必要な筋肥大は起こり、体作りということにも結びついていきます。

ただそれは第一義の目的ではなく、あくまでも結果としてもたらされるものです。

いくら言葉を並べても、正しく伝わることは難しいと思いますが、「動き作りのトレーニング」とはどういうものなのかな、少しでも分かっていただければという思いで書きました。


陸上部顧問の先生の個人指導

先週の土曜日30日の午後、個人指導を受けに来てくれた松田さんから、昨夜届いた感想です。

コメント欄ではもったいないので、記事として紹介させていただきました。

感想の間に私の言葉を挟ませていただいて、今回の指導内容を皆さんにも知っていただけたらと思います。

西本先生
こんばんは。
昨日、個人指導を受けさせて頂いた松田です。
貴重な時間を割いて頂き、ありがとうございました。
今までの自分、そして今後の自分に対して考えるキッカケを頂くことができました。
正直、まだ整理がつかず、学んだ事がグルグルと頭の中を駆け巡っているような感覚です。


西本先生のお話の中で、最初に印象に残ったのは「股関節の形状の意味」です。
何故この形なのか。この部分を最初に教わったことで、その後の様々な内容の理解に非常に役立ちました。


今の施設を作って仕事を始めてから、すでに二年半近くになりました。
その間、西本塾や個人指導の形で、たくさんの方々に指導をさせていただきました。

私なりに工夫を加え、どんな形で来ていただいても、目的に合わせて希望していただいた時間の中で、少しでも目的に適う内容を指導できるように頑張っています。
出来れば二日間の西本塾で、一通り私の考えを聞いてほしいのが本音ですが、たとえ3時間と言われても、それぞれ忙しい中広島まで来ていただくのですから、中途半端なことは出来ません。

ただ決まったパターンがあるわけではなく、来ていただく方が抱える問題点を事前にお聞きして、また来ていただいた本人を見て、どういうことをどんなふうに伝えるかを考えるようにしています。

今回の松田さんは、元長距離選手で、現在は陸上部の顧問として選手の指導にあたっているということでした。
ならば迷うことはありません、人間が走るという行為を、本来どうやって行うことが、体の仕組みに沿った効率的な動作なのか、徹底的に掘り下げて伝えればいいのですから。
そのもっとも基本となるのが、人間の股関節の構造です。

そして、簡単な動きを交えながら、伸筋の重要性を分かりやすく説明して頂きました。
一見、同じように見える動きが、意識ひとつで何故こんなに強くなったり弱くなったりするのか、驚くことばかりでした。
しかし、3・5・7理論、アクチン繊維・ミオシン繊維等のお話を聞く中で、「なるほど」とバラバラだったそれぞれの言葉が繋がっていくような感覚でした。


これも「西本理論」を語るうえで、基本中の基本の内容です。

その後の、アイドリングの状態から走りに繋げていくドリルは想像以上に難しかったです。
特に印象的だったのは「屈筋の意識を消す」難しさです。


伸筋を使えるようにするのではなく、屈筋で頑張るという感覚を消す、言葉で聞いても難しいことだし、実際にその感覚が分かるのはもっと難しいかもしれません。

非常にレベルの低い動きに終始してしまっていたと思いますが、その中でも「あっ、これは」と感じる瞬間が何度かありました。
太ももを前方に振り上げている意識は全く無いのにもかかわらず、股関節を伸展させた結果、自然と上がってくるという状態は本当に不思議でした。そして何より、走り終わった後の、太ももの前面に全く疲労感を感じなかったことに本当に驚きました。
股関節の屈曲と膝関節の伸展。太ももには本当に無理をさせてきたのだなと、申し訳ない気分です。
同じように見える動作も、実際に本人の意識や感覚は全く別なのかも知れません。そういう部分を見抜く目を養うことも今後の自分にとっての大きな課題になりそうです。


地面を蹴ってその反力で体重を運ぶ、股関節を屈強させ太腿を引き上げ膝を振りだす、これまで当たり前だと思って行ってきた動きが効率的でなく、筋肉や靭帯に大きな負担を強いていたことを実感してしまうと、まさに申し訳ない気持ちになるという表現しかないと思います。

そして驚いたのは、西本先生のスピードです。
一応、陸上競技をやっていた手前、走ることには多少なりとも自信があったのですが。
あっという間に加速し置いていかれるような感覚でした。
そして焦って追いかけようとすると、即座に屈筋が出てきました。
座学でもあった「頑張ろうと思えば思うほど屈筋優位になる」をはっきり自覚することができた瞬間でした。
当たり前のことですが、何年も積み重ねてきた癖というのは、そんなにすぐには消えてくれないものですね。


褒めていただいてありがとうございます。
25歳のまだまだ現役選手に近い年齢の松田さんから見ても、私の走りは滑らかでスピードも十分あると思います。

ここ最近実技の指導が多く、走る機会が多いので、自分でも自分の走りが洗練されてきたことを感じています。
もしかしたら若いころを含め、今が一番楽にそして速く走れているかもしれません。

負けてたまるかという気持ちが少しでも顔を出すと、屈筋が待ってましたと出しゃばってしまい、動きにブレーキをかけるという事実も知っていただけたと思います。

先日も競輪選手と電話で話をしている時に、同じようなことを話したのですが、強い選手に並ばれて抜かれそうになった時は、「くそぉ」という気持ちが出ますが、逆にこのまま逃げ切れそうだという欲が出た時にも、実は無意識に屈筋が顔を出すんですよと言うことを伝えました。

「くそぉ」もダメ、「よっしゃ」もダメ、淡々と自分の体を正しく使い続けることが、最高の能力を発揮し続けてくれるのです。

・大転子より下の存在を忘れる。(少し表現が間違っているかも知れません)
・伸ばす、伸ばす、伸ばすのリズム
などのアドバイスは帰路、歩いているときもずっと頭を離れませんでした。


そうです、リズムはあくまでも「伸ばす伸ばす」なのです。
曲げるは忘れましょう。

そして施設に戻ってからの、フライングバックトレーニングも本当に衝撃的でした。広背筋が普段より少し機能するだけで、体(特に股関節)がこれほどまでにスムーズに動くのかと。いかに、普段から広背筋を使えていないかを思い知ることができました。
あの実技の後だったからこそ、その意味をより実感できたのだと思います。
伝える順番も非常に工夫して下さっているのだなと感じました。


どのタイミングでフライングバックトレーニングの指導を入れるか、これも相手次第でとても難しいことです。
ブログを読んでやってみていただいている人は多いと思いますが、残念ながら私の伝えたいイメージできちんと行えている人はこれまで一人もいませんでした。

動画を載せようが、この感覚は直接指導をしなければ絶対に伝わらないと思います。
ただ真似事でもいいですから、やらないよりはやった方が絶対にいいとは思いますが。

そういった面では、西本先生には「物事の伝え方」という点でも学ばせて頂いたなと感じています。
座学では、広背筋が大切だと頭では納得できました。そして実技があり、それに加えてのフライングバックトレーニングによって自分の感覚が明らかに変わったことでより深い納得が出来たと思います。

結局、生徒も「納得」して初めて前向きに取り組んでくれるものだと思います。恥ずかしながら、生徒と関わる日々の様々な場面で「あれだけ言ったのに全然伝わらない」と悩むことも多いのですが、それは結局生徒が「納得」していないから。「納得」できる説明(見本を見せるとうい事も含め)を指導者ができていないからなんのだなと痛感させられました。


人に自分の考えを伝えることは本当に難しいことです。
学校で教えることのように、答えがあったり決まっている事であっても、それをきちんと理解させることは難しいと思います。
私は私の考えを伝えたいのですから、これはもう試行錯誤しかありませんでした。
それでもその人の向こうにいる誰かのためにということを、すべての基本に据えることで、形が出来てきたように思います。

本当は西本先生にぜひ伺いたいと思っていたことが、たくさんありました。普段から疑問に思っていること、現在、取り組んでいることの方向性など。
でも、それら全てはおそらく枝葉の部分。途中からそれらの質問自体がとてもナンセンスなことではないかと思い始め、結局聞くことはしませんでした。


そういうことです、準備してきた質問はまさに枝葉の先のことで、もしそのことのやり取りをしても、何の解決にもなりません。
というより、体の仕組みと私の考え方を知っていただければ、その中に答えはすべてあるということです。
松田さんはそれを途中で分かってくれたのだと思います。

こちらの都合で西本塾に参加できず、西本先生の培ってこられたことを学ぶには短すぎる時間だったと思います。
そんな中でも、たくさんのヒントを頂き、西本先生の理論を学ぶ入口に立たせてもらったと感じています。
今回、学ばせて頂いたことを、今後の指導に役立てていくことが西本先生への一つの恩返しになるかなと思います。
まず自分で実践し、より深い納得をし、伝え方を探っていこうと思います。
熱心なご指導、本当にありがとうございました。

今後ともよろしくお願いします。    松田幸大


松田さんは本当に真剣に学んでくれました。
本当に楽しい時間でした。

これからの長い教員生活のはやい時期に私の考えを知っていただけたことは、きっとプラスになると思います。
これからがスタートです、頑張ってください。


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

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