「深める会、深まる会」参加者からの感想③

深める会の感想、6人すべての方が届けてくれました。

最後に紹介する二人は、申し込みがあった時、正直「え、あの人が」と言う気持ちがありました。

西本塾に参加し、さらに深める会にも参加していただきましたが、その後、どうそれを活かしてくれているのか、また、それ以上に深めることを希望してくれているのか、他の参加者と比較してその可能性は低いのではないかと勝手に思っていました。

しかし、二日間を通して、私の予想は良い意味で裏切られ、もっと知りたいもっと深めたいという思いは十分に伝わってきました。

まずは読んで見てください。

【深める会に参加して感じたこと

今回、深める会に参加させていただいて率直に感じたことは青春ドラマのような深める会だったなと思いました。
青春ドラマといっても熱苦しい感じではなく、お互いを思いやる熱い気持ちの中に暖かい優しさがある感じでした。

最初の自己紹介、教わってきた西本理論を皆さんがそれぞれのフィールドでどのようにいかしているのか話しているのですが、自分はうまくつかめていなくて、自信がありませんでした。
スタートする時、正直希望や楽しみより不安の方が大きかったです。

しかし初日の室内トレーニングが始まり、西本先生が1つ1つのトレーニングの意味を丁寧に教えてくれて、自分の中にす~っと西本先生理論が入ってくる感覚になり、最初に持っていた不安感が全くなくなりました。

正直先生の雰囲気が今までと違うなって感じました。
上手く言えないのですが、『伝える』ニュアンスがとても強くなった感じがしました、生意気いってすいません。

1つ1つ室内トレーニングをこなしていくうちに自分の身体がどんどん変わっていくのがわかり、その後のランニング練習で身体の変化が確信に変わりました。
今まで全然できなかったランニングが、初めて良い走り方ができた感じがしました。


もちろん自分の力だけでなく、深める会に参加した同期生達や智志君が自分の走り方をみて色々アドバイスをくれたので良い方向に行くことができました。

今まではランニング練習の時はもどかしさしかなかったのですが、初めて身体を上手く使う感覚になり、今回は走るのが楽しくて仕方なくなりました。
それを同期の皆んなが感じていただき暖かい言葉をかけてくれた時は泣きそうに嬉しかったです。

今までは1人で考えてることが多かったのですが、こうやって色んな立場の方々からアドバイスを貰えることが大切なんだと気づきました。

どのような意味でトレーニングをするのかを考えながら行った後だったので、操体法からオクタントトレーニング、連動の流れがスムーズにわかるようになり、西本先生の根っこの部分が少し理解できた感じになりました。

最後、2日間を終えて感想を言う時、明らかに来る前の自分と違う自分になってました。
これからは自信をもって関わってくれる人達を少しでも良くできるように頑張ります。

西本先生が参加者1人1人の後ろにいる患者さんに対して一生懸命伝えようとしてくれる気持ち、同期生達の自分が携わってる人達を少しでも良くしたいと思い勉強する気持ち、智志くんのお父さんに対する気持ち、上手く例えられないのですが、全てが熱いけど暖かくて優しくて気持ち良かったです。

2日間、一緒に学ばせていただいて本当にありがとうございました。

深める会14期生 土屋 信三】

今回の深める会、私にとってもたくさんの気づきがあり、嬉しいことがたくさんありました。
その中の大きなひとつが、土屋さんの変化です。

なんとなく自信がなさそうで、自分の意見を表に出すことが出来ず、それでも、自分を信頼してくれている患者さんや選手のために成長しなければならないというジレンマに陥っていたように思います。

私の伝えたことが点と点のままで、なかなか線となって結び付けられない、当然理解が断片的になって、本当にこれでいいのだろうかという疑念が湧いてきます。

まずお話したのは、無理に結びつけようと思わず、点をしっかり理解することから始めてくださいと言うことです、それなくしてそれを結びつけることも、線を面にすることもできません。

ご指摘の通り、私の伝え方は明らかに変わったと思います。

知識も経験もある参加者の皆さんに対してではなく、まったくの素人である息子に対して、何をどう伝えたらよいのか、私なりにこの2か月半試行錯誤してきました。

深める会を終えた後、息子がこう言いました、「参加者にとっては深める会だけど、父さんはみんなの反応をみながら自分のことが深まる会になっているね」と。

上手いことを言うものだと思いました、誰かのためにの思いは、この深める会ではその対象が明確となります。

事前の準備はもちろんですが、皆さんと過ごす時間が私自身の学びであり、成長せてくれることで、私自信がどんどん深まって行くことを実感できました。

土屋さんの最後のスピーチは私だけではなく、参加者全員がその成長を感じ、これからの活動がきっと今までとは違う自信に満ちたものになることを確信しました。

これが私の言う、私が出会うことのない参加者の向こう側の方々のお役に立てたと、自信を持って思えた瞬間なのです。

たかが二日間でと思う人がいるかもしれません、しかし我々8人にとっては本当に充実した二日間でした。


【西本直さま、参加された皆さま、11期、森です、2日間大変お世話になりありがとうございました。

1年ぶり2回目の深める会でしたが、前回とは大きく異なる2日間を過ごすことができました。
昨年は、不注意から直前に負傷し、満足に走ることのできない状態で参加したこともありますが、そういうことではなく、充実感や課題発見など、多くの点で満足のいくものでした。

なぜそのように感じられたのかを考えると、まずは、すでに参加された方々が述べられているように、アシスタントの智志君を含め8人が作り出した雰囲気があったと思います。

植村さんの純粋な姿勢や和ませる話術、内田さんや川端さんの高い理解度や実践経験、土屋さんの目に見えて変化していく動き、長尾さんの自己に厳しい姿勢など、すべてが自然と融合し、相乗的に効果を発揮していったのではないでしょうか。

次に、西本さんの“伝え方”にも変化が見られたのでないでしょうか。
すでにブログでも書かれていますが、智志君に伝えることで、伝え方が“深められた”ように感じます、参加された皆さまも感じられたはずです。

そして、驚かされたのが、その智志君の“動き”です。
わずか2ヶ月弱で、なるほどと唸らせる動きを身につけていました。
毎日、つきっきりで指導を受けている上、自分でも努力をされたのでしょう、当たり前のことですが、正しいと思えることを理解して正しい方法で取り組めば、結果が伴うということを、改めて痛感させられました。


今回参加された方々は、私以外は施術、そしてスポーツ指導に携われていて、理解や取り組みに関して、多くの刺激を受けることができました。

私は、この1年間、良くも悪くも私なりに取り組んできました。
女子ラクロスの指導にどう生かせるか?どう身体を使えば良いか?など、時間はかかっていますが、少しずつ取り組んできました。
残念ながら、チームの成績には結びついていませんが、今回新たにたくさんの“気づき”がありましたので、また1つずつ取り組んでいきたいと思います。

大学教員という仕事柄、学生アスリートや一般の指導者や保護者などに話をする機会があります。
少しずつ、伝える質と量を増やしていきたいと思います。

今回、2回目の参加でこれだけの充実感があると、次はどれだけのものになるのだろうかと期待に胸が膨らみます。
その為にも、いろいろと考えて出来ることを選んで取り組み、次回に胸を張って参加できるようにしたいと思います。


西本さま、貴重な機会を提供いただき、ありがとうございました。

参加された皆さま、お互いに刺激をしあって、さらに深めていきましょう。

2日間、本当にありがとうございました。引き続き、よろしくお願い申し上げます。】

森さんは大学で女子ラクロス部の指導をしています、もちろん教員としての仕事があるわけで、本人も言われている通り、色々なところでお話をされる機会があるようです。

その中で私の考えを取り入れてくれていることは本当に有難いことです。

息子のことを褒めていただいていますが、ご指摘の通り中学までしかスポーツ経験がない息子が、本当に2か月ほどの指導で、参加者の皆さんが驚くような動きを既に身に付けていたことは、驚き以外の言葉が見つからないのではないでしょうか。

実際に一緒に体を動かした人にしか分からないと思いますが、そんな短い期間でこんなことができるわけがないというレベルに既に達しています。

森さんが言ってくれたとおり、正しいことを正しく継続すれば、必ずこういう結果になるということを息子は体現してくれています。

高校卒業後、専門学校に進み一度は一般企業に就職しましたが、色々あって本人も苦労しましたが、今年の3月から私の背中を追いかけてくれています。

最後に一言ずつ感想を話してもらう時間の中で、一番最後に話し始めた息子の口から、私もこれまで聞いたことがない言葉を聞くことになりました、父親としてスポーツトレーナーとしての私に対する思いを熱く語ってくれ、熱いものがこみ上げました。

私のやってきたことを身近で見続け、「なぜ父さんの言うことが分からないのか、父さんのやり方を受け入れないのか」と、子供なりに悔しい思いをしたのだと思います。

息子は私の理論の正しさを身を持って伝えたいと、熱く語ってくれました。

改めて、これから息子と二人で頑張って行こうと気持ちを新たにしました。

6名の参加者の皆さん本当にありがとうございました。

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「深める会」参加者からの感想②

引き続いて参加者からの感想です、今回の参加者は6名ですから、これで4名の方の感想が届きました。

「西本先生、アシスタントの智志さん、奥様、そして一緒に深める会に参加した皆様、2日間本当にありがとうございました。

深める会に参加するのは東京も含めると3回目になりますが、今回は言い方が合ってるかわかりませんが、深める会というモノをみんなで作り上げたような気がします、本当に同じ時間を共有できて嬉しく思います。

実技や手技が上手くなったということではなく、(もちろんそれもありますが)考え方やカラダとは何かということが「深まった」と感じてます。

自分なりに今回へ向けて、トレーニングや考え方、準備してきたつもりでしたが、全然カラダのことが分かってませんでした。

室内のトレーニング、これは本当に「筋肉の仕事は骨を動かすこと」、この感覚になった気がします。

いままでやってたつもりで無駄だらけでした、こんなに肩が落ちていいなんて、鎧を着てましたね。

具体的には腕を消すことがまだまだ苦手で、でしゃばってしまうな、と感じました。

外の走り、内田さんのフォームの美しさ、森さんの滑らかさ、長尾さん土屋さんの変わりよう、植村さんの切り返しの速さを目の当たりにして、今回の人の中では、西本塾古株ですがまったくそんなのは関係なく、また自分も足元から見つめなおさないと、と思いました。

具体的には回転数を上げても、しっかりと一つの動作が完結してから次の脚を出す。

智志さんの動きを見ると本当になんのスポーツでも出来そうな動きで、(失礼ながら見た目はスポーツとは無縁そうなのに)まさに西本理論の体現者で…、選手なりお客さんをこういった動きにするのかー、とイメージできました。

手技では先生の例え話、火傷の話65%の話ピアノの話観覧車の話、などなど、一つ一つがとても印象に残っています。

本当にカラダのことを深く考えてないと、こういった話は出来っこないなあ、と感じました。

もちろんまだまだ西本理論をわかったとは言えませんが、先生のカラダ観といいますか頭の中を少し覗けたような気がします。

まだ帰って数日ですが、「そうだよな~」と反芻するのと、いままで全然わかってなかったなぁという気持ちです。

それと体がたゆたっているような、心身ともにいい意味でゆとりがあるような感じがあります、調子悪くなったらこれを思い出してやっていこうと思います。

最後の感想では智志さんや植村さんをはじめ、みなさんの熱い想いを聞いて、人のカラダをよくすることだけじゃなく、西本理論を正しく、熱意を持って伝えていこうという気持ちを強くもって今後取り組んでいきたいと思います。

また文章が硬く、鋭く、脈絡なく、となってしまいました、柔らかく柔らかく、ですね。

本当に2日間ありがとうございました、なかなかお会いする機会はありませんが今後ともよろしくお願いします。

深める会 その14 西本塾6期生 川端翔太」

川端さんはまだ20代ですが、日々の自分の活動や考え方に自信を持ちすぎているというか、知識も経験も誰にも負けない、どんなクライアントに対しても、自分が一番良い結果をもたらすことが出来る、そんな自信とプライドを感じます。

このことは常に私が周りからそう思われていることと同じことなのかもしれませんが、まだまだ若い川端さんが、もし本当にそう思っていたとしたら、これからの成長を邪魔してしまうのではないかと思っていました。

自信を持ってクライアントに向き合うことは当然のことで、不安を抱えながらでは相手に対して失礼です、私も知らない出来ないという言葉は使ったことがありませんでした。

今回の二日間で、やっとと言うか自分の口から自分の未熟さに気づいたという謙虚な言葉が出てきました。

もう安心です、彼がそういう気持ちを持ってくれればこれからの伸びしろは無限大です。

このことについては、周りから言われて気づけるものではないのです、私や今回の他の受講者の皆さんが、彼の考え方を変えてくれたのだと思います。

これからがスタートです、しっかりと確実に自分の道を切り開いて行ってほしいと思います。

「西本先生、智志君、奥様、深める会その14参加者の皆様、2日間ありがとうございました。

深める会ではいつも自分1人では到底発見出来ない新たな気づきを得る事ができます。

今回の深める会では今までのそれとは良い意味で違った会で、西本理論以外にも施術家、人間としての自分も深めることができた大切な会になったと感じています。

それは今回2日間を共にできた西本先生と智志君を含めたあの8人だったからこそ生まれたものだと思います、皆様に心から感謝しています。

深める会では様々な時期に西本塾を受講し、それを活かして様々な分野で活躍されている方が来られます。

今回もそうでしたが西本理論に接してからの期間が長い、短いなど関係なく、他の参加者の方の技術の高さや、人としてのポテンシャルの高さには、正直悔しいという感情も生まれました。

ですが、自分の前を走り続けている人がいてくれるという環境に自分がいることに喜びも感じました。

今回得られたことを、これからの自分の全てに活かして、私の進むべき道を一歩ずつ、しっかりと歩んで行こうと思います。

あらためて今回2日間を一緒に過ごせた皆様に感謝し、ご活躍を心からお祈りしています。」

長尾さんの文書はとても短いですが、長尾さんに接した仲間たちには十分伝わるものだと思います。

ただここに送っていただく内容は、このブログを読んでいただいている皆さんに読んでいただくことを対象としたものです。

そういう意味ではまだまだ言葉が足りません、長尾さんが一皮むける成長をするためには、この部分が最も必要なことだと思います。

自分が分かっただけではダメなのです、それを自分の言葉で誰かに伝えて行くのが我々の仕事なのです。

私には長尾さんの変化と言うか成長が十分伝わってきますので、もう一皮むけて欲しいと切に思います。

今日ご紹介した二人も、私にとっては自分の息子たちと同じ気持ちで接しているつもりです。

こうなって欲しいといくら親が思っても、その通りにならないことは4人の子供を育てた親として、嫌と言うほど思い知らされています。

親である私の仕事は、進みたい方向に導くお手伝いをすることです。

どこに行こうとしているのか、何をしようとしているのか、そのことに私と言う存在が少しでもお役にたてるのなら、喜んでお手伝いしていこうと思います。

今回の参加者の皆さんは、息子も含めファミリーになったような気がします、みんなで進んで行けたらいいですね。

さて、今日の仕事終わりに、以前に指導をしたプロスポーツ選手から電話がありました。

色々な話をしましたが、自分が現役選手でいる限りは、私から学んだノウハウも、私の存在自体も仲間には知られたくないし、自分からは知らせない、と言う話になりました。

私が同じ立場ならそうすると思います。

私のことを知れば知るほど、今を戦う選手としての立場を守るためには、ライバルたちには出来ることなら何も知らずに他の選手と同じ考え方でトレーニングをしておいてほしいと思うことは当然のことです。

私の施設が繁盛しないことは、ある意味仕方がないのかもしれません。

そんな中でも縁あって西本理論に出会い、私と言う人間に出会い、これだと思ってくれた選手に対しては、他の誰よりもその選手のためになる指導をしてあげなければなりません。

信頼されればされるほど仕事が増えないという、不思議な仕事です(笑)

学び深めるということ。「深める会」参加者からの感想①

毎回同じことを言っている気もしますが、今回の深める会では、現状私が伝えられることをすべて出し尽せたような気がしています。

こう言ってしまうと他の回の参加者や、これから参加しようという方に叱られそうですが、もう今回で最後にしてもいいというくらいの内容だったと思います。

もちろんすべてが伝わったとは思っていませんし、すべてを理解していただき実行に移せるレベルになっていただいたとも思っていません。

ただ伝える側の気持ちとして、私の頭の中にあることはすべて外に出せたという気持ちになりました。

そうさせてくれた一番の要因は、今日さっそく感想を送ってくれた奈良の植村さんや名古屋の内田さんはじめ、参加してくれた6人の皆さんのおかげだと思っています。

私の元を訪れてくれるのは二度や三度ではない方が居て、この人たちが本当に私の考えを理解して、それぞれの環境で役立ててもらうためには、私自身がもう一工夫もふた工夫もしなければならないと思わせてくれました。

その結果として考えたのが、私の心の内をさらけ出すということでした。

このブログの中で私は自分のことを飾ることなく素直に言葉を綴ってきたつもりです。

それでもやはり言い尽くせない何かがありました。

今まで以上に、自分に対しても参加者に対しても、心の内に湧き出たものはすべて言葉にすると決めました、当然厳しい言葉も今まで以上に多かったかもしれません。

それが出来たと思えたことで、もう出し切れた、すべてを出し尽くしたという気持ちになれたのだと思いました。

だから今回の参加者から届く感想にはとても期待しています、私の思いがどう伝わったのか、成績表を受け取る気持ちです。

お一人お一人の感想を、大切に読ませていただきます。

今日はお二人の感想を紹介します。

「深める会14に参加して」

西本先生、奥さま、そしてアシスタントどころではないアドバイスに補助、お手本となるパフォーマンスの働きを見せてくれた智志君、熱い2日間ありがとうございました。

2日間、いや、2月の西本塾を受講してから真剣にとり組んできたからでしょうか、最後に西本先生親子から今回参加したものしか味わえない最高の『心のご褒美』をいただきました、ありがとう。

2月に17期生として西本塾を受講したばかりの私は予想通り一番新米でした。

事前に「深める会に参加するのだから、みなさん意識が高いに決まってる。コミュニケーションさえ取れれば大きなものを得られるはず。」と、初めからいくぞとスタートダッシュも心がけて臨みました。

西本先生の、「周りのことにもしっかり目を向けて!」、のアドバイスでうまく乗ることができ、先輩方の表情や言動にも注目することができました。

みなさん、それぞれの後ろにいる大事な大事な選手や患者さんの事を、常に頭の中に入れて取り組んでおられることに気付きました。

さすがだな、と思いました。

この先輩方と同じ時間を共有できたこと、ほんとに嬉しく思います。

その中のひとりの私が言うのもなんですが、もし西本理論・西本塾に興味のある方が、あの室外トレーニングの空間を陰から見ていたら、ものすごいものを感じとってもらえたんじゃないかなと思っています。

受講内容についての感想ですが、操体法や実際のトレーニングを絡めた体のしくみのお話で、ブログに書いてある数々の大事なキーワードがすっと自分の中に深められたことが大きいです。

西本先生がおっしゃった、「素人の私でもプロの選手に引けをとらない動きが出来るのは、この能力に長けているから。」、という、根源となる人間としての能力を身に付ける基本トレーニングで、反った猫背・股関節の軽さ・屈筋を消して伸筋で、などをまた大きく実感でき頭の中もすいぶん整理できました。

また、ブログの大きなキーワードでもある『人は一部分しか意識できない』・『ひとつひとつの動作の完結』・『筋肉は骨を動かすだけ』などを、西本先生の指導の元、みんなで何本も何本も動き込むことで自分の意識が大きく変化したことを実感しています。

また、動画ではなく、目の前でたくさんのお手本を生で見られたことで、息づかい・着地の足音・表情のやわらかさや、修正後の雰囲気と迫力の違いを肌で感じ、自分の目も養えたことも大きな収穫です。

やはり、現場、生に勝るものはありません。

最後に、深める会に何回も通っておられる先輩方と初めての私を、なんの違和感もなく二日間を過ごさせてくれた構成と準備、本当に大事なことは、「人と人」ということを今回も大きな学びとなりました。

まだまだ数は少ないですが、伝えたい相手の顔が私の頭にも浮かんでいます。

毎日、ワクワクしながら準備を楽しんでいきたいと思います。

深める会の受講後、言葉では言い表せないんですが、自分自身意識の変化からか余裕が生まれたように感じています。

毎朝のトレーニングも、公園でのダッシュ・重心移動のターンから、ゆっくりとした体との会話のジョギングに切り替えました。

この車が通り過ぎたら「静から動の動き出し」をやってみようと思っていたのに、運転手さんからの「どうぞお先に」のサインに思わず居ついてしまっている私ですが、これからも楽しく真剣にとり組んでいこうと思います。

ありがとうございました。 

西本塾17期生 深める会その14 植村逸郎

奈良市から参加していただいた「植村逸郎」と言う男、只者ではありません、本当に懐の深い魅力的な方です。

ある意味無茶苦茶な上下関係を強いられた時代の、帝京高校のサッカー部に奈良から単身乗り込み3年間の練習に耐え、良い意味でも悪い意味でも高校生ながら酸いも甘いも噛み分けて、その後の人生をスタートさせた方です。

私はそういうものに耐え切れず、高校時代、野球部員としての生活を全うできなかった人間です、後悔はしていませんが、そのことが現在の私を生んだと言っても過言ではありません。

そんな植村さんが、私に出会い「これだ」と思ってくれました。

子どもたち、そして指導者の皆さん、絶対に植村さんの指導を受けてみるべきです、既成概念の中では新しい何かは生まれませんから。

絶対に期待を裏切らない何かを与えてくれるはずです。

もう少し近くの方であれば、しょっちゅうお会いして、私にしては珍しい言い方ですが、一杯飲みながら色々な話をさせてもらいたい、本当に魅力的な方です。

まだまだ駆け出しの息子のこともお褒め頂いてありがとうございます、これからしっかり指導して皆さんの仲間に加えていただきたいと思います。

西本先生、奥様、智志君、深める会14期の皆様二日間本当にありがとうございました。

このブログの読者さんに向け、言葉では難しいのですが伝えたいことがあります。

様々な立場の方がお読みになっていると思いますが、西本塾、西本理論とは単に身体を整える、単に動きを作るということだけではありません。

本当の意味で人間の能力に気づき、それを惜しげもなく伝えている数少い空間です。

このブログから想像されると、大変興味はあるが何やら敷居が高く尻込みしてしまう、そう思う方こそ、西本理論に触れてみることをお勧めします。

例えば、普通の方ですと大事な試合前は緊張をすると思いますが、試合が始まって最後までその緊張のままの状態ではないと思いますし、またいられないと思います。

時間の経過とともに、緊張より試合に集中しゲームが進んでいくことでしょう。

試合への準備不足でパフォーマンスが落ちていき、集中が切れる選手、怒られる選手も試合中にはいます。

試合後、実際によく聞コメントで、団体競技だと、試合に勝ったチームは喜んでいますが、選手によっては迷惑をかけたから素直に喜べない、チームとしては今日は良かったが、自分のプレーとしては全然ダメでしたとか、今日の○○は良かったなど様々だと思います。

試合後はチームメイトとワイワイガヤガヤでしょう。

西本塾、深める会、個人指導も同じです。

西本理論に触れる前は緊張し、始まってしまえば緊張を忘れ集中し、良かったら褒められダメだったら指摘される。

ただ褒める怒られるだけではなく、なぜどうしての部分が実に丁寧に学べます。

結果、とんでもない武器を手に入れることが出来ます。


終了後はお互いへの意見交換や、交流が生まれます、好きな者同士が集まっていますので本当に楽しいです。

例えがふさわしいかどうか分かりませんが、何やら怪しい団体組織のように規制があるのではなく、西本理論を存分に使って、それぞれの取り巻く環境で伝え広めることを許可と言いますか、仲間としてむしろご自由に役に立てて下さいと言っていただけます。

また、学び続けた結果気が付いたら少しづつですが、人が集まってきます。

動きづくりに関して言えば、既に私から学んでいる方や、これから学びたい方の声も聞こえます。

今回の深める会で、名古屋で行ってる私の活動を真似をさせて下さいと申し出された方も見えました。

奈良の植村逸郎さんです。

まさかそんなこと言われるとは思ってもみませんでしたが、もちろん私の返事は「どうぞ、どうぞ」でした(笑)

植村さんは私より2つ年上で、帝京高校サッカー部全盛期所属の方です。

また、東京から参加されました森さんは、有名私立大学のラクロス部の監督さんで、なかなか聞けない色んな分野の選手の話をしてくださいました。

意識の高い方々の本物の声も聞けます、それだけでも価値があります。

今回のブログでも登場されてるFC東京の高橋選手と、私も一緒に指導を受けたことがあります。

現役バリバリの選手との対人コンタクト、そんな貴重な体験も出来るのが西本理論なのです。

このブログをお読みの選手の皆さん、指導者の皆さん、皆さんの地域に西本理論を学ばれてる方達がいるはずです。

先ずはそこからの話だけでいいと思います、私の元を頼ってくる親子を見ていると、本当に気の毒ではなりません。

私はチーム指導者ではありませんのでどうすることも出来ません。

ですので、この場を借りて皆さんに申し上げたいと思いまして、今回の深める会の感想とさせていただきます。

ありがとうございました。

唯一残念だったのは、最後に皆さんと写真を撮り忘れたことでした(笑)

深める会14期の皆様、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

西本塾12、14期生 名古屋市東区 内田 雅倫

内田さんとお会いするのはもう何度目になるでしょう、学びに対する貪欲さは、おそらくこれまでの参加者の中で一番だと思います。

何回来たからどこまで分かるという内容で行っている訳ではありませんが、遠くから眺めていては何も伝わらないことは事実です。

今回の感想は、西本塾の宣伝をしていただいたようで恐縮ですが、内田さんの正直な感想として有難く掲載させていただきます。

さらには西本塾の雰囲気を、団体競技、おそらくサッカーの試合に例えてのことだと思いますが、上手く表現されていて思わず笑ってしまいました。

私ごときが言える立場ではありませんが、皆さんの成長する姿を見ることができるのも、西本塾を始め、そして継続してきたからに他なりません。

まだまだ一般的ではない考え方かもしれませんが、だからこそ「これだ」と気付いてくれた人たちが真剣に学び続けてくれているのです。

私が立ちどまっている訳にはいきません。

私も含め参加してくれた人たちの思いは同じです、子供たちのために、そしてトップレベルの選手たちの能力向上のために、絶対に必要な考え方だということを、一日も早く知らしめなければならないということを。

心強い仲間が増えています、一緒に頑張りましょう。

「深める会」で深まってきたこと。

昨日一昨日の二日間、西本塾をすでに受講してくれた人たちを対象とした、「深める会」を行いました。

私の主催する勉強会「西本塾」では、初めての方を対象とした西本塾でも、一応のレジュメは準備していますし、最低限これだけはとりあえず伝えておきたいという内容はあるのですが、その時の参加者の反応や、何より私自身のその時大事にしていることや考えていることが違うので、一度として同じ内容になったことがないと思います。

一度聞けば、一度体験すればもう分かったと言われればそれまでですが、さらに学び続けたい学びを深めたいという方のために行っているのが「深める会」です。

深める会に参加してくれる人は、直前の西本塾に参加したばかりという方から、西本塾や深める会、また個人指導という形を含めて、すでに5回も6回も私の指導を受けてくれている人もいます。

ですが、深める会の一回目はこういう内容で、二回目三回目はこういう内容でと決まったものはありません。

すべては参加者のメンバー構成を考え、送られてくる受講動機を読んでから、じっくりと二日間の内容を練っていきます。

深める会が初めての人と5回目の人が、同じ話を聞いて共通の理解が得られるのかという疑問は当然あると思います。

そのことは逆に言えば、それぞれが自分一人では感じ得ることができない感覚を、様々な理解度と背景をもった多くの方と、同じ時間と空間を共有することで、本当の意味で私の考え方を理解しあえるものになると思っていますし、事実私のもくろみ通りそうなっています。

同じメンバーと再び出会うこともありますし、まったく初対面の方もいますが、西本理論を学び深めたいという、同じ志を持った方が集まってくるのですから、あっという間に良い雰囲気となり、一体感が生まれて行きます。

私のことを熱い人間だと言ってくれる人もいますが、私から見れば5回6回と私の前に立ち続ける人たちこそ、真に志が高くハートの熱い方たちだと思います。

私などのところに来るよりも、もっとメジャーな組織のトップのところに行けば、いわゆるトレーナーとしてトップレベルの選手や競技団体で仕事ができるチャンスが増えると思うのですが、そういう邪心と言うと失礼ですが、名前や権威を利用しようなどという考えの方は私のところに来ることはありません、私にはそんな力はまったくありませんから。

と言うよりも、私自身に権威志向はありませんので、まさに類は友を呼ぶということわざ通りになっているようです。

施術を仕事としている方であれば、資格を取るために真剣に学び得た技術が、本当に患者さんにとって有益なものであるのか、自信を持って日々施術を行えているのか、どんな資格で仕事をしている人でも、一度は必ずそんなことを考える時があると思います。

しかし、考えてもその答えを明確に得ることは出来ない人がほとんどですし、日々の仕事に追われそんなことを考えることもなくなっていきます。

私はスタートの時点から、他の人とは違っていたのかもしれません、仕事ですから生活の糧を得る手段であることは私も同じなのですが、そのことを基本に物事を考えたことがないのです。

会社員という、今では安定した職種では無くなってしまったかもしれませんが、一応組織に守られ生活していたこと自ら離れようと決心した時から、自分の納得したことだけをやって行こうと決めました、その結果が今であるということです。

西本塾に参加し、なおまた深める会に参加してくれる皆さんが本当に学びたいことは、まさにその部分だと思います。

走り方や操体法の技術ではなく、私が何を考え何を見ているのか、私の頭の中をのぞいてみたいというのが一番の目的だと思います。

このことは枝葉の部分を見て満足した人には分かりえない感覚だと思います。

何度も何度も足を運んでくれる人たちと接していく中で、私が伝えなければならないことはそういうことなんだと思うようになりました。

今回私のアシスタントとして三男の智志が初めて深める会に参加しました。

私の仕事をやってみたいと言ってくれてから、まだ2カ月半にしかなりませんし、その間自分の好きな旅行にも行っていましたので、実質指導したというか一緒にいた期間は2か月にも満たない期間でした。

それでも今回、私一人では盛り込めなかった内容を息子と二人なら提供できると、一夜漬けではないですが、急いで準備して臨みました。

参加していただいた皆さんには感じていただけたと思いますが、彼の真剣な取り組みが、今回アシスタントとして十分役に立つ仕事ができたことに結びついてくれたと思います。

仕事場に息子が一緒にいるようになってから、私が何を考えて施術を行っているのか、トレーニングを指導しているのか、もっと言えば人間と接しているのか、まさに私の頭の中を言葉にして伝える努力をしてきましたので、今回の深める会ではしっかりそのことを伝えようと思いました。

自分の考えていることを言葉にすることで、自分の考えや行動を深める作業ができるようになったと思います。

私の中では整理できていて、きちんと伝えられていると思っていたことも、「それじゃあ分からないんじゃないの」という息子の一言で、表現を変えたものもありました。

一人で頭の中をこねくり回していては、自分だけが分かる言い方しかできなくなっていたようでした。

今回その最たるものが、走りの実技における「引きづりのドリル」でした。

このドリルのイメージが正確に伝えきれなかったことで、腰が落ちて忍者走りのようになってしまう人がいたり、股関節を伸展しきれないままに、膝を前に運んでしまう、イコール地面を蹴ってしまったり、股関節より前に着地してしまい、私が提唱する体の負担が少なく疲れにくい走り方も、肝心のスピードを得ることもできなくなってしまう人が多かったのかなと反省しています。

足先を「引きずりのドリル」股関節の「引っ張り出しのドリル」と言い換えただけで、受け取る人のイメージが変わりました。

「引っ張り出し」の動作を完結させるイメージを持つことで、ストライドが伸び腰の位置が高く保てます、当然ですがスピードに乗った走りができます。

加えて今回の走りの実技で取り組んでもらった、アイドリング状態からの急加速の動きも、その場から移動する3要素である、重心の移動、落下、捻転をすべて最大限に利用するためには、一歩目は同側ではなく対角線に肩と股関節を使い、二歩目からは自然に同側の動きが始まるという理想形にもたどり着くことができました。

これらは息子に指導していく中で、彼が感じたことを言葉にしてくれたことから生まれた感覚であり技術です、私以上の感性を感じ、嬉しく思いましたし感謝もしています。

ここ数日の間に参加者の方からの感想が送られてくると思いますが、具体的な内容については、そのコメントに絡めて改めて紹介させていただきたいと思います。

さて、ツイッターでは既に書き込みましたが、ちょうど2か月後の、7月の73・24の両日、西本塾2期生の諏訪俊一さんの依頼で、「西本塾特別編」を、札幌で行うことが決まりました。

諏訪さんは4月にご自分の施設である「からだヴィレッジ」をオープンされたばかりです。

ホームページにも紹介されていますが、彼が独立開業を決意したのは、私に出会い西本理論を学び、それを広めたいと思ってくれたことが大きなきっかけとなったと言ってくれています。

ですから当然私は彼を応援してあげなければ、札幌から何度も足を運んでくれた彼に対して申し訳けがないのです。

今回の特別編では、通常の西本塾とは少し趣を変え、ご自分やご家族の健康管理に興味があって、私の新著「1回5分体が喜ぶ健康術」を読んでいただいた一般の方や、もちろん施術を業としている方、さらにはジョギングやマラソン、その他体を動かすことが大好きだという方まで、様々な方に参加していただける内容を考えています。

こんなポスターまで準備してくれました。
札幌西本塾

このブログを書き始めたころの夢として、私の考えを広めたいと言ってくれる方の元を訪れ、全国各地を講演して回りたいというようなことを書いたことがありました。

夢を語れば、こうして一つずつ叶っていくものなのですね。

今回で札幌は3年連続となります、内容は少しずつ変わっていますが、西本理論が多くの方に役立てていただける大きなチャンスをいただけたと、諏訪さんには本当に感謝しています。

著名な方が本を出す時に出版記念パーティーや記念講演会が行われたりしますが、もちろん私ごときにそんな企画ができるはずがありません。

7月23日の土曜日に行う講演の内容は、本を題材としたお話と実技指導になりますので、まさにそれに近いことをさせていただけるのです。

今からとても楽しみにしています、札幌や周辺の方で興味のある方は、是非参加してください。

西本塾や深める会が終わった後は、心身ともに大きな疲労を感じるのですが、今回は充実感がそれに勝り、次の西本塾の構想へすでに頭が切り替わっています。

6月18・19日の行う西本塾の募集を始めましたので、「Studio操」のホームページをご覧ください。

また先日このブログでも紹介したFC東京の高橋秀人選手から近況を知らせてくれる連絡がありました。

年末から年始にかけてシーズンオフを利用して、何人かの選手が指導を受けに来てくれました。

短い時間でしたがそれぞれに対し、私のできる限りのことを伝えました。

しかし全員が望む結果を残せているかと言うとそうではありません、高橋君もシーズン当初はスタメンを外れベンチを温めることが多かったようです。

それでも私の指導を信じトレーニングを続くけてくれていたそうです。

いよいよ彼の存在が必要とされてきて、現実として彼はピッチの中に必要な選手であることを、自らのパフォーマンスで証明して見せて、以前の輝き、いや以前にも増した輝きを放つようになったようです。

指導したすべての選手がそうであれば嬉しいですが、ケガをしてしまったりメンバーに入れない選手もいます、厳しい世界だからこそ自分に出来る最善の努力をして欲しいと思いますし、私はそのお手伝いをしていきたいと思います。

操体・オクタントトレーニング・動きづくりのトレーニング、その変遷(その3)

昨日も記事をアップしましたが、平日なかなかゆっくりと記事を書く余裕がなくなってきたので、テーマをまとめる意味で今日も書きます。

このテーマは私が操体法に出会い、その奥深さに魅せられながらも、もともとスポーツに興味があり、会社を辞めて開業してからたったの2年でプロスポーツの現場に出て行ったため、操体を基本としながらも目の前の選手たちに対応するために、自然にというか必然というか、身に付けなければならなかった技術と考え方です。

ただ操体法というものを知らずに、ただの教科書的な知識だけでは、思考はこういう風にはなって行かなかったと思います。

操体からオクタントトレーニングというのは、今から思えば自然な流れで、操体が体を整える、痛みに対応するというだけでは、その理論や技術はもったいないと思います。

器具を使ったトレーニングに関しては、過去記事でも私がいわゆるウエイトトレーニングを行うようになったきっかけは書いていますが、とにかく体が細かった私にとっては、理屈はどうあれ体が大きくなるという事実は何物にも代えがたい有難いことでした。

トレーニング初心者だった頃から、ボディビルダーに代表される体を大きくすることが目的のトレーニングと、スポーツ選手が行う競技動作の向上を目的としたトレーニングは違うものだと思っていました。

ボクシングやレスリング、また柔道といった階級制の競技では、当然体をというより体重そのものを増やすことは、本来の目的とは全く違うことは誰が考えても分かるはずです。

トレーニングで自分の体が少しずつ変化していくのを感じながら、自分のような目的でトレーニングを行う人にはこういう考え方でこういうトレーニングを指導してあげられれば、例外なくその目的を達することができると確信しました。

しかし、そのノウハウをそのまま競技スポーツの選手に当てはめることが、はたして正しいことなのか、そのことの結論を得るためには、そういう選手を指導するチャンスがなければ不可能なことです。

意外なことに宇和島で開業している2年間の間に、すでにそのチャンスは訪れました、しかしそれは高校生の男女選手であって、それまでに持ち合わせていた基本的な指導で事足りるレベルでした。

その頃一番大事なことは、トレーニングでけがをさせないということと、関節の可動域を狭めてしまうことがないような動かし方をさせるということでした。

それでも十分効果はあって、選手たちにも指導を依頼していただいた方にも喜んでいただきました。

基本的なウエイトトレーニングに関しては、早い段階で指導のノウハウが出来上がっていたと言っても過言ではありませんでした。

しかし、指導の対象がいきなりトップレベルのプロサッカー選手になれば話は違ってきます。

私がたんに体育大学を卒業したトレーニングコーチであれば、そこまで考える必要はなかったのかもしれませんが、私に要求されたのは、メディカルな分野のトレーナーとして選手の痛みに対応することがまず一番でした。

その仕事で結果を出していくことで、ただ痛いから診てくれではなく、どうしてこうなってしまったのか、セルフケアも含めトレーニングの仕方や考え方に対しても、私の言うことに聞く耳を持ってくれるようになっていきました。

相手にしているのは病名でもケガの名称でもなく、生身の人間の体と心です。

サッカーの練習内容や戦術的なことはもちろん専門外で、口を出しようもありませんが、その手前の部分に関しては、私ならこうするという思いはどんどん大きくなっていきました。

痛みの対処の手段として用いていた操体が、全身の連動性を高めるオクタントトレーニングへと進化していったように、器具を用いたトレーニングも、トレーニングのためのトレーニングではなく、競技力向上の大きな効果を求めて行うべきだと考えるようになりました。

当初考えたのは、器具を使ったトレーニングはどうしても力を出す方向が限られてしまうので、競技動作に即したトレーニング動作を工夫することでした。

方向性としては間違っていなかったと思いますが、今の時点で行き着いている屈筋ではなく伸筋優位の筋力発揮という所までは考えが及んでいませんでした。

細かい時系列は覚えていませんが、20年前三菱広島という社会人野球チームの指導をした時には、既に屈筋を使わないようにパワーグリップという用具を使わせていましたので、その頃には理論的な部分は未完成だったと思いますが、感覚として握らないことの重要性と必要性を認識していたことは間違いありません。

動きづくりというキーワードが、競技動作に即したという所を超え、老若男女競技の枠も超えて、人間の体の仕組みはこうなっているのだから、そのことを追及することがすべての人間にとって有効であり、究極のトレーニングになると考えるようになりました。

それが屈筋に頼らない筋力発揮の仕方というものでした。

屈筋ではなく伸筋を使うという表現をしてしまうと、今度はどうやったら伸筋を使っているのかということに意識が行きますが、そこで出てくるのが「頑張らないで頑張る」とか、「使っていないような感じがちょうど良い」という、言葉だけでは理解不能な体の使い方になっていきました。

その動きを追及し日々取り組んで行くうちに、今はもうその気はなくなりましたが、「サスケ」に出てみようかとか、「競輪学校のテストを受けてみようか」などと、普通その時の年齢からは想像できないような体の動きを身に付けて行ったのです。

自分もそうでしたが、筋肉隆々とした立派な体に憧れるのはある意味当然のことです。

しかしその「筋肉の仕事は、骨を動かすことでそれ以上でも以下でもない」という結論を得た今、たんに大きくて強い筋肉は本当に競技力向上を約束してくれるものではないということも分かりました。

それを理解してもらうことは簡単ではありません。

私がそうであったようにまずは体づくりが必要だという選手もたくさんいます。

そのために従来の体づくりを目的としたトレーニングによってその目的を達した時、せっかく作り上げた肉体が自分の思ったような動きを表現できないとしたら、そこから方向転換をするのは難しいのです。

急がば回れではないですが、動きづくりを目的としたトレーニングは、動きに必要な、もっと言うと競技力向上に必要な体の大きさを必ず作ってくれます。

そのことを広く知らしめ、多くの選手が遠回りしないように、私の言葉に耳を傾けてくれる人を増やしていきたいと思います。

今回で3回に渡ったシリーズを一応締め括ります、また思うことがあれば記事にします。

なおこのブログは私西本直の独自の考えを書く場ですが、質問等ありましたらコメント欄にお願いします。

ただし私も実名で責任を持って書いている記事ですから、匿名の質問にはお応えできません。

また、一方的な質問でご自身の考えを記されていないものも同様です、まずは自分がどう考えているか、そのことに私がどう思うか、それがやり取りだと思います。

西本塾の学びがどう活かされているか、高校ソフトテニス部顧問からの報告。

先日ツイッターで予告していた、西本塾17期生で、鳥取県米子市の高校教員「柿本琢也」さんからラインで届いたコメントを紹介させていただきます。

17期生の皆さんはライングループを作り、それぞれ思うことがあれば書き込んで意見交換を活発に行ってくれています。

そんな中届いて嬉しい報告でした。

西本先生、17期生のみなさん、ご無沙汰しております、いかがお過ごしでしょうか。

私は新年度がスタートして1ヶ月、何とかやっております…笑

先日、私が出張で不在のときに、体育の授業で新体力テストの20mシャトルランを行われました。

多くの生徒が走っている中で、他の体育教員が、走り方を見て一目でソフトテニス部であるとわかったと言われました。

後日、その部員たちに結果を聞いたら、昨年より20~30回も回数が増えたと答えてくれました。

昨年の回数がそれほど多くなかったのもありますが、いわゆる、しんどい練習というものを西本塾以降行っていなかったので、実はそこまでの期待をしていませんでした。

その期待を良い意味で裏切ってくれた要因は、やはり「走り方」にあるのだと感じました。

まだまだ完璧ではないにしろ、他のクラスメイトからいじられながらも走った部員たちによかったなと声をかけました。

新入部員もこれまでにないくらいたくさん入ってくれ、なかなかうまく伝えられていませんが、西本塾での学びを実践中です。

インターハイ予選を目前に控え、充実した毎日を送ることができていますし、西本理論を伝えた生徒たちが体で感じた瞬間の、「あっ」という目を見開いた表情を見ると何とも言えない嬉しさが込み上げてきます。

体育の授業でも、西本理論を少しずつですが伝えていっています。

みなさんのご活躍を想像しながらまた明日からも楽しく過ごしたいと思います。

いかがでしょうか、これまでにも受講してくれた方たちから嬉しいお知らせをたくさん届けていただきましたが、今回教員という立場で、高校生を指導している柿本さんならではの、現場の生の声を聴くことが出来て本当に嬉しくなりました。

送っていただいた文章のすべてを太字にして色を付けたいくらいなのですが、メリハリをつける意味でそのままの部分がありますが、一言一句すべてが私にとって有難い言葉ばかりでした。

まず柿本さんが不在の時に行われた「シャトランテスト」、ご存じない方もあるかもしれませんから一応説明しておきますが、20メートルの距離を挟んでラインが引かれ、スタートの合図で向こう側の線を踏み越えるところまで走って帰ってくるという往復動作を、一定間隔で聞こえてくる「ブー」という音に遅れないように、何回線を踏み越えられるかというテストです。

昔は1500m走を何分何秒で走れば20点満点で何点という形で、持久力を測るテストが行われていましたが、20年近く前に日本でもこのテストが導入され始め、今ではこちらが主流になっているようです。

私は19年前、ヴィッセル神戸のフィジカルコーチを務めていた時に、当時のバクスター監督から紹介され、このテスト用の音源をいただきました。

このテストでは、最初はゆっくりとしたテンポで音が聞こえてきて、誰でもその音に合わせて20メートルを行ったり来たり出来るのですが、だんだんそのテンポが速くなると、ターンを促す音に合わせることができずに遅れてしまい、そこで終了ということになります。

今私がこのテストを行ったら100回行けるかどうかくらいでしょうか。

まさにこのテストを行うと、従来の走り方と私が提唱する走り方では、とんでもなく大きな差が出ます。

直線的に走っている時はもちろんですが、一番の違いが出るのはターンの瞬間です。

これまでの走りでは、進行方向に向かって目になった足で勢いよく走ってきた体を受け止める必要があります。

真っ直ぐ走ってきたにもかかわらず、反復横跳びの時のように足を90度閉じて重さを受け止め、さらにその重さを逆方向へ押し返さなければなりません。

テンポが速くなってスピードが上がればそれだけ足が受ける負担は大きくなります。

一度急停止した体を逆側に素早く強く蹴り返し、スピードをさらに上げなければならないので、100回を過ぎたあたりからは普段運動をしていない人にとってはまず不可能な動作となります。

ここで私の提唱する走りが出来れば、まず肘を曲げて腕を振るという動作をしませんから上半身の疲労が少なくなります。

そして肝心のターンですが、線の向こう側で体重を受け止めるのではなく、線を超える瞬間に体の向きを変えてしまい、着地する足は進行方向の逆、もと来た方向へ、ターンさせてしまうことができるのです。

頭は線の内側に残し、くるっと入れ替わるという感じです。

言葉ではイメージがつかみにくいと思いますが、想像してみてください。

この動きをソフトテニス部の選手たちが完ぺきに出来ていたかどうかは分かりませんが、真っ直ぐ走っている時の動きが違うだけでも、これまでの回数は楽々超えることができると思います。

このターンの体の使い方は、攻守の切り替えの多いサッカーやバスケットボールなどにも当然応用でき、もちろんソフトテニスでも大活躍できるでしょう。

柿本さんがうまく生徒たちに指導してくれて、生徒たちも素直に取り組んでくれている証拠ですね。

「他の生徒たちにいじられながらも」という記載がありましたが、これまで見たこともない走り方に笑いが出ることは普通のことだと思います。

見た目は可笑しくても、自分たちより回数が多く走れるという事実を目の前で見ることになるわけですから、笑ってばかりもいられないはずです。

他の塾生からは、指導しても目先の結果に一喜一憂し、なかなか真剣に取り組み継続してくれないという泣き言も聞こえてきます。

例えば小学生や中学生なら、大人である指導者がこんなにも簡単に動くことができるということをきちんと見せて、「アッと」驚かせることができれば、興味を持って真似をしてみようと思ってくれるはずです。

高校生や大学生になれば、言葉で理解できるわけですから、この動きがなぜ有効なのか、従前の走り方との違いをきちんと説明し、理解したうえで取り組ませれば、必ず結果はついてくるはずです。

指導が届かないことを相手のせいにしてしまうのではなく、本当に自分が理解できているのか、正しく動きを見せられているのか、そちらの方を振り返ることの方が先だと思います。

一度や二度の学びで誰かに伝えられるレベルにあると思っていることが、そもそも間違っていると気づいてほしいと思います、まずは自分自身の理解と実践です。

そういう意味でもまずは自分の体を磨き上げる自己管理が必要なことは言うまでもありません。

これまでも言い続けてきましたが、「あなたには言われたくない」というような体では、説得力などあるはずがありませんから。

私の提唱している走り方は、たんに体の負担が少なく疲れにくいだけではなく、次の動作に移行しやすいという利点もあります。

スポーツ動作の中で走るという行為がどれだけ大切か、もう一度よく検証して欲しいと思います。

西本塾参加後、いわゆる追い込むようなトレーニングをしていないにもかかわらず持久力テストの点数が上がったということが、今回の一番のポイントです。

何時間走り続けたから、坂道のダッシュを嫌というほど繰り返したから、いつ果てることもなく続けさせられるランニングを課され、それを乗り越えてきたから持久力が付くのではないのです。

先ほど、柿本さんと同じく、鳥取県でソフトテニスを指導している、西本塾16期生の「清水佳祐」さんからも報告がありましたので、追加してこちらで紹介します。

西本先生、ご無沙汰しております。
LINEで、せっかく激励の言葉を頂いたにも関わらず、すぐすぐの返事をしておらず、申し訳ありません。何かの報告が出来るようになってからと思っていたら、ここまで遅れてしまいました。今回もLINEで打っていたら、ものすごく長くなり、こんな長いものをLINEで読むのは、苦行以外の何物でもないぞ、と思い、メールさせて頂きました。

倉吉西高に異動し、一ヶ月が過ぎました。
無事ソフトテニス部の顧問に着任することが出来ました。

強くなりたい、という思いを持ってる子たちですが、行動が伴っておらず、まず、チームとして選手として人として、というところからスタートしております。講師として、異動する度にチームの立て直しからのスタートなので、馴れたものなのですが…。
その中で、西本理論プラス自分で掘っているモノを4月の半ばの雨の日を利用しつつ、一通り教え終わったところです。

やはり西本理論以前の問題で、話を聞く等の段階で問題がある生徒がいることも事実ですが、そうではない生徒は、早速ソフトテニスや日常生活、スポーツテスト等で使ってくれているようです。まだまだ練習が足らず、自分のものにはなっていないですが、前任校の米子西の生徒と比べるのは時期尚早なので、一二年生においては、夏休みまでに自分のモノにして貰えるよう指導していこうと思っています。

倉吉西高は調べて頂いたら分かるとは思いますが、自転車、弓道において、全国トップレベルにある高校です。授業の中でも、西本理論のことをチラッと話すと、自転車部や弓道部の子たちだけでなく、バスケ部、サッカー部の子たちがどんどん身体の痛いところがあって…とやってくるようになりました。倉吉西高ではひとまず、からだほわっと、が大活躍中です。

その中でも、女子バスケ部の子が、試合中のコンタクトプレーで肩が上がらなくなり、病院や整骨院等でも安静に、と言われたと、僕のところにやってきました。からだほわっと等をやると、肩が上がるようになり、本人はとてもビックリしていたようでした。私も分かってはいましたが、こんなに効果がはっきり表れる体験を生徒にさせてもらえて、こちらも嬉しい気持ちになりました。その女子バスケ部の子もまた、今、西本理論について、部がオフの時にソフトテニス部の活動に参加して学んでくれています。

前任校の米子西高において、ソフトテニス部の部員は、ソフトテニス専門の顧問や過去インハイに出たというOBに屈筋運動を教えられ、四苦八苦しているようです。三年生は、あと少しなので、上手く流しているようですが、二年生にとって悪夢のような一年間なるのか、と思うと、私が手を出せるチームではありませんが、残念でなりません。

ソフトテニス部以外と言えば、ソフトテニス部の活動に出ていたサッカー部のキャプテンがシャトルランで160回という回数を刻んだようで、西本理論ここにあり、を見せつけてくれたようです。しかし、そんなことをソフトテニス部の活動に自主的に参加して身に付けたことを教員は誰も知らないので、変な走り方だ、くらいのものでしょうが…。
ソフトテニス部の子たちも、周りがシャトルランのあと、足が痛い痛い言っている中、満点を取った上で、全く足が張っておらず、優越感に浸っていたようです。

前回以降の、私自身の深まりや変化の報告を少しさせてもらいます。
元々の読書好きに加え西本理論を学ぶことで、読む本のジャンルすらも更に増えています。国語の教員らしく、と言いますか、今は『荘子』を読んでいます。その所々に、西本理論で言われる連動や屈筋、伸筋のこと、手足の感覚を消して…が言葉を変えて出て来ています。というより、西本理論を学んだからこそ、もっとその読書の読みすらも深まっています。生き方や思想の書でありますが、生き方や思想を身体感覚として捉えていたからこそ、現世まで残っているのだと思います。西本理論での変化は身体のみにとどまらず、です。

文学や国語の問題読解にしても、身体感覚と連動というテーマに則ると、より自分の中で深まりを感じるようになりました。読み取りやすくなったというか…。これはまだ生徒に分かりやすく教えられるレベルに達していないので、言語化するまで頑張りたいと思います。

身体の方は、いま、通勤に往復2時間かかるのですが、運転中に身体をくねくねゆるゆるすることで、通勤中に身体が痛くなることがなくなりました。これもまた、西本先生にすれば、当然だ!と言われそうですが。

先日、球技大会に副担のクラスの男子が足らず、サッカーに選手として出場しました。元々サッカー大好き人間ですが、サッカーを習ったこともないので、ボールの扱いはとてつもなく下手なのですが、ここぞとばかりに西本走りを球技大会で実践してみました。

そうすると、サッカー部の生徒には競り負けないというより、勝手にぶつかってきて、勝手にぶつかり負けてる感じで、サッカー部のGK相手にループシュートまで決めてしまいました。サッカー部の生徒は、サッカー経験者か、と勘繰っていましたが、一番驚いたのは、言うまでもなく私でした。やはりな、というのが感想ですが、西本理論を知らない相手に繰り出すとここまでの差が出るんだと思うと、びっくりしました。

ソフトテニスのことについて言えば、前回送らせて頂いたメールの中の神経のことが少し深まり、ラケットを持たない非利き手の形について、少しこうじゃないかなということになってきました。

まだそれをはっきりと言語化しにくいのですが、無理やり言語化してみると、人差し指と中指は伸ばす、薬指小指は軽く曲げる。五郎丸ポーズみたいな形ですね。これで打つと、スイングしやすいことに気付きましたが、まだ言葉で表現しづらいので、もう少し自分で人体実験を重ねます。
私のことを少し、と言いましたが、長くなってしまいました。

これから倉吉西高の生徒たちにどう広まっていくのか、米子西高では西本理論を学ばせて頂いてから三ヶ月でしたが、今回は一年間の時間があります。食いつく生徒たちにしっかりと広め、より良い人生を歩んでもらおうと思います。

今年度は、私の日本体育協会のソフトテニス上級指導員の資格の更新年です。西本先生は、更新しなかったと言われましたが、なんだかんだ新天地での生徒や保護者にまず、アンダー17日本代表監督資格を持っていると伝えるとそれだけで話を聞いてくれるので、そのためだけに更新しようと思います。

来週末21日22日、県総体1週間前です。
広島での深める会に参加出来なく、今後の深める会の予定も、採用試験や新人戦と重なっており、また機を見て参加したいと思います。

その来週末は、柿本先生のチームとの合同練習です。西本先生はおられませんが、深める会in鳥取です。柿本先生とはよく会って話したり、LINEしたりしていますが、倉吉西高に異動してから、生徒の交流は初めてなので、お互いの生徒がお互いの深まりや指導で更に成長してもらえれば、と思います。

前回同様長くなってしまいました。
また私の深め方もぶれてきているかもしれません。このメールの中でのズレやブレがありましたら、ご指摘いただければありがたいです。

夏に向かって、暑くなってきました。どうかお身体を大事に、頑張り過ぎないでください。
では、また報告させていただきます。
長文かつ、乱文雑文失礼致しました。
今後ともよろしくお願い致します。

西本塾16期生 清水佳祐

清水さんからの報告は、私の専門分野を超えたものがあり、とても興味深く読ませていただいています。

私一人では届けることができなかった高校生たちに、こうして私の考え方が広がっていくことが、少し不思議でもあり面白くもあり、初めてよかった続けてよかったと思っています。

身近に西本塾の仲間がいるという、絶好の環境にいるのですから、鳥取の地にしっかりと根付かせていただければと思います。

バットスイングはダウンかアッパーか。

今日のスポーツナビのサイトの中にスポーツ報知の記事があって、セリーグの打率首位に立ち、ホームランの数も自己最多ペースで量産している、巨人の坂本勇人選手のバッティングがどう変わったのかという記事を読みました。

昨シーズン終了後、昨季216安打の日本プロ野球記録を樹立した、西武の秋山翔吾選手と打撃論を戦わせたことが大きなきっかけとなったことが書かれていました。

秋山選手は高校卒業後プロ入りし、それなりの成績は残していましたが、肘の手術をきっかけに何かを変えるなら今しかないと取り組んだ打撃フォームの改造が功を奏し、昨年は素晴らしい成績を収めたことも書かれていました。

その記事をきっかけに、私は野球好きの三男と一緒に、秋山選手そして坂本選手の動きがどう変わったのか、そしてなぜそれが結果に結びついているのかを分析してみました。

その変化を一言で表すと、いわゆる「ダウンスイング」から、バットの軌道を「アッパースイング」に変えたということでした。

言葉で言うとあっさりしたものになりますが、野球を経験したことがある人のほとんどは、バットのヘッドは上から下へ切るように振れと教わったと思います。

右打者であればバットは自分の右側で、基本的には肩よりも高いところにグリップがくるように構えます。

バットは先が太く重く作られていますから、そのグリップの位置よりヘッドを高く構えることで、重さと重力を利用して、ヘッドが出てきやすくなるように構えを作ります。

そして下半身から回転させることで、上半身との捻転さを大きくし、最後に肘からグリップそしてバットのヘッドが体に巻きつくようにスイングすることで、ヘッドスピードを速くしボールを強く叩くことができるというわけです。

こういう形状をした棒状のものを振るという動作に対しては、理論的に全く間違っていない正しい体の使い方であると言えます。

ほとんどの打者がそれを極めようと努力し、それをもって自分の理想のスイングだと定義します。

目の覚めるようなホームランを打ったときのスローをみると、まさにそういうスイングに見えます。

しかし、投手と捕手は、打者にそういう気持ちの良いスイングをさせないことが一番の目的で、スピードや球種を変えたり、コースギリギリをついたり、配球を工夫して打者の意表をつくボールを投げることで、なんとか打ち取って行こうと努力するのです。

狭いストライクゾーンの中で、もしコースも球種も事前にわかっていれば、プロの打者ならかなり高い確率で打ち返すことができるはずです。

しかし現実には4割を超える打率を残した選手はいません、どんなに頑張っても、7割近くの確率で打ち取られてしまうということです。

それが野球だと言えばそれまでなのですが、前年までそれほどの結果を残していなかった秋山選手が、突然打ちまくったという表現しかできないような大活躍を見せたことに周囲は色めき立って取材を繰り返していました。

その結果が一言で言うと、ヘッドの軌道をアッパーにしたというものでした。

アッパースイングは悪いスイングの見本のような言われ方をされてきました。

右打者であればバットのヘッドだけではなく体全体が右へ傾き、ヘッドが肩より下を通ってなおかつ体から離れたところしか振れないからダメだという論法になります。

メリットといえば当たれば遠くへ飛ばせるということくらいでしょうか。

逆にダウンスイングに関しては前述した通り、バットを振るという動作にとっては理に適っているわけで、これを否定する材料は少ないと思います。

しかし、現実にはその理想のスイングでも7割はアウトになってしまうということもまさに否定のできない事実でした。

そこで秋山選手が取り組んだのは、構えの時のグリップの位置を少し下げ、肩に担ぐくらいの位置に変えました。

そうすると当然ヘッドを立てて構えることが難しくなり、いわゆる寝かせた構えになります。

そうすると理屈で言えばヘッドの重さが落下するときのエネルギーを使えなくなり、当てることはできても強く叩いて遠くに飛ばせないというデメリットが出てくると思う人が多いと思います。

事実小柄で単打狙いの選手や、逆に外国人選手のように腕っぷしの強さで1キロにも満たない重さのバットなど、低い構えからでもとにかく力強く振ることができるという選手もいます。

秋山選手はそういう体ではありませんし、結果としてヒットの数は増えましたが、決して当てるだけの単打狙いではありません。

秋山選手が狙った一番のメリットは、ボールを捉えることに関して、点で捉えるか線で捉えるかという究極の選択でした。

投手が投げてくるボールの軌道は、160キロを超えるような高速球であっても、物理的に絶対に浮き上がることはありませんし、投手の手を離れた後、捕手のミットに吸い込まれる間が直線でもありません、誰がどんなボールを投げようと捕手に近づくにつれてボールは落下していきます。

イメージとしては放物線を描いているということになります。

ということは打者はその放物線の後半部分、それも最後の最後に近いところでボールを捉えるわけですから、極端に言えば上から落ちてくるボールを打っていると言っても間違いではありません。

にも関わらず、打者がダウンスイングを良しとして振り下ろしているわけですから、バットとボールが接する部分は一点のみという事になります、だから確率が悪いわけです。

では秋山選手が目指したアッパースイングとはどういうものなのでしょうか。

彼のスイングをYouTubeで確認しましたが、少し低くしたグリップの位置と、少し寝かせたヘッドを、体の回転で無理なく振り出すことで、特にアッパー軌道を感じさせない自然なスイングになっています。

そのことで放物線後半の落下してくる軌道と、バットのヘッドが動いていく、ダウンを少し過ぎた、ほんの少しのアッパーな軌道上で、ボールを捉えています。

ボールを捉えることができる部分を、点ではなく線に変えたということです、確率が上がって当然です。

さらには低く構えたままステップしていく際に、グリップエンドがさらに後方に移動し、おへその向きが右へ45度回転することで、私が提唱する人間の捻転動作の理想である45度プラス90度の135度という角度の捻転動作を余すところなく使えています。

これがスイングアークを大きくし、それほど強く叩いているようには見えなくても、遠くへ飛ばせている要因です。

様々なコーチや関係者の助言はもちろんあったと思いますが、すべては自己責任の世界ですから、勇気を持って取り組んだことは素晴らしいことだと思います。

ボールの軌道のことや、捻転の135度理論など、体の仕組みを少し学んでくれれば、なるほどそういうことかと分かってもらえるはずです。

その理解の上でフォームの改造を模索しなければ、広島の堂林選手のように毎年毎年フォームを変えても、彼にとって正しい方向へ進んでいるとはとても思えません。

すべては基本となる体の仕組みがあっての応用です、目先の結果にとらわれてしまうと、見えるものも見えなくなると思います。

そういうわけで昨シーズンの秋山選手は、大きな勲章を得ることになりました。

できることなら私の理屈も知っておいてくれると、自分のやっていることにさらに自信を持って取り組むことができると思います、戻る基本があればスランプなどというものは関係がなくなりますから。

その秋山選手との会話で何かを感じた坂本選手ですが、フォーム自体は昨年と大きく変わった様には見えませんでした。

今年のホームランシーンを見ると、こんなことに気づきました。

例えがゴルフに変わりますが、ゴルフではドライバーショットとアイアンショットでは打つ時のイメージが変わります。
それはドライバーショットを打つ際には、ボールはティーアップされていて地面の上にはないからです。

ドライバーのヘッドはスイングの最下点を過ぎて、上がり際にボールを捉えます、ヘッドを直接ボールにぶつける様な意識で打つとまっすぐにも遠くにも打つことはできません。

アイアンショットは逆にスイングの最下点がボールを捉えた直後で、直接ボールに対してヘッドが衝突していきます。

もうお分かりでしょうか、坂本選手は構えやスイングの動きを変えずに、アイアンをドライバーに持ち替えてスイングしていると見えるのです。

構えや打ち方は同じでも、秋山選手の言葉をヒントにアッパー軌道にするためにはどうすればいいのかを考えた結論が、今のスイングなのではないかと分析しました。

昨年までボールを捉えるために振り降ろしていた位置のボール3個分くらいでしょうか、そこに向かって振り下ろすイメージを持つことで、そこが最下点となり、スイングを変えることなく自然に振り上げられていくアッパー軌道の中でボールを捉えているというわけです。

取り組み方はそれぞれ違いますが、過去に言われていた、アッパー軌道とは、ただバットを振り上げるというイメージではなく、どんなにダウンスイングをしようとしても最終的には振り上げられるヘッドの軌道の、最下点を過ぎたところでボールを捉えることが、バットがボールを捉えることができる時間というか距離を長くしてくれて、確率を高くし遠くへ飛ばせるという理想的なスイング軌道だったということです。

もちろんあのイチロー選手のスイングにも同じことが言えます。

息子の勉強になると思って一緒に動画を見ましたが、私の言っていることに素直に頷き、自分もそう思うと言える感性は、生まれた時から私がスポーツの世界で生きてきたのを間近で見て育った息子だからなのかなと思いました。

最後に息子はこう言いました、「この理屈がみんなわかればコーチは要らないね」と、そうなんです、正しい体の使い方や効率的なバットに軌道よりも、それぞれの経験論が重視されていることが、本当の意味で選手を育てきれない大きな原因ではないでしょうか。

投手の体の使い方も同じです、私の声はどこにも届かない様ですが、求められればきちんと指導できる準備はいつでも整っています。

細い体の使い方は、実はすでにこのブログを読めばヒントになることはたくさん書いてありますし、newspicksの連載でも書いたと思います。

それらをつなぎ合わせることで、ほんの少しのスポーツ新聞の記事からもこんな面白い分析ができました。
皆さんもどうぞそれぞれの感性で物事を捉える練習をしてみてください。

操体・オクタントトレーニング・動きづくりのトレーニング、その変遷(その2)

このブログの内容もツイッターに書いていることも、誰かに頼まれて書いているわけでもありません。
ましてや読んでいただくことで、利益を得ているわけでもありません。

自分が思ったこと、考えていることを書いているだけですから、それぞれ感想はあるとは思いますが、好意的なコメントに関しては返信することがありますが、そうでないものに関してはスルーしますので悪しからずご了承ください。

また、個人的なご相談は、その内容がそのまま私の仕事の範囲になる場合、対応しかねますので申し添えておきます。

さて今回は前回に引き続き、西本理論の根幹である操体法オクタントトレーニング、そして動きづくりのトレーニングへの変遷をたどってみたいと思います。

オクタントトレーニングというネーミングは、操体法を発展させトレーニングの効果を得ようと考えて形にし、実際に行いだした頃には、まだ名前がありませんでした。

当時サンフレッチェ広島の選手で、現在JFA地域ユースダイレクター兼トレセンコーチの松田浩君から、「西本さんがやっているトレーニングが話題になっていて、友人でトレーニング専門誌の編集の仕事をしている人間が、取材させてくれないかと言ってきているんだけどどうする」と言われました。

Jリーグ1年目を終えた頃だったと記憶しています。

実はシーズン中にも、あろうことか試合前のロッカールームに部外者が突然入ってきて、私が試合直前の選手に対してウォーミングアップのルーティーンとして行っていたこのトレーニングを見学している人間がいたのです。

選手たちはもちろん、私自身クラブから何も聞いていなかったので驚きましたが、どんな伝手を使ったのか、クラブの偉い人に頼み込んで直接このトレーニングを見学させて欲しいということになったようでした。

今でも思いますが、試合前の緊張した雰囲気のロッカールームの中に、部外者が入ってくるというのはどう考えてもおかしなことで、当然クラブに対して抗議しましたが、注目されていることは良いことだとか言われてごまかされたように思います。

いわゆるフロントの人間たちが、現場を分かっておらず、自分を頼ってきた相手に対して、いい顔をしようということだったのだと思います。

もうひとこと言わせてもらえば、その後何の挨拶もなくその場を立ち去って行く彼らの態度に、もう二度と見学はさせないでくださいと言ったことは言うまでもありません。

そんなことはどうでもいいことなのですが、サッカーの試合に臨むにあたって、タイムスケジュールに沿って限られた時間の中で身体的な準備をしなければならないことは今も変わっていません。

そんな中、鹿島スタジアムではアウェーのチームが試合前ピッチの中でのアップが出来ないという時期がありました。

もちろんホームの鹿島も同じなのですが、鹿島スタジアムはサブグランドが併設されていて、事前にそこを使って体を動かすことが出来ていたようでした。

アウェーのチームはゴール裏の観客席の下にある、テニスコ-トほどのスペースしか与えられませんでした。

芝生の保護というのが表向きの理由だということでしたが、私の立場としては、その狭いスペースの中での短い時間のウォーミングアップだけで、いきなり試合で全力プレーをさせるということでは、試合の立ち上がりの動きがスムーズにいかず、何よりケガをする危険性が高くなることを危惧していました。

そこで数人の選手が日常のトレーニングとして行っていたこのトレーニングを、試合前の短い時間で行うことで、全身くまなく準備オッケーという状態を作ろうと提案しました。

普通にトレーニングとして行う時には15分から20分くらいかけて行っていましたが、それをまさに目にもとまらぬスピードで、一人3分半くらいで行うようにしました。

多いときにはスタメンの11人のうち8人を行わせたこともありました。

試合前の緊張感の中で、ほぼフルパワーで向かってくる選手を、まるで猛獣使いになったように操る私はまさに疲労困憊、選手たちがピッチに出て行ったあとは、しばらく放心状態で動けないほどでした。

当時のバクスター監督が、「グッジョブ」と声をかけてくれて飲み物を手渡してくれるのもルーティーンのひとつとなっていました。

こうして当時のことを書いていると、20年も前のことですがまさに昨日のことのように鮮明に思い出されます。

その頃相手にしていた選手たちのほとんどが、指導者となり立派な成果を上げて活躍する姿を見るのも、私の楽しみの一つとなっています。

風間、松田、森保、高木、片野坂、上野、Jリーグの監督だけでもこれだけの人材を輩出しているのですから、あの頃のサンフレッチェ広島は素晴らしいチームだったことは間違いありません。

外国人もチェコのイワンハシェックやピーターハウストラも最近日本のチームで監督になったと聞きました。

私が広島に呼ばれてきたのは、操体法をベースとして行っていた施術の技術を買われてのものです。
当時の今西総監督からは、「トレーナーが何をするかを考えるのではなく、あなたの腕を選手に対して、ここへ来るまでと同じように発揮してくれればいい」と言われました。

3年間しか在籍しませんでしたが、1年ごとにその約束通りにはいかなくなってしまいました、組織というのは難しいことがたくさん出てきました。

さてそもそも「オクタントトレーニング」とは何かということです。

体の痛みを訴える選手に対して、どこの誰よりも効果を実感させられる施術を行っている自信がありましたが、チームが強くなるためには、そのことだけではとても足りないと思うようになりました。

私を広島に推薦した関係者に、Jリーグ発足時のチームの中で、広島はどのくらいの位置にいるのかと聞くと、「西本さんが頑張って、ベストメンバーがシーズンを通して活躍できれば、真ん中の順位も狙える」という言葉を聞いて、サッカーにまったく興味のなかった私は少し驚くとともに、自分の力でひとつでも順位を上げられないものかと真剣に考えました。

とはいえ、何が出来るわけではありません、痛みを訴える選手たちの体を相手にしながら、なぜみんなこうなってしまうのだろう、もっとちゃんとしたトレーニングがあるのではないか、違う何かがあるのではないか、そんなことばかり考えていました。

ここは素人の強みを存分に発揮して、サッカーはこういうものだからとか、今までこうやってきたからなどという話には耳を貸さず、正しいものは正しいと自分の考えを主張し続けました。

当然責任も重くなります、結果が全てですから。

ある選手は、数値で表せる能力に関してはチームでも1・2を争う素晴らしい身体能力を持っているにもかかわらず、サッカー選手としての能力は、同じポジションの選手の後塵を拝し、1年目はレギュラーでしたが、そのポジションにコンバートされた選手に押し出されるように、2年目はベンチスタートが多くなっていった選手がいました。

1年目から感じていたのですが、彼のとびぬけた身体能力はすべて直線的なもので、機械が測定できる能力では目を見張るものがあっても、操体法を施術する中で感じた「体の連動」という能力に関して、今ひとつ私が満足できないものを感じていました。

操体法の中のいくつかの動きに、抵抗を超えた負荷をかけることで、単関節の運動ではなく、全身の連動がスムーズに誘発される体の使い方を身に付けさせることができれば、彼はもっと良い動きができるようになるはずだ、そんな思いを本人にも伝えながら、一つ一つの動きをどうやって全身に広げていくか、屈筋で生まれる力んだ力ではなく、伸筋を使った効率的な体の使い方とはどういう動きなのか、まさに彼の体を借りて作り上げて行ったのが「オクタントトレーニング」という完成形へと結びついて行ったのでした。

完成形を100とすれば、30くらいの力加減で行えば、ベースになっている操体法の効果をも越えるコンディショニングとして行うことができることも、このやり方の利点でした。

その時々の体調を考慮し、負荷を自在に調整することで、効果は無限に広がっていきました。

「操体法はトレーニングである」という言葉の意味は、このオクタントトレーニングがあってこそなのです。

当時知られることになった、理学療法のテクニックの一つであるPNFとの比較が言われたりもしましたが、私にとっては操体法をベースにした全身の連動動作を効率的に行うための最も理想的な全身運動だと思っています。

ただ形や方法論だけで論じられることは仕方がありませんが、このやり方が生まれて行った経緯や、ベースとなっている操体法を本当に理解していなければ、議論する意味がないので、何を言われても気にはなりませんが。

松田君からの依頼で取材を受けることになった時に名前がなかったので、全身の関節を8方向に動かすという意味で、8を意味する「オクタント」という言葉を使って名付けたのが「オクタントトレーニング」となったわけです。

私のやっていることのネーミングはいつもこんな感じで、間に合わせというか適当なものですので深くは追及しないでください。

当時もこのトレーニングでは筋肥大が起きないということを言ってきた人がいましたが、今も昔もトレーニングイコール筋肥大、体づくりという感覚が支配しているのでしょうね。

「オクタントトレーニング」はまさに動きづくりのトレーニングです。

この発想をそのまま器具を使ったトレーニングにも持ち込むことができなければ、やはりトレーニングはまず体づくりから、そのうえで技術を身に付けるトレーニングがあるという、従来の固定概念を変えることができないと思いました。

そこでそれまで器具を使ったトレーニングで強調していた、重さや回数ではなく関節の可動域重視という指導方針にもう一工夫もふた工夫もしなければならないと思うようになったわけです。

それが、「体づくりから動きづくりへ」という生涯のテーマとして取り組むことになって行ったのでした。

次回、そのことを書いて今回のテーマをまとめてみたいと思います。

操体・オクタントトレーニング・動きづくりのトレーニング、その変遷(その1)

5月5日こどもの日、天候にも恵まれ珍しく人ごみを歩いてきました。
平和大通りで行われている「フラワーフェスティバル」の最終日、「きんさいよさこいパレード」を見に行ってきました。

会場である平和大通りまで、我が家からのんびり散歩気分で歩いて40分くらいで行くことができます。

私は田舎育ちで、お祭りというものは神事であり伝統にのっとったものと言う先入観があって、広島で行われているこのお祭りに関しては、何か違うという気持ちを持ち続けていました、それこそいつも自分が言っている固定概念から離れることが出来ていませんでした。

今回40回目を数えるそうですが、発端はその2年前、広島カープが初優勝した時に行われたパレードの熱気が、あまりにも大きなものだったので、このまま一回で終わらせるのは惜しい、原爆投下から復興した広島の街に、誰でも参加できるお祭りが欲しいという機運が高まったことが、このお祭りを企画するきっかけになったそうです。

私のちいさな固定概念の中の、特別な意味もなく、ただ人が集まればいいという考え方に、どうにも納得がいかなかったわけですが、報道で参加している方々の意見を見聞きし、それもありかなと思う所もありました。

そして今日、一人でものすごい人ごみの中を歩いて感じたことは、平和大通りを踊りながら練り歩いている参加者の方も、沿道でその踊りを見たり応援している人たちも、そして露店を巡るたくさんの人たちも、それぞれがみんな笑顔だということでした。

神社の歴史やこじつけのようなエピソードよりも、この街に暮らす人たちや観光に訪れた人たちが、みんな笑顔で集える場所があるということが何より大事なのだと思いました。

「家族や友達どうし、みんなが平和で暮らせている街がある、その象徴としてこの祭りがある」と考えれば素晴らしいことだと思います。

さて今日は、私がこれまで歩んできた道を少しだけ振り返り、続けてきたからこそ分かってきたことを整理しておきたいと思います。

まずは原点となった「操体法」のことです。

私の唯一の師である「渡辺栄三先生」からは、操体法をたんに施術のための技術として教わったことはありませんでした。

もちろんさまざまな操法を学び、方法論としての技術は教えていただいたと思います、ただその技術は、腰痛や肩こりをを改善させるための方法ではありませんでした。

早いもので先生に出会ってから30年が過ぎ、先生が亡くなられてからでも既に10年近くになります。

私には背中を追う対象も、何かあった時に頼って行きたい場所もなくなってしまいました。

実際に指導を受けた期間は短かったのですが、先生に出会わなければ人間の体を相手にするこの仕事に関わることはなかったと思います。

未だにこの仕事をお金を得る手段として捉えられないことも、先生の教えがあったからだと思います。

この30年間試行錯誤をしながら操体法と向き合ってきました。

創始者である橋本敬三先生や渡辺栄三先生の操体とは違ったものになっているかもしれません。

現在各地で「操体法」を標榜して施術を行っている人たちとも、方法論としては少し違うかもしれません。

人間のやることです、たとえマニュアルがあったとしてもまったく同じことは出来るはずはありませんから、それぞれの操体があってもまったく問題はないし、むしろ当然のように思います。

30年間を振り返ると、どの時点ではどんな考え方を持って施術を行っていたということは、もう思い出しようがありません。

今、その30年の経験の中で、改めて操体法と言うものの素晴らしさと言うか、今まで気づかなかったことが悔やまれるような大きな効果を知ることとなりました。

これは3月の出版させていただいた本の構想を練り始めたころに、少しずつ明確になってきたことでした。

私の中での操体は、人間の持って生まれた体の使い方を発揮しやすく出来るということが一番で、その副産物として可動域の改善だったり体の動きの歪みを整えるというか、6方向の動きの連動をスムーズにすることで、局所の痛みまで改善できてしまうという認識でした。

そういう準備が整ったうえで、それぞれのレベルに必要な能力を獲得するためのオクタントトレーニングや、動きづくりのためのトレーニングを処方していくことが、選手の能力向上の最低条件だと思ってきました。

体の歪みを整え、その後行う負荷をかけるトレーニングが、スムーズな効果を発揮するための基礎ではあるけれど、3つの中に優先順位があり、何が1番で何が2番ではなく、それぞれが関連し合って能力向上が図られるという考えでした。

本の中でも登場していただいた、先日69歳になられたHさんはまさにこのパターンで施術とトレーニングをうまく組み合わせて行うことで、ゴルフや日常生活の中でのパフォーマンスを10年間維持させ続けています。

この年齢で維持しているという表現が使えるということは、現実的には向上し続けていると言っても何ら差支えないと思います。

しかし同じくコラムに登場していただいたYさんは、一切トレーニングを行わないまま、操体の施術だけを10年近くほぼ週1回のペースで受け続けていただいていることで、50代前半からの10年間、ゴルフの成績を維持しているどころか、飛距離も技術もさらに向上していると言っても過言ではないのです。

私にとってもこのお二人のことは、大きな経験となり現在進行形でお付き合いが続いています。

同じ方を10年近くも継続して指導させていただける機会はめったにないと思います、そんな貴重な経験から新たななぜどうしてが生まれ、一つの仮説と言うか、すでにこれは事実と言って良いのだと思える結果を積み上げてくれていると思います。

それを一言で言い表すと「操体はトレーニングである」と言うことです。

私の中でのトレーニングは、もちろん「体づくり」ではなく「動きづくり」のためのものです。

動きを作るということは、自らが意図・企図した筋肉の収縮活動によって骨を動かし、関節の角度を変化させることです、それをずばり技術だと言っています。

操体は受け身な施術ではありません、骨盤や背骨を中心とした関節の6方向への動きを、こちらが意図した基点から連動させ、どこかで滞ることなく波紋が広がるように滑らかに体全体に動きが伝わり、どこを動かすではなく、体がどういう風に動くかを感じ、動くこと自体を楽しんでもらいます。

楽しめるということは動きに無理がないということで、痛いことをしないのは当然のことです。

しかし、様々な操法を行ってもらうと分かるのですが、スポーツ選手であっても一般の日常生活の中でも、この関節をこういう風に動かしたことがないという動きをたくさん要求されます。

当然その動きからの広がりは、まったく未経験の動きばかりとなります。

初めて施術を受けた方が、その後家に帰ると、ベッドの上で特別運動らしきことをした覚えもないのに、だるいというか軽い疲労感に襲われ眠くなったとか、その夜は早く寝てしまったと言われることが多いのです。

疲労は筋肉の収縮を激しく行ったからでも持続させたからでもないのです。

全身に張り巡らされた神経の回路ではありますが、普段その何分の一かを使うことで事足りているのです。

操体の施術は、もしかしたら過去には使ったこともないかもしれない回路まで電流が流れ、筋肉に刺激が届くことで、神経という回路を介して、脳と筋肉の疎通が活発になって行ったと考えられないでしょうか。

それが普段感じ無い疲労感となって表れたのだと思います。

本来人間が持って生まれたという能力の最も優れた部分というのは、実はここではないかと思います。

この全身に張り巡らされた神経の回路を常に整備して、何時でも瞬時に筋肉に指令を届けられ、指令を受け取った筋肉は当然のように収縮し、必要な力を発揮してくれる、これこそが本来の意味の体を使うという技術ではないでしょうか。

痛い所があるから何とかして欲しいと来ていただくのが、施術者としての私の存在価値であり、スポーツ選手としての能力を向上させたいという目的を持ってきていただく方にとっては、トレーニングの指導者としての私の存在価値だと思います。

私がその両面に渡って自信を持って指導出来ているのは、3つの方法論を駆使してはいるものの、最終的な目標はこの神経回路の構築であると結論付けることができるようになったからだと思います。

橋本先生にも渡辺先生にもここまでの考察はもしかしたらなかったかもしれません。

操体法を基本にしながらも、スポーツの世界にどっぷりつかり、勝った負けたを繰り返してきた私だからこそ気づけたことかもしれません。

まだ経験の浅い方に、今すぐこの考え方を理解して活かしてほしいというのも難しいでしょうし、どんなに上手に指導ができたとしても、Yさんのようにはっきりした結果を見せられるのには一定の期間が必要なことは言うもでもありません。

これからは、その期間をいかに短く出来るか、そのためには3つの要素をどう組み合わせていくのか、まだまだのんびりと経験を語ってばかりはいられないようです。

次回はオクタントトレーニングとの関係を整理したいと思います。


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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