私は何を伝えたかったのか、まずは自分が納得できる西本塾をやってみたいと思います。

昨年まで、一か月おきに行っていた西本塾深める会、今年は定期開催を見送っていました。

私なりに色々思うところがあって、来月今年初めて開催することを決めました。

現実として昨年の後半の開催では、西本塾・深める会ともに参加者が少なく、一人二人を相手に、二日間全身全霊を傾けて伝えている私としては、少ししんどいなという気持ちになっていました。

そして何より、私の中での西本塾の意義が少し変わってきたことが、開催を中断した何よりの理由でした。

当初はこのブログや、そのほかの媒体で発表した文章を読んでくれた人たちの中で、私の考えに興味を持ってくれたり、その中で語られた内容を実際に体験したいという人が現れてきたことで、個人的に指導を受けに来てもらうよりも、塾という形をとって二日間かけてしっかりと考えを伝えた方が、お互いにとって効率的であろうと考えたことがきっかけだったと思います。

ですから、参加してくれる人には野次馬根性や興味本位であっても、わざわざ時間とお金をかけて参加してくれるのなら、喜んで参加を受け付けていました。

それが回を重ねる中で、受講者の中に温度差を感じるようになりました。

私の書いたものをすべて熟読し、初めてお会いする時点ですでに私が驚く程の理解をしてくれていて、言葉だけでは伝わるはずがないと思っていた「走るという行為」の実技に関しても、基本的なことはすべてできるようになって参加してくれる人まで出てきました。

逆に、本当にブログを読んでくれているのだろうかと思わざるを得ない参加者もいて、こうなると二日間という貴重な時間と、私を含めた参加者が作る空間に、明らかな温度差を生じるようになってしまいました。

当然私の意識は、そういう真剣な人に向くことになり、言葉のやり取りや実技の指導でも、熟読してくれているはずのブログの内容であっても、まったくかみ合わないこともあり、言葉を荒げることにもなっていきました。

必然的にというか、参加希望者をこちらである程度選ぶ必要が出てきて、受講動機に関してしっかりした内容が書かれていない場合は、参加を断るということにしました。

実際に10人近い方の申し込みを断ったと思います。

そこまでして開催してきたわけですから、参加してくれた人に対して、受講動機に書かれた、私から何を学びたいのかという部分に対して、それぞれに応えなければならないという、ある種のプレッシャーを感じることにもなりました。

二日間の内容は、作成したレジュメに沿って、ブログに書いた膨大な内容の中から、参加者がこの部分を詳しく聞きたい、実際に体験したいという部分を集約して伝えてきたつもりです。

私の考えていることを、たったの二日間で伝えきることなどできるはずがありませんが、それでも何とか、あそこに書かれていたはことはそういうことだったのかと、納得して帰ってもらわなければなりません。

それに加えて各自の個人的な要望にも応えなければならないのですから、毎回準備には相当な時間を要しました。

西本塾にはカリキュラムがあって、例えば初級中級上級とか、ここまで理解してくれたら、私から学んだことを伝える側に回ってもいい、などという決め事はしていません。

それぞれのレベルで感じ取ってくれたことを、それぞれの環境で活かしてくれればいいと思っていました。

実際にそういう活動を行っている人もいますが、どこまで私の思いが第三者に正しく伝わっているのか、実技の部分で私と同じレベルの指導がされているのか確かめようがありません。

西本塾に参加し、さらに深める会に複数回参加してくれた受講者に対しては、回を重ねるごとに私の求めるレベルが上がって行きますので、ここまで理解してくれたら、ここまでの動きができるようになったら、もう合格点を与えられるという人は未だ出てきていません。

それは、私の考えや指導方法が常に進化し続けているからです。

受講回数が増えるにつれて、私から学ぶべき方向性が、残念ながら枝葉の部分、走るという行為にしても伸kingトレーニングにしても、操体の施術にしても、それらの腕を磨きたいがための参加になってしまっているところを感じていました。

私が本当に伝えたいと思っていることは何なんだろう、回を重ねるごとにその思いが強くなり、このまま同じことを繰り返していくことが、本当に自分がやりたい方向性なのだろうかという思いが強くなったことで、定期開催を中止するということを決めました。

ではなぜ今回改めて西本塾を行う気持ちになったのか、それは私が伝えたいことが少しずつ明確になってきたからです。

正直もうそれほど参加希望者はいないのではないかと思っていました。

希望者が5名に満たない場合開催を見送るつもりでした。

ところが意外というか、既に8名の参加の申し込みがありました。

今日の午前0時が締め切りですが、定員まであと2名、どうなるでしょうか。

相変わらず送られてきた受講動機を読むと、これまでの参加者と同じように、私はよく知りませんが、他の人が行っているような講習会に参加するような感覚で、私が伝えることの中から、自分の利益となることを持ち帰ろうということを感じる言葉が並んでいます。

それは当然のことですが、これまでのように、私がその要求に応えることに重きを置いてしまうと、これまで行ってきたことと同じことになってしまいます。

加えて今回からは初めて参加する人と、もう何度か参加してくれた人を同じ空間に迎えることにしました。

先にも書いた通り、複数回参加してくれている人が、私の伝えたいことの本質を分かってくれているとは思えません。

初めて参加してくれる人とまったく同じ扱いで、それぞれの要求にただ応えるのではなく、私が本当に伝えたいことを、私が納得できる形で伝える塾にしたいと思っています。

数年前まで私が人に伝えるということをしてこなかったのは、私から何かを学びたいという人たちは、結局枝葉の技術や方法論を学びたいのであって、私が試行錯誤を重ねてきた思考の部分まで踏み込んだやり取りができる人はいないと思ったからです。

当然ですがそこまで踏み込んで指導したいと思わせてくれる人間でなければ、間違っても教えようという気にはなれません。

枝葉を求めていると感じれば枝葉のことだけを教えることになりますが、それでも正しく理解してくれたかどうかは分かりません。

私が今伝えたいと考えていること、私が今たどり着きつつあることは、これまで日々考え続け、その瞬間瞬間にベストだと思ってやってきたことが、最終的にどこに向かっているのか、何を究めたいのかという方向性が、少しずつはっきりしてきたような気がしています。

そのことから逆算してというか、そのためにこういう考え方をしてきたとか、こういう方法論を編み出してきたというのが、私の歩みであったと思います。

低い山でもその頂に立たなければ、それ以上に高い山があることを知ることができないと言います。

本来目指すべき山の頂が、少し見えてきたということかもしれません。

参加者の皆さんが、そんなことまで求めて私の所に来るわけではないことは分かっていますし、いきなりそんな話を聞かされたとしても理解できるわけがありません。

しかし、これまで私が積み上げてきたたくさんのことを、少しでも伝えたいと工夫し、参加してくれた人を、入り口から中を見通せるところまで案内してきたにもかかわらず、奥深く分け入って私を追いかけてくれる人が現れてくれないのであれば、もうこれ以上同じことを繰り返しても意味がないような気がしていました。

それぞれが自分の考え自分のやり方で方向性を決めて行くことは当然のことだと思います。

ただ私が言いたいのは、こういう考え方を基本にしていなければ、我々に求められているものの本質には近づいて行けないということです。

これは声を大にして言いたいと思います。

回り道をしている暇があったら、せめて私の考え方を理解して欲しいと思います。

今私が立っている山の頂から、本当はもっともっと高い山があることは見えてきましたが、いまここまで登って来たからこそ見えている景色だと思います。

同じ景色を見たいのであれば本気で登って来いと、まさに上から目線かもしれませんが、私が下りて行って手を引いてあげることはもうやめようと思います。

来月の西本塾、どんな内容にするかじっくり考えたいと思います。

これまでやってきたことを、私自身が枝葉のことだったと感じることもあります。

やっと幹の部分が見えてきて、周りの景色も見えるようになってきました。

「人間とは何か、どういう存在なのか」、壮大な思考を繰り返しています。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
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