トレーニングの継続でなぜこれだけの効果を実感できたのか。

先週の土曜日、トレーニングを継続して行ってくれた3人の子供たちとのお別れ会を行いました。

高3のH君と中3のA子ちゃん兄妹と、同じく中3のS太の3人でした。

兄妹はこのトレーニングを企画した当初からの参加で約半年間、S太は昨年末から3か月間のトレーニング期間でした。

とは言え、それぞれ週に三回から四回も通ってくれましたから、トータルすれば兄妹は100回近くの回数のトレーニングを行ってくれたことになります。

改めてそう考えると、すごく密度の濃い半年間だったと思います。

本人たちも、そして通わせてくれたご両親も、当初は私がずっと言い続けている「体づくりから動きづくりへ」ということの意味を、正しく理解してくれていたとは思えません。

トレーニングイコール体づくり、筋力アップ、そう思うことは当然だと思います。

S太のお父さんは、私のブログを真剣に読んでくれていたそうですが、そんな方でさえ、何度かやり取りしたメールの中で、S太は体が小さく細いことで、これまでのステージでは持っている技術を発揮できなかったし、故障にも悩まされてきたから、なんとかトレーニングでそれを克服させたいということが書かれていました。

意地悪なようですが、それはイコール「体づくりをお願いします」としか受け取れないので、「そうであれば私の所へ来ていただく必要はないと思います」という言葉を2度ほど返したと思います。

「動きづくりのトレーニング」を行った結果としての体づくりであり、私の考え方は、当初から体づくりを目的としたものではないと、いくら力説したところで理解してもらうことは不可能です。

トレーニングを行う子供たちにとっては、そんな細かいことはとりあえず関係なく、縁あって指導を受けることになった私の言うとおりにやってみよう、それしかなかったと思います。

私がトレーニングを指導する際、それぞれの選手に対して明確な目標設定を行います。

当たり前のことですが、動きづくりのためのトレーニングとは言いながら、その一つ一つの種目のフォームや体の使い方が上手になることが目的ではありません。

あくまでもそれぞれの競技種目に必要な動きを洗練させていくための、「動き作りのためのトレーニング」という考え方です。

しかしその関係はまさに正の相関関係となり、トレーニングにおける動きが、私の要求しているものに近づかなければ、彼らが求めるサッカ-選手としての能力向上に結び付くことはありません。

ここが一般的に行われている体づくりのためのトレーニングと違うところです。

体が大きくなった、扱える重量や回数が増えたという、一見客観的な評価が得られる体づくりのトレーニングですが、そのことと実際の競技力の向上が比例しないことが、「体づくりから動きづくりへ」という、まさに発想の転換に繋がって行ったのですから。

そして今回、私にとっては3つの真っ白なキャンパスを与えられ、私が思い描く理想の絵を描くことを許されたような気持になりました。

将来に大きな夢を描くサッカー選手という共通点はありますが、当然3人それぞれ別の人間です、機械的に同じメニューを与えれば同じ結果が出るという訳には行きません。

同じマシンを、私の言う正しい体の使い方で同じように扱えるように指導しているように見えても、まったく違う感覚になります。

私が手を添え、体の動きを確認しながら行ってもらわなければ、見た目は同じでも似て非なる体の使い方になってしまうのです。

効率は悪いですが、マンツーマンでなければ効果的な指導はできないと思っています。

すべてのメニューを行うのに、マシンを使ったトレーニングを中心に約1時間かかります。

これだけで終わってしまえば、いくら「動きづくりのトレーニング」だと言っても、トレーニング自体が上達し、おまけのように体づくりの効果もあって、結果的には普通のトレーニングと何ら変わらないことになります。

「トレーニングのためのトレーニング」ということになってしまいます。

そこに何かを加えることで、私が自信をもってそれぞれの目標に近づくことができるようになる、と言っている秘密があるわけです。

ボールを使ったドリルも行いますし、走るという行為の体の使い方や、スタート時の体の使い方、静止ではなくその場に居続けて次の動作に備えるアイドリングステイ、そこからの横や後ろ方向への動きだしの仕方など、なぜ私がそんなことを知っているのか、どうしてそれを私がやって見せることができるのか、指導を受ける子供たちから見れば、サッカ-に関して素人同然の私が、これまで指導を受けてきた誰よりも自分の動きを変えてくれることに驚いてくれます。

私が中高生のサッカー選手のトレーニングを指導していることを他の方にお話しすると、当然のように体づくりのトレーニングをイメージされます。

さらに彼らが短期間の間に、平たく言えばサッカーがどんどん上手くなっていくんですよ、と自慢すると、「西本さんてサッカーやってたんでしたっけ」と不思議な顔をされてしまいます。

Jリーグでの仕事は3つのクラブを経験し、通算4年数か月サッカーの現場にいましたが、自分ではまったく経験はありません。

そんな私がなぜサッカー選手の能力向上を掲げてトレーニングを指導しているのか、またそのトレーニングを行うことで、どうしてサッカーの技術が向上するのか、たぶん誰にも理解してもらえないことだと思います。

それは私が現場で接してきた選手たちの動きや、その後縁あって動き分析をした、世界のトップレベルの選手たちから学んだ、サッカー選手にとって必要な動きの最大公約数的なものでした。

私が未経験者であったことは幸いしていると思います。

何の先入観、固定概念もない中で、一つひとつのプレーにおける体の動きが、どういう意識で行われているのか、それらは人間の体の仕組みに沿ったものなのかという、まったく基本的なことなのですが、私の目にはこう映る、こうやって体を操れば必ずこういうプレーができるという確信を得ることが出来ました。

その一つひとつの動きを身に付けてもらうためには、動きづくりのためのトレーニング、「伸kingトレーニング」が絶対的に必要なことも確信しています。

トレーニングを継続していく中で一番感じるとは、「背中を使えるようになった」という感覚です。

これは本人の自覚ではなく、私が見て感じることです。

あまりにも抽象的な表現ですが、さらに言えば「骨盤と背骨が私が思ったように動かせている」という感覚です。

これまた抽象的ですが、けっして体幹が安定してきたとか筋力が付いたなどという感覚ではなく、人間にとって最も基本的な、骨盤と背骨を中心とした6方向への連動連携が、力強くそしてスムーズに行えるようになったということです。

私にはそう見えますが、当の本人たちはそういう感覚よりも、今まで自分が苦手としてきた「一歩目のスタートが速くなった」とか、「スピード自体が速くなった気がする」「後半になっても疲れを感じない」「キック力が増した」などなど、まさにサッカー選手として必要な能力の向上を実感していくのです。

今回たまたまサッカーという競技を行っている選手たちでしたが、「伸kingトレーニング」の効果はもちろん他の競技にも当てはまります。

プラスアルファーのドリルに、それぞれの競技に合わせて一工夫を加えるだけのことですから。

どんな選手にも夢があり目標があると思います。

そこに近づくためには、やみくもに頑張っても報われることはありません。

正しい方向性を示してあげることが、指導する側の役目だと思います。

伝え方は難しいですが、私を信頼してくれる選手に対しては、その期待以上の効果を与えなければなりません。

そのために必要な絶対条件は、やはり「継続」の二文字でしょうか。

組織の一員として毎日指導できる環境がない中、私にとっても一番の課題となっています。

何とか良い方向へ導いてあげたい、「夢先案内人」を自称していくためには、さらに一工夫が必要です。

さて日々の仕事はもちろん大切ですが、今回のグループトレーニングのように、ある意味イレギュラーな仕事に対して特別な思い入れを持ってしまいます。

そういう意味での次のターゲットは、来月行う「西本塾」ということになります。

これまで行ってきたものが、ブログでは分からない部分の詳細説明になってしまっていたと感じ休止していましたが、今回改めて「私が何を伝えたいのか」という観点からレジュメを再構成しています。

以前使用していたものもかなりのボリュームでしたが、今回準備しているものはさらに私の思いが膨らみすぎて、どんどんページ数が増えてしまいましたので、現在それを整理している最中です。

初めて行った時のことを思い出しますが、私自身初心に帰って、何を伝えたいのか、何を学んでほしいのか、しっかり準備したいと思います。

またまた試行錯誤が始まりますが、自分の中でゴールを決めないことで、まだまだ成長の余地があるのではと考えてています。

参加予定の皆さん期待してください!

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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