フライングバックトレーニング(FBT)再考、最高(笑)

先日依頼を受けた、『大阪府立大学サッカー部』の指導が1ヶ月後となりました。

このチームとはこれまで全く縁はありませんでしたが、ブログ等を通して私に興味を持ってくれた、4回生の石川拓志さんから突然電話で指導の依頼があり、それ以来当日に向け連絡を取り合いながら準備を進めています。

このチームは、現在関西学生サッカーリーグの3部に所属し、前期日程を首位で終え、2部昇格をかけたチャレンジリーグへの出場を決めたそうです。

8月後半、福山で行われる合宿期間中の貴重な1日を割いて、私の指導を受けようとしてくれているのですから、こちらも気合が入らないわけがありません。

サッカーの経験者ではない私が、縁あってサッカーのチームで仕事をさせていただき、またサッカー選手として必要な能力を超一流選手の動きから分析する仕事をさせてもらったりしたことで、いつの間にかサッカー選手を指導する立場になってしまいました。

ならば私が指導した選手やチームには、絶対に他とは違う何かを感じてもらい、個人として、またチームとしていろいろな意味で向上を実感してもらえるように指導しています。

実際に指導を受けてくれた選手たちはそれぞれのステージで結果を出してくれていますが、相変わらず私の存在は表に出してくれませんので寂しい限りですが。

今回は、丸一日の時間を頂いていますが、実技を指導する前に、「西本理論」と称している部分を少しでも理解してもらっておく必要があるので、前日の夕方にも2時間、講習会のような形で座学の時間を取ってもらいました。

それでも当日いきなり私の話を聞いたのでは理解しにくい部分も多いと思うので、西本塾で使用しているレジュメを再構成して作成しなおし、予習の意味も含めて全員に配布してもらうように手配しました。

今回の指導で何としても結果を出させてあげたい、私自身が強くそう思っています。

石川さんとのやりとりの中で、FBTに関してはブログを読んで、自分たちなりの解釈でトレーニングの一環として取り組んでいます、という言葉を聞くことができました。

本当にありがたいことなのですが、これまで直接指導してきた人たちであっても、私の意図が正確に伝わっていないことが多く、せっかくの取り組みが勿体無いことになってしまっている例が多いので、ここで改めてFBTについて説明を加えておくことにしました。

そういう訳なので、今初めてFBTという言葉を聞いたという人や、ブログを読んで少しやったことはあるが、ほとんど継続できていないという人には、今日の内容は理解できないと思いますので、興味があれば過去記事をきちんと読んで勉強してから今日の記事を読むことをお勧めします。

そもそもFBTとは何かということですが、私が人の体と向き合ってきた30年以上の年月の中で、特にスポーツ選手を対象としていた期間が長いのですが、その経験の中で、我々日本人は背中をうまく使えていないのではないかという、大きいとか強いとかいうレベルの問題ではなく、体の使い方という根本的な問題意識の中で生まれたトレーニングです。

現在の場所に腰を落ち着けるまでは、以前に運営していた施設を訪れ、備え付けたトレーニング機器を使用したり、同じような器具を備えたチームに出向いて指導をしていましたので、あえて自重を使ったFBTのようなものを指導する必要はありませんでした。

それがこの場所で「西本塾」という形で指導をすると決めた第1回の前日の夜に、「参加者のほとんどは器具を揃えた環境にはいないはずで、器具の使い方を指導しただけでは意味が無い」という家内の指摘に、なるほど言う通りだ、ならば器具なしで目的に叶う何かをと考えたのがFBTの1から4の動作でした。

ですから当初の目的は、一言で言えば骨盤と背骨を動かすことに関して、最も重要な役割を担っている「広背筋」の収縮を意識的に行わせることであり、それによって背中の機能を高めると言うことが目的でした。

広背筋という筋肉の解剖学的な機能や、筋肉の起始と停止の位置関係を考えればFBTの2が一つの答えであり、それを補う形での1の動作を考えました。

加えてグランドレベルで行うことを考えれば、下半身の意識づけも重要になってくるので、特に股関節に乗り込む感覚が分かれば、その後に続くアイドリング動作や走るという行為へもスムーズに移行できると考え、3と4の動作を加えました。

そうした中で、私の中では当たり前だと思ってやってきたこと、私の体は自然にそういう風に動いているにもかかわらず、目の前で行なってくれる人たちの動きが、残念ながらそうなっていないことに気付き、指導の仕方や見せ方にも工夫を凝らし、最近では私なりに納得のできる動きを指導できていると思えるようになりました。

その一番のポイントは1と2の動作では重心がかかとから爪先へ移動していきますが、その際最もきついと感じるポジションで、骨盤がクイっと反り上がり、お尻の穴が下方向から真後ろに向かって上方向に上がっているかということです。

そもそも広背筋の機能を高めることの目的は、骨盤を後上方に引き上げ、股関節の自由度を高めるということなのですから、背中がキツイだとかも太腿裏が突っ張るとかいう感覚ではなく、あくまでも骨盤の角度を意識して変えるという動作を繰り返すことで、その動きが自然に行える体を作っておくための動作なのです。

この一番肝心なことがうまく伝わっていないために、頑張りすぎて腰が痛いとか、どこに効いているのかよく分からないなどという感想を聞くことになってしまっていたのです。

3と4の動作も同じです、こちらは沈み込んでいくときに爪先側に重心を移すのではなく、逆にかかと側に重心を移し、お尻を突き出すようにしてさらに骨盤を反り上げる必要があるのです。

この動きこそが、股関節を伸展しながら着地するという、私が提唱する走り方に繋がっていきます。

「引っ張り出しのドリル」で、足の裏ではなく股関節そのもので着地をする感覚という言葉を使いますが、その準備の意味もあります。

FBTを継続しているが、今ひとつ物足りない、どうなることがFBTが正しく行えていることの証になるのかと思っていた方には、なるほどそういう意識で行えばいいのかと思っていただけたと思います。

大阪府立大学サッカー部の皆さんには、ぜひ今日の記事を参考にしていただき、1ヶ月後にお会いするときには、FBTに関してはもう指導の必要がないというレベルにまで高めておいて欲しいと思います。

この動きがきちんとできるようになっていることが、他の動作を習得するカギになります。

それくらいこのFBTという動作には深い意味があり、何の道具も使わず、時間や場所も必要としない、コストパフォーマンスでいうとこれ以上ない「最高の動きづくりの基礎トレーニング」となります。

私も日々行なっていますが、骨盤の「クイっ」という動きの感覚が、何とも心地よいです。

1ヶ月後になりましたが、サッカーに必要な、いえあらゆる競技に必要な、自分の体を自分の思ったように動かす能力を向上させるために、私のこれまでの経験と知識を総動員して「大阪府立大学サッカー部」大躍進のお手伝いをさせていただきます。

そして周りの見る目も変えて欲しいと思います、私の考え方を取り入れれば必ず変われる、成長できるということを知らしめて欲しいと思います。


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安心してスポーツに打ち込める環境を作るために。

来月、今年2回目の西本塾を予定しています、これまでたくさんの方が参加してくれました。
それぞれ受講の動機が違いますし、私に求めるものも違っています。

そんな中で、医療機関やそれに準ずる施設で仕事をしている方、またスポーツの指導者として、とくに育成年代を対象としている方々と接してきた中で、今日テーマにする部分はもっと声を大にして発信を続けなければならないことだと思います。

それは、大好きなスポーツの練習で、本来ならば防げるはずのケガや故障を起こしている子供たちがたくさんいるということです。

これまで参加してくれたサッカーの指導者から聞かれた声ですが、サッカーは他の競技に比べれば、指導者のライセンス制度が確立され、それぞれのカテゴリーに必要な知識や技術は、それなりに身についていることが前提となっています。

もちろん私はその講習会に参加したことはありませんが、私がここでお話ししているような、人間の体そのものに関する知識や理論、またはそれらに対する対応の仕方に関しては、まったくと言って良いほど学んでいないと言われるのです。

講習会を主催している団体に言わせれば、最低限のことはカリキュラムに入っているし、何よりサッカーを教えるための講習会であって、トレーナー的な分野まで専門的に指導することはできないということになると思います。

確かにその通りだと思います、しかし、現実として指導者としての活動をしていて、心ある指導者は子供たちのためにその分野の知識が必要だと思っているのです。

良い選手、上手い選手を育成したい、将来に繋がる指導をして、できればというか本音を言えば勝つことを目的として指導することは色々な意味で仕方がないことかもしれません。

それでも今回届いた受講動機を引用するまでもなく、工夫一つで防げたであろう故障に悩み、スポーツを離れて行く子供たちが本当にたくさんいるという現実に、もっと真剣に目を向ける必要があると思います。

私から様々なノウハウを学び取り、自分のこれからの武器にしたいという動機を書いてくれる人もいますが、子供たちのために今回テーマとした部分に関して真剣に考えてくれている人もいます。

ある方からの受講同期の中で『ブログに書かれた内容に関して感想は?』という項目に対して、

現在整形外科に勤めリハビリテーションの中でもアスレティックリハビリテーションを担当しています。
院に来る患者様も様々な方がいらっしゃいますが、最近強く思う事が、県内でも屈指の強豪校(特に高校サッカー部)選手のシンスプリントや下腿の疲労骨折の多さです。

話を聞くと、走る事が多くその結果痛みにつながるケースが多いように思えます。
自分の考えとしてもサッカーとは走るだけの競技では無く、あくまでも90分間常に頭を働かせながらボールを扱う競技であって、ボールを扱うために走らなくてはならない競技だと思っております。

そのため、ただ走るだけのトレーニングが本当に必要なのか疑問を感じると同時にその走りで怪我をし、さらにはプレーができないというのは本末転倒なのではないかと考えておりました。

そんな中、当院で以前西本塾に参加した事のあるスタッフから西本理論の話を伺い、ブログを拝見させていただきとても感銘を受け、是非とも直接ご教授願いたく今回西本塾に参加申し込みをさせていただきました。

また『現在あなたが行っている活動について、抱えている問題点は?』という項目に対しては、

現在整形外科に勤務しながらサッカーのジュニアユース・ユースチームにトレーナーとして帯同しております。
ジュニアユース年代のスポーツ障害(分離症やオスグッド等)が多発し、チームを長期離脱する選手が多くいます。

ユース年代でも、障害は減るもののパフォーマンスが上がらず、なかなか思うようにプレーできない選手も見られます。
私の中でジュニアユース年代のスポーツ障害予防・再発防止、ユース年代のパフォーマンスアップが1つの課題となっております。

こういうことが書かれていました。
「こういう問題は、自分たちが考えることではない、痛いところがあればそっちで面倒見てくれ」、そんなスタンスの指導者が多いと思います。

ならばそれを予防する方策を我々が提案した時、聞く耳を持ってくれるのでしょうか。

私がやっていた野球でも、どんなに痛いところがあっても指導者にそれを言うとメンバーを外されるのではと無理を続け、もうどうにもならなくなってからしか声を上げないという選手をたくさん診てきました。

小学生であろうとプロの選手であろうと、選手として成長するためには正しい方法で練習を重ねなければなりません。

その「正しい方法」という部分に、ぜひ「人間の体の仕組みに沿った」という概念を加えて欲しいのです。

そのことが、実はいわゆる技術を向上させるという意味でも、大きなカギとなるのです。
そのことに早く気づいて欲しいと思います。

実際に何年も指導を続けてきて、たまたま良い選手が多く集まってきたから、その代は強いチームができて、そうでないときにはそれなりにチームにしかならないという現実に、自分の指導者としての限界を感じるというか、これ以上どんな形で指導力を向上させたら良いのかと悩んでいたときに、私の提唱する「人間の体の仕組みに沿った使い方」という概念に出会い、そういうことだったのかと、興味を持って学んでくれる指導者がたくさんいました。

そのためにも私と同じ方向性で、人間の体そのものに興味を持ち、どうすれば大好きなスポーツに思う存分取り組んでいけるのかという問いに、きちんと答えられる人材を育てて行くことも、私に課せられた役割なのかなと思っています。

私に求められるものは多岐に渡りますが、その一つ一つに精一杯お応えしていきたいと思います。


夢先案内人、頑張っています!

日本全国どこへ行っても涼しい場所などないのではというほどの、うだるような猛暑が続いています。
ここ広島でも、夜もエアコンを付けたままでないと寝られない日が続いています。

そんな中、トレーニングや走りの実技を指導してほしいと、たくさんの人が私の元を訪れてくれます。

その一人が以前から指導を受けてくれている、日本でいうと小学校6年生のサッカー少年です。
彼は現在スペインにサッカー留学と言うのでしょうか、お母さんと弟の3人で暮らしていて、お父さんは日本で留守を守り、しっかり働いていると言う親子です。

彼がスペインに渡る直前に、私のことを知ったお父さんが出発前に一度だけでもと、広島に連れてきてくれました。
3年半前のことで本人はその時のことをよく覚えていないそうです。

そんな幼い少年に対して、お父さんが私に何を期待してくれたのか、その根本的なテーマが現在まで続いています。
それは体の小さな彼が、これから先、大きな選手たちの中でどう戦っていくかという問題です。
これは日本代表を含め、すべての日本人選手に当てはまる問題でもあります。

最初に来てくれた時には、小学校3年生ということで、小さくて当たり前というか、少し小さいのかなという感じでしたが、そんな体で海外に渡り、体格的に劣っていると分かっている環境の中でサッカー選手を目指して行くために必要な要素が、私の理論というか指導の中にあると感じてくれたことがきっかけになったようでした。

現時点でも明らかに小柄だと思いますが、ここからどう成長していくかは誰にも分からないと思います。
私も小柄な方でしたが、最終的には178センチにまで伸びました。

とくに育成年代では、体の大きな選手の方が色々な意味でアドバンテージがあることは間違いないことですが、そのことだけで自分の将来に蓋をすることは、とてももったいないことだと思います。

6月初旬に個人指導を受けに来てくれた中1のサッカー少年にも同じことを言いましたが、これから3年間諦めずに正しい努力を続ければ、いま現在体格的にかなわないと思っていた選手を追い越すことができる可能性は十分にあると思います。

何故そう思うのかというと、それぞれのカテゴリーでそれなりの体格と基礎体力があると、あとは技術的な部分にしか気持ちが行かなくなってしまうからです。

体の小さな選手は技術的な部分はもちろんですが、体格的なハンデを克服するために大柄な選手以上に考えなければならないことがたくさん出てきます。

その一つの考え方として、「体の使い方」という概念に着目してくれるのです。

それを追い求めて、自分の持って生まれた能力を磨き続けていくと、自然な成長と相まって、個々に与えられた能力を存分に発揮できるようになるのです。

現在トップアスリートと呼ばれているカテゴリーの選手たちでも、私の目から見ると、持って生まれた能力を活かし切れていないと感じる選手がほとんどです。

スペインでは9月が新学期で、日本でいうと中学生になるのだそうです。
子供とは言っても色々なことが分かってくる年頃です、現実として自分の体で大きな選手たちを相手に戦い続けることができるのだろうか、これまでのように足元の技術だけでは通用しなくなってきていることは十分わかっているはずですから。

半年毎に帰国し、その度に広島に来てくれていますので、もう7回目になるでしょうか。
当初は、正直に言うとこんな小さな子供に何を教えろと言うのか、それも半年に一度のタイミングで何を伝えればいいのかと、感情移入というところまでは行かなかったと思います。

それが半年前にきた時に、本人とご両親にはっきりと伝えました、もっと真剣に私の指導を受けなければ来てもらう意味はないと。

もちろん一生懸命やってはくれますが、やはり子供です、危機感を持ってと言われても、楽しくて大好きだからやっているサッカーに、それ以上の感情など湧いてくるはずはないと思います。

しかし、こんな恵まれた環境を与えられているということを、もうそろそろ自覚し覚悟を持って日々の練習を行わなければ、目標としているレベルにまで届くことは絶対にできないと、かなり厳しい言葉で伝えました。

あれから半年、まだまだ子供であることには変わりありませんが、本人が覚えてもいない3年半前から終始一貫伝え続けてきたことが、少しずつ形になって体で表現してくれるようになってきました。

学年が変わるこのタイミングは、これから先を占う大きなターニングポイントになると感じた私は、約2ヶ月の日本滞在期間中に、4日連続のトレーニングを間隔をあけて2回行うことを提案しました。

普通に日本で生活している環境では提案どころか、考えることもできないことですが、そういう意味では子供とはいえすでにプロなのです。

してあげられることは全てやる、お父さんにはその覚悟があります。
私にはとてもできないことですが、このお父さんの覚悟は本物です。

縁あって関わらせてもらっていますが、私の立場でできることは全てしてあげようと思っています。

今回のテーマは基礎体力の養成とその方法論です。

ここで体作りの概念が持ち込まれると、過去多くの選手が陥ったような結果になることは目に見えています。

動きづくりのトレーニング、伸kingトレーニングを体と頭に染み込ませなければ、私を信頼してきていただいていることにお応えすることはできません。

ご連絡を頂き日程が決まってから、私の中で様々なシュミレーションを行いましたが、今日の午前中炎天下の中で行なった、前半の4日間の最終チェックとしての屋外のドリルを見る限り、私の想像を超える成果があったと思います。

これまで様々な年齢やレベルの選手を指導してきましたが、改めて自分のやり方に自信を持つことができました。

相手の体の立場に立って、人間の体の仕組み通りに動かすという、全く基本的なことではありますが、指導する上で一番難しいことだと思います。

マニュアルなどというものはあってないようなもので、とにかく一瞬たりとも気を抜くことなく6年生の少年の体と向き合えば、ちゃんと応えてくれました。

2時間かける4日間で、これだけの動きの変化が出せれば、来月同じように4回行うトレーニングでさらに向上させられることは明らかです。

大きな目標を持って突き進んでいる親子に、西本理論が少しでもお役に立てるように、来月までまた色々考えておこうと思います。

トレーニングはまさにオーダーメード、だからこそお互いに納得できる効果が出せるのだと思います。

何度か書いてきましたが、「1回5分体が喜ぶ健康術」の続編として、私のトレーニング論を1冊の本にまとめることが、いまの私の目標となっていますが、残念ながら未だに重版には至っていませんので、続編の話は出ていません。

読んでいただいた方にお願いですが、アマゾンの書評欄に感想を書いていただけないでしょうか。
そのレビューの件数や星の数が多いほど、まだ読んでいただいていない方への訴求効果が高いそうなので、ぜひ感想をレビューに書いていただければありがたいです、よろしくお願いします。


走るという行為がすべての運動の基本と考える理由。

昨日書いた記事をもっと自分の言葉で整理しておかなければと、今日も文字を書き連ねて行きます。

私は技術という言葉を、「自らが意図(企図)した筋肉の収縮活動を、反復継続して行うことのできる能力」と定義しています。

人間の体が動くという現象は、骨と骨が構成する関節の角度が、筋肉の収縮によって角度を変えるということに他なりません。

筋肉はその両端が腱という組織に移行し、骨にしっかりと付着していることで、脳からの指令で筋肉の収縮が起こり、一つまたは二つの関節をまたいだ筋肉がそれぞれの骨を引っ張り合うことで関節の角度が変わるというわけです。

ですから「筋肉の仕事は骨を引っ張ることで、それ以上でも以下でもない」と言っているのです。

とてもシンプルな仕組みですが、これがとんでもなく複雑に連携して、体全体の連動を作り出しています。

では走るという行為に置き換えてみるとどうでしょう。
人間が走るという行為を行う必要があるのはどういう時でしょうか、歩いているスピードでは間に合わない時、これしかないと思います。

今でこそ、歩くことや走ることが健康づくりの手段となっていますが、つい100年くらい前までの日本でウォーキングやジョギングをしている人を日常的に見かけることはなかったと思います。

目的地に早く着きたいから、少し急いでいるから、他の人に遅れないようについていかなければならないから、とにかく必要に迫られた結果だったと思います。
おそらくはだれかと競うということはなかったと思いますから、目的地までの距離を考えそれぞれにできる範囲のスピードアップだったでしょう。

その際、体をどう使おうなどと考えることはなかったと思います。
意図したことは、目的地に早く着きたい、それだけだったと思います。

スポーツを行う場合、それがレクレーション的なレベルであろうと、プロやそれに準ずる競技レベルのスポーツであろうと、それぞれの競技に必要な動作があります。
一般的には、その動作そのものを指して「技術」と呼ばれています。

ここで冒頭に記した、私の技術の定義に戻ります、「自らが意図(企図)した筋肉の収縮活動を、反復継続して行うことのできる能力」でしたよね。

このことに対しては、反論の余地はないと思います。

様々な競技に特有の動作があります、体一つで行うもの手具を使うもの、各種のボールを使うもの、相手との直接のコンタクトがあるもの、ネットを挟んでコンタクトがないもの、色々な競技があります。

弓道やアーチェリー、射撃など、静止した状態で行われているように見えるものであっても、体のどこかは必ず動いています。
動きが小さければ小さいほど、理想とする動きとの誤差が結果を大きく左右するはずです。

技術を向上させたいと思っている選手すべてが目標としているのは、「自分の体を自分の思ったように動かせるようになること」ではないでしょうか。

しかし、現実に選手や指導者が考えることは、体の動きそのものではなくボールを正確に蹴りたいとか、思ったところにボールを投げられるようになりたいとか、狙った的に正確に矢を当てたいという結果の部分です。

その結果を得るために必要なことは何かというのが、私の技術の定義なのです。

その基本中の基本が、誰にでもできる「走るという行為」です。

どうやって体を使いたいかを考えて走っているのは、おそらく陸上競技の選手だけでしょう。
それは私に言わせると、いわゆるフォームのことであって、人間の体の仕組みに沿ってという、根本の部分が抜け落ちているような気がします。

当然他の競技の選手は、走るという行為を二次的なことと捉え、たんにスピードと持久力の向上がその目的となっています。

しかし、走るという行為ほど難しいものはありません。
体の仕組みに沿ってこれが正しい体の使い方だと、心から信じて「意図」できている選手指導者はいるのでしょうか。

体を動かすにあたって、最もシンプルで基本となる「走るという行為」に対してすら、正しく意図できないのに、それぞれの競技動作に対する筋肉の収縮活動を「意図」することなどできるのでしょうか。

私はここにすべての問題の原点があると思うのです。

投手のコントロールが悪い、サッカー選手が後半足が止まってしまう、基本となるボールを止める蹴るが上手にならない、挙げればきりがないですが、すべて正しく体の動き、筋肉の収縮活動の結果起こる関節の角度の変化という人間の動作そのものを「意図」できていないからではないでしょうか。

サッカーで言えば走るという行為を正しく行えるようになれば、90分間頭と体を動かし続ける能力が向上することで、結果として個人そしてチームとしてのレベルアップに繋がるはずなのです。

走るという基本的な能力の改善もできないのに、いわゆる技術や体力の向上などできるわけがないと私は考えます。

走るという行為は、静から動のイメージがありますが、それではまったく居着いた状態から地面を蹴って反力を得る、体重移動という効率の悪い移動方法となります。

そのことについては過去何度も書いてきましたので詳しく書きませんが、正しい動きを習得するためのドリルとして、最も重要視しているのが「アイドリング」という動作です。

アイドリングという言葉は、辞書によると「主目的に貢献せず、しかし稼働に即応できる様態を維持していること。あるいはその動作である。」と記されていました。
まさに私の思いそのものの言葉でした。

アイドリング状態を作っておくことで、静止してしまうのではなく、次の動作に備えて体全体が波を打つように連動して、いつでも体のどの部分からでも、どんな方向のどんな動作にでも対応できる状態を保っておくことができるのです。

これまでアイドリングドリルの重要性があまり伝わっていないようでしたが、写真と動画を提供してくださった「岩城巧」さんのおかげで、あのアイドリングの動画を見て、多くの方が衝撃を受け、アイドリングってそういうことだったのかと認識を改めてくれたと思います。

たんに走るためのドリルではないのです、あの動きの延長線上に、人間が行うすべての動作があると言っても過言ではありません。

単純に考えても、あれだけの動きができれば、サッカーで言えばそう簡単に逆を取られるなどという状況が想像できるでしょうか。

全身の骨格を筋肉の収縮によって連動させる、そこで動員されている筋肉は大きく肥大しているとか物凄い筋力を持っているという必要はありません。

自分の動きにとって最も効率的に収縮してくれるスピードと滑らかさが必要となります。
そこには当然、それに必要な筋力が要求されますし、結果として筋肥大も起きることは岩城さんの体が証明してくれています。

「自分の体を自分の思ったように動かすことができる能力」その最も基本となるのが「走るという行為」、それすら満足した動きを獲得できないままに、それぞれの競技動作を習得しようというのは安易な考えだとは思いませんか。

私も改めてアイドリングの動作を繰り返しています。
体が喜んでいるというか、いつでも次の動作に移れる、そんな余裕も感じます。
静から動ではなく、動から動、アイドリングのドリル、真剣に取り組む価値はあると思います。

走るという行為の重要性、理解していただけたでしょうか。


「走るという行為」になぜこだわり続けるのか。

西本理論という漠然とした名称が、なんとなく定着してしまった感がありますが、元々そんな理論などあるはずがありません。
私がこれまで経験してきたこと、考え続けてきたことを総称してそう呼ばれているだけです。

理論などというものはそれだけでは何の意味も持ちません、それを基本としての方法論が存在し、それぞれの競技に応用できるドリルであったり、実際の技術の向上に結びつくものでなければ意味をなしません。

様々な要素の中で一番注目されているのが、私が提唱する「走るという行為における体の使い方」です。

西本塾を始めて第一回の参加者から、個人指導を受けた人を含め、例外なくその走りとこれまで自分が行ってきた走り方の違いに驚きます。

ではなぜ私がここまで走るという行為を深く追求しているのか、それは人間ならば誰に教わることなくいつの間にか出来るようになってしまう、「当たり前の運動」だからです。

それぞれの競技動作は、一定の期間練習しなければ習得できないものがほとんどです。

それが「歩く」「走る」という行為に関しては、普通に生活している限り、「歩く・走る」に技術という概念が持ち込まれることはないと思います。

それでも子供の頃から足が速いとか、徒競走が苦手だったなど、早い段階から優劣が付けれらてしまいますが、とくにそれを改善しようと考える人は少ないと思います。

生まれつきの運動神経とか、親からの遺伝などという言葉で片付けられてしまします。
と言うより、別に人より足が遅いからといって、特に困ることはありませんから。

しかし、何かのスポーツを行おうと思った時、必ずと言っていいほどランニングと言う行為がトレーニングの一環として行われることになります。

そこには走る速さはもちろんのこと持久力も求められ、ランニングというトレーニングによって、筋肉や関節の故障というマイナスな結果を生むことにもなります。

しかし、これまでそれに対する、根本的な改善策というか、なぜそんなことが起こってしまうのか、何が正しくて何が間違っているのかという明確な指針がありませんでした。

ストライドを広げピッチを速くすれば速く走れる、そのためには筋力を鍛えてと、当然のように言われてきました。

持久力を養成するためには、とにかくたくさん走ること、これも当然だと思われ、それによって多くの選手が故障を余儀なくされてきました。

何故だろう、どうすれば体に無理なく速く、そして長く走り続けることが出来るようになるのだろう、その答えを探し続けてきました。

今現在、私の中にある答えを、それを知りたいという方に伝えているわけです。

誰にでもできることだからこそ難しい、人間が自分の体を使って行う最も基本的な運動だからこそ難しい、何年何十年と考え続けても終わりのない探究が続いています。

そしてここ数年、たくさんの人に伝えてきましたが、本当の意味で私と同じ考え方になってもらうのは難しいというのが実感で、現実として私が納得できるレベルに達してくれたのは数人しかいません。

それだけ難しいことだと言えばそうなのですが、それでも少しずつ教え方というか伝え方が変化し、特にここ最近は、本人も私もにっこり笑える結果にまで持って行けるようになりました。

なかなか理解してくれない頭と体に、この人にはどう言ったら分かってもらえるのだろうと試行錯誤を繰り返してきましたが、それぞれの疑問点というか、改善ポイントが分かるようになり、当然それに対するアドバイスも的を得たものになってきました。

前回前々回と2回に渡って紹介した、岩城巧さんのように、直接の指導はたったの1回でも、本人の目的意識と取り組む姿勢によってはここまで習得できるという見本が示され、何度指導を受けてもよく分からない、習得できないという言い訳は通用しなくなってきました。

すべては本人の意識、絶対に修得するんだという強い覚悟、そして、できるまでやり続けるという継続の二文字、そのすべてがあれば、誰にでも届く世界だということです。

この走るという行為が結果として上達するための各種のドリル、実はここに前に進むだけではなく、前後左右どの方向へも一瞬で移動でき、更には手足を使った各競技の動作の基本があるのです。

だからこそ私は走るという行為を真剣に追い求めています。

それが今、陸上競技はもちろんのことサッカーや野球に限らず、競輪や競艇といった、直接走ることとは無縁の競技の選手の動きづくりにまで役立っています。

私の言う技術の定義「自らの意図した筋肉の収縮活動を、反復継続して行うことのできる能力」、その一番基本的な動作が「走るという行為」、なのですから。

今回個人指導をした小野さんは、約3年前に同じように走り方を教えて欲しいと東京の青梅市から来てくれました。

二日間の西本塾には参加できないが、数時間の個人指導で、指導を受けた人たちが例外なく驚きの声をあげている西本走りを体験したいということでした。

なかなか思うような結果に結びつかないが、なんとか自分の納得できる走りを身に付けたい、そんな強い想いで広島に来てくれました。

少し見にくいですが、文中に注釈を入れる形で解説していきます。

個人指導の感想

先日は個人指導ありがとうございました。

率直な感想としては、走ることに関してのスタートラインにやっと立てたかなという感じです。

今まで先生には個人指導を含め3回の指導をしてもらいましたが、今まで中途半端にわかっていたことが、4回目でやっと理解できました。

先生の説明を聞いていると、そういうことだったのかという部分があり、今まで疑問だったことが繋がりました。

(以前自分の気づきをコメントしてくれたことがありましたが、あまりにも基本的な部分で、そのことに自分が初めて気付き、他の人にも伝えたいという感じのことが書かれており、西本塾ナンバー1の走りを身に付けてくれている島田さんに、先生が最も基本として指導されている事であり、ブログにも何度も書かれていることを、今頃気付くとは・・・と厳しく返信のコメントがありましたね。)

最初に理解できていないと言った「アイドリングと引っ張り出しの繋がりが・・」と言ったことが今思うと恥ずかしく思います。

本当に自分は今まで何をやっていたんだろうという感じです。

今回の指導では、まずアイドリングや引っ張り出しのドリルの重要性を再確認させてもらいました。

先生がブログなどでドリルが7割、走ることが3割と書いていますが、アイドリングなどのドリルで骨盤が縦に動く、股関節が伸展するなどのことが自分の体で理解出来ないと、走るという結果だけを求めても、何も意味がないことを教わりました。

確かに今までの自分はアイドリングなどのドリルを疎かにしていたせいで、走り方が何かピンと来ない感じで、走る練習ばかりしていました。

(練習に費やす時間はドリルが7割で実際に走るのは3割で良い、という言葉をどれだけの人が本気で実践していることでしょう。ドリルが大切だということを言いたいがために物の例え、くらいにしか思っていない人がほとんどでしょうね。でもドリルが完ぺきに行えるようになれば、その時点で間違いなく走りは変わっているのです。岩城さんのアイドリングドリルの動画を見て、衝撃を受けた方ががたくさんいることでしょう。)

その結果、肩甲骨は上下に動かしているつもりだけど、骨盤との連動が感じられない。
大腿は上がっていないが股関節は伸展していない。

でも、アイドリングの動作を改めて、ゆっくり大きくやった時に、「この感覚だ」と思ってしまいました。それくらいアイドリング動作は意味がある事だと痛感させられました。

FBTも、もう1度基本から教わりましたが、自分が今まで感じていた背中への刺激とは全然違い、これをしっかりやっている人とやらない人では差が出るんだなと改めて感じました。

今回ブログでも紹介されている岩城さんという方の話しも先生から聞きましたが、たった1度先生に会っただけで、あれだけの柔軟な背中の動き、背中の筋肉の発達は凄いですし、自分もやらないといけないと刺激を受けました。

何より岩城さんの理解力や継続力は見習わなければと思います。

(ちょうど岩城さんの記事と時を同じくして指導を受けてもらいましたから、自分の取り組みの甘さが明確になったと思います。FBTはどんなマシンを使うよりも動くための背中を作ってくれます。自分にとってのベストなやり方を今回見つけてくれたと思います。)

自分が今回広島に来て1番の収穫は廊下に出て短い距離を走った時の感覚です。
骨盤が縦に動き、股関節が伸展して前にどんどん進んで行く感覚、骨盤のギアを上げればスピードが上がって行く感覚。
今までの走りでは感じたことが無い感覚でした。

でも、この感覚もアイドリングなどのドリルを、頭と体で理解できたからこそ感じられた感覚だと思います。

他にも捻転を使い3歩でトップスピードに乗る走り方や方向転換の動き方などの指導を受けましたが、まだまだ練習が必要です。

外に出てから長い距離を走った時も注意される所も何点かあり、自分でも全力に近いスピードで走った時に骨盤のギアの回転数が思ったより上げられない、体全体の連動性、頭の位置や目線、他にもまだまだ改善することがたくさんあると思います。

(実は土曜日にも、以前にブログで紹介した福岡のそら君が、久し振りに指導を受けに来てくれました。高校生になっても陸上競技を続けてくれていますが、今ひとつスピード感が出ないことに、フォームのチェックに来てくれました。まるで小野さんに教えたことと同じことを、二日間繰り返し教えることになりましたが、私の指導でもう一つ伸び悩んでいるポイントはやはり同じでした。これまでも伝えてきたつもりでしたが、ポインが明確になり、お互いに納得できる結果になったと思います。)

これからはアイドリングなどのドリルやFBTで体の動きや感覚を大事にして、走りの質を高めていきたいと思います。

約3年ぶりの広島でしたが本当に来て良かったと思います。
正直行くまでは、今の自分に進歩があるのか不安でしたが、その不安を消し去ってくれる先生の指導力は凄いの一言です。

自分はプロのアスリートでもないですし、指導者をしている訳ではないので、次はいつ広島に来られるかわかりませんが、また何かあれば広島まで来たいと思います。
広島まで来るということは、それくらい価値があることだと思います。

今回の御指導本当にありがとうございました。
いろいろな話しも聞けて楽しかったです。

先生もお体に気をつけて頑張って下さい。

また会えることを楽しみにしています。

小野さんは現在40歳、30歳でサッカーは現役を退き、現在はスポーツに関わる立場ではありませんが、人間の最も基本的な運動である「走るという行為」を究めたいと真剣に学んでくれました。

今回は「これだ」という感覚をつかんでくれたようですので、これから行うドリルや走りが楽しくなることでしょう。

真剣に学んでくれてありがとうございました、また会お会いできることを楽しみにしています。

走るという行為が、他の動作とどう関連しているのか、次の機会に深く掘り下げてみたいと思います。

岩城巧さん、本気の2年間の報告です!

岩城さんのご好意で、西本理論に取り組み始めてからの体の変化の画像をアップさせて頂きました。
感覚的なところはご本人の言葉をしっかり読んで頂きたいと思います。

何より有り難いのは、私の理論というか提案したことを実行し、明らかに動きが良くなっているスポーツ選手たちが、その理論の正しさや効果を感じれば感じるほど、ライバルたちに私の存在さえ知られたくないと口を閉ざしている中で、こうして声を挙げてくれたことです。

私自身が競技者であれば、その競技で今まで以上の結果を出すことで、自らの理論の正当性をアピールすることが出来るのですが、今の私にそれは出来ません。

もし1つの競技で何らかの評価を得られたとしても、それはその競技の中の評価を得たに過ぎないと思います。
人間の体を使うすべての動作において、その有用性を理解してもらうためには、効果を感じてくれた選手たちが、みんなで声を挙げてくれるしかないのです。

岩城さんは、私の理論と方法論の正しさを身を以て体験したからこそ、1人でも多くの人に私の理論を知って欲しいと思ってくれたのだと思います。

自分には自分のやり方がある、それで満足しているのであれば、こちらを向いて頂く必要はありません。

一歩でも半歩でも、現状より前に進みたいと思っている人たちには、是非、岩城さんの思いが届いて欲しいと思います。

何度も言い続けていますが、真剣に取り組む覚悟があれば、必ず結果に結びつくことは多くの選手が証明してくれています。

こんな形で画像をアップするのは初めてですが、岩城さんの体の変化と綴られた言葉に真剣に向き合ってください。
何か感じるものがあるはずです。

以下、ご紹介します。

西本理論を知りブログを読みながら自身の身体で試していた頃、肩甲骨を動かすことは全くできませんでした。
やはり肩を回すことで肩甲骨を動かしていました。

慣れない動きで、アイドリングをしているだけで肩が張ってきたり、重くなような感覚になっていました。
それも続けることで、スムーズに滑らかに肩甲骨を上下に動かすイメージを常に頭に置き、やり続けた結果、その張ってきたり重くなる感覚は全くなくなりました。

使えていなかった肩周りや背中の筋肉の持久筋が自然についてきたんだなぁという感覚がでてきました。

西本理論を知る以前のトレーニングでは、瞬発の筋肉、持久の筋肉、筋肉の肥大をバランスを考えながらやってきましたが、西本理論を知ってからは、トレーニングで筋肉を大きくしたいとか何用の筋肉という考えは全くなく、いかにスムーズに滑らかに動かせるかということを最重要に取り組んでいます。

他には左右のアンバランスがないようにも意識しています、なので、右利きですが左が動かしにくいとか、そのような感覚はありません。

結果、画像のように背骨まわりの筋肉が発達し溝ができ、肩甲骨周りも発達しているようになっています。
また、上腕三頭筋がいつの間にかモッコリしていました、上腕二頭筋でいう力こぶが三頭筋の方にできていたのです。
あくまで、肥大させたいとかそういう気持ちが全くなかったにも関わらず、動きに必要な筋肉量が自然についてきたのだと思います。
筋肉への正しい刺激で、動きに必要な筋肉の部分が発達するのだなと実感しています。


2015.10.6の身体です。


2016.7.16です。




現在です。

また、骨盤が明らかに後上方に引き上げられ、いわゆるプリッとしたお尻になりました。
このイメージは、伝説の生物であるケンタウロスになったかの様な、背中が反りこんでいるイメージで、骨盤の上に上半身が乗っているようなイメージというか、骨盤より下(下半身は)ついているだけというか、よく分からない例えですが・・とにかく骨盤より上で身体を支配しているような感覚です。(笑)

現在は、肩を回さなくても肩甲骨を上下には動かすことはできるようになっています。

それ以外の身体の筋肉、例えばふくらはぎ、大腿四頭筋等、その部分だけのトレーニング、いわゆる筋トレ等は全くやっていませんが、以前と見た目も変わることはありませんし、筋肉量が落ちたとかそのような感覚もありません。

逆に触ると昔に比べとても柔らかい触り心地になっています。

下半身に疲労が溜まりにくいのか、筋肉の張りが出ることが少なくなりました。
それは、サッカーの試合をやった翌日にくる筋肉痛も、背中や肩甲骨周りの方にくることが多く、下半身の筋肉痛で歩くことが辛いという現象も起きなくなりました。

それ以外は、たまに足首の捻挫をすることがあったのですが、そのような捻挫を最近では全くしません、むしろ、捻挫をする気がしません。

たった2年のトレーニング、意識を変えただけで、身体にあらゆる変化をもたらしました。

また、毎日寝る前に西本さんの本(1回5分体が喜ぶ健康術)で紹介して頂いている、体操を続けています。

以前はストレッチで身体を柔らかくする、いわゆる柔軟な身体であれば怪我はしないという根拠のない発想で行っていました。

西本体操に変えてからは、身体の連動を毎日感じられますし、とても身体がスッキリします。

バランスが整えられ今日1日、自分の身体にご苦労様という感覚で就寝できます。

また、以前は右の腰痛があったのですが、いつの間にか腰痛もなくなっていました。
もちろん肩こりや、それ以外の身体の痛み、怪我はない状況です。

サッカーは激しい競技で、選手生命が短いとよく言われていますが、自分が実感している通り、これから先40歳45歳になろうと西本理論で続けている限り、今のレベルでも全く問題なくやれているだろうなと思う自分がいます。

それは、身体への負担が以前に比べ全くないですし、接触以外での怪我をする不安がないということがあるからです。

また、付け足しで以前のトレーニングは週二回のチームの練習参加以外は、器具を使っての筋トレ、体幹、そしてボールを使わず陸上選手みたいにただ走ることにより、心肺機能をあげ少しでも筋肉量が落ちないように、また心肺機能の維持に重点をおき毎日やっていました。

なので、常にどこか身体の一部が重い感、張っている感がありました。
試合でも後半になると急激に脚が重くなるような感覚があり、動くことはできるんですが前半のようなキレがなくなる感はありました。
さらに延長戦になるとシンドくこなしているだけの感覚だったなと今思うとそうなります。

現在のトレーニングは週二回のチーム練習は変わらず、それ以外の時間ではアップはまずアイドリングと背中付近の動きの確認等、上半身背中部分のほぐしから入ります。
以前行っていた、ストレッチ等はほぼやりません。

そこから、ボールを使っての身体の動かし方の確認というトレーニングです。
走るだけのトレーニング(心肺機能をあげるためだけ)は行っていません。
現在は、試合の後半時でも以前の脚が重い感覚はありません。
試合の最後らへんには、さすがに疲労は出て来ますが、こなしているという感覚ではなく、身体は疲れていても頭は動いているような。

また、日々のトレーニングで疲労感が溜まることがなくなったので、以前ならよしっ!今から筋トレだぁ!フィジカルだぁ!と気合いを入れなければ取り組めていなかったところが、早く身体の動かしを確認したい、あれも試してみたいなど、やりたいやりたい気持ちになっている自分がいます。

また、1日て行うトレーニングに費やす時間が明らかに減ったので、時間の合間を見て行うこともできています。
以前は身体をなるべくイジメ、これぐらいイジメたから、超回復でその分強くなってくれるだろうという感覚から、現在はなるべく楽に身体を動かしてやろう、痛みが出るということは身体は喜んでいない!という感覚で、自分の身体に向き合っています。

そのほか、下半身の筋肉が柔らかくなったと記載しましたが、もちろん上半身の筋肉も触るとプニプニとした柔らかさのある筋肉です。
以前、力を入れていないときは柔らかい筋肉がいいと言うのをどこかで聞いたことがありましたが、これがそうゆうことを言っているのかなと思うこともあります。

あと、このように自分の身体がこのようにしたら動くなど、向き合うことができるので、相手の動き方をみて、こうしたらいいのにやら、あそこの部分を使って動いているなぁなど、他の人の動き方も見ることができるようになってきたように思います。

テレビなどで活躍しているプロの選手を見て、自分なりに分析をし、その後たまたま西本さんが分析をしたものを目にすると、「やっぱりそうだったんだなぁ!」とる思えることが多くなりました。

なので自分の身体に向き合えば、他人の身体にも向き合えることになるんだなと思うことです。

いかがでしょうか、まるで私が乗り移ったかのような文章で、驚いてしまいました。
体に向き合い、とことん突き詰めて行くと、私のような発想にならざるを得ないということではないでしょうか。

まだまだ少数派ですので、変り者のレッテルを張られてしまわないように気を付けてください。(笑)

岩城さんが真剣に西本理論に向き合って頂いた2年間の変化です。
素晴らしいと言うか凄いと言うか、5年先10年先の自分の姿がはっきり見えるほど、今取り組んでいることが正しいという確たる信念を持たれたのだと思います。

今本気で取り組まなければならないのは誰でしょうか。
「そんなうまい話はない、これまで自分がどれだけの努力をしてきたと思っているんだ」、そう思っている間に、確実に成長を遂げている選手がいるのです。

正しい努力、それを行うのも目をそらして通り過ぎるのも自分です。
そして結果を出し喜ぶのも自分、消えて行くのもすべて自分の行動の結果です。

私は「正しいものは正しい、良いものは良い」と言い続け、更に良いものを追い求め続けて行きます。

岩城巧さん、素晴らしい努力の結果報告、本当にありがとうございます。

これからもずっと正しい道を歩き続けてください。

追伸 

アイドリングの動画も送っていただいたのですが、記事に張り付けるやり方が分からないので、ツイッターにアップします。
是非そちらをご覧ください!


西本理論を継続して取り組んでくれている方からの現状報告がありました。

以前、西本塾生の内田さんが、主催して名古屋で行われた講習会に参加してくれた岩城さんから現状報告が届きましたので、紹介します。
岩城さんにお会いしたのはその時一度だけですが、こんなにも真剣に取り組んでくれていたことに少し驚きました。
まずは読んでください。

タイトル 現状報告
ご無沙汰しております。
弟の動き作りのために西本さんの存在を知ってもらい、内田さんの声掛けで指導を受けさせて頂いた社会人でサッカーを続けている岩城です。毎回西本さんのブログ、ツイッター楽しく、勉強しながら納得いくまで読んでいます。

西本さんの存在を知ってから2年近く経過し、その頃から現在も継続して取り組んでおります。
その結果というか、現状を勝手ながら報告させていただき、何か西本さんのお役に立てればなと思い綴るところであります。

まず、外観からですが以前に比べ明らかに骨盤が上がり、いわゆるプリッとしたお尻になっております。
それ以外に背中、肩甲骨まわり、上腕三頭筋が以前とは比べものにならないくらい発達しております。
筋肉隆々ではなく、しなやかにと表現したほうが適切ではないかと思います。


西本理論を知ってから、器具を使用したトレーニング、固めるだけの体幹トレーニングは一切していない状況です。
これがまさしく、動きに必要な自然についてくる筋肉なのだと実感しております。
良ければ以前と比較した写真も添付できればとも思いますが。

動きに関しましては、サッカーを実際に行っている時も、伸筋重視、走り方も以前にも増して強く意識せずとも行うことができていると思います。
いわゆる身体に染み付き始めているのだとも思います。
結果、常に頭の中で状況を把握し考え行動アクションを起こすことができるようになっています。

また、ボールコントロールも以前より柔らかく扱えていますし、キックの精度、対人プレーでも相手が先に動くことがよく見え、反対方向に動くだけで簡単に抜いたり、仕掛けられても対応することができ、明らかに以前とは違う動きと視野の広さ、落ち着きを手に入れることができています。
ますますサッカーが楽しくなっています。
現在35歳ですがまだまだ進化できると実感できています。

怪我に関しましても、身体を動かすことでの筋肉系のトラブル(肉離れ等)とは無縁だなというのが現状です。
打撲等の怪我はありますが、操体法の考え等でそれも数日あれば回復できると実感しております。

本当に随所で西本理論が私に刺激、進化、日々の向上を与えてくれます。
動き作りだけでなく、考え方まで西本さんに似てきたのかなと思うこともあるくらいです。

今回の記事がまた、そう思いました。
自分の身体のことなので自分の身体をもっと知り、どのように動き、目先の結果だけでなく何故そうなるのかを考えれば自ずと答えも見えてくるのに!と思うことが日々の生活で多々思うようになっています。

また、自分がこの動きをしていることで、やはり周りから独特と思うのでしょうか、聞かれることが多くなりました。
恥ずかしながら西本理論講座を開いて欲しいと言われ、解剖から身体の仕組みそして走り方等、数人に指導もさせてもらいました。
自分が講座なんて恐縮ではありましたが、この考えを広めていきたい気持ちもありますのでやらせてもらいました。
他にも講座ではありませんが、サッカーチーム内にも興味を持つ人もいるので伝えている最中です。
でも、1つ自分とは違うと思うことは、やはり皆受け身という感じがします。
変わりたい成長したいと思う部分はあるかもしれませんが、それは自分の思うレベルではないのかなと。


自分は自らブログを初めから読み、自分のイメージだけでわからないながらも取り組み、納得するまで自分の身体で確かめ、そして西本さんと実際に会い、確信に変えれたという過程があります。
周りの方は興味はあるけれど、自分が納得するまでブログを読んだり自らの身体で試そうという気持ちが低いのかなとも思いました。

話は変わりますが、最近また自分の感覚ではありますが掴んだことがあります。
それは、走りにおいてある程度のスピード感を出すことはできる、停止からのスタートも重心移動でいけると思っていたのですが、何か乗り切れていないというか、もっと早くできそうという感覚はありました。

そこで、上腕小骨を強く意識させ手のひらの向きを背中側に変え、(いわゆる四足歩行の動物の手の向き)上腕小骨を後ろ方向へ強く収縮させることで、肩甲骨の可動域が上がったというか、背中を使い走れている感覚が出てきました。
今までは、手の脱力を意識しすぎていたのか、ゴリラの手の垂らしのように前気味でアイドリングし、走っていたのだと思います。
上腕小骨部分を後ろ方向に(どちらかというと小指側)へ振り出す。これにより、肘から手の先はぶらんぶらんついているだけ(周りからみたら振っているように見えるかもしれませんが、)まさしく、この感覚だ!!!と思ったのが最近の出来事であります。

この動きを取り組み毎日試行錯誤、身体への染み込みを行っていることでありますが、2年経過しても新たな発見、感覚ということがあり嬉しく思いました。
まだまだ改善、進化できると思う日々であります。西本理論、本当に凄いと思います!!!!

ちなみに今年はマスターズ35歳の三重県代表で全国大会出場決定致しました。
9月に神戸で全国大会がありますが、ここで西本理論に基づいた動きにて活躍してきたいと思っております。


また、最近は娘の姿勢の悪さが気になりますので、「FBT」で背中を意識させてあげたり、妻の肩こり腰痛、倦怠感などに、自分なりの「からだホワッと」を与えてあげたり、身体は連動することを指導しています。
おかげさまで身体がすっきりし、便通も良くなるみたいで、毎日ねだられるようになってしまっています。(笑)

これから、暑い季節になりますが、お身体にはお気をつけ下さい。ますますの西本理論の発展心から願っております。
微力ながら広めていけるように私も動き作りを進化させていきたいです。
突然の長々な文章、申し訳ございません。

また、直接お会いすることがございましたら、厳しい指導の方よろしくお願い致します。

岩城 巧
 
岩城さん、西本理論に取り組み、確実に進化している様子を報告していただきありがとうございました。
こうして誰かのお役に立てていることが分かり、また真剣に取り組むに値する理論であると思っていただいていることを伝えていただくことは、何にも増した有難いことです。
最後に「厳しい指導」とありますが、またまた私を知らない人たちに、やっぱり怖い人なんだと誤解されそうです(笑)

岩城さんは現在消防士さんとして日々多忙な毎日を送らている中、社会人サッカーを続けているという方です。
学生時代から私の考え方に出会うまで、それは真剣にトレーニングを行ってきたそうです。
お仕事柄、いわゆる屈筋重視の頑張るトレーニングを、ずっと継続されていたのだと思います。

その努力がご自分の思ったように、肝心のサッカーのパフォーマンスに結びつかないことに疑問を持ちながらも、それ以外の考え方を知るすべもなく30歳を過ぎたころに、なぜどうしての思いがしっかり張り巡らせていたアンテナから、私のブログに行き当たり、こんな考えがあるのかと、まさにブログの初回からすべての記事を真剣に読んでくれていました。

そして、これだという確信を持ってくれた時、当時大学生だった弟さんに、自分と同じ轍を踏まさないように私のことを紹介してくれたそうですが、体格に恵まれ、あとは肉体改造でパワーアップすればJリーガーも夢ではないと、神奈川県から東京のジムに通い指導を受けていた最中だったので、なかなか耳を貸してくれなかったようでした。

ところが肉体改造が進むにつれ、肝心のサッカー選手としてのパフォ-マンスが向上するどころか、目に見えて動きが遅くなっていくことで、ついにお兄さんの忠告を受け入れ、私の元を訪れたという経緯がありました。

その時にも本人に話をしましたが、彼のような例はそれこそ何度耳に、そしてこの目で見てきたことか、まさに私の言う「動きづくり」のためのトレーニングの大切さを再確認してきました。
弟さんのことが触れられていませんので、残念ながら希望通りJリーガーとはいかなかったのでしょうか。

岩城さんが言われる通り、私の理論で結果を出すためには、野次馬根性や、成果を出している人の動きを見てちょっと自分も教えて欲しいなどという安易な考えでは、絶対に身に付くものではないことは言っておかなければならないと思います。

何度も言ってきましたが、絶対にこうなりたい、現状から一歩でも半歩でも前進したいという真剣な動機と、私の理論を受け入れるという覚悟が必要です。

そうは言っても、岩城さんのように最初からこれだと思ってくれる人の方が少ないことは当然ですので、興味を持ってくれた人には、そのレベルに合わせてそれなりの伝え方もしなければならないのかもしれません。

色々な気づきがあるようですが、解剖学的な体の部位の名前が少し違う部分があるようで、少し理解しにくいのですが、言わんとしていることは伝わってきました。

これからもご自分のこと、そしてご家族や周りの選手たちに、「正しいものは正しい、良いものは良い」と伝え続けてください。
また新たな気づきがあれば報告していただけると嬉しいです。
ありがとうございました。

さてこれから広島競輪場に行ってきます、西本塾生、千葉の望月さんが日々関わっている選手ですが、今回私の所にも来てくれましたので、どんな走りを見せてくれるのか楽しみにしています!



プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
西本塾を深める会を9月10日(日)に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。

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