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V・神戸イニエスタ選手の試合前アップで見えた日本人選手との違いについて

あの『アンドレス・イニエスタ選手』が、本当に日本のJリーグにやってきました。

Wカップでは個人としてもスペインという国を代表するチームとしても不本意な結果に終わったようですが、そのおかげというか想像していたより早く試合に出場してくれました。

と思ったら、家族を連れて改めて来日するためにという理由で、昨日の試合のあとスペインに帰ってしまったようです。
まさかこのままなんていうことはないと思いますが、家族と一緒に暮らすことで体調も精神面も含め、万全な状態のプレーを見せてほしいと思います。

前回のWカップ前に、雑誌の企画で各国の有力選手の動き分析ということをやらせてもらったことがありました。
当時の私は依頼されたビッグネームたちのほとんどを知らないという、よくそんな人間が動き分析などと何を言っているのかとおしかりを受けそうな状況でした。

その時依頼された数名の中に、アンドレス・イニエスタという名前がありました。

他の選手たちは攻撃型の選手が多く、私でも知っているメッシやロナルド、ネイマールなどの名前もありました。
指定された選手たちの特徴を探ろうと、ユーチューブの動画を何度も何度も見続けました。
サッカーをよく知らない私から見ても、とにかく凄いさすがは世界の超一流と呼ばれる選手たちだというプレーをたくさん見ることが出来ました。

しかし、今回取り上げているイニエスタ選手や、ドイツのメスト・エジル選手には、ゴール前のそういう派手なシーンはあまり見ることができませんでした。
ポジションは中盤の選手で、彼らの良さを本当の意味で言葉にすることは、私のような人間には正直難しいと思いました。

しかし、指定された何人かの選手の動きを繰り返し見ているうちに、「待てよ彼らこそピッチを支配している本当の意味でのキープレーヤーなのではないか」、と思うようになりました。

自分がいなければならないスペースに当たり前のように移動し、どの方向から来たボールに対しても、次にどこにパスを出すのか、まるで前もって分かっていたかのように簡単にプレーしているのです。

言葉で言うのは簡単ですが、これこそが一番難しいことなのだということは、あれから4年サッカーという競技を知れば知るほど彼のプレーの凄さが分かるようになってきました。

私に依頼された動き分析という仕事は、スポーツライターの『木崎伸也』さんが、日本のサッカーが世界に通用するようになるためには、私のいう『体の使い方』という切り口からの分析が必要だと思ってくれたからでした。

ですからその作業の中で得られていく気づきは、海外の超一流選手と日本代表の選手たちの体の使い方の違いを見つけ、それに近づくためにはどうすればよいのかという具体的な提案にまで発展させてほしいという願いがあったと思います。

その結果として私が一番気になった部分が、骨盤と背骨を中心とした『背中の使い方』という言葉に集約されたわけです。

そしてその対応策として、最も基本となる走るという行為における体の使い方や、その際の意識を提唱してきました。

背中を使うという概念が、なかなか受け入れられないところがあったり、毎度のことですが客観的な評価を得られない理論とは言えないもので、大きな広がりとはなっていませんが、直接的間接的には私の考えが広がりを見せ始め、先日日本代表の監督に就任した『森保一』君にも、そのあたりの私の考えは少なからず影響を与えていることと思いますので、今後の日本代表にどう活かされていくか楽しみにしています。

さていよいよイニエスタ選手が日本でのプレーを見せ始めてくれたわけですが、私自身も実際にスタジアムに行って、この目で彼のプレーを見てみたいと思っている一人です。
それは単に試合における動きではなく、ウォーミングアップを含め見せてもらえるすべての動きに興味があるからです。

今日は台風の影響で、2週続けて参加していた被災地でのボランティア活動が休止となったため、ゆっくり過ごしながらユーチューブを見ていると、まさに試合前のイニエスタ選手のシュート練習と、ボール回しというのでしょうか、彼の動きを追った動画を見ることが出来ました。

改めて彼のボール扱いのうまさを感じさせてもらうとともに、他の選手とどこが違うのか、得意の動き分析という観点で動画を見続けました。

今まで言い続けてきた骨盤から背骨のラインがスッとしていて乱れない、この程度の見方は私から学んだ多くの方にはできるようになっていると思います。

では日本選手はどうなっているのか、まずボールを受ける瞬間に、ボールの勢いを吸収するかのように、ほとんどの選手が一瞬お腹をひっこめるというか、腰を引くというか、体が『く』の字になって頭と目線が下がります。
これは全く無意識の動作で、指摘されたも自分ではそんなことをやっているつもりはないと言うと思います。


そうすることがボールの勢いを殺し、足元にボールを収める当然の技術であるかのように、ほとんどの選手がそうしています。

またボールを蹴る際にも同じ動きが見えました。
一瞬だけ『く』の字にした体を、まっすぐに伸ばす動きをボールに伝えている感じです。

「それって背中を使えと言っているあなたが推奨している動きではないのか」、そんな言葉が聞こえてきそうですが、イニエスタ選手にはその動きが見えません。

何度も何度も見比べているうちに、日本の選手たちは背中を使うために、一度お腹を丸めるという予備動作を行うことで、その後に背中を起こすという動作を行っているように見えます。

イニエスタ選手が一瞬早く相手の前に到達してボールを奪ったり、足元に来たボールを処理できるのは、この予備動作をしていない分早く動けていると感じました。

もちろんボールや人の動きを予測するという、彼にしかできない能力があってのことだとは思いますが、バルサでプレーしていた時には気づけなかったことが、悔しいですが日本の選手の中に入ると、私の目にははっきりとその違いを感じさせられることになりました。

姿勢だけの問題で言えば、まさにそういうこととです、腰が落ちて前かがみになるとか、地面に居着いて踏ん張ってからしか一歩目が出ない、などということは全くありません、だからそれだけでは説明ができないのです。

長年バルサという強豪チームで磨いてきた技術は、周りの選手たちも同じレベルの動きが出来る選手たちであったからこそ磨き上げられ活かされてきたのだと思います。

ヴィッセル神戸が、いや日本のサッカー界が、私が気づいたような問題に正面から目を向け、彼に近づけるような体の使い方が出来るようにしなければ、今回のWカップが結果として盛り上がったことを、これからの4年間に活かすことはできないと思います。

イニエスタ選手が見せてくれた、『く』の字になるという予備動作をしなくても、ボールの勢いを吸収して足元にピタリと止めるという技術を、さも簡単に行うようにできたり、動き出しの一歩目や方向転換の際にも、相手に悟られることなく自由に動き回れ、ボールを蹴る際にも予備動作がほとんどないのに、蹴る距離や強さを自由にコントロールできる、それを当たり前のように行える『体の使い方という技術』を身につければ、体の大きさやヨーイドンのスピードに劣っていても、世界の超一流選手になれるというお手本な訳ですから、何とか近づく努力をしてほしいですね。

私自身、背中を使えるようになるということをテーマに、動きづくりのトレーニングを積み重ねてきました。
その成果は、もう一か月に迫った60歳という年齢にも負けず、それなりの効果を発揮し続けています。

しかし、ある目標があって5月から計画的に進めてきた自分のためのトレーニングが、いよいよ仕上げの段階に入った先週、あることに気付いてしまいました。

トレーニングの目的はそれぞれですが、私の言う『人間が生まれ持った能力を余すところなく発揮できるように準備しておく』ということからすると、悔しいですがまだまだ足りないというか、方向として修正すべきところがあるような気がしてきました。

このことはもう少し整理されてからでないと文章にすることはできませんので、いつか自分の中で一定の答えが見つかった時に記事にしたいと思います。

そんなことを考え始めた時に、イニエスタ選手の練習の動画が見られたことは大きな気づきとなりました。

日本の選手が体格的に海外の選手に劣ることは紛れもない事実です。

しかし、こうしてイニエスタ選手のようなお手本が、目の前に来てくれたわけですから、できるだけたくさんのことを学ばせてもらいたいと思います。

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台風被害にお気をつけください。

今日は近況報告で期待されるような知見はありませんので悪しからず。

先ずは、西日本を襲った豪雨災害、大きな爪痕を残し未だ復旧の見通しさえ立たない地域がたくさんあります。
ここから真正面に見える『似島』も大きな打撃を受け、私も何度かボランティアとして作業の手伝いをさせてもらいました。
被災地では未だ行方不明の方もおられる中、既に3週間が経とうとしています。

今また台風12号が接近し、その予報進路が東から西に進むという、これまでほとんど経験したことがない進み方のようです。
この異常な暑さといい、すべてがこれまでの経験則では、はかることのできない異常な状況となっています。

このままの進路で台風が西日本に影響を及ぼせば、現在地盤が緩み崩れかけている箇所が、またまた大きな被害を生むのではと気が気ではありません。
氾濫した河川も応急的な改修にとどまっているので、こちらも被害に遭われた方はどんなお気持ちで台風のニュースを見ておられるか、本当に自然の力は時としてこういう恐ろしい状況をもたらします。

暑さで言えば、2年後の東京オリンピックのことですが、小手先の対策が言われていますが、公用車でしか移動しない私たちとは違う立場の人間たちが、正しい判断はできるのでしょうか。

もう決まっているからではなく、この誰も予想できない今までに経験したことのない暑さを真剣に受け止め、日本だけではなく地球規模の論議でオリンピック開催時期そのものを検討して欲しいと思います。

アスリートファーストという言葉が使われますが、世界中から集まる観客にこそ最高のおもてなしをするためにも、一日も早く開催時期変更の議論を始めるべきだと考えます。

このことはアスリート自身からも発言があってしかるべきだと思うのですが、おそらくこのことには触れないように指導を受けているのではないでしょうか。

さて、以前にも紹介した西本塾生『大石浩之』さんが、独立開業した旨お知らせ頂いたので紹介します。

西本 先生
12期生の大石です。
毎日、暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
西日本豪雨の災害では、報道や西本先生のツイッターで情報で被害の大きさを知り、復興の大変さを感じています。
さて、昨日無事に開業することができました。
店舗の名前は「コルポサーノ」です。
イタリア語でコルポが身体、サーノは健康という意味です。
特に身体という言葉を使いたくて、いろいろ言語を調べて決めました。
腰が痛くても腰だけをみるのではなく、丸ごと一つの身体として全体をみて、また痛いところだけでなく、血液や心の影響を考えて、患者さんの身体を全体的にみて身体と向き合って、健康のお手伝いをするという意味を込めました。
そして、施術、トレーニングに西本理論を生かして、正しく効率の良い身体の使い方を、提供していきたいと思います。
前置きが長くなりましたが、店舗のお知らせを致します。
よろしくお願い致します。

『コルポサーノ』 大石浩之
〒410-1126静岡県裾野市桃園121 TEL 070-4160-4276
E-MAIL corposano@outlook.jp ブログ http://corposano.i-ra.jp/
診療時間 平日9:00〜19:00 土曜9:00〜12:00
休診日 日曜、祝祭日 トレーナー派遣活動により、臨時休診あり 予約制


私から学んだことも取り入れてくれるとのこと、きっと皆さんのお役に立てる施術や、トレーニングの指導を受けることができると思いますので、近隣の方はぜひ足を運んでください。

次は昨日発表された、サッカー日本代表監督のことです。
みなさんご承知の通り、元サンフレッチェ広島の監督で、昨年10月から2年後に控えたオリンピック代表監督を務めている『森保一』君が、A代表の監督とオリンピック代表監督をを兼務するという重責を担うことになりました。
記者会見で選手スタッフすべの力を結集してと、力強く決意を述べていましたが、そのすべてと表現された中には私の存在はなかったようです。

オリンピック代表監督に就任してから、もう1年近く経つのですね、彼がJクラブの監督を受けるのか、それともオリンピック代表の監督のオファーを待つのか、そして結果を残さなければならない立場を支えるスタッフとして私が必要とされるのか、その時の心境は以前の記事を読んでいただくとして、今回はとくに心乱れることはありませんでした。

このタイミングで声がかかるなら、あの時に何かのアクションがあったはずです、もう私が表舞台に立つことはないと思います。

彼は私の考えもある程度理解してくれていますし、私がこれまで発信してきたことは、直接的間接的にサッカーの世界に広まりつつあるようです。

いつも言っている通り、私ならという気持ちは常に持ちつつ、これまで試行錯誤してきたことの根っこの部分をしっかり広げ、さらなる気づきを得られるようにこれからも変わらず歩みを進めていきます。

既に昨日の発表を受け、もしかしたら私の出番がと期待してくれる西本塾生からの連絡がありましたが、残念ながらそういうことにはならないと思います。

この1週間の間でさえ、本当に色々なことが起こりました。
今私にできることをしっかり行なっていきたいと思います。

一歩目の速さが勝負を決める!

毎日色々なことがありすぎて、先日幕を閉じたW杯をテレビ観戦して、私が感じた『一歩目の速さが勝負を決める』ということについて記事にすることが出来ていませんでした。

もちろん以前から言い続けているように、サッカー選手に必要な能力の中で最も重要だと考えているのは、『90分間頭と体を動かし続ける能力』であるという信念はなんら変わっていません。

自分の持っている能力を、監督が目指す戦術を全うするために、試合開始から最後まで全て発揮し続けることが出来なければ、どんなに良い選手でもその試合に関しては消えてしまっているという言われ方をしてしまいます。

今回のW杯でも期待通りの活躍が出来ず、評価を落とした選手が何人かいたようです。
それがどういう原因でそうなったのかは、戦術的な部分や対戦相手の綿密な研究による部分も大きいと思います。

しかし、ここ一番の場面で個人として出来るはずのことができなかった事には何か原因があるはずです。
私は『一歩目の速さ』という切り口で様々な選手の動きを見ていると、やはりそこに問題があると言わざるを得ないと考えました。


このことは勿論サッカーに限らず、あらゆる競技に共通する大事なテーマだと思います。

『90分間頭と体を動かし続ける能力』に関しては、基本となる走り方やそれを可能にする体の使い方など、一定以上のレベルで答えを見つけ出し、実際に指導してきました。

その指導の中には、もちろん今回テーマとしている『一歩目の速さ』を獲得するための方策として、『落下・捻転・目標方向への重心移動』という3つの動きを同時に瞬間的に行うという体の使い方を指導しています。

この一歩目の速さと90分間・・・の両方を兼ね備えてこそ、選手を使う監督も、そして見ている私たちにとっても、ワクワクさせるプレーを見せ続けてくれるスーパースターではないでしょうか。

とくに前方への移動、動き出しのスムーズさ速さは、横や斜め後方への動きだしに比べ、格段に難しいものです。
多くの選手に指導してきましたが、残念ながらこれを私が満足できるレベルまで習得させられてはいません。

そのためには、本来まず身に付けてもらわなければならない、屈筋に頼らず伸筋を使って、骨盤から背骨を6方向に連動させるという、人間本来の能力を余すところなく発揮出来るようにしておくための『伸kingトレーニング』を継続し、私が納得できるレベルの動きを身に付け、さらにそれを継続しているという条件が付きます。

ですからこれが一番難しいのです、地理的な条件としてここ広島の宇品港にある、私の施設に定期的に通ってもらわなければならないということです。

何回かの指導で、「分かった出来た」というレベルのことではありません。
現実として高校3年の最後の半年間、夜間トレーニングに通ってくれた選手が、その最中に行われた選手権の予選でのパフォーマンスが、これまでのサッカー人生でのピークで、大学に進学して私の元を離れた後、あの頃のような動きが出来ないというのです。

もちろんトレーニング自体は継続してくれていますが、私が手取り足取り指導していたときのようには行きません。
しかし、私がチームのトレーニングコーチでもなければ、そういう密な関係を築けない訳で、もう一工夫もふた工夫もしなければ、せっかく良い指導ができたと思っても、私の自己満足でしかなってしまいます。


そんな中、その環境を得たのが地元の競輪選手です。
まだ形としての競技成績には結びついていませんが、日々のトレーニングを通して、私自身が大きな学びを得ています。
私が指導しているというよりも、まさに二人三脚で競輪という競技の理想の体の使い方を追い求めています。
これだという部分が見えてきて、現在それを実際の走りに結びつける努力をしてくれていますが、これこそ競輪選手にとっての企業秘密なのでここで説明することはできません。

そんなやりとりをしている中、前方への一歩目の動き出しの際、これまでの『落下・捻転・重心』移動というキーワードに加えというか、その3つを体の中で瞬間的に処理するための、もう一つの大きなポイントが見つかりました。
これまで指導を受けてくれた選手たちが、いまひとつ思ったような動きにならなかった原因がここにあったのだと思います。


ただこれまで私の指導を受けたことがない選手が、いきなりこの動きを身に付けられるかというと、少し難しいように思います。
形だけは真似できても、体の中で起こっている細かい動きの意識が分からなければ、似て非なるもので終わってしまうと思います、それでも知らないよりはマシでしょうが。

もったいぶった言い方をしていますが、背中を使うという大前提に対して、こうすれば身に付けた能力通りに、機能し始めた骨盤と背骨の連動をフルパワーで発揮することが出来るという部分が見つかったというところでしょうか。

これまでの指導では、機能し始めた背中を十分に活用出来ていませんでした。

朝令暮改、朝と夕方では言うことが変わって当然です。
昨日より今日、今日より明日、満足することなく常に良いものを追い求めています。
体にとってもっと良い動きは、もっと良い意識はないのか、何をしていても、最近ではボランティアで土砂をスコップで掘っているときも、常に考えている私ですから。

ちょうど良いタイミングで学生たちは夏休みに入ります。
これまで何度も私の元を訪れ指導を受けてくれた選手たちに、今見つけ出したプラスαの部分を指導すれば、必ずもうワンランク上の動きが出来るようになると思います。
オフェンスであってもディフェンスであっても、この一歩目の速さに自信がつけばプレーに余裕ができるでしょう。

毎日色々色なことを考え、色々な競技の選手や一般の方との関係の中で、私自身の変化や成長を感じています。

既に部活の休みを利用して指導を受けたいと連絡が入っています。
彼らに対してはstudio操の休日も、世間でいうお盆休みも関係なく、彼らのスケジュールを優先しています。
もう彼らは私の子供のような存在ですから。

『一歩めの速さが勝負を決める』その能力を向上させてみせます!

災害ボランティアを経験し、改めて体の使い方を考えました。

今日はいつも以上に長くなる可能性がありますので、覚悟してお読みください。

今回の記録的豪雨の影響で、西日本各地に甚大な被害が広がっています。
私の住む広島は自然災害が少ない住みやすい県というイメージが強かったことは間違いありません。
しかし4年前には今回のような豪雨が狭い範囲で記録され、広島市の北側、安佐南区という地域で土砂災害が起こり、多くの方が犠牲になられました。

そのことがきっかけとなって、実は広島という街は山を切り開いた急傾斜地に宅地を広げ、人口を増やしていったことで、今回のような豪雨の際には最も危険な地域であることが浮き彫りとなりました。
砂防ダムというか溜池の数が広島県全体では日本で2番目に多い県だということも知りました。

今回の災害に限らず、報道のあり方を見るにつけ、もしこれが首都である東京を襲った災害であったらどんな対応がされたのだろうと思わざるを得ません。

東北を襲った地震や津波、熊本地方を中心とした九州地方の地震災害、他にも緊急な対応を迫られているはずの復旧復興事業が沢山あります。
そこに今回の西日本豪雨が追い打ちをかけました。

政治や宗教の問題に踏み込むとブログやNSNは問題になることが多いと言われますが、私もスポーツに関わる人間として東京オリンピックの成功はもちろん願っていますが、それとて表向きは世界に東北の復興をアピールすると言いながら、当事者である被災者の方々が置き去りにされて行くようで、納得いかない部分が沢山あります。

政治家、特に国会議員の仕事は国の方向性を決めるという重要な仕事だとは思いますが、その『国』とは、営利を目的とした『株式会社日本』ではなく、『国民一人ひとり』そのものではないのでしょうか。

その国民の多くが日常の生活を脅かされ、将来の展望さえ見えなくなっている今、報道される国会の様子や国会議員の立ち居振る舞いに、憤りを超えて情けなささえ感じてしまいます。

このことだけを書いていると、このブログの趣旨を大きく逸脱してしまいますので、私が実際に体験した災害ボランティアの活動を通して感じた、体の使い方に対する気付きを書いておきます。

まず私の考え方の基本に、長い歴史の中で大きく2つに分けると『狩猟民族と農耕民族』に分けた時、我々日本民族は農耕民族であって、そのために体の前側に位置する『屈筋』を巧みに使いこなすことができる反面、背中側に位置する『伸筋』を使うことが苦手で、そのためにスポーツ動作において欧米の選手の動きに劣る使い方になっている、というものがあります。

『背中が使えない』という漠然とした言い方もしています。

今回私が担当した作業現場は、今いる仕事場から真正面に見える『似島』という離島で、車一台通る道幅もなく、当然重機での作業もできず、猫車(手押しの一輪車)がやっと通れるくらいの道幅で、山の急斜面をアリの巣のように入り組んだ道の一番高い所の砂防ダムが決壊し、大量の水と土砂によって数軒の家が押しつぶされ、さらに狭い道を流れ下って、ほとんどの住宅の1階部分に水と土砂が流れ込んだという状況でした。

この似島は住所でいうと、広島市南区似島で、実は広島駅も南区ですから、私の施設に来るのに駅から遠いと言われることもありますが、同じ南区内なのです。

被災した地区の生活道路は本当に車一台通れませんので、人間の力まさに人海戦術以外に方法がないという場所でした。

報道される全ての場所が大変な状況ですが、最初に現場に行った時はここを片付けるのに一体どれくらいに時間がかかるのだろうと呆然としました。

作業は土砂を崩し掘り起こし、土嚢袋に詰める、そしてそれを猫車に乗せ、細く曲がりくねった坂道を指定された場所に下ろすというものです。
こういう作業は農耕の作業の代表的なものだと思いましたが、狩猟民族と分類している欧米人にこの作業が全く必要ないかと言われれば、絶対にそんなことはないはずです。

私は作業しながら体の使い方をいろいろ変えてみました。
いわゆる体の前側の屈筋を使って、力任せに鍬を振り上げたりスコップを足で踏み込み、土砂をすくい上げる時と、骨盤を立て背骨のアーチを保ちながら動作を行う時とでは、明らかに体の負担が違うことが分かりました。

猫車を押して坂を下る時など、腕力に頼るとバランスを崩し操縦しにくくなりました。
どんな動作も私が常日頃言い続けている、『骨盤と背骨を中心とした6方向への連動を無理なく無駄なく行う』ということに尽きるのです。

昼食を挟んで午後からの作業となると、疲労と暑さで5分作業して5分休み、それを2回繰り返すと10分の休憩を一回挟まなければ、とてもボランチィアの皆さんの健康状態を維持できないほどの過酷な作業でした。

私の掛け声で休憩を知らせると、ほとんどの方が腰を叩いたり反らしたりと、一様に同じようなリアクシションをされましたが、私の体は全くそんな必要がありませんでした。
確かに喉が渇いてたくさん水は飲みましたが、どこかの筋肉が特別張ってくるという状態は起こらないのです。

普段鍛えているから、その鍛え方がやはり決めてだと思いました。

単に体が大きく力がありそうな体ではなく、体全体をしなやかに連動させ、必要とされる動作に対して最も効率的な筋力を発揮させることができる、これこそがトレーニングで目指すべき方向性であることを、今回の活動で再認識できました。

サッカーのための野球のための競輪のためのと、それぞれの専門家と称する人たちが、様々なトレーニングを考え指導していますが、本当に指導しなければならないことは、やはり人間として持って生まれた能力を効率的に発揮できるようになるための体の使い方が、自然にできるようになるためのトレーニングというものを追求していくことが、遠回りのようで最も正しい近道であると言う事実を伝えていかなければならないと痛感しました。

月曜日、帰りの船に乗る時に話しかけてくれた方が、趣味と言って良いのか総合格闘技をやっているそうで、見るからに屈強そうな方でしたが、私の体や動きを見て、『自分とは違うしなやかな強さ』を感じます、と言ってもらえたことが何より嬉しかったです、見る人が見れば分かるんだなと。

これまで様々な競技の選手を指導してきましたが、これまで通り『体づくりから動きづくりへ』、そして『屈筋ではなく伸筋を使って、骨盤から背骨を6方向に連動させて行く』という、20年以上ナントカの一つ覚え、進歩も変化もないと言われ続け、客観的なデータにもできない通称『西本理論』を、これまで通り極めていこうと思います。

昨日も熱中症で小学1年生の男児が亡くなったというニュースがありました。
今回の災害でも、まさか自分のところは大丈夫だと逃げ遅れ犠牲になられた方がたくさんおられます。

ここ数年の暑さは異常です。
自分たちも乗り越えてきたから、この時期しか試合ができないからと、多くの競技で炎天下試合や練習が行われています。

もうそんな言葉は通用しません、高校野球も地方予選の真っ最中ですが、もし不幸なことが起こったとしても夏の甲子園という大会は無くならないでしょう。
しかし誰かがどこかのタイミングでストップをかけ、改革を断行しなければ、本当に不幸な事故がたくさん起きてしまうことを誰も否定できないと思います。

せめてこれを読んでいる皆さんのところでは、そういうことがないように万全を期してください。


私の目指しているトレーニングの方向性

皆さんのお住まいになっている地域には、大雨の被害はなかったでしょうか。
ここ広島では大変なことになっています。

私の住む地域では特別な被害はありませんでしたが、直線距離で6キロくらいしか離れていない坂町という地域では、町が殆んど冠水してしまい、屋根の上から救助を待っている方がたくさんおられます。

また少し東側に離れた国道2号線沿いを流れる『瀬野川』が、ところどころ決壊して道路を破壊し、大きな被害が出ています。
お亡くなりになった方もたくさんいらっしゃるとのこと、ご冥福を祈るとともに、現在行方不明になっている方が無事でいることを祈らずにはいられません。

このタイミングでというわけではありませんが、午前中の予約の方からキャンセルの連絡があったので、自宅でパソコンに向かっています。
次の更新でテーマとしたかった、『私の目指しているトレーニングの方向性』について書いていきます。

まず、私が使い続けている『体づくりから動きづくりへ』という言い方です。

もう26年位前になってしまいましたが、Jリーグ開幕に合わせて『サンフレッチェ広島』というクラブにトレーナーとして招聘され、会社員を辞め故郷宇和島で小さな治療院を開業してたった2年しかたっていなかった私が、プロのサッカークラブという未知の世界に身を投じることになりました。

それまで対象としていた一般の方や、主として地元の高校生のスポーツを行っている生徒たちから、いきなりプロスポーツ選手の指導ということになったことで、それまで経験したことを基礎にしながらも、大きな方針転換を迫られることになりました。
繰り返しとなりますので、そのあたりのことは過去記事をご参照ください。

そこからの数年は、まるで試行錯誤の繰り返しで、どこにも答えはなく誰も教えてくれない、すべてを自分で切り開いていかなければならない環境の中で、選手一人一人のために何をすることが一番良い選択なのか、ひたすら考え続けました。

朝令暮改という言葉がありますが、良い意味でそれを実践し、朝にはこれが最良だと信じていたことを、それから数時間の間の出来事から違う考え方になってと、常にその時その瞬間の最良を探し続けてきました。

そこには、その時々相手を納得させるだけの言葉は見つけられず、行動あるのみ結果が全てと、次々に投げかけられる無理難題に対応するために必死な毎日だったように思います。

そして長い年月が過ぎ、自分の経験を次代に伝えようという考えにやっとなってきた5年ほど前から、感覚だけで行ってきたことを言葉にする作業を、このブログ等の媒体を介して行ってきました。

その過程において『西本理論』なる言い方をされるようにもなってきました。
理論というのは、一定の基準を満たした数値化されたもので、その記載通りに追試すれば、同じ結果が得られるというもので、私がこうして書いていることなど、理論などという言葉は使ってはいけないものであることは十分わかっています。

例によって前置きが長くなりましたが、私が目指しているトレーニングの本質について書きたいと思います。

まずトレーニングの目的ですが、一般的には肉体改造という名のもとに、筋肥大・筋出力の向上が主たる目的となっています。
その効果の判定は誰の目にも明らかなもので、身体各部の計測によってトレーニングによる体格の向上を確認することができます。

また筋出力に関しても、扱える重量の増加と回数の増加が、そのままトレーニングの効果として確認することができます。
ですからこの部分に関して私は何ら否定するものではないことは、すでに何度も書いてきました。


ではなぜ、体づくりではなく動き作りという考えに至ったかということです。
私が宇和島で開業していた頃に縁あって指導させていただいた高校生の野球部員や、女子バスケットボールの選手たちは、この体づくりを目的としたトレーニングで、彼らやその指導者の方々が望む効果は十分に感じて頂けていたことと思います。

それがプロのサッカー選手たちの中には、もちろんまだそれが必要な選手もたくさんいましたが、すでにそのレベルを超え、数値で表せるような変化を求めたトレーニングでは、その選手のパフォーマンス、動き自体の向上は望めないと思わざるを得ない選手も多かったのです。

まず考えたのは、各トレーニング種目における『関節の可動域』でした。
重量や回数が頭にありすぎると、1回1回の動作が可動域のすべてを使い切っていないという現象が起きます。

私の体に対する基礎となっている、骨盤と背骨を6方向に連動させるという、人間本来の体の使い方を行うためには、その6方向への可動域がとても重要となるのです。

私の考えてきたことを時系列の整理することはもう無理なのですが、いつの頃からか、というより早い時期に今のやり方が正しいと思うようになりました。

現在多くの方がトレーニングの指導を職業とし、トレーニングコーチやトレーナーという肩書で活動しています。
そういう方々は、それぞれが個性を発揮し、独自のトレーニングやドリルを考え指導しています。
こういうトレーニングを行えば、こういう競技のこういう動きが改善できることをアピールし、さまざまな工夫をしているようです。

指導を受ける選手の側も、自分の課題を改善してくれそうなトレーニングを求めて、そういう方々の元を訪ね歩いて指導を受けることは当然のことかと思います。

そういうトレーニングを見聞きするたびに、次々と新しいトレーニングを作り上げる皆さんの創意工夫に驚くこともあります。

それに引き替え私のやっていることは、十年一日を通り越して20年以上も同じことを続けています。
しかし、それは変化を拒んでいるのではなく、人間の体の本質を探り続けて行けば行くほど、枝葉を広げていくのではなく、基本となる6方向への体の連動を行うための基礎となる部分に、もっともっと磨きをかけていくことこそが、人間が持って生まれた本来の能力を発揮できるようになる唯一無二の方法だと思わざるを得ないからです。


現在進行形で4か月ほど週に2回のペースで指導を受けてくれている選手からも、このことを私自身が学ばせてもらっています。

私のトレーニングの特徴というか、他のトレーニングとの大きな違いは、1種目を1セットしか行わないこと、行う順番には絶対的な決まりを設けていること、おそらく少し離れたところから見てもらったとしたら、扱っている重量に絶対値の少なさに驚いてしまうこと、などでしょうか。

『筋肉の仕事は骨を動かすこと』、この言葉に異を唱える人はいないと思います、これは紛れもなく真理です。
人間の活動は、骨が動き関節の角度を変えることです。

体づくりを目的としたトレーニングを行う場合、意識は目的とした筋肉の収縮、いわゆるその筋肉に効かせることが目的となります。
「そうやって筋肉を強化することが、骨を動かすことの力強さに繋がる、何の問題があるのだ」、そう反論されるでしょう。
しかし、私にはどうしてもその論理が受け入れられなかったのです。

そこで生まれたのが、骨を動かしていることをしっかり意識できるトレーニング、それを『動きづくりのトレーニング』と、名付けたのです。

トレーニングを行う選手の性別や年齢、競技レベルに関わらず、行う種目は基本的に同じです、人間の体の使い方の向上が目的なのですから、違うはずはないのです。
もちろん求めている正しい動きが出来るように、重さが違うことは当然です。

その上で競技動作に即した種目を加えていきます。
夜間トレーニングに6か月間通ってくれたサッカー兄妹が、劇的な変化を見せてくれたことは、この基本の繰り返し以外の何物でもありません。

言葉は悪いですが、素人受けするような、「これを行ったら何かいいことがありそう」などという感想はおそらく聞かれないと思います。
ですから目先の効果を期待されるのであれば、そう言う指導を受けた方が良いと思います。

4か月間継続してくれている選手にしても、すぐに競技結果に結びついているわけではありません。
それどころか始めた頃には、このトレーニングの意味や目指すところを全く理解してくれませんでした。

それが回数を重ねるにつれ、過去経験したさまざまなトレーニングが、目先の効果を期待した枝葉のものだったと感じるようになり、一つ一つの動作の効果を、私が求めている骨盤と背骨を中心とした、まさに『背骨を動かすためのトレーニング』だと気づいてからは、トレーニング自体を楽しいと感じてくれるようになりました。

その選手との会話の中で、私自身多くのことを感じ取ることができ、目先の効果を求めた目新しいトレーニングを考えることは、そういう人たちに任せ、私は人間の体が持って生れた能力を発揮できるように、骨を動かすという本質を追い求めていくことを続けようと思います。

そのトレーニングの中に、本当に自分の課題が分かっている選手たちは、それに対する答えを見つけてくれます。

その過程を共有することで、私自身の考えがどんどん深まっていくのですから有難いことです。

最後に一言ですが、ワールドカップの試合を見ていて、『90分間頭と体を動かし続ける能力』はもちろんのこと、『ここ一番の一歩目のスタート』がどれだけ大切かということを痛感しています。

その能力を向上させるためにも、それを目的としたドリルを考えるのではなく、今行っているトレーニングを地道に継続していくことこそが、必ずその能力を向上させてくれると確信しています。

改めて、現在大変なことになっている方々がご無事でありますように。

勝負の命運を分けた頭と体を動かし続ける能力の差

サッカーW杯、日本代表が奇跡的に決勝トーナメント進出を果たし、強豪ベルギー相手にもしかしたらの番狂わせを演じかけてくれましたが、後半終了間際に日本のコーナーキックを直接キャッチしたGKから、10秒に満たないあっという間のカウンター攻撃を決められ、ベスト16という成績で大会を去ることになりました。

最後のコーナーキックに関しては、国内外を問わず多くの方が様々な角度からの分析を行っています。
私もそこに触れないわけにはいかないので少し思ったことを書いておきます。

先ず、後半早々に連続して2点を奪い、勝つためにはどうすることが最善なのかというゲームプランが監督にあったのか、またそれを選手たちがきちんと理解したうえで意識を共有できていたのかということが一番気になりました。
全ては結果論になりますが、整理しておく必要はあると思います。

そして最も問題となったのは、おそらく残り試合時間が1分を切った状況でのコーナーキックに、チームとしてどんな意思を持ってキッカーに蹴らせたのかという問題です。

運動量は度外視して、セットプレーのキッカーとしての役割を期待した本田選手が、その目論見通りゴール正面の絶好の位置からFKのチャンスを得て、彼の持っている技術の全てを発揮した素晴らしいボールを蹴りましたが、GKのスーパーセーブで得点を奪うことはできませんでした。

FKを決め切れなかったとは言え、彼に与えられた役割は十分に果たし、そこで終わったと言っても過言ではなかったと思います。

そして最後のコーナーキック、ここで究極の選択となります。

CKから一か八かの勝負に出て3点目を狙い勝負をかけるのか、それともショートコーナーを選択し、とにかくボールをキープして延長戦にもうひと勝負かけるのか、見ている側も固唾を飲んで見守りました。

先ずCKで勝ち越しを狙う作戦に関しては、ペナルティーエリアに配置した日本選手の数が4人であった事実から、そこまで無理をして得点を取るんだというベンチの意思は感じられませんでした。

それに対してベルギーは6人の選手でがっちり固め、日本選手の侵入を許しませんでした。

そしてボールは誰に合わせたのか分かりませんが、ゴール正面のGKが一番キャッチしやすいところへ飛んで行きました。
ゴール前に配置された人数、相手の190センチを超える高身長の選手という身体的な条件を考えても、ゴールが決まる確率は相当に少なかったと思います。

延長にもつれ込んでも、後半の流れから勝機は少なかったという意見も多いですが、予選リーグの3試合目、残り10分以上をリスク管理に当て、もうひと試合の結果に全てを賭けた西野采配を思うと、4人しか攻撃参加させなかったということは、どう考えても延長戦に入ることを選択していたとしか考えられません。

ではなぜ本田選手は当然のように高いボールを蹴りこんだのか、何を考えてそれを選択したのか、またそれはチームの意思を尊重したものだったのか、当事者たちはもう語らないと思いますが、見ている側そして選手の中にも納得できないと思っている選手はいたと思います。
これがもし本田選手の独断だとしたら、90分間走り続けた選手たちは浮かばれないでしょう。

ここまではあくまでも私の想像であって、あの形から得点こそできなくても残り時間はなんとか守り切れると判断したフォーメーションだったのかもしれませんが・・・。

それはさておき、明らかに格下で負けることの許されないベルギーは、後半早々に2点を奪われ大きなプレッシャーの中で戦わなければならなくなってしまいましたが、後半時間が経つにつれ、いわゆる足が止まるどころか、動き出しの一歩目や体を寄せるタイミングなど、前半とは全く違うレベルの激しく速いものになって行きました。

日本の選手たちも本当によく走っていましたが、ベルギーの攻勢に対して受身に回ることが多くなり、対照的に疲労の度合いが増して行ったように見えました。

そして迎えた最後のシーン、GKが直接キャッチしたことを確認すると前線に残っていたルカク選手を含め、GKからグランダーのパスを受けた選手を中心として4人が横一線に並び、それぞれがトップスピードで日本のゴールに迫って行きました。

この時のスピードと、それぞれが走っていく方向がもうすでに決めごとがあったかのように正確で、一度右サイドに出された後、折り返したボールに対してなす術なくゴールを決められてしまいました。

外国人との違いは身体能力と言われ続けてきました、いわゆるフィジカルです。

身長も体重も明らかに劣る日本選手でも、戦術的な戦い方と、それを貫く個人の頑張りで、世界の強豪国をあっと言わせる試合運びができることを、今回のW杯カップで見事に証明してくれました。

しかし、最後のCKのように明らかな体格差を考慮しないプレーで墓穴を掘ってしまいました。

その中でも、柴崎選手や乾選手のように、日本の選手の中でも一段と小柄な選手がピッチの中を縦横無尽に躍動している姿も、我々は間違いなくこの目で見ることができました。

できれば体が大きて強くて速くてと、欲を言えばきりがありません。

そうでない選手たちがどうすれば世界に伍して戦えるのか、今回得られた教訓を生かさない手はありません。

90分間頭と体を動かし続けることができる選手を育成すれば、そして、日本選手の特性を理解して、選手たちが活き活きと躍動するサッカーを目指してくれる監督がいれば、4年後さらに旋風を巻き起こしてくれるのではないでしょうか。

西野監督就任以前には、誰のためにサッカーをやっているのか、監督の顔色を伺いながら、本来持っている能力すら発揮できず、自分が代表メンバーに選ばれることだけが目的のようなプレーしかできなかった選手たちが、本当に活き活きと躍動する姿は、見ている方が楽しいと感じるものでした。

この大会を見てサッカーに興味を持った方も多いのではないでしょうか、私もその一人かもしれません。
個人的に取り上げられる有名選手を擁しただけでは勝てない、サッカーがチームスポーツであるという事実をまざまざと見せつけられました。
そして体が大きくなくとも大活躍できる選手がたくさんいることも知ることもできました。

そうは言いながら、瞬間最高スピードが、あのウサインボルトと同じというスピードに加え、足元の技術までしっかりしたものを身につけているという、まさに超人的な19歳の若手選手の存在や、ベルギーのルカク選手のように大きくて速くて強い選手が、最後の最後に俺が俺がではなく、きちんとスルーして確実なチームプレーを見せてくれるなど、新たな発見もたくさんありました。

決勝トーナメントベスト8の戦いはこれからですから、さらに激しい真剣勝負を見せてくれることでしょう。

改めてサッカーに関して私にできることを思うと、ご縁のできた指導者の方々とともに90分間頭と体を動かし続けて、楽しくサッカーができる基礎を作ってあげるお手伝いをすることです。

そのために必要な走り方や体の使い方、またトレーニングの方法など、微力ではありますがこのブログやツイッターを通じて、発信を続けたいと思います。

私の発信で、多くの方の意識が変わることを願っています。


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
日々の気づきやブログの更新情報はツイッターに書いていますので、チェックしてみてください。
2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
「西本塾」と「深める会」を開催しています。
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