目指していくもの

11月も半ばを過ぎ、広島でも雪の便りが聞こえて来る季節になりました。
今年を振り返るにはまだ早い気もしますが、振り返るというよりもこれから先の自分に対しての期待感の方が大きく、これまでに感じたことのない不思議な感覚になっています。

私は今やっているようなこと、今人様から求められているようなことが出来るようになることを目指してというか、目標にしてやってきたわけではありません。

目の前の分岐点を不安定な方へわざと進路を取り、次々と向かってくる難問に神経をすり減らしながら真剣に立ち向かい、突き破ったり跳ね返えされたりしながら、様々な経験を積んできました。

他人事のようですが、こんな波乱万丈の人生を歩んで来られただけでも、充分楽しい人生だったと思っていました。

普通の生活では経験できないような世界で、楽しいことも辛いこともたくさんありました。

正直、もう十分やり切ったという気持ちが強く、今年からは以前の「からだ工房」でマイペースの生活を望んでいました。

通算7シーズンも仕事をさせて頂いた三菱重工広島の硬式野球部の仕事も、続けて欲しいと言っていただいていましたが、卒業という言葉で引かせていただくことにしていました。

旧知の風間八宏君からの誘いにも、当初は断るつもりでした。

それがどうして心変わりをしてしまったか、彼が言ってくれた言葉が大きく心に響いたからです。

「西本さんの技術と経験を、このまま眠らせてしまうことは絶対にだめだ、日本のサッカー、いやいスポーツ界のためにも広島ではなく関東に拠点を移して活動して欲しい」、彼は現在の仕事である川崎フロンターレの監督として、たんにチームが強くなるためのツールとしてだけではなく、もっと大きな視点でサッカー界を見つめ、日本サッカーの将来を見通したうえで、私の能力を必要だと言ってくれたのです。

しかし私にはそんな大きな目標も高い志もなく、何より本当に自分にそんな能力があるのだろうかという気持ちの方が強かったと思います。

数ヶ月のやり取りの中で、少しづつ彼の言葉に心を動かされ、大きなことは別として、まずは彼の理想とするサッカーができる下地を作る手伝いならば、今の自分の力で協力できるのではないかと思うようになりました。

そして大きな決断をし川崎に行くことを決めたのです。

結果的に、彼の期待に応えることができず、志半ばにも届かないままに川崎を離れてしまいました。

あれから半年が過ぎ、考えないようにしようと思っても考えてしまう時間がたくさんありました。

あの時こう言えばよかったとか、こうしていれば良かったなどという反省ももちろんありました。

しかしそればかりではありません、まだまだ経験不足で知らないことがたくさんあったことに気づかされたり、逆にもっと自分の能力をうまく発揮できれば、八宏が言ってくれたように、チームのためにサッカー界のためにスポーツ界のためにもやれることがもっともっとあるんじゃないか、そんな前向きな気持ちにもなってきました。

その一つの表れがこのブログであり「西本塾」という形で行動を起こささせたのだと思います。

これまでの私はまったくの自己満足で、この仕事は自分にしかできない、他の人には無理でも自分なら絶対に結果を出させてみせるなどと、世間の誰にも評価されなくても、評価できるレベルの人がいない分野で評価されないのは当たり前、分っていない人に良いも悪いも言われたくないと、マイペースを貫いてきました。

サッカーは世界のスポーツです。

そして頂点を目指すためには、サッカーを始める子供のうちにきちんとしたことを教えておく必要があります。

そういう部分を含めて八宏は私に期待してくれたのではないかと思います。

彼が目指す世界の底辺の部分はとても広くなっています。

すべてを彼が行うわけには行きません、直接的なつながりはなくなってしまいましたが、私の活動がどこかで彼の目指す理想の日本サッカーの一助になり得るかもしれないと思います。

そういう新しい目を開かせてくれたという意味で、彼にはとても感謝しています。

今のような気持ちで今年のスタートを切っていれば、今頃私はここにいないことになっていたでしょうか。

それは私にも分かりません。

ひとつだけ言えることは、川崎に行ったことも間違いではなかったし、辞めて広島に帰って来たことも間違いではなかったのだということです。

だから今があり、新たな出会いも生まれています。

人生に無駄なことは一つとしてない、そう思えるようになりました。

これからの自分に大いに期待しています。
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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