成長期の子供達にとって

昨日の私の著書に関するブログに、『ぴーすさん』からコメントをいただきました。

鍵付きで初めていただいたコメントでしたので、内容全文を掲載するのは控えさせていただきますが、全く問題になるような内容ではありませんので、できれば皆さんもコメントをいただける時にはオープンでお願いできればと思います。

ぴーすさんは四十代の主婦の方で、3人のサッカー少年のお母さんだそうです。

木崎さんの記事から私の存在を知っていただき、拙著を購入していただき一ヶ月ほど前から操体法を実践していただいて効果を実感していただいているそうです。

文章の最後に、この操体法は成長期の子供さんにも効果がありますかということが書かれていました。

そうですね、なんとなくこういう健康法的な内容は、ある程度の年齢となり、体のアチこちに支障を来たした中高年が読むものというイメージがあるのだと思います。

あの装丁とタイトルに目がいって、中高生が気になって買ってしまいましたというのは多分ないと思います(笑)

しかし現実には、そういう子供達の中に、すでにそういう症状を訴える割合が増えていることは間違いのない事です。

以前、つくば市でサッカースクールに通う子供達の保護者の方々を相手に講演をさせていただいたときにも、たくさんのご相談を受けました。

スポーツ医学が進み、トレーナーと呼ばれる人間が増えても、私が知る限りの20数年前と状況は全く変わっていなかったことはこのブログでもすでに書きました。

トップアスリートに対してはそれなりの進歩はあったのでしょうが、次代を担う子供達にはその恩恵がほとんど届いていなかったということになります。

ではどこに問題があったのでしょうか。

指導者は、預かっている選手やチームが結果を出すことで評価をされ、勝つための指導に終始していることが一番の原因だと思います。

もちろんそれを目指さない指導者はいないでしょうし、勝たなくてもいいというチームに子供を預ける保護者も少ないでしょう。

そうした環境の中で、もしボランティアでもトレーナー的な役割の方がいたとしても、本来の仕事が全うできるか疑問です。

もちろんいないよりはずっといいと思うのですが、指導者が本当に信頼してくれて、子供達や保護者からも信頼され、本当の意味でサポートができる環境でなければ意味をなさないと思います。

そういうところに全く興味を示さず、怪我をしたら痛いところがあるのなら練習に来なくていい、そうとしか言わないような指導者の元にいたとしたら、なんとか内緒で治療をし痛みを我慢してでも練習に参加してメンバーに選ばれたいと思うのが普通になってしまいます。

成長期の一番大切な時期に無理をしたことでその後のスポーツ活動に支障を来たしたり、子供ながらにその理不尽さに気づき、大人の都合でやらされているスポーツに納得出来ずにやめてしまうという例もたくさん見聞きしてきました。

そういう旧態然とした環境の中で、ご自分の子供を守ろうとするならば、一番間違いないのは保護者ご自身が勉強することではないでしょうか。

実は昨日の夜遅く、西本塾の参加申し込みのメールが届きました。

まさにそういう親子お二人で参加していただけるそうです。

親が勉強するといってもどこで誰に聞いたらいいのかわからない、おっしゃるとおりです。

私はそういう存在にもなりたいと思っています、ですから昨夜の申込みメールはとても嬉しかったです。

お父さんが競技を始めた時のコーチ役だったそうで、子供さんの環境が変わってしまい、現状行き詰まってしまっている状況を、二人して打破したいという真剣な動機が書かれていました。

しっかりお応えしなければなりません。

もう20年も前ですが、サンフレッチェが選手教育の一環で、有名な長距離の指導者を講師で招いた時、待っていただく時間を私が応接する係りになったことがあります。

選手としても活躍され名前を出せば、おそらくどなたでも知っている有名な方でした。

私がトレーナーであることがわかると、自分のチームではできるだけトレーナーとは練習の内容等は話をしないように指導していますと言われたのです。

意味を尋ねると、選手がトレーナーに依存してしまい、指導者や練習内容に対する不満のはけ口になって、気持ちが逃げてしまうから、体を触ってもらう時はできるだけ体のこと以外は口にしないように指導しているとのことでした。

そういう考え方もあるのだなと、トレーナーとしては寂しい気持ちになりました。

ではコーチっなに、トレーナーってなにという問題です。

全てスタッフは選手のためチームのために働いているのです。

お互いが理解し尊重しあってこそのスタッフではないのでしょうか、まだまだマッサージをする人という感覚が抜けていなかったのでしょうね。

私も一時トレーナーと呼ばれることに違和感を感じていました。

トレーナーという言葉が出た瞬間に、手でモミモミする形を作り、これねと言われることがとても嫌だったのです。

それと職業がトレーナーと言っても理解してもらえず、どこそこチームのとか、なになに選手のトレーナーさんねと、必ず所属が先に来るのです。

私はトレーナーで、今どこそこと契約しています、と言って胸をはれる時代がいつになったら来るのだろうと、いつも思っていました。

それは時を待っていてやってくるものではありませんでした。

あの人は選手のためチームのためなんでもやってくれる頼りになる人だと、認めてもらうしかなかったのです。

ある意味監督よりもたくさんの仕事をしなければならないかもそれません。

それくらいの覚悟を持って仕事をして、やっとどこそこのではなく『一職人トレーナー西本直』として認めていただける存在に近づいていると思うのです。

相手がプロの選手であろうと、小学生や中学生の子供さんであろうと、真剣に取り組む姿勢さえあれば私の出番はいくらでもあると思います。

保護者の一方的な思いでスポーツをやらせたり、ケアを受けさせるのでは効果はありません。

そういう意味でも、昨夜申し込んでいただいた親子には、私自身お役に立てるであろうと期待しています。

一番最後になりましたが、操体法は老若男女まったく関係ありません。

自分の体と対話し自分の体を知ること、これに勝るコーチングもケアもないと思います。

いかがでしょうか、お試しください。
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Comment

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こんばんは。
質問に早速答えていただきありがとうございます。
早速息子と一緒に実践できればと思います。

少年サッカーの現状は、まさにおっしゃるとおりです。
息子の所属している町のサッカークラブでも、ボランティアでやっていただいているお父さんコーチは、自分の子供がいるせいなのか、体のケアよりも、精神論でがんばらせてしまうという感じです。
チームメイトのお母さまでダンスやエアロビクスのインストラクターをされていて、Jリーグのジュニアユースへトレーニング指導にも行かれている方がいらっしゃるのですが、その方からコーチ陣へ何度か準備運動やクールダウンや家に帰ってからのストレッチなど、体のケアについてアドバイスされたそうなのですが、なかなか指導に取り入れてもらえず、高学年になり怪我も増えてきて、業を煮やしたお母さんたちがコーチにお願いして、直接そのインストラクターの方から子供たちに指導する機会を設けてもらい、その方の監修のもとトレーニングマニュアルをつくり、お母さんたちで情報を共有しました。
小学生なので、本人たちはまだ自分の体のケアに関心が薄く、やはり親が主導でやらないとなかなか実践は難しいなと感じております。
ただ、試合のあった日にちゃんとストレッチをしてマッサージをすると、はっている筋肉を感じたり、早く回復することは実感できているようなので、将来親の手を離れたときに、自分で意識して体と向き合っていけるよう習慣化していければなぁと思っています。

息子はサッカーに対しても体を鍛えることに対しても、今はまだまだ意識が低いのですが、西本さんの理論を理解することは一生の宝になると思いますので、いずれ中学生・高校生になって真剣に取り組むようになったときに、西本塾にお邪魔できればと思います。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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