広がりが気になります。

三回目の西本塾に備えて、資料の見直しをしています。

二回目の最後に、参加者の皆さんお一人ずつから発言していただいたビデオを改めて見ていますが、皆さんの熱気と本当にやって良かったなという、私自身の満足感のようなものが伝わってきます。

このブログに書きつづった内容や、この最近感じたことを含め、少しでも多くに方に伝えることができるようにと、手探りで始めた西本塾ですが、様々な立場でそれぞれ求めているものが違う方々を相手に、どうなることかと思っていましたが、とりあえず皆さん成果を持ち帰っていただいているようです。

前回からは実技として、歩くこと走ることという、人間として最も基本となる動きを、既成概念を捨てていただき、私の考える自然な無理のない体の使い方を体験していただいています。

最初は首をかしげ、説明に対してのイメージすら持てないという顔をしていた皆さんが、1時間後にはまったく違う表情に変わっていくのを見ているのは、失礼ながらとても楽しい出来事でした。

これが当たり前、そう思っていることは世の中にたくさんあると思います。

みんなと同じことをしていれば特に困ることはないし、それ以上の何かがあるとも思えないでしょうから、その当たり前でないことが、目の前で当たり前のことに変換されていく過程は、言葉や理屈で説明できない不思議な感覚があったと思います。

ただ、一度体験し体が納得してしまえば、今度はそれが当たり前で、そうでない動きの人を見た時に違和感まで覚えてしまうことになり、それを表に出してしまうと変人扱いされてしまう結果になってしまいます。

そういう意味では私は普通ではないわけで、あまり身近にはいないタイプの人間に分類されてしまうのでしょうね。

組織はあまりそういう人間を好まないようなので、これから先に私が組織の一員となることはないのかもしれませんが、私と同じちょっと変わった発想をする仲間を増やしていこうと思っています。

過去2回の参加者と、個別にお越しいただいた方を含め20数名の方々に、私の考えを伝えてきました。

まだそれほど時間がたっているわけではありませんが、その後みなさんがどのような形でそれを生かし、またどういうことが新たな疑問として湧いてきたのか、聞いてみたいと思います。

3月には一度参加していただいた方を対象に、深めるためのコースを行うつもりでいますので、深めるためのテーマとして、どういうことが知りたいのか、そういう意味でも参加していただいた方のご意見がいただければと思います。

また私の伝えていることは、操体法もどきだったりOTT(オクタントトレーニング)やFBT(フライングバックトレーニング)などと名前を付けていますが、型にはめてこうでなくてはいけないと言っているわけではありません。

何のために行うのか、どういう意味があるのか、その動きの前の前を理解していただくことが一番の目的です。

なんとか式を学びました、なんとか法をマスターしました、そんな枝葉の問題ではなく、根本である体の仕組みを本当に理解していれば、それらはすべて同じもので、角度を変えたりアプローチの仕方を言っているのだということが分かるはずです。

テクニックを勉強するのではなく、体に仕組まれたからくり、法則を知る努力が絶対に必要です。

さて、何回か取り上げていただいた、1対1の局面での強さを身に付けるための体の使い方ですが、さすがにまだ言葉に落とし込んで、こうやってくださいと言える表現はできていません。

1度体験していただいた方に対しても、補足的にこれを読めばより深く理解でき、身に付く速度が上がりますという表現にも達していません。

水分が60%を超える皮袋の柔らかさを生かして、固い物の衝突のエネルギーを吸収分散しましょうでは、抽象的すぎてさすがに理解してくださいとは言えませんから。

さらに、そうやって上手に受けられるようになった相手に対して、確実にそれを押しのけていくにはどうすればいいのかという疑問が出てきます。

まさに盾と矛、矛盾という言葉の語源の状況が生まれます。

体格差がそれほどなければ、立ったままの腕相撲で、両手を使われても私の方が勝ってしまうという現実も、単純に背中の伸筋を使っているだけですよという説明では、納得していただけるわけがありません。

自分にとっては当たり前で、「こうやればこうなりますよ」で済んでいたことを、理解して再現できるようになってもらわなければならない、難しいことを始めてしまいました。

2回目と同じ内容で行うつもりの3回目ですが、この2か月の間に経験した、新たな選手の指導から感じたことや、自分の中での変化、改めて自分のやり方に自信を深めたことなど、少しずつ中身を充実させていけるような気がしています。

まだまだ時間があるので、さらに検討し、準備していきたいと思います。
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Re: 身体を動かす幸せ
私が見ようとしているのは物事の本質、枝葉の問題ではなく、土の中に埋まった根っこのまた根っこの部分です。

だから、それを見ようとする人にとっては、見えるものはみんな同じもののはずなのです。

どこまで掘り返すかは、その人次第、誰が偉いとかそんな問題ではありません。

自分にとって必要だと思うところまで掘り返せばいいのです。

そう思って物事を眺めれば、スポーツの種目の違いも、日常生活の動きも、結局は同じ根っこから生えた枝葉の問題でしかありません。

ご自分のため、息子さんのため、そして周りの皆さんのため、私が掘り返したところでも別のところでも、何度でも好きなように掘り返して楽しんでください。

それ以上でも以下でもない、ただそれだけです。
  • 2014-02-09│15:31 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
身体を動かす幸せ
第2回西本塾に参加させていただいてから、約2か月経ちました。
広がりという面ではまだまだですが、今まで体を枠にはめて運動し、何かしら窮屈な感じでしたが、とにかく体を動かすことが心地よく、そのことが実に幸福に感じています。

まずは、自分自身の動きづくりの変化について。
週に2日ほどしか自分のランニングはできませんが、西本塾で体験した走法をもとに、さらに自分なりに意識しやすいポイントがないか、もっと楽に走れる感覚はないか、試行錯誤しています。そのような中で、伸筋重視、8方向への動きの連鎖、3・5・7理論の原則のうえでこう意識したら動きを引き出せるのではといった点も自分なりの感覚をつかみました。機会があればこの点についてもお話しできればと思います。

息子の変化について
西本塾の時はまだ太もものしこりのような張りがありましたが西本塾での身体の動きづくりなどを学んで実行したことで、やっと長いトンネルから抜け出せたと思います。
以前からYOUTUBEなどで短距離選手のフォームをよく見ていましたが、西本塾参加後は着眼点も変わってきて、前の前、奥の奥を少しずつ見れるようになりつつあるようです。そうした動画での研究や私がランニング中に感じた上記のような感覚もとりいれながら、自分の動きづくり・感覚に落とし込む作業を試行錯誤しています。いずれにしても、身体の動きの原則を知っていることで、気持ちよく動けるようになっていると思います。
オクタントトレーニングに関しては、息子は幸いにも西本塾の際に本家本元の実技を受け体験したことで、うまく連動させながらできていると思います。私の方は動きの方向を示すだけで、受け止め方、引き出し方まだまだです。

広がりについて
小学生の陸上クラブでの指導では、これまでウォーミングアップ時のドリルの際には「ここを動かすためにここは固めて...」といった指示を出していましたが、子どもたちをもっと自由に動かしています。よく見ていると枠にはめない子どもの動きは実にしなやかで、指導のつもりが悪影響を及ぼしていた面もあるのかな、と感じています。
そんな中で困っていることが、子どもたちにフライングバックをさせようにも、まずほとんどの子が基本姿勢となる前傾姿勢がとれず、腰からグニャっと曲げてしまう動きしかできません。まずはどうやったら背中のアーチを維持したままでの前傾姿勢を導くか、それができない何か原因があるのか悩んでいるところです。
小学生の話とは別になりますが、私がランニング中に知人に会い、しばらく一緒に走っていると、私の走法が以前と変わっていることに気づかれました。そこで西本塾での話を走りながら、かいつまんで伝えたところ早速その方も実践され、その成果があるのかどうか、ここのところ自己ベストを立て続けに更新されています。
冒頭にも書きましたが体を動かすことの幸福感。これは競技者だけでなく健康づくりのために体を動かしている人にこそ、もっと伝えられたらいいと思います。何の資格もない私は伝える相手もほとんどいませんが、機会をみてじわじわと伝えていきたいと思っています。

最後に西本さんが「自分が見ている風景と他人が見ている風景が違う」と書かれていましたが、最近いろいろ本を読むと「あ、ここは西本理論と結局一緒だな」ということに出会うことが多々あります。また、息子の太もものしこりについて、知人の医者を通じて、そのまた知人のスポーツ整形外科医に話を伝えたところ「そんなものしっかり動かせばいい。」といった西本さんがサッカーの現場で行われていたような趣旨のことを言われたそうです。知人の医者の知識としては常識外?の意見にびっくりしたそうですが、そんなところにも西本理論が決して異端ではなく、結局は最終的には行き着くところなのではないかと感じています。今後もこれがスタンダードになるよう、私ができることを私の立場でやっていこうと思います。
  • 2014-02-08│10:08 |
  • 西本晴雄 URL│
  • [edit]
Re: 臨床での実践
大橋さんコメントありがとうございました。

豊富な臨床経験に、私がお伝えしたことを参考にしていただき、こうしてさまざまな形で応用していただけていること、とても嬉しく思います。
このコメントを見ている同じ立場の方々に、大きなヒントになる内容だと思います。
「背中で立つ」良い言葉ですね。
いきなりではなく、一つずつ積み重ねていく絶妙な手法に、患者さんの信頼も厚いものになっていくのだと思います。
奥さまからも変化を指摘されたようですが、最も身近な方だけに大橋さんの変化を肌で感じられたのでしょうね。
誰のためでもない、すべては我々を信じて足を運んでくださる方々のためです。
良いものはどんどん取り入れて、自分の仕事に誇りを持って取り組んでいきましょう。
またお会いできることを楽しみにしています。
  • 2014-02-07│22:03 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
臨床での実践
第二回西本塾に参加して、翌日から試行錯誤しながら、臨床の場で教えて頂いた事を実践しています。
実践して良い経過の患者さんのお話しをさせて頂きます。

60代後半の女性、主訴は左右膝痛(特に右)、変形性膝関節症で、初検時の右側ROMは100°くらいでした。
このくらいの年齢の方は、電気治療やマッサージのみを求めて、リハビリなどの自助努力を避けたがりますが、この患者さんは私の治療に、1月初旬から現在まで付き合ってくれています。
大雑把に治療内容をいうと、操体法と広背筋のトレーニングです。
操体法で、余計な力みを無くし、または上手く力を入れられない箇所を意識させ、身体全体をバランスよく使える様に促します。
操体法は以前から治療に用いていましたが、西本流を取り入れ、更にバージョンアップしました。

以前と違うのは、今まで行ってこなかった広背筋のトレーニングです。
まず患者さんには、なぜ膝の疾患に対して、広背筋を意識すべきなのかを説明します。
「下肢で踏ん張っているから、いつまでも膝は自由になれない。膝の負担を軽減するには、広背筋にその負担を振り分ければ良い」
といった具合にです。
いきなりフライングバックは無理なので、まずは伏せて寝た状態から、肘立てで上体を反らせて、背中を意識させます。
それが出来たら、腕立てで上体反らしをさせます。
次の段階は、立位でダンベル(当院では2kgを使用)を頭部の後ろで持たせます。
これを肘、肩に力を入れず、背中で背負う様に意識させます。
また、1mほどの塩ビパイプを用いて、バックプレスをさせます。
この時も、肘、肩の力でなく、背中に力を入れる様、指導します。
バックプレスは、肩の力で行うと、肩の高さまでしか下げられませんが、背中を意識すると肩甲骨下端まで下げられるので、患者さんは驚きます。
これらをクリアしたこの患者さんは、今ではフライングバックを行う事が出来ます。
同時に「背中で立つ」感覚が、体感出来てきました。
膝への余計な力も抜けて来たので、痛みは軽減、右膝のROMも向上、立位で膝を高く上げられる様になったと喜んで頂けています。

最近、治療院の受付等を手伝ってくれている妻から、「広島に行ってから自信を持って施術出来てるね」と言われました。
事実、私のなかでモヤモヤしていた事が、12月の広島でかなりスッキリ出来ました。
残念ながら3月は広島へ行けそうにありませんが、まだまだ西本先生から直接ご教授頂きたい点が、日々湧き上がっています。
次のチャンスに是非、伺いたいと思います。
  • 2014-02-07│20:51 |
  • 大橋浩太郎 URL│
  • [edit]
Re: 奮闘中
神野さんの奮闘ぶりが目に浮かぶようです。
やってみなければ分からないことが、たくさんあると思うし、やればやるほど深みにはまるのも体に興味を持った人間の、共通して辿る道だと思います。
私もある選手と二人三脚で工夫し形にしていったものです。
是非その方と神野さんのOCTを作り上げてください。
3月には深めるコースを行う予定ですので、よかったらまた参加してください。
  • 2014-02-06│22:56 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
奮闘中
自分は、西本理論を広めるとこまでは、いってませんが、週1で来てるフットサル愛好家の患者さんと、オクタントトレを練習中です。
真似事位ですが…。西本塾の話から身体の使い方を興味深く聞いてきて、相方も武道も経験者らしく、動きとはと…。共通の認識の中互いに連動を意識して意見交換しながらやってます。動きの前の前。身体のしくみ。操体法。西本理論などなど。キーワードが、繋がり体得できるのを楽しみにして奮闘中です!
  • 2014-02-06│22:33 |
  • 神野慎哉 URL│
  • [edit]

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月9・10日に予定しています。

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