基本的なメニューでも

体のことに興味を持ち、自分の体を実験台にしながら試行錯誤でトレーニングの効果について実証してきました。

私の指導の基本というかポリシーは、自分がやってみて効果を確認できたものを、目の前でやって見せるということでした。
それができなくなったら、この仕事はやめようとまで思っていました。

もうすぐ55歳ですが、ついこの間までグランドレベルでの走り方や身のこなしも、こういう意識でこうやって使うと、ほらねこうなるでしょという感じで、言葉の説明だけではなく実際に目の前でお手本を見せながら、選手にやってもらうという指導方法を取っていました。

競技レベルの、ましてや親子ほどに歳の離れた選手たちに求めている動きを、この年齢になってやって見せるというのは正直大変なことではありますが、逆に言えば、私でもできるのですから、君たちができないはずがないでしょ、とプレッシャーをかけているところもあります。

そこにはたんなる筋力や柔軟性という、年齢とともに衰える要素はあったとしても、体の使い方という意味できちんと理解し継続してくれれば、私でもできるんだから、君たちのようなレベルの選手たちにとっては、できて当たり前のことなんだよというメッセージが含まれているのです。

5年くらい前までは、お手本を見せるにとどまらず、選手と一緒に汗を流しトレーニングをしていました。

器具を使うトレーニングも同じです。

私ができるレベルを一日でも早く超えてほしい、私は普通の一般人にすぎないのだから、私を超えてくれなければ競技レベルの選手とは認めないよ、とできない選手にははっぱをかけていました。

そのための努力は日々頑張ってきましたが、だんだん辛くなってきたことは認めざるを得ません。

我々は生まれてから1年くらいすると立って歩けるようになります。
誰かに歩き方を教えられたわけではありませんが、ちゃんと歩けるようになります。

そのあとも必要に応じて様々な動きを習得していきますが、日常生活に必要なレベルであれば、特別や指導を受けたり訓練をしなくても、それなりにできるようになります、3・5・7理論の1の間の収縮のみで。

しかし、他者との優劣を競うスポーツの動作に関しては、それぞれの競技動作を習得していくことのほかに、人間に本来備わっている能力を、できる限り余すことなく発揮し、さらにその動作にスピードやパワーを加えていく、いわゆるベースとなる基礎体力を向上させることが、そのまま競技動作の向上に結び付くという事実があります。

32歳で独立しこの仕事を始め、最初にトレーニングの指導を、仕事としてやらせていただいたのは、愛媛県の大洲市にある私立の「帝京第五高校の女子バスケットチーム」でした。

当時のヘッドコーチをされていた方から、ウエイトトレーニングには興味があるが、自分では経験がないので指導をしてもらえないかというお話をいただき、私も初めての経験でしたので、試行錯誤しながら一緒に指導をさせていただきました。

この最初の一歩がなければ、今の私はありません、魚本コーチには本当に感謝しています。

まだ自分の中での理論は今のように確立されていませんでしたが、任された選手たちを、とにかくケガをさせないように正確な動作を意識して、まずはトレーニングとはこういうものだよという感じの内容だったと思います。

週に一度か二週間に一度、学校に伺ってというペースだったと思いますが、生徒たちが私が行かない時にも熱心に取り組んでくれたおかげで短期間で効果が表れ、他校からあの学校は何を始めたんだと、恐れられたという話を聞きました。

25年くらい前の話で、今のように筋力トレーニングが一般的ではなく、ましてや女子のチームということで、いわゆる腹筋や腕立て伏せを、補強運動と称して行うことが関の山だった時代ですから、選手も私も初心者だったとはいえ、きちんと継続したことで想像以上の効果をもたらしてくれました。

最初に私が選手の前に現れた時は、まだ痩せていて見た目に威圧感はありませんが、見た目よりは力があるなという程度で、実技よりも説明が上手なやさしいお兄さんという風に思われたかもしれません。

選手たちも、何をやらせられるんだろうとやはり不安そうでしたが、回数を重ねるうちにトレーニングの楽しさが分かってくれたようで、こちらも通うのが楽しくなりました。

そのうち、同じ高校の硬式野球部の選手たちが、雨の日など同じ体育館でトレーニングをするとき、女子がこんなことをやっているのかと興味津々で、自然に野球部も指導するようになっていきました。

このブログでもすでに書きましたが、この年代はまだ成長期ですので、負担をかけすぎずにうまく指導ができれば、言葉は悪いですが、やったもの勝ちという感じです。

入学してから高校3年生の夏まで、実質2年と少しの間になりますが、トレーニングを行わなかった選手との差は歴然となります。

それも本当に基本的なところだけをしっかり押さえるだけでいいのです、やらない手はないと思います。

しかし、この時期に今私が考えている理論に基づいたトレーニングを行ってくれれば、次のステップに進んだ時にこそ本当にその効果を実感できるようになると思います。

実際に、高卒大卒にかかわらず、私が指導を受け持ったチームは、まったく一からの指導をしなければなりませんでした。

一つ手前の段階でこういうことをやってきてくれれば、現場の指導者は本当に助かるでしょう。
とはいってもその理論を知っている指導者はほとんどいないのですが・・・。

こうして発信していることが、いつか心ある人たちの目に留まり、ジュニアの育成に私の理論がお役に立てるといいのですが。
スポンサーサイト

Trackback

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
西本塾を深める会を9月10日(日)に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。

最新記事

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR