真剣に向き合うということ

今日は久しぶりの完全オフ、ゆっくり休みたかったところですが、長女の家に生まれて2か月の男の孫の子守に行ってきました。

長女は地元の音大に通っていた大学3年時に、若年性パーキンソン病の宣告を受けました。
小学校3年生から続けてきたトロンボーンを続けたいという夢を奪われましたが、結婚し5歳になる長女と2か月の長男の母として、日々病気と向き合いながら一生懸命生きています。

そんな長女に医療系の大学から講演の依頼があり、年に一度学生を相手に、難病を抱えながら生きていくことの実像を伝えています。

今日はその間赤ん坊の子守をして、幼稚園から帰ってくる長女の遊び相手をするため、家内と二男の三人で出かけていきました。

昼前には着いて昼食の食材の買い物に行き、みんなで昼食を食べた後、夕方までの時間、本来の目的は二人に任せ、私はほとんど横になって寝ていました。

自分が思っている以上に疲れているようです、一昨日の夜は突然太腿や腕にじんましんができてかゆくて寝られず、今朝病院に行きましたが、原因は疲れとストレスではないかという診断に、確かにそうだよなという気持ちと、これくらいで疲れてしまうなんてやっぱり歳なのかなと、少しさびしい気持ちにもなりました。

私は自分のやっている仕事を、生活の糧を得るための手段だとは思っていません。

たまたま自分に合った仕事に出会い、自分以外に代わることができない特別な能力を身に付けてきたという自負があります。

個人やチームに対するトレーニングの仕事も、一般の方の痛みに対応する仕事も、その時間をこなすという感覚はまったくありません。

その時間だけではなく、それぞれの人間に関わっている限り、常にそのことが頭にあり、目の前で向き合っている時には、自分が納得できる指導と結果を求めて真剣勝負が続きます。

今行っている西本塾や深める会では、さらにその思いが強く、準備期間から当日最後の最後まで、強い緊張感が続きます。

この緊張感というかストレスは、チームに関わり勝った負けたの毎日よりもずっと大きいような気がしています。

チームの結果には、どれだけ自分が大きく関わっていたとしても、周りはそれほどの影響力を感じてはくれませんし、現実勝ち負けにどれだけの責任があったのかと言われれば、自分が感じているほどではなかったかもしれません。

西本塾に参加してくれている皆さんに対しては、そういうチームスポーツに関わっていた頃の何倍もの責任と重圧を感じています。

皆さんそれぞれが真剣に私から何かを得ようとして集まってくださっています、それぞれの人生のあみだくじに、私がたった一本の横線を引いたことで、これからの人生にどんな変化が起こっていくのか、勝手に過大な責任を感じてしまっているのです。

ですからたんに技術や理論をお伝えする講習会を行っているつもりはありません、きちんと気持ちが向き合わない人に対しては厳しい言葉を投げかけることもありますし、思いが伝わらないと感じた時には、自らの力不足にがっかりしてし、終わった後の疲労感も半端なものではありません。

そんな中で、西本塾に親子で参加していただき、さらにはお父さんが先週の深める会にも参加していただいた、福山市の西本さんから頂いたメールをご紹介したいと思います。

福山の西本です。

 先日の深める会では大変お世話になりました。
 人間の動きの、より根っこの部分の理解度が増したように感じます。(サッカーボールの投球ドリルでは思わず速球を投げてしまい申し訳ありませんでした)

とは言いながら、自分の身体で理解を深めながら、人に確実に伝えていくかは一朝一夕にはできません。
ですが私自身が陸上経験が少なく、かつ特に指導を受けて来なかったからこそ、妙な陸上界の常識にとらわれることなく、人間の身体の原理原則に沿ったトレーニングを粘り強く伝えていこうと思います。

 さて、息子の泰己ですが12月の西本塾参加以降、段階的に動きづくりの根本からやり直して6か月が経ちました。
 12月の受講時は、もう泥沼の底とまではいきませんが、もがいてももがいても這い上がれない状態でしたが、あれから少しずつ階段を登ってきて、昨日の福山市総体で追い風ながらようやく100mが11秒7を記録し、これまで追い抜かれてきたライバルたちと少し肩を並べることができるようになりました。

 親バカではありますが、着実に西本塾で学んだことを2人3脚で取り組んだことが活かされているように思います。
 ウォーミングアップ会場での私たち親子の準備風景(操体法からオクタントトレーニング、フライングバックをした後に股関節上下ドリル....というパターン)は、他から見ると独特で、奇異にみられているかもしれませんが、そのうちお願いだから教えてくれという人も現れるでしょう!

 もがき苦しんでいる中で、西本さんにお会いできた幸運と、何より西本さんご自身の理論と情熱に感謝しています。
 これがなかったら、多感な時期の息子は心身ともに深い傷を負ったままになっていたことでしょう。

 今シーズンはまだ始まったばかりですが、これから県大会等続きます。
 やっと泥沼から顔が出せたところです、まだまだ楽しくステップアップしていこうと思います。


 息子の泰己君は初めて会った昨年の12月時点では中学1年生でしたが、私の話を聞く態度や吸収しようとする態度は、とても子供とは思えませんでした、かといって変に大人ぶっているわけではなく、自分の成長のために何が必要なのかを、お父さんと二人真剣に学ぼうとする姿は、こちらの方が背筋を伸ばさなければと思わせてくれる素晴らしいものでした。

 それがこうして少しずつ実を結んでいることをお知らせいただき、これ以上有難いことはありません。

 その道の経験者ではなかったからこそというくだり、まさにその通りです。
 陸上競技のアップはこうやります、サッカーはこう野球はこう、なぜそれを黙ってみんな踏襲しているのでしょうか。

 おそらくそのほとんどはまだまだ歴史も浅く、どこかで結果を出した誰かの真似をしているにすぎないでしょう。

 なぜそのことに疑問を抱かないのか、それが良いものであったとしても、もっと良いものがあるのではないかと考えることはできないのでしょうか。

 それが何となく行ってしまっていて、結果として故障を予防できていなかったり、良いパフォーマンスに結びついていないと感じるなら、まさに根っこを掘り起こす作業が必要なのではないでしょうか。

 私が平成8年に、社会人野球のチームを指導した時、そこで行わせたウォーミングアップやトレーニングは、他のチームから奇異な目で見られました。

 私はこのチームのこの選手たちにとって必要な能力を開発するために、絶対に不可欠だと思われる動きを組み合わせて考え出したものでした。

 それが10数年後、九州地区のあるチームと練習試合を行った際、マネージャーが、相手チームのマネージャーから、三菱広島さんのウォーミングアップのメニュー、うちのチームとそっくりですねと言われた時には、聞いていた広島の選手たちが思わず笑ってしまいました。

 このメニューを作った本家本元がいるチームに対して、知らないとはいえそんなことを言ってくるのですから、時代は変ったと思いました。

 私がどうのこうのではなく、社会人野球の世界でもそれがやっと当たり前になったのです。

 20年近く前に、北海道の名寄市にある名寄農業高校の教員をされていた早川先生に乞われて、軟式テニス部の選手たちに指導したオクタントトレーニングが反響を呼び広まっていったという話を、先日札幌に伺ったときに早川先生から伺いましたが、何事も革新的に取り入れていく先駆者があって、物事に変化が生まれます。

 陸上の世界でも、西本さん親子の取り組みが、いつか大きなうねりを生んで周りを巻き込み、いつか普通にみられる光景となるでしょう。

 私はそういう小さな花があちこちで咲いてくれることを夢見て、せっせと種を蒔いていく作業を行っています。

 私の種蒔きの方法は、機械には絶対に真似のできない本格的な手蒔きですから、どこまで体力が続きますことやら・・・。
スポンサーサイト

Trackback

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

最新記事

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR