体のどこを意識するのか

昨日久しぶりにゴルフに行ってきました。
久しぶりといっても、1か月半ぶりですが、1か月に一度は行きたいと思っているので、かなり空いたような気になっています。

コースは広島一の難コースといわれている、安芸高田市にあるリージャスクレストゴルフクラブ・ロイヤルコースです

姉妹コースのグランドコースには、今年も二度お邪魔しましたが、ロイヤルコースはほぼ2年ぶりくらい
一緒に回らせていただいたのは、このコースのクラブチャンピオンの経験もある、もう6年ほど前からお付き合いをいただき、現在も「操」で体の調整をさせていただいている〇下さんと、グランドコースの方のクラブチャンピオンの経験者である〇田さんのお二人でした。

普通に考えれば、私ごときの素人ゴルファーがご一緒させていただけるレベルの方々ではありません。

それが、〇田さんが身動きもとれないほどのひどい腰痛に苦しんでいたときに、〇下さんから、だまされたと思って行ってみなさいと、私のところに来ていただいたことがご縁となり、腰痛が改善しゴルフができるようになったらご一緒しましょうという約束を果たしていただき、3人でのラウンドとなった次第です。

2年前に、グランドコースの10番ホールを使って行われたドラコン大会で、私が305ヤードを記録したと自慢げにお話ししたことで、コースを熟知している〇田さんが、年齢も変わらない私が、あの左のバンカーをキャリーで超えたということにたいそう驚かれ、是非一緒に回って自分との距離の違いを、この目で見たいと言っていただきました。

あの時にはまさにドラコン大会の出場と、300ヤード超えという一大目標に向かって真剣に努力し、見事に目標を達成しましたが、本番の後しばらくは体中がひどい筋肉痛で、いかに自分が頑張ってトレーニングをしていたか、後になってじわじわと効いてきました。

その後コースを回る際には、これはというあたりが出ても、おそらくキャリーでは270ヤードが精いっぱいだったと思いますが、今回はせめてそのレベルのあたりを、〇田さんの目の前で見せなければと、かなり意気込んで本番に臨みました。

18ホール中何発かはそれらしいあたりが出ましたので、自分としても満足して終わることができました。

スコアの話題には触れていませんが、コースの難しさもさることながら、とにかくドライバーショットを振り切って遠くに飛ばすことを最大のテーマとして臨んだので、OBの数が相当あり、ここでスコアを発表させていただくのはご容赦願いたいと思います。

今回一つ気づかされたのは、途中で〇田さんが、私のOBボールを探していただいた時に、一緒に拾っていただいたボールをもらって使ってみた時のインパクトの打感が、自分が持って行ったものと大きく違い、フェースに吸い付いてから飛んでいく、いわゆるトランポリン効果というものが感じられ、ました。

距離も方向性も良いように感じられ、ボールの値段もさることながら、自分の使っているドライバーやヘッドスピードにあったものを選ばないと、飛ぶものも飛ばないし、真っ直ぐ行くものもいかないということを実感しました。

とくに私のように、ある程度ヘッドスピードがある人間には、それが致命的な失敗(OB)につながるということでした。

自分のことばかり書いてしまいましたが、今回のラウンドのもう一つの目的は、腰痛が回復しゴルフもできるようになった〇田さんですが、それ以前のようなスコアが出せなくなったという話を、先日ケアに来ていただいたときに伺っていました。

施術を通して、私から見れば、もう十二分に体を使ってスイングできるはずなのに、頭のどこかで体に対する不安が抜けきれず、ブレーキをかけていることに気づき、施術後、鏡の前でスイングを繰り返していただき、私の思う所を伝えて、頭と体の疎通を図れるように指導させていただきました。

その結果というか、アドバイスがどういう形でスイングに現れ、スコアに結びついていくのかを、この目で見たかったのです。

他の競技の選手にも言えることですが、画像診断ではもう完全に治っていると言われても、以前のような動きを取り戻せない選手がたくさんいます。

リハビリの過程に問題があることはもちろんなのですが、本人が意識していないレベルで、頭は体に対して抑制的にブレーキをかけてしまっていることがほとんどです。

とくに〇田さんのような、アマチュアとはいえ上級者になると、クラブとヘッドのフェースコントロールに長けているため、ある意味ごまかしてでも、ある程度のボールは打つことができてしまうのです。

しかしそれでは競技レベルのスコアに戻ることはできません。

その部分を何とか改善させたいというのが、私の目的でした。

ですからスイングそのものというよりは、スイングを構成する体自体の動かし方を、私の視点で分析したかったのです。

話が戻ってまたまた言い訳になりますが、私自身のことは二の次でスコアな ど全く気にしていませんでし たから、それもティーグランドは、普通は使用しないフルバックから打ちましたので(笑)

そして始まったラウンド、最初はぎこちなさを感じたものの、「操」でアドバイスしたことを、改めてラウンドしながら指摘し、〇田さん自身では言われたことをやっているつもりでも、私や〇下さんから見れば、もっと体を捩じる動きができるはずだということになり、少しずつ思い切ったスイングを取り戻していきました。

後半のインコースに入ると、おそらくこれが〇田さんのゴルフであろうという、小気味の良いスイングから繰り出される力強うボールが、ドライバーもアイアンにも見られるようになり、さすがというスコアでまとめられました。

ご本人も満足していただいたようで、一時はゴルフができなくなるのではと落ち込んでいたのが嘘のように、来年の公式競技に向かって思いを巡らしている様子でした。

ラウンドの後、お茶を飲みながら話をしましたが、ここで体の動きに関して興味深いやり取りがありました。

私のアドバイスは、一言でいうとバックスイングで胸とお腹を、飛球線後方に置いた鏡に対して、正対させるところまで回してくださいと言うものでした。

身体に対する不安はさることながら、結果を求めるあまり飛球線方向にばかり意識がいってしまい、いわゆる手打ちになっているから、まずはこれ以上回せないという所まで体を回して、ここまで回しても体は大丈夫なんだということを頭に納得してもらいたかったのです。

気持ち良くボールを打ち、納得のスコアで回ってきた後、ご本人の口から発せられた動きの意識は、「とにかく肩を回そう」この一点だったというものでした。

ゴルフのスイングはアドレスから動き始めれば、あとはそれこそ一瞬の出来事です、あそこをどう動かしてここをどう動かしてなどと考えている暇はありません。

その中で、後ろを向くほど体を回してくださいと言うアドバイスを受け、〇田さんが意識したポイントが、肩ということになったのです。

ここに実は大きな落とし穴があるのです。

ゴルフを長くやっていて、〇田さんのような上級者になると、アドレスからの始動はヘッドからか、左肩からか、はたまた下半身の膝や股関節かといった、レッスン書に書いてあるような既成のイメージが染み付いています。

おそらく今回はその中から左肩を回すというイメージとリンクさせたのだと思います。

しかし私はそこに落とし穴があると指摘しました。

肩という言葉のイメージに固執してしまうと、もしまたバランスが悪くなってうまく当たらなくなった時に、下半身との連動が損なわれ、上半身の方だけに意識がいってしまうことになるからです。

こうなると上下の捻転という力を使うことができないため、飛距離をロスし方向性にも狂いが生じてしまいます。

私のようなレベルのゴルファーなら問題もそれほど大きくありませんが、一打を競う競技となるとこの問題は避けて通ることはできません。

だから私は、せっかく上機嫌な〇田さんに対して、「まだまだ体のことを専門的にお話ししてはいませんが、体を動かす時の意識はできるだけ体の中心に近いところを一点意識してください」という言い方をしました。

するとすかさず、「それは体幹ですか」と返ってきました、体幹トレーニングという言葉が一般の方の中にも浸透してしまったのですね、体の中心といえば体幹、大事なのも体幹と言葉のイメージが先行してしまっているのです。

言っている〇田さん自身が体幹という言葉の意味を理解していないのは話の流れですぐに分かりましたが、たぶん一般の人同士でならこれで会話が成立し、「そうだ体幹を回すんだ体幹を鍛えればいいんだ」で終わってしまうのでしょうね。

これではあまりにもアバウトすぎて、どこをどう動かしたらいいのか、会話している当事者同士でも共通認識が持てるポイントは見つからないと思います。

私が指摘したポイントは臍です。

難しい理屈は別として、右足の裏で地球を回すイメージから始動し、臍がこれ以上回せないという位置まで回せば、間違いなく肩はしっかりまわって、下半身と上半身の捻転差はマックスになります。

肩を回すの意識では、臍が回っていなくても構わないことになってしまいます。

〇田さんが本気で私のところでトレーニングを積み、体の仕組みや働きをもっと理解していただければ、また違う説明の仕方が出てくるかもしれませんが、今は臍が回りきっているかどうかが〇田さんのスイングとスコアを決めるキーポイントになると思いました。

同じようなことでアドバイスを必要とする人がいたとして、昨日の会話も傍で聞いていたとしても、それがそのままその人に当てはまり、改善ができるとは限りません。

やはり体をみて話を聞いて、実際に見なければ分からないことはたくさんあります。

もしかしたら「肩を回してください」と言ってあげた方がいい人もいるかもしれません。

なぜだか私は、人間の体の動きを見て、ああだこうだと考え、こうしたらこうなる、こうするべきだ、何という言葉で伝えよう、どんなトレーニングをすればもっと良くなってくれるだろう、そんなことばかり考える人間になってしまいました。

願わくば私自身に対して、客観的なアドバイスをして、ゴルフがもっとうまくなってスコアが良くなるように、もう一人の私がいてくれたらと思います。

賢明な皆さんは、この話が一ゴルフの動作改善にとどまらず、様々な競技の動作や、故障明けのリハビリそしてトレーニングに応用される内容であることに気づいていただいていることだと思います。

そういう見方をしていただければ、私の話の中にはいろいろヒントになるものがあるかもしれません、それぞれの感性で探してみてください。
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Re: お久しぶりです。
野次馬根性を忘れず、面白がることではないでしょうか。
私が何かを考えたからといって、それが直接誰かの役に立てるわけではないとわかっていても、考えることが楽しいから続けてきたのです。
その繰り返しのなかで、ほんの一握り、誰かが面白いと思ってくれ、役に立つとも言ってくれました。
それこそお金にもならないことばかり色々考えて来たものだと、我ながら思っています。
気楽にいきましょう!
  • 2014-09-01│22:28 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
お久しぶりです。
これが、理解出来る様になる為に日々思案です❗️
  • 2014-09-01│21:45 |
  • 神野慎哉 URL│
  • [edit]

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
西本塾を深める会を9月10日(日)に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。

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