サッカーとの関わり

昨夜の、新生サッカー日本代表とウルグアイとの試合、リアルタイムでテレビ観戦しました。

ツイートもしましたが、私の視点は戦術やボールを扱う技術といった、本当にサッカーが好きだったり、経験者だったり、現在関わっている人たちの様な見方はできません。

その代り、個人個人の動きそのものや、チーム全体の流動的な動きなど、おそらく普通の人があまり気にしていないような部分ばかりを見てしまっていると思います。

今流行の言葉(もう古いかもしれませんが)、「NO なんとか NO LIFE」に当てはめると、なんとかの部分に「FOOTBALL」がぴったりのサッカーフリークの方は、ものすごくたくさんいると思います。

残念ながら、今の私にはその部分にぴったりくる何かがあるかと言われれば、浮かんでくるものがありません。

私とサッカーの出会いは、学生時代の体育の時間を除けば、まさにJリーグ開幕を直前に控えて、サンフレッチェ広島からのオファーをいただき、故郷宇和島で開業していた治療室をたたんで、広島にやってきたその時でした。

ボールも満足に蹴ったことがなく、サッカーの何たるかも全く分からないままに、自分の専門である人間の体を通して、サッカー選手をそしてチーム全体を見てきました。

3つのクラブで仕事をさせてもらいましたが、組織の中にいる立場の時にも、一歩引いている部分があり、組織を離れた今も、完全に外野から見ているというよりも、中にいる時のような見方をしたり、結局私の見方はどんな立場に居ても同じなんだと思います。

昨年シーズン途中でクラブの仕事を離れた時には、もう二度とサッカーに関わることはないだろうという気持ちと、もっと言えばもう二度と関わりたくないというくらいの気持ちになりました。

それが、スポーツライターの「木崎伸也」さんとの交流で、サッカーに対して別の視点を持つようになりました。

もしかしたら、この部分の私の能力に、もっと早く自分で気付いていれば、過去の私が積み上げてきた能力に期待をされてオファーを受けたわけですが、もっと別の角度から選手個人やチームのために役に立てたのではないかと思います。

ただそのことも、私が考えていることくらい、何年も何十年もサッカーを続けている人間たちが気づいていない、知らない訳はないと、勝手に思い込み、あえて言葉にしなかったということでもありました。

それが実際にはそうではなかったということです。

先日行った西本塾に参加していただいた方の受講動機に、サッカーの指導者として活動するためにはライセンス制度があって、基本的なボールの扱いや練習方法、また戦術的なものまできちんとした指導体制が整っているのに、どうして私がブログに書いているような、体そのものの扱い方や能力向上の方法を指導してもらえないのか、ということを言って来てくれた人がいました。

他にも、指導された通り一遍のことを続けているだけで、本当に指導者として選手のために全力を尽くしていると言えるのだろうか、という自戒を込めた意見もありました。

もし、スポーツドクターと呼ばれている方や、Jチームのトレーナーたちが講師を務めた講習会があったとしても、まさに教科書的な内容になり、心ある方々が満足できる内容になるとは思えません。

私がそういう方々の受け皿になっているとは言いませんが、二日間の終わりに発表していただく意見には、「こういうことを知りたかった、なぜこういうことが公に行われないのか」と、言ってくれる方もたくさんいました。

なぜ皆さんがそう思うような内容の話を私ができるのか、それは私がサッカー命の人間ではなく、まさに中でもなく外でもない立ち位置でサッカーに関わってきたからだと思います。

こうして私が、体作りではない、動きづくりのトレーニングの大切さを、ブログやツイッターで書き綴っても、実際の現場に活かされているとは思えませんし、届いているかどうかも甚だ疑問です。

ただ私の考え方を知っていただいた方々には、私の考えていることや発想そのものは、受け入れていただいている方も多いと思います。

ほんのわずかな数ですが、現役の選手や指導者の中にも、私の考え方に共鳴してくれている方もいます。

そして競技のジャンルに関わらず、西本塾を通して学んでいただいたことを、それぞれのフィールドで実践し、理論の正しさを証明していただいている方々もたくさん出てきています。

わがままを言わせていただいて、具体的に何が一番やりたいかと言われれば、やはり野球の投手の指導をしたいというのが本音ですが、私一人が指導できる範囲などたかが知れたものです。

ここまで真剣に体と向き合ってきた証として、様々な競技に私の考え方を活かしていただくことの方が、誰かのためにという思いは大きく広げていけると思います。

今思っているのは、この一年に渡って様々な選手の動きをテレビやユーチューブの画面を通して見続け、自分がこれまで考えてきたことが間違っていなかったことを、改めて確信してきたつもりですが、それを実際にこの目で生で見る機会を作れないものかと考えています。

何を今さらという部分もありますが、もしこの目でそういう選手たちの動きを目の当りにしたら、どんなふうに見えてどんなふうに感じるのだろうという部分に関して、自分でもとても関心を持っています。

先日のブログで、中学校一年生の競技ゴルファー君のことを話題にしましたが、画面の中の平面の動きでは分からない多くのことを、目の前で見せてもらえたことで、たくさんのことに気づかされ学ばせてもらいました。

同じことが、サッカーであれ他の競技であれ、言えると思うのです。

トップリーグの選手たちでなくとも、育成年代から含めて、日本人の体とどこが違うのか、その体を使って動く彼らの動きは、本当に我々には真似のできないものなのか、この目で確かめてみたい気がしてきました。

それはサッカーに限りません、見られるのであればどんな競技でもいいから見て歩きたいのです。

現実には、一人であっても数日間をかけて海外旅行をする余裕はありませんし、どこに行けば何が見られるというあてもありません。

それでも、どなたかが撮ってきてくれたビデオではなく、私にしか見えない何かを見つけることができたとしたら、さらに自信と確信を込めて西本理論を広めて行こうという気になるかもしれません。

こうして広島から発信していることが、どこでどんな風に受け取られて、役に立っているのか、何を言っているんだと思われているのか、実際にはコメントをいただくこともほとんどありませんので、私には分かりません。

ただ本当に今までの経験と試行錯誤の繰り返しでたどり着いた西本理論は、このままでいいのか、絶対に間違いないという信念の元に、指導をさせてもらっているけれど、自分がもっと広い視野を持って大きな人間になろうとする努力を続けなければ、これ以上の人間にはなれない、そんなことを考えるようになりました。

現場を離れる日はいつか来る、一昨年にはそう思っていました。

もう二度とないと思っていたのに出て行ってしまったことで、また外を見たいという気持ちになっているのかもしれません。

自分の可能性はまだまだ無限である、そう思わないと人生楽しくありません、自分から行動を起こさなければ何も始まらないのは分かっていますが、すぐそこに私を必要としてくれている何かが待っているのではと、甘い考えを持ってしまうのが私の悪い癖です。

ここにいても、今この瞬間にでも、画面を見るだけでも、様々なことを感じることができます。

私ならこうする、私ならこうできる、そう自信を持って思えるだけでも、他の人には味わえない時間を過ごしていると思っています。
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Comment

東急スポーツオアシスの彼は、貴重な良いトレーナーなんですね。幸運な機会を楽しみたいと思います。

フロンターレの選手ですが、ここ1~2年である変化があります。簡単に転ばなくなったこと、そして、グラウンダーのパスがバウンドしなくなったことです。西本理論的に選手の動きを観察していると、これらの原因が「骨盤が立つようになった」からではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

骨盤が立っているから体が安定して転びにくくなり、骨盤が立っているからボールの下側を蹴らなくなってボールがきれいに転がるようになったのかなと。

最後に質問ですが、前エントリーのコメント欄を読んでいて、ようやく骨盤周りの動かし方のイメージが分かりました。当初はロータリーエンジンのように回転させるという表現を試してみましたが、なかなかうまくいかず、骨盤を左右上下動させるという表現を試して、少しですが感覚を持てるようになりました。

そこで質問なのですが、スピードアップしたいとき、骨盤を動かすスピード(回転数)を上げるのか、あるいは、骨盤を引き上げる幅を大きくするのか(ストライドを拡大)、どちらが正解なのでしょうか?

よろしくお願いします。
  • 2014-09-07│23:21 |
  • 返信ありがとうございました。 URL│
  • [edit]
右上腕骨が引かれない
西本先生のブログをしっかり読んで実践しようとしている人はここにも一人います。
ブログが更新されるのを、いつも本当に楽しみにしています。
そして、西本先生に直接指導して頂いたお陰で、自分の走りの可能性を見出すことができました。西本先生から教えて頂いた走り方は、長く、速く走っても疲れません。本当に驚いています。
この走り方を私の体操教室に通っている子供たちへ教えていきますので、
今後もご指導宜しくお願いします。

今日は、また走る動作の質問があります。
何度か練習をして、長距離を走る時は骨盤の上下の動きを感じる事が出来る様になりました。
今は、走っている時は骨盤だけではなく様々な骨をを動かす感覚を確認しながら走る練習をしています。
そんな中、右上腕骨が自然に引かれる感覚が弱いと感じています。
左上腕骨は自然に引かれて、肩甲骨の動きがスムーズにいきます。
この原因はどこにあるのでしょうか?
どこに原因があるのか、様々な事を試したのですが、私が感じたのは右の股関節が上手に使えていないのが原因ではないかと感じています。
つまり、右のお尻の引き上げが甘く、骨盤の前傾が弱くなり右の広背筋が上手く使えていない為に右の上腕骨が引かれないのではないかと考えています。
こんな悩みの原因、解決作やトレーニング方法などがありましたら、是非教えて頂きたいです。
いつも厚かましい質問で申し訳ありませんが、何卒ご指導のほど宜しくお願い致します。

  • 2014-09-07│21:47 |
  • 望月 URL│
  • [edit]
Re: 非常に役にたっています。
阪井さん
コメントありがとうございます。
こうして何らかの反応があると、書き手としては嬉しい限りです。
阪井さんはいいトレーナーに巡り合えてよかったですね、やはり自分一人でトレーニングを続けていくのは難しいと思います。
ただ体を動かして汗をかきたいというのであれば別ですが、目的があるのなら多少の出費あっても、費用対効果を考えればよい選択をされたと思います。
私のブログの内容も、お役に立てていただけているようで何よりです。
川崎では中途半端でお役に立ちませんでしたが、こういう立場だからこそ発信できていますので、お許しいただければと思います。
もしどこかのチームからオファーがあるようなことがあれば、専属という形はとれないかもしれませんが、西本理論をチームに浸透させ、川崎に負けないチーム作りのお手伝いをさせていただきたい、などと思ったりしています。
今年はタイトルをとれそうですね、風間フロンターレの応援、よろしくお願いします。
  • 2014-09-06│18:12 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
非常に役にたっています。
はじめまして。フロサポをやっております阪井と申します。

昨年、西本さんがフロンターレにいらっしゃり、動き方というか体の使い方について、クラブのオフィシャルな情報を通じて知ることになり、また、残念ながら辞任された後、今度はこのブログを通じて従来以上に知ることができ、たいへん勉強になっています。

西本さんがフロンターレにいらっしゃるちょっと前から、20年以上も放置し、ぐにゃぐにゃになってしまった体を立て直そうと、東急スポーツオアシスというフィットネスクラブに入会、週に一回、個人トレーナーを頼んで、立て直しに取り組んできました。
入会当時の私の意識は、「脂肪を落として筋肉を付ける」というものでしたが、トレーナーが指摘したことは、「体を正しく動かす」、特に「体の背面の骨や関節を動かす」ということでした。最初は全く分からず、腕立て伏せも「腕の力」でやろうとして苦戦しましたが、「背中の力」でできるようになり、楽にできるようになりました。

こんなこともあり、西本理論に興味を持ち、多大な影響を受けるに至っています。

体も動くようになったので、昨年の今頃からランニングに取り組み始め、時々、別のランニング専門のトレーナーに見てもらっています。そのトレーナーにこのブログを紹介したところ、本人はたいそう興味を持って読んでいるらしく、また、彼ら世界では西本さんは有名人で、このブログを愛読している人もいるそうです。

以上、長くなってしまいましたが、インターネットという便利なシステムを通じて、西本さんの試みは幅広い層に役に立っていると思います。これからも、よろしくお願いします。

阪井
  • 2014-09-06│16:33 |
  • 阪井徹史 URL│
  • [edit]

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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