向き合っているもの

今日は私の思いを書いてみたいと思います。

このブログを作り始める時に様々な設定が必要となりました。

その中で自分が書いていきたい内容が、どのジャンルに属しているかを選択肢の中から選ぶという項目がありました。
読んでいただいている方からすれば、シンプルにスポーツという答えが出てくるかもしれません。

しかし私が選んだのは「心と身体」というジャンルでした。
さらにサブジャンルとしては「民間療法」という項目で登録しました。

決められたいくつかの選択肢の中から選ぶしかないので、こういう選択になったのですが、あえてジャンルは「スポーツ」そしてサブジャンルに「トレーニング」という項目を選ばなかったところに、自分がやってきたことへのこだわりがあるのです。

スポーツやトレーニングという言葉から連想されるのは、誰かと競うためにやっていること、という現実が大前提にあります、はっきり言えば勝つためにやっているということです。

その評価は相対評価で、その日その瞬間に相手よりも勝ったか劣っていたかということだけが結果として問われます。

個人としてチームとして、どれだけ努力を積み重ねてきたとしても、結果が出なければ評価の対象にはなりません。
極端に言えば、少し怠けていたとしても勝てば誰も文句は言わないわけです。

私もそういう仕事に長く携わり、努力がすべて報われるほど甘い世界でないことは十分承知しているつもりです。

しかしそうした世界を見れば見るほど、経験すればするほど、それで良いのだろうかという思いが強くなってきました。

けっして負けた時の言い訳をしているつもりはありません。

それぞれの分野で、トップレベルにいる選手であっても、評価の対象がその時の相手との相対評価ではなく、自分の成長を信じて常により良くなろうとする努力を続けているかどうか、昨日の自分より今日の自分、今日の自分より明日の自分と、誰に何を言われようと自分に対しての絶対評価が本当の評価であると信じて、努力を続けていけるかということだと思うのです。

私は個人に対して、本来発揮できるはずの能力の中で未開発の部分を探して、私なりのアプローチでそれを使いこなせるようにしていくことが仕事だと考えています。

選手が変わった良くなったと評価していただいた場合、それは私が新たな能力を授けたということではなく、使えていなかった能力を、本来の形に戻すお手伝いをしただけのことなのです。

そこには他者との相対評価はありません、自分がどうなりたいか、どうなれるのか、それを一緒に探して一緒に努力する、その過程はスポーツとかトレーニングという言葉のイメージとは違う次元のところにあるような気がするのです。

カタカナで表すトレーニングという言葉にはないイメージ、まさに「心と身体」生身の人間そのものを相手にしている感覚なのです。

そうなるとサブジャンルは必然的に民間療法しか選択肢がなかったのです。

人間の行う動作を言葉や数字に表すことほど、難しく意味のないことはないと思います。

昨年サッカーのテストマッチ日本対ブラジル戦をテレビで見た時に、攻守の切り替えなどというレベルではなく、気付いた時には全員が一斉にゴールに向かって攻め上がる、例えて言うならば海の中で見られる、何千単位の小魚の群れが一つの塊になっていて、それが一瞬にして方向を変えるというシーンを見たことはないでしょうか。

自分たちを餌にする大型の魚に対して、塊になることで威嚇するというような意味があるらしいのですが、ブラジルチームの選手たちの動きには、個々人には人を圧するような威圧感はないのですが、全員が一瞬にして攻め上がるその瞬間の雰囲気には、まったく無駄がなく、一つの方向に対して風が吹いたような、んんん難しいですね。
テレビの画面からも、ただ単にスピードアップしたなどという感覚ではなかったのです。
鳥肌が立ったのを覚えています。

そしてつい先日のコンフェデレーションズカップでも同じ光景が繰り返されました。

こういう感覚はトレーニングなどという言葉では片づけられない、まさに人間の心と身体が一体化した時に表現される何かがあるはずなのです。

それをたんに感覚的な言葉の表現ではなく、再現性のある現実的な動きとして表現してもらえるように、様々なアプローチを準備はしたのですが。

その一つの取り組みが、走る時の体の使い方の指導でした。
次回にこのテーマを取り上げます。

勝たせるためのトレーニングから、結果ではなく、人間の心とからだそのものを相手にアプローチしていく、そんな仕事がそろそろできないでしょうか。
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

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