深める会・実践報告

深める会から1週間、小学校の教員として、また地域のサッカー指導者として活躍している久保田さんから、今回の感想と実践報告が届きましたので、ご紹介します。

西本先生、奥様、静岡の久保田智博です。
先日の西本塾を深める会ありがとうございました。


今回は「居着く」ことへの追求と、ボールを使ったトレーニングを見ていただきました。
まず居着くことに関して、「居着く」もサッカーでは一つの駆け引きなのだと学びました。
今までの自分は、「居着くはダメなもの」だと、どこかで思っていたのだと思います。
しかし、わかった上で「居着く」を相手に見せることも、一つの駆け引きであること。
自分の重心がこちらにあると見せかけて、「はい、残念でした」とボールを取ることができれば、
「居着く」はむしろいいことなのだと学ばせていただきました。


参加動機の一つとして「居着く」ことの是非を確認したいということが挙げられていました。

西本塾の講義に中でも、居着くという行為は、真剣で向き合う武士たちの時代であれば、そのまま死を意味することになるし、スポーツ動作においても、相手の動きに後れを取ってしまう致命的な結果に結びつくことを強調し、どうすれば居着くことなく動き出せるかということを主題にしてお話ししています。

しかし裏を返せば、相手に対して居着いてしまっていると思わせることは、何もしないでフェイントをかけていることになり、意図してそれが出来るのなら、一つの武器になることも事実です。

居着くことと居着かないで動き出せることの両方を、確実に使い分けるには、相当な訓練が必要になると思います。

もし相手も同じレベルの体の使い方ができる者どうしだったとしたら、ピッチ上でどんな駆け引きが見られるのか、想像するだけでもワクワクしてしまいます。

残念ながらそういう感覚を、現在私自身感じられていないことは少し淋しいことですが、そういうことが出来るための体の使い方に関しては、すでに考えついて指導もしているので、西本塾で学んだ方々が発展応用して指導していただくことで、日本の選手の中から近い将来必ず現れてくれると思います。

現在のチームで行なっているラダートレーニングも、姿勢の意識を大事にしたいと思います。
西本先生がおっしゃったように、今の子どもたちは簡単なステップ動作ができず、
身体を様々に動かす経験が少ないと思います。ただ、速くやればいいというものではなく、
正しい体の動かし方でラダートレーニングができるように、子どもたちに指導していきたいと思います。


ラダートレーニングの関しては、日本に導入されて20年少し経つと思いますが、道具はすべて使う人の意識で効果は変わってきます。
「何とかとハサミは使いよう」、という言葉がありますが、ラダーを広げ、ただスピードを競うように何種類ものステップを繰り返したところで、大きな成果は期待できません。

最初はそれらのステップがうまく出来ないため、繰り返すことでうまく出来るようにはなりますが、それが何のために行っているトレーニングなのかを、指導者と選手がイメージを共有できていないと、それだけで終わってしまいます。

自分の体をラダーの上で、指示されたステップに対してどういう風に動かすことが必要となるのか、またその動きが自分の競技の動きとどうつながっているのか、そのあたりをしっかり整理して臨まなければなりません。

こういうことはすべてのトレーニングにも言えることで、その整理が出来ていないから、一つの流行のように〇〇トレーニングと冠された各種のトレーニングが、世の中に出ては消えを繰り返しているのです。

私の信念である、「トレーニングに新しいも古いもない」また、「これが海外から紹介された最新のトレーニング」などということに飛びつくことには何の意味もなく、人間の体の本質に迫る方向性こそが、唯一正しいトレーニングであるということを言い続けているのです。

ちなみに、この一週間で、体育の授業で6年生の子どもたちに正しい走り方を教えてみました。
早速の成果とはいきませんでしたが、やはり小学生には理屈を並べるより、意識を一つに絞り体得させるのが一番だと感じました。
次回の深める会で実践報告ができるように頑張りたいと思います。


走りに関しては繰り返しになりますが、子供のうちに私が提唱する体の使い方を体得してくれれば、スポーツを行うかどうかは別として日常生活にも活かされる、基本的な体の重心移動を覚えることが出来る有効な手段だと思います。

先日来ていただいたランナーの方も、2回目の個別指導でしたが、1回目以上に理解を深めていただくことが出来、年齢に関係なく気持ちさえあれば、だれにでも伝えられるものだと改めて実感しました。

小学校の教員である久保田さんがきちんと指導していただければ、きっと周囲を巻き込み大きな変化が期待できると思います。
是非継続していただきたいと思います。

次に、「ボールを使ったトレーニング」ですが、メニューを西本先生や参加者の皆様に見ていただき、自分がやっていることは間違っていなかったという自信をいただきました。
この実践も次回は映像という形で見ていただきたいと思っています。


これはサッカー素人の私から見れば、願ったり叶ったりのテーマを持ってきていただきました。
ボールを使ったトレーニングということでしたが、ボールを奪い合うことが目的ではなく、ボールに対していかに自分の優位な態勢を作るかということを目的としたもので、体の当て方腕の使い方等、こういう発想でサッカーを指導している人はまずいないでしょうから、ある意味革命的な指導と言えるかもしれません。

説明を聞いていてワクワクしました、私の伝えたことをこういう風に発展させてくれること、これこそ私の願いであり「深める会」の趣旨に合致したテーマだと思いました。
次回の報告も本当に楽しみにしています。

そして中心となった走りの練習ですが、今回の一番の気づきは、着地時の伸展動作です。
初めて西本塾に参加したときは、「肩の力を抜こう」「後ろから押される感覚で走ろう」という意識が大きかったです。
しかし今回は、「着地時の伸展」「骨盤を高い位置に保つ」「腕をさす」という意識で走り、何度も体に問いかけながら走りました。
特に自分は「両腕のさし」が弱いと課題を与えていただき、映像で見ると「なるほど、そういうことか」と自分の走りを客観的に分析できました。
また、練習中に西本先生が、参加者にそれぞれ違ったアドバイスをされていました。
自分が指導するときも子どもたち一人一人に違った声かけができるかで、成長度合いが変わってくると思いました。まずは自分が納得いくまで練習します。


指導には教科書はありません、同じ答えに導きたいのですが、その答えさえこれが正解ですという絶対のものはないのです。

ですから一人一人に対して、その人自身が最も楽に効率的に走るために意識するポイントがあり、それを探してあげる必要があるのです。

あの時にもお話ししましたが、誰かに対するアドバイスはその人のためであって、他の人が自分にそのまま当てはめることはできないのです。

ただみなさんは指導者としての立場がありますから、私の発するアドバイスを、こういう言い方もあるのか、こういえばこの人には分かりやすいのかと、耳をそばだてて聞いてほしかったのです。

相手に対して良くなってもらいたいという気持ちさえあれば、言葉はいくらでも出てくるものです、臆せず自分の言葉で語りかけてください。

トレーニングの途中で質問させていただいた、「方向転換」に関してですが、「捻転差」を使うということも体得でき、実践に生かしていこうと思いました。

皆さんが私の動きにキレを感じていただけるのは、ズバリこの捻転差を使って瞬間的に体を動かすことが出来ていることに他なりません。

捩じっているけれども捩じっているように見えない、捩じらないのではなく捩じっていないように見せているのです。

この動きが出来ている限り、おそらくいくつになっても私の動きに皆さんが驚いてくれると思うので、頑張って維持していこうと思います。

次回の深める会まであと一ヵ月あるので、また成果と課題を明確にしてよりDeepな学びができるように頑張っていきます。
ありがとうございました。


今度は千葉でお会いできるのですね、私もとても楽しみにしています。

心ある方々が、本気で私から何かを学び伝えようとして頂いていることに、心から感謝します。

深める会の千葉開催まで、1か月となりました。

参加者のみなさんの現状の問題点や、実践報告を待っています。

深める会は今回のように、みなさん自身の問題を深める会にしたいと思っています。

私から与えられる内容を待つことなく、自分から動いてみてください。
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Comment

Re: No title
相手の動きに合わせて、色々考えてアドバイスしています。
もっともっと楽しく走れるように頑張ってください。
  • 2014-11-26│20:41 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
No title
土曜日にはお世話になりました。一回目より先生自体の指導の仕方がバージョンアップされているのが感じられました。一回だけの受講だったらなんとなく股関節を伸ばして走ることくらいの理解でしたが、二度目の今回は着地時に股関節を伸ばすことによって重心を真下着地となるように運べ、また反対の後ろに残っている脚をスムーズに前に引き出すことができることを理解できました。今朝も朝4時から12キロほど、股関節を伸ばすことに集中して走りました。一回目より二回目のほうが内容もよく理解でき大変満足してます。そしてさらに三回目はと考えるだけでワクワクしますが、まずはじっくり走りこみ、大会でためしてみます。次回の先生のバージョンアップ楽しみにしてます。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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