一人だからできること

休日返上で選手のトレーニングを指導しました。

私の考え方や指導する体の使い方が、自分にとって本当に役に立つと思ってくれて通ってきてくれるのですから、月曜日は休みだからと断ることなどできるはずがありません。

選手に対して私が期待するというか、このレベルまで達して欲しいという動きは、かなり高いところを要求しています。

もちろんここにきてくれた選手すべてが、その高みに届いてくれるかといえばそういう訳にはいかないでしょう。

それでも私はどんな選手に対しても、同じ目標を持って指導しています。

ある選手は、私の意図する動きを瞬時に体で表現し、驚かせてくれたこともありました。

しかし、できたことが身についたかどうかは別の問題です。

意図した動きを反復継続して行うことができなければ、自分のものになったとは言えません。

逆になかなか形にならず、この辺りが精一杯かなと思った選手が、ひたむきに継続したことで、思いもよらない変化を見せてくれることもありました。

今私の職業を聞かれた時、一言で説明するのはとても難しいことです。

「conditioning studio 操」という名前の施設で、トレーニングの指導や体のケアを行っています、というのが正しいのでしょうが、一般的にはトレーニングを指導する施設と、鍼灸院や整体の施術所は別のもので、同じ場所で、それもたった一人で両方の仕事をしているということを理解してもらうのは大変です。

ですから初対面の人に仕事のことを聞かれると、自営業ですとだけ答えて、怪しい仕事はしていませんと、付け加えて終わりにしています。

こうして生涯一トレーナーを標榜しながら、組織や個人と契約して仕事をしたり、それがないときは全く個人での仕事の時期があったりと、自分のことを説明するのは本当に難しいことです。

できれば、一言「トレーナーやってます」で、済めばいいのですが、そういう訳にもいかないようです。

チームの専属であれば、チーム名を言っていればいいのですが、個人はそうはいきませんから。

過去いろいろな形で仕事をしてきましたが、20年と少し前、初めて広島にきた時には、それこそなんでもやらなければならない状況でした。

体のケアはもちろんのこと、ケガをした選手のリハビリから復帰までのトレーニング、また全体の底上げのためのトレーニングの指導も、私の仕事になった時期もありました。

しかし、組織の中で仕事をするということは、様々な制約も生まれてくるというわけで、また本当に私の指導を受けたいと集まってきた選手ではありませんから、受け取り方も様々になります。

いろいろな経験をしながら今があるわけですが、そうやって仕事の幅を広げられたり狭められたりしたことが、私を大きく育ててくれたのだと思います。

今は私の身につけてきたことと、さらにそれを発展させるべく、日々思いを巡らせていることを、指導して欲しいと、ここまで来ていただく方のために、自分の能力を発揮していますから、契約で仕事をしている時に比べ、ストレスも少ないですし、大きなやりがいも感じます。

一般の方であればそれで十分なのですが、現役の選手となると少し話が違ってきます。

それぞれの問題点を確認し、少しでも改善できるところはないか、さらに向上させられる能力はないかと、それはもう集中して臨まなければなりません。

自分の思ったことを思ったように指導できるのは、私がたった一人でこの仕事を行なっているからで、そこに関しては、とてもいい環境を作れていると思います。

ただ、せっかくある程度のところまで教えられたと思っても、すぐに手の出せない場所に戻ってしまわれると、組織の人間ではない私にとっては、どうにもならない現実が突きつけられてしまいます。

欲を言えばキリがない、あとは本人が私から学んだことを、どうやって活かしてくれるのか、そこに尽きると思います。

トップレベルの選手たちを指導できる環境がない今となっては、ここにきてくれる選手は貴重な存在で、なんとしてでも結果を出させてあげたいと思ってしまいます。

その指導の過程の中から、新たな気づきや私の理論の完成度を高めて、西本塾や個人指導の場でフィードバックさせていこうと思います。

今日の指導の中でも感じたことは、速い動きの中では見落とされがちな動きでも、ゆっくりした速さのドリルではごまかしが効かず、自他共にはっきり見えてしまうということです。

走り方でいえば、実際の走るという動作は、全体の30%くらいで、残りの70%は基礎的な動きのドリルに、時間をかけなければ、本当の意味での上達は望めないと思います。

それとやはりお腹の部分の使い方が鍵になっていきます。

骨盤と肋骨の部分の間にあるお腹の部分、ここをどう使えるようにするのか、動き作りの肝は、どうやらここにありそうな気がしてきました。

この辺りのことが整理されてくると、西本理論も完成に近づいていけるかもしれません。

誰にも文句を言われない環境であることをいいことに、好きなことをやらせてもらっています。

来るもの拒まず、と言いながら西本塾の申し込みに対しても、かなりハードルを上げ、熱意とやる気が感じられない人には、申し込みを受理しないということにしています。

一人だからできること、当分はそのメリットを生かした活動になると思いますが、自分に与えられた時間を無駄に過ごさないようにしていこうと思います。
スポンサーサイト

Trackback

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
西本塾を深める会を9月10日(日)に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。

最新記事

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR