走るという行為その3股関節の使い方

今日こそ走り方そのものに入りたいと思います。

まず前提としていいることは、走ることそのもののスピードだけを競うものではない競技のための、ということを頭においてください。
それがそのまま、速さを競う競技にも応用できると思っていただければ、さらにありがたいです。

ここからは、経験による私の提案です、正しいとか間違っているという判断は、実際にやってみて体で判断してください。

まずは股関節の動きを作っていくためのドリルです。
走路に一本の直線を引いて、その上を歩いてみてください、踏み出す足の骨盤がローリングしてモデルさん歩きのようになると思います。

上半身の力を抜いて腕はどうやって振ろうとか肩はとか、一切考えずにひたすら直線の上を歩くのです。
少しずつスピードを上げてみてください、その時股関節のローリングを優先させていれば、上半身の動きはおのずと決まってきます。

それはどうやって使ってくださいではなく、それぞれの体が股関節から足先を振りだしていくために最適な動きを、体が自然にやってくれます。

自然にと言ってしまうのは簡単なのですが、これが実は既成概念から抜け出せず、こうしなければならない、こういう風に使えという指示がないと、どうやっていいのか分からないという人が多いのです。

そういう人には、ドリフターズがやっていたヒゲダンスの要領で、肩を上下に動かして歩いてみてください、というアドバイスをします。

背中を伸ばして一本のラインの上をヒゲダンスをしながらできるだけ早いスピードで歩く、これを繰り返していくと、なんとなく体に無理がない、前に進むという動きに対してブレーキがかかっていない滑らかな動きが実感できてきます。

次に線を2本にしてみてください、幅は骨盤の幅の範囲内で、何種類か用意します。

何種類かの幅の上を右左それぞれ踏み外さないように歩いてみてください。
力を抜いて自然に、ができない人は、やはりヒゲダンスのイメージで行います。

何種類かの中で自分が一番無理なくスピードを上げられる幅を見つけてください、そのライン上をひたすら骨盤のローリングのスピードを上げることだけを意識して、何度も何度も繰り返してください。

1時間もやれば、自他ともに分かる変化に気付くはずです。

まずは長時間行っているのに、そんなに疲れを感じていない、もうそんなに時間がたってるのという感覚になります。
そして今までの自分の歩き方とは違うのに、とてもスムーズで体が楽なことにも気づくはずです。

歩くことは移動の手段だと言いました、早く楽に移動できる体の使い方こそ理想の動きであるはずなのです。

それを走りに結び付けていきます。
簡単なことです。

無理なくスピードを上げてきた歩きの動作に、ある一定のスピードを超えると両足ともに地面から離れる、つまり飛んで走る動きに変えた方が楽だと感じる、限界スピードというものが存在します。

以前にも紹介しましたが、普通の人で時速7㎞くらいのスピードになります、そこまで我慢して早歩きを続け、もうこれ以上は無理だと感じたら、そのままライン上を走ってみてください。

もちろん股関節のローリングの意識はそのままで、どうでしょうか、イメージとしては早歩きの状態からスルスルスルという感じで、気が付くとトップスピードに到達していたという感覚です。

昔の車のマニュアルの変速機のギアが変わる瞬間のガクッというショックのない、滑らかな無段変速のオートマティックなギアチェンジという感じでしょうか。

当然体の負担も少ないですし、関節の動作にここを使ってここはどうしてという、つなぎ目がありませんから、昨日お話しした「居付く」という瞬間もありません。

つま先で地面を蹴って、その反力で体を前に進めるという発想では、着地の瞬間には一度体を受け止めるためにブレーキがかかります。

そのブレーキ動作をいかに少なくして推進力に変えるかというのが、これまでのテーマでした。

股関節のローリングで足を運んでいくという走り方には、そもそも地面をけるという感覚がありません。

何度も出てくるキーワードですが、強く蹴るのでも蹴らないのでもない地面との関係、難しいですが感覚の世界です。

蹴ろうと思えばブレーキ動作も大きくなり、蹴ってはいけないと思えば推進力が少なくなる。

ではどうすればよいのか、走るという行為を股関節のローリングという動きをメインにして作っていこうという提案を私はしているのです。

次回は、自然でいいですとは言うものの、上半身はどういうイメージがあったほうが良いのかというテーマで続けていきます。
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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