私自身の「深める会」

週末の二日間、気持ちを新たに構想を練った「西本塾を深める会」を行いました。

一日目は三名、二日目は五名の方に参加していただきました。

ちょうど一週間前に風邪をひいてしまい、週末に備えるために空いた時間はほとんど横になっていましたので、ブログも更新できませんでした。

そんな中でも、参加してくださる方を思い浮かべながら、何をどういう風に指導しようか頭の中はそればかりでした。

当初一人だけの参加予定が、ぎりぎりになって二人になり、さらに締切直前にまた一人と、考えている内容を少しずつ練り直す必要が出てきました。

今年に入ってからの西本塾は、私に興味を持ってくれた人が、野次馬根性で一度話を聞いてみたい、どんなことをやるのか見てみたい、そんな人は申し訳ありませんが参加をお断りすることにしました。

回を重ねるごとに参加者の意識が高まり、立場も目的も異なる方々ですが、学ぶ姿勢というか本気度が、私の想像を超えるような方々ばかりになっていったからです。

そんな中自分本位で、他の参加者の、言い方はきついですが邪魔になるというか、その場の張りつめた空気を読めない発言や態度が見られると、私と参加者の真剣勝負に水を差されてしまうようで、これはまずいと思うようになったのです。

さらに「深める会」も、西本塾では人数の関係もあり、私からの直接指導を受ける時間が少なかったため、もう一度自分の体で直接体験してという、実利を求める参加者の空気を感じていました。

しかし私としては、回数の問題ではなく、私の考えていること実際にやっていること、つまりは枝葉の問題ではなく、物事の本質を探る根っこを掘り起こすための考え方を学んでほしいという所にまで、参加者の意識を引っ張り上げることが出来なければ、やはりただの技術指導の会になってしまうと思いました。

私と参加者の意識の差をどう埋めていくか、それが今年行う深める会のテーマとなりました。

まずは一日で行っていた深める会を二日間とし、一日目は「体を診る・整える」ということをテーマに、どちらかといえば施術者側の視点に立った内容にして、こちらに特化して深めたいという人には、一日だけの参加も可とするということにしました。

二日目は、そういう視点でとらえた体を、どうやって動かしていくのか、まさに動き作りのためのトレーニングを深めていこうという内容を考えました。
もちろん二日目だけの参加も可としました。

今回は二日間通しの参加が三名で、二日目のみの参加が二名でした。

参加条件は、もちろん西本塾をすでに受講していることなので、初めてお会いする人はいません、ですからどんな方がどんなことを求めて参加してくれるのか、改めての申し込みフォームに書かれた参加動機も含め、私の中では様々な準備をして当日を迎えることが出来ます。

今回そうした気持ちで臨んだ一回目でしたが、色々な意味でイレギュラーが起こりました。

まずは一日目の参加者、一人は西本塾に参加した後、すでに千葉で行った深める会にも参加してくれていた人です。

私の考え方に対する理解度というか学びの姿勢は、これまでの参加者の中でもトップレベルだと思います、今回以降も出来る限り継続して参加し、少しでも私の理論を理解し、広めたいと言ってくれるありがたい存在です。

もう一人は西本塾に参加してから、初めて深める会に参加する人です、二日間の西本塾を受講しているとはいえ、深める会を経験している人との理解度と習熟度は、やはり大きな差がありました。

毎回真剣に指導しているつもりですが、一度目よりも二度目さらに三度目四度目と、先日訪れてくれた井田さんの成長度を見ても、やはり私のところに来た回数の問題は大きいことは明らかでした。

さらにもうお一人は、本来なら参加資格のない方でした、私より年長の方で、走ることを趣味としていて、私の提唱する走り方を指導してほしいという目的で、個人指導を二度受けに来てくれました。

その時に私が体を治す整えることも仕事にしていることを知り、高齢でパーキンソン病を患うお母さんを連れて、施術を受けにきてくれました。

その時、普段ほとんど歩けないお母さんが、施術中にトイレに行きたいということになり、車いすでベッドサイドまで運んできた体が、ご自分の足で歩いてトイレに行かれ、施術後は施設の外の車止めまで歩いていただけたことに驚き、さらには真似事でもいいからやってあげてくださいと教えたかんたんなやり方を、素人なりに継続することで、お母さんに喜ばれているという事実にさらに驚き、もっと詳しく教えてほしいという目的で、一日目の参加を、そして走るという動きをさらに学びたいという目的で二日目の参加も希望していただきました。

車で3時間以上もかかるところから来ていただくのですから、お母さんを連れて定期的に来てくださいとも言えませんし、パーキンソン病という病気が、私の施術で治るわけではありませんので、出来ればもう少し色々覚えて帰っていただくことが一番現実的な方法だと思っていました。

他の方には申し訳ないですが、そういう理由で申し込みを受け付けました。

結果的には、ご本人には喜んでいただけたと思いますが、西本塾を受講している人としていない人では、こんなにも違うのかということを、私自身が改めて思い知らされました。

とくに西本塾初日の室内での座学については、参加したほとんどの方が、自分が学んできたこととまったく異なる、実体験に基づいた私の考え方に、驚いたり首を傾げたりの一日を過ごすことになるのですが、その一日を経験したからこそ、二日目の実技を行う時に、なるほどそうだったのかと納得できる部分が増えていくのです。

西本塾には参加できないが、個人指導で要点を教えてほしいという安易な考えで、予約を申し込んでくる人をお断りしているのはそういうことです。

今回改めてそのことを痛感しました、中途半端に私の理論を伝えるようなやり方をしてはダメだと。

私が投げかける言葉に対する反応が、西本理論を学んだ人とそうでない人ではまったくといっていいほど違ってしまい、そのことについて説明しようとすれば、それこそ座学を一からやり直すことが必要となってくるのです。

それを承知で参加していただいていますから、今回はあえてそこで会話を打ち切り、すでに一度話を聞き学んでいただいた方との会話を優先し話を進めていきました。

私が休むことなくしゃべり続ける西本理論は、やはり本当に重要な内容なのです。

独自理論とか言われますが、たしかに私の講義を受けていない人との会話が、これほどかみ合わないということは、そう言われても仕方がないことなのかもしれません。

二日目にも同じことが言えました。

二日目のみ参加の、小学生とそのお母さん、母子で個人指導を受けに来ていただいた後、お母さんは西本塾にも参加してくれました。

目的は、サッカーをやっている息子さんを少しでも応援したいという親心だと思います。

二日目の実技は、確かにサッカー選手にとって有益な部分もたくさんあります、しかし一日を費やして指導する内容は、それだけではありません。

申し訳ないですが、四月から五年生になる小学生が理解できる内容ではありませんし、息子さんのためにというお母さんにとってもレベルを超えた部分の方が多かったと思います。

たまたま育成年代を指導する立場の方が二人いましたので、同じ指導者として彼に接してくれたので問題はありませんでしたが、やはり参加者の意識をそろえるという意味では、他の方には少し申し訳ないことになったところもあると思います。

一日のみの参加も認めるということでスタートしましたが、二日目の内容には当然一日目に話をした内容が大きく関連していますので、本当に私が参加者の理解を深める会にしたいのであれば、やはり二日とも参加すると言ってくれる人を相手にするべきで、今回の母子のような目的の方には、個別指導という形で来ていただくことを勧めるべきだったのかなと思いました。

毎回毎回色々なことを考えます。

一日目の最後、自由に質問をという私の言葉に返ってきたのは、まさに枝葉のテクニックの質問でした。

質問を遮り、やはり私に聞きたいのは私から学びたいのはそういうことなのかなという残念な気持ちと、まだまだこういう質問をされてしまうということは、私が伝えたい西本理論の本質が正しく伝わっていないのだという、伝え手である私自身の問題として突き付けられた気がしました。

その後お二人の参加者と一緒に楽しい時間を過ごし、明日に備えて早く寝なければと布団に入ってから、いつからか言葉にするようになった「西本理論」の本質はどこにあるのだろうと考えました。

断片的に様々な経験を積み重ね、私ならこうできる、実際にこうやってきた、ということを伝えてはいますが、根っこを掘るとか本質とか、真理という言葉まで使っている私の考え方は、一言でいうと何なのだろう、それが明確にされてこそ、そこから広がる様々な問題に、学んでくれた人が答えを見つけやすくなるのではないか、そんな風に考えました。

私こそ、肝心な根っこの部分を見せられていないから、枝葉の先にある果実や花を咲かせる方法にばかり、目を向けられてしまうのではないか、まだまだ頭の中は整理できませんが、私の後を追いかけてほしい、進むべき道を見せてあげたいと、本気で思うようになったのですから、自分だけが分かっていればいい、自分にしかできないということではまったくダメなわけで、もっともっと私自身の根っこを掘り進んで、本気で学ぶ気持ちを持ってくれた人たちの思いに応えたいと思います。

さて休む間もなく、一か月後の「西本塾」の準備を始めなければなりません。

寸暇を惜しんで通っていたゴルフ練習場よりも、「西本理論とは何か、それをどうやって伝えるか」、そんなことを考える時間の方が楽しいと感じるようになりました。
スポンサーサイト

Trackback

Comment

Re: 深める会を終えて
お疲れ様でした。
スピードを上げた走りでは文句のつけどころがないレベルになってくれました。
後はゆっくりしたドリルを正しくできるようになることですね。
何度か来ていただいているうちに、私の言っていることが特別なことではないという感覚になってもらうことが、西本理論を自分のものとしているという証明となっていくと思います。
私が特別なのではなく、世間が遅れているだけですから。
ゴルフも上手く伝わって良かったです、いつか一緒に回りたいですね。
  • 2015-03-24│13:54 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
深める会を終えて
西本先生、奥様
今回も2日間大変お世話になりました。
第8回西本塾塾生、去年の深める会、そして今回が2度目の深める会に参加をさせて頂きました。
今年の西本塾・深める会はより力を入れて行うとブログを通して知り、覚悟・期待(ワクワク感)を持ちながら、当日を迎えました。
ブログで書かれていた通り、最初から以前にも増しての力強さを感じる事が出来ました(失礼ながら本当に風邪を引いていたのかと思うぐらいでした)。
内容は、帰路の最中に西本先生にもお伝えさせて頂きましたが、西本塾・深める会を参加している者としては、目新しい事・内容はほとんどなかったように思えました。それよりも以前よりも西本先生に伝えて頂いた事がスムーズに入ってきているように思えました。(もちろん、わかったという事ではありません。先生が30年以上もやってる事をすぐにわかったという事がおかしいですから)
ただ、今回根元の部分を再確認する事で、枝葉部分が理解しやすい・体が反応しやすくはなったように思えます。
西本塾・深める会の受講者の中には、既に同じように感じていられる方はおられると思います。(今回お名前が出ておられる井田様にはいつかお会い出来たらと思います)
どの動作をしても、西本理論で繋がる。自分自身の身体と向き合う事で、身体が素直に反応してくれる。この事が、今回深める会に参加させて頂き、一番感じる事が出来た部分だと思います。
先生が仰っておられる、深める会1日目があるからこそ、2日目がある、更に西本塾1,2日目が価値のあるものになってる事も自分の中でも確認出来ました。
今回は参加資格の中で違う背景を持った方が参加していたのも、自分の中ではプラスになったと思います。実技の部分でのアプローチ方法もそうですし、先生の伝え方一つ一つが勉強にもなりました。
今後更にこの本質・根元を追い求め、考えながら活かしていきたいと思います。
今回出てきた新しいワード「三分割」(結果的により分かりやすくなっただけかもですが)、これも新たな宿題として追い求めていきたいと思います。
そして、追い求めたものを西本先生には直接会う事が出来ないけれども、私には関わる事で出来る方に広め・還元していきたいと思います。
まずは「自分の身体を知る」という事が西本理論を理解する上で必要になってくると思います。

最後になりましたが、体調が万全ではない中での2日間の熱指導・その後のレッスン、本当にありがとうございました。こちらの場でも西本理論を多く実感する事が出来ました。教えの上手さが、身に染みました。継続して練習していきます。

今後とも宜しくお願い致します。
ご一緒に参加された受講者の皆様、同じ時を過ごし考えを共有する事ができ良い時間になりました。ありがとうございました。
  • 2015-03-23│11:35 |
  • 竹内健太朗 URL│
  • [edit]

Post a comment

Secret


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

最新記事

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR