伝えること、今できること

来週末、12回目となる西本塾を行います。

今回すでに8名の方から申し込みをいただいていますが、皆さんが書いてくれる受講動機を読むたびに、私に対する期待と責任の重さを感じています。

一般的に行われている講習会の類に参加する時の心構えでは、西本塾に参加できないことは何度も書いてきました。

私から何かを学びたいということはもちろんですが、送られてきた文章を読んで、この人にはぜひ参加して欲しいと思わせてくれる人たちの集まりにしたいと思っています。

今回送られてきた内容は、どの方もしっかりした動機が書かれてありました。

中には一度ここにくることをお断りしたにもかかわらず、その後きちんとした対応を取っていただき、今回の参加となった方もおられます。

そんな中、お一人の方にお許しを頂き、内容を公開させていただくことにしました。

私など一般的に名前の知られた人間ではありませんし、なんの肩書きもありません、そんな私をどうやって知っていただき、広島まで行ってみようと思っていただいたのか、毎回私自身が一番興味のあることなのですが、ブログを読んでいただいている皆さんにも、西本塾にはこんな思いを持った方々が参加しているのかということを知っていただければと思います。

お名前は匿名とさせていただきます。

・受講の動機

①受講の条件であるブログ(コメント欄でのやりとりも含む)を全て熟読していますか?
現在、熟読中であります。西本塾の日までには熟読を終えキチッと準備をし参加したいと思っております。
以前、ブログでも紹介されていましたが、私もペーパー派です。過去のブログに関してはプリントアウトし読んでは前へ戻ったりしながら拝読させていただいているため、なかなか読み進まないのが現状です。
現在、2014年2月27日まで読み終えました。また、時間のあるときには、スマートフォンにて最近の記事から過去に遡って拝読させていただいております。

ブログ内容の興味深い点としては、多くの方がコメントにて感想や意見の中で理論だけでなく必ずと言って良いほど、先生の人間力、情熱(適切な言葉ば見つかりませんが…)について記載されている点です。一方で先生の著書であります「朝3分の寝たまま操体法」については熟読いたしました。このブログでは著書では伝えきれていない西本理論とともに西本先生という人間について多くの刺激をもらい、只今、私自身の反応を楽しんでいます。

②私の存在をどうやって知りましたか?
インターネットのある記事を読んでいたところ、ACミランでトレーナーとして活躍している遠藤友則さんの記事に出会いました。この記事にて遠藤トレーナーはコンディションニングについて「整える」という答えに行きついたと述べています。

この「整える」ことについて賛否両論あるものの遠藤トレーナーは西本先生の著書を読み「目の前がスーっと明るくなった感じで、この方向性で行けばいいんだと確信しました」と述べています。
この時、西本先生のお名前を始めて知り、勝手ながら調べさせていただきました。


③ブログに書かれた内容に関しての感想は?
ブログの内容については、読んでいてとても「楽しい」というのが率直な感想です。この「楽しい」という感覚は一般的に言われる大声で笑ったり、はしゃいだりという楽しさではありません。西本先生の言われていることについて、「ここまで考えているのか」と驚き、時には「どういうこと?」などと疑問に思い、また「実は私も思っていた」などと一喜一憂し私自身が頭の中でものすごく考えたり感じたりしている瞬間、そして先生の言わんとしていることが少し理解でき共感できた瞬間が「楽しい」のです。ブログの内容については分かりやすく、簡単に書いておられますが、この考えに至るまでには、いくつかの失敗も繰り返していたこととお察しいたします。だからこそ、内容に重みがあり、深さがあり、人を引き付ける文章になるのだと思って拝読させていただいております。


④現在あなたが行っている活動について、抱えている問題点は?
理学療法士としての整形外科クリニックでのリハビリテーション業務に携わっています。受傷後、手術後などのリハビリでは理学療法を実施することで関節可動域、筋力ともに改善します。日常生活動作も獲得できます。リハビリ的にはこれで可となっているのが現状です。リハビリでは機能・形態障害の視点から、柔軟性を改善させ、筋力を向上させることなどとともに能力障害の視点、つまりは動作能力をどのように獲得するかが大切です。それは例えば筋力が低下しているから筋力増強させ、力任せに動作させるという量ではなく、効率よく、無理のないような質を理解し患者にあった動作を求め指導しなければなりません。しかし、私自身には指導する動作について軸となる考えがないためか、これで良いのかと日々、自問自答しながら指導しているのが現状です。また、動作獲得までのトレーニングする時間が医療機関では取れない現実に大きな問題を感じています。

 
⑤私に期待することはなんですか?
今回の講習会では操体法について、また「体づくりから動きづくり」への考え方、治療テクニックなどなど、学びたいことが沢山あり、全てを学びたいとも思っていますし、学ぶ意気込みで参加するつもりです。しかしながら、全てを1回の参加だけでは難しいのも承知しております。だからこそ、今回は先生の物事に対する考え方、こだわり、プロとしての思いを肌で感じたいと思います。そのためのヒントをいただきたく期待いたします。まだ何となくですが、おそらくこのベクトルを同じにしない限り、真意を理解できないと思っています。


⑥その他受講の動機について、ご自由にお書きください
ブログの記事に出会い、先生の著書である「朝3分の寝たまま操体法」に出会い、その内容を読み「ビビッ」と電気が走ったのを覚えています。理学療法士として治療では動けるだけの体づくりを目指し行い、そして、その後のトレーニングの重要性を強く感じ、どのようにトレーニングをしたら良いか、トレーニングとは何なのか、考える日々でした。そのような時に、先生の存在を知り「体づくりから動きづくりへ」という言葉に共感を覚えたのでした。そこからは、参加しない理由が見つからず、現在の申し込みに至っている次第です。是非とも、参加させていただき2日間という短い期間ではありますが、西本理論の一端を一生懸命、勉強させていただきたいと思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。


いかがでしょうか、もし皆さんが私の立場だとしたら、こういう方と一緒に話をみたいと思いませんか。

私の考え方を一方的に伝える対象ではなく、私自身が経験できないことを日々経験されている、こういう方と同じ時間と空間を共有することは、何より私自身の成長に大きな影響を与えてくれるはずです。

見ていただいて分かる通り、私があらかじめ設定した項目に対して、答えていただく形式をとっています。

ですから、それこそ箇条書きのような内容でも決して間違ったことを書いているわけではありません。

ただそこには、西本塾に参加したという熱い思いは伝わってきません。

何のために書いていただくのか、その意味を少しでも考えていただければ、一問一答のような回答が書かれるはずはないと思うのですが。

この方は普段理学療法士として整形外科のスタッフとして働いておられます。

医療人としてできることとできないこと、またできるけれどやってはいけないこと、様々な制約の中で自分の能力を患者さんのためにどうやって活かしていくのか、試行錯誤の毎日だと思います。

過去にもいらっしゃいましたが、理学療法士としての知識や経験が深まるほど、もっと患者さんのためにという思いも深まるようです。

しかしその中で、自分の知識や経験だけでは足りない何かを感じることも共通しているようです。

当たり前のことを当たり前にやっていればなんの問題もないわけですが、もっと良い方法があるのではと真剣に考え始めると、学んだものだけでは足りない何かを感じるようです。

他の仕事の方やスポーツ選手たちも同じだと思います。

真剣に取り組めば取り組むほど、何かが足りない何かが違うという思いにかられるようです。

その答えがここにあるのか、それは私にも分かりません。

ただ言えるのは、私の経験してきたことや思考回路が、他の方と少しだけ違っていたため、既成概念に縛られることなく自由な発想で人間の体と向き合ってきたということです。

そのことが今、多くの方に共感していただき、お役に立てているとしたら、私の存在も捨てたものではないと思います。

私個人の人間性にも触れていただいていますが、あまり大きな期待を抱いていただくと、がっかりされても困りますので、いい歳をしていつまでも夢と理想を追いかけている、少し変わったオッさん、くらいに思っていただいたらちょうどいいと思います。

先日こんなセールスの電話がありました、「あなたのホームページをもっと活用して、顧客を増やすお手伝いをしたい」、という趣旨だったと思います。

いろんな仕事があるのですね、それに対し、「私はホームページやブログを顧客を増やすために書いているのではありません」と答えました。

「そんなことを言う人は初めてなので良かったらなぜ書いているのか教えてもらえませんか」という問いにはこう答えました。

「どんな形かはわかりませんが、縁があって私のことを知ってくれた方に対して逃げも隠れもしませんから、私という人間を知っていただくきっかけになればいいと思って書いています。それ以上でも以下でもないので、お手伝いしていただいてまで広げる気持ちはありません」と。

「はあ、そうですか」と、怪訝そうに電話は切られましたが、本来はあちらの言う通り、もっと私を知ってもらう努力を、私自身がしなければならないのかもしれません。

ただ我が身は一つですから、自分が納得できる形で仕事をするためには、あまり忙しくなりすぎることはどうなのでしょうか。

そんな状況などいつくるのか、それどころかいつになってもそんな状況にはならないかもしれません。

今はとにかく、本気で学ぼうと思ってくれる人たちに対して真剣に向き合い正しく伝えること、そして直接指導できる対象に対して、今まで通り結果にこだわった指導を続けていくことだと思います。

皆さんから頂いた文章を何度も読み返しながら、あれやこれやと構想を練っています。

来週末、皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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