目標を持つということ。

昨夜放送されていたSASUKEという番組を見ました。

この番組は放送当初から、おそらくほとんど全ての回を見ていると思います。

もう何回目になったのでしょうか、その時々の自分を重ね合わせ、テレビの画面を見ながら様々なことを考えてきたように思います。

私のいう技術の定義は「自らの意図(企図)した筋肉の収縮動作を、反復継続して行うことのできる能力」です。

まずは自分の体をどう動かしたいか、それぞれの目的を達成するために極限まで理想を追求してこそアスリート(競技者) と呼べるのではないでしょうか。

ですから私は、その目的を達成するためにマイナス要素となることがわかっている行為を平然と行ったり、こうしなければこうなれないと分かっていても、あれこれ言い訳をして本気で取り組まない人を相手にしたくはないのです。

SASUKEを見ていると、第3ステージまで到達する参加者たちからは、一切の妥協も感じられません。

人間の限界を超えるような過酷な設定をクリアして行くための努力は、他の競技スポーツ選手たちと同等かそれ以上のものがなければ絶対に無理だと思います。

もう10年くらい前になるでしょうか、40代も後半を迎え、一般的には下降線の一途をたどってしまう年齢ではありましたが、若い選手たちと一緒にトレーニングに励み、それなりに基礎体力や筋力にも自信があったので、その当時の年齢でもこれくらいのことができるんだということを証明したいという思いと、自分が指導してきた方法論を駆使して、この競技に本気で出てみたいという、40代後半の西本直という人間をどうやってトレーニングさせれば、その目的を達することができるのか試してみたいという気持ちが沸き起こりました。

私が選手の指導を請け負う時、それぞれの競技特性を分析し、どういう能力が必要なのかを分析します。

競輪選手の指導を依頼された時には、すぐ近くにある競輪場で、丸一日レースを観察し続けました。

野球の投手の指導を依頼された時は、その選手の過去のビデオを何度も繰り返して見ました。

サッカーのチームの時には、指導者の考え方を学ぶために著書を読み、できうる範囲でテレビで試合も見ました。

そうしなければ、何を目的としてトレーニングをして行けばいいのか、お互いがきちんと納得できる方法を提示できないからです。

SASUKEに関しては、私がどう頑張っても完全制覇などできるわけがありません。

私が目標にしたのは第1ステージの制覇です。

ここで試される能力は、いわゆる筋力や筋持久力よりも、バランス感覚や瞬発力といったものであるという分析の元に、これならその当時の私でも、もしかしたらクリアできるのではと考えました。

当然クリアできたとしたら、次に待っているのはそういう能力ですから、特に懸垂に関しては毎日必死に取り組みました。

応援してくれる人もありましたが、ネットで様々な情報を調べていくと、放送されていない部分ではかなりのけが人が出ているようで、想像はしていましたが、もし私がそうなってしまったら、それこそ元も子もないというか、たくさんの人に迷惑をかけることになるので、申し込みをするところまでには至りませんでした。

年齢とともに、現場での指導も、体の使い方を正しく教えるために、私自身がお手本を示してやってみせることはあっても、以前のように社会人野球の選手たちを相手に、3グループに分けて指導する際、人数が半端でペアが組めない選手のパートナーとして、フルに近いメニューを3回繰り返すなどという、今からは考えられないようなことは、もうできるはずもありません。

まあそんなことを日々行っていたからこそ、SASUKEに出ようなどという普通の人が考えないようなことまで考えられる状態だったのですが。

昨日の放送を見ながら、ふと自分のお腹周りも見て、出場している選手たちとの違いに、ちょっぴり寂しくなりました。

もうすぐ57歳、世間の同年代の人たちと比べたら、比較にならないような体ではあると思います。

先日も西本塾に参加していただいた方から、私の上半身特に広背筋から僧帽筋の発達した背中を褒めていただきました。

それでもこのお腹周りの脂肪はなんとかしなければ、またまた私の変わった性格が頭をもたげてしまいました。

50歳の時宣告された糖尿病のため、ほぼ一切の糖質・炭水化物を制限した食生活を送っています。

基本はたんぱく質と脂肪だけということになります。

私の体のエネルギー源は脂肪が代謝されたものですから、脂肪を取らなければ体はやせ細っていくばかりです。

たんぱく質の摂取はもちろん多いですが、それも筋肉を維持するために使われるだけです。

筋量は維持したい、体重も落としたくない、しかし脂肪は増やしたくない、その全てのバランスを取ることは今の私にとって非常に難しいことです。

脂肪を減らし、糖質炭水化物の摂取をもっと厳密に控えたとしたら、私の計算では体重が4キロくらい減るのではないかと思います。

そうすると63キロくらいになってしまうということです。

トレーニング量を増やし、筋量を増やしたとしても65キロくらいまでは落ちると思います。

試合を控えたボクサーのような体になってしまうかもしれません。

今の私にそんなことをする意味があるのでしょうか。

5年前糖尿病を宣告されたのは、当時引き取って一緒に暮らしていた母親が気づかせてくれたことだと思って、一病息災で他にはどこも悪いところはありません。

今の体や体力にもある程度は満足していますし、大きな問題はありません。

しかし、もしこれから私が本当に望むような指導環境が与えられ、対象のレベルがどうあれ、屋外を選手と一緒に走り回ったりトレーニングをしたりという状況になった時、今のままの体で十分だと言えるか、それが私の中で自信を持ってイエスと言えない状況なのです。

どんなに努力を重ねたとしても、そうやって自信を持って人前で動き続けることができるのも、あと10年できるかどうかだと思います。

67歳でそんなやつはいないだろうというレベルは維持していたいと思います。

それでもあと10年、現実にそんな状況が与えられるのかはわかりませんが、そうなってからでは準備が間に合いません。

明日そんな話が来ても自信を持って受けられるように、何度目かの本格的な動き作りのトレーニングと食事の管理で、自分が納得できる状態を作っておきたいと思います。

人間誰しもそれぞれの目標を持って生きているはずです。

私も自分なりに私の能力を必要だと言ってくれる誰かがいると信じて、昨日のSASUKEを見て思ったことを目標にして頑張っていこうと思います。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月9・10日に予定しています。

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