体を整えるとは

少しずつ私の「からだ感」というものをお話していきます。

操体法というものの考え方も、これからの説明の中で少しずつご理解いただけるようになっていただけると思います。
一度に、こういうものですなどと私が説明できるほど浅いものではありません。

健康法や治療法などという言葉から連想されるのは、普通の健康な状態ではないからだを元に戻していくという、どちらかというとマイナス思考の発想になります。

体調が悪くない時、バリバリ働けている時、人は自分の体のことを特に考えてはいないと思います。

それがひとたび体調不良に陥り、どこかに痛いところが出てきたりすると、その時になって大慌てで病院やその他、自分の体を治してくれる第三者に頼ることになります。


私はどこも悪くないけれど、健康のためにウォーキングをしています、スポーツクラブに通っています、ダンス教室に通っています、という方もおられるでしょう。

そういうプラス思考で始めた行動さえ、私の経験では頑張りすぎなのか、やり方に問題があるのか、それがもとで体調に異変をきたしてという方がたくさんおられます。

それはなぜなのでしょうか。

では私が施術者として、体調の不良を訴えて来られた方に対するとき、何を持って改善できたという確信を持てるのでしょう。

それは本来人間として備えている機能を発揮できる状態に近づけられたということが、大きな判断材料となります。

では本来備えられている機能とはなんでしょう。

今日の午前中、長男夫婦に生まれた女の赤ちゃんのお宮参りに行ってきました。
まだ3か月にも満たない赤ちゃんですから、首も座っておらず寝返りも打てません。
それが月齢とともに確実に成長し、気がつけばハイハイをして、1年くらいすると立ち上がって歩くことができるようになります。

これらの行動は、親や周りの人間が教えることではありません。
人間として自然に備わっていく能力なのです。

ところが大人になって、足首の程度の悪い捻挫をしたり、肉離れを起こしてしまった後、組織としては回復したと言われているのに、自分がその足でどうやって歩いていたのか、どういう風に動いていたのか、見ている周りが笑ってしまうほどに不思議な体の使い方をしてしまうことがあります。

経験された方も少なくはないはずです。

我々は、当たり前とか普通という感覚に対して鈍感になってしまい、何かあった時にその普通に戻れなくなってしまうのです。

操体法というのは、どこかが痛くなった悪くなったという時に、対症療法として行うものではありません。

もちろん治療法としての体系も確立されていますから、私は施術者としてその技術を使わせていただいています。

しかしこれからご説明していく操体法の内容は、そういうものだと思わないでいただきたいのです。

私の年代の人たちが、車の免許を取り始めて自分の車を持った頃は、車を動かす前に必ず始業点検というものが必要で、走り出した後もいきなりスピードを出さず、暖機運転が必要だと教えられました。

今の車は電子部品の塊で、異常もすべてコンピューターが判断して教えてくれるそうですが、そのシステムが故障したらどうなるのでしょう、私にはよく分かりませんが。

それくらい大事に扱いなさいということだと思います。

翻って我々人間はどうでしょう。
少しでも長く寝ていたいと、ぎりぎりまで布団を離れず、食事もそこそこに着替えて家を飛び出し、満員電車に揺られて会社に向かうという生活をしている方が多いのではないでしょうか。

どかかが痛くなったことは分かっても普段の自分のからだがどういう風に動いてくれて、どういう風には動かされたくないのか、それを知らなければ結局は痛いか痛くないかだけが、自分の体を判断する目安として持てなくなってしまうのです。

自分の体を知ること、自分の「からだとの対話」、この観点が持てた人が、自分の体を自分で整え、ときに自分の手に負えなくなったときに、私のような人間の力を借りるということができるのです。

次回「からだとの対話」について深めていきます。
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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