今日から3年目に入ります。

今日は9月9日、ここ「conditioning studio 操」をオープンしてちょうど2年となりました。

仕事をしている場所こそ違え、やっている仕事は基本的に同じなので、2年という月日が短いような長いような、どちらにも感じられます。

これまで特定の個人や団体を相手にすることが多かったので、様々な立場でそれぞれ違う目的を持ってここに来てくれる人たちとの出会いは、ある意味とても刺激的でワクワクさせてくれるものでした。

今までと違う意味で、自分の存在がだれかのために役に立っていると実感できる瞬間は、頑張ってきてよかったと素直に思えるものでした。

私は単純な男で、その時その瞬間に考えていることが優先され、長期的な展望とかこうなりたいという目標のようなものを掲げることがありませんでした。

2年前も、約4ヶ月の空白期間を経て、立ち止まってばかりはいられない、もう一度歩き出さなければと考えた時、自分にできることはこれしかないわけで、そのためには施設を作らなければと奔走しました。

たくさんの方に励ましていただき、なんとかオープンにこぎつけたことに対する感謝の気持ちは、これからも忘れることなく持ち続けていきたいと思います。

本来であればやっと形が整ったのですから、自分の年齢を考えても、この施設を守り続け体の続く限り頑張り続けようと思わなければならない立場だと思います。

もう現場に立つことはない、この施設こそが終の住処となる、そういう覚悟が必要なことも自分なりには分かっていました。

広島という街に根ざし、地域の皆さんのために自分の技術を発揮することで、これからの人生を作っていかなければならない、そして生活の糧としていかなければならないことも分かっています。

しかし、2年経った今でもそういう状況にはなり得ていません。

分かってはいるのだけれど、自分自身がそうなって行くことを心の底から望んでいるかというと、少し違うからです。

今ここを訪れてくれている方々は、こうやって書き綴っているブログや幾つかの媒体に書いた私の文章を読んで、それぞれが抱えている問題の解決策が、もしかしたらここにあるのではないかと思ってくれた事がきっかけで、わざわざ遠くから来ていただく方がほとんどです。

広島市内から来ていただく方の方が少ないくらいです。

そんな真剣な思いを持って問合せを頂く方に対して、ご希望の日時に予約が取れないでお断りしなければならない状況よりも、普段は暇でも、この時とばかりに真剣に向き合える時間を共有できる今の方が、自己満足でしかありませんが、自分の気持ちとしては充実感があります。

2年間様々な出会いがあり、自分の気持ちにも変化がありました。

自分で言うのはおこがましいですが、2年前の自分より色々な意味で遥かに成長しているという実感があります。

それを発揮する環境が欲しいと思うようにもなりました。

私から学んでくれた方の中に、ある組織に私を売り込んでくれた方がいます。

私の経験から生まれた技術や知識を学びたい、立場こそ違え、自分の引き出しに加えたいというのが、西本塾や個人指導を受けに来てくれる方々の一番の動機だと思います。

その方もそうだったはずです、その目的はもちろんの事、その方自身の問題ではなく、一から整理し直し、さらに進化を続けている西本理論を、もう一度私に現場で発揮して欲しいと、真剣に思ってくれたのです。

事前に相談がありましたが、それを断る理由は私にはありませんでした。

現実には、それがすぐに形となって実現するほど簡単な問題ではありません。

彼が送ったメールは、だれかの目に触れる事はあっても、責任ある立場の人間にまで届く事はないかもしれませんし、もし届いたとしても、そこから何かが動き出す事など万に一つの確率だと思います。

それを承知で行動を起こしてくれた、その方に対しては感謝の言葉しかありません。

西本塾がきっかけで、札幌には2年続けて伺い、昨年末には千葉にも伺いました。

融通の利かない私ですが、やはり一人でも多くの人に自分の考えを伝えなければならないと思うようになり、その方法ももっと考えなければならないのかもしれません。

できる事ならここを拠点として、こちらから出かけていく事で、その機会を増やさなければならないとも思っています。

私の話を聞きたいと、呼んでいただけるのなら、どこにでも出掛ける心の準備は出来ています。

もちろん勝負の世界でもう一度という気持ちもあります。

さらにはこれからを担う育成年代を育てるお手伝いをしてみたいとか、その指導者を対象に自分の考えを伝えたいとか、体の不調を抱えどうしていいのかわからないという人のために、私の力を発揮したいという気持ちももちろんあります。

あれもしたいこれもしたい、それらをすべて満たすやり方があるのか、それとも何かに絞ってそこに向かって進むのか、迷い続ける日々が続いています。

そんな中、昨日訪れてくれた選手との時間は、まさにそんな事を忘れさせてくれる濃密な時間でした。

自分の抱える問題点をきちんと整理して来てくれているので、私も指導がしやすかったのですが、だからこそ上辺だけの指導では伝えきれるはずもなく、お互いが納得できるまで繰り返しました。

我ながらボールを蹴ることがこんなに上手だったかと思えるほど、練習相手として十分な精度で蹴ることが出来ました。

これこそボールを蹴る動作は、伸展伸展の体の使い方だと言い続けていることで、自分の体もそういう風に動けるようになったのだと思います。

前に後ろに右に左に360度プラス上下も含め、あらゆる方向へ瞬時に移動し、頭を働かせ続ける能力、ピッチの中のどこに自分がいて、周りの状況がきちんと把握でき、そのうえでボールを扱う、こんな難しい事をサッカー選手は行わなければならないのです。

そのために最低限必要な体を自分の思った通りに動かすための意識と、それを可能にするトレーニング、5時間もかけましたが、まだ半分くらいしか伝えきれなかったと思います。

こんな選手のためなら何時間でも付き合えると思いましたが、次の予約の方があったため区切りをつけなければなりませんでした。

会話の中で、同僚の選手がやはり動きづくりに、どなたかの指導を受けて取り組んでいるという話を聞きましたが、明らかに私とは違うアプローチであることがわかり、いい悪いは別として、色々工夫している選手や指導者もいるんだと安心しました。

昨夜の代表戦は良い結果に終わり、それぞれの立場で安心している方も多いと思いますが、チームとしての目標はもちろんはっきりしていますが、個人としてできる事、もっと能力を向上させることは可能だと思うので、私はそういう選手の動きを見続けることで、昨日のような選手に対して、さらに良い指導やアドバイスができる準備をさせてもらいたいと思います。

もう糸の切れたタコのように、風任せというわけにはいきませんが、自分の可能性を信じて、向上心を持って歩みを進めていきたいと思います。

2年間ここで出会った皆さん有難うございます、これからもよろしくお願いします。

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Re: No title
ありがとうございます。
そう言ってくださる人がいることが、何よりの励みです。
引き続きよろしくお願いします。
  • 2015-09-10│13:37 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
No title
3年目おめでとうございます。
思えば、最初は木崎さんのNUMBERの記事から西本先生を知りました。
それ以来西本先生のブログの愛読者です。これからも頑張ってください!
  • 2015-09-10│13:32 |
  • ao URL│
  • [edit]

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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