連係連動、指導してあげたいこと

昨日一昨日と出雲大社から松江観光を楽しんできました。

一月くらい前に企画して、ある方が同じ行程を詳しく説明してくださっていたブログを参考にして、行程に関しても準備万端整えての旅行となりました。

言い古された言葉ですが、金がある時には暇がなく、暇がある時には金が無いというのは本当です。

今はその後者の方ですが、これまで四人の子供の子育てを頑張ってくれて、私を自由にさせてくれた家内との時間を、今こそ大切にする為にも、こう言う機会を大切にしたいと思っています。

出雲大社には、10年くらいだったと思いますが、私が書いた本の中に太極拳の動きに関する記載があったため、それを見ていただいた出雲市太極拳協会の方から連絡を頂き、市町村合併で協会の組織も大きくなるタイミングの記念の行事に、講演と実技の指導を依頼されて伺った際に、せっかくだからと出雲大社まで連れて行っていただいたことがありました。

短い時間でしたので、拝殿や本殿を駆け足で参拝したことしか覚えていませんが。

そして松江には、今年仕事ですでに2度伺っています。

様々な縁が繋がって、今回の行く先を決めました。

こんな形で本格的に観光目的の旅行をした事はほとんどありませんでしたが、とても楽しい旅となりました。

どこに行っても、些細な事かもしれませんが、一言言いたくなるような出来事に出会う事は少なからずあると思います。

今回の二日間、全くそんな事がありませんでした。

入場券を売っている人、駐車場のおじさん、掃除をしている年配の女性や男性、堀川めぐりの船頭さん、宍道湖サンセットクルージングの船長さん、あげればきりがありません。

言葉を交わした人、働いている姿を見させていただいただけの人、そのすべての人たちが温かく迎えてくれました。

誰一人として仕事だからと義務的に働いているように見える人がいませんでした。

おもてなしの気持ちが自然に伝わってきます。

武家屋敷の庭で草抜きをしていたおばあさんなど、なんでそこまで一生懸命できるのかと思うほどでした。

皆さん作業をしていても、挨拶をすると笑顔で返してくれました。

いろいろなものをたくさん見て体験して、何より心がほっこりする二日間でした。

出雲と松江の皆さんありがとうございました、また行きたいと思います。

さて旅行記はこれくらいにして、先日トレーニングに来てくれたサッカー選手の指導の中で、改めて感じた事を書いておきます。

一言で言うと「体の連動を使わなければ損だ」という事です。

損得という言い方は適切ではないかもしれませんが、この感覚を使わず、ただ力任せに体を使う事は、やはり違うなというかもったいないという事です。

静止している物体が動き出すためのエネルギーを生み出す為には、3つの動きを組み合わせる事が理想であるというのが私の主張です。

まっすぐ立った状態から、どちらかの方向に倒れようとすれば、当然ですが倒れた方向に足が出て体を支えようとしてくれます。

この時いわゆる筋力はほぼゼロで、無意識な動きです。

前方向だけではなくて360度どの方向でも同じ事が起こります。

次は落下です、立った状態で体を支える膝の力を抜けば上体は足下に崩れ落ちますから、そうなってはいけないと思えば、体のどこかが無意識に働いて落下を防ぎます。

背骨を引き起こす事がメインになるので広背筋が主役になってくれると思います。

3つ目は背骨が連なって捻られると言う動きです。

背骨は骨盤から連なって首の部分までたくさんの骨で形成されています。

当たり前の事ですが、どこかだけを動かす事はできません。

顔が左を向き続ければ、背骨はそれに連なって左に回り続け、最終的には体全体が左を向きます。

単純な事ばかりですが、この事をきちんと理解して使いこなす事は、体の持っている能力を効率的かつ最大限に発揮するための最低限必要な事だと思います。

ところがほとんどの人は、こう言う事を知ってか知らずか、こう言う時はこの部分を使ってとか、ここで踏ん張ってとかいう感覚でしか動いていないような気がします。

自分がそうやって動いているのですから、相手もそうやって動く事が当たり前で、お互いが暗黙の了解というのでしょうか、それが前提となっているので相手の動きの逆を取るというフェイントが成り立つのだと思います。

ところが、そうでない動きができる人に対しては、まったく無力で対応ができない事になります。

にも関わらず、それが自分の筋力不足に原因を求め、その対応をはかろうとします。
逆に動きの本質を理解している人は、周りが常識としている動きをあざ笑うように、自分の思う方向へ進んでいくことができます。

私が指導する事は難しい事ではありません。

まずはゆっくりと連動動作の確認作業をしてもらい、踏ん張らなくても頑張らなくても体を移動させられる事を実感してもらうのです。

自分の動きが出来てくると、次に考えるのは相手との接触プレーです。
ここでもこれまでの常識を捨ててもらわなければなれません。

大きくて強い人が、歯を食いしばってぶつかる事が絶対ではないと言うことを。

これも体感しなければ、理解不能な感覚ですが、分かってしまうと不思議でもなんでもなくなります。
今ラグビーが盛り上がっていますが、ただの体当たりでは無い感覚がきっとあると思います。
個人的にはあんな大きな人にぶつかりたくはないですが。

こんな事を時間をかけて説明し、体験してもらうと、どんなレベルの選手であっても今以上に向上させられる余地は必ずあると思います。

疲れにくい走り方を身につけても、いわゆる素人目にはその変化はわからないかもせれません。
監督やコーチにもアピールするには地味すぎるかもしれません。

それでも、自分の思った事をやり続けることができれば、主張している90分間走り続けるではなく、頭と体を動かし続ける能力が高まるわけですから、私が応援できない部分、何がしたいかという、私の技術の定義である「自らの意図(企図)した事を反復継続して行う事のできる能力」の中の、自らが意図したという所は、まさにそれぞれの選手の頭の中の問題で、ここにこそセンスという言葉を使ってもいいのではないかと思います。

学校時代の成績という事でななく、自分が何をしなければならないかを考えられる頭脳は絶対に必要だと思います。
そこに私の提唱する体の使い方を身につけてくれる事が、個人としての能力を向上させる絶対条件だと思います。
これが揃っている選手こそが超一流となりえます。

そこに届いていると思われる選手は残念ながらほとんどいませんので、チャンスはいくらでもある思います。

指導者にまだそれを見極める目がなくても、結果に現れてくれば認めざるをえないでしょうから、選手が指導者を育てるという事も今は必要かもせれません。

連係連動は目に見えづらいですが、見えるようになると種目に関係なく、また一般の方の日常動作も含めて、人間の動きを見る事が楽しくなります。

そしてそれをどう活かすか、活かせなければなんの役にも立ちません。

私が凄い事が出来るとか分かるとかいうのではなく、当たり前の事を当たり前だと気付いただけですから、必要としてくれる人のために丁寧に伝えていこうと思います。

黙々と草むしりをするおばあちゃんと、私のやる事に何の違いもありません。

一生懸命やるだけです。


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No title
西本先生、確かに楽しんで走ること、大事ですね。中学生になって、陸上部に入ったうちの子にもアドバイスしてみます。ありがとうございます。
  • 2015-10-11│19:28 |
  • 清水 URL│
  • [edit]
Re: 運動会のリレーにて
清水さん
ご報告ありがとうございます。
走ることが嫌いな人苦手な人にも、走ることは楽しいんだよということを伝えてあげてください。
まずは自分が楽しむこと、清水さんの颯爽とした走りが目に浮かぶようです。
  • 2015-10-09│12:05 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
運動会のリレーにて
 ご無沙汰しています。清水です。だいぶ朝晩が涼しくなってまいりました。

 先日の日曜日に地区の運動会のリレーで走った時のことです。毎年、出場はしていますが、必ずといってよいほど、次の日以降に下肢の筋肉痛が出現していましたが、今年は若干は見られましたが、ぜんぜん苦にはなりませんでした。きっと自分の走りが変わったのかもしれません。走っている最中も、自分の体の動きを感じながら走り、前の走者の様子も落ち着いてみられ、コーナーでのスリップも、転倒もなく、次の走者にバトンを渡せました。自分では心地のよい走りができましたね。前の走者をだいぶ追い詰めたと思います。ちなみに、午前、午後と2回走りましたが、午後も快調に走れました。これも自分なりにかかさず行っている、背中への刺激などのおかげと思って、これからも継続していこうと思います。

以上、報告でした。
  • 2015-10-08│21:13 |
  • 清水 URL│
  • [edit]

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月9・10日に予定しています。

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