ドキドキの理由

12月に入りました。

11月末まで、思わせぶりに私自身ドキドキ感を味わっていたことをにおわせることを書いていました。

そのことについて書いておきたいと思います。

この2年半の間に、自分の中で嵐のように心が揺らいでいました。

色々なことを考え、これからのことについても本当に自分がしたいことは何だったんだろうと自問自答が続きました。

一度は広島の仕事場として使っていた場所を畳んでまで、サッカーの現場に戻りました、そこは自分が想像していたものではなく、短い期間で離れてしまうことになりました。

なぜそこに行ったのか、自分のやってきたことの集大成として組織としての結果を残すためでした。

そのことで私の考えが独自のものでも何でもなく、当たり前の考え方として認知され、固定概念から抜け出せないスポーツの世界を変えてやろうという野望に似たものまで持っていました。

それが出来なくなった時、受け入れられなかった理論や私のやり方が、このまま埋もれてしまうことに我慢が出来ず、ブログを通して吐き出していく中で、それを必要とする人たちがたくさんいることに勇気づけられ、どうすればもっと分かり易く伝えられるのか、自分の考えをもっと確固たるものにしていかなければ、そういう人たちの先頭には立てないと、自分なりに努力を続けてきたつもりでした。

その過程の中で、やはりもう一度自分の理論で勝負したい、3年前に決心した時と同じかそれ以上の感覚が湧きあがってきました。

しかし、私のことを知る指導者などいるはずがありません。

地元広島は、今日チャンピオンシップの初戦が行われますが、森保監督の元、盤石な組織づくりが行われていて、私が必要とされる余地はありません。

他のクラブからの誘いなどあるはずもなく、そろそろ諦めて他のやり方で自分の考えを広めて行く努力を続けなければならないことは、自分が一番分かっているつもりです。

私の仕事は、将棋の駒を磨くことであって、実際に指すのは私ではありません。

ですから、本当に信頼できる将棋指しでなければ、私がいくら真剣に磨いた駒を提供しても、結果など出るはずはありません。

どんな指し手なのか、どんな戦法で何をしたいのか、長期的なビジョンも含めきちんと話を聞いてからでないと、もし話があったとしても、はい分かりましたとは言わないと思います。

行きたいのか行きたくないのかどっちだと言われるでしょうが、これが正直な気持ちです。

現実にそんな立派な指し手がいるのか、それすら私は知りません。

だからどう考えても、私の現場復帰は現実的ではありませんでした。

経済的な問題も含めて、来年からはもう少し考えなければならないことはたくさんあります。

それでもこのブログを読んで、興味を持ってくれるクラブが、もしかしたらあるかもしれないと、勝手に思っていました。

そうした状況の中で、西本塾に参加してくれたある方が、地元のJクラブに私を売り込ませてくれと言ってきました。

その方は大学まで地元でサッカーを続け、学生時代の仲間の中には日本代表にまでなった選手や、現在指導者として活躍している人間がたくさんいるそうです。

本人は現在、直接サッカーの指導はしておらず、整体師としての仕事をしているそうですが、西本塾の二日間を経験して、この理論を現場に生かしていかなければサッカーの発展はないと、まさに雷に打たれたように一念発起して、短い期間に何度も私の元を訪れ、理論と実践を学び、すでに地元で子供たちやその指導者を相手に講習会を行っているという、驚く程の行動力を持っている方です。

その方はまずメールで私のことを調べてコンタクトを取るべきだ、他のクラブに取られた後では取り返しがつかなくなる、くらいのことを書いて送ったそうです。

そんなメールにいちいち反応してくれるはずはないと思うのですが、今度は社長とGM宛ての手紙をしたためて、直接事務所を訪れ、管理部長と言う役職の方に内容を見せ、それぞれの方に渡していただけるという約束を取り付けて帰ってきたというのです。

内容を読んだ管理部長は、「これはまさに檄文ですね」と驚いていたそうですが、地元のクラブが強くなってほしいと、そこまでやってくれるサポーターがいることを、クラブは真剣に受け止めるべきでしょうね。

時代劇に出てくる、一揆を起こす前の最後の手段である、「直訴状」のような物々しい外観でした。

直訴状を持って行った人は、その場で手打ちにされることを覚悟して、その役を買って出るという風に時代劇では描かれていましたが、その方も相当な覚悟を持ってというか、本気度を示すための行動だったと思います。

何もしない私が言うのもなんですが、涙が出るほど嬉しかったです。

さらには先輩にあたるサッカー解説者との交流が今でもあって、その彼にも練習場に行ったら監督に私のことを話してくれるように頼んでくれたそうです。

ですからおそらくは、監督の耳には間違いなく私の存在は届いていると思います。

ただそこから先はまったく分かりません、これまで何のかかわりもない私のことを調べ、自分のチーム作りに必要な人材だと思ってもらうことなど、1%の確率もないでしょう。

しかし、私はそこまでやってくれた西本塾生の気持ちを意気に感じ、もし本当にコンタクトがあり、納得できる話になったとしたら、せっかく作ったこの施設ですが、また畳んででも、そのクラブの発展のために生涯をかけて、骨をうめるつもりで、参画しようと思ったのです。

すべては縁のなせる業、人生あみだくじと割り切って、人生を歩んできた私ですが、今回もしそうなったら、今までとは違った意味で大きな横線を、引いてもらったことになると思いました。

そうは言いながら、いつまでも雲をつかむような話を待っているわけにはいきません。

私を信頼し通ってくれる方々や、西本理論を学びたいと遠くから来てくれている人たちのためには、ここにとどまって今度こそしっかり根を下ろす覚悟で仕事に取り組まなければなりません。

さすがに12月も半ばを過ぎてから話があっても、準備ができませんから、自分の中でのタイムリミットを11月末と勝手に決めていたという訳です。

しかし、その期限は昨日過ぎて行きました。

いつまでもドキドキしてばかりはいられません。

気持ちを切り替えて現実に対応していかなければなりません。

そのクラブとはこれまで全く接点がありませんでしたし、試合以外で訪れたこともない土地です。

それでももし話が来たら、そこで自分のすべてを出し切ろう、本当に最後のチャンスだと思って頑張ろう、そう思っていました。

塾生が本気で私を売り込んでくれたクラブは、名古屋グランパスでした。

縁がなかったようです・・・。

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Re: No title
内田さん
ご報告ありがとうございます。
私の理論と実践を、地域に広める活動をしていただき、西本塾を通じて広く世の中に広めたいという思いが形になっていくようで、とても嬉しいです。
これからも地道な活動を続けていただくよう、よろしくお願いします。
他の塾生の皆さんも、内田さんの活動を参考にして、学びを深めながら、こうした活動を行っていただきたいと思います。
  • 2015-12-03│09:12 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
No title
12期生 14期生の内田です。
ご報告が遅れましたが、先月末に2回目のトレーニング指導会を開催しました。
今回は一部、二部と分け、一部には初めて参加の小学6年生6名、中学生8名、
その指導者、親子1組、一般の大人1名が参加しました。先ずは、西本先生のブログの紹介、経歴、西本塾を説明し、今後私が行なっていくであろうことを話しスタートしました。
1広背筋をプリントで見せながらの作用と役割を説明。
2、井桁を見せながら、アイドリングの練習から実際の走りに約1時間
3、対人コンタクト(石になるかスライムになるか)
4、対人コンタクト(相手を背負った時のセンサーの手と、広背筋を使ったコンタクト)
5,8m×15mのコートで西本走りでの鬼ごっこ
を行いました。サッカーをしてる少年が多かったので、実際に試合を想定した動きも取り入れたく、前回から5を追加しました。これは、千葉の望月さんの取り組んでることを取り入れ、西本走りを組み合わせサッカーの動き作りの練習になると思ったからです。
1回目にこの練習は早いとも思いましたが、真っ直ぐ走らせるより更に今までの癖が強く出るのを実感してもらう狙いもありました。
当然一回では理解してもらおうとも、理解させようとも思ってはいませんでしたが、6年生にとっては少々難しく感じたようでした。ブログでも書かれていましたが、中学2年生ぐらいですと理解も高まり、西本理論を学ぶ上では平均的にはベストな年代だと感じました。
いずれにせよ、参加者全員から楽しかったと言って頂けました。

二部では前回からの参加の指導者2名、1名の女子高校生、新たな指導者1名の4人で1時間だけ行いました。
こちらは、走りの確認からギアの上げ方、トップスピードでの走りをしました。トップスピードでの走りを見せながら、「私の肩甲骨よりももっと柔らかく
連動させて下さい」と言うことを何度も付け足しました(笑)
少しの時間でしたが、走りながらの対人コンタクト、ボールを使っての対人コンタクトもし、より実践形式的に行い伝えている動きの意味を理解してもらい、次回のトレーニングのアナウンスとし終了しました。

今回参加してくれた方達にも伝えましたが、1回目2回目は来年から本格的に取り組む活動のための私自身の予行練習でもある意味ありました。
広島で学んだことをタイムリーに伝える場としての意味もありますし、その繰り返しで私自身の成長の場ともあることを伝え、ひいてはみなさんの役に立てると勝手に思っている次第です。
もう一度、初心に戻り来年の活動に備えたいと思います。
今後もよろしくお願いいたします。

  • 2015-12-03│07:44 |
  • 内田雅倫 URL│
  • [edit]

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
西本塾を深める会を9月10日(日)に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。

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