自分にとっての良い姿勢の作り方

今朝、西本塾17期生の方で作るライングループの書き込みで、サッカーキングの記事で、日本サッカー協会の技術委員長が、強化指針に基づくアクションプラン1として発表した中で、「フィジカルコンタクト」に関する分野に触れていたことを教えてくれました。

17期生の4名は、実技の際に撮影した動画を共有するため、すぐにライングループを作ってくれました、私が動画を送りやすくするためです。

16期でも同じことをしてくれたのですが、その後ライングループを活かす活動はされていません。

それが参加者のお一人である奈良の「植村逸郎」さんが中心となって、動画に対するコメントや、その他さまざまな内容を持ちよって、私を含めた参加者の意見交換の場として積極的に活用してくれています。

まだ1週間しかたっていませんが、もし受講した後、各自がそれぞれの考えだけで学んだ内容を復習しようとしていたのと、こうしてさまざまなテーマで意見交換をするのでは、まったくその理解度が違ってくることは当然のことです。

私がすぐに、ああですこうですと、すべてに答えてしまっては意味がないので、そのあたりは考えながら発言していますが、私にとっても受講してくれた人がどれくらい分かってくれたのか、理解度を計ることができる、嬉しい試みをしてくれています。

そのお礼ではありませんが、明日明後日と名古屋に行った帰りに、奈良に寄り道をして植村さんのところに行くことに決めました。

こういう縁は大事にして、私の考え方の理解者を増やしていきたいと思います、真剣に向き合ってくれる人に対しては、私もそれに応え続けなければなりませんから。

サッカー協会の技術委員長の発言についてですが、このブログを読んでくれている皆さんには、私の考えは改めて説明の必要はないと思います。

それ以上に、直接指導を受けてくれた方々にとっては、それなりの立場に立つ人間が、何とレベルの低い話をしているのかとがっかりしたのではないでしょうか。

これでは日本のサッカーが成長して行くわけがありません。

すでに私の考え方に沿って指導してくれている人も増え、当然指導された選手の数も少なくないと言えるところまでは来たと思います。

それでもそのトップに立つ人間がこのレベルであることを知ったら、がっかりするでしょうね。

私がそう言っても、彼らがすぐに取り入れようとは思わないでしょうから、大きな話はさておき、地道に広島から発信を続け、その他大勢になりたくない選手をしっかり指導していきます。

さて、このところテーマとなっている姿勢に関して、我ながら面白い指導の仕方と言うか説明の言葉が見つかったので、書いておきます。

10年近くトレーニングに通っていただいている、私よりも10歳も年上で、68歳のHさんとのやり取りの中で、その言葉は生まれました。

明日から伺う、名古屋の内田さんとの会話の中で、良い姿勢のイメージが「シュッとした背中」では説明がつかず、「反った猫背」、あるいは「シュッとした猫背」という、日本語としては適当でない表現かもしれませんが、なんとなく頷いてしまう、感覚的にはストライクな言葉が生まれました。

確かに、骨盤から背骨全体、後頭部までがシュッとしている姿勢は、見た目には大変美しく、モデルさんたちはその体型を目指して努力していることと思います。

ところが人間が静止した状態からエネルギーを生み出すという作業をするために必要な三要素として私が定義している、目的方向への重心移動、その場での落下、そして135度を理想とした捻転ですが、その三つをうまく組み合わせることで、それぞれの競技に必要な、競技だけではなくもちろん日常動作も含めてですが、効率的な動きを行おうとしたとき、シュッとしすぎた良すぎる姿勢は、それを邪魔していることに気づいたのです。

Hさんは若いころからゴルフに親しみ、現在でもシニアやグランドシニアの競技会に参加しているスポーツマンです。

ほぼ毎週トレーニングに来ていただいていますが、その都度、その間に感じた体の感覚やスイングとの関係を質問してくれます。

10年たってもその探究心は変わることなく、毎回私自身がどんなことを質問していただけるのか楽しみにしています。

そのHさんから今回のトレーニングの際聞かれたことが、アドレス時の股関節の角度の問題でした。

ゴルフの基本はアドレスと言っても過言ではありません、このテーマは過去何度もお話ししてきたことですが、唯一無二の絶対という答えは有り得ないことをお互いに分かっているからこそ、何度もテーマに上るのです。

今回のやり取りの中で私は、「何度も繰り返しこのお話をしていますが、人間の体は日々その状態が違うのですから、これだという答えはありません」と、お断りしたうえで、あくまでも原理原則として聞いてくださいと続けました。

アドレス時の股関節と言うのは、前傾角度がどれくらいが良いのかという質問をされていることとほぼ同じことです。

ゴルファーにとって永遠のテーマです、スタンスの広さ、膝の曲げ具合、股関節の前傾角度、骨盤の反らせ方、背骨の反らせ方、肩と肩甲骨の位置、首の曲げ方によるボールを見るための視線、ボールを打つためのスイングをする以前にそれらが、その人間にとって最も自然で再現性のあるポジションであることが、良いショットを打つ絶対条件となります。

このことはもちろんゴルフだけの問題ではありません、だからこうして詳しく書いているのです。

野球であれば打者の構え方、守備での構え方、投手の片足を上げた時の姿勢、サッカー選手の走る姿勢、ドリブルの姿勢、ディフェンスの姿勢、テニスの待ち受ける姿勢、などなどすべて動きに等しく応用できるその人なりの姿勢があるはずなのです。

客観的な数字で示せるわけがありません。

この共通する姿勢が分からなければ、ゴルフの正しいスイングも出来ないし、ロッベン選手のような細かく素早いステップも、ストライドを伸ばしながらも体に負担が少ない高速な走りも、土俵中央でがっぷり組み合うお相撲さんも、みんな良い結果にはならないのです。

以前ゴルフ場経営のアコーディアグループの会員向けの会報誌で、飛距離アップをテーマにした連載をしたことがありましたが、その際にも強調した骨盤と背中の捻転の仕方がありました。

体を捩じらないで力を生み出せるという考え方もあるようですが、使えるものは有効に使った方がいいと思います。

最終的に自分にとって良い姿勢かどうかは、この捻転という動作がしやすいかどうか、135度の回転動作を最もしやすい姿勢を探しているのですから。

今回Hさんに指導してなるほど思っていただいた、アドレス姿勢の作り方を紹介します。

①まずはスタンス幅、これは後で結果的に微調整されますので、とりあえずいつも通りの肩幅くらいで自然に立ってもらいます。

②次に両手を後ろに回して手のひらで左右のお尻の丸みを押さえます。

③その両手のひらでお尻を持ち上げるように動かします、お尻の穴を後方に向けるイメージです。

 まっすぐ立ったままでは、お尻を持ち上げることができにくいので、少しお辞儀をするように上半身が前傾します、この時はまだ膝は曲げません。

 するとこれ以上は前傾できないし、膝や太腿の裏が突っ張ってきます。

④それでは動きが止まるので、少し膝を緩めてあげるとお尻を持ち上げやすくなって膝も自然にほどよく曲がります、あくまでも体に無理がない状態で行います。

 首が突っ張って、左右に回せないということにならないように気を付けます。

⑤その姿勢が確認できたら、お尻を持ち上げていた両手を、自然に前に持ってきてぶら下げてみてください。

 足首と膝の関節は自然に曲がり、股関節も自然に曲がって上半身は無理なく前傾しています。

 腕をぶら下げた肩は、無理に背中を反らしたり胸を張ったという状態ではないので、どちらかと言うと軽く「猫背」になっているという言い方は出来ないでしょうか。

この姿勢が私の言う、骨盤がほどよく反って、背骨の上部が少し猫背気味になっているという意味で、「シュッとした猫背」「反った猫背」という表現となりました。

どうでしょうか、この姿勢であれば、まさにサッカーのディフェンスの姿勢となり、攻撃側の選手の動きに対して、胸も骨盤も正対したままで、臍の部分だけを柔らかく使って対応できる、私の言う体幹部分を固めることなく三分割で使うという動きが可能になります。

これを素晴らしい完成度で行えているのが、何度褒めても足りないロッベン選手の動きです。

この骨盤の反りと、背骨の反らせ方、そしてと肩のリラックス感を、それぞれの人間の体で組み合わせ、それぞれの競技のそれぞれの局面で使い分けることが、最高の動きを発揮するために必要な条件だと思います。

ですから姿勢を見ただけで結果が見えるというか、「その姿勢からではこういう動きしか出来なよね」「こういう姿勢ができているからこういう動きが出来るんだよね」ということが予測できるのです。

私の人間を見る視点、動作分析の基本をここにあります。

こんな話をなぜ公開するのかと言われることもありますが、なるほどそういうことかと思って取り入れてくれるもよし、なんだこれはと読み飛ばされても私は構いません。

なぜ書いているのか誰のために書いているのか、たぶん自分のためです。

今頭の中にあることを言葉にして整理しておかないと、すぐに忘れてしまいそうで心配なのです。

明日になったら考え方が変わっているかもしれませんから、今日の自分は大事なのです。

参考になれば幸いです。

明日と明後日、名古屋でお会いする皆さん、皆さんと一緒に学べることを楽しみにしています。

スポンサーサイト

Trackback

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

最新記事

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR