学ぶ側伝える側それぞれの思い。

今日は私にとって至福の休日となりました。

ゴルフの練習に行った帰り道、糖質制限スイーツのお店でプリンとクッキーを買い、帰ってきてから自分で豆をひいていれる美味しいコーヒーと一緒に味わいました。

これから糖質制限がもっと研究され普及していくことは明らかです。

私は残念なことに糖尿病の宣告で、この事実を知り制限食に踏み切り継続していますが、そうならないための工夫がより求められていくと思います。

さて、先週末は個人指導を受けに来てくれた人が続いて、改めてその意味を考えることができました。

当然ですが、わざわざ私の指導を受けたいというのですから、それぞれに目的があり、私に対しての期待は当然小さくありません。

まず個人指導のメリットですが、当然私とのマンツーマンで、それぞれ希望していただいた時間の指導を受けられるのですから、私の言葉はすべてその方に向けられます。

自分に関係ない話題はほとんどないのですから、まさに個人に対しての指導になります。

逆に西本塾のように複数の人数で私の指導を受ける時には、全体に対して発せられた言葉に対しての、それぞれの反応が違うことを直接目の前で感じることができます。

自分は今言われたことに対してこういう風に捉えたが、他の人はどうやら違う意味にとっているような気がするとか、自分はよく分からない内容だが他の人はきちんと理解している、またはその逆のこともあるでしょう。

人それぞれの感性が、同じ内容でも違う意味に捉えたり、立場の違いで理解できることや出来ないことがあったりと、自分一人だったら気づけなかったことを、たくさん気づかせてくれることは、西本塾の醍醐味でもあります。

今回の三人は、もう何度も広島に足を運んでくれている神戸の竹内健太朗さんから始まりました。

もう5度目になるでしょうか、今回初めて知ったのですが、彼が今仕事をしているのは、高校のサッカー部の先輩で、柔道整復師の資格を持った方が経営する施設で、トレーニングの指導を行ったり、高校のサッカー部の指導に行ったりしているそうです。

理解のある方で、私のところに学びに行くことを認めてくれ、その内容を仕事に直接反映させてくれる環境にあるのだそうです。

こんな経営者の元でなら、私から学んでくれたことは十分次の誰かのお役に立ててもらうことができているでしょうから、本当に有難いことです。

トレーニングに関しては色々な考えがあり、仲間の中には体作りが絶対だという人もいると聞きましたが、相手の目的に合わせて指導してくれればそれでいいと思います。

後半の二人は、ともにウルトラマラソンの経験があるという、二人とも40代の方ですが、それぞれ真剣に自分の体と向き合っている人たちでした。

とくに3人目の土曜日の午後に来てくれた西山さんは、現在もトライアスロンに挑戦中とのことで、とにかく自分のためになるならと真剣に学んでくれました。

そのお二人を指導して思うのは、指導する立場の人間の責任の大きさでした。

色々な指導者がそれぞれの考えを持って指導しています。

指導する側の考え方をどうやって確実に伝えるか、これが一番大切なことだと思いました。

その道の有名な指導者から言われた言葉はある意味絶対で、その内容の本質が伝わっていなくても、言葉として言われたことが重くのしかかっていきます。

「ランニングフォームでもバイクを踏む姿勢でも、とにかく軸を安定させなくてはならない、そのためには体幹を鍛えなさい、あなたは体幹部分が弱いから軸が安定していないんです」と。

もっとひどい言葉は、「体が歪んでいるから、フォーム以前にまずそれを治してから来てください」、そんなことまで言われたそうです。

言われた方は、何がどう歪んでいるのか、どこがどう弱いのか、また軸とはどこか、体幹が安定するとはどういう状態を指すのか、指導する側の意図がまったく分からないまま、言われた言葉に対応すべく、私のような人間のところまで来なければならなくなってしまったのです。

しかし私は、その方の体のどこにも大きな問題を見出せませんでした。

骨盤を中心とした背骨の6方向の可動域と全身の連動性は、歪みがあるどころか及第点以上のとても良い動きをしてくれていました。

走っている姿を見て指摘されたことは、体の使い方にこそ問題があるのであって、けっして体自体の問題ではありませんでした。

当然それを解決できる指導をしてくれなければならなかったはずです。

それがまったくありませんでした。

そこから私の指導が始まりましたが、既成概念にがんじがらめにされたその方の意識を変えるのは容易なことではありませんでした。

ローラー台の上でバイクを走らせるときには、結果として体幹を固定しないことが体を安定させるということに気づいてくれましたが、走るという動作ではなかなか私の言うことが理解できませんでした。

固定するのと安定している状態はまったく違うのです。

これが複数の人間の中で指導を受けていれば、おそらくは自分の考え方の狭さに、もう少し早く気づけたかもしれません。

理論から始まって、その動作を可能にするためのFBTや腹筋のように見える背筋運動などを行ってから、アイドリングや引きづり動作などのドリルを行ってもらいましたが、意外にうまく出来るので、もしかしてと実際の走る動作に移行すると、まったくうまく出来ませんでした。

これではスピードが出ないという言葉も出てきましたが、もしいつものように何人かの中に、うまく出来る人が出てきて、気持ちよさそうにスピードを出して走る姿を見たら、絶対にそんな言葉は出なかったと思います。

金曜土曜と二日間、半日ずつを使って学んでくれた宮元さんは、前回の名古屋での内田さん主催の講習会にも参加してくれていたので、とてもスムーズに私の指導が体に入っていきました。

もう一つ大きな違いは、私のブログをどういう気持ちで読んでいるかということでした。

宮元さんの読んだというレベルと、西山さんのそれには大きな差がありました。

これは読む力というよりも、ブログの中身に何を求めるかという問題意識にあると思います。

真剣に読み込んでくれる人は、コメント欄に送られてきた、実際に指導を受けた人たちの感想も含めて、すでに私の指導を受けたかのような意識でここに来てくれる人がたくさんいます。

学びに来てくれる人の意識と、伝える側の私の意識が出来るだけ同じであることが望ましいのは当然のことです。

私の文章から、自信過剰ではないかという感想を持たれる方もいますが、なぜ私がそこまで言い切れるのか、ブログを最初からすべて読み込み、受講者とのやり取りを読んでくれれば、私がどれだけのことをしてきたのかは分かってもらえると思います。

それでも分からないと言われれば、もうどうしようもありませが。

私は中途半端な気持ちで人に接してきたつもりはありません。

今指導させてもらう立場になって、改めて学ぶ側の姿勢を考えます。

一方的に自分の経験を伝えるのではなく、真剣に学びこれから成長しようとする人たちと一緒に学んでいく、その姿勢がなければ絶対に伝える側にはいられないと思います。

取り留めもない文章になりましたが、誰かを批判するのではなく自らを戒めるために、今回の個人指導から色々なことを考えました。

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Comment

Re: No title
竹内さん報告ありがとうございます。
一言だけコメントしておきたいと思います。
竹内さんが指導された女性の方の感想はとても素直でシンプルなものだと思います。
従前の走り方というものを否定していますが、それはそれで運動不足解消や体を鍛えたいという方のために残しておいて、私が指導している走り方、体の使い方で速く移動する方法は、新しい種目だと思っていただいた方が分かりやすいかもしれません。
今まで通り、歯を食いしばって筋肉や心肺機能を酷使した走り方を良しとする人は、どうぞご自由に続けてください。
私の提唱する走り方の方が、自分にとって好ましいと思ってくれて人は、新種目に挑戦するつもりで固定概念を捨てて取り組んでくれればいいと思います。
そういう割り切りも必要なのかもしれませんね。
引き続きしっかり指導してあげてください。
  • 2016-04-06│09:38 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
No title
こんにちは。8期の竹内です。このような場でご紹介頂きありがとうございます。折角なので、私の事を簡単にご紹介させて頂けたらと思います。現在、兵庫県芦屋市にある、コンディショニングラボanimomでトレーナーをしております。様々な年齢やジャンルのアスリートや一般の方に対して、カラダが喜ぶ本来の使い方を伝えさせて頂いております。先日も、50歳代女性の方に走り方について指導する機会がありました。この方は、もう10年以上も走られておられる方で、フルマラソンはもちろん、ウルトラマラソンやトレイルランのレース等も出ており、フルマラソンでは3時間30分の記録を持っておられます。今までにも有名な方の走り方レッスン等を受講もされた事があり、走り方(一般的に当たり前と思われている方法)についてはよく知られていました。指導方法は、このブログ内でも書かれていますので述べませんが、指導後の感想がかなり面白く、「別のスポーツをしているみたい」と。一度、この走りを体感した事がある方だと共感して頂けるのではないかと思いますが、同じように走っていたとしても、カラダの感じ方が今までとは全く別物だと。もちろん、ある程度指導した後には、お決まりの以前の走りも行って頂きました。「辛い」「しんどい」このフレーズだけで十分ですよね。いくら有名な方に指導されても、実際はこのような感じなのです。本来カラダが喜ぶ動かし方をしていないという事をこの方にも実感して頂きました。まだ、スピードを出すと以前の頑張る走りが顔を出してくるので、本来の楽な走りの習慣付けはこの方も必要になりますが。これからも、伝え続けていきます。以上、近状報告でした。これからも宜しくお願い致します。
  • 2016-04-05│12:01 |
  • 竹内健太朗 URL│
  • [edit]
Re: 疲れは残らずでした。
清水さん
まずはお疲れ様でした。
いきなりフルマラソンに挑戦する塾生の方もいて、いくら体に優しい効率的な体の使い方を学んでいただいたとはいえ、流石にそれは厳しいんじゃないかと心配しているところです。
清水さんの選んだ5キロの大会、いろいろな意味で正解だと思います。
感想に書かれていたように、楽しく走れて目標もクリア、さらには体の負担も少なかったということですから、これこそが理想の動きを行っていただいた結果だと思います。
これから先、この感覚を継続して行った先に、10キロだったりハーフだったり、フルマラソンに挑戦してもいいでしょうし、このままfun runを続けることも体にとっては大事なことだと思います。
体を自分の道具と考えず、目標に向かってどういう準備が必要なのか、じっくり体と相談してみてください。
新著の感想もありがとうございました。
後自分自身の体との対話に役立ててください。
また体に興味を持つ周りの方にも是非お勧めいただければと思います。
  • 2016-03-22│11:06 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
Re: ありがとうございました
西山さん
短い時間でしたが、これまで当たり前だと思ってきたことに、なぜどうしてという疑問をも強いきっかけになったのではないでしょうか。
体の使い方は方法論よりも意識の問題のほうが大きいのです。
それを意識するためには最低限の知識と、既成概念を打ち破る勇気が必要です。
これから先長く競技を続けていくために、私のお伝えしたことも取り入れていただきたいと思います。
厳しいことも言いましたが、西山さんになんとか分かっていただきたいという思いだけですので、お許しください。
  • 2016-03-22│10:58 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
ありがとうございました
西本先生
こんばんは 土曜日は半日間でしたが近年では稀に見る密度の濃い時間を過ごすことができました。ブログを十分に読み込むことができておらず講習の進行を妨げてしまい申し訳ありませんでした。お電話した際に個人指導のメニュー考えていただけるとのことでしたので、すっかり舞い上がってしまい過去のレース結果や最近のトレーニング内容の整理に時間を割いてしまい肝心の西本理論について再確認できていませんでした。アマチュアの1ホビーレーサーに対しても本気で指導していただき本当にありがとうございました。今回の指導でハードに問題ないこと検品頂いたので、今後はハードには自信を持って弱点であるソフトウェアの向上に努めていきます。指導頂いた時に意外にできていると褒めていただいたイゲタを意識したアイドリング動作をまずは確実に身につけたいと思います。指導当日は全く問題なかったのですが、昨日、今日とフライングバック、アイドリング、軽いジョグを行ないましたが、肩が張ったような感じになり頭痛がしています。人間は一箇所の痛みに意識が行くと言われていました。これまでは下半身の痛みに意識が行っていたのですが、体を見ていただいて不安がなくなったので頭痛に意識が入っているのでしょうか?今朝は起きてすぐに操体法の五つの動きを入れましたが改善しませんでした。私の理解が至っていない部分があるのかもと思いブログを2013年のスタート時から改めて読み直しています。2日の講習が良いと言われていましたが確かにそうだと思いました。
最後の質疑応答で食事についてもアドバイス頂きありがとうございました。帰りにジャコビッチの本を購入し現在妻と勉強しています。長く競技を楽しみたいのでなんとか体質改善もしていきたいと思っています。

時計は鞄の中にありました。お騒がせしました。
疲れは残らずでした。
こんばんは。6期の清水です。昨日、埼玉の熊谷で行われた、「さくらマラソン」に出場しました。5キロという、マラソンでも短い距離でしたが、自分にとっては初挑戦でした。普段の西本先生の考え方に基づいたトレーニングや、走りのトレーニングの結果、無事に完走でき、時間の目標(30分以内)も無事にクリア(28分調度でした)しました。結果は後からついてくるので、タイムも満足ですが、走っている間はからだの感覚を感じながら、そして、周りの景色もゆったりと見ながら、楽しく余裕を持って走れました。ゴールは陸上競技場の中でしたが、ゴールを目の前に、スピードもアップできました。次の日(今日)も、特に疲労や筋肉痛は残らず、自分の中では筋肉をあまりいじめずに走れたのかな、と思いました。これからも体の感覚を感じながら、続けていこうと思います。あと、「1回5分 体が喜ぶ健康術」は毎日熟読しています。とても読みやすい構成ですね。一つ一つの言葉を感じながら、西本先生の顔が浮かんできて、文章の奥深くを感じながら、楽しく読んでいます。何度も何度も読み続けていこうと思います。以上報告でした。
  • 2016-03-21│22:25 |
  • 清水 URL│
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月9・10日に予定しています。

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