西本塾で何を伝えるか。

昨日一昨日の二日間、18回目を数えた西本塾を行いました。

熊本地方を中心とした大地震にご苦労されている方々に思いを寄せながら、2日間務めさせていただきました。

回を重ねてはいますが、参加してくれる人たちは基本的に初めて私と言う人間に接するわけで、私の存在を知ってくれた時期もそれぞれ違います。

ブログや二冊の本、またニュースピックスやnumberweb等の記事を読んでもらったとしても、その受け取り方や理解度はまさに十人十色となるのは当然のことです。

何度も書いてきたこのブログのタイトルでもある、「木を見て森を見ず」という状態にならないように、実利を求めすぎて「枝葉の部分に気を取られすぎない」ように、トレーニングや各種スポーツの指導者であっても、それぞれの資格を生かした施術行為であっても、相手にしているのは生身に人間であるということが、すべてのスタートであるということを伝えているつもりです。

今回参加してくれたのは、一般の会社員ではあるがボランティアとしてサッカーの指導をしている方と、整形外科領域の病院で理学療法士として働いている方、そして東洋医学系の資格をすべて取得して施術所を営んでいる方の3人でした。

求めるものはそれぞれ少しずつ違うことは当然ですが、今回2日目の朝、最初に時間をかけて説明したことがありました。

以前にもこの内容を伝えたことはありましたが、自分の中でそのことがさらに具体的になったというか、自分の中で整理しつつあると思えたので言葉にしてみました。

それは何度も書いてきた「根っこを掘る」と言うのはどういうことなのかということです。

文字にもしてきたし、実際に言葉として伝えてもきましたが、やはり参加してくれる人の受講動機からも、その真意は伝えきれていないと感じていました。

今回はこういう言い方をしました。

まず私の考え方の根底にあるものは、「西本理論」というあいまいな言葉ではありますが、一つの考え方としてまとめてきたつもりです。

そうなると、この西本理論がベースとして私の考え方を学び理解したうえで、すべてを組み立て行けばいいということになるのですが、実際はそうではありません。

それは西本理論が今日今現在のものでしかないからです。

日々自分の体に問いかけ、思いついた仮説を実証し、納得いったものだけを選手や一般の方にフィードバックし、結果を求め続けています。

そこで得られた結果をもとにして、誰かのためにと私の元に集ってくれる人たちに伝えるために、言葉に置き換えているのが西本理論なのです。

西本理論として言葉に表すために行っている日常の作業こそが「根っこを掘る」ことであって、枝葉の方法論に振り回されている人たちに対して、基本となる西本理論に立ち返ってその良否を判断してもらうことが「根っこを掘る」ことだと思ってほしくないのです。

私がなぜそう思ったのか、それをそれぞれの知識や経験で判断するのではなく、もう一度自分の体を動かして確認してほしいのです。

先週、西原さんと一緒にサッカーの試合を観戦しながら、選手の動きを解説しましたが、あれだけの文章を書かれている西原さんにして、私の視点を共有することは難しいのです。

それは私の理論、私の視点に対する、「根っこを掘る」という行為の共通認識がなかったからです。

西本塾で一番伝えなければならないことはそこだと今回確信しました。

2日目に実技で行う走るという行為でも、なぜどうしての理論は、前日の座学である程度は理解してくれていると思います。

これまではそれをベースにして、実際に体を動かすことで、理論と実践を結びつけてもらえると説明していました。

それでもやはり、実技が優先され、走り方や速く走るためにはという方向へ気持ちが行ってしまいます。

昨日も阪井さんから質問が届いていましたが、その答えを見つけるのは私ではなく阪井さん自身の体で、それを行うことを「根っこを掘る」と言っているのです、そこに自分なりの答えを見つけてくれればいいと思います。

今回の参加者の中では、合格点を与えられる人は残念ながらいませんでした。

それは、その瞬間の結果が、求めている動きに近づかなかったと言っているだけで、そこに進んで行くためのドリルの大切さや、この動きがなぜ効率的で効果的なのかという、なぜどうしての部分は3人ともしっかり理解してくれたと思います、そのことの方が出来た出来ないよりずっと大事なことなのです。

たったの1回で、出来たとか分かったとか言っている人より、ずっとこれからが楽しみです。

オクタントトレーニングやからだほわっと、そして操体法に関しても、枝葉の問題よりも、なぜこの動きが人間の体の連動性を高め、痛みを改善してくれるのか、そこに至った私の根っこを掘る作業の過程を伝えることが出来ました。

幸いなことにこの部分の具体的な私の考え方は、今回出版させていただいた本の中でたくさん書かせてもらえたので、その部分に時間を取られることなく、本の中では書ききれなかったことを伝えることができました。

毎回新しい方が参加してくれます、本当はそこがスタートで、深める会を通して一緒に根っこを掘る作業を楽しんでほしいのですが、先月は参加者が一人もありませんでした。

その後、個人指導を受けに来てくれる人たちも、枝葉の部分の確認に来ていることは明らかで、じっくり根っこをと言う人は残念ながらいません。

私の西本理論は今日この瞬間のものです、体が動き続ける間は日々その思いは変わっていくと思います。

もし自分で根っこが掘れなくなっても、息子がそれを行ってくれることで、思いを共有することが出来るようになるかもしれません。

今回もオクタントトレーニングで言葉を荒げるシーンが出てしまいましたが、あっという間の2日間、真剣勝負の中での言葉だとお許しください。

現場復帰や一般的に言われているメジャーな活動よりも、真剣に私に向き合う人たちのために私の思いをぶつけることの方が大事なことだと思いました。

毎回明けの月曜日は、心地よい疲労感という言葉を使ってきましたが、今日ばかりはそんな言葉では済まされず、まさに疲労困憊という言葉しか思いつきません。

気持ちはあるのですが、少しずつ歳を重ねているのかなと思いました。

スポンサーサイト

Trackback

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

最新記事

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR