たかが捻挫と侮ることなかれ

今日は30度を超える暑さの中、広島でも名門と言われる、広島カントリー西条コースに行ってきました。
ゴルフをしない方から見れば、この暑いのに何を好んで山の中を歩き回るんだと言われそうですが、実際暑かったです。
同伴の3人はみなさん年上の方で、最年長は65歳、しかしラウンド中は年齢などみじんも感じさせない溌剌としたプレーをされますし、スコアも普通に70台で回る強者です。

熱中症対策にはもちろん万全を期し、普段ならほとんど歩きで回るのですが、さすがに今の時期はカートで日よけと体力温存です。
本日のスコアは91点、自分としては悪い方ではないのですが、前後半ともOBが一つずつあり、短いパターを何度も外したので、納得のいくラウンドではありませんでした。

同伴者に教え上手の方がいて、今日はその指導を受けられたことが最大の収穫でした。
私にとってのストレス解消は、やはりゴルフに行くこと、これに尽きるようです。

さて今日は、先日つくばに講演に行った際に参加いただいた方から、質問をいただきましたので、そのことについて書いていきます。

内容は、「お子さんが捻挫をして、病院での検査では骨に異常はないと言われた2週間が過ぎたが、どういう日常のケアをしたらよいか」という質問です。

講演の際に、参加していただいた方は、ブログを読んでいただいて質問コメント受け付けますと言ってしまいましたので、約束通りお答えをします。

出来ればコメントは、管理者である私以外が閲覧できないカギ付ではなく、どなたもが読めるオープンな形で書いていただけると、私がどういう質問にどう答えたのかが読者に伝わり、もっとありがたいのですが。

捻挫というのは、経験したことがないという人が少ないほど、日常でよくあるケガの一つです。

その痛み具合というか、重症度も様々です。

実は私も平成8年に、サンフレッチェ広島を辞め、三菱重工広島硬式野球部に移ったばかりの時、まだ2月の初旬だったと思いますが、トレーニングの指導をしている時、自分がジャンプトレーニングの実技をやって見せた瞬間、着地で足首を捻り、その場にうずくまってしまいました。

すぐにアイシング圧迫固定をしましたが、もの凄く期待されて入ったトレーニングコーチが、いきなりケガで離脱ではシャレにもならないので、サンフレのチームドクターの病院を受診した際には手術を勧められましたが、断って保存療法で自分で何とかしますということにしました。

剥離骨折靭帯損傷というかなりひどい状態でした、足首の腫れはひどいものでした。

それでも新任のコーチが、会社の構内にあるグランドで、ギブスに松葉づえというスタイルでは恰好がつかないと、痛みをこらえて毎日自分でテーピングをして靴を履けるようにして、遠目には分からないようにして2か月くらいを過ごしたことも今となってはいい思い出ですが。

これくらいの重傷になると足の張れもひどく、本来であれば保存療法を選択してもギブス固定は絶対に必要です。

もう自分が競技者として何かをやることもないという判断と、足が動かなくても他にやること、できる仕事がたくさんありましたので、絶対に人には勧められない方法でしたが、今では普通に走ることもできるようになっています。

さて子供さんの捻挫ですが、まず捻挫をしたとい事実があれば、必ず病院に行くことをお勧めします。

言葉は悪いですが、けっして病院が捻挫を治してくれるわけではありませんが、状態を正確に把握するという意味ではX線写真で、最低限骨の異常があるかどうかは確認しておかなければなりません。

痛みが強ければ無理にはしないと思いますが、ストレス撮影といって、内側や外側に動かせるところまで捻った状態で撮影することもあります。

これは本来X線は骨の状態しか分かりませんので、捻った角度が反対の正常な足の角度に比べて、どの程度過度に捩じれるかによって、靭帯や筋肉といった軟部組織の状態もある程度知ることができるので、行われることがあります。

捻挫をして足が腫れたということは、この軟部組織に異常があることを表しています。

ほとんどは関節の角度を維持するために存在する靭帯という組織が、強い力で引き伸ばされて、本来の生理的な長さを超えてしまい、完全断裂まで行かなくても、部分断裂もしくはいわゆる伸びているという状況になっています。

その付着部分にX線で明らかな炎症が見られれば、剥離骨折の可能性も大きいということになります。

そのあたりの、どの程度痛んでいるかという判断は医師の経験という部分が大きな比重を占め、X線の機械の制度や撮影の角度など技術的な問題もあり、セカンドオピニオンやサードオピニオンを求めてもいいくらい、医師によって言うことが違います。

私が謝る筋合いではありませんが、現実何度も経験してきたことです。

骨折だと言われてギブスをつけて帰ってきた選手を、翌日私が付き添って別の病院に行き写真を取り直したら、どう見てもこれは骨折ではないという判断を受けたこともあります。

子供さんの場合は、痛みの度合いを言葉で表現することが難しいですし、例えばX線で迷うような症例でも、小学生の子供さんに対し、さらにCTやMRI検査で詳しく診てみましょうという医師はほとんどいないと思います。

具体的な指示がなく、安静にとか様子を見てという言葉に、本人も保護者の方も困ってしまうのが現状です。

そしてある程度ケガの状況を判断したうえでないと、ここから先は一般論では軽々しく言えない領域です。

私のレベルでも、X線写真を直接見させていただき、医師の判断を聞いたうえで、さらに自分の目で見て直接触ったうえでないと、処置どうこうは言いにくいのです。

今回のご質問では、骨の異常はないということ、二週間で通常歩行が可能となっていることから考えると、軽度の靭帯損傷、いわゆる靭帯が伸びたけれど、切れたり骨の付着部のストレスも大したことがなかったと考えられます。

であるならば、時間の経過を考えてもそろそろ靭帯を締める(これは私流の言い方になりますが)時期に来ていると思います。

この時期をしっかりやらないことが、なかなか治らないだとか、ゆるくなってその後、捻挫が癖になってしまったという状態を生んでしまう原因となります。

私の目の前に足があれば、私の手を使って徒手抵抗で負荷を調整して締めていく作業を行っていくのですが、もちろんそんなことはできませんので、市販のゴムバンド、なければタオルでもいいですから、足首を痛みのない角度に反らした状態で、様々な方向から負荷をかけ、角度を保てるように頑張らせることで、筋肉・靭帯を締めていくという方法が考えられます。

これも言葉で説明するのは非常に難しいのですが・・・。

診ていただいている医師の言われる通り、この時期に無理をすることは得策ではありません。

しかし、何もしないで安静にして、痛みがなくなったから次はこうやってというやり方では実際遅いのです。

伸びた靭帯に上手に負荷をかけるやり方と、本人がもう全然痛くないよというまで休ませてしまった後から動かし始めるのと、予後は明らかに違います。

しかしこれも私の経験によって作り出された考え方で、誰かに真似をしてくださいと言っても、プロチームのトレーナーでも嫌がりました、痛みを増幅させたら自分の責任問題ですから。

さてこれが答えになったでしょうか、引っ張りの負荷に対して角度を維持するというトレーニングを、軽く軽く根気よくやってみてください。
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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