「深める会」で深まってきたこと。

昨日一昨日の二日間、西本塾をすでに受講してくれた人たちを対象とした、「深める会」を行いました。

私の主催する勉強会「西本塾」では、初めての方を対象とした西本塾でも、一応のレジュメは準備していますし、最低限これだけはとりあえず伝えておきたいという内容はあるのですが、その時の参加者の反応や、何より私自身のその時大事にしていることや考えていることが違うので、一度として同じ内容になったことがないと思います。

一度聞けば、一度体験すればもう分かったと言われればそれまでですが、さらに学び続けたい学びを深めたいという方のために行っているのが「深める会」です。

深める会に参加してくれる人は、直前の西本塾に参加したばかりという方から、西本塾や深める会、また個人指導という形を含めて、すでに5回も6回も私の指導を受けてくれている人もいます。

ですが、深める会の一回目はこういう内容で、二回目三回目はこういう内容でと決まったものはありません。

すべては参加者のメンバー構成を考え、送られてくる受講動機を読んでから、じっくりと二日間の内容を練っていきます。

深める会が初めての人と5回目の人が、同じ話を聞いて共通の理解が得られるのかという疑問は当然あると思います。

そのことは逆に言えば、それぞれが自分一人では感じ得ることができない感覚を、様々な理解度と背景をもった多くの方と、同じ時間と空間を共有することで、本当の意味で私の考え方を理解しあえるものになると思っていますし、事実私のもくろみ通りそうなっています。

同じメンバーと再び出会うこともありますし、まったく初対面の方もいますが、西本理論を学び深めたいという、同じ志を持った方が集まってくるのですから、あっという間に良い雰囲気となり、一体感が生まれて行きます。

私のことを熱い人間だと言ってくれる人もいますが、私から見れば5回6回と私の前に立ち続ける人たちこそ、真に志が高くハートの熱い方たちだと思います。

私などのところに来るよりも、もっとメジャーな組織のトップのところに行けば、いわゆるトレーナーとしてトップレベルの選手や競技団体で仕事ができるチャンスが増えると思うのですが、そういう邪心と言うと失礼ですが、名前や権威を利用しようなどという考えの方は私のところに来ることはありません、私にはそんな力はまったくありませんから。

と言うよりも、私自身に権威志向はありませんので、まさに類は友を呼ぶということわざ通りになっているようです。

施術を仕事としている方であれば、資格を取るために真剣に学び得た技術が、本当に患者さんにとって有益なものであるのか、自信を持って日々施術を行えているのか、どんな資格で仕事をしている人でも、一度は必ずそんなことを考える時があると思います。

しかし、考えてもその答えを明確に得ることは出来ない人がほとんどですし、日々の仕事に追われそんなことを考えることもなくなっていきます。

私はスタートの時点から、他の人とは違っていたのかもしれません、仕事ですから生活の糧を得る手段であることは私も同じなのですが、そのことを基本に物事を考えたことがないのです。

会社員という、今では安定した職種では無くなってしまったかもしれませんが、一応組織に守られ生活していたこと自ら離れようと決心した時から、自分の納得したことだけをやって行こうと決めました、その結果が今であるということです。

西本塾に参加し、なおまた深める会に参加してくれる皆さんが本当に学びたいことは、まさにその部分だと思います。

走り方や操体法の技術ではなく、私が何を考え何を見ているのか、私の頭の中をのぞいてみたいというのが一番の目的だと思います。

このことは枝葉の部分を見て満足した人には分かりえない感覚だと思います。

何度も何度も足を運んでくれる人たちと接していく中で、私が伝えなければならないことはそういうことなんだと思うようになりました。

今回私のアシスタントとして三男の智志が初めて深める会に参加しました。

私の仕事をやってみたいと言ってくれてから、まだ2カ月半にしかなりませんし、その間自分の好きな旅行にも行っていましたので、実質指導したというか一緒にいた期間は2か月にも満たない期間でした。

それでも今回、私一人では盛り込めなかった内容を息子と二人なら提供できると、一夜漬けではないですが、急いで準備して臨みました。

参加していただいた皆さんには感じていただけたと思いますが、彼の真剣な取り組みが、今回アシスタントとして十分役に立つ仕事ができたことに結びついてくれたと思います。

仕事場に息子が一緒にいるようになってから、私が何を考えて施術を行っているのか、トレーニングを指導しているのか、もっと言えば人間と接しているのか、まさに私の頭の中を言葉にして伝える努力をしてきましたので、今回の深める会ではしっかりそのことを伝えようと思いました。

自分の考えていることを言葉にすることで、自分の考えや行動を深める作業ができるようになったと思います。

私の中では整理できていて、きちんと伝えられていると思っていたことも、「それじゃあ分からないんじゃないの」という息子の一言で、表現を変えたものもありました。

一人で頭の中をこねくり回していては、自分だけが分かる言い方しかできなくなっていたようでした。

今回その最たるものが、走りの実技における「引きづりのドリル」でした。

このドリルのイメージが正確に伝えきれなかったことで、腰が落ちて忍者走りのようになってしまう人がいたり、股関節を伸展しきれないままに、膝を前に運んでしまう、イコール地面を蹴ってしまったり、股関節より前に着地してしまい、私が提唱する体の負担が少なく疲れにくい走り方も、肝心のスピードを得ることもできなくなってしまう人が多かったのかなと反省しています。

足先を「引きずりのドリル」股関節の「引っ張り出しのドリル」と言い換えただけで、受け取る人のイメージが変わりました。

「引っ張り出し」の動作を完結させるイメージを持つことで、ストライドが伸び腰の位置が高く保てます、当然ですがスピードに乗った走りができます。

加えて今回の走りの実技で取り組んでもらった、アイドリング状態からの急加速の動きも、その場から移動する3要素である、重心の移動、落下、捻転をすべて最大限に利用するためには、一歩目は同側ではなく対角線に肩と股関節を使い、二歩目からは自然に同側の動きが始まるという理想形にもたどり着くことができました。

これらは息子に指導していく中で、彼が感じたことを言葉にしてくれたことから生まれた感覚であり技術です、私以上の感性を感じ、嬉しく思いましたし感謝もしています。

ここ数日の間に参加者の方からの感想が送られてくると思いますが、具体的な内容については、そのコメントに絡めて改めて紹介させていただきたいと思います。

さて、ツイッターでは既に書き込みましたが、ちょうど2か月後の、7月の73・24の両日、西本塾2期生の諏訪俊一さんの依頼で、「西本塾特別編」を、札幌で行うことが決まりました。

諏訪さんは4月にご自分の施設である「からだヴィレッジ」をオープンされたばかりです。

ホームページにも紹介されていますが、彼が独立開業を決意したのは、私に出会い西本理論を学び、それを広めたいと思ってくれたことが大きなきっかけとなったと言ってくれています。

ですから当然私は彼を応援してあげなければ、札幌から何度も足を運んでくれた彼に対して申し訳けがないのです。

今回の特別編では、通常の西本塾とは少し趣を変え、ご自分やご家族の健康管理に興味があって、私の新著「1回5分体が喜ぶ健康術」を読んでいただいた一般の方や、もちろん施術を業としている方、さらにはジョギングやマラソン、その他体を動かすことが大好きだという方まで、様々な方に参加していただける内容を考えています。

こんなポスターまで準備してくれました。
札幌西本塾

このブログを書き始めたころの夢として、私の考えを広めたいと言ってくれる方の元を訪れ、全国各地を講演して回りたいというようなことを書いたことがありました。

夢を語れば、こうして一つずつ叶っていくものなのですね。

今回で札幌は3年連続となります、内容は少しずつ変わっていますが、西本理論が多くの方に役立てていただける大きなチャンスをいただけたと、諏訪さんには本当に感謝しています。

著名な方が本を出す時に出版記念パーティーや記念講演会が行われたりしますが、もちろん私ごときにそんな企画ができるはずがありません。

7月23日の土曜日に行う講演の内容は、本を題材としたお話と実技指導になりますので、まさにそれに近いことをさせていただけるのです。

今からとても楽しみにしています、札幌や周辺の方で興味のある方は、是非参加してください。

西本塾や深める会が終わった後は、心身ともに大きな疲労を感じるのですが、今回は充実感がそれに勝り、次の西本塾の構想へすでに頭が切り替わっています。

6月18・19日の行う西本塾の募集を始めましたので、「Studio操」のホームページをご覧ください。

また先日このブログでも紹介したFC東京の高橋秀人選手から近況を知らせてくれる連絡がありました。

年末から年始にかけてシーズンオフを利用して、何人かの選手が指導を受けに来てくれました。

短い時間でしたがそれぞれに対し、私のできる限りのことを伝えました。

しかし全員が望む結果を残せているかと言うとそうではありません、高橋君もシーズン当初はスタメンを外れベンチを温めることが多かったようです。

それでも私の指導を信じトレーニングを続くけてくれていたそうです。

いよいよ彼の存在が必要とされてきて、現実として彼はピッチの中に必要な選手であることを、自らのパフォーマンスで証明して見せて、以前の輝き、いや以前にも増した輝きを放つようになったようです。

指導したすべての選手がそうであれば嬉しいですが、ケガをしてしまったりメンバーに入れない選手もいます、厳しい世界だからこそ自分に出来る最善の努力をして欲しいと思いますし、私はそのお手伝いをしていきたいと思います。

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Re: 近況報告
望月さん
報告ありがとうございます。
着々と結果を残していますね、素晴らしいことです。
人間の能力は無限大ですが、せっかくの能力を打ち消すようなトレーニングや、体に対する考え方をしている人が多いことも事実です。
私に出会い、多少なりとも考え方に同調してくれた人たちは、今までとは違う何かを感じてくれます。
誰かのためにという思いも、それを使ってくれる人がいてこそです。
これからもがんばりましょう。
  • 2016-05-24│20:37 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
近況報告
西本直先生

今回の西本塾深める会も志の高い塾生が集まり、さぞかし熱い講義が繰り広げられた事と思います。
また、息子さんが初めてアシスタントを行った会とあって、また違う深める会になっていたのではないかと思い、今後深める会に参加する際は、また違った何かを得られそうな気がしてとても楽しみです。

さて、今回は近況報告でコメントさせて頂きました。
報告は2点あります。
1点目は、今年の1月から来てくれている競輪S級選手が2レース連続優勝を成し遂げました。
しかも2回目の優勝は、3日間全て1着を取るという完全優勝です。
この選手は、山賀さんの先輩にあたる方で、昨年は落車を8回繰り返していて思うような成績が残せませんでした。
そんな選手が、山賀さんの紹介でうちへ来てくれて4ヵ月で見事に調子を取り戻して結果をだしています。
これも、西本理論を教えてくれた西本先生のお蔭です。本当にありがとうございます。
ちなみに、完全優勝したレースを観戦していましたが、その選手は他の選手と違い終始余裕を感じました。
レース中は7~8割くらいしか力を出していないのではないかと思えるような自転車の乗り方なのに他の選手を楽々抜いて行ってしまいます。
一緒に戦った選手は何が起きているのか分からないと思います。
共に戦った選手の中には、競争得点110点の強敵選手もいたのですが(優勝した選手は102点です)そんな選手も軽々抜き去っていきました。
抜かれた選手は、簡単に抜かれていったので自分が弱くなったのではないかと勘違いしたと思います。
この強さの秘訣は何と言っても、体に無理をさせない体の扱い方を理解したからだと思います。
本人も、うちに来てから体の感覚が変わったと以下の様な事を言っています。

「背中から首にかけて一本筋が通っている」

「背中の神経が繋がってきた事を実感」

「頭の位置が変わり、頭の重みで進める」

「上体を前へ倒しただけで、進める」

「曲げるのではなく、伸びる感覚がすごい」

「足を使わないで自転車をこげる」

「足でこがないから、足が楽で仕方ない」

「足でこがないのに、足がよく回る」

「視野が広がり、状況判断が速くなった」

「視界が変わったので、余裕が生まれた」

「体が楽に動くので、レース中は展開を考えることだけに集中できる」

「他の選手に体をぶつけると簡単に勝てる」

本人いわくこれだけ体の変化をおこしているそうです。
そして、2年前の自分と比較すると今の自分の方が圧倒的に動けるから今まで無理だと思っていた自力選手に挑戦しようと思っていると言っていました。
この選手は元々追い込み選手だったので、他の選手の後ろを走る事が多かったのですが、今は前で勝負しても良いとも言っています。
驚くのがこの選手の年齢です。
年齢は42歳です。競輪の世界では40歳になると体力の衰えを感じるのですが、この選手は間違いなく体力が向上しています。
第三者からも、最近は「若くなったねー。」と言われるそうです。私が見ても肌の艶や、姿勢が変わったので、その選手の若返りを感じます。
これも体の扱い方が変わった事で、血液と酸素が停滞しないで、全身にしっかり巡っているからだと思っています。
この選手は、うちに来て4ヵ月でここまで結果を残しているので1年後にはどうなっているのか・・・
想像するだけでも鳥肌が立ちます。
さらに驚く事に、この選手は2ヶ月前の落車で膝蓋骨の骨折及び半月板損傷と医師から診断されています。
そんな状態でも自転車に乗れて、しかも2連続優勝を成し遂げています。
膝の状態は、踏み込むと痛みが出るので、逆に屈筋に頼らずに体を使えるようになり、自転車が進むと本人は言っています。
事実、速度測定をした際に膝を負傷しながらも3㎞速度が上がっているそうで、こんなことは過去になかったとまで言っています。
もちろん、この選手は元々持っている能力が高くちょっとしたきっかけで体の扱い方を知り、結果が付いてきたのだと思います。
誰もがここまで短期間で結果を出せると思っていませんが、それにしても本来持つ能力を最大限に発揮させる準備が整っただけでここまで結果が出せるとはとても驚いています。
以上が1点目の報告です。

続いて2点目の報告です。
このたび、医道の日本社から依頼を受けて6月1日に発行される月刊誌「子育て世代のトラブルに対する鍼灸マッサージ」に執筆いたしました。
月刊誌には、私が子どもたちや親たちに行っていることを書いています。といっても、ほとんどが先生から学んだことになるので勝手に執筆している事に申し訳ない気持ちもあります。
どうぞお許しください。とはいえ、こちらの月刊誌は東洋医学や手技療法の臨床家が見る雑誌でもあるので、多くの臨床家が体のことについて深く考えるきっかけになればと思っております。

以上がご報告になります。
このような嬉しい出来事が私の周りに起こる様になったのも先生のお蔭です。先生が、広島で開業して西本塾を開かなければこのような出来事は起こらなかったと思います。
今後は息子さんが加わった事で西本塾が更なるバージョンアップしそうな予感でとても楽しみです。
今後も、西本塾生として学び続けていきますので何卒宜しくお願い致します。


第7期西本塾生
千葉県市川市
望月竜弥
  • 2016-05-24│13:06 |
  • 望月 竜弥 URL│
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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