自分がやりたかったこと、今出来ていること。

私がなぜ今ここでこうしているのか、数年前どころか、過去のどの時点に立ち返って考えたとしても、想像すら出来ないことをやっていると思います。

何かを明らかにするための研究をしているわけではありませんし、たまたま進んできた道を究めようなどという大それた気持ちもありません。

人の上に立って大所高所からものを言うつもりもありませんし、徒党を組んでトップに立とうとも思っていません。

周りから見ると、私の考え方や行動は自信に溢れ、他を寄せ付けないような印象を与えるかもしれません。

なぜ今ここでこうしているのか、私自身がそれに対する明確な答えを持ち合わせてはいません。

過去は過去、これからの私がどこに向かって進もうとしているのか、そういう明確な目標さえ持っていません。

人生はあみだくじと、流れのままに生きてきました。

では私と言う人間は何者で、何を考えどこに向かおうとしているのか、せめて自分の中だけでも少し整理しておいた方が良いのかなと言う気持ちになったので、少し言葉にしておこうと思います。

小さい頃から野球が大好きで、出来ることならプロ野球選手に成りたいと思っていました。

誰もが憧れることですが、年齢とともに現実が見えてくると、その夢を叶える確率はどんどんゼロに近づいていくのが分かりました。

そこで次に考えることは、指導者になって自分と同じ夢を持つ選手を育てたいということになっていきます、これもよくあるパターンです。

さらには故障に悩まされたことをきっかけに、選手を支えるトレーナーになりたいと考える人もいるでしょう。

ただ私が子供の頃には、トレーナーという言葉もその仕事の内容もまったく知りませんでした。

その頃のトレーナーと言う肩書で仕事をしている人のほとんどは、マッサージをするだけの仕事だったと思います。

私は指導者にもなれず、トレーナーなどという存在も知らないまま、高校卒業と同時に上京し、会社員としての生活を始めることになりました。

その頃の私はまったく今の仕事を目指そうとも思ってはおらず、それどころかまったく考えたこともありませんでした。

そんな私がこうなって行った伏線は、考えてみると小学校時代からあったような気がします。

様々なスポーツに親しみ、それなりに活躍していましたが、自分のことはさておき他の選手たち、と言っても同級生の友人たちですが、彼らの動きと言うか、今でいう体の使い方が気になって仕方がない、妙に分かったことを言う子供だったと思います。

そんな私が歳を重ねるにつれ、テレビ等で見る選手たちの動きに対して、ああだこうだと自分の考えを持つようになっていきました。

選手とし何の実績もなく、指導者としての勉強をしたわけでもない私でしたが、どんなスポーツを見ても、私ならこうする、私ならこういうアドバイスをするというアイデアが、どんどん湧いてくるのです。

もちろん誰に頼まれるわけではありませんし、私のアドバイスを実行してくれる選手などいるはずもありません。

居酒屋でプロ野球中継を見ながら、ビール片手にああだこうだと分かったようなことを言い合っているおじさんたちと、まったく同レベルの内容だったかもしれません。

しかし、会社員として働きながら鍼灸の専門学校に通い、基本的な体の仕組みを勉強し始めてから、自分が考えてきたことはそれほど的外れなことではないと思うようになりました。

さらには、私が思いついたアイデアが本当に役に立つものであるという自分なりの確信を得たいがために、トレーニングの勉強もするようになりました。

当座何の役に立つのか分からない内容でしたが、自分の中の知的好奇心と言うのでしょうか、興味のあることに対して、自分の中だけでも納得のできる答えを見つけ出したい、そんな気持ちだけだったかもしれません。

それをなぜ行おうとしたのかという根本的なところですが、やはり自分がそうなれなかったというコンプレックスというか後悔というか、育った環境も含め自分ではどうしようもないところもあったとは思います。

もしそんな状況になった時、すべてをそれに賭けられる環境が与えられるとしたら、なんとしてでも夢を実現したい、現実として自分にはそれが出来ないとしても、それを助ける立場としてなら、その人と一緒に、その夢を追うことができるかもしれない、本当に漠然とですが、自分の中でそんな気持ちが強くなっていった様に思います。

今、様々な種目の様々なレベルの選手が、私の元を訪れてくれます。

私のやっていることには客観性がない、数字で納得できるデータが無いと、訳知り顔で言ってくる人がいます。

その指摘については、甘んじて受けるとしましょう。

ではデータで証明された理論や方法論があったとして、それを実践した選手たちが全て望む結果を得られるのでしょうか。

それこそ、その答えはノーであることは、誰が考えても分かることです。

そんな理屈を並べている暇があったら、体を動かし五感どころか第六感まで総動員して、体と心を研ぎ澄ませていくのが先なのではないでしょうか。

私がやってきたことは、もし今私がその立場に立っていたなら、何をどう捉えどう行動すればいいか、他のどんなことにも縛られず、最良の答えを探し出し実行する、それを目の前にいる選手と一緒に形にしたいという気持ちだけでした。

言うのは簡単ですが、人間それぞれですから、いくら本人が真剣に取り組んでいるつもりでも、私から見れば中途半端な取り組みにしか見えないことがほとんどでした。

私を圧倒する気合いと覚悟を見せてくれる選手には、そうそう出会えるものではありません。

正直に言えば、未だに出会ったことが無いというのが本音です。

そう思えるのも、私の選手に対する思いは、おそらくは誰の想像をも超えるものだと思うからです。

それが選手にとっては少し重く感じられることがあったかもしれませんが、目的を達成するために私が出来る事は全てやり残したく無いという信念の元に、どう思われようともやり通してきたつもりです。

私がプロとして認めるかどうかは、所属している組織ではなく、本人の目標に向かって努力しようとする姿勢に「本気の覚悟」を感じるかどうかなのです。

一般の方が体の不調を訴えてきていただく時も、人任せではなく、本気でそれを克服しようという覚悟があるかどうかを私は観ています。

「あなたはどんな種目どんなレベルの選手でも対応できると言い切っているが、本当にそんなことが出来ると思っているのか」、と思われるでしょう、何度も言いますが、やるのは私ではありません。

本気で向上したいと思っている人間には、すでにその時点で大きなパワーが宿っているのです。

ただ、自分の持っている能力をどう伸ばして行くのか、そのために何をどうしたらいいのかが分からないからそこを超えられない、そこだけなのです。

そこに私の経験と知識を総動員させ、一緒に考えるのです。

客観性もデータも存在しません、あるのは夢に向かって進んで行きたいという熱い思いだけです。

だから私には相手以上の熱さが必要なのです。

楽しいですよ、そんな思いを胸に私の元を訪れてくれる選手と一緒に夢を追えるのですから。

一つの種目をやりきって結果を出し、指導者になっていたとしたら、今の様に、それこそどんな選手がくるのか分からないなどという環境は与えられなかったと思います。

自分には経験できないたくさんのことを、相手と同じ、いやそれ以上の気持ちで体験できるのです。

今、私の理論をもとに構成された「動きづくりのトレーニング」を忠実に実践すれば、結果としてどういう動きが出来るようになり、いつもおまけと表現している「体づくり」という副産物が、どういう形で出来上がっていくのか、中学までしかスポーツをやっていなかった三男が、身をもってそれを実践し、効果を世に問うべく日々頑張ってくれています。

私もまだまだ負けじと頑張っているつもりですが、同じトレーニングをしても体の変化はこんなにも違うのかというくらい、大きな差となって現れています。

近い将来、どんな種目のトップアスリートを相手に指導をしても、臆することなく指導できるレベルになる事は間違いありません。

こんなことを教えてくれるおじさんが近所にいたら、私ももしかしてとんでもないレベルの選手になることが出来たかもしれない、そんな風に思ってもらえる人になりたいと頑張ってきたのかもしれませんが、息子にとってはその相手が近所のおじさんではなく、自分の父親だったというわけです、自分で言うのはおこがましいですが、息子が本当に羨やましいです。

一つの種目で結果を出そうと親子で取り組むことはあっても、こんな形で親から子へ受け継がれることは、なかなかないと思います。

私が考え続けてきた「動きづくりのトレーニング」は、息子をどんな能力を発揮する人間に育て上げるのか、ワクワクしながら指導しています。

余談ですが、昨日の朝、食事を終えて立ち上がった時、左腕に付けていた天然石のブレスレットのゴムが切れ、30個近い石が散乱してしまいました。

なんとか拾い集めましたが、2個がどうしても見つからず、購入した店に行って石を買い足し、元のブレスに直してもらいました。

今日改めて探すと、見つからなかった二個の石が出てきたので、改めてメインの石を一個増やして作り直してもらおうと思っています。

3年前このお店を覗いた時に、このブレスに付いていたポップに書かれていた「凶を吉に変える」という言葉に惹かれ、衝動的に買ったものです。

普段縁起を担ぐ方ではありませんし、ブレスレットとかする様な柄では無いのですが、このブレスレットは石の大きさも小さめで、色も基調となるホワイトハウライトの白と、メインの石となるラピスラズリの青、そしてその両側に透明の水晶というデザインも気に入りました。

気がつけばあれからもう3年、これまでの人生の中でも大きなインパクトを感じ、あっという間に過ぎて行った歳月でした。

あの時の状況が、凶という捉え方をしたことは、少し間違っていたのかもしれませんが、今は間違いなく「吉」だと思います。

青いラピスラズリを1個増やした物に作り替えてもらって、今まで以上に良いことがある様に、これからも頑張っていこうと思った出来事でした。

ゴムが切れたことをマイナスに受け止めることがなかった今の自分の精神状態は、とても良いということなのだと思います。

最後にお知らせですが、先日東京に行ったのは、宝島社から出版される、体の痛みを治す「寝たまま体操」というタイトルの本の写真撮影のためでした。

この本は宝島社が出している、「知って得する!知恵袋BOOKS」、というシリーズの一つとして企画されたものでした。

ちょうど3月初旬、「1回5分体が喜ぶ健康術」が発売される直前に電話があり、この本の監修者として協力して欲しいと言われました。

新著の見本品が手元に届いたばかりで、まだその本自体を見ているはずがないので、なぜ私に依頼してきたのかと質問したところ、12年前に出版した「朝3分の寝たまま操体法」を見て、私に白羽の矢が立ったということでした。

もう遠い昔に書いた本が、今頃になってこうして不思議な縁を結んでくれたのでした。

以前の私なら、この手のお手軽な健康法には協力できないと断っていたと思いますが、新著で私の思いはとりあえず書き尽くせたと思っていたので、全国の書店やコンビニにも並び、初版で4万部を発行するという数の多さにも惹かれ、私の存在を多くの方に知っていただく大きなチャンスをいただいたと、お引き受けすることにしました。

全体で64ページ、値段も税込で540円くらいの本ですので、多くの方に手に取っていただき、監修者としての私の存在を知っていただくことで、新著にも興味を持っていただき、購入していただくきっかけになればという気持ちもありました。

もう一つ、新著と合わせ、西本塾や深める会の教科書としても使える内容に出来れば一石二鳥と考えました。

重なる時は重なるものです、すべてをプラスに考え、締め切りに追われ何度も急ぎのやり取りが続きましたが、良い経験をさせていただいたと感謝しています。

その内容はほとんどが写真で、まさにお手軽に見たままをやってくださいと言う感じで、説明も最小限になっています。

モデルを務めていただいたのは「桜めい」さんというモデルさんで、現在も小林製薬のブレスケアを始め、メジャーなCMにもたくさん起用されているトップモデルさんです。

これまで縁のなかった世界の方ですが、朝の8時過ぎから夜の10時半まで、狭い撮影スタジオの中で、どんなに長引いてもどんなに同じポーズを繰り返し要求されても、嫌な顔一つせずどころか、ずっと可愛い笑顔で撮影を終えてくれた彼女のプロ意識に、華やかなイメージしかなかったモデルさんという職業に対する私の見方が全く変わってしまいました。

先日広島でモデル事務所を経営している方とお話しする機会があり、めいさんのことをお話しすると、「そんなモデルばかりじゃないんですよ、その人は本当に良いモデルさんですね」と、褒めていました。

もうすぐ、紳士服のコナカのCMで、松岡修三さんと共演したものがテレビで見られるようになるそうで、そちらも楽しみにしています。

どんな仕事も楽な仕事はありません、みんな一生懸命努力しています、私もめいさんを見習って、もっともっと頑張らなければと思わせていただきました。

体の痛みを治す「寝たまま体操」、というタイトルの本の発売は、6月6日と聞いています、手に取っていただきたいと思います。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。

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