正確には、「動きづくり(のため)のトレーニング」でしょうか。

半年間にわたって行ってきた智志へのトレーニング指導、そしてつい最近始めたサッカー兄妹に対する指導、これまで行ってきたことを、一つ一つ正確に指導することで、私が思った以上の変化を感じさせてくれています。

他の方がやっていることに特に興味はありませんが、好むと好まざるとに関わらず、なんとなく見聞きすることがあります。

色々なことを考え、色々なことをやっているんだなと、感心することが多いです。

ただ、そういうものに接した時に感じる違和感というか、私が目指しているものとはどこか違うなと、なんとなくではありますが感じてしまいます。

それがなぜなのか、とくに考えることもありませんでした。

改めて自分の考えていることや実際に指導していることを考えた時、現在使っている、「体づくりから動きづくりへ」というキーワードを、「動きづくりのための」と言い換えた方が、私が考えている方向性を正しく言い表してくれるような気がしています。

それぞれの競技に必要な動作は様々ですが、動きづくりを提唱されている方の方法論には、もう一つ物足りなさを感じます。

具体的なことは、それらを真剣に学んだことがない立場で、当然、否定も肯定も出来ませんから、私の漠然とした感覚であることをお断りしておきます。

そのきっかけとなったのは、現在体の不調を訴えて施術を受けに来ていただいている、太極拳の指導を行っている女性の方たちとのやり取りでした。

競技としての太極拳もあるようですが、ほとんどの方は健康の維持増進を目的として太極拳に取り組んでいると思います。

それを指導する立場になった方々が、体の不調を感じてしまうことに、疑問を感じました。

もう一度言っておきますが、私自身は太極拳を行ったことはありません、だから自分の感覚としてものを言う立場にはありません。

しかし、長く人間の体に真剣に向き合ってきた立場として、それぞれの方の体に接し聞かせていただく現実は、少しおかしいと言わざるを得ないのです。

どういう風に体を使うか、動きを教える際に、こうやってやるんですよと見本を見せることはもちろんですが、言葉でも説明しなければなりません。

その言葉が教える立場と、教わる立場、双方が共通の認識が持てる内容でなければ、当然ですが用を成しません。

スポーツの世界で日常的にみられる、指導者が経験則の中で生まれた言葉を使ってしまい、選手に対して正確なイメージを伝えることが出来ていないという状態です。

それは指導者としての教育を受ける際にも言えることで、さらに上級の方の使う言葉を、自分の体で正確に理解できないまま、同じような言葉で指導してしまえば、伝言ゲームのように、いつの間にかまったく違うものに変わって行く危険性があります。

過去にも同じようなことは、これまで身を置いてきた環境の中で何度も経験してきました。

トレーニングもまったく同じです。

それぞれの競技に必要な動作は必ずあります、それを実際に行うことができたり、行うことができる人から指導されたことで、指導する側になる場合もあります。

ところがそうやっていわゆるライセンス制度を整えても、本当の意味で自分の中で消化しきれていなかったり、実はその本質的な部分を教育されていないから分からなかったという意見を、この3年間、たくさんの人から聞かされてきました。

実はその本質的な部分というのが、私が提唱している「西本理論」そのものの実態なのかもしれません。

それを伝えるために「西本塾」を行ってきました。

しかし、それは気付きを促すきっかけに過ぎず、現実には私と同じ考えに行き着いたと思える人は残念ながらいません。

それはなぜかと言うと、「屈筋から伸筋への主役の交代」という、私が一番伝えたいことが伝わっていないからだと思います。

理論はもちろん大事です、それなくしてただやみくもに「動きづくりのトレーニング」のまねごとのようなことしても、他のトレーニングと少し体を動かす感覚が違うなと思うくらいでしょう。

理論を本当に理解してもらう唯一の方法は、トレーニングを継続し、体の理解とともに理論が追い付いてくるいう状態しかないと思うのです。

様々な考え方のもとに行われている動きづくりのトレーニング、私が目指しているのはそのもう一つ手前にあるというか、土台となる部分だと思います。

巧さと力強さの両方を兼ね備え、どんな動きにも対応できる基本的な人間本来の能力を向上させるためのトレーニングという言い方になるでしょうか。

その土台に上でこそ、様々な工夫も生きてくると思うのです。

いつもまどろっこしい言い方で申し訳ありませんが、この「屈筋から伸筋への主役の委譲」というテーマを外しては、どんなやり方を行ったとしても、私には足りない部分が見えてくるような気がするのです。

私のトレーニングを継続して指導させてもらえる環境に身を置くことは、現実とても難しいことです。

だからこそ数か月と期限が決められていても、その中で何を身に付けさせることができるのか、私のこれまでの取り組みを自分自身で評価しなおすためにも、しっかり取り組んで行きたいと思います。

「動きを作る」という目的のためには、その基礎になる部分が絶対に必要です。

「こういう時には体のどこをどう動かしなさい、この動きではこの部分に意識を置きなさい」、それぞれの競技で、関節の角度や体の使い方を言葉に変えて、正確に指導ができる指導者は少なく、そういう指導者は当然評価の対象となります。

しかし私は、それ動きを実際に行うための「体の動きづくり」、「関節と筋肉を意識が連動させる能力」、「それを効率的にしかも力強く持続的に行うことができるようになるためのトレーニング」、という発想のトレーニングを探し続けたいと思います。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月9・10日に予定しています。

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