嬉しい知らせ、そして私が目指しているもの。

つい先ほど、嬉しい知らせが届きました。

今回は相手の承諾があったので、実名で紹介させてもらいます。
先日現役引退を発表した、ジュビロ磐田の岡田隆選手です。

彼との縁は、彼が西本塾生から私の存在を聞き、ブログを読んでくれてから広島を訪れてくれたことから始まりました。

その数年前から肉離れ等の筋肉のトラブルに悩まされ、シーズンを通してまともに練習すら行うことができない状態が続いていたそうです。

私が彼と直接会ったのは一度だけですから、それで人柄まで語ることはどうかと思いますが、彼のことを知っている人たち、またこれまで応援してくれたサポーターの方々なら、その実直な人柄は誰しも認めるところだと思います。

私のところを訪れてくれた時、その直前の契約更改で、もう契約してもらえないのではという危惧さえあったようでした。
それがもう1年やらせてもらえることになったので、最後になるかもしれない1年に悔いを残したくないと、指導を受ける気持ちになったそうです。

短い時間ではありましたが、体のことトレーニングのこと、私のできる限り、彼のためにいろいろな話をさせてもらい、施術を行いトレーニングを行ってもらいました。

今までの常識からは想像もつかない私の発想に、最初は戸惑っている部分もありましたが、時間の経過とともになるほどそういうことかと頷いてくれました。

そして帰る際には晴れ晴れとした表情で、「この考え方でしっかりトレーニングを継続していきます」と力強く言って帰ってくれました。

その後途中経過の報告にメールが届き、「ここ数年悩み続けてきた筋肉系のトラブルの不安もなく、毎日の練習が楽しくて仕方がありません。今の自分のパフォーマンスがチームの中で試合に出場できるレベルではないと監督が判断するのなら、それは仕方がありませんが、自分としては毎日充実した日々を送れています。」という言葉が書かれていました。

私にとっては何より嬉しい言葉でした。

小さいころからサッカーに取り組み、プロという頂点まで上り詰めた選手は、それだけで十分評価されてしかるべきだと思います。

サッカーという競技そのものだけではなく、体に対するとらえ方とか、トレーニングに対する考え方や方法論も、一般の方たちとは全く違うレベルで作り上げられてきたと思います。

それが肉離れ等のケガに悩まされ、まるで出口の見えない毎日を過ごすようになってしまった時、自分だけではどうしようもない状況に陥ってしまいます。

もちろんプロの組織ですから、チームドクターもいればトレーナーも常に身近にいます。
それでも足りない何かがあると漠然と思ったにせよ、それが何なのか誰に聞けばいいのか、分からないままに時が過ぎて行くだけになってしまいます。

岡田選手は縁があって私の存在と考え方を知ってくれました。
そして行動を起こし、自ら広島に足を運んでくれました。

その時の顛末は彼が現役選手であるということで、所属しているチームのスタッフに対する遠慮もあって名前は公表しませんでした。

その際にも私が思ったのは、そういう遠慮や気遣いが、彼らスタッフの成長というか発想を広げることを妨げてしまっているのではないか、ということです。

きちんと勉強し資格も取り、日々選手のために一生懸命働いている、自分たちがやっていることは間違ってはいない、結果は神のみぞ知る、それでいいのでしょうか。

少しでも選手のためになるなら、プライドや立場を捨てて、新たな発想や知識、技術を学ぶ勇気を持つべきではないのでしょうか。
これは彼の所属していたクラブに限ったことではありません、ほとんどのクラブで同じような状況だと思います。

トレーニングの方法論や体の使い方に関しても同じです。

過去の自分を否定されてしまう、そのどこが悪いのでしょうか。

昨日よりも今日、今日よりも明日と、常に成長していこうという気持ちがなければ、すぐに若手や移籍してきた選手にポジションを奪われてしまう厳しい世界のはずです。

今迄と同じことをやっていてもその地位を揺るがされない選手などいるのでしょうか。
それは世界の超一流選手とて同じだと思います。

岡田選手は残念ながら今シーズンで引退をし、クラブの強化部で、新たな人生を歩み始めることが決まったようです。
彼の人柄を考えても、クラブとして彼のような人間を離さなかったのは、正しい選択だと思います。

誰でも正しい努力をすれば同じ高みに届くとは言いません。
ただ故障を抱えたままで思ったよう練習も出来ないままに、選手生活を終わってしまうことほど悲しいことはありません。
それは小学生でもプロの選手でも同じです。

岡田選手が話してくれたように、「こんなにサッカーが楽しいと思ったことはありません、毎日の練習が充実しています」、そんな日々を過ごさせてあげたいのです。

そして、その中から選ばれた選手たちが試合という戦いの場に送り出されていくのです。

私のやり方や考え方に異を唱えられることもありますが、そのことに対して賞賛されても否定されても、私は何とも思いません。
私を評価できるのは、私が直接指導した選手だけだからです。


そばで見ていても話を聞いていても、それは第三者としての立場です、私が相手にしているのは目の前にいる選手だけですから。

その思いが通じて、こうして直接引退の報告をしてくれた岡田選手、もう岡田君ですね、には本当に感謝しています。

こういう出来事の積み重ねが、私の自己満足をくすぐり成長させてくれているのです。

また、西本塾生からの報告でも、大東文化大学女子のラクロス部の監督をされている森さんからは、今年1年ケガ人がゼロに近い状態でシーズンを乗り切れたため、3部に降格していたチームが、リーグ戦を全勝で終え、入れ替え戦も制して1年で2部に復帰したという嬉しいニュースが届きました。

その他、着実に私の理論の元に活動してくれている塾生から嬉しい報告が届いています。

3年間行ってきた西本塾そして深める会は、無駄ではなかったと自負しています。

これからも一人でも多くの人の役に立てるように活動していきます。

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Comment

Re: No title
植村さん
またまたコメントありがとうございます。
私の考え方や実践、そしてそれを指導する言葉や方法も日々進化しているつもりです。
植村さんが今取り組んでいることは、その時点で伝えたことて正しくもあり、また正しくもなしという、なんとも微妙な感覚です。
その事を突き詰めるもよし、さらに私の進化を追いかけるもよしということでしょうか。
直接お会いする間隔が広がれば広がるほど、今私が伝えていることから離れてしまっているかもしれません。
明日からの二日間、これまで3年間続けて来た事の総決算というか、皆さんと深め合ってきた事を、今現在私が納得できる内容の深める会にしたいと思います。
参加してくれる予定の4人の方々には、これまで参加した誰よりも深い部分を伝えて行きます。
ただ、それをすべて理解してもらえるかどうかは別問題ですが。
私は常に前に進んでいるつもりなので、過去の参加者の方々には少し申し訳ない事になりますが、ご了承下さい。
当然ですが、言葉のやり取りには限界がありますので、目の前の参加者にはできるだけ正しく伝えたいと思います。
  • 2016-11-18│08:30 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
No title
こんにちは。
「裏で恥かいて、表でいい顔」したくてLINEを活用していましたが、今は「表でも恥かく」覚悟ができている奈良の植村です。笑

【自分の意図したように体を操る】大きく分けると姿勢アイドリング・走り・重心移動・6方向への展開と連動などでしょうか。

今までやったことのない動きや感覚の部分も多いですよね・・・どうですか、自分に納得できてますか?

私は、現在進行形の方ともっともっと意見交換していってサッカーの指導にいかしたいと思っています。

先日の私の報告に、西本先生から「植村さんのように真摯に向き合ってくれている人でも、私の伝えたいことが正確には伝わっていません」と、お返事をいただきました。

どこがズレているのか、誰か教えていただけませんか?
どんなに厳しいお言葉でも、私は大丈夫だと思います。(たぶん 笑)

まだお会いしたことない人は書きづらいと思います、また、ここのコメント欄に投稿するのはものすごく勇気がいるのもわかってます。

どうぞ、よろしくお願いします。
  • 2016-11-17│16:47 |
  • 植村逸郎 URL│
  • [edit]
Re: No title
植村さん
書き込みありがとうございます。
植村さんは、深める会の同期の皆さんとライングループを作って、熱心に意見交換をしてくれている方なのですが、今回私から、内輪だけで話を収めず、広く読者の方にも考えを伝えてくださいとお願いしました。
植村さんのように私から学んだことに真摯に向き合ってくれている人でも、私の伝えたことが正確には伝わってはいません。
こうして試行錯誤を繰り返してくれるだけでは当然限界があります。
かと言って、そうそう広島に来てくださいとも言えませんが。
それぞれ皆さんが感じ取ってくれたことを、その学びの段階に応じて、次のだれかに伝えていくという作業を続けてくれればいいと思います。
指導する相手のレベルが上がり、自分の理解している範囲では対応できないとなった時には、やはり本筋から外れないようにきちんと学びを深めてほしいと思います。
全てにおいて言えることですが、「継続」という言葉以外に解決策はないように思います。
指導する側される側と立場はありますが、指導する側にこそ学びがあります。
これからも大きな気づきをたくさんもらってください。
内容に関しては、そういう理解でそういう実践をしているんだなという感じです。
頻繁に通って指導を受けてくれている学生たちとは条件が違いますから。
彼らの成長というか変化は、私の想像をはるかに超えていて、私も日々接する中で、新たな発想や体の使い方に気づかされることがあります。
無理に私と同じ考え方や実戦ができるようになろうと思わなくてもいいと思います。
私がそうであったように少しずつ深めて行ってください。
ただ植村さんの立場であれば、もっと高いレベルが要求されることは当然のことです。
その辺りのことは覚悟して取り組んでください。
他の塾生の方々も、自分の学びの成果をぜひコメント欄にお寄せください。
3年間、私が伝え続けたことがどう活かされているか、言葉にしてください。
よろしくお願いします。
  • 2016-11-16│09:45 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
No title
西本先生・智志コーチ・塾生のみなさん・そして読者のみなさん、こんにちは、奈良の植村です。

私はカイロプラクティック院を営んでおり、今までたくさんの施術方法をセミナーや勉強会、DVDなどで学んできました。 ほんとにすばらしい先生たくさんの施術方法がありますが、そこに再現性はあるのか?と問われるものも多いと思います。
「確かにこの理論・実技はすばらしい。でも、あんた出来るんか? 頑張ればオレも出来るようになれるのか?」ということです。

私は、2月に西本塾、5月に深める会に参加しました。
「西本理論はすばらしいよ!」と口でいっても私が体現できなければそこでアウトだと思っています。
2月からの9か月間真剣に自分の体と向き合ってきました。西本理論を体現・再現させるために。もちろん進行形です。

そんな中で、頭で理解したことの感覚をつかんだときの喜びやいつまでもモヤモヤしてる部分、またサッカーから逆算してヒントを得たものなど、たくさんの事が自分の中にしまってるつもりはないんですがしまってあります。

西本先生に「何を書いてもいい」と了承を得ていますので、私の感じていること意識していることを報告させていただきます。

今日のキーワード
【基本姿勢とアイドリング(動き出す前のエンジンをかけている状態)】

すべてにおいての基本姿勢は、ほんとに色々やってみて、最高のポジションになりうる感覚を探しました。いや、進行形です。

「重心の高さは、どこ?」
「これを、どう伝える?」

今現在は、「FBTの基本姿勢から少し起こしたところで、アイドリングして太もも前とふくらはぎに最も負担のかからないところ」を常に確認しています。
これは当然の結果だと思いますが、結構遠回りもしてみて苦労しました。

そして。アイドリングは、ほんとに深い。

サッカーの1対1(サイドラインあたりで、特にスピードに乗ってない時の)のディフェンス時について色々やってみたところ。

「左右均等に重心をかけておきたくないのか?」

「360度方向すべてに対応できるのか?」

「股関節下15㎝に地面と意識するが、きっと足裏の感覚を説明しなきゃならない時がくるだろう」

などなど、話せば長くなるすぎるのでこれくらいに。笑

そして、最後に。
これに気づくのにずいぶん時間がかかりました。

「走ってる時、どうしてオレはかかとが上がって(お尻のほうに)こないんだろう?」と、アイドリングから見直した時期がありました。

最重要ポイントの股関節のひっぱり出しと同時に、膝の伸展も入れてしまってたんですよね。

「おいおい……股関節の伸展と膝の伸展って、思いっきり拮抗してるやん?!」です。

特に、その場でのアイドリング時はそうなりがちだと思います。

指導するときも、ある程度骨盤から上の動きのリズムをつかむまでは仕方ないですが、常に膝のゆとりは意識してみています。

膝にゆとりをもってアイドリングしていると、なるほどやっぱり基本姿勢にバチッとはまります!

アイドリング・基本姿勢について、みなさんの意見も聞いてみたいです。

よろしくお願いします。^^
  • 2016-11-15│16:06 |
  • 植村逸郎 URL│
  • [edit]

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

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