「走り方体験会」へ向けて、基本事項の確認と伝え方の整理。

いよいよ今年も残すところ1週間を切りました。

今年を振り返り重大ニュースを思い起こそうかと思っていましたが、その前にまだやらなければならないことを作ってしまいました。

29日に行う「走り方体験会」、告知の通り5名の申し込みをいただきましたので、予定通り開催することになりました。

ほんの数日前の告知で、広島近郊にお住まいの方や、正月休みで広島に帰省するという人を想定し、普段なかなか時間が取れないが、このタイミングなら参加してみたいという人が、もしかしたらいるかもしれないという、私流の気楽な思い付きでした。

結果としては、広島市内からの参加は1名のみで、他の方は遠くからわざわざこのためだけに広島に足を運んでくださる方になりました。

「体験会」などという気楽な思い付きどころか、真剣にお伝えしなければ、参加してくださる方に申し訳がないと、私の取り組む姿勢を考え直しています。

時間も2時間の予定でしたが、たぶんそれを超えることになると思います。

既に指導したことがある小学生が2人と、そのうちの一人のお父さんも参加してくれます。

体験会という趣旨からは少し離れてしまうことはお伝えしましたが、当然マスターできているはずもなく、また一から学びなおしてくれればいいと思います。

それにしても広島という地域に住んでいる方には、私が発信していることは届いていないようですね。

もし届いているにもかかわらず興味を示さないというのであれば、とても残念なことです。

これまで参加してくれた人たちが口を揃えて言ってくれるのは、自分の成長のために何か参考になるものはないかとアンテナを立て情報を収集していく中で、私という存在に出会い、興味を持ってくれたということです。

それなりに多くの人口を抱えスポーツも盛んな土地柄であるはずの広島に住んでいる人が、興味を示してくれないことが、私にとっては不思議なことにさえ思えてしまいます。

まあそれも仕方がないことでしょうから、これくらいにしておきます。

さて、「走るという行為」についてですが、これまでもブログで、私の思う所を詳しく書いてきました。

今からすべてを読み直してもらうことは大変な労力が必要となりますが、自分にとって必要なことであると思うのなら、その労力を惜しんではいけないと思います。

これまで試行錯誤を加え、自分なりに完成させたつもりでいる「走るという行為」ですが、それを誰かに伝えるという行為は、まだまだ工夫が必要だと思っています。

ただその効果というか、指導の結果に関しては自信を持って、私が思うレベルにまで届かせてあげられることは、夜7時から行っているグループトレーニングに参加してくれている中学生と高校生のサッカー選手たちが証明してくれています。

彼らの目的は、サッカー選手としてのパフォーマンスを向上させることです。

パフォーマンスという言葉も一般的にはなってきましたが、あいまいな言葉で正しく何かを表現しているとは思えません。

私が彼らに求めているサッカー選手としての基本となる能力は、90分間頭と体を動かし続けることができるという能力です。

このことの詳細も過去記事に詳しく書いてあります。

そのためには、いかに効率的に体を移動させることができるか、そこに必要となってくるのが「走るという行為」に必要な体の使い方ということになります。

さらには速く走るということも当然必要となりますが、サッカー選手にとって必要なスピードとは、陸上競技のようなヨーイドンで一斉にスタートしゴールを目指すスピードとは違うと思います。

遥か昔、オリンピックの100mに出場した日本の選手が、プロ野球のロッテに代走専門で選手として契約して話題になったことがありました。

もちろん野球経験はない訳で、100mのスピードは日本一だったかもしれませんが、投手のモーションを盗んでというか、どのタイミングでスタートしたらよいのかも分からないで、一塁ランナーとして盗塁を試みるのですから、成功する方がおかしいくらいでした。

一塁のランナーコーチの、「ゴー」という掛け声でスタートすると聞きましたが、ほんの短い期間で辞めてしまったと記憶しています。

これは極端な例ですが、サッカー選手もほぼ同じ状況で、いつどのタイミングでどこに向かって走るかという、盗塁以上に難しい判断が要求されるはずです。

加えて瞬時に方向を変えたり、何より人をかわしボールを受け止め、そして蹴るというサッカー選手として最も大事な動作を行わなければなりません。

これらの動きをよどみなく滑らかに行えている選手の動きを「キレのある動き」と呼んでいるのではないでしょうか。

そのためにはどういう走り方が理想的なのかを考え続けた結果が、今皆さんに伝えている走り方であり体の使い方なのです。

これを突き詰めていくと、走るという行為だけを行う陸上競技の選手こそ、この考え方を基本にして走り方を作り上げていくことの方が、より速く効率的に走ることができると、今は思っています。

昨日行われた高校駅伝の中継を見ても、私の考え方を具現化する走りをしている選手は皆無でしたが、チーム全員が私の考え方の元に取り組んだとしたら、どんな結果になるんだろうと、有り得ないことだとは思いますが少しだけ想像してしまいました。

29日は今年最後の「走るという行為」に的を絞った指導になりますが、その前にこの考え方に至った最も基本的なところを、言葉にしておきたいと思います。

それは、「人間の股関節の形状」のことです。

寛骨に大腿骨がはまり込むように形成されている股関節ですが、大腿骨の頸部、はまり込んでいる首の部分が直線ではないという事実です。

四足動物をイメージしていただければ分かると思いますが、寛骨に対して内側に首を傾けたような形状で、そうであるからこそ四足動物はその部分をクランクのように使うことで、速く走ることができます。

人間はいつしか二足動物へと進化していきましたが、有難いことにそのクランク形状は失われることなく残っています。

ところが残念なことにこのクランクをうまく使って走るという発想が、現状、世の中のすべての人が正しいと思っている走り方の中に見えないのです。

これがどうしてなのかは私の方が聞きたいくらいです。

このクランクをうまく使って、歩く走るという行為を作り上げて行くことこそ、あえて「想像主・神」という言葉を使わせてもらえば、神様が我々に与えてくれた能力を正しく使えるということになるのではないかと考えたのです。

そのためには、ただそのことが分かったとか、見た目だけを真似して腕は振らないとか、大股ではなく小股で走るとか、いわゆる忍者のようにすり足で走るなどという表面的な話ではなくなるのです。

それが当たり前のようにできるようになるための様々な「ドリル」、そのドリルを行いやすくするための動きづくりを準備する「伸kingトレーニング」などなど、一朝一夕とはいきませんが、一つ一つ根っこを掘り起こしてきたお蔭で、どんな人間でもきちんと取り組めば必ず到達できるということを証明してきました。

もちろん時間はかかります、継続した指導も必要となります。

結局はそれを会得したいという強い意志、というか意欲があるかどうかということが問題で、私の指導を受けるための環境も必要となることは言うまでもありません。

ただ私が傍にいないからではなく、いくらでもやり方はあると思います、その方法もすでに準備してあります。

ようは、本人がどれだけ本気で取り組むかという意志と覚悟の問題です。

グループトレーニングを受けている選手たちが、短期間で成長できているのは、私のノウハウを週に2回から3回継続して指導されているからに他なりません。

数回学んだだけで出来たとか分かったとかいう話ではありませんし、そのレベルで私とまったく同じレベルの指導ができるはずもありません。

ただ、その入り口に立ち、これまでの既成概念や固定概念に疑いを持ち、新たなことに取り組んでみようと意気持ちになってもらうことが大事だと思います。

まず骨盤は前後ではなく、上下に動くものだという発想の転換なくしてこの話を進みません。

そのうえで、骨盤の上下動に呼応して大腿骨の頸部がクランク状に首を振って、地面を蹴ることなく大腿骨が前方に振り出され、股関節が伸展しながら着地を迎えるため、着地の衝撃が筋肉や関節にほとんど感じられず、不思議なほど楽に前に進むことができます。

いくら言葉を尽くしても理解どころかイメージすらわかないと思いますが、それを体験してもらおうというのが、29日の体験会です。

これまで150人を超える人たちに指導してきましたが、正確に理解して実際に行うことができ、それを伝えるレベルに達してくれて人はどれくらいいるのか私も分かりません。

もっと簡単に教えられないのかという意見もあるでしょう。

結局は学ぶ側の意識なのです。

世界のトップレベルを争うという人間なら、表面上の形を学ぶことで満足していては、到底望むレベルには達しないでしょう。

小学生であれば物まねから入ってもいいと思います、年齢とともに少しずつその意味が分かれば、自分のやっていることに自信も持てるでしょう。

私がしなければならないのは、もっともっと根っこを掘り進め、どんな疑問質問に対しても明確な対応ができるようにしておくことです。

幸いなことに今年3月から一緒に活動し、私のすべてを学んでくれている息子智志が、私の想像を超えるスピードで成長し、指導する側としても求めるレベルに近づいてくれています。

私の指導は厳しくなりすぎるところがありますが、智志は私の言わんとしているところを的確に、そして少しソフトに、私が見習わなければと思わされるような雰囲気の中で指導してくれています。

「誰にも伝えない、分かるわけがない」と、孤高を貫いてきましたが、ようやく私自身にも変化が見えてきました。

西本理論という抽象的な言葉が一人歩きをして、良いだ悪いだと言われることも増えてきましたが、全く意に介していません。

私自身が試行錯誤しながら掘り進んでいるものを、第三者に評価される筋合いのものではありませんから。

「骨盤を立てに動かす」「広背筋の役割」「広背筋の停止部、上腕骨小結節部位の重要性」「骨盤から背骨、肩甲骨の連携連動」「地面を蹴らない」「着地で体重を受け止めない」、言葉にしただけでも切りがありません。

3人の大人の参加者には、なるほどそういうことかと頷いていただけるように、2人の小学生には、走り方が変わったなと実感してもらえるように、年も押し詰まった最後の機会です、それぞれの参加者に来て良かったと思って帰っていただけるよう、しっかり準備してお迎えします。

スポンサーサイト

Trackback

Comment

感想です。
西本先生こんばんは、6期生の清水です。

12月22日のブログの「伸kingトレーニング」のネーミング、いいですね。
うまい、と思い、くすっと笑ってしまいました。

座布団1枚ですね。

伸筋を優位に使い、頭で考え、スマートに動く、まさにぴったりと思いますよ。感想でした。
  • 2016-12-29│09:09 |
  • 西本塾6期 清水公也 URL│
  • [edit]
ありがとうございます。
西本先生に結果責任を負わせるなど考えておりません。むしろ、指導を受けた責任とでも言いますか、1つも良いご報告が出来ない自分に落胆しているのです。
みなさんのように、こんな進歩があった!と、早く報告したいです。
  • 2016-12-27│20:26 |
  • 阪井徹史 URL│
  • [edit]
Re: 年末のご挨拶
阪井さん
コメントありがとうございます。
阪井さんにはいつも同じ言葉をお返ししている気がしますが、私が伝えたことを自分なりに試行錯誤して、より良いものを見つけてくれればそれでいいと思います。
さすがに何度かの指導で、坂井さんが求める目標への結果責任までは追えませんから。
色々試して変化を楽しんで頂ければと思います。
今継続して指導している学生たちには、それぞれの目標に対する結果責任を負うと宣言して指導しています。
やはり指導の頻度と継続性が必要となることは言うまでもありません。
それと彼らにはつまらない固定概念がなく、柔軟に指導を吸収してくれることは、大人と違う部分だと思います。
どこまで求めるかによって、私との関係も当然違ってくると思います。
趣味のマラソン、とことん楽しんで下さい。
  • 2016-12-26│22:16 |
  • 西本 直 URL│
  • [edit]
年末のご挨拶
西本先生、こんにちは。

西本塾10期生かつフロサポの阪井でございます。

今年も良いご報告が出来ず、申し訳ありません。相変わらず、自分の体と向き合いながら試行錯誤している毎日です。

このところの「走るという行為」で指摘されている股関節のクランク運動、ずっと取り組んできましたが、なかなか出来ずにおりました。股関節そのものを気にしたり、股関節を操る広背筋を気にしたり、いろいろ試したあげく、次第に迷宮入りという状態に陥りました。

それがひょんなことで、2つの股関節を結んだ棒の中央、ヘソの下あたり、丹田というのでしょうか?そこに意識を集中し、棒が車軸で股関節が両輪のようなイメージに変えたところ、今までとはずいぶん違った感覚になっています。

それまでは股関節を一生懸命に動かそうとしていましたが、股関節は他の筋肉で動かされるものかなと感じています。だから、軸の中心をしっかり押さえていれば、後は自然に動いてくれるのだと。

西本さんは「注意を向けられるのは1ヶ所」とおっしゃっていましたが、私の場合はここに注意を集中することで、ずいぶん変わったような気がします。それまではあちこち気にしすぎで、泥沼入りしていました。

この考え方で結果が出たわけではありませんが、西本塾参加以降の迷宮状態とはずいぶん違う印象です。来年は良いご報告が出来るよう、試行錯誤を続けていきます。

今は目指せサブ3.5、そして、ボストンマラソン挑戦です!
※3時間30分は私の年齢層50-54のボストンマラソンへのエントリー資格です。

Post a comment

Secret


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

最新記事

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

カウンター

検索フォーム

QRコード

QR