「伸kingトレーニング」は骨盤と背骨を動かすイメージトレーニング。

今日は1月26日、今月もあと1週間となりました。
今月が終わると当たり前ですが2月がやってきます。

日々日常が繰り返されていき、月日が流れていきますが、私と息子にとっては大きな節目を迎えようとしています。

具体的な事は言えませんが、努めて心の平成を装うようにしていますが、内心はまさに様々な思いが交錯しています。

何があっても、その全てを受け入れる覚悟は出来ているつもりですが、1ヶ月後のことが想像もできません。

さて、「伸kingトレーニング」の全容を言葉として残しておきたいと、思い付くままに書き綴っていますが、今日は上半身を強化する代表的なトレーニングである 「ベンチプレス」という種目について、私の行わせているイメージを文字にしていきます。

このブログを読んでくれている人で、ベンチプレスという種目を知らないという人は少ないとは思いますが、一応説明しておきます。

基本的なやり方は、フラットなベンチに仰向けに横たわり、ほぼ胸の真上にあるバーベルシャフトを肩幅より少し広めに握って、肘を伸ばした状態からスタートし、肘を曲げてシャフトが胸に着くギリギリまで下ろして、そこからまた肘を伸ばして元の姿勢に戻るということを繰り返します。

バーベルの重量は地面に対して垂直方向の負荷となるので、その真下に位置する大胸筋や肩の三角筋の前部、そして肘を伸ばす運動の主役である上腕三頭筋が主なターゲットと言われています。

それらの筋肉を発達させたければ、ベンチプレスを行うことが目的に合致した正しいトレーニングということになります。

それらの筋肉の中で私が重要視する伸筋は、上腕三頭筋なのですが、それよりも大胸筋や三角筋に対する刺激が重視されてしまっています。

こうして説明していても、何をすればどういうやり方で行えば、筋肉をより発達させることが出来るかということが中心となってしまいます。

私が繰り返し使っている「筋肉の仕事は骨を動かすことで、それ以上でも以下でもない」という論点から見れば、まったく的を得ていない議論になってしまいます。

ではベンチプレスを行う目的を、私はどう捉えどう伝えているかということです。

ベンチプレスという種目の外見的なイメージは、ベンチに横たわって肘を曲げ伸ばししているということになります。

私のいう筋肉の仕事は骨を動かすこと、という意味からすると、骨の動きは肘の曲げ伸ばしという動きで、上腕の骨と前腕の骨をどうコントロールするかという動きのトレーニングということになりますが、まったく違うイメージを持っています。


まずスタートポジションの姿勢ですが、ベンチに横になった時、両足は床ではなく、膝を曲げてベンチの上に置きます。

さらにヘソの真裏、骨盤上部から腰椎にかけての位置に、ホームセンターで扱っているような腰痛予防の腰当てのようなものを入れます。

この目的はベンチにプレスの動作中に、骨盤から背骨全体の前後の動きを、無理なく行いやすいようにするためです。

安全に動作を行うために、シャフトが軌道上を上下するスミスマシンという器具をします。

スタートポジションで、まだ持ち上げていない状態でシャフトを持った時、すでに腰当てをしていることと膝を曲げていることで、背骨は自然なS字カーブを描いています。

体に負荷がかかっていませんので、肩甲骨はフラットな状態です。

両手を肩幅よりも少し広く持っていることで、シャフトを含めて、その内径はシャフト部分が広く肩甲骨部分が狭い「台形」が形作られています。

このことがとても重要になります。

そのポジションからシャフトを押し上げラックから外すと、当然垂直方向に負荷がかかります、その負荷を筋肉ではなく、肩甲骨で感じて欲しいのです。

するとどういうことが起こるかというと、真上からの重さが左右の肩甲骨を中央の背骨側に引き寄せられてきます。

その際背骨のS字カーブはさらに大きくなります。

腰当てに触れていた腰椎の部分の湾曲も大きくなり、腰当てが横から引っ張れば抜き取ることが出来るかもしれない状態になります。

これは自分が意図して行ったというより、バーベルの重量が背骨に対して自然に行わせてくれた連動動作です。

シャフトが胸に着くまで下ろしてくると、背骨のS字カーブもマックスとなります。

筋肉の状態ではなく、あくまでも骨の動きを中心として考えているので、このイメージでシャフトをギリギリまで胸に近づけると、普通に行う以上に重く感じることになります。

筋肉をメインに考えて高重量で行うと、ここまで背骨を動かすことは出来ません。

この動きをダンベルを使って行えば、シャフトがないぶん、更に背骨を反らすことができますが、それだけが目的ではなく、次の肘を伸ばして背骨を丸めるという動作につなげていくためにも、スミスマシンの方が適していると思います。

目一杯背骨を反らし、肩甲骨が中央に寄り切った状態から、肘だけを伸ばしていきます。

普通に行うより重く感じると言っておきながら、そのままの姿勢で肘だけを伸ばすなんて出来るわけがないということになるのですが、それが行えるように初めからそれに適した重量を設定しておくのです。

下ろし切った時には、とんでもなく重く感じた、感じるように動かさせているのですから当然なのですが、そこから肘を伸ばすという動きに切り替える際には、いったん背骨の意識を少し外しますので、上腕三頭筋の働きのみで押し上げることが出来る重量にしてあるのです。

この時はまだ肩甲骨は閉じられたままですが、肘が伸びて行くとともに肩甲骨も元の位置に戻っていきます。

そして肘が伸び切って体全体がスタートポジションに戻ったところで動きを止めずに、今度は肩甲骨を開いて行くように、さらにシャフトを高く押し上げていきます。

すると腰の下に当てていたものを、背骨が丸まって押しつぶして行くような姿勢となります。

その動きを確認してから、スタートポジションに戻って一回の動作が終了ということになります。

慣れるまでは体の連動のイメージが掴みにくいのですが、それこそまさに筋肉が骨を動かすためではなく、バーベルの重量を押し上げるという目的にしか使われていなかった証拠ではないでしょうか。

現役時代100キロ近い体重があった佐々岡投手にして、この種目で60キロ以上の重量を扱わせることはありませんでした。

トレーニングキャンプの期間中に、他の選手とは別のメニューで、私のやり方を通してもらいましたが、ベテランの他の野手からは、そんな重量でなんの効果があるのかとからかわれたりしたそうです。

理屈を説明しても一度や二度体験してもらっても、その本質は伝わらないでしょうから、彼は黙々と自分の信じたやり方を9年間通してくれました。

動きの説明は以上ですが、このやり方は自分一人で行うと、一番重要な可動域の端っこの部分、反らせるところまで反らすというところと、丸められるところまで丸めるという、背骨の可動域をできるだけ広く使えるようにするという目的のためには、やり方を熟知した補助者がいて、その部分を強調したトレーニングを行うことが、その効果を高めてくれることは言うまでもありません。

たったの10回、それも1セット行っただけでも、終了後には今までにない感覚となります。

体の前側、大胸筋よりも、体の後ろ側に不思議な緊張感というか使った感があるのです。

そして見た目にも姿勢が良くなります。

それはトレーニングの目的が骨盤と背骨をうまく動かすことにあったからです。

けっして体幹部分を安定させる、強化するという発想ではありません。

自分の意図した通り自由に連動させることが目的です。

この目的論は、他のすべてのトレーニング種目にも共通します。

「伸kingトレーニング」は骨盤と背骨をイメージ通りに連動させるトレーニング、といっても過言ではないかもしれません。

実際に指導を受けてくれた人たちにも、今日の記事で整理し直して欲しいと思います。

前回の記事に、塾生で名古屋の内田さんからコメントをいただきました。
西本理論をベースにトレーニングの指導をし、目に見える成果を出してきたにもかかわらず、それを実感した選手が、その事実を秘密にしてしまい広がっていかないという、私が現在抱えている問題が内田さんの身にも降りかかっているというのです。

残念ながらこの現実は当分変わらないと思います。

ツイッターでもつぶやきましたが、なでしこジャパンが元オリンピックのメダリストを講師に招いて、走り方の指導を受けたそうです。

私や仲間たちがどんなに結果を出そうと、そういうメジャーな人たちのように、指導を依頼されることはないのかもしれません。

そういう意味では、もう一度私がメジャーな組織で結果を残さなければ、学んでくれた人たちに申し訳ないという気持ちもありますが、現実には少し難しいことなので、何か他の方法があれば考えなければなりません。

人間の動作を分析するには、私も含めてですが、外見上の動きだけを見たのではわからない部分の方が当然多いと思います。

体の動き使い方、それらの連動がどう行われているか、本当の意味での体の仕組みと、何より実際にその動きを画像ではなく生で見る、できればその体を触って動かしてみる、そこまで出来なければ、あくまでも一般論であるということを断らなければならないと思います。

昨年末にはそういう経験もさせてもらいました。

なぜトレーニングを行うのか、このトレーニングを行うことでどんな効果があるのか、しっかり考えて行わなければ、せっかくの努力も徒労に終わる可能性があることを知って欲しいと思います。

こんな苦しい4年間はもう過ごしたくないというコメントをオリンピックの後に残した選手がいましたが、その努力の方向性がどうだったのかを検証することなく、ただ何かを変えるでは同じことの繰り返しになるのではと思います。

私はまだまだ、なぜどうしてを繰り返しながらも、相手に真剣に向き合い、ただ正しいものを正しいと言うだけではなく、しっかり寄り添って同じ感覚を共有して、より良い方向に導いてあげたいと思います。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

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