今は異端と呼ばれても。

明日からの二日間、以前に1週間の遠隔サポートを受けてくれたサッカー少年とそのお父さんが、金沢から直接指導を受けに来てくれます。

プロや競技レベルのスポーツ選手が指導の対象だった私が、いつの間にか小学生から中学生、高校生そして大学生と、アマチュアの選手と言うよりも、育成年代の子供たちを相手に指導する機会が増えてきました。

私の指導は基本的に個人を対象としていて、特に器具を使ったトレーニングでは、ほぼマンツーマンの指導となりますので、二人を同時に指導することさえ、自分としては納得できる指導が出来ないような気になってしまいます。

それは、すべての動作においてマニュアル化されたものはあってないようなもので、一瞬一瞬の体の動きとそれを行う意識が、私の要求するものであってほしいと思うからです。

こんなやり方では10人20人いやもっと大人数のチーム単位では指導できるわけがありません。

ほとんど私の趣味の領域を出ないように思われるかもしれませんが、私はこのスタイルで仕事を続けています。

以前に社会人野球のチームを指導していましたが、その時にも全体を3班に分け、一度の指導するのは10人以下でした。

器具やスペースの問題はもちろんありますが、私の目がすべて届く範囲の中での指導でした。

日々接していく中で人間関係も出来て行きますので、それなりに納得できる指導は出来ていたと思います。

更には選手たちが、1年1年経験を積んでくれることで、先輩が後輩の本当の意味での手本となってくれ、私の手間というか指導を楽にしてくれました。

月末に指導する予定の『大阪府立大学サッカー部』には、器具を使ったトレーニングを指導するのではなく、あくまでもグランドレベルで行う、まさにサッカー選手に必要な動きづくりを指導する予定です。

私に興味を持ってくれる人たちにはいくつかの共通点があります。

ひとつは、ある程度の年齢、30歳くらいでしょうか、その頃になって自分のこれまでを振り返った時、正しいと思って真剣に取り組んでいたこと、とくにトレーニングに関してですが、本当に自分にとって正しい方法だったのか、あれだけ努力したのに、どうして目標に届かなかったのかという問いに対して、納得できる答えが欲しいという方が何人もいます。

そういう人たちは本当にまじめで、目標に届かなかったのは自分の努力が足りなかった、そして何より、自分はそこまでの選手だったのだと、自らに問題があったと思ってしまいます。

もう一つは、自分なりに一生懸命練習をしてきたが、常に体に故障を抱え、納得いく練習が出来なかったという人たちです。

同じ練習をしても故障をしない人もいれば、自分のようにあちこち痛いところだらけで、まともに練習することが出来なかったが、それも自分の努力が足りなかったと、誰のせいにすることなく自らを責めてしまうのです。

私は体が悲鳴を上げる原因は3つだと常に言い続けています。

ブログを真剣に読んで頂いている方々はもう何度も聞いたよと言う話ですが、もう一度整理しておくと、

① その運動動作が、人間の体の仕組みに沿った効率的なものとなっているか。

② 正しい動作が行われているとしても、それぞれの競技レベルに応じた基礎体力が備わっているか。

③ ①②を満たしていたとしても、体にとって多き過ぎる負荷、オーバートレーニングになっている。

このどれかと言うよりも、育成年代の故障の原因は、それらすべての複合要因だと思います。

そしてケガをしないために、パフォ-マンスの向上のために、筋力向上肉体改造の号令のもとに、一生懸命トレーニングを行うことになります。

もちろんそれを結果に結びつけ、トップレベルに成長していく選手はたくさんいます。

しかし、同じ努力をしてもその高みには届かないどころか、故障に悩み消えて行く選手が多いことも事実です。

私の存在に気づき、指導を受けたいと思ってくれる人たちは、ある意味エリートではない人たちかもしれません。

子供の頃から体格に恵まれ、技術的にも他を圧するものを持っていたならば、さらにその長所を磨くためにトレーニングに励むことは当然のことだと思います。

遺伝的に体格に恵まれなかったり、努力の結果が体の故障となって表れ、頼るところさえない状況に陥った人たちが、もしかしたらの思いで私の元を訪ねてくれます。

色々な意味で王道を歩んでいる人たちにとって、私の理論と言うか考え方など、ただの小理屈にしか聞こえないのかもしれません。

しかし、そんな人たちも必ず壁にぶち当たる時が来ます。

そして、そこでもがき苦しんだ時、初めて私の話も少しは聞いて見ようかなと思ってくれるようです。

トップレベルの選手たちの中に、そういう例が何人かありました。

私はそうならないように、若さだけで突っ走っている選手に、今このことに気付けば、違う自分というか新しい自分の能力に出会うことが出来る、ということを伝えたいとは思っていますが、そういう年齢の選手たちには、なかなか私の言葉は響いていかないようです。

何と言っても、私の言っていることやっていることがマイナー過ぎるからです。

最新のトレーニング理論だとか、有名な選手が取り入れているからとか、数値化され客観的に効果が証明されているものを行いたいと思うのは当然のことです。

私はそれに異を唱えるつもりはありません。

しかし、全員が一つの方向に向いてトレーニングを行ったとしたら、誰がとび抜けた存在になりうるのでしょうか、と言うよりも、そこで示された結果以上のなにかを得ることが出来るのでしょうか。

私がやっていることは数値化したり客観的な評価も得ることは出来ないでしょう。

数は少ないですが、お互いの感覚として周囲との相対評価ではなく、自らの成長を確実に感じられる絶対評価という意味では、間違いなく結果に結びついていると思います。

世の中の99.999%の人たちが正しいと信じてやっていることで結果が出なかった人たちが、数字にも表せないようなマイナーな私の理論に沿って、動きづくりの掛け声のもとに、地道な努力を積み重ねた結果、それぞれのレベルで納得できる変化を感じてくれているとしたら、私のやっていることにも意味があると思います。

周りの選手たちと同じ、世間が認めた王道を歩むも良し、私のような人間の言うことに興味を持って取り組んでみるも良し、どちらが良い悪いという話ではなく、それぞれが自分の判断で決めればいいと思います。

その自分の判断がまだできない育成年代の子供たちには、「こんな考え方もあるよ、こんなやり方もあるよ」と、出来れば知って欲しいと思います。

その機会を与えてくれるのは、大人である保護者の方や指導者しかいないわけで、そういう意味でも固定概念に縛られず、広く話を聞いてみようという人が増えて欲しいと思います。

本当に数は少ないですが、私の考え方に興味を持ち、更には共感してくれる人が増えてきました。

私の考え方がスタンダードになる日は、残念ながら来ないかもしれませんが、一つの選択肢として認めてもらえるレベルにはなって欲しいと思います。

そのためには、私を信頼して集まってくる人たちを確実に成長させ、これが特別なことではなく、人間の体の仕組みに沿った、ごく自然な考え方であることを理解していただくという作業を積み上げて行くしかないと思います。

悲観的な気持ちはまったくありません、種を蒔き始めたのは、まだ4年ほど前のことですから。

今はサッカーが指導を受けに来てくれる競技のメインとなっていますが、元々専門だと思い結果も残してきた野球の投手や、ゴルファ-のトレーニングも指導したいと思っています。

現在の状態からレベルアップするためには、「大きく強くだけが目的ではない、こんな考え方もあるんだよ」と言うことを知るだけでも、成長のきっかけになるのではないかと思います。

新しい出会いに期待ですね。

明日からの指導、週末の『西本塾』、そして月末に迫った大阪府立大学の指導、楽しみな毎日が続きます。

私も体力勝負です(笑)

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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