4周年を迎えて、思うところを書いておきます。

広島港旅客ターミナルビルの2階に、「Conditioning Studio 操」をオープンして丸4年が過ぎました。

もうあの頃の心模様を思い出すことが難しいくらい、日々の活動に集中する毎日となっています。

もう二度とサッカ-に関わることはないだろうということだけは、強く思ったように記憶していますが、意に反してサッカ-選手の能力向上のための動きづくりという一大テーマを追い続けているように思います。

何度も書いてきたように、スポーツライターの木崎伸也さんのお蔭で、私の中で整理しきれていなかったことを、言葉として発信できるレベルにまで引き出してくれたことは感謝しかありません。

過去の仕事を振り返った時、最もやりがいを感じていたのは社会人野球チームと、個人としてかかわったプロ野球の投手の仕事でした、もちろん私が野球少年であったからです。

どちらも目指したことは、人間の体そのものをどう効率的に使うかということでした。

野球に関して、プレーヤーとして人に言えるほどの経験はない私ですが、体そのものをどう使うかという問いに対して、常になぜどうしてを繰り返していました。

それがもう5年近く前の出来事になってしまいましたが、これまで仕事の面では感じたことがない、やり残してしまったという感覚が、木崎さんとのやり取りの中で、もう少しこうすれば良かった、もっと選手そしてチームの役に立てたはずだという気持ちが膨らんで行きました。

それを発揮する対象がないままに月日が流れて行きましたが、振り返ってみると「西本塾」であったり、個人指導であったりと、形は違えど私から何かを学ぼうとしてくれる人がたくさんいました。

比率で言えばサッカーに関わる人が最も多かったと思います。

それ以外の種目やスポーツに直接関係ない方々も含めて、それぞれの方々に対し少しでもお役に立てる内容の指導をしたいと試行錯誤を繰り返してきました。

そして、一つひとつの問題点に対してその答えとなるものを見つけ出していくうちに、これを個人としてはもちろんのこと、チーム全体で取り組んでくれたらどんな動きが出来るチームになるのだろうと、我ながら夢が膨らむ思いでした。

個人として指導を受けてくれた選手たちは、それぞれのレベルで成長の手ごたえを感じてくれ、そのレベルが高ければ高いほど、知り得たノウハウをライバルとなる他の選手には教えたくないと思ってしまうようで、私の理論が表だって広がりを見せるまでには至っていません。

それはある意味仕方がないことで、そういう中でも私を探し出し、指導を受けてくれた選手たちを、何とかしてライバルたちより一歩先んじた存在になってもらうために、真剣に向き合ってきました。

その成果は、もちろん感じています。

スポーツ選手の指導だけではありません、体の不調に悩まされ、藁をもつかむ思いで私の元を訪れてくれる一般の方に対しての施術においても、大きな手ごたえを感じる毎日です。

私でなければ、そう思ってくれる人がたくさんいます。

そうやってあらためて足元が安定してくると、やはり考えてしまうのが、もう一度トップレベルの戦いの場に戻ってみたいという、長年やってきたことへの思いです。

あの時点で、もう勝った負けたは卒業させてほしいと、社会人野球の仕事を辞し、平穏な日々を送ろうと決めた矢先に新たな挑戦へのオファーがありました。

人生あみだくじが私のキャッチフレーズのようになっていましたが、まさに新たな1本の線を加えられた思いで、その線に身を任せることを選びました。

上下関係や規律の厳しい野球の世界から、まったく雰囲気の違うサッカーの世界への再々転身には、心の準備というか気持ちの切り替えが出来ていなかったのかもしれません。

しかし、短い期間でしたが色々なことを経験させていただき、自らの体調管理も含めて、改めて自分の能力を組織の中で活かすためにはどうすれば良かったのかという、私にとって一番苦手なことに関しても、少しは勉強できたと思っています。

サッカーに拘っているわけでは決してないのですが、終盤戦を迎えたJリーグですが、今年も過去に実績を残した指導者たちがクラブから解任という現実を突き付けられました。

私が5年前に目指したのは、90分間頭と体を動かし続けることが出来る選手を一人でも多くピッチに立たせ、監督が思い描いた戦術を全うできるチームを作りたいということでした。

たくさんの試合を見ているわけではありませんし、元々サッカーの経験者でもない私が言うのは少し見当違いかもしれませんが、今行われているJリーグの試合で、それを感じさせてくれるチームがいくつあるのでしょうか。

試合展開によってはある程度仕方がない部分もあるのでしょうが、毎回毎回判で押したように言われる「足が止まる」という現象が改善しない限り、世界のサッカーを自由に見ることが出来るようになって、目の肥えたサポーターを満足させるゲームは出来ないように思います。

監督を代え選手を代えても、その部分に取り組むという本質的な意識改革なしに、現状を変えて行くことは出来ないと思います。

既に現役を退いて年数が経った指導者は、こういう考え方になかなか賛同できないようですが、自分がやってきたこと以外に方法があると思いたくないだけのことです。

まだまだ体が動く若い指導者なら、自分の体でそのことを理解し、もっと早く現役時代に知りたかったという声は私の所にも届いています。

来ーシーズン、もし私にその仕事を任せてくれるチームがあったとしたら、今度こそそのチームに所属する選手や指導者の意識を根本から改革し、サッカーに関わる全ての人をあっと言わせるチームを作るお手伝いをしたいと思います。

私が手塩にかけて育て上げた選手たちを自在に操り、自分の理想とするサッカ-をピッチの上で表現できる優秀な監督とでなければ一緒に仕事は出来ませんが、もしそんな夢が叶うのなら、最後の力を振り絞って、その任を全うしたいと思います。

とは言え、現実としてそれが実現する可能性はゼロに等しいと思います。

それでもそのゼロの可能性のために、頼まれてもいないことを常に考え続けてきた結果が今の私なのです。

こんなことを考えている時が一番楽しいのです。

私がフィジカルコンタクトの時の体の使い方で説明している通り、私自身が屈筋を固め、もう収縮の余力がない、3・5・7理論の3の方向へ出力しきっている筋肉になってはいけないのです。

屈筋を使って力むのではなく、伸筋の収縮度合いを冷静に判断し、必要十分な筋力発揮行うことで、私自身の視野を広げ、少しでも多くの人たちのお役に立てるようにしなければ、これまで身に付けてきたことを世の中に還元することなどできませんから。

「誰かのためにお役に立ちたい」、そのためには、「正しいものは正しい、良いものは良い」と言い続けるだけではなく、相手が求めていることを正確に判断し、それ以上のものを与えられるように柔軟に対応できるようになることこそ、今そしてこれからの私に求められる姿なのではないかと思っています。

先日行った、「大阪府立大学サッカー部」の指導では、このことが一番のテーマでした。

今回それをクリアできたと、私なりには納得しています。

この場所で4年間築いてきた信頼を継続させることが、今の私に一番求められていることは確かだと思います。

ただ一度きりの人生、何度でも挑戦は続けたいと思います。

どんな形であれ、常に立ち止まることなく、あみだくじの上を歩き続けて行きたいと思います。

ブログの更新も週に一二度となっていますが、記事の更新に関係なく、文字通り毎日アクセスしてくださる方が何人もいるということをお聞きし、これからも思うところを書いていきたいと思いますので、よろしくお付き合いください。


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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
「第25回西本塾」を11月18・19日の土日に開催を予定しています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください
尚、深める会も12月10日に予定しています。

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