溢れ出る思い

「Conditioningu Studio 操」のオープンを間近に控え忙しい毎日を過ごしています。

ついこの間までの耐えられないような暑さが嘘のように、秋の気配が深くなってきました。

落ち込んでいる心を癒してくれる言葉に、「やまない雨はない」とか「明けない夜はない」などという言葉がありますが、今の涼しさも「終わらない夏はない」といったところでしょうか。

私にとっても、身も心も寒い冬が続いていましたが、夏の暑さをいっぺんに通り越して、一気に爽やかな秋を迎えられたと、すべてを良い方向に捉え、前に進んで行きたいと思います。

昨日の午前中は、トレーニング機器を預かっていただいている、呉市内にある「堀口海運」さんの本社ビルに、土曜日の移設作業に備えて、機器の解体作業に行ってきました。

なんとこの会社、3階建ての社屋の1階部分がすべてトレーニングルームになっているのです。

先代の創業社長さんが、スポーツにとても理解があり、なおかつ先進的な考えを持っておられた方で、呉という土地柄、海上自衛隊の呉基地や海上保安庁の広島保安本部がすぐそばにあるため、その隊員さんたちのトレーニングの場としても利用してもらうことを念頭に、新社屋を建築する際にトレーニングルームを作られたという、呉では伝説の社長さんだったそうです。

今でこそ、公立高校にもウエイトトレーニングの設備が備わる時代ですが、戦後間もない時代に手作りのトレーニング機器を備えた、本格的なトレーニングスペースを作られたというのですから、凄いとしか言いようがありません。

話には聞いていましたが、初めてその場所を見せていただいたときには本当にびっくりしました。

現在は、自衛隊や海上保安庁の施設にもトレーニングスペースは完備されていますので、社員の方々が昼休みや終業後に利用されるだけで、失礼ながらもったいないスペースになっていました。

それが昨年末、私が以前の「トレーナーズルームからだ工房」をたたんで川崎に行くことになり、古い機器を整理して、私のところにあったマシン類をすべて移設して、改めて本格的なトレーニングルームとしてリニューアルし、利用していただいていたのです。

それを今回、恥ずかしながら帰ってまいりましたと、グアム島から帰還された横井庄一さんの言葉をまねさせていただくような形で広島に戻り、新たな施設を作るにあたって、せっかく整備したトレーニングルームから、マシンが全て消えてしまうにもかかわらず、返していただくことを許していただき、お礼の言葉もありません。

もし新たに機器を再購入して、施設を作らなければならなかったとしたら、間違いなくこの計画は諦めざるを得なかったと思います。

色々な方々に助けられ励まされて、再出発の日を迎えようとしています。

改めて感謝感謝の毎日です。

さて昨日、嬉しい来客がありました。

川崎でご縁ができた、世界で活躍するスポーツライターの木崎伸也さんが、完成間近の「操」を見学に来てくれました。

ちょうど大阪で代表チームが親善試合に備えて合宿中で、その取材の合間を縫ってわざわざ広島まで足を延ばしてくれたのです。

チームに所属して仕事をしていると、マスコミ関係者に対しては言葉を選んで発言しないと、後々面倒なことがありますので注意が必要なのですが、木崎さんは私の理論や目の前で繰り広げられる見たこともないトレーニングや体の使い方に興味を持ってくれて、たんに取材という枠を超えて私の考え方を引き出してくれました

聞き上手というのでしょうか、他の人との会話では絶対に喋らないような内容を聞き出してくれ、自分はこんなことを考えていたんだと、後で自分が驚く程の深い話をさせてもらった唯一のスポーツライターでした。

彼のツイッターを見ていると、まさに世界を飛び回り、取材の対象も多岐に渡り、私など想像もつかない様々なことを、実際に見たり聞いたりの生活をされているわけで、そんな彼が私に興味を持ってくれたことだけでもありがたいことだと思っていました。

日本人の社交辞令で、今度食事に行きましょうとか、機会があればぜひ広島に行ってお話を伺いたいのですが、などと言ってくれた人が、実際に行動を起こしてくれることはほとんどないと思います。

それが一昨日突然連絡があり、昨日の再会となったわけです。

まだトレーニングマシンが入っていない、がらんとした施設の中で、少しずつ夕暮れが近づく港の景色を眺めながら話が始まり、その後市内に移動して食事をしお酒を飲みながら、延々と難しい話をしゃべり続けました。

彼が引き出してくれるのは、私の目に見えている、私にしか見えない景色を、他の人にも共有してもらえるために言語化するという、少し意味不明な言い方ですが、そういう感じの会話でした。

私しか見えないと思っている限りは、結局今回のようなことになってしまい、本当の意味で日本のスポーツ界の意識を変えるためのきっかけにはなれないと。

たとえば、詳しく書いてきた走るという行為が、サッカー選手にとってどういう意味を持つのか、それが形として現れたシーンを切り取って、体の使い方やその瞬間の意識、そしてそれができていない選手との違いで、マッチアップした選手との動きの差がどういう結果に結びついていくのか、まさに数値に表すことができない感覚の世界を、なんとか言語化して多くの人に理解してもらう方策を探っていきましょうと、気がつけばまったく彼のペースにはまっていました。

フリーになってからしばらくは、正直テレビでサッカーを見る気にもなれないし、いくら私の考え方を広めようとしても、システム化された体制の中でそれができないと分かってしまったのですから、もういいやと投げやりになっていた部分もありました。

せめてこうしてブログに書き記すことで、一人でもいいから現状に疑問を感じ、私の考え方に共鳴してくれる人を増やそうと、暇に任せて書き続けてはきましたが、もうマスコミに取り上げれらたり、いわゆるメジャーな活動はできないだろうと思っていました。

ですから私の考えはこのブログの中と、「操」の中で直接指導をさせていただいた方のみが共有できればそれでいいと思っていました。

彼は昨日の話の中で、このまま西本さんの理論を眠らせておくことは絶対にしませんと言ってくれました。

何らかの形で、西本の目と脳を通して見える動きの本質を、専門家にもそして一般の方にも共有できる方策を考えていきたいとも言ってくれました。

すっかり落ち着いてしまい、まずは新しい施設を軌道に乗せることだけしか考えていなかった私ですが、あらためてチャンスがいただけるのあれば、今度は誰に遠慮することもなく、思ったことを発信していきたいと思います。

木崎さん、貴重な時間を私のためにありがとうございました。
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Comment

Re: 以前に捻挫をご相談した者です。
コメントありがとうございました。
お役に立ててなによりです。
子供が元気良く走り回っている姿を見ているのが、親として何よりも幸せな時間ですよね。
私はもう孫の運動会が今月に行なわれますが(笑)
いよいよ再出発の準備が整いました。
頑張ります。
  • 2013-09-07│21:35 |
  • 西本 直 URL│
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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
西本塾を深める会を9月10日(日)に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。

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