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基本的な体の使い方を再学習させることで、なぜ競技レベルの能力が向上するのか。

今日もブログを読んで頂きありがとうございます。

今回のテーマはまさに西本理論の根幹ともいえる内容です。
結論から言えば、私が指導している基本的な体の使い方を学ぶことで、なぜ競技能力を向上させられると言い切れるのかという、もしかしたら皆さんが一番疑問に思い興味を持たれていることに、私なりの答えとなることを書いておきます。

スポーツ競技にも様々な種類があります。
道具を使わず体ひとつで行うもの、道具は使わないがサッカーやバスケットボール、バレーボール、ラグビー等のようにボールを使う球技、同じくボールを使うがバットやグラブを道具として使う野球のような球技、別の分類の仕方としてはネットを挟んで体の接触のないテニスやバドミントン、体の接触が許されるラグビーやアイスホッケー等々、スポーツといっても様々な種類があります。

弓道やアーチェリー等の、基本的に体を移動させないでその場で行う競技もありますが、一般的にスポーツ競技の動作においては、体を移動させるという基本的な行為が必要とされています。

この体を移動させるという行為は、平たく言えば『走るという行為』そのものです。

それを単純に競うのが陸上競技のトラック種目やロード種目ということになり、それ以外は何らかの道具を使ったり、ボールやシャトルを扱うために移動する競技となります。

あらゆる競技において、競技力の向上を目的とした競技動作そのものの反復練習の他に、いわゆる筋力トレーニング等の人間としての基本的な能力向上を目的としたトレーニングが工夫されています。

本場アメリカではとか、ヨーロッパの最新のトレーニングなどという言葉に惹かれて、様々なトレーニングに取り組んでこられた方も多いと思います。

そんな中で、十年一日という言葉がありますが、10年どころかその倍の20年に渡って代わり映えのしないことを言い続けている私のトレーニング論には、人を惹きつける目新しさはありません。

しかし私にとっては、同じ言葉を繰り返せば繰り返すほど、その深みにはまっていくということを繰り返しているのです。

スポーツはレクレーションとして行う場合でも、点数を競ったり勝ち負けが見えるものを行う場合には、負けたくないという気持ちは当然起こってきます。
それが競技としてスポーツに取り組むときには、他者よりも上手くなりたい勝負に勝ちたいという気持ちがさらに強くなることは当然のことです。

そういう環境の中に長く身を置いてきた私には、それぞれの選手たちが持って生まれた能力を余すところなく発揮できているのか、経験を重ねる毎に疑問を感じるようになっていきました。

トレーニングの効果が数値化されて、いわゆる誰の目にもわかる可視化されたものが評価の基準となり、大きさや強さという数値を向上させることが、競技能力の向上とイコールと考える風潮に、大きな抵抗を感じていきました。

そのことが『体作りから動き作りへ』という一大パラダイム転換へと繋がっていったのです。

さらにはその一番の要素となっているのが、筋肉の働きを大きく二つに分けたとき、関節部分を屈曲させることが主な仕事となっている屈筋と、反対に関節を伸ばすことが主な仕事の伸筋に分類することで、動き作りというという漠然とした概念を、具体的に感覚してもらえるようになってきました。

そして今日のテーマである『基本的な体の使い方を再学習させる』ということの意味がさらに明確になってきたのです。

サッカー選手にとっては、単純に前方に走るという行為のスピードは選手の能力を測る意味では、それほど大きな問題ではありません。
いつどのタイミングでどの方向へ動き出すのか、そのタイミングを指示してくれる人はいません、すべては自分の判断で動き出さなければなりません。

その瞬間、一瞬一瞬がすべてで、判断の遅れやミスだけが問題になるのではなく、体を移動させるという行為そのものの技術の優劣こそが、サッカー選手としての最も重要な能力だと考えるのです。

今いる地点から前後左右360度を俯瞰した判断の元、いかに無駄なく素早く動き出せるかという能力です。

360度と書きましたが、空中にジャンプしたり足元にあるボールや相手の動きに合わせて姿勢を低くする必要もあり、まさに縦横無尽に動き回らなければなりません。

その能力を向上させるために、基礎的な筋力を向上させる筋力トレーニングや、走ること自体の能力向上を目的としたいわゆる走り込みやダッシュといったトレーニングを行うわけです。

既に書いてきた通り、こういう能力の向上を目的としたトレーニングは、その時代時代に最新で最高の効果を得られると言われているものが行われているはずです。

それらに真剣に取り組む選手たちは、等しくその能力を獲得できなければ看板に偽りありということにはならないでしょうか。

サッカーというゲームの中で致命傷となるのは、一瞬の動き出しの遅さです。

この一歩が出なかったために、せっかくのゴール前のチャンスに足が届かなかった、逆に相手の動きに翻弄された結果反応が遅れ、相手を自由にさせてしまったことでピンチを招いてしまった、こういうシーンに的確に体が反応し、思ったように体が動いてくれることを目的としてトレーニングを行ってきたのではないでしょうか。

そんなシーンが繰り返されるたびに、『だから違うんだよ』と、ため息をつくことになるのです。

屈筋優位の力んだ体の使い方をしていることに気づいていないのです。

外見的には一生懸命頑張っていて、相手の方が上手かったで済まされることかもしれませんが、その一瞬が勝負を分けたとしたら、そんなことで済ませられるわけにはいかないのです。

それが私の言う、人間の体の使い方の基本である『伸展からの伸展』という、最も効率的で効果的な体の使い方があるという事実を、再学習させることを目的としたトレーニングを行うことで、これまで染み付いてきた固定概念に囚われることなく、本来それぞれが持って生まれた能力を余すことなく発揮できる準備をしておくのです。

それでもその能力にも当然個人差は出てきますが、それぞれの最高の能力を発揮しあってこその競技スポーツではないでしょうか。

『走るという行為』はその能力がはっきりとした差として目に見えてしまいます、改善できる余地があるのですから取り組めばいい、それだけのことです。

本当にそんなことでと言われることは甘んじて受けましょう、しかし難しい何かを身につけようと思う前に基本的な動作はできるのですかというのが、私の言い分です。

現実ほとんどの選手が私の要求を満たしてはいませんでした。

だからこそ基本的な部分を改善できれば、今持っている技術に黙ってプラスαが加わるのです。

競輪選手に対して毎回同じことを言うのですが、最終4コーナーを回って、今日はこのまま行ける『ヨッシャ』と言う感覚を持つのもダメ、いい感じでコーナーを回ったが、追撃してくる選手に捲られそうになって『クソッ』と思うこともダメ、どちらの感覚も屈筋の働きを優位にして、いわゆる力んでしまうことになり、そこまで繰り返してきた広背筋から大腿四頭筋の伸展から伸展のリズムを崩し、最後の直線の伸びを欠くことになりますよという事実です。

人間本来の効率的でなおかつ効果的な体の使い方、基本的すぎて重要視されませんが、これ以上大事なことはないと思っています。

だからすべての競技選手に対して、能力向上の可能性が残っているのだから、もう一度基本的な体の使い方に目を向けませんかと言っているわけです、お分かり頂けたでしょうか。

週末の西本塾、今回はお一人の方から申し込みがありました。
人数は少なくても、真剣に私と向き合おうと言う熱い気持ちは十分に伝わってきます。
2人で学び合う2日間にしたいと思います。

来月には高校のサッカー部の指導が待っています。
1校は初めて、もう1校は2度目の指導となります、効率的で効果的な体の使い方がサッカー選手をどう変えるのか、私自身大いに楽しみにしています。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
日々の気づきやブログの更新情報はツイッターに書いていますので、チェックしてみてください。
2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
「西本塾」と「深める会」を開催しています。
4月19日に行う深める会の募集を行っています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報」をご覧ください.
「1回5分体が喜ぶ健康術」はアマゾンで在庫切れのことが多く、購入希望の方にはご迷惑をおかけしています。
出版元からの購入は可能ですので、ガリバープロダクツ(代)082-240-0768までお問い合わせください。

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