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大阪で行ったサッカー指導者対象のセミナーを終えて。

今日もブログを読んで頂きありがとうございます。

大阪のセミナーに行ってきました。
新型コロナウイルスの影響で、開催そのものさえどうなることかと心配していましたが、6か月コースの理論編を踏まえて、今回の実技セミナーにも10名の方が参加してくれました。

皆勤賞という言い方は適当ではないとは思いますが、室内での理論編は正式にセミナーが発足する前のセミ開催0期の後、既に1期2期生のセミナーが終了しています。
この実技編も開催は2回目、合わせて5回、そのすべての機会にお会いしている方もいるのです。

この人たちはどれだけ学べば気が済むのだろう、真剣にそしてどん欲に、セミナーの主催者である倉本さんの知識を吸収しようとする姿勢は驚き以外に言葉が見つかりません。

その中に私の担当している分野があるのですが、終了後の懇親会の席でも、毎回学びがあり何度受講しても飽きることがないと言ってもらいました。

今日の記事は、今日受講して頂いた皆さんには忘備録として、来週東京で受講してくださる方には予習の意味で、今日伝えたことを簡単にまとめておこうと思います。

まずはストレッチについて、以前にも個人指導の際にホワイトボードに板書したことを写メしてSNS媒体でアップしたことがありましたが、やはりお互いが顔を突き合わせて、私自身の言葉で伝え、私自身の動きを見ていただき、皆さんの動きを見て思うところを言わせてもらうというやりとりがないと、本当の意味で伝えることは難しいと思います。

「ストレッチの目的は何ですか」と問いかけた時、私が満足する答えを返してくれた人は未だかつて一人もいません。

それぞれが何となくそう思ってやってきたというレベルのことを選手に求めているに過ぎないことになります。

代表のフィジカルコーチを含め、誰にそれを指導されても大きな違いがないと思われても仕方がないと思います。
だから日本のスポーツ界では、本当の意味でのフィジカルコーチやトレーナーという立場が重要視されないのだと思います。

また横道にそれましたが、私の言うストレッチという行為の狙いどころは、一般的に思われている○○筋を伸ばしている、という感覚ではありません。

筋肉の端っこ、筋肉の実質が腱という組織に移行して骨に付着している部分と、骨と骨をつないでいる靱帯という組織です。

これから行うスポーツ動作で一番負荷がかかるのは、その部分だからです。

また、このストレッチを行うと○○筋が伸ばされますという説明は間違いではないのですが、体は丸ごと一つの存在ですから、その筋肉だけを伸ばそうと思っても、全身がつながって伸ばされていきます。

ですから、一つ一つのポーズを取り上げて○○筋、私はその腱の部分だと説明しますが、そこを伸ばそうとしたときに他の体の部分がどうつながってどう伸ばされているのか、その意識が大事なのです。

実際にやってもらった皆さんには十分その意味は伝わったと思います。
ですから、「あれ○○のストレッチはしないでいいんですか」、という質問を受けることがありますが、「既にその部分には刺激は入れてありますけど」というのが私の答えなのです。

また自分は体が硬いという表現を使う方が多いように思いますが、理論編で説明した通り、これこそ持って生まれた腱や靱帯の部分の太さや長さの問題です。

だからこそ自分にとって必要なストレッチの負荷、刺激量を探さなければならないのです。

形を崩してまで要求される部分を伸ばすことも、楽に伸ばせるからと集中しないで適当に行うこともダメなのです。

一人ひとりが自分の体と対話しながら、そのあと行う競技動作に備える、これがストレッチです。

次にウォーミングアップのことですが、これもすでに板書した通り、筋温を上げて全身の毛細血管を開き、血液を抹消の組織にまで送り届ける準備を行うことです。

その理屈は理論編で細かく説明してあります、その時にも例に出したと思いますが、真冬の寒さの中でも練習をしなければならないとき、3-5-7理論に沿ってアクチン繊維とミオシン繊維を重ね合わせることで筋温を上げ、これから行う激しい動きを行うにあたって、全身に十分な血流を送り込まなければ、体が動いてくれるはずはありません。

逆に夏の暑い時期だからと言っても、筋温という意味を考えれば、当然ウォーミングアップは必要なのです。

良い環境が与えられているからと、自分で筋温を上げる努力をすることなく、温かい風呂に入って体中が温まったつもりになって、練習が始まる直前にグランドに出てきたとします。
人間の体には恒常性保持機能というものがあって、体温で言えばそれぞれ違いますが、平熱が36.5度であれば、お風呂が温かいと感じているならその温度は、少なくとも体温以上のはずです、皮膚表面は温かい気持ち良いと思っていても、内面は茹蛸ならぬ茹で人間になっては困るわけですから、体内温度がお湯の温度に合わせて上がっていかないように、一生懸命下げようと働いてくれるのです。

その状態の体でいきなり真冬の5度くらいの中に放り出されたとき、一気に表面温度は下がってしまいますが、体内はお湯の温度にならないように下げようとしたままですから、直ぐにはスイッチを切り替えて体を温めようとはしてくれないのです。

説明すれば子供でも分かることですが、自分のルーティーンだからと変えようとしない選手もいました。

体が本当に温まるというのは、アクチンとミオシンに頑張ってもらって、本当の意味で筋繊維が汗をかかなければならないということです。

そういう意味でも今日行った、たったの3分間で末梢血管が開いたであろうと感じてもらった体操は、意味のあることだと思います。

そうやってなぜこの動作を行うのかという意味も含めてしっかり理解して準備してもらうと、普段自分自身が激しく体を動かしていない指導者の方でも、その後の体の使い方の本論の部分は、何のためらいもなく私の要求通りに全てのドリルを行ってもらえるという訳です。

今回の一番の狙いは、後半のドリル、走るという行為や体の当て方、大転子の部分の使い方という、本来この部分を学びたいと集まってきた皆さんに、その前段の部分がどれだけ大切か、そしてそこを抑えてしまえばあとのことは体が自然にやってくれるということを伝えたかったのです。

終わった後の感想でも、「頭で考えるより何も考えない方が自然に体が動いてくれました」、という声がありましたが、今回これまで以上に参加者の皆さんの上達が早かったのは、そこに秘密というか私の計算があったからです。

私の提唱している体の使い方、動かし方の方が、実際問題として自然なものなのです、だからこそ効率的で効果的だと言えるのです。

最後に過去に私の指導の仕方を、冗談めかしてお話ししましたが、「なぜ私の言うとおりにやらないんだ」、あくまでもできるできないではなく、やろうとしていないと感じた場合ですが、声を荒げお尻をけ飛ばすくらいの勢いになってしまうことがありました。

何時の頃からか、今のような柔らかい言い方でこれまで以上に結果に結び付けられる指導ができるようになりました、多少は進歩したということでしょうか。

「正しいことは正しい、正しいことを指導しているのだから言われた通りやれば誰でもできるようになる、そのための道筋はきちんと作ってあるのだから」、これはただの自己満足でした。

今日の受講後の皆さんの表情は、とても穏やかで満足そうでした、もちろん私も同じです。

指導者である皆さんのために、そして皆さんの向こう側に見える育成年代の選手たちのために、少しはお役に立てる講師としての仕事ができるようになったのではと、これまた自己満足で帰ってきました。

今日は2時間という短い時間でしたが、本当に楽しく充実した時間となりました、受講して頂いた皆さんありがとうございました。

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プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
日々の気づきやブログの更新情報はツイッターに書いていますので、チェックしてみてください。
2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。
「西本塾」と「深める会」を開催しています。
6月20・21日に行う西本塾の募集を行っています。
詳細はStudio操ホームページ内の「講習会情報・募集中」をご覧ください.
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