4日間の指導を受けた方からの感想から、指導の効果を知っていただき自己アピールも必要だと思いました。

2月24日から4日間、母子で指導を受けに来てくれたHさんから感想を送っていただきました。

何度か書きましたが、私の指導を受けていただき、その効果を実感していただく程に、私の指導を受けたことも、私の存在すら誰にも教えたくないと言われてしまうことで、仕事として広がって行かないという現実を何とかしなければならないと思うようになりました。

これまでは、そう思ってもらえるほど私の考え方や指導内容が、一般的なそれとは全くレベルの違うものだと理解していただけたことで自己満足していました。

しかし、仕事として考えれば当然もっと指導を受けに来てくれる人を増やさなければならない訳で、こうして記事にするときには匿名とするので、是非感想を送って欲しいとお願いしました。

お母さんはご自分の仕事が月末の一番忙しい時期ではあったが、この4日間しか一緒に広島に行くことができないと、仕事を休んでK君を連れてきてくれました。

感想も、仕事がひと段落するまで待ってほしいと言い残されて帰って行かれました。

子を思う母親の温かい気持ちが、4日間しっかり伝わってきました。

送られてきた感想の中に、私のやっていることの多くが語られていますし、自分でアピールしなければならないポイントも多く含まれているので、最後に解説を交えて私の思いを書いておきたいと思います。

西本先生 智志さん (智志の最後の指導になりました・・・)
2/24から指導して頂いたHです、4日間大変お世話になりました。

感想を送るのに時間が掛かってしまい申し訳ありません。
運動音痴の全くの素人の感想ですので、不適切な表現等あるかと思いますが、ご容赦下さい。

西本先生のブログを拝見するようになって約2年になります。

Kは中学3年間、怪我や成長痛に苦しみました。
ずっと体が動かない、自分のプレーが全く出来ないと悩む姿を見ていましたが、中学の全日程が終わった日、サッカーをするのが怖くなったと漏らした時に、西本先生の指導を受けてみようと話しました。

サッカーの技術云々ではなく、ただサッカーを楽しんでほしい、痛む身体を庇いながらぎこちなくプレーする姿ではなく、自分の体を存分に使い、思い切りサッカーをしている姿を見たい、先生に指導のお願いの電話を掛けた時は、正直すがる思いでした。

先生には個人の他に、グループ指導を受けている方達の練習見学をお願いしましたが、一緒に指導を受けられるようにご配慮頂き、本当に楽しみにしていました。

しかしながら、指導を受ける5日前、高校での練習参加中に過去一番酷い膝の痛みが出てしまい、指導を受ける前日までランニングでも痛みがある、最悪な状態で伺うことになってしまいました。

初日の器械を使ったトレーニングはとてもシンプルでしたが、ほんの1時間も経たないうちに、姿勢がみるみる変わり、目線が上がっていき、体の柔軟性が高まり、まるで魔法に掛かっているようでした。

Kは一見つまらなそうに見えていましたが、本人は余りに必死で全く余裕が無かったことと、トレーニング中ずっと自分の体の変化に驚いていたそうです(笑)

アイコちゃんとのトレーニングは、本当に驚きの連続でした。
力強さ、スピード感、切れのある動き、とにかく迫力がすごかったです。

さほど広くないスペースで動いているのに、風を切る音が聞こえるようでした。

2日目、ドリルをしている段階で、体の動きが昨日と別人で思わず笑ってしまいました。

ソウタ君の体のしなやかさ、切れのある動きにも感心するばかりでした。

また、二人の動き、体つきを見させて貰えた事で、トレーニングの正しさ、継続することの意味が良く分かりました。
二人とも身長はKより小さいのに、本当に大きく見えること、、、。

3日目、外でのトレーニングでは、走るときのスピード感が見ていても楽しかったです。
最後のスピードに乗った走りが、伸びていく感じが驚きでした。

残念ながら、今まで速く走ろうと腕を振ったり、前傾姿勢になったり試行錯誤したのは全く無駄な時間でしたね。

ボールを使ったトレーニングでは、全くぎこちなさを感じさせずにプレーする姿や、表情も明るくて嬉しくなりました。

4日目、もう姿勢、動き、前と完全に別人でした。

本人はボールを使っている時は、そこまで変化に実感はない様子でしたが、私から見て動きが小さく自信がなさそうに見えていた今までとは明らかに変わっていました。

家でも継続してトレーニングを続けられるよう、多くの助言を頂き、続けていけるか不安が大きかったようですが、一人でも出来るメニューも多く、またメニュー全てを毎日する必要はないからとの言葉で、気が楽になったようです。

そして、一番の驚きですが、過去最悪の膝の痛みは、トレーニングに全く影響がありませんでした。

初日、2日目トレーニング中に、私がKに何度も痛くない?と聞いていたのは、先生を信用していないようで申し訳なかったのですが、本当に軽いランニングさえ出来ない程の強い痛みがあり、ここにきても何も出来ないのではないかと心配していたのです。

今までの痛みは仮病かと思ったくらいに信じられなかったです(笑)

走りのトレーニング、特に坂道で痛みが出なかった事で、先生の言われる正しい体の使い方の大切さを実感しました。

3日目の最後にドリブルをしていて痛みが出てしまった事は、残念というよりは良かったです。

その時はボール扱いに集中して、体への意識が出来てなかったことがわかりました。

痛みについて正直にお伝えした時の、「そのことは全くの想定内です」、との先生の言葉に、私も安心したし、彼も心から納得したようです。

ご指導頂いてから時間が経ちましたが、毎日携帯を見ながらコツコツトレーニングを続けています。

広島から帰って、Kは数日体調を崩してしまいサッカーにはまだ完全に復帰していませんが、復帰するのが楽しみです。

アイコちゃん、ソウタ君も、トレーニングに付き合って頂きありがとうございました。
二人の高校での活躍を楽しみにしています、よろしくお伝え下さい。

チューブを使ったトレーニングで1箇所良く分からないところがあります。
後程確認させて頂きたいので、LINEでご連絡させて下さい。

4日間の手厚いご指導、本当にありがとうございました。
無知な私の疑問や不安にも答えて頂き、心から感謝しています。
思い切って4日間広島に行って、本当に良かったです。

また是非機会を作り、動きの確認やご助言を頂きたいと考えています。
その折には、また宜しくお願いいたします。

先生もくれぐれもお体ご自愛ください。
本当にありがとうございました。

お母さん、丁寧な文章を送っていただきありがとうございました。

4日間、真剣に向き合った私の思いが十分に伝わっていたことが分かり、本当に嬉しく思います。

お母さんから電話を頂いたときに少しお話を伺いましたが、2年前から私のブログを読んで頂き、1年前にも母子で広島へ行こうという話をされたそうです。

その時にはK君が、もう少し自分で頑張ってみるということで、実現しなかったようですが、感想の最初の部分に書かれているように、故障続きで自分らしいプレーが出来ないままに「サッカーをするのが怖くなった」とまで言うようになったK君に、もう一度思いっきり走り回ってボールを蹴って欲しいという、お母さんの祈りにも似た気持ちがK君にも届き、私の所へ行ってみようということになったようです。

貴重な時間とお金を使って、遠くから広島に来るのだから、1日2日ではなく4日間かけて、少しでも多くのことを学んで帰りたいという必死な思いが私に痛いほど伝わってきました。

「何とかしてあげたい」普段以上にそう思いました。

膝の痛みがあることも聞いていましたが、いわゆるオスグッド病と診断されるもので、私に言わせるとまったく恐れるに足らないもので、いつも言っている痛みの3要素の中の正しい使い方が出来ていないことの結果にすぎないのです。

ですから、「伸kingトレーニング」で体にとって正しい動きを体感させてから、次のドリルに進み、そこでも体の仕組みに沿った動きを指導すれば、絶対に痛いからできないという動きはないと確信していました。

過去にも同じようなことは何度もありました、「それは私が連れて行った子供のことですよね」と、頷いている方が何人もいると思います。

痛くて走れない、痛くてボールが投げられない、痛くてラケットが振れない、でも私が動きを指導すると魔法のようにそれが出来てしまう。

魔法でも何でもありません、正しい動きを行ってもらうだけです。

そんな4日間でした。

2日と言われれば2日で、出来るところまで改善させる努力をしますが、4日間と言ってもらえたことで、すべての行程が私の中でイメージできました。

3日目に屋外の公園で走りのドリルとボールを使ったドリルを行った時に、痛みを訴えたことがまさにそれでした。

さすがに1日2日で、いくら正しい動きだと言われても、頭と体がすべてを納得できるわけがありません。

サッカー選手がボールを扱えば、気持ちがボールに集中するのは当然のことです。

そうなるとせっかく身に付けつつある正しい体の使い方が崩れ、元の屈筋重視の動きになることは想定内どころか当然のことだったのです。

その痛みを感じたことで、やっぱり正しい体の使い方を身に付けることが大事なんだと思って、4日目最終日を迎えて欲しかったのです。

これも4日間という期間を作っていただいたから立てられた作戦というか、私なりの工夫でした。

また幸いなことに同年代のアイコちゃんと、ソウタという、同じ指導を一定期間継続している選手と一緒にトレーニングを行ってもらうことが出来たことも、K君にとっては大きな刺激になったと思います。

彼らに出来ていることが自分に出来ないはずがないと。

二人とも故障を抱えた所からのスタートでした、けっしてどこにも不安がない万全な状態ではありませんでした。

その2人が目の前で繰り広げる動きは、まさに驚き以外の何物でもなかったはずです。

私の理論に沿ったトレーニングが、どれだけ人間の可能性を広げるか、母子共々十分に感じ取ってくれたと思います。

私は試行錯誤しながら身に付けてきた自分の理論と方法論に、絶対の自信を持っています。

今日も一般の方の施術中にその話をしていると、「そんなことができるようになったのは、どこで誰の指導を受けたのですか」と聞かれました。

私が最も嫌う言葉です、どこかの誰かに指導を受けていたら、こんな自分にはなっていなかったからです。

目の前にいる人間の体そのものが、それはスポーツ選手であっても一般の方であっても同じで、こうなりたい、こうして欲しいという要求に応えるために、必死に考え続けてきたから今の私があるのです。

そうやって試行錯誤を続けながら、どの時点でも自信を持ってどこの誰にも負けないと言い切れる指導を行ってきました。

痛みを抱え、また能力の限界を感じ、何をどうして良いのか分からないまま日々を過ごしているたくさんの人たちのために、私はもっと自分を知ってもらわなければならないのです。

私と出会うことで大袈裟ではなく人生が変わったという人がたくさんいるのです。

どうしようかと迷っている時間があるのなら、思い切って広島に来てください。

私はどんな人に対しても最善を尽くします。

ただ、自分はこうなりたいという覚悟と真剣な思いを持ってきてください。


FBTを行う目的と動作の意識について

先日コメント欄に届いた質問に関して、改めて記事にしておきます。

質問の内容は、「FBT」「反り腰」との関係に関するものでした。

以下まずは読んでください。

はじめまして。
私はこの春小学6年生になるサッカー小僧の父です。

息子のサッカーに役立つ情報を色々調べていく中で西本さんの姿勢に対する考え方に感銘し、息子が4年生になる頃から「フライングバック(FBT)」を毎日させてきました。

同時にスイミングを続けてきた事もあるかと思いますが、骨盤は前傾し、「大腰筋」が盛り上がっており、同トレーニングの効果を実感するとともに西本さんにとても感謝しているこの頃です。

ただひとつ気になる点があり、コメントさせていただきました。

昨日、息子の風呂あがりに真っ直ぐ立った状態(全裸)を横から見た時に、背中が反り過ぎているように見えたのです。

骨盤から肩へかけてキレイな円弧を描くように反っているのですが、それが大きいように思うのです。

気になりネットで調べると「反り腰」は駄目、という記事が多々有り、心配しております。

そこで西本さんにご意見を頂きたく思います、必要であれば反り具合の写真も送付します。

はたしてこの状態は良くないのか、フライングバックのやり方が良くないのか・・。

お分かりになる範囲内でも良いので

ご教示いただけるとありがたいです。


以下は私からの返信です。

お子さんの体を診ておりませんので、一般論として私の考えを書かせていただきます。

フライングバックトレーニングを継続していただいているとのこと、ありがとうございます。

ただ私の指導している動き通りに行っていただけているかは分かりませんので、そのことは少し心配ではありますが。

私がこれまで関わってきた選手、もちろんプロスポーツ選手だけではなく、小中学校の子供たちも含めてですが、体の動きに支障をきたすほどの「反り腰」という状態の体を診たことがありません。

今回のような相談を受けたことは何回かありましたが、とくに我々日本人は広背筋の機能的な発達が、欧米人に比べて劣っているため、いわゆる猫背という状態の体がほとんどです。

私の言うところの、屈筋重視のトレーニングを行えば、猫背に拍車がかかる結果になってしまいます。

息子さんは広背筋のトレーニングの結果、日常見る機会が少ないくらいに背中が反った体になっているのだと思います。

それは普段見ることがないというか、我々の常識では猫背気味なのが普通くらいに思っているため、息子さんのような体が特に普通ではないように見えたのではないでしょうか。

「反り腰」の何が問題なのかというと、美容上の問題はまったく関係ないでしょうし、しいて言えば腰痛や筋力不足による運動機能障害などが考えられますが、お子さんの場合まったく逆で筋力不足はないでしょうから、腰痛などの痛みがなければ、問題はないと思います。

運動機能に関しては、人間の体は骨盤と背骨が連携連動して6方向に動くことができます。

(詳しくは過去記事に何度か書いているのでそちらを探してください。)

その6方向への可動域に問題なければ、まったく異常でも何でもないと思います。

この問題は写真を送っていただいても判断できません、あくまでも関節の運動、可動域内の連動性の問題ですから。


ご心配とは思いますが、送られてきた内容からのあくまでも想像ですが、私の意見はこんなところです。

過去に関わった選手で、見た目にそういう状態で、誰かに指摘されてからずっと気にしている選手がいましたが、同じような説明をして可動域をチェックし、問題がないことを告げると、「余計な情報を入れられて損しました」と笑っていました。

お近くでしたら、直接診させてもらえれば、もう少し詳しく説明できるかもしれませんが、そうでなくてもあまり気にしない方が良いのではと思います。

参考になりましたでしょうか。


さらに返信です。

早速のご教示ありがとうございました。

おかげさまで安心いたしました。

なるほど確かに周囲に息子ほど反っている人を見たことがないので、異常と感じてしまったのですね。

息子が腰痛を訴えた事もないので6方向の動きに問題なければこのままフライングバックトレーニングは続けさせます。

トレーニング方法は正しくできているか私自身も怪しいので、もう一度しっかり見直してみます。


このコメントのやり取りに反応して、西本塾生の植村さんから、こんなご意見が送られてきました。

『ブログのサッカー小僧のお父さんのコメント読みました。

西本塾にも参加せず、動画指導でもなく、なかなか深く答えられないところ察知します。

そこで、私の想像したことを書きます、テストしてください。

まず、FBTの感覚もそう簡単には理解できないものだと私は思っています。

FBTとは、「セットアップも重要ですし、まず始めに広背筋から始動し、広背筋が効いてくることによって腕肘があがり、それに伴い骨盤が前傾し重心が前にかかっていく。連動によって膝も曲がるが、膝を前に動かすことによって力を分散させている。広背筋を自ら動かすことによっての全身の連動のトレーニングがFBTである。」と解釈しています。

サッカー少年のお父さんは、私も含め非常に熱い方が多いです。(笑)

文面の中で、「大腰筋の発達」のことを強調されるあたり、きちんと伝えないと危険な香りがします。

多分、FBTの体勢をとって、足を踏ん張り、背中を反ることに意識が行き過ぎているのかと想像します。

腸腰筋は私も悩んだことありますが、やっぱり屈筋ですからね。

FBTの連動の力を腸腰筋で受け止めないように考えています。

悪いように考えば…の話です。

実際は、感謝されているので大丈夫だと思いますが。

あと、357理論も重要視してほしいですね、FBTのなかで。

7〜3の感覚を磨き、その感覚が鋭く大きく感じてくるに従って、肘もどんどんあげやすくなっていくように、と考えました。』

以上が植村さんからのコメントです。

植村さんが普段から私が伝えたことをしっかり受け止めてくれて、深く考えながら実際に行ってくれているのかが分かる、素晴らしい考察です。

実際に見たこともない子供さんの体の相談から、こんなやり取りができたことは、西本塾を行い私の考え方を伝えてきたことが間違いではなかったと思わせてもらえました。

ただ方法論を学び、「こんなやり方で間違っていませんか」というやり取りがいつまでも続くことに、私自身疑問を感じていたからです。

植村さんのように、体の仕組みや、なぜFBTを行う必要があるのかという、本質的な部分に目を向けてくれなければ、世に蔓延る〇〇トレーニングと何ら変わらないものになってしまいますから。

植村さんの意見に対して、私が返した言葉は、「鶏が先か卵が先か」というものでした。

植村さんは、「まず始めに広背筋から始動し、広背筋が効いてくることによって腕肘があがり、それに伴い骨盤が前傾し重心が前にかかっていく。連動によって膝も曲がるが、膝を前に動かすことによって力を分散させている。広背筋を自ら動かすことによっての全身の連動のトレーニングがFBTである。」と定義づけてくれています。

私の考えは、「広背筋の停止部である上腕骨小結節部分をいかに意識して使うかによって、強大な大きさと、他の筋肉とは起始停止の構造が大きく異なる広背筋を、実際の走る動作や他のスポーツ動作の中で使いこなしていくためのスイッチを作り上げること」を、大きな目標としています。

FBTの1~4の動作に共通する準備姿勢で、現時点での広背筋の柔軟性や、骨盤や背骨を引き起こす機能状態を確認してから、腕をどう使うかによって、さらにその機能を強調するという考えのもとにFBTを考案しました。

結果としては、広背筋が主動となり手足の問題は、文字通り枝葉の問題となって行くわけですが、広背筋という一風変わった形状を持ち、人間の動作にとって非常に大きな影響力を持つ筋肉を、いかに効率良く使うことができるように準備しておくことは、我々日本人にとって大きな意味を持っていると思います。

もう一つ植村さんのご指摘通り、質問者のお父さんは、息子さんの筋肉の成長を「大腰筋」という言葉を使われていますが、この筋肉は股関節に対して屈曲という役割を主に担っている筋肉です。

太腿を強く引き上げることができるようになるため、陸上競技などで近年重要視され、一般の方の中でもよく使われるようになった言葉の一つだと思います。

グループトレーニングを続けてくれている高校生と中学生のサッカー選手たちの背中から腰、とくにお尻の筋肉の発達は目を見張るものがあります。

遠くから指導を受けに来てくれた女子選手のお父さんが驚いたのも無理はありません、私がブラジルのサンバダンサーのようだといったあのお尻です。

これはあくまでも広背筋から臀筋群にかけての発達であって、股関節に対してはもちろん「伸展」を担う筋肉です。

広背筋も背骨を引き起こすという「伸展」の役割を担ってくれています。

その結果として、私が提唱する「走るという行為」の体の使い方を身に付けることが出来たのです。

動き出しの速さ、静止するのではなくその場に居続けて次の動作に備えるという、「アイドリングステイ」という概念の動きも、完璧に身に付けています。

当然ボールを蹴るという動作も、股関節の伸展から膝関節の伸展という、3・5・7理論に沿った、筋肉の負担の少ない蹴り方ができるようになりました。

FBTの結果として、大腰筋の発達が見られることは当然ありますが、それはあくまでもオマケです。

動きづくりのトレーニングの副産物として、連動の中で作られた筋肉の肥大です。

だから連動を邪魔することはないのです。

私が西本塾で伝えたいのは、こういう根っこの部分なのです。

「足の位置がこう、手の上げ方はこう、これでいいんですか」というやり取りしかできない相手をこれ以上増やしても仕方がないと思ったのです。

植村さんのように自分の考えを私に届けてくれるような人が、一人でも増えてくれなければ、私の思いを伝え広げて行くことは出来ないと思います。

他にもこの人にはぜひ参加して欲しいと思っている方がいましたが、残念ながら申し込みはありませんでした。

今回のやり取りは、私にとってとても楽しいものになりました。

動きを言葉で伝えることの難しさは当然ですが、やってみなければ何も始まりません。

植村さんからのコメントは、質問者の方にとってもとても参考になるものだと思い、勝手に掲載させていただきました。(すみません)

相談していただいたサッカー少年とお父さんには、是非継続していただきたいと思います。

不安定の中にこそ安定がある。アイドリング・揺れることの意味。

私がなぜ屈筋ではなく、伸筋の重要性を発信し続けているのか、その一つの答えが今日の記事の表題にあります。

トレーニングイコール肉体の強化、それが体幹であったり太腿の裏側であったり、体の前面の腹筋や胸筋だったりと、とにかく強く大きくということがトレーニングの効果であり、目的だという認識が疑うことのない常識だと思われています。

トレーニングを頑張れば、ケガをしにくい体が手に入る、自分の足らない能力を補ってくれると信じ、一生懸命に取り組んでいると思います。

現在グループトレーニングを行っている4人のなかで、スタート時点ですでに「体づくり」という目的は十分に果たしていたのが高2のY君でした。

高校入学時には細身だったそうですが、チームで取り組まされている筋力トレーニングのお蔭で、入学後の1年間のトレーニングで10キロ強の体重が増加したそうです。

本人の努力は想像を超えるものだったと思います。

当然本来の目的である、彼にとって苦手だったスピードや俊敏性といったサッカー選手にとって大事な能力の向上も期待していたと思います。

ところが彼の期待に反して、動きの改善が図られるどころか、さらに重くぎこちない固い動きとなり、本物のゴリラには申し訳ないですが、ゴリラのような動きと評される、目指した方向性とは全く違うものとなっていました。

言われたことを言われた通り、いやそれ以上に努力したからこそ、チームの誰よりも立派な筋肉を身に付けられたのだと思います。

そういう指導が、本当に人間の動作にとって、サッカー選手としての彼らの能力を向上させるためにプラスになると信じている指導者の側にこそ責任があるのです。

「どうして素早い動きが出来ないのか、どうして柔らかいボール扱いが出来ないのか」、それが自分が一生懸命頑張ってきた「体づくりのためのトレーニング」の一番大きな弊害だと言われたら、彼はどうすればいいのでしょうか。

残念ながら、まさに彼はその悪循環の中に居て、そこから抜け出すことが出来ていません。

後の3人は、幸いなことにゼロからのスタートだったので、私の指導を頭も体もすんなり受け入れてくれ、加えて本来の目的であるサッカ-の動きが向上しているという実感があるため、すべてが良い循環を生んでいます。

ではなぜ体づくりのトレーニングが、私の言う良い結果を生まないどころか、さらに悪い方向へと引き降ろしてしまうのでしょうか。

それは体を安定させてしまうからです。

体が安定するという言葉にマイナスなイメージを持つ人はまずいないと思います。

昨今のマスコミ報道でも、「トレーニングによって体幹が安定したことがフォームの安定につながった」という意味合いの言葉が多く使われています。

それを見聞きする我々の側は、疑うことなくなるほどそういうトレーニングを行えばいいことがあるんだと思わされます。

では、私が求めている方向性とはどんなものなのでしょうか。

我々人間は重力というものが存在する、丸い地球の上に二本の足で立って生活しています。

ここに発想の分かれ道が出来ます。

ひとつは重力に抗して安定を得るために、体を強くするという方向性です。

「どこからでもかかってこい」と言わんばかりの強靭な肉体、押しても引いても倒れない体に鍛え上げようというものです。

これは一見正しいように思いますが、ひとたびバランスを崩されると、あっけないほど簡単に倒れてしまいます、それが重力の中で生きているということです。

対して私が求めていることは、重力の中で二足歩行をしなければならない我々にとって、安定がすべてではなく、不安定をうまく利用し、不安定な中に暮らしているからこそ発揮できる体の能力を磨いていこうという考え方です。

安定を求めて地面を踏みしめ、居着いてしまうのではなく、いついかなる瞬間も前後左右そして上下にと重心を自由に移動させることが出来る状態にしておくことこそ、我々に与えられた最も優れた能力であると考えるのです。

ここ最近の気づきですが、これまで歩く走るの一番の基本となるドリルである「アイドリング」という動作を行ってもらう時、その一番の目的は、おそらくこれまでまったくイメージがなかった、「骨盤を縦に動かす、いや骨盤が縦に動く」という事実を正しく認識してもらうために考えたドリルでした。

今でもそれは変わっておらず、絶対に感じ取ってほしい感覚の一つです。

とくに初心者の方には、しつこいくらいこのドリルの重要性をお話ししています。

そして、さまざまなトレーニングやドリルを繰り返し、実際のサッカーという競技の動作に結び付けて行く中で、このアイドリングという動作から前方への移動までのドリルが、大げさに言えばすべての動作の基本になっているということを確信しました。

このドリルの動きが正確に理解し実行出来ないと、その後のドリルや動作は私の意図している物とは似て非なるものになってしまうということです。

「骨盤を縦に動かす、肩や肩甲骨を縦に揺する」、言葉で言えばそうなるのですが、体の部分ではなく全体が一つの物体として揺れているという感覚まで行かないと、不安定を使いこなすというレベルにはとても届かないことが分かってきました。

人間の体は体重の約60パーセントが水分でできていると言われています。

皮膚という皮袋の中身は60パーセントが水分なのですから、それが気持ち良く揺れてくれなければスムーズで滑らかな体の動きなどできるはずがありません。

残りの40パーセントをいくら力ませたところで、所詮は半分にも満たない存在なのですから。

深めのワイングラスの中に60パーセントの水を入れたところを想像していただき、それをゆったり揺らしたところで中の水がこぼれることはありません。

それを40パーセントが支配してコップを激しく揺らせたとしたら、水はコップの中から飛び出してしまうでしょう。

不安定な地球上に立つ我々こそが、良い意味での不安定さを失うことなく上手に体を操ることこそが、本当の意味での「自らの意図した筋肉の収縮活動を、反復継続して行うことが出来るの能力」と私が定義した技術そのものではないでしょうか。

その不安定さ柔らかさを一番表現してくれるのが、骨盤と背骨だと思います。

棒高跳びのポールは、選手の体重や筋力、そして目的とする高さに応じてグラスファイバーで出来たポールの硬さを変えて使用するそうです。

柔らかくしなやかであれば良いというものではありません。

その選手の求めるレベルに応じた強さが必要なことは当然のことです。

その強さの意味が間違って伝えられているというか、私が間違いだと思っている概念を、世の中のほとんどの人たちが正しいと思ってしまっているという訳です。

不安定を使いこなすためにはそれ相応の筋力が必要となります。

それが骨盤と背骨を操ってくれる、広背筋を中心とした背中の伸筋群です。

そのために、ベンチプレスもスクワットもすべてのトレーニング種目は、背骨を動かすために行うと言っているのです。

それを本当の意味で分かってもらうためには時間がかかります。

頭で理解したつもりだけではまったく意味を成しません、逆に体がトレーニングによって私の求める動きに近づいたとしても、理論的な部分の理解がなければ応用が利きません。

それくらい難しい作業です。

まだ意識が確立されていない中高生だから、継続した指導を受けているからこそ、半年足らずで私の指導を吸収出来たと言えるかもしれません。

彼らが出来たことが他の選手にできない訳がありません。

これまでは「私が出来ることを、君たちが出来ない訳がない」という言い方をしてきましたが、これからは「中学三年生の男女でも出来たことを、君たちができない訳がない、自分が変わりたくない変われないと逃げている言い訳に過ぎない」と言ってやろうと思います。

体全体が揺れているアイドリングから、上半身と下半身をほんの少し捩じってあげることで、重心が移動し前方に進んで行くことが出来ます。

さらにその動きの回転数を滑らかにあげて行けばスピードが上がります。

その後に続く「引っ張り出しのドリル」にも、新しい大きな発見がありました。

この部分はこれまでにない大きな変化だと思います。

トレーニングに通って来てくれる彼らから、次から次へと大きな気付きを与えてもらっています。

それは私の真剣さと、彼らの真剣さが正面から向き合っているからこそのものだと思います。

4月開催予定の西本塾までまだ時間がありますから、まだまだ新しい何かが私の中に湧き出してくれると思います。

私自身がそれらをどう整理して伝えられるか、開催はまだ決定ではありませんが、実現したらきっと面白いものになると思います。

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自らの意図した筋肉の収縮活動を、反復継続して行えるようにするのがトレーニングの目的。

これまで色々な形で指導をする機会を与えて頂きました。

一口で指導と言っても、色々な意味があり、一括りにして語ることはできません。

私の場合、私に期待されていることに応えるというよりも、対象となる選手やチームにとって何が必要なのか、それを正確に見極めることなしに指導はできないと思ってきました。

ですから、私を受け入れた側からすれば、そんなことは頼んでいないと思われることも多々あったことと思います。

もちろん私がその組織の最高責任者として招かれることはありませんし、個人が対象だとしても、私の考え方がすべてに優先されるとは思っていません。

ただ、私が関わった限りは、期待された以上の結果を出させてあげたいという思いが何よりも優先されました。

その過程では当然のように軋轢があり、衝突することもありました。

それでも目先の結果ではなく、もっと大きな目標に目を向けさせ、そこに到達するためにはこういう考え方や方法論が必要なのだと、熱く語ってきました。

トレーニングに関しては、何度も繰り返し書いてきたように、ただ体を追い込む、いじめるなどという発想はありませんでした。

選手にとってはそう感じることもあったかもしれませんが、私の中ではすべてにおいて計算ずくで、本当に必要な能力を獲得してもらうためには絶対に乗り越えなければならない課題でした。

10年くらい前だったでしょうか、当時指導していた社会人野球の三菱重工広島が、立派な雨天練習場を新設してくれました。

それまでは雨が降ると、練習らしい練習ができず、スケジュールが大きく狂ってしまうことがありました。

雨天練習場のお陰で、その問題が大きく改善されたことは言うまでもありませんでした。

中でも、私が取り入れたサーキットトレーニングは、選手の能力を大きく向上させられたと思っています。

選手を2人ずつペアを組ませ、できた数だけの種目を並べ、時間を決めて交代で行わせ、すべての種目を一回りもしくはふた回りさせるというものです。

その種目は野球選手としてだけではなく、スポーツ選手として必要な、あらゆる動きをスムーズに行えるように考えて設定しました。

時間はその時期の練習や、前後のトレーニングの内容を勘案して、けっして無理なく、そしてもちろんかなりきつい内容でした。

一人が行っている時には、相棒は休んでいるのではなく、補助と言うか一緒に動きていなければならない種目がほとんどですから、二人が終わった瞬間に隣の種目に移動して行うので、インタバルというか休憩はありません。

団体競技ですから、できれば全員が高いレベルの能力を身に付けて欲しいことは当然ですが、個人差が大きいこはある程度仕方がないことでした。

それを自覚してもらう意味でも、全員で行うサーキットトレーニングには意味があったと思います。

ややもするとトレーニングはが、ただキツければ効果あると思われてしまうことがありますが、それはあくまでも結果であって、指導する側される側、双方の自己満足に過ぎないことがほとんどです。

問題はその内容であることは誰が考えても分かることで、その一つ一つに意味を持たせなければ、行う意味はありません。

今行なっている中高生のサッカー選手たちとのトレーニングも同じです。

彼らには明確な目標があります。

そして、私のところでトレーニングを行うことができる期間も、最初から決まっていました。

ただの肉体改造で、体重の増加や筋力アップが目標なら、本意ではありませんが、そういう指導もできたかもしれません。

4月からそれぞれ次のステップに進み、そこからさらに上のステージを目指す彼らに、今、身に付けて欲しいことを、限られた期間の中で指導しなければならないという、私にとってもひとつの挑戦でした。

これまで作り上げてきた理論を基礎としたノウハウで指導すれば、それぞれの目標に対して、ここまでは届かせることができるという勝算は当然ありました。

今回驚いたのは、私が過去指導してきた誰よりも、中高生の彼らの変化は大きく、私の予定というか想像をはるかに超えた能力を身に付けてくれています。

彼らはただ言われたことを素直にやってくれるだけではなく、実際のプレーの中の動きとの関係性や、トレーニング自体の意味に対しても、貪欲に質問し吸収してくれています。

そのやり取りの中で、私自身がこれまで感じてこなかった沢山のことを気づかせてくれています。

そんな中、受験勉強が一段落し、4月からの生活に気持ちが向かい始めると、トレーニングに対しても、今やっておかなければ、4月以降どうなるんだろうという不安感からか、頻度を増やす傾向が出てきました。

動きが明らかに変わってきた、トレーニングが楽しくて仕方がない、その効果を感じれば感じるほど、トレーニングを休みなくない、1日でも多くトレーニングをやりたい、その気持ちは嬉しいしよく分かります。

しかし、いくら若くて疲れ知らずの年頃とはいえ、また彼らの息遣いを感じながら、負荷を調整しているとはいえ、明らかにオーバートレーニングになっていると感じる部分が見えてきました。

こうなると自分から回数を減らしたいという言葉は言いにくいと感じて、私の方から回数を制限すると伝えました。

体はけっしていじめるものではありませんから。

この先、自分の夢を叶えてくれる、もっとも信頼すべき相棒なのです。

その信頼関係を作り上げるのが「伸kingトレーニング」「動きづくりのトレーニング」なのです。

自分の体をどうやって動かしたいのかをきちんと意図し、それが正しく行われているかを検証しながらトレーニングを行わなければ、意味がないのです。

楽そうなイメージがまだあるかもしれませんが、頭も体もフル回転させなければならず、想像以上にきついトレーニングです。

彼らと過ごす時間の中で、指導する側として何をどう伝え、色々な意味で彼らをどうコントロールするかという部分に関し、日々新たな発見があります。

これまで私は相手の能力の限界が、ある程度見えてしまうというか、決めてしまうことがありましたが、彼らを見ていると、そんなことはまったく意味をなさないことが分かります。

彼らの能力は無限大で、どこまで成長していくのかは、彼らがその歩みを止めない限り永遠に続いて行くような気さえします。

そんな彼らのお手伝いをさせてもらっていることを、とても嬉しく思います。

長く指導を続けられないことは残念ですが、3月末までの半年間とはいえ、彼らの人生の中で貴重な期間だったと思ってもらえるように、もうひと頑張りしたいと思います。

「伸kingトレーニング」の目指すところと、その効果。

体調不良で長く布団の中で過ごしましたが、そんな中でも頭の中ではいろいろなことを考えていたので、忘れないうちに記事にしておきます。

これまで「伸kingトレーニング」の概要をランダムに説明してきましたが、今回は一気にその効果というか、トレーニングによって何がどう変わるのかという部分に触れておきたいと思います。

このトレーニングは、ずっとテーマとしている「体づくりから動きづくりへ」という発想の転換を元に、人間が本来持って生まれた能力を余すことなく発揮できるようにするために考えてきたトレーニング方法です。

こういう表現ではまったくイメージができないとは思いますが、まずはこのことが基本となります。

現在夜間のトレーニングに参加してくれているのは、中学3年生の男女と高校2年と3年生の男子選手、合計4名すべてサッカーをやっている選手たちです。

私がこのトレーニングを企画したのは昨年の9月半ばでしたから、一番長く続けてくれている2人でも、まだ5ヶ月に満たない期間ということになります。

週に2回から3回のペースで来てくれていますので、一番多く通っている彼らで、回数にすると70回くらいになるでしょうか。

そう考えると付き添ってくれるお母さんも含め、ファミリーのような感覚になっています。

兄のヒカル君のプレーは全国大会の予選も含め、3試合を直接観戦することができました。
元々能力は高かったとは思いますが、私がテーマとして掲げていることや、試合を見て私が必要だと感じて指導した動きも、すぐに身につけてくれて試合で活用してくれました。

また妹のアイコちゃんは、それまで所属していたチームの練習を離れ、受験勉強とトレーニングに時間を割り振っていたため、トレーニングの成果をなかなか実感することができませんでした。

しかし、受験勉強が一段落してから、トレーニングとサッカーの練習を並行して行うようになった時、3ヶ月のブランクがあったにもかかわらず、本人が驚くとともに、練習を見に行っているお母さんや、仲間たちからも驚きの声が上がるほどの変化を見せてくれているそうです。

こちらは直接見ていないのですが、話し振りからその変化を容易に想像することができます。

2人は口を揃えて、「サッカーが色々な意味でこれまで以上に好きになった、楽しくて仕方がない」と言います。

ではこの兄妹の何が変わったのか、それを説明することで、私のトレーニングの方向性や成果を感じてもらうことができると思います。

まず私のトレーニングを行ってもらう時、しつこいくらいに各トレーニング種目のフォーム・体の使い方や、どういう意識で体を使うかという部分を強調して指導します。

そのためにはどうしてもマンツーマンに近い状況が必要となります。

少しづつそれが形になってくると、必然的に扱える重量が増えます。

重いものが持てるようになることが目的ではなく、自分の体を思ったように動かすために必要十分な重さを設定していくということです。

重すぎてもダメ、軽すぎてもダメ、正しい動きで正しい刺激を求めて行くのです。

当然ですがそれらのトレーニングを継続することによって、体重や体のサイズにも変化が現れて来ます。

ヒカル君は既に5キロ体重が増え、そのほとんどは筋肉の肥大によるものと思います。
とくに上半身は、お世辞にも高校サッカーの名門チームのエースとは思えない貧弱な体でしたが、4か月を過ぎた今、見違えるような体になって、誰がどこから見ても立派なスポーツ選手の体型となっています。

体づくりではなく動きづくりのトレーニングを行った結果が、本来の目的である動ける体というものを作り上げてくれたうえに、副産物というか当然の結果として、求める動きを行うことができるだけの筋肉の肥大ももたらしてくれたというわけです。

妹のアイコちゃんも同じです。
女の子ですからあえて数字は出しませんが、小柄で本当に可愛かった彼女でしたが、今では敬意を込めて「モンスターアイコ」と呼んでいます(笑)

体の変化はもちろんですが、トレーニングのフォームが良くなったり、重量が増加してパワーアップしたことを喜ぶのなら、私のところへ来た意味がありません。

彼らが行うトレーニングの目的は、サッカーが上手くなりたいという一点ですから。

ではその最終目標であるサッカーが上手くなるとはどういうことなのでしょうか。

私が考えたその理想形は、まずは90分間頭と体を使い続けるという能力であり、そのために必要な走り方を身につけるということです。

さらには自分が意図した方向に、誰よりも素早く動き出して行ける能力、動きながら走りながら周りを見通し、次に何が起こるか、自分が何をしなければならないかを瞬時に判断する能力も必要です。
さらには動きながらボールを止める蹴るという基本動作はもとより、対人間というコンタクトスポーツとしての能力も必要となります。


まずは理想を掲げ、どうすればそこに近づけるのか、その階段を説明していきます。

とくに対人間のプレーに関しては、たんなるフィジカルと言われている能力よりも技術に近い方法を指導します。

いわゆる「技」と言っても良い部分です。

とは言っても「技は力の中にあり」という格言もある通り、技を活かせるだけの基礎的な筋力は当然必要となります。

そのために行なっているのが「伸kingトレーニング」だという繋がりになっていくわけです。

技を活かすための力、それを会得するためには様々なドリルを行って、技と力の架け橋としなければなりません。

それらすべてを完成させ、自信を持って指導していますので、継続のふた文字が条件とはなりますが、やる気があれば誰にでも習得可能な能力だと思います。

彼らがプレーをして楽しいと感じているのは、自分のやりたいこと意図したことそのままに体が勝手に動いているというか、こういう風に体が動き出してくれたらいいな、こんな時にこんな動きができたらいいなと思い続けてきたことが、いつの間にかできるようになってしまっていたからです。

他の選手より一回り小さなアイコちゃんが、大きな選手たちに対して当たり負けすることもなくボールをキープしたり、素早い出足でボールを奪ったりと、そんなことができたら楽しくないわけがありませ。

数年前のことですが、シーズン前のトレーニングでこの走り方を指導していた時、ベテランでお世辞にも足が速いとは言えない選手がこんなことを言いました。

「今までの自分は、本当なら5mいや3m前でプレーしているイメージなのが、実際には5m、3m後ろにしか体を運べていなかった。それが今この走り方で走っていると、まったく逆で思った以上に体が前に進んでしまい不思議な感じがする」と言い出したのです。

さらには「これならサイドバックもできそうです」の言葉に、一緒に聞いていた監督から、「それだけはやめてくれ」と突っ込まれて大笑いしたことがありました。

それくらいインパクトがあるのです。

力んで地面を蹴り上げて走るのではなく、静かにスルスルっと動き出してスピードに乗っていくのですから、これまでの常識では考えられない結果となります。

これはもう体験した人間にしかわかりません。

この走り方をベースとして、前後左右のターン動作、相手を抜き去る時の体の当て方、相手を背負った時の外し方、逆に絶対に外されない体の当て方など、彼らにとってというより、サッカーを長くやったきた人たちにとっても目から鱗の体の使い方ができるようになることこそが、私が求めている「伸kingトレーニング」の最終的な目標です。

そのためには基本的な体の仕組みに沿った、このトレーニングは必須条件となります。

人間の体の重心位置が股関節、具体的には大腿骨の大転子と呼ばれる部分であることを、股関節スクワットで実感させたり、ターン動作における意識は背骨を軸としたものではなく、ターンする側の脇腹で引っ張るように回れるようにするために、メディスンボールとバランスボールを使った反転動作のドリルを行わせたり、走るという行為に直結する股関節の伸展動作を強調するために、バランスボールを使ったランジ動作を行わせたりと、すべてがその後行うドリルへ、そして実際の競技動作につながっていることを、トレーニングを続けているうちに自然に理解し、そして身についていきます。

地面を蹴らない動き出しの動作に関しては、捻転からの引き起こし動作が必須となりますが、これもトレーニング動作の延長線上のことであり、人を外す動作も同じイメージで、落下・捻転・重心移動の3つを瞬時に行わうことで成立する技ですので、トレーニングの継続無くして身につけることは不可能です。

短時間の講習会で指導したとしても、気づきは与えられたとしても、それで実戦に使えるほど簡単なものではありません。

今指導しているのはサッカー選手たちですが、私の好きな野球、とくに投手の投球動作やバットスイングについてもまったく同じで、その他のスポーツ競技にもすべてに応用できます。

最終的にどこに結びつけていくかという問題だけで、ドリルの部分が変わってきます。

カープの若手投手の指導もしましたが、彼らに足らないのは自分の体をどうやって使えば、彼らの優れた身体能力を十分に発揮し、強く正確なコントロールを身につけることができるのかという、最も基本的な部分がわかっていないことです。

残念ながらその部分を指導できる指導者がいないために、監督自らが選手の指導を依頼してくることになるのです。

現監督は、現役先晩年に1年間指導を受けにきてくれました。
腰痛の持病に苦しみ少しでも良い状態でプレーしたい一心でした。

それが引退して指導者になってからも私の指導を受け続けてくれたのは、本来人間の体とはどういう風に使うべきなのかをもっと深く知りたいという彼の探究心からでした。

彼は野手出身ですが、佐々岡投手の行なっていた投手のトレーニングにも興味を示し体験してくれたことで、より私の理論の正しさを理解してくれたようです。

その結果として選手の指導を依頼してくれているのだと思います。

どんなことも同じだと思いますが、ただ頑張れ頑張れ、毎日一生懸命頑張っていますというのは、どちらもただの自己満足で、結果が出たとしてもそれは偶然です。

正しい方向性を見出し、目標設定を行うことなしに、努力という言葉をいくら使っても意味をなしません。

私は今の方向性に自信を持っていますが、さらに良い何かがあるかもしれないと、常に試行錯誤を続けています。

正しい理論に基づいた方向性を持ち、それを理解させながら、人間の持って生まれたそれぞれに備わった能力を余すことなく発揮できるための準備としての、「動き作りのためのトレーニング」を行い、実際に最終目標とする動きを獲得するための様々なドリルを行い、それらを継続することで確実に目標に近づくことができます。

「伸kingトレーニング」の目指すところと、その効果、わかっていただけたでしょうか。

数年前の出来事から、サッカーという競技の体の動きを真剣に考えるようになりました。

私がたどり着き、さらに試行錯誤を続けている体の使い方は、どんな選手に対しても劇的な変化を起こすものです。

この考え方無くして、大きな変化を望むことは難しいとさえ思っています。

いつか必ず私の思いが広がって行くことを信じています。


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

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