岩城巧さん、本気の2年間の報告です!

岩城さんのご好意で、西本理論に取り組み始めてからの体の変化の画像をアップさせて頂きました。
感覚的なところはご本人の言葉をしっかり読んで頂きたいと思います。

何より有り難いのは、私の理論というか提案したことを実行し、明らかに動きが良くなっているスポーツ選手たちが、その理論の正しさや効果を感じれば感じるほど、ライバルたちに私の存在さえ知られたくないと口を閉ざしている中で、こうして声を挙げてくれたことです。

私自身が競技者であれば、その競技で今まで以上の結果を出すことで、自らの理論の正当性をアピールすることが出来るのですが、今の私にそれは出来ません。

もし1つの競技で何らかの評価を得られたとしても、それはその競技の中の評価を得たに過ぎないと思います。
人間の体を使うすべての動作において、その有用性を理解してもらうためには、効果を感じてくれた選手たちが、みんなで声を挙げてくれるしかないのです。

岩城さんは、私の理論と方法論の正しさを身を以て体験したからこそ、1人でも多くの人に私の理論を知って欲しいと思ってくれたのだと思います。

自分には自分のやり方がある、それで満足しているのであれば、こちらを向いて頂く必要はありません。

一歩でも半歩でも、現状より前に進みたいと思っている人たちには、是非、岩城さんの思いが届いて欲しいと思います。

何度も言い続けていますが、真剣に取り組む覚悟があれば、必ず結果に結びつくことは多くの選手が証明してくれています。

こんな形で画像をアップするのは初めてですが、岩城さんの体の変化と綴られた言葉に真剣に向き合ってください。
何か感じるものがあるはずです。

以下、ご紹介します。

西本理論を知りブログを読みながら自身の身体で試していた頃、肩甲骨を動かすことは全くできませんでした。
やはり肩を回すことで肩甲骨を動かしていました。

慣れない動きで、アイドリングをしているだけで肩が張ってきたり、重くなような感覚になっていました。
それも続けることで、スムーズに滑らかに肩甲骨を上下に動かすイメージを常に頭に置き、やり続けた結果、その張ってきたり重くなる感覚は全くなくなりました。

使えていなかった肩周りや背中の筋肉の持久筋が自然についてきたんだなぁという感覚がでてきました。

西本理論を知る以前のトレーニングでは、瞬発の筋肉、持久の筋肉、筋肉の肥大をバランスを考えながらやってきましたが、西本理論を知ってからは、トレーニングで筋肉を大きくしたいとか何用の筋肉という考えは全くなく、いかにスムーズに滑らかに動かせるかということを最重要に取り組んでいます。

他には左右のアンバランスがないようにも意識しています、なので、右利きですが左が動かしにくいとか、そのような感覚はありません。

結果、画像のように背骨まわりの筋肉が発達し溝ができ、肩甲骨周りも発達しているようになっています。
また、上腕三頭筋がいつの間にかモッコリしていました、上腕二頭筋でいう力こぶが三頭筋の方にできていたのです。
あくまで、肥大させたいとかそういう気持ちが全くなかったにも関わらず、動きに必要な筋肉量が自然についてきたのだと思います。
筋肉への正しい刺激で、動きに必要な筋肉の部分が発達するのだなと実感しています。


2015.10.6の身体です。


2016.7.16です。




現在です。

また、骨盤が明らかに後上方に引き上げられ、いわゆるプリッとしたお尻になりました。
このイメージは、伝説の生物であるケンタウロスになったかの様な、背中が反りこんでいるイメージで、骨盤の上に上半身が乗っているようなイメージというか、骨盤より下(下半身は)ついているだけというか、よく分からない例えですが・・とにかく骨盤より上で身体を支配しているような感覚です。(笑)

現在は、肩を回さなくても肩甲骨を上下には動かすことはできるようになっています。

それ以外の身体の筋肉、例えばふくらはぎ、大腿四頭筋等、その部分だけのトレーニング、いわゆる筋トレ等は全くやっていませんが、以前と見た目も変わることはありませんし、筋肉量が落ちたとかそのような感覚もありません。

逆に触ると昔に比べとても柔らかい触り心地になっています。

下半身に疲労が溜まりにくいのか、筋肉の張りが出ることが少なくなりました。
それは、サッカーの試合をやった翌日にくる筋肉痛も、背中や肩甲骨周りの方にくることが多く、下半身の筋肉痛で歩くことが辛いという現象も起きなくなりました。

それ以外は、たまに足首の捻挫をすることがあったのですが、そのような捻挫を最近では全くしません、むしろ、捻挫をする気がしません。

たった2年のトレーニング、意識を変えただけで、身体にあらゆる変化をもたらしました。

また、毎日寝る前に西本さんの本(1回5分体が喜ぶ健康術)で紹介して頂いている、体操を続けています。

以前はストレッチで身体を柔らかくする、いわゆる柔軟な身体であれば怪我はしないという根拠のない発想で行っていました。

西本体操に変えてからは、身体の連動を毎日感じられますし、とても身体がスッキリします。

バランスが整えられ今日1日、自分の身体にご苦労様という感覚で就寝できます。

また、以前は右の腰痛があったのですが、いつの間にか腰痛もなくなっていました。
もちろん肩こりや、それ以外の身体の痛み、怪我はない状況です。

サッカーは激しい競技で、選手生命が短いとよく言われていますが、自分が実感している通り、これから先40歳45歳になろうと西本理論で続けている限り、今のレベルでも全く問題なくやれているだろうなと思う自分がいます。

それは、身体への負担が以前に比べ全くないですし、接触以外での怪我をする不安がないということがあるからです。

また、付け足しで以前のトレーニングは週二回のチームの練習参加以外は、器具を使っての筋トレ、体幹、そしてボールを使わず陸上選手みたいにただ走ることにより、心肺機能をあげ少しでも筋肉量が落ちないように、また心肺機能の維持に重点をおき毎日やっていました。

なので、常にどこか身体の一部が重い感、張っている感がありました。
試合でも後半になると急激に脚が重くなるような感覚があり、動くことはできるんですが前半のようなキレがなくなる感はありました。
さらに延長戦になるとシンドくこなしているだけの感覚だったなと今思うとそうなります。

現在のトレーニングは週二回のチーム練習は変わらず、それ以外の時間ではアップはまずアイドリングと背中付近の動きの確認等、上半身背中部分のほぐしから入ります。
以前行っていた、ストレッチ等はほぼやりません。

そこから、ボールを使っての身体の動かし方の確認というトレーニングです。
走るだけのトレーニング(心肺機能をあげるためだけ)は行っていません。
現在は、試合の後半時でも以前の脚が重い感覚はありません。
試合の最後らへんには、さすがに疲労は出て来ますが、こなしているという感覚ではなく、身体は疲れていても頭は動いているような。

また、日々のトレーニングで疲労感が溜まることがなくなったので、以前ならよしっ!今から筋トレだぁ!フィジカルだぁ!と気合いを入れなければ取り組めていなかったところが、早く身体の動かしを確認したい、あれも試してみたいなど、やりたいやりたい気持ちになっている自分がいます。

また、1日て行うトレーニングに費やす時間が明らかに減ったので、時間の合間を見て行うこともできています。
以前は身体をなるべくイジメ、これぐらいイジメたから、超回復でその分強くなってくれるだろうという感覚から、現在はなるべく楽に身体を動かしてやろう、痛みが出るということは身体は喜んでいない!という感覚で、自分の身体に向き合っています。

そのほか、下半身の筋肉が柔らかくなったと記載しましたが、もちろん上半身の筋肉も触るとプニプニとした柔らかさのある筋肉です。
以前、力を入れていないときは柔らかい筋肉がいいと言うのをどこかで聞いたことがありましたが、これがそうゆうことを言っているのかなと思うこともあります。

あと、このように自分の身体がこのようにしたら動くなど、向き合うことができるので、相手の動き方をみて、こうしたらいいのにやら、あそこの部分を使って動いているなぁなど、他の人の動き方も見ることができるようになってきたように思います。

テレビなどで活躍しているプロの選手を見て、自分なりに分析をし、その後たまたま西本さんが分析をしたものを目にすると、「やっぱりそうだったんだなぁ!」とる思えることが多くなりました。

なので自分の身体に向き合えば、他人の身体にも向き合えることになるんだなと思うことです。

いかがでしょうか、まるで私が乗り移ったかのような文章で、驚いてしまいました。
体に向き合い、とことん突き詰めて行くと、私のような発想にならざるを得ないということではないでしょうか。

まだまだ少数派ですので、変り者のレッテルを張られてしまわないように気を付けてください。(笑)

岩城さんが真剣に西本理論に向き合って頂いた2年間の変化です。
素晴らしいと言うか凄いと言うか、5年先10年先の自分の姿がはっきり見えるほど、今取り組んでいることが正しいという確たる信念を持たれたのだと思います。

今本気で取り組まなければならないのは誰でしょうか。
「そんなうまい話はない、これまで自分がどれだけの努力をしてきたと思っているんだ」、そう思っている間に、確実に成長を遂げている選手がいるのです。

正しい努力、それを行うのも目をそらして通り過ぎるのも自分です。
そして結果を出し喜ぶのも自分、消えて行くのもすべて自分の行動の結果です。

私は「正しいものは正しい、良いものは良い」と言い続け、更に良いものを追い求め続けて行きます。

岩城巧さん、素晴らしい努力の結果報告、本当にありがとうございます。

これからもずっと正しい道を歩き続けてください。

追伸 

アイドリングの動画も送っていただいたのですが、記事に張り付けるやり方が分からないので、ツイッターにアップします。
是非そちらをご覧ください!


西本理論を継続して取り組んでくれている方からの現状報告がありました。

以前、西本塾生の内田さんが、主催して名古屋で行われた講習会に参加してくれた岩城さんから現状報告が届きましたので、紹介します。
岩城さんにお会いしたのはその時一度だけですが、こんなにも真剣に取り組んでくれていたことに少し驚きました。
まずは読んでください。

タイトル 現状報告
ご無沙汰しております。
弟の動き作りのために西本さんの存在を知ってもらい、内田さんの声掛けで指導を受けさせて頂いた社会人でサッカーを続けている岩城です。毎回西本さんのブログ、ツイッター楽しく、勉強しながら納得いくまで読んでいます。

西本さんの存在を知ってから2年近く経過し、その頃から現在も継続して取り組んでおります。
その結果というか、現状を勝手ながら報告させていただき、何か西本さんのお役に立てればなと思い綴るところであります。

まず、外観からですが以前に比べ明らかに骨盤が上がり、いわゆるプリッとしたお尻になっております。
それ以外に背中、肩甲骨まわり、上腕三頭筋が以前とは比べものにならないくらい発達しております。
筋肉隆々ではなく、しなやかにと表現したほうが適切ではないかと思います。


西本理論を知ってから、器具を使用したトレーニング、固めるだけの体幹トレーニングは一切していない状況です。
これがまさしく、動きに必要な自然についてくる筋肉なのだと実感しております。
良ければ以前と比較した写真も添付できればとも思いますが。

動きに関しましては、サッカーを実際に行っている時も、伸筋重視、走り方も以前にも増して強く意識せずとも行うことができていると思います。
いわゆる身体に染み付き始めているのだとも思います。
結果、常に頭の中で状況を把握し考え行動アクションを起こすことができるようになっています。

また、ボールコントロールも以前より柔らかく扱えていますし、キックの精度、対人プレーでも相手が先に動くことがよく見え、反対方向に動くだけで簡単に抜いたり、仕掛けられても対応することができ、明らかに以前とは違う動きと視野の広さ、落ち着きを手に入れることができています。
ますますサッカーが楽しくなっています。
現在35歳ですがまだまだ進化できると実感できています。

怪我に関しましても、身体を動かすことでの筋肉系のトラブル(肉離れ等)とは無縁だなというのが現状です。
打撲等の怪我はありますが、操体法の考え等でそれも数日あれば回復できると実感しております。

本当に随所で西本理論が私に刺激、進化、日々の向上を与えてくれます。
動き作りだけでなく、考え方まで西本さんに似てきたのかなと思うこともあるくらいです。

今回の記事がまた、そう思いました。
自分の身体のことなので自分の身体をもっと知り、どのように動き、目先の結果だけでなく何故そうなるのかを考えれば自ずと答えも見えてくるのに!と思うことが日々の生活で多々思うようになっています。

また、自分がこの動きをしていることで、やはり周りから独特と思うのでしょうか、聞かれることが多くなりました。
恥ずかしながら西本理論講座を開いて欲しいと言われ、解剖から身体の仕組みそして走り方等、数人に指導もさせてもらいました。
自分が講座なんて恐縮ではありましたが、この考えを広めていきたい気持ちもありますのでやらせてもらいました。
他にも講座ではありませんが、サッカーチーム内にも興味を持つ人もいるので伝えている最中です。
でも、1つ自分とは違うと思うことは、やはり皆受け身という感じがします。
変わりたい成長したいと思う部分はあるかもしれませんが、それは自分の思うレベルではないのかなと。


自分は自らブログを初めから読み、自分のイメージだけでわからないながらも取り組み、納得するまで自分の身体で確かめ、そして西本さんと実際に会い、確信に変えれたという過程があります。
周りの方は興味はあるけれど、自分が納得するまでブログを読んだり自らの身体で試そうという気持ちが低いのかなとも思いました。

話は変わりますが、最近また自分の感覚ではありますが掴んだことがあります。
それは、走りにおいてある程度のスピード感を出すことはできる、停止からのスタートも重心移動でいけると思っていたのですが、何か乗り切れていないというか、もっと早くできそうという感覚はありました。

そこで、上腕小骨を強く意識させ手のひらの向きを背中側に変え、(いわゆる四足歩行の動物の手の向き)上腕小骨を後ろ方向へ強く収縮させることで、肩甲骨の可動域が上がったというか、背中を使い走れている感覚が出てきました。
今までは、手の脱力を意識しすぎていたのか、ゴリラの手の垂らしのように前気味でアイドリングし、走っていたのだと思います。
上腕小骨部分を後ろ方向に(どちらかというと小指側)へ振り出す。これにより、肘から手の先はぶらんぶらんついているだけ(周りからみたら振っているように見えるかもしれませんが、)まさしく、この感覚だ!!!と思ったのが最近の出来事であります。

この動きを取り組み毎日試行錯誤、身体への染み込みを行っていることでありますが、2年経過しても新たな発見、感覚ということがあり嬉しく思いました。
まだまだ改善、進化できると思う日々であります。西本理論、本当に凄いと思います!!!!

ちなみに今年はマスターズ35歳の三重県代表で全国大会出場決定致しました。
9月に神戸で全国大会がありますが、ここで西本理論に基づいた動きにて活躍してきたいと思っております。


また、最近は娘の姿勢の悪さが気になりますので、「FBT」で背中を意識させてあげたり、妻の肩こり腰痛、倦怠感などに、自分なりの「からだホワッと」を与えてあげたり、身体は連動することを指導しています。
おかげさまで身体がすっきりし、便通も良くなるみたいで、毎日ねだられるようになってしまっています。(笑)

これから、暑い季節になりますが、お身体にはお気をつけ下さい。ますますの西本理論の発展心から願っております。
微力ながら広めていけるように私も動き作りを進化させていきたいです。
突然の長々な文章、申し訳ございません。

また、直接お会いすることがございましたら、厳しい指導の方よろしくお願い致します。

岩城 巧
 
岩城さん、西本理論に取り組み、確実に進化している様子を報告していただきありがとうございました。
こうして誰かのお役に立てていることが分かり、また真剣に取り組むに値する理論であると思っていただいていることを伝えていただくことは、何にも増した有難いことです。
最後に「厳しい指導」とありますが、またまた私を知らない人たちに、やっぱり怖い人なんだと誤解されそうです(笑)

岩城さんは現在消防士さんとして日々多忙な毎日を送らている中、社会人サッカーを続けているという方です。
学生時代から私の考え方に出会うまで、それは真剣にトレーニングを行ってきたそうです。
お仕事柄、いわゆる屈筋重視の頑張るトレーニングを、ずっと継続されていたのだと思います。

その努力がご自分の思ったように、肝心のサッカーのパフォーマンスに結びつかないことに疑問を持ちながらも、それ以外の考え方を知るすべもなく30歳を過ぎたころに、なぜどうしての思いがしっかり張り巡らせていたアンテナから、私のブログに行き当たり、こんな考えがあるのかと、まさにブログの初回からすべての記事を真剣に読んでくれていました。

そして、これだという確信を持ってくれた時、当時大学生だった弟さんに、自分と同じ轍を踏まさないように私のことを紹介してくれたそうですが、体格に恵まれ、あとは肉体改造でパワーアップすればJリーガーも夢ではないと、神奈川県から東京のジムに通い指導を受けていた最中だったので、なかなか耳を貸してくれなかったようでした。

ところが肉体改造が進むにつれ、肝心のサッカー選手としてのパフォ-マンスが向上するどころか、目に見えて動きが遅くなっていくことで、ついにお兄さんの忠告を受け入れ、私の元を訪れたという経緯がありました。

その時にも本人に話をしましたが、彼のような例はそれこそ何度耳に、そしてこの目で見てきたことか、まさに私の言う「動きづくり」のためのトレーニングの大切さを再確認してきました。
弟さんのことが触れられていませんので、残念ながら希望通りJリーガーとはいかなかったのでしょうか。

岩城さんが言われる通り、私の理論で結果を出すためには、野次馬根性や、成果を出している人の動きを見てちょっと自分も教えて欲しいなどという安易な考えでは、絶対に身に付くものではないことは言っておかなければならないと思います。

何度も言ってきましたが、絶対にこうなりたい、現状から一歩でも半歩でも前進したいという真剣な動機と、私の理論を受け入れるという覚悟が必要です。

そうは言っても、岩城さんのように最初からこれだと思ってくれる人の方が少ないことは当然ですので、興味を持ってくれた人には、そのレベルに合わせてそれなりの伝え方もしなければならないのかもしれません。

色々な気づきがあるようですが、解剖学的な体の部位の名前が少し違う部分があるようで、少し理解しにくいのですが、言わんとしていることは伝わってきました。

これからもご自分のこと、そしてご家族や周りの選手たちに、「正しいものは正しい、良いものは良い」と伝え続けてください。
また新たな気づきがあれば報告していただけると嬉しいです。
ありがとうございました。

さてこれから広島競輪場に行ってきます、西本塾生、千葉の望月さんが日々関わっている選手ですが、今回私の所にも来てくれましたので、どんな走りを見せてくれるのか楽しみにしています!


学び合う楽しさを感じながら。

私もそれなりの年齢になってきました。
もしずっと会社勤めをしていたとしたら、そろそろ定年後の生活を考えなければならない状況を迎えていたことでしょう。
幸いなことに私の仕事には定年というものはありませんし、施術と動きづくりのトレーニング指導という両輪ともに、まだまだ続けていくことができそうです。

どんな仕事でもマスターしなければならないスキルがあって、それをベースにして応用発展させていくことが個人としての成長だと思います。
今私が行っていることにスキルという概念を当てはめるとしたら、いくつかそれに当てはまるものはあると思います。
ではそれを形の上でマスターすれば、同じような結果を出すことができるかというと、なかなかそうはいかないことがこの仕事の難しいところです。

何を持って結果を出せたと言えるのかも、正直これと言った定義さえ見つけることができません。
いまの世の中では当然のこととなっている、数値化する可視化するという客観的な評価を受けることが最も難しい分野かもしれません。
それではダメだとすべてをデータ化し、情報を共有することでケガの予防や能力向上に貢献しようという試みは、以前から行われてきました。
私はそれを否定する気はありませんが、私がやりがいを感じているのは、目の前にいる人間の体と心の変化を、まさに手に取るように分かるという、なんとも曖昧な表現しかできない部分です。

様々な人間を相手にしています。
私の仕事の片輪である施術行為ですが、一般的な概念では、施術行為を行う施設を訪れる人たちは、ほぼ例外なく受け身な立場です。
受け身というのは、それぞれの施術者が行う行為に依存し、その技術で自分の不調を改善してもらおうという意味です。
そんなことは当然で、それ以外何を目的にそんな所に行くのかと言われることでしょう。
もし自分の抱える痛みや体の不調が、その行為によって改善したとしたらそれはそれで素晴らしいことかもしれませんが、本当の意味でその人の体は改善できたと言えるのでしょうか。

人間は産まれてから男性は18歳、女性は16歳で個人差はありますが人間という動物として成熟します。
地球上に存在するすべての生き物は、種を保存して行くために成長し終焉を迎えます。
人間だけがそうでない営みを行うようになってしまいました。

そんな一生の中で、自分の体はどういう風にできていて、どういう風に使うことが自分に与えられた能力を十分に発揮できるのか、などということを考えて生きている人はほとんどいないと思います。

私は何故か、そしていつからかは分かりませんが、そんなことばかり考える人間になっていました。

体の痛みや不調を訴える人に対して、そんな理屈など関係なく、施術を終えた時に「楽になりました、ありがとう」と言ってもらえれば十分お役に立てたと思える仕事なのに、「あなたはどうしてこういう状態になってしまったのか、どういう風に自分の体と向き合っていればこんなことにならなかったのか」、「人間の体はね・・・」と、聞きたくもない話かもしれませんが、このことを知らないままにこれからの人生を続けて行くことは得策ではないと、聞かれてもいない話を始めてしまうのです。

せっかく縁あって私の元を訪れてくれた人には、身に付けた技術を発揮して体の状態を改善してあげるだけではなく、自分の体を見つめ直し、自分の体と対話するための「文法」のようなことを伝えてあげなければ、ここに来てもらった意味は半減すると勝手に思っています。

「治してもらう」ではなく、自分の体は自分で責任を持って使い、責任を持って手入れして欲しいと思っています。

入り口を入ってその方法を、一緒に身に付けて行きましょう、というのが私のスタンスです。

同じようにスポーツ選手の能力向上を目的としたトレーニングも同じです。
有名な選手が取り入れているから、今流行っていてみんながやっているから、そんな動機で特定のトレーニングを取り入れる人が多いと思います。

よく例に出す話ですが、子供の頃駄菓子屋さんで、色や大きさの違う糸のついた飴玉があって、その糸が束ねられた中から一本を選んで引いて、引っ張られた飴玉をもらえるというのがありました。
たぶん5円で1回引けたと思いますが、同じ5円なら大きな飴玉をもらえた方が嬉しいに決まっています。
飴玉の方をちょっと引っ張って、目当ての飴玉につながっている糸を見つけてやろうと、子供ながらに工夫しましたが、私はそういうところは生真面目で、間違ってもお店のおばちゃんの目を盗んで、はっきりと分かるように飴玉を引っ張るなどということはしませんでした。

今の世の中ではインターネットを使って、自分の知らない分野のことでもそれなりの知識を得ることができるようになりました。
逆に言えば上っ面の言葉だけで、分かったような気になっている人が多いのではないでしょうか。

途中の考え方どころか、基礎となる一番大事なところさえ知ろうとせず、すぐに結果を求める、そんな人が多くなって来たようにも思います。

スポーツ選手にとって「結果を出す」という表現はとても難しいことです。
個人の対人競技であっても、勝ち負けはその時その瞬間の相対的な力関係の評価であって、その選手の能力の「絶対評価」ではありません。
私はこの絶対評価という言葉にこだわりますが、絶対評価にはこれが最上でこれ以上はないという言い方はあり得ません。
自分がこれで良いと満足してしまった時点で成長は終わりだということです。

そこで重要となってくるのが成長を加速させて行くための方法論と言うことになります。
その一つの考え方が私の提唱している「動きづくり」と言う概念です。

大雑把な言い方ですが、最終的な能力の向上を選手自身と私が、共に納得できるレベルに達するためには、様々な段階を経て積み上げていかなければなりません。
「動きづくり」という言葉は、ある意味ゴールに近いもので、この部分だけを知りたい、教えて欲しいと言う目的が見え見えの依頼を受けたことも、一度や二度ではありません。

どんなレベルの選手であっても、一番基礎の部分から時間をかけて頭と体に染み込ませていけば、絶対に能力を向上させられます。
それには多少の時間がかかります、チームの専属ではありませんから、そう言う意味で私が満足できる指導はできません。

しかし、私のような何の肩書きもなく無名な人間の考え方に共感し、指導を受けてみようと広島まで足を運んで来てくれる選手たちは心構えが違います。
現状より一歩でも半歩でも成長したい、そんな熱い気持ちを持っている選手には、私はそれ以上の熱を持って指導しています。

口先だけの選手はすぐに分かります、飴玉の大きさに気を取られて、結局は最後の部分だけしか覚えて帰ろうとしませんから。
当然成長も望めません、例えば走ると言う行為なら、畳一枚のスペースがあればできるドリルに費やす時間が7割で、実際に外で走る時間は3割で良いと言っています。
ドリルが完全に身につかなければ、走ると言う行為の体の使い方を変えることはできないからです。

先日指導を受けに来てくれたドイツのシュツットガルトでプレーしている浅野拓磨選手は日本代表には呼ばれ続けているものの、定位置を確保するところまでは至っていません。
選手としてはもちろん満足できるはずもなく、彼の大きな武器であるスピードを活かすためにはどんな体の使い方をしたら良いのか、サンフレッチェ広島在籍時から、私の指導を受けたことのあるチームメートが行なっている、見たこともないトレーニングの仕方に興味を持ち、私の存在もとても気になっていたそうです。

代表選手として行動していると、他の選手がどんな人からどんな指導を受けているという類の話がたくさん聞こえてくるそうです。
目の前で体幹トレーニングやヨガを取り入れたトレーニングを行う様子を目にすることも多いようです。

彼の良いところは、他の選手がやっているからと言う理由で飛びつくのではなく、そもそもそれを行う意味は何かとか、自分にとって本当に必要な知識でありトレーニングなのかを知らないままに行うことは得策ではないと考えたことです。

ですから私の指導したことが、単なる方法論ではなく、人間の体を考える上での基礎となっている理論であることはすぐに理解してくれました。

こうして様々なタイプの選手と接することで、私の対応力というか指導する側としての心構えや言葉の選び方まで、本当に勉強になります。

浅野選手は22歳(11月に23歳になります)、世界で戦う上でまだ若いからとは言っていられない年齢です。
彼の大きな武器であるスピードを最大限に活かすためには、日常の体のケアは絶対条件で、加えてまだまだ身につけてもらわなければならない体の使い方が沢山あると感じました。
彼が望んでくれれば、私が専属トレーナーとしてドイツに行っても良いと思わせてくれるほどの大きな可能性と潜在能力を持った選手です。
私が直接関わった選手でそう思わせてくれたのは浅野選手が初めてです。
私が直接世界を相手に仕事ができるかも、そんな夢を見させてくれました。

現実にはあり得ないことでしょうが、こうして夢のようなことを考えているからこそ、色々なアイデアが湧いてくるのが私の常ですから、浅野選手との出会いを私も糧にして、さらに成長して行きたいと思います。

相手のために何をどう伝えれば良いのか、やればやるほど自分の中でもっともっとという欲が出て来ます。
もう自己満足ではなく、私が行った指導で選手がどう変わって行ったか、そこまで追い求めて行くことで、西本理論を学び、同じように選手のために指導して行きたいと奮闘してくれてる西本塾生たちが、胸を張って指導できるように、小さな声かもしれませんが、声を上げ続けていこうと思います。


プロフィール

Author:西本 直
1993年、Jリーグサンフレッチェ広島を皮切りに、社会人野球三菱重工広島・協和発酵・ヴィッセル神戸・川崎フロンターレ、そして広島カープ佐々岡真司投手など、プロアマ問わず競技レベルのスポーツ選手から一般の方まで、トレーニングやメンテナンスの指導を行ってきました。
その経験と知識の蓄積を「西本理論」としてまとめ、一人でも多くの方に実践していただくことが、これからの私の使命であると信じ、このブログから発信していきます。
私の理論はスポーツ選手のみを対象としたものではなく、ビジネスマンや家庭の主婦まで老若男女すべてに当てはまる不変のものです。
指導や講演のご依頼も受け付けています。
実名でツイッターも書いていますので、チェックしてみてください。
また、2013年9月9日にConditioning Studio 操をオープンしました。こちらもご覧ください。
また、遠隔地にお住まいの方を対象とした動き分析とアドバイスを行っています。
詳細は「スタジオ操」のホームページ内の「遠隔サポート」をご覧ください。
今年2回目の西本塾を8月26・27の土日に開催を予定しています。
詳細はstudio操のホームページ内の「講習会情報」をご覧ください。
なお、今回も参加者が5名に満たない場合は開催しません。
9月10日には深める会も予定しています。

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